JPH11261201A - 回路基板およびその製造方法 - Google Patents
回路基板およびその製造方法Info
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- JPH11261201A JPH11261201A JP6011898A JP6011898A JPH11261201A JP H11261201 A JPH11261201 A JP H11261201A JP 6011898 A JP6011898 A JP 6011898A JP 6011898 A JP6011898 A JP 6011898A JP H11261201 A JPH11261201 A JP H11261201A
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- substrate
- insulating
- circuit board
- conductive layer
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- Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)
- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 加熱しても反り返ることのない回路基板を容
易かつ精度良く作製すること。 【解決手段】 回路基板1は基板12を有し、基板12
上に絶縁機能層23を介して導電層22が設けられてい
る。導電層22上に導電層22を保護する保護層20が
設けられている。基板12、絶縁機能層23a、および
保護層20は、略同一の熱膨張係数を有している。この
ため回路基板1を加熱しても回路基板1が反り返ること
はない。
易かつ精度良く作製すること。 【解決手段】 回路基板1は基板12を有し、基板12
上に絶縁機能層23を介して導電層22が設けられてい
る。導電層22上に導電層22を保護する保護層20が
設けられている。基板12、絶縁機能層23a、および
保護層20は、略同一の熱膨張係数を有している。この
ため回路基板1を加熱しても回路基板1が反り返ること
はない。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回路基板およびその
製造方法に係り、とりわけ熱変化しても導電層を堅固に
保護することができる回路基板およびその製造方法に関
する。
製造方法に係り、とりわけ熱変化しても導電層を堅固に
保護することができる回路基板およびその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】プリント基板、半導体周辺、各種ディス
プレー等に使用される回路基板の製造工程においては導
電性、絶縁性のパターン層を高密度に形成する必要があ
る。導電性の配線を無電界メッキあるいは真空薄膜のサ
ブトラクティブ加工により形成していくビルドアップ配
線工法は、導電性配線層の形成プロセスが煩雑でコスト
高のものになっている。また層間絶縁膜や配線保護膜を
得るために、一般印刷法によるパターン形成法が用いら
れている。この一般印刷法による方法は安価で量産的な
方法であるが、得られたパターンの精度が悪く又細線の
印刷ができず高精度高密度パターンの形成には適してい
ない。
プレー等に使用される回路基板の製造工程においては導
電性、絶縁性のパターン層を高密度に形成する必要があ
る。導電性の配線を無電界メッキあるいは真空薄膜のサ
ブトラクティブ加工により形成していくビルドアップ配
線工法は、導電性配線層の形成プロセスが煩雑でコスト
高のものになっている。また層間絶縁膜や配線保護膜を
得るために、一般印刷法によるパターン形成法が用いら
れている。この一般印刷法による方法は安価で量産的な
方法であるが、得られたパターンの精度が悪く又細線の
印刷ができず高精度高密度パターンの形成には適してい
ない。
【0003】一方、感光性樹脂を用いるフォトグラフィ
法は、極めて高精度および高密度の微細パターンの形成
が可能で、良く知られているように半導体電子部品その
他の微細加工に良く用いられている。しかしながらその
工程は長くかつ複雑で設備も高価となり、その結果、パ
ターン形成に長時間を要しコストが高くなる。またこの
場合、順次感光性絶縁層材料を塗布、パターンニング形
成し、単層または多層に積層する感光法(フォトリソグ
ラフィー法)は、現像により捨てる部分の面積が多くコ
スト高になっている。
法は、極めて高精度および高密度の微細パターンの形成
が可能で、良く知られているように半導体電子部品その
他の微細加工に良く用いられている。しかしながらその
工程は長くかつ複雑で設備も高価となり、その結果、パ
ターン形成に長時間を要しコストが高くなる。またこの
場合、順次感光性絶縁層材料を塗布、パターンニング形
成し、単層または多層に積層する感光法(フォトリソグ
ラフィー法)は、現像により捨てる部分の面積が多くコ
スト高になっている。
【0004】ところで上述のような回路基板を組込んだ
磁気ディスク装置が開発されている。このような磁気デ
ィスク装置は、ロードビームとマウントプレートとフレ
キシャからなるジンバルサスペンションと、ジンバルサ
スペンションの先端に取り付けられ磁気ヘッドを有する
スライダとから構成される。ロードビームは磁気ヘッド
を有するスライダに所定の荷重を与えるためのものであ
り十分に高い剛性を有し、ジンバルサスペンションは磁
気ヘッドを搭載したスライダがディスク面のうねりに追
従するためのものであり十分に低い剛性を有す。そし
て、磁気ディスク装置において、ディスク停止中はスラ
イダとディスクは接触しており、ディスクが回転するこ
とにより、スライダとディスク間に発生する浮上力と、
サスペンションによる押しつけ荷重とがつり合う位置で
スライダが浮上する。
磁気ディスク装置が開発されている。このような磁気デ
ィスク装置は、ロードビームとマウントプレートとフレ
キシャからなるジンバルサスペンションと、ジンバルサ
スペンションの先端に取り付けられ磁気ヘッドを有する
スライダとから構成される。ロードビームは磁気ヘッド
を有するスライダに所定の荷重を与えるためのものであ
り十分に高い剛性を有し、ジンバルサスペンションは磁
気ヘッドを搭載したスライダがディスク面のうねりに追
従するためのものであり十分に低い剛性を有す。そし
て、磁気ディスク装置において、ディスク停止中はスラ
イダとディスクは接触しており、ディスクが回転するこ
とにより、スライダとディスク間に発生する浮上力と、
サスペンションによる押しつけ荷重とがつり合う位置で
スライダが浮上する。
【0005】また、磁気ヘッドの磁気コアと、ドライブ
装置本体の電気回路とは、一部が絶縁被覆チューブに挿
入されたワイヤからなるリード線により接続され、絶縁
被覆チューブは磁気ヘッドのジンバルサスペンション上
に引き回し配置され、固定爪でロードビーム及びマウン
トプレートにかしめられて固定されている。
装置本体の電気回路とは、一部が絶縁被覆チューブに挿
入されたワイヤからなるリード線により接続され、絶縁
被覆チューブは磁気ヘッドのジンバルサスペンション上
に引き回し配置され、固定爪でロードビーム及びマウン
トプレートにかしめられて固定されている。
【0006】近年、磁気ディスク装置の小型化、薄型化
が進んでディスク間隔が狭くなり、これにより、スライ
ダやジンバルサスペンションの小型化、薄型化の要求が
強くなってきた。このため、絶縁被覆チューブがスライ
ダやジンバルサスペンションに対して相対的に大きくな
り絶縁被覆チューブの剛性による負荷がスライダのディ
スク面へのうねりへの追従特性を低下させたり、ディス
ク面に絶縁被覆チューブが接触して断線するといった問
題が生じている。
が進んでディスク間隔が狭くなり、これにより、スライ
ダやジンバルサスペンションの小型化、薄型化の要求が
強くなってきた。このため、絶縁被覆チューブがスライ
ダやジンバルサスペンションに対して相対的に大きくな
り絶縁被覆チューブの剛性による負荷がスライダのディ
スク面へのうねりへの追従特性を低下させたり、ディス
ク面に絶縁被覆チューブが接触して断線するといった問
題が生じている。
【0007】磁気ヘッドの構造は、一体機械加工によっ
てコイル手巻きを行なうモノリシック構造から分割機械
加工でコイル手巻きであるコンポジットへと変化し、現
在では、薄膜法による書き込み・読み込みのコイル形成
であるインダクティブが主流となっている。
てコイル手巻きを行なうモノリシック構造から分割機械
加工でコイル手巻きであるコンポジットへと変化し、現
在では、薄膜法による書き込み・読み込みのコイル形成
であるインダクティブが主流となっている。
【0008】しかしながら、近年の磁気ディスク装置の
記憶容量の増大を達成するため、高感度の磁気ヘッドと
して、MR(Magnetro-Resistive)ヘッドの開発が進ん
でいる。このMRヘッドは読み込み専用の高感度磁気ヘ
ッドであるため、書き込み用の薄膜ヘッドが必要であ
る。磁気ヘッドの磁気コアとドライブ装置本体の電気回
路は、従来2本のリード線で接続されていたのに対し、
4本のリード線を必要としている。その結果、従来の絶
縁被覆チューブでは、絶縁被覆チューブの剛性が大きく
なりスライダの運動特性に悪影響を及ぼす傾向にある。
記憶容量の増大を達成するため、高感度の磁気ヘッドと
して、MR(Magnetro-Resistive)ヘッドの開発が進ん
でいる。このMRヘッドは読み込み専用の高感度磁気ヘ
ッドであるため、書き込み用の薄膜ヘッドが必要であ
る。磁気ヘッドの磁気コアとドライブ装置本体の電気回
路は、従来2本のリード線で接続されていたのに対し、
4本のリード線を必要としている。その結果、従来の絶
縁被覆チューブでは、絶縁被覆チューブの剛性が大きく
なりスライダの運動特性に悪影響を及ぼす傾向にある。
【0009】これらの問題を解決する方法として、特開
平1−162212には、絶縁被覆チューブの代わりに
複数の導体を含んだ絶縁プラスチックフィルムを用いて
磁気ヘッドの磁気コアとジンバルサスペンションとの電
気的接続を行ない、結果として絶縁プラスチックフィル
ムが防振材の役割を果たすものが示されている。
平1−162212には、絶縁被覆チューブの代わりに
複数の導体を含んだ絶縁プラスチックフィルムを用いて
磁気ヘッドの磁気コアとジンバルサスペンションとの電
気的接続を行ない、結果として絶縁プラスチックフィル
ムが防振材の役割を果たすものが示されている。
【0010】また、特開平4−272635には、絶縁
被覆チューブの代わりにロードビームあるいはジンバル
サスペンションに絶縁層を形成し、この絶縁層上に電気
導電路を形成し、結果としてスライダに余計な負荷がか
かることなくスライダのディスク面のうねりへの良好な
追従特性が保たれ、磁気ヘッドサスペンションの振動を
抑制できるものが示されている。
被覆チューブの代わりにロードビームあるいはジンバル
サスペンションに絶縁層を形成し、この絶縁層上に電気
導電路を形成し、結果としてスライダに余計な負荷がか
かることなくスライダのディスク面のうねりへの良好な
追従特性が保たれ、磁気ヘッドサスペンションの振動を
抑制できるものが示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの様な
配線付きサスペンションの製造法として用いられる、導
電性の配線を無電界メッキあるいは真空薄膜のサブトラ
クティブ加工により形成していくビルドアップ配線工法
は、導電性配線層の形成プロセスが煩雑でコスト高のも
のになっている。また層間絶縁膜や配線保護膜を得るの
に、一般印刷法によるパターン形成法は安価で量産的な
方法であるが、得られたパターンの精度が悪く又細線の
印刷ができず高精度高密度パターンの形成には適してい
ない。一方感光性樹脂を用いるフォトグラフィ法は極め
て高精度高密度微細パターンの形成が可能で、良く知ら
れているように半導体電子部品その他の微細加工に良く
用いられている。しかしその工程が長くかつ複雑で設備
も高価となり、その結果パターン形成に長時間を要しコ
ストが高くなることも公知の事実である。またこの場
合、順次感光性絶縁層材料を塗布、パターンニング形成
し、単層または多層に積層する感光法(フォトリソグラ
フィー法)は、現像により捨てる部分の面積が多くコス
ト高になっている。
配線付きサスペンションの製造法として用いられる、導
電性の配線を無電界メッキあるいは真空薄膜のサブトラ
クティブ加工により形成していくビルドアップ配線工法
は、導電性配線層の形成プロセスが煩雑でコスト高のも
のになっている。また層間絶縁膜や配線保護膜を得るの
に、一般印刷法によるパターン形成法は安価で量産的な
方法であるが、得られたパターンの精度が悪く又細線の
印刷ができず高精度高密度パターンの形成には適してい
ない。一方感光性樹脂を用いるフォトグラフィ法は極め
て高精度高密度微細パターンの形成が可能で、良く知ら
れているように半導体電子部品その他の微細加工に良く
用いられている。しかしその工程が長くかつ複雑で設備
も高価となり、その結果パターン形成に長時間を要しコ
ストが高くなることも公知の事実である。またこの場
合、順次感光性絶縁層材料を塗布、パターンニング形成
し、単層または多層に積層する感光法(フォトリソグラ
フィー法)は、現像により捨てる部分の面積が多くコス
ト高になっている。
【0012】また、一方で配線付サスペンションは、熱
に対して局部的に熱変形し、このような熱変形のために
導電性配線層が変形または破損することがある。
に対して局部的に熱変形し、このような熱変形のために
導電性配線層が変形または破損することがある。
【0013】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、精度良くかつ簡単に製造することができか
つ熱変形によって導電層が破損したりすることのない回
路基板およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
ものであり、精度良くかつ簡単に製造することができか
つ熱変形によって導電層が破損したりすることのない回
路基板およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板と、基板
上に設けられた絶縁機能層と、絶縁機能層上に設けられ
た導電層と、導電層上に設けられるとともに導電層を保
護する保護層とを備え、基板、絶縁機能層および保護層
は、いずれも略同一の熱膨張係数を有していることを特
徴とする回路基板、基板と、基板上に順次設けられた絶
縁機能層および接着機能層と、接着機能層上に設けられ
た導電層と、導電層上に設けられるとともに導電層を保
護する保護層とを備え、基板、絶縁機能層および保護層
は、いずれも略同一の熱膨張係数を有していることを特
徴とする回路基板、回路基板の製造方法において、転写
用基材上に露出部分を残してレジスト層を形成するとと
もに、転写用基材の露出部分に導電層を形成して転写シ
ートを作製する工程と、基板上に絶縁材料を塗布して絶
縁機能層を形成する工程と、絶縁機能層上に転写シート
を積層し、転写シートの基材およびレジスト層を剥離す
ることにより絶縁機能層上に導電層を転写する工程と、
導電層上に保護層を設ける工程と、を備えたことを特徴
とする回路基板の製造方法、および回路基板の製造方法
において、転写用基材上に露出部分を残してレジスト層
を形成するとともに、転写用基材の露出部分に導電層お
よび接着機能層を順次設けることにより転写シートを作
製する工程と、基板上に絶縁材料を塗布して絶縁機能層
を形成する工程と、絶縁機能層上に転写シートを積層
し、転写シートの基材およびレジスト層を剥離すること
により絶縁機能層上に接着機能層および導電層を転写す
る工程と、導電層上に保護層を設ける工程と、を備えた
ことを特徴とする回路基板の製造方法である。
上に設けられた絶縁機能層と、絶縁機能層上に設けられ
た導電層と、導電層上に設けられるとともに導電層を保
護する保護層とを備え、基板、絶縁機能層および保護層
は、いずれも略同一の熱膨張係数を有していることを特
徴とする回路基板、基板と、基板上に順次設けられた絶
縁機能層および接着機能層と、接着機能層上に設けられ
た導電層と、導電層上に設けられるとともに導電層を保
護する保護層とを備え、基板、絶縁機能層および保護層
は、いずれも略同一の熱膨張係数を有していることを特
徴とする回路基板、回路基板の製造方法において、転写
用基材上に露出部分を残してレジスト層を形成するとと
もに、転写用基材の露出部分に導電層を形成して転写シ
ートを作製する工程と、基板上に絶縁材料を塗布して絶
縁機能層を形成する工程と、絶縁機能層上に転写シート
を積層し、転写シートの基材およびレジスト層を剥離す
ることにより絶縁機能層上に導電層を転写する工程と、
導電層上に保護層を設ける工程と、を備えたことを特徴
とする回路基板の製造方法、および回路基板の製造方法
において、転写用基材上に露出部分を残してレジスト層
を形成するとともに、転写用基材の露出部分に導電層お
よび接着機能層を順次設けることにより転写シートを作
製する工程と、基板上に絶縁材料を塗布して絶縁機能層
を形成する工程と、絶縁機能層上に転写シートを積層
し、転写シートの基材およびレジスト層を剥離すること
により絶縁機能層上に接着機能層および導電層を転写す
る工程と、導電層上に保護層を設ける工程と、を備えた
ことを特徴とする回路基板の製造方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1乃至図10は本発明に
よる回路基板の製造方法の一実施の形態を示す図であ
る。
施の形態について説明する。図1乃至図10は本発明に
よる回路基板の製造方法の一実施の形態を示す図であ
る。
【0016】まず本発明による回路基板の応用例である
磁気ヘッドのジンバルサスペンションについて説明す
る。図1乃至図3に示すように、回路基板を構成する磁
気ヘッドのジンバルサスペンション1は、20μm厚の
SUS304製基板12と、基板12上に絶縁機能層2
3a(図4参照)を介して設けられた導電層(Cu配
線)22とからなっている。このジンバルサスペンショ
ン1は75μm厚のSUS304からなるロードビーム
11と、300μm厚のSUS304からなるマウント
プレート13と組合せられる。またジンバルサスペンシ
ョン1の先端にはスライダSが設けられている。
磁気ヘッドのジンバルサスペンションについて説明す
る。図1乃至図3に示すように、回路基板を構成する磁
気ヘッドのジンバルサスペンション1は、20μm厚の
SUS304製基板12と、基板12上に絶縁機能層2
3a(図4参照)を介して設けられた導電層(Cu配
線)22とからなっている。このジンバルサスペンショ
ン1は75μm厚のSUS304からなるロードビーム
11と、300μm厚のSUS304からなるマウント
プレート13と組合せられる。またジンバルサスペンシ
ョン1の先端にはスライダSが設けられている。
【0017】次に図4および図5によりジンバルサスペ
ンション(回路基板)1について詳述する。図4に示す
ように、回路基板1は20μm厚のSUS304製基板
12と、基板12上に絶縁機能層23aを介して設けら
れた導電層(Cu配線)22とからなり、導電層22は
保護層20により覆われている。また絶縁機能層23a
は感光性樹脂材料からなっている。この絶縁機能層23
aは単体でSUS304製基板12と導電層22との間
の電気的絶縁機能を持っている。この場合、絶縁機能層
23aと、導電層22と、保護層20とによって配線部
21が構成されている。
ンション(回路基板)1について詳述する。図4に示す
ように、回路基板1は20μm厚のSUS304製基板
12と、基板12上に絶縁機能層23aを介して設けら
れた導電層(Cu配線)22とからなり、導電層22は
保護層20により覆われている。また絶縁機能層23a
は感光性樹脂材料からなっている。この絶縁機能層23
aは単体でSUS304製基板12と導電層22との間
の電気的絶縁機能を持っている。この場合、絶縁機能層
23aと、導電層22と、保護層20とによって配線部
21が構成されている。
【0018】また、図4に示す回路基板1の代わりに、
図5に示すように基板12と、基板12上に絶縁機能層
23aおよび接着機能層23bを介して設けられた導電
層22と、保護層20とによって回路基板1を構成して
もよい。図5において回路基板1は絶縁機能を有する絶
縁機能層23aと、接着機能を有する接着機能層23b
を有している。
図5に示すように基板12と、基板12上に絶縁機能層
23aおよび接着機能層23bを介して設けられた導電
層22と、保護層20とによって回路基板1を構成して
もよい。図5において回路基板1は絶縁機能を有する絶
縁機能層23aと、接着機能を有する接着機能層23b
を有している。
【0019】ところで図4および図5に示す回路基板1
において、基板12、絶縁機能層23aおよび保護層2
0は、いずれも略同一の熱膨張係数を有している。この
ため回路基板1が加熱されても、基板12、絶縁機能層
23aおよび保護層20は、いずれも同一量だけ伸びる
ことになり、従って加熱によって配線部21が反り返っ
たりすることはない。このように回路基板1が加熱され
ても、配線部21が反り返ったりすることはないので、
導電層22を確実に保護することができ、導電層22が
破損したり変形することを防止することができる。
において、基板12、絶縁機能層23aおよび保護層2
0は、いずれも略同一の熱膨張係数を有している。この
ため回路基板1が加熱されても、基板12、絶縁機能層
23aおよび保護層20は、いずれも同一量だけ伸びる
ことになり、従って加熱によって配線部21が反り返っ
たりすることはない。このように回路基板1が加熱され
ても、配線部21が反り返ったりすることはないので、
導電層22を確実に保護することができ、導電層22が
破損したり変形することを防止することができる。
【0020】次に回路基板1を構成する各部の材料につ
いて説明する。まず、基板12は、上述のようにSUS
304製となっており、また導電層22はCu製となっ
ている。
いて説明する。まず、基板12は、上述のようにSUS
304製となっており、また導電層22はCu製となっ
ている。
【0021】さらにまた、図4および図5に示す絶縁機
能層23aは感光性樹脂材料からなっている。
能層23aは感光性樹脂材料からなっている。
【0022】また図5に示す接着機能層23bは電着性
樹脂材料からなっている。また保護層20は感光性樹脂
材料からなっている。
樹脂材料からなっている。また保護層20は感光性樹脂
材料からなっている。
【0023】ここで絶縁機能層23aおよび保護層20
を構成する感光性樹脂材料としては、エポキシ系やポリ
イミド系など、熱膨張係数が基板12と整合しているも
のを用いることができる。感光性樹脂材料としては、ス
クリーン印刷などでパターンコートする際版上での乾燥
を防止するための、溶剤の沸点が180℃以上となって
いるものが望ましい。
を構成する感光性樹脂材料としては、エポキシ系やポリ
イミド系など、熱膨張係数が基板12と整合しているも
のを用いることができる。感光性樹脂材料としては、ス
クリーン印刷などでパターンコートする際版上での乾燥
を防止するための、溶剤の沸点が180℃以上となって
いるものが望ましい。
【0024】また接着機能層23bを構成する電着性樹
脂材料は、常温もしくは加熱により粘着性を示すもので
あればよい。例えば、使用する高分子としては、粘着性
を有するアニオン性、またはカチオン性の合成高分子樹
脂をあげることができる。
脂材料は、常温もしくは加熱により粘着性を示すもので
あればよい。例えば、使用する高分子としては、粘着性
を有するアニオン性、またはカチオン性の合成高分子樹
脂をあげることができる。
【0025】具体的には、アニオン性合成高分子樹脂と
しては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン化
油樹脂、ポリブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリイミド樹脂等を単独で、あるいは、これら
の樹脂の任意の組み合わせによる混合物として使用でき
る。さらに、上記のアニオン性合成高分子樹脂とメラミ
ン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹脂
とを併用してもよい。また、カチオン性合成高分子樹脂
としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、ポリブタジエン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド
樹脂等を単独で、あるいは、これらの任意の組み合わせ
による混合物として使用できる。さらに、上記のカチオ
ン性合成高分子樹脂とポリエステル樹脂、ウレタン樹脂
等の架橋性樹脂とを併用してもよい。
しては、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン化
油樹脂、ポリブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミ
ド樹脂、ポリイミド樹脂等を単独で、あるいは、これら
の樹脂の任意の組み合わせによる混合物として使用でき
る。さらに、上記のアニオン性合成高分子樹脂とメラミ
ン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹脂
とを併用してもよい。また、カチオン性合成高分子樹脂
としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、ポリブタジエン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド
樹脂等を単独で、あるいは、これらの任意の組み合わせ
による混合物として使用できる。さらに、上記のカチオ
ン性合成高分子樹脂とポリエステル樹脂、ウレタン樹脂
等の架橋性樹脂とを併用してもよい。
【0026】また、上記の高分子樹脂に粘着性を付与す
るためにロジン系、テルペン系、石油樹脂系等の粘着性
付与樹脂を必要に応じて添加することも可能である。
るためにロジン系、テルペン系、石油樹脂系等の粘着性
付与樹脂を必要に応じて添加することも可能である。
【0027】上記高分子樹脂は、後述する製造方法にお
いてアルカリ性または酸性物質により中和して水に可溶
化された状態、または水分散状態で電着法に供される。
すなわち、アニオン性合成高分子樹脂は、トリメチルア
ミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジ
イソプロパノールアミン等のアミン類、アンモニア、苛
性カリ等の無機アルカリで中和する。また、カチオン性
合成高分子樹脂は、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、乳酸等
の酸で中和する。そして、中和された水に可溶化された
高分子樹脂は、水分散型または溶解型として水に希釈さ
れた状態で使用される。
いてアルカリ性または酸性物質により中和して水に可溶
化された状態、または水分散状態で電着法に供される。
すなわち、アニオン性合成高分子樹脂は、トリメチルア
ミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、ジ
イソプロパノールアミン等のアミン類、アンモニア、苛
性カリ等の無機アルカリで中和する。また、カチオン性
合成高分子樹脂は、酢酸、ギ酸、プロピオン酸、乳酸等
の酸で中和する。そして、中和された水に可溶化された
高分子樹脂は、水分散型または溶解型として水に希釈さ
れた状態で使用される。
【0028】また、上記の電着性樹脂材料の絶縁性、耐
熱性などの信頼性を高める目的で、上記高分子樹脂にブ
ロックイソシアネート等の熱重合性不飽和結合を有する
公知の熱硬化性樹脂を添加し、熱処理によって接着材料
を硬化させてもよい。もちろん、熱硬化性樹脂以外に
も、重合性不飽和結合(例えば、アクリル基、ビニル
基、アリル基等)を有する樹脂を添加しておけば、電子
線照射によって接着材料を硬化させることができる。
熱性などの信頼性を高める目的で、上記高分子樹脂にブ
ロックイソシアネート等の熱重合性不飽和結合を有する
公知の熱硬化性樹脂を添加し、熱処理によって接着材料
を硬化させてもよい。もちろん、熱硬化性樹脂以外に
も、重合性不飽和結合(例えば、アクリル基、ビニル
基、アリル基等)を有する樹脂を添加しておけば、電子
線照射によって接着材料を硬化させることができる。
【0029】電着性樹脂材料としては、上記の他に、常
温もくしは加熱により接着性を示すものであれば、熱可
塑性樹脂はもちろんのこと、熱硬化性樹脂で硬化後粘着
性を失うような粘着性樹脂でもよい。また、塗膜の強度
を出すめたに有機あるいは無機のフィラーを含むもので
もよい。
温もくしは加熱により接着性を示すものであれば、熱可
塑性樹脂はもちろんのこと、熱硬化性樹脂で硬化後粘着
性を失うような粘着性樹脂でもよい。また、塗膜の強度
を出すめたに有機あるいは無機のフィラーを含むもので
もよい。
【0030】また、電着性樹脂材料は、常温もしくは加
熱により流動性を示す電着性接着材料であってもよい。
熱により流動性を示す電着性接着材料であってもよい。
【0031】次にジンバルサスペンション(回路基板)
1の製造方法について図6および図7を用いて説明す
る。まず、基板用の転写シート30を作製する。すなわ
ち図6(a)(b)に示すように、導電性の転写用基材
31上にフォトレジストを塗布してフォトレジスト層3
2を形成し、所定のフォトマスクを用いてフォトレジス
ト層32を密着露光し現像し、転写用基材31に配線パ
ターン用の露出部分31aを形成する。次に、導電性転
写用基材31の露出部分31a上にめっき法によりCu
製の導電層22を形成する。これにより、基材31と、
フォトレジスト層32と、導電層22とを有する基板用
の転写シート30が得られる。
1の製造方法について図6および図7を用いて説明す
る。まず、基板用の転写シート30を作製する。すなわ
ち図6(a)(b)に示すように、導電性の転写用基材
31上にフォトレジストを塗布してフォトレジスト層3
2を形成し、所定のフォトマスクを用いてフォトレジス
ト層32を密着露光し現像し、転写用基材31に配線パ
ターン用の露出部分31aを形成する。次に、導電性転
写用基材31の露出部分31a上にめっき法によりCu
製の導電層22を形成する。これにより、基材31と、
フォトレジスト層32と、導電層22とを有する基板用
の転写シート30が得られる。
【0032】転写シートの導電性転写用基材31として
は、少なくとも表面が導電性を有するものであればよ
く、アルミニウム、銅、ニッケル、鉄、ステンレス、チ
タン等の導電性の金属板、あるいはガラス板、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレン、
アクリル等の樹脂フィルムの絶縁性基板の表面に導電性
薄膜を形成したものも使用することができる。また、転
写シートとしての耐刷性を高めるために、転写用基材3
1の表面にクロム、セラミックカニゼン(Kanige
n社製、Ni+P+SiC)等の薄膜を形成してもよ
い。
は、少なくとも表面が導電性を有するものであればよ
く、アルミニウム、銅、ニッケル、鉄、ステンレス、チ
タン等の導電性の金属板、あるいはガラス板、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエチレン、
アクリル等の樹脂フィルムの絶縁性基板の表面に導電性
薄膜を形成したものも使用することができる。また、転
写シートとしての耐刷性を高めるために、転写用基材3
1の表面にクロム、セラミックカニゼン(Kanige
n社製、Ni+P+SiC)等の薄膜を形成してもよ
い。
【0033】次に図6(c)に示すように、SOS30
4製の基板12を準備し、この基板12上に感光製樹脂
材料をパターン状に塗布する。パターン塗布方法は、通
常のスクリーン印刷やメタルマスクスクリーン印刷、ダ
イヘッドやノズルなどによるディスペンス塗布でもよ
い。この場合、導電層22の配線パターンより50μm
から200μm線幅の太いパターンを使用できる。
4製の基板12を準備し、この基板12上に感光製樹脂
材料をパターン状に塗布する。パターン塗布方法は、通
常のスクリーン印刷やメタルマスクスクリーン印刷、ダ
イヘッドやノズルなどによるディスペンス塗布でもよ
い。この場合、導電層22の配線パターンより50μm
から200μm線幅の太いパターンを使用できる。
【0034】感光製樹脂を塗布した後、乾燥して絶縁機
能層23aを形成する。その後、上記の転写用シート3
0を導電層22が基板12上の絶縁機能層23aに当接
するように圧着し、転写シート30の基材31とレジス
ト層32を剥離することにより、絶縁樹脂層23a上に
導電層22を転写する。この圧着は、ローラ圧着、プレ
ート圧着、真空圧着等のいずれの方法でもよい。
能層23aを形成する。その後、上記の転写用シート3
0を導電層22が基板12上の絶縁機能層23aに当接
するように圧着し、転写シート30の基材31とレジス
ト層32を剥離することにより、絶縁樹脂層23a上に
導電層22を転写する。この圧着は、ローラ圧着、プレ
ート圧着、真空圧着等のいずれの方法でもよい。
【0035】次に導電層22上に保護層20を形成する
(図6(d))。保護層20を形成する場合のパターン
塗布方法は、通常のスクリーン印刷やメタルマスクスク
リーン印刷、ダイヘッドやノズルなどによるディスペン
ス塗布のいずれを用いてもよい。保護層20を形成する
際、絶縁機能層23aと同様、導電層22の配線パター
ンより50μmから200μm線幅の太いパターンを使
用することができる。まず導電層導電層22上に感光性
樹脂を塗布した後、乾燥し、このように保護層20を形
成する。保護層20の材料は絶縁機能層23aと同一の
ものを使うことができる。
(図6(d))。保護層20を形成する場合のパターン
塗布方法は、通常のスクリーン印刷やメタルマスクスク
リーン印刷、ダイヘッドやノズルなどによるディスペン
ス塗布のいずれを用いてもよい。保護層20を形成する
際、絶縁機能層23aと同様、導電層22の配線パター
ンより50μmから200μm線幅の太いパターンを使
用することができる。まず導電層導電層22上に感光性
樹脂を塗布した後、乾燥し、このように保護層20を形
成する。保護層20の材料は絶縁機能層23aと同一の
ものを使うことができる。
【0036】保護膜20をパターニングする際に、同時
に絶縁機能層23aをパターニングしてもよいし、別々
にパターニングしてもよい。また絶縁機能層23aは印
刷のみでパターニングし、保護膜20の露光現像によ
り、パターニングしてもよい。この時、感光性材料がポ
ジ型である場合には、露光部のみパターンが消出し、ネ
ガ型に比べ、配線直下の部分のプレ露光等をする必要が
無く、プロセス上有利である。
に絶縁機能層23aをパターニングしてもよいし、別々
にパターニングしてもよい。また絶縁機能層23aは印
刷のみでパターニングし、保護膜20の露光現像によ
り、パターニングしてもよい。この時、感光性材料がポ
ジ型である場合には、露光部のみパターンが消出し、ネ
ガ型に比べ、配線直下の部分のプレ露光等をする必要が
無く、プロセス上有利である。
【0037】また、図6(a)〜(d)に示す回路基板
の製造方法の代わりに、図7(a)〜(c)に示す製造
方法によって回路基板1を製造してもよい。
の製造方法の代わりに、図7(a)〜(c)に示す製造
方法によって回路基板1を製造してもよい。
【0038】すなわち図7(a)に示すように、転写用
基材31のフォトレジスト32間の露出部分31aに導
電層22を形成し、この導電層22上に更に電着法によ
り接着機能層23bを形成する。このことにより、基材
31と、フォトレジスト層32と、導電層22と、接着
機能層23bと有する転写シート30が得られる。
基材31のフォトレジスト32間の露出部分31aに導
電層22を形成し、この導電層22上に更に電着法によ
り接着機能層23bを形成する。このことにより、基材
31と、フォトレジスト層32と、導電層22と、接着
機能層23bと有する転写シート30が得られる。
【0039】次に図7(b)に示すように基板12上に
絶縁機能層23aを設け、絶縁機能層23aに接着機能
層23bが当接するよう基板12上に転写シート30を
圧着する。このとき、接着機能層23bが加熱により粘
着性あるいは接着性を発現する場合は、熱圧着を行なっ
てもよい。
絶縁機能層23aを設け、絶縁機能層23aに接着機能
層23bが当接するよう基板12上に転写シート30を
圧着する。このとき、接着機能層23bが加熱により粘
着性あるいは接着性を発現する場合は、熱圧着を行なっ
てもよい。
【0040】その後転写シート30の基材31とフォト
レジスト層32を剥離することにより、基板12の絶縁
機能層23a上に接着機能層23bと導電層22が転写
される。
レジスト層32を剥離することにより、基板12の絶縁
機能層23a上に接着機能層23bと導電層22が転写
される。
【0041】次に図7(c)に示すように、基板12に
設けられた導電層22上に、図6(d)と同様にして保
護層22が形成される。
設けられた導電層22上に、図6(d)と同様にして保
護層22が形成される。
【0042】なお、上記各実施の形態において、導電層
22を一部保護層20から露出させ、この露出された導
電層22にNi/Auめっきを施してもよい。これは、
磁気ヘッドのスライダSとジンバルサスペンション1の
電気的接続と、ジンバルサスペンション1から制御側へ
の電気的接続のための表面処理であり、Ni/Auめっ
きに限ったものではない。またこのようにSUS304
製基板12上に絶縁層23と導電層22を形成した後、
任意の形状にするためにSUS304製基板12をエッ
チングしてもよく、この基板12は予めエッチングによ
り形状を定めてもよい。
22を一部保護層20から露出させ、この露出された導
電層22にNi/Auめっきを施してもよい。これは、
磁気ヘッドのスライダSとジンバルサスペンション1の
電気的接続と、ジンバルサスペンション1から制御側へ
の電気的接続のための表面処理であり、Ni/Auめっ
きに限ったものではない。またこのようにSUS304
製基板12上に絶縁層23と導電層22を形成した後、
任意の形状にするためにSUS304製基板12をエッ
チングしてもよく、この基板12は予めエッチングによ
り形状を定めてもよい。
【0043】
【実施例】次に本発明の具体的実施例について説明す
る。まず以下のようにして転写シート30を作製した。
すなわち0.1mm厚のステンレス製基材31を準備
し、この基材31上に市販のフォトレジスト(東京応化
工業(株)製 OMR−85)をスピンコート法により
膜厚約1μmに塗布し、オーブンで85℃、30分間乾
燥を行った。そして所定のフォトマスクを用いて、露光
装置P−202−G(大日本スクリーン製造(株)製)
を用いて密着露光を行った。露光条件は、30coun
tとした。その後、現像・水洗・乾燥をし、所定のパタ
ーンを有するフォトレジスト層32を形成した。
る。まず以下のようにして転写シート30を作製した。
すなわち0.1mm厚のステンレス製基材31を準備
し、この基材31上に市販のフォトレジスト(東京応化
工業(株)製 OMR−85)をスピンコート法により
膜厚約1μmに塗布し、オーブンで85℃、30分間乾
燥を行った。そして所定のフォトマスクを用いて、露光
装置P−202−G(大日本スクリーン製造(株)製)
を用いて密着露光を行った。露光条件は、30coun
tとした。その後、現像・水洗・乾燥をし、所定のパタ
ーンを有するフォトレジスト層32を形成した。
【0044】次に、以下のようにして導電層22を基材
31に設けた。まず第1Niメッキを形成した(1μm
55℃ 1A/dm2 5min)。このときのメッ
キ浴槽組成(浴温50℃、PH2.9)は、以下の通り
である。 NiSO4 ・6H2 O 280g/l NiCL2 ・6H2 O 50g/l H3 BO3 30g/l 次に硫酸銅メッキ10μmを形成した。このときの電解
銅メッキの液組成及び条件は以下の通りである。 硫酸銅(5水塩) 75g/l 硫酸 190g/l 塩素イオン 60mg/l スルカップAC−90M 2.5ml 温度 30℃ 電流密度 2A/dm2 時間 24分 その後で、第2Niメッキを形成した(1μm 55℃
1A/dm2 5min)。このときのメッキ浴組成
(浴温度50℃、PH2.9)は、以下の通りである。 NiSO4 ・6H2 O 280g/l NiCL2 ・6H2 O 50g/l H3 BO3 30g/l このようにして第1Niメッキ、硫酸銅メッキ、および
第2Niメッキによって導電層22を形成した。
31に設けた。まず第1Niメッキを形成した(1μm
55℃ 1A/dm2 5min)。このときのメッ
キ浴槽組成(浴温50℃、PH2.9)は、以下の通り
である。 NiSO4 ・6H2 O 280g/l NiCL2 ・6H2 O 50g/l H3 BO3 30g/l 次に硫酸銅メッキ10μmを形成した。このときの電解
銅メッキの液組成及び条件は以下の通りである。 硫酸銅(5水塩) 75g/l 硫酸 190g/l 塩素イオン 60mg/l スルカップAC−90M 2.5ml 温度 30℃ 電流密度 2A/dm2 時間 24分 その後で、第2Niメッキを形成した(1μm 55℃
1A/dm2 5min)。このときのメッキ浴組成
(浴温度50℃、PH2.9)は、以下の通りである。 NiSO4 ・6H2 O 280g/l NiCL2 ・6H2 O 50g/l H3 BO3 30g/l このようにして第1Niメッキ、硫酸銅メッキ、および
第2Niメッキによって導電層22を形成した。
【0045】次に調整された電着塗料を2リッターの硝
子セル中に入れ、スターラーで撹拌しながら、温度25
℃、極間4cm、電圧20vで20secで電着ウェッ
ト膜厚5μmの塗膜を得た。その後150℃、3min
で乾燥し、乾燥膜厚3μmの接着機能層23bを得た。
子セル中に入れ、スターラーで撹拌しながら、温度25
℃、極間4cm、電圧20vで20secで電着ウェッ
ト膜厚5μmの塗膜を得た。その後150℃、3min
で乾燥し、乾燥膜厚3μmの接着機能層23bを得た。
【0046】このようにして、基材31と、フォトレジ
スト層32と、導電層22と接着機能層23bとからな
る転写シート30を得た。この場合、電着塗料として
は、電着ポリイミドを調整して用いた。電着ポリイミド
の仕込みモノマーおよび合成法は以下のとおりである。
スト層32と、導電層22と接着機能層23bとからな
る転写シート30を得た。この場合、電着塗料として
は、電着ポリイミドを調整して用いた。電着ポリイミド
の仕込みモノマーおよび合成法は以下のとおりである。
【0047】
【表1】 またポリイミドの調整は以下のとおりとした。まず20
%濃度ポリイミドワニス100gに3SN(NMP:テ
トラヒドロチオフェン−1,1ジオキシド=1:3(重
量)の混合溶液)150g、ベンジルアルコール75
g、メチルモルホリン5.0g(中和率200%)、水
30%を加え撹拌して水性電着液を調整した。得られた
水性電着液は、ポリイミド7.4%、pH7.8、暗赤
褐色透明液であった。
%濃度ポリイミドワニス100gに3SN(NMP:テ
トラヒドロチオフェン−1,1ジオキシド=1:3(重
量)の混合溶液)150g、ベンジルアルコール75
g、メチルモルホリン5.0g(中和率200%)、水
30%を加え撹拌して水性電着液を調整した。得られた
水性電着液は、ポリイミド7.4%、pH7.8、暗赤
褐色透明液であった。
【0048】一方、SUS30製の基板12を準備し、
この基板12上に日本ゼオン製「ZEPI6000」
を、ニューロング製「34GX」にて、200メッシュ
の紗厚40μm、乳剤厚60μmの版を用い塗布した。
乾燥後その厚を20μmとし、プレベークを80℃、1
0minの条件で行ない、基板12上に絶縁機能層23
aを設けた。
この基板12上に日本ゼオン製「ZEPI6000」
を、ニューロング製「34GX」にて、200メッシュ
の紗厚40μm、乳剤厚60μmの版を用い塗布した。
乾燥後その厚を20μmとし、プレベークを80℃、1
0minの条件で行ない、基板12上に絶縁機能層23
aを設けた。
【0049】次に絶縁機能層23aが設けられて基板1
2に200℃、1分、1kg/cm2 にて転写シート1
0が熱転写され、常温に戻してから、基材31およびフ
ォトレジスト層32が剥離された。
2に200℃、1分、1kg/cm2 にて転写シート1
0が熱転写され、常温に戻してから、基材31およびフ
ォトレジスト層32が剥離された。
【0050】このようにして基板12上の絶縁機能層2
3aに、接着機能層23bと導電層22が転写された。
3aに、接着機能層23bと導電層22が転写された。
【0051】次に300℃、N2 雰囲気下で基板12全
体に対して1hr硬化処理を行なった。硬化後の絶縁機
能層23aは8μm、接着剤機能層23bの膜厚は2μ
mであった。
体に対して1hr硬化処理を行なった。硬化後の絶縁機
能層23aは8μm、接着剤機能層23bの膜厚は2μ
mであった。
【0052】次に導電層22上に日本ゼオン製「SFP
I6000」を、ニューロング製「34GX」にて、4
00メッシュの紗厚20μm、乳剤厚20μmの版を用
いて塗布した。乾燥後その厚10μmとし、プレベーク
を80℃、10minの条件で行なった。
I6000」を、ニューロング製「34GX」にて、4
00メッシュの紗厚20μm、乳剤厚20μmの版を用
いて塗布した。乾燥後その厚10μmとし、プレベーク
を80℃、10minの条件で行なった。
【0053】次に露光量600mj、指定現像液にて現
像し、ポストベークを145℃、30minの条件で行
なって保護層20を形成した。
像し、ポストベークを145℃、30minの条件で行
なって保護層20を形成した。
【0054】次にポジ型レジストAR900(東京応化
製)で製版し、スピンコート1600rpm、400m
j/cm2 を指定現像し、塩化第2鉄48ボーメ、50
℃、ディッピングして基板12をエッチングした。この
ようにして回路基板1が得られた。
製)で製版し、スピンコート1600rpm、400m
j/cm2 を指定現像し、塩化第2鉄48ボーメ、50
℃、ディッピングして基板12をエッチングした。この
ようにして回路基板1が得られた。
【0055】以上の工程を通して得られた回路基板の1
のパターンは、均一に形成されていた。また、工程を通
じて作製された回路基板1の特性を確認したところ、0
℃〜80℃の温度範囲の環境下で回路基板1の反りは確
認されなかった。
のパターンは、均一に形成されていた。また、工程を通
じて作製された回路基板1の特性を確認したところ、0
℃〜80℃の温度範囲の環境下で回路基板1の反りは確
認されなかった。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、基板、
絶縁機能層、および保護層は、いずれも略同一の熱膨張
係数を有しているので、回路基板が加熱されても、回路
基板が反り返ることはない。このため、導電層を確実に
保護することができ、導電層の破損を防止することがで
きる。
絶縁機能層、および保護層は、いずれも略同一の熱膨張
係数を有しているので、回路基板が加熱されても、回路
基板が反り返ることはない。このため、導電層を確実に
保護することができ、導電層の破損を防止することがで
きる。
【図1】本発明による回路基板の製造方法により得られ
るジンバルサスペンションを示す平面図。
るジンバルサスペンションを示す平面図。
【図2】ジンバルサスペンションの側面図。
【図3】ジンバルサスペンションの斜視図。
【図4】回路基板の側面図。
【図5】他の回路基板の側面図。
【図6】回路基板の製造方法を示す図。
【図7】他の回路基板の製造方法を示す図。
1 回路基板 12 基板 20 保護層 22 導電層 23a 絶縁機能層 23b 接着機能層 30 転写シート 31 転写用基材 32 フォトレジスト層
Claims (4)
- 【請求項1】基板と、 基板上に設けられた絶縁機能層と、 絶縁機能層上に設けられた導電層と、 導電層上に設けられるとともに導電層を保護する保護層
とを備え、 基板、絶縁機能層および保護層は、いずれも略同一の熱
膨張係数を有していることを特徴とする回路基板。 - 【請求項2】基板と、 基板上に順次設けられた絶縁機能層および接着機能層
と、 接着機能層上に設けられた導電層と、 導電層上に設けられるとともに導電層を保護する保護層
とを備え、 基板、絶縁機能層および保護層は、いずれも略同一の熱
膨張係数を有していることを特徴とする回路基板。 - 【請求項3】請求項1記載の回路基板の製造方法におい
て、 転写用基材上に露出部分を残してレジスト層を形成する
とともに、転写用基材の露出部分に導電層を形成して転
写シートを作製する工程と、 基板上に絶縁材料を塗布して絶縁機能層を形成する工程
と、 絶縁機能層上に転写シートを積層し、転写シートの基材
およびレジスト層を剥離することにより絶縁機能層上に
導電層を転写する工程と、 導電層上に保護層を設ける工程と、 を備えたことを特徴とする回路基板の製造方法。 - 【請求項4】請求項2記載の回路基板の製造方法におい
て、 転写用基材上に露出部分を残してレジスト層を形成する
とともに、転写用基材の露出部分に導電層および接着機
能層を順次設けることにより転写シートを作製する工程
と、 基板上に絶縁材料を塗布して絶縁機能層を形成する工程
と、 絶縁機能層上に転写シートを積層し、転写シートの基材
およびレジスト層を剥離することにより絶縁機能層上に
接着機能層および導電層を転写する工程と、 導電層上に保護層を設ける工程と、 を備えたことを特徴とする回路基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6011898A JPH11261201A (ja) | 1998-03-11 | 1998-03-11 | 回路基板およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6011898A JPH11261201A (ja) | 1998-03-11 | 1998-03-11 | 回路基板およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11261201A true JPH11261201A (ja) | 1999-09-24 |
Family
ID=13132899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6011898A Pending JPH11261201A (ja) | 1998-03-11 | 1998-03-11 | 回路基板およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11261201A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009105372A (ja) * | 2007-10-19 | 2009-05-14 | Young Joo Oh | 金属キャパシタ及びその製造方法 |
JP2009105369A (ja) * | 2007-10-19 | 2009-05-14 | Young Joo Oh | 金属キャパシタ及びその製造方法 |
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1998
- 1998-03-11 JP JP6011898A patent/JPH11261201A/ja active Pending
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