JPH10172123A - 磁気ヘッドサスペンション用ジンバルサスペンションの製造方法およびジンバルサスペンション - Google Patents

磁気ヘッドサスペンション用ジンバルサスペンションの製造方法およびジンバルサスペンション

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JPH10172123A
JPH10172123A JP33914096A JP33914096A JPH10172123A JP H10172123 A JPH10172123 A JP H10172123A JP 33914096 A JP33914096 A JP 33914096A JP 33914096 A JP33914096 A JP 33914096A JP H10172123 A JPH10172123 A JP H10172123A
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Japan
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insulating layer
suspension
gimbal suspension
wiring pattern
magnetic head
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JP33914096A
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English (en)
Inventor
Toru Serizawa
徹 芹澤
Hideji Sagara
秀次 相楽
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性薄膜層からなる配線パターンをその一
面に設けたジンバルサスペンションの製造方法で、品質
面、生産性の面で優れた製造方法を提供する。 【解決手段】 転写用原版からジンバルサスペンション
用基板上に形成された第一の絶縁層上に、常温ないし加
熱により粘着性を呈する絶縁性樹脂を介して導電性薄膜
層からなる配線パターンを転写形成し、該常温ないし加
熱により粘着性を呈する絶縁性樹脂を硬化させて、これ
を第二の絶縁層とし、次いで、配線パターン、第二の絶
縁層、第一の絶縁層上全体を覆う第三の絶縁層を形成し
た後、ジンバルサスペンション用基板の両面全体を耐腐
蝕性レジストで覆い、配線パターン側でない面側にの
み、ジンバルサスペンション用基板を腐蝕し、外形加工
するための耐腐蝕性レジストパターンをフオトリソグラ
フィー法により作成し、レジストパターンを耐腐蝕性マ
スクとしてジンバルサスペンション用基板を腐蝕により
貫通させて外形加工し、外形加工により露出した部分か
ら第一の絶縁層および第三の絶縁層を選択的に除去し、
この後レジストパターンを除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,磁気ディスクにお
ける磁気ヘッドサスペンションに関し、特に、導電性薄
膜層からなる配線パターンをジンバルサスペンションの
一面に沿い設けた磁気ヘッドサスペンション用のジンバ
ルサスペンションの製造方法と、該製造方法により作製
されたジンバルサスペンションに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気ディスク装置に使用され、デ
ィスクヘ書き込み、ないしディスクから読み取りを行う
磁気ヘッドを支持する磁気ヘッドサスペンションは、図
5に示すように、ロードビーム510、マウントプレー
ト550、およびジンパルサスペンション520と、ジ
ンバルサスペンション520の先端に磁気ヘッド(図示
していない)を搭載するスライダ540とから構成され
ている。ロードビーム510は磁気ヘッドを搭載したス
ライダ540に所定の荷重を与えるために十分に高い剛
性を有し、ジンバルサスペンション520は、磁気ヘッ
ドを搭載したスライダ540がディスク面のうねりに追
従するために必要な十分に低い剛性を有する。この磁気
ヘッドサスペンション500は、全体で磁気ヘッドを搭
載したスライダ540に押しつけ荷重を与えるもので、
磁気ディスク装置においては、ディスクが停止中はスラ
イダとディスクが接触状態になり、ディスクが回転する
ことによりスライダとディスク間に発生する浮力と、磁
気ヘッドサスペンションによる押しつけ荷重とがつりあ
う位置でスライダが浮上する。この状態で、磁気ヘッド
により書き込み、読み取りが行われる。スライダ540
に形成された電極と磁気ディスク装置のリード/ライト
(Read/Write)回路との電気的接続は、磁気
ヘッドサスペンション上に引回し配置されたチューブ被
膜導線を介して行われている。そして、チューブ被膜導
線530は固定用爪531でロードビームおよびマウン
トプレートに固定されている。
【0003】近年、磁気ディスク装置の小型化、薄型化
が進んで、ディスク間隔が狭くなり、これにより、スラ
イダや磁気ヘッドサスペンションの小型化、薄型化も進
められてきた。しかし、図5に示す従来の磁気ヘッドサ
スペンションにおいては、磁気ヘッドサスペンション5
00の小型化、薄型化に伴い、チューブ被膜導線が、ス
ライダや磁気ヘッドサスペンションに対して、相対的に
大きくなりチューブ被膜導線530の剛性による負荷が
スライダのディスク面へのうねりへの追従特性を低下さ
せたり、ディスク面にチューブ被膜導線530が接触し
て断線するという問題が生じていた。
【0004】さらに、磁気ディスク装置の記憶容量の増
大の要請に応えて、高密度の磁気ヘッドであるMR(M
agnetro Resistive)ヘッドの使用が
進んでいる。しかし、このMRヘッドは読み取り専用で
あり、スライダにはMRヘッドに加えて書き込み専用の
薄膜ヘッドを搭載する必要があるため、スライダに搭載
された磁気ヘッドと磁気ディスク装置内の電気回路とを
接続するためのリード線は、従来の2本から4本必要と
なる。この結果、上記チューブ被膜導線の剛性によるデ
ィスク面へのうねりへの追従特性の低下の問題や、チュ
ーブ被膜導線が接触して断線の問題を更に大きなものと
している。
【0005】このような問題に対応して、チューブ被膜
導線の代わりにロードビームあるいはジンバルサスペン
ションに絶縁層を形成し、この絶縁層上に電気導電路を
形成した、スライダに余計な負荷がかからず、ディスク
面のうねりに対して優れた追従性を備え、磁気ヘッドサ
スペンションの振動を抑制できる磁気ヘッドサスペンシ
ョンが、特開平6−124558号公報に開示されてい
る。そして、同公報には、その作製方法も開示されてい
る。この作製方法は、基板上にスパッタあるいはCVD
によって、Al2 3 、SiO2 、Si3 4 等の絶縁
層を形成し、この絶縁層上に、フオトリソグラフィー技
術やめっき技術を利用して、導電性薄膜からなる配線パ
ターンを形成するものであるが、量産性と言う面で問題
があった。
【0006】これに対応するため、ジンバルサスペンシ
ョンの一面に、絶縁性の樹脂層を介して、導電性薄膜を
配線パターンとし配線パターン部を形成した、磁気ヘッ
ドサスペンション用のジンバルサスペンションの作製
を、図4に示す転写方法を利用した方法で行うことが、
本願出願人により提案されている。この作製方法を以下
簡単に説明しておく。尚、図4においては、分かり易く
するため導電性薄膜からなる配線パターンを1本とし、
工程を断面図で示してある。先ず、導電性基板410上
に、レジスト膜からなり、所定の領域のみが露出するよ
うにして設けられたネガパターン420を形成する。
(図4(a)) 次いで、ネガパターン420が形成された導電性基板4
10上に、ネガパターン420をめっき用マスクとして
めっきを施し、導電性薄膜層からなる配線パターン43
0を形成した(図4(b))後、更に、めっきにより形
成された導電性薄膜層からなる配線パターン430上
に、電着法により、常温ないし加熱により粘着性を呈す
る絶縁性樹脂440を形成して、転写版450を作成す
る。(図4(c)) 一方、予め、ジンバルサスペンション作成用の金属板4
60上にポジ型の感光性ポリイミド樹脂470を塗布し
て、第一のポリイミド層470を金属板460上に形成
しておく。(図4(d)) 次いで、転写版450から金属板460の第一のポリイ
ミド層470上に、絶縁性樹脂440を介してめっきに
より形成された導電性薄膜層からなる配線パターン43
0を転写する。(図4(e)) この後、配線パターン430をマスクとして、露光光4
80にてポジ型の感光性ポリイミド層470を、露光し
た(図4(f))後、現像処理等を施し、配線パターン
430に覆われた部分以外のポリイミド層を除去する。
(図4(g)) 更に、配線パターン430を形成したジンバルサスペン
ション用の金属板460両面全体をポジ型の感光性の耐
腐蝕性レジストである第二のポリイミド層490で覆い
(図4(h))、腐蝕により貫通させて外形加工するた
めの耐腐蝕性レジストパターン491をフオトリソグラ
フィー法により作成し(図4(i))、該耐腐蝕性レジ
ストパターン491を耐腐蝕性マスクとしてジンバルサ
スペンション用の金属板460を腐蝕により貫通させて
外形加工し、加工後、耐腐蝕性レジストを除去してジン
バルサスペンション460A得る。(図4(j)) このようにして、導電性薄膜層からなる配線パターンを
その一面に設けた、ジンバルサスペンションが得られ、
これを用いて所望の磁気ヘッドサスペンションが得られ
る。
【0007】しかし、図4に示す転写による方法では、
ジンバルサスペンション用の金属板460の第一のポリ
イミド層470としてはポジ型に限定されることとなる
が、このことは、ポジ型ポリイミドのように縮合反応を
伴う熱硬化性絶縁樹脂を使用し、配線をパターン転写後
に下地絶縁樹脂層の硬化を行った場合、縮合硬化時に発
生する反応性ガスにより配線パターンと下地絶縁性樹脂
層の間に、気泡あるいは配線浮きが生じると言う品質面
での問題を有している。さらには、第一のポリイミド層
470、第二のポリイミド層490、ジンバルサスペン
ション用の金属板460の外形加工をそれれぞれ独立に
フオトリソグラフィー加工しなければならないため、総
工程数が多くなると共に、各工程のアライメント作業に
基づく品質劣化の問題も有していた。
【0008】別に、下地絶縁樹脂層を外形加工した後、
配線パターンを転写するという方法もあるが、この方法
に関しては、金属板460上に形成された配線パターン
をアライメントし、密着転写しなければならなず、高度
なアライメント技術と設備の導入が不可欠となり、生産
性の面でも問題となっていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、導電性
薄膜層からなる配線パターンをジンバルサスペンション
の一面に沿い設けた磁気ヘッドサスペンションにおけ
る、ジンバルサスペンションの製造方法で、品質面、生
産性の面で優れたものが求められていた。本発明は、こ
のような状況のもと、導電性薄膜層からなる配線パター
ンをジンバルサスペンションの一面に沿い設けた磁気ヘ
ッドサスペンションにおける、ジンバルサスペンション
の製造方法で、品質面、生産性の面で優れた製造方法を
提供しようとするものであり、この結果、磁気ディスク
面のうねりに対するスライダの追従性に優れ、小型化、
薄型化に対応して安定した作動が可能な磁気ディスク装
置用の磁気ヘッドサスペンションを、安定的に生産可能
としようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ヘッドサス
ペンション用ジンバルサスペンションの製造方法は、導
電性薄膜層からなる配線パターンをジンバルサスペンシ
ョンの一面に沿い設けた磁気ヘッドサスペンションにお
ける、ジンバルサスペンションの製造方法であって、
(a)導電性基板上に所定形状の導電性薄膜層からなる
配線パターンと常温ないし加熱により粘着性を呈する絶
縁性樹脂とをこの順に積層してなる配線パターン部を形
成した転写用原版を作成する工程と、(b)ジンバルサ
スペンション用基板の一面に、熱硬化性樹脂を塗布した
後、硬化して第一の絶縁層を形成する工程とを実施した
後、順に、(c)前記転写用原版から配線パターン部を
転写することにより、ジンバルサスペンション用基板の
第一の絶縁層上に、前記粘着性を呈する絶縁性樹脂を介
して導電性薄膜層からなる配線パターンを形成する工程
と、(d)前記粘着性を呈する絶縁性樹脂を硬化させ
て、これを第二の絶縁層とする工程と、(e)配線パタ
ーンを形成したジンバルサスペンション用基板の両面全
体を耐腐蝕性レジストで覆う工程と、(f)配線パター
ン側でないジンバルサスペンション用基板の面側に対
し、ジンバルサスペンション用基板を腐蝕により貫通さ
せて外形加工するための耐腐蝕性レジストパターンをフ
オトリソグラフィー法により作成する工程と、(g)レ
ジストパターンを耐腐蝕性マスクとしてジンバルサスペ
ンション用基板を腐蝕により貫通させて外形加工する工
程と、(h)ジンバルサスペンション用基板を貫通させ
る外形加工により露出した部分から第一の絶縁層を、外
形加工形状に合わせ選択的に除去する工程と、(i)耐
腐蝕性レジストを除去する工程とを実施することを特徴
とするものである。そして、上記の転写用原版を作成す
る工程が、少なくとも、順に、(A)導電性基板上に、
レジスト膜からなり、所定の領域のみが露出するように
して設けられたネガパターンを形成するネガパターン作
成工程と、(B)ネガパターンが形成された導電性基板
上に、ネガパターンをめっき用マスクとしてめっきを施
し、導電性薄膜層からなる配線パターンを形成するめっ
き工程と、(C)めっきにより形成された導電性薄膜層
からなる配線パターン上に、電着法により、常温ないし
加熱により粘着性を呈する絶縁性樹脂を形成する電着工
程とを有するものであることを特徴とするものである。
そしてまた、上記において、常温ないし加熱により粘着
性を呈する絶縁性樹脂を硬化させて、これを第二の絶縁
層とする工程の後で、ジンバルサスペンション用基板の
両面全体を耐腐蝕性レジストで覆う工程の前に、ジンバ
ルサスペンション用基板の配線パターンを形成した面全
体を覆うように第三の絶縁層を形成し、これを保護膜と
する工程を行うことを特徴とするものであり、第一の絶
縁層と第三の絶縁層とは、同一の化学組成で、同一の物
理特性を有する樹脂組成物であることを特徴とするもの
であり、第一の絶縁層と第三の絶縁層は熱硬化型ポリイ
ミドであることを特徴とするものである。
【0011】本発明の磁気ヘッドサスペンション用のジ
ンバルサスペンションは、導電性薄膜層からなる配線パ
ターンをジンバルサスペンションの一面に沿い設けた磁
気ヘッドサスペンション用のジンバルサスペンションで
あって、ジンバルサスペンション用基板の一面全体を第
一の絶縁層で覆って設け、該第一の絶縁層上に第二の絶
縁層を介して導電性薄膜からなる配線パターンを設けた
もので、第二の絶縁層は導電性薄膜層下のみに設けられ
ていることを特徴とするものである。そして、上記にお
いて、導電性薄膜からなる配線パターン、第二の絶縁
層、第一の絶縁層を覆う第三の絶縁層を保護膜として設
けていることを特徴とするものである。そして、上記に
おいて、第一の絶縁層と第三の絶縁層とは、同一の化学
組成で、同一の物理特性を有する樹脂組成物であること
を特徴とするものであり、更に、第一の絶縁層と第三の
絶縁層は、ともに熱硬化型ポリイミドであることを特徴
とするものである。
【0012】尚、上記における磁気ヘッドサスペンショ
ンとは、磁気ヘッドを搭載したスライダを装着し、且
つ、スライダがディスク面のうねり振動へ追従するため
に必要な十分低い剛性を有するジンバルサスペンション
と、該ジンバルサスペンションを支持し、磁気ヘッドを
搭載したスライダに所定の荷重を与えるために必要な十
分高い剛性を有するロードビームとを備えたもので、且
つ、磁気ヘッド部と磁気ディスク装置のリード/ライト
回路とを接続するための複数の導電性薄膜層からなる配
線パターンをジンバルサスペンションの一面に沿い設け
たものである。
【0013】
【作用】本発明の磁気ヘッドサスペンション用ジンバル
サスペンションの製造方法は、このような構成にするこ
とにより、導電性薄膜層からなる配線パターンをジンバ
ルサスペンションの一面に沿い設けた磁気ヘッドサスペ
ンションにおける、ジンバルサスペンションの製造方法
で、品質面、生産性の面で優れた製造方法の提供を可能
としている。そして、この結果、磁気ディスク面のうね
りに対するスライダの追従性に優れ、小型化、薄型化に
対応して安定した作動が可能な磁気ディスク装置用の磁
気ヘッドサスペンションを、安定的に生産を可能としい
る。詳しくは、磁気ヘッド部と磁気ディスク装置のリー
ド/ライト回路とを接続するための複数の導電性薄膜か
らなる配線パターンを(フレキシャからなる)ジンバル
サスペンションの一面に沿い設ける方法において、品質
面、生産性の面で優れた製造方法の提供を可能としてい
る。具体的には、順に、(a)導電性基板上に所定形状
の導電性薄膜層からなる配線パターンと常温ないし加熱
により粘着性を有する絶縁性樹脂とをこの順に積層して
なる配線パターン部を形成した転写用原版を作成する工
程と、(b)ジンバルサスペンション用基板の一面に、
熱硬化性樹脂を塗布した後、硬化して第一の絶縁層を形
成する工程と、(c)前記転写用原版から配線パターン
部を転写することにより、ジンバルサスペンション用基
板の第一の絶縁層上に、常温ないし加熱により粘着性を
有する絶縁性樹脂を介して導電性薄膜層からなる配線パ
ターンを形成する工程と、(d)常温ないし加熱により
粘着性を有する絶縁性樹脂を硬化させて、これを第二の
絶縁層とする工程と、(e)配線パターンを形成したジ
ンバルサスペンション用基板の両面全体を耐腐蝕性レジ
ストで覆う工程と、(f)配線パターン側でないジンバ
ルサスペンション用基板の面側に対し、ジンバルサスペ
ンション用基板を腐蝕により貫通させて外形加工するた
めの耐腐蝕性レジストパターンをフオトリソグラフィー
法により作成する工程と、(g)レジストパターンを耐
腐蝕性マスクとしてジンバルサスペンション用基板を腐
蝕により貫通させて外形加工する工程と、(h)ジンバ
ルサスペンション用基板を貫通させる外形加工により露
出した部分から第一の絶縁層および第二の絶縁層を、外
形加工形状に合わせ選択的に除去する工程と、(i)耐
腐蝕性レジストを除去する工程とを実施することにより
これを達成している。
【0014】更に具体的には、上記の転写用原版を作成
する工程が、少なくとも、順に、(A)導電性基板上
に、レジスト膜からなり、所定の領域のみが露出するよ
うにして設けられたネガパターンを形成するネガパター
ン作成工程と、(B)ネガパターンが形成された導電性
基板上に、ネガパターンをめっき用マスクとしてめっき
を施し、導電性薄膜層からなる配線パターンを形成する
めっき工程と、(C)めっきにより形成された導電性薄
膜層からなる配線パターン上に、電着法により、常温な
いし加熱により粘着性を有する絶縁性樹脂を形成する電
着工程とを有するものであることにより、工程全体を簡
単とし、処理性の良いものとしている。
【0015】また、常温ないし加熱により粘着性を呈す
る絶縁性樹脂を硬化させて、これを第二の絶縁層とする
工程の後で、ジンバルサスペンション用基板の両面全体
を耐腐蝕性レジストで覆う工程の前に、ジンバルサスペ
ンション用基板の配線パターンを形成した面全体を覆う
ように第三の絶縁層を形成し、これを保護膜とする工程
を行い、第一の絶縁層と第三の絶縁層とは、同一の化学
組成で、同一の物理特性を有する樹脂組成物であること
により、品質的にも安定したものとし、且つ、処理性の
良いものとしている。そしてまた、第一の絶縁層と第三
の絶縁層とを共に熱硬化型ポリイミドと、一般的なもの
の使用を可能としている。
【0016】本発明の磁気ヘッドサスペンション用のジ
ンバルサスペンションは、本発明の磁気ヘッドサスペン
ション用ジンバルサスペンションの製造方法により作製
されるもので、この結果、磁気ディスク装置用の磁気ヘ
ッドサスペンションを磁気ディスク面のうねりに対する
スライダの追従性に優れ、小型化、薄型化に対応して安
定した作動を可能としている。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明を図面を参照にして説明す
る。図1は本発明の磁気ヘッドサスペンション用ジンバ
ルサスペンションの製造方法の工程を示した特徴部の断
面図であり、図2は本発明の磁気ヘッドサスペンション
用のジンバルサスペンションの斜視図であり、図3は本
発明の製造方法により作成された本発明のジンバルサス
ペンションを用いた磁気ヘッドサスペンションの概略図
で、図3(a)はその平面図であり、図3(b)は図3
(a)をA0側から見た図であり、図3(c)は図3
(a)の展開斜視図である。図1、図2、図3中、11
0は導電性基板、110Aは転写用原版、120レジス
ト、121ネガパターン、130導電性薄膜、140は
絶縁性樹脂、140Aは第二の絶縁層、150は金属
板、150Aはジンバルサスペンション、152は貫通
孔、160は第一の絶縁層、165は第三の絶縁層、1
70はレジスト、171はレジストパターン、200は
磁気ヘッドサスペンション、210はジンパルサスペン
ション、220は配線パターン部、221は導電性薄膜
層、222は第一の絶縁層、223は第二の絶縁層、2
24は第三の絶縁層、225、226は接続端子部、2
30はロードビーム、240はスライダ、250はマウ
ントプレートである。
【0018】先ず、本発明の磁気ヘッドサスペンション
用ジンバルサスペンションの製造方法を図1に基づいて
説明する。本発明の磁気ヘッドサスペンション用ジンバ
ルサスペンションの製造方法は、図3に示す、磁気ヘッ
ドを搭載したスライダ240を装着し、且つ、スライダ
240がディスク面のうねり振動へ追従するために必要
な十分低い剛性を有するジンバルサスペンション210
と、該ジンバルサスペンション210を支持し、磁気ヘ
ッドを搭載したスライダ240に所定の荷重を与えるた
めに必要な十分高い剛性を有するロードビーム230と
を備えた磁気ヘッドサスペンション200用のジンバル
サスペンション210で、磁気ヘッド部と磁気ディスク
装置のリード/ライト回路とを接続するための複数の導
電性薄膜層からなる配線パターン部220を、その一面
に沿い設けたジンバルサスペンション210の製造方法
である。
【0019】はじめに、導電性基板110上に所定形状
の導電性薄膜層130からなる配線パターンと粘着性を
有する絶縁性樹脂140とをこの順に積層してなる配線
パターン部を形成した転写用原版110Aを作成する
が、先ず、導電性基板110上に、レジスト膜120を
形成し(図1(a))、レジスト膜120の所定の領域
のみを露光し、現像処理等を経て、導電性基板110上
に、レジスト膜120からなり、所定の領域のみが露出
するようにして設けられたネガパターン121を形成す
る。(図1(b))次いで、ネガパターン121が形成
された導電性基板110上に、ネガパターンをめっき用
マスクとしてめっきを施し、導電性薄膜層130からな
る配線パターンを形成するめっき工程を行った(図1
(c))後、めっきにより形成された導電性薄膜層13
0からなる配線パターン上に、電着法により、常温また
は加熱により粘着性を示す絶縁性樹脂140を形成する
電着工程を行う。(図1(d))
【0020】導電性基板110としては、少なくとも表
面が導電性を有するものであれば良く、アルミニウム、
銅、ニッケル、鉄、ステンレス、チタン等の導電性の金
属板、あるいは、ガラス板、ポリエステル、ポリカーボ
ネート、ポリイミド、ポリエチレン、アクリル等の樹脂
フィルムの絶縁性基板の表面に導電性薄膜を形成したも
のも使用することができる。また、原版としての耐刷性
を高めるために、導電性基板表面にクロム、セラミック
カニゼン(Kanigen社製、Ni+P+SiC)等
の薄膜を形成しても良い。尚、この薄膜の厚さは0.1
〜1.0μm程度が好ましい。導電性薄膜層130の材
質としては、めっき等により形成される、銅、銀、金、
ニッケル、クロム、亜鉛、錫、白金等が挙げられる。導
電性薄膜層130の膜厚は、電気抵抗を上げすぎない範
囲で、かつ、薄膜化を達成するためにできるだけ薄くす
ることが必要で、3μm〜15μmの範囲が良いが、好
ましくは5μm〜10μmである。絶縁性樹脂140
は、電着性を持ち、常温もしくは、加熱により粘着性を
示すものであれば良く、例えば、使用する高分子として
は、粘着性を有するアニオン性、またはカチオン性合成
高分子樹脂を挙げることができる。アニオン性合成高分
子樹脂としては、アクリル性樹脂、ポリエステル樹脂、
マレイン化油樹脂、ボリブタジエン樹脂、エポキシ樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等を単独で、ある
いは、これらの樹脂の任意の組合せによる混合物として
使用できる。さらに、上記のアニオン性合成樹脂とメラ
ミン樹脂、フエノール樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹
脂とを併用してもよい。また、カチオン性合成高分子樹
脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂、ポリブタジエン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド
樹脂等を単独で、あるいは、これらの任意の組合せによ
る混合物として使用できる。さらに、上記のカチオン性
合成高分子樹脂とポリエステル樹脂、ウレタン樹脂等の
架橋性樹脂を併用しても良い。また、上記の高分子樹脂
に粘着性を付与するために、ロジン系、テルペン系、石
油樹脂等の粘着性付与樹脂を必要に応じて添加すること
も可能である。上記高分子樹脂は、後述する製造方法に
おいてアルカリ性または酸性物質により中和して水に可
溶化された状態、または水分散状態で電着法に供され
る。すなわち、アニオン性合成高分子樹脂は、トリメチ
ルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミ
ン、ジイソプロパノールアミン等のアミン類、アンモニ
ア、苛性カリ等の無機アルカリで中和する。カチオン性
合成高分子樹脂は、酢酸、ぎ酸、プロピオン酸、乳酸等
の酸で中和する。そして、中和された水に可溶化された
高分子樹脂は、水分散型または溶解型として水に希釈さ
れた状態で使用される。また、絶縁性樹脂140の絶縁
性、耐熱性などの信頼性を高める目的で、上記高分子樹
脂にブロックイソシアネート等の熱重合性不飽和結合を
有する公知の熱硬化性樹脂を添加し、熱処理によって接
着材料を硬化させても良い。もちろん、熱硬化樹脂以外
にも、重合性不飽和結合(例えば、アクリル基、ビニル
基、アリル基等)を有する樹脂を添加しておけば、電子
線照射によって接着材料を硬化させることができる。絶
縁性樹脂140としては、上記の他に、常温もしくは加
熱により接着性を示すものであれば、熱可塑性樹脂はも
ちろんのこと、熱硬化性樹脂で硬化後粘着性を失うよう
な粘着性樹脂でも良い。また、塗膜の強度を出すために
有機あるいは無機のフィラーを含むものでも良い。ま
た、絶縁性樹脂140とは、常温もしくは加熱により流
動性を示す電着性接着材料であっても良い。
【0021】一方、ジンバルサスペンション用の金属板
150の一面に、熱硬化性樹脂からなる絶縁層を膜形成
し、硬化して、第一の絶縁層160を形成する。(図1
(e)) この熱硬化性樹脂からなる絶縁層を膜形成方法は、イン
ライン処理の場合は、カーテンコート、スクリーンコー
トあるいはロールコート等が使用でき、枚葉処理の場合
は、スピンコート、カーテンコート、スクリーンコート
等が使用できる。
【0022】次いで、ジンバルサスペンション用の金属
板150の第一の絶縁層160上に、転写用原版110
Aを粘着性を有する絶縁性樹脂140を介して圧着し
(図1(f))、転写用原版110Aから、導電性薄膜
層130からなる配線パターンを、粘着性を有する絶縁
性樹脂140を介して、ジンバルサスペンション用の金
属板150の第一の絶縁層222上に転写する。これに
より、ジンバルサスペンション用の金属板150の第一
の絶縁層160上に、粘着性を有する絶縁性樹脂140
を挾み導電性薄膜層130からなる配線パターンが形成
されるが、更に、粘着性を有する絶縁性樹脂140を硬
化させて、これを第二の絶縁層140Aとしておく。
(図1(g)) この圧着は、ローラ圧着、プレート圧着、真空圧着等の
いずれの方法でも良い。また、粘着性を有する絶縁性樹
脂140が加熱により粘着性あるいは接着性を発現する
場合には、熱圧着を行う。
【0023】次いで、ジンバルサスペンション用の金属
板150の導電性薄膜層130からなる配線パターンを
形成された面を絶縁層で覆い、硬化させて、第三の絶縁
層165を形成する。(図1(h)) この絶縁層のコーティングは、インライン処理の場合
は、カーテンコート、スクリーンコートあるいはロール
コート等が使用でき、枚葉処理の場合は、スピンコー
ト、カーテンコート、スクリーンコート等が使用でき
る。尚、この第三の絶縁層を形成する処理は省く場合も
ある。
【0024】次いで、導電性薄膜層130からなる配線
パターンを形成されたジンバルサスペンション用の金属
板150の両面全体を耐腐蝕性のレジスト170で覆い
(図1(i))、配線パターン側でないジンバルサスペ
ンション用の金属板150の面に対し、金属板150腐
蝕により貫通させて外形加工するための耐腐蝕性のレジ
ストパターン171をフオトリソグラフィー法により作
成し(図1(j))、レジストパターン171を耐腐蝕
性マスクとして金属板150を腐蝕により孔開けし、貫
通させる。(図1(k)) 耐腐蝕性のレジスト170としては、後工程の、金属板
150の腐蝕、および第一の絶縁層160、第三の絶縁
層165の腐蝕に耐えるものであれば良く、例えば、耐
酸性、耐アルカリ性に優れた環化ゴム−ジアゾ系フオト
レジストが挙げられる。
【0025】金属板150を貫通させる外形加工により
作成された貫通孔152から露出した部分から第一の絶
縁層160および第三の絶縁層165とを金属板150
の貫通孔152形状に合わせ、選択的に除去する。(図
1(l)) 尚、図示していないが、第一の絶縁層160および第三
の絶縁層165とを腐蝕除去する工程にて、外部接続端
子部(図2(a)の225、226)上の絶縁層も腐蝕
除去する。第一の絶縁層160および第三の絶縁層16
5の腐蝕には水酸化ナトリウム水溶液およびヒドラジン
等が用いられる。
【0026】次いで、耐腐蝕性のレジスト170を除去
し、図2に示すジンバルサスペンション150Aを得
る。(図1(m)) レジスト170の除去は使用したレジストに応じて、そ
の専用液を用いる。
【0027】次いで、本発明のジンバルサスペンション
を、図2に基づいて簡単に説明しておく。本発明のジン
バルサスペンションは、図3に示すような、磁気ヘッド
を搭載したスライダ240を装着し、且つ、スライダ2
40がディスク面のうねり振動へ追従するために必要な
十分低い剛性を有するジンバルサスペンション210
と、該ジンバルサスペンション210を支持し、磁気ヘ
ッドを搭載したスライダ240に所定の荷重を与えるた
めに必要な十分高い剛性を有するロードビーム230と
を備えた磁気ヘッドサスペンション200用のジンバル
サスペンション(210)で、図2に示すように、磁気
ヘッド部と磁気ディスク装置のリード/ライト回路とを
接続するための複数の導電性薄膜層からなる配線パター
ン部220をその一面に沿い設けている。本発明のジン
バルサスペンション210は、図1に示す、本発明のジ
ンバルサスペンションの製造方法により作製されるもの
で、基板215の一面全体を第一の絶縁層222で覆っ
て設け、該第一の絶縁層222上に第二の絶縁層223
を介して導電性薄膜221からなる配線パターンを設け
たもので、第二の絶縁層223は導電性薄膜下のみに設
けられているが、基板215上に、図2(b)(イ)に
示すように、導電性薄膜221からなる配線パターン、
第二の絶縁層223、第一の絶縁層222を覆う第三の
絶縁層224を保護膜として設けているものや、図2
(b)(ロ)に示すように、導電性薄膜221からなる
配線パターン、第二の絶縁層223、第一の絶縁層22
2のみを設けたものがある。
【0028】
【実施例】更に実施例を挙げ、本発明を図1に基づいて
説明する。実施例は、導電性基板110として0.15
mm厚のステンレス板(SUS304MA材)の一面を
軽く研磨したものを使用し、導電性基板110の銅めっ
き面上に日本合ゴム株式会社製のネガ型レジストCBR
−M901(100CPS)を回転塗布方法で成膜し、
加熱乾燥してレジスト層120を形成した(図1
(a))後、フオトマスクを用いて、所定の領域を露光
し、現像処理、ベーキング処理を経て、目的する配線パ
ターンの形状で導電性基板110の面を露出するように
した膜厚5.0μmのネガパターン121を、導電性基
板110上に形成した。(図1(b))
【0029】次いで、ネガパターン121が形成された
導電性板110に対し、電解めっきにより約5.0μm
厚の銅めっきからなる導電性薄膜130からなる配線パ
ターンを形成した。(図1(c)) 銅めっきは、表1に示す組成およびめっき条件にて行っ
た。
【0030】次いで、導電性薄膜130からなる配線パ
ターンを形成した導電性基板110全体を水洗後、電着
液に浸漬させ、導電性板110を陽極として、同面積の
ステンレス板を陰極にし、両極板間を50mmに対向さ
せ、50Vで10分間連続電圧を印加することにより、
更に銅めっき110上にポリアミック酸薄膜からなる絶
縁性樹脂層140を電着形成した。(図1(d)) この電着は、表2に示す組成および電着条件にて行っ
た。 尚、電着液は、表2に示す(a)、(b)、(c)の各
液を室温12時間攪拌反応させ、そこに(d)を加えさ
らに1時間反応させ、そこに(e)を加えて作った。こ
のようにして、導電性基板110上に銅めっきからなる
導電性薄膜130からなる配線パターンとポリアミック
酸薄膜からなる絶縁性樹脂層140を形成した転写版1
10Aを形成した。
【0031】一方、ジンバルサスペンション用の金属板
150の一面に、熱硬化性ポリイミド樹脂からなる絶縁
層を膜形成し、硬化して第一の絶縁層160を形成して
おき(図1(e))、この上に圧着装置を用いて転写用
原版110Aを粘着性を有する絶縁性樹脂140を介し
て圧着し(図1(f))、圧着後、導電性基板110の
みを剥離することにより、転写用原版110Aから、導
電性薄膜層130からなる配線パターンを、粘着性を有
する絶縁性樹脂140を介して、ジンバルサスペンショ
ン用の金属板150の第一の絶縁層222上に転写し
た。この後、絶縁性樹脂140を硬化して第二の絶縁層
140Aとした。(図1(g)) 圧着条件は、1.0kg/cm2 、250°C、1分間
とした。
【0032】次いで、熱硬化性ポリイミド樹脂を用い、
ジンバルサスペンション用の金属板150の導電性薄膜
層130からなる配線パターンを形成された面を覆い、
硬化して第三の絶縁層165とした。(図1(h))
【0033】次いで、耐腐蝕性のレジスト170として
東京応化工業株式会社製のOMRレジストを用い、導電
性薄膜層130からなる配線パターンを形成されたジン
バルサスペンション用の金属板150の両面全体を覆い
(図1(i))、配線パターン側でないジンバルサスペ
ンション用の金属板150の面に対し、金属板150を
腐蝕により貫通させて外形加工するための耐腐蝕性のレ
ジストパターン171をフオトリソグラフィー法により
作成し(図1(j))、レジストパターン171を耐腐
蝕性マスクとして金属板150を腐蝕により孔開けし、
貫通させた。(図1(k)) 金属板150の腐蝕液としては、50°C、比重42ボ
ーメの塩化第二液水溶液を用いた。
【0034】さらに、腐蝕液として水酸化ナトリウム水
溶液を用い、金属板150を貫通させる外形加工によ
り、貫通孔152から露出した部分から第一の絶縁層1
60および第三の絶縁層とを165を金属板150の貫
通孔152形状に合わせ、選択的に除去した。(図1
(l))
【0035】次いで、フオトレジスト用の専用溶液を用
い、レジストパターン171を剥離除去し、ジンバルサ
スペンション210を得た。(図1(m))
【0036】上記実施例の製造方法により作製されたジ
ンバルサスペンションにおける、配線パターン部は、図
2(b)(イ)に示す構造のもので、第一の絶縁層16
0と第三の絶縁層165とを熱硬化製ポリイミド樹脂を
用いており、品質的にも安定したものとし、生産性の面
でも優れたものとしている。
【0037】
【発明の効果】本発明の、上記のように、一面に、微細
化した配線層を設けたジンバルサスペンションの製造を
品質的にも、生産性の面でも安定的にできるものとして
いる。この結果、磁気ディスク面のうねりに対するスラ
イダの追従性に優れた、小型化、薄型化に対応して安定
した作動ができる磁気ディスク装置用の磁気ヘッドサス
ペンションを、品質的にも、生産性の面でも安定して提
供できるものとしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気ヘッドサスペンション用ジンバル
サスペンションの製造方法の工程を示した断面図
【図2】本発明のジンバルサスペンションの概略図
【図3】本発明の製造方法により作製されたジンバルサ
スペンションを用いた磁気ヘッドサスペンションの概略
【図4】一面に導電性薄膜からなる配線パターンを設け
たジンバルサスペンションの従来の製造工程図
【図5】従来の磁気ヘッドサスペンションの概略図
【符号の説明】
110 導電性基板 120 レジスト 121 ネガパターン 130 導電性薄膜 140 絶縁性樹脂 140A 第二の絶縁層 150 金属板 152 貫通孔 160 第一の絶縁層 165 第三の絶縁層 170 レジスト 171 レジストパターン 172 貫通孔 200 磁気ヘッドサスペン
ション 210 ジンパルサスペンシ
ョン 215 基板 220 配線パターン部 221 導電性薄膜層 222 第一の絶縁層 223 第二の絶縁層 224 第三の絶縁層 225、226 接続端子部 230 ロードビーム 240 スライダ 250 マウントプレート 410 導電性基板 420 ネガパターン 420A 開口部 430 配線パターン 440 絶縁性樹脂 450 転写版 460 (ジンバルサスペンシ
ョン用)金属板 460A ジンバルサスペンシ
ョン 460 第一のポリイミド層 470 露光光 490 第二のポリイミド層 491 レジストパターン 492 開口部 500 磁気ヘッドサスペン
ション 510 ロードビーム 520 ジンバルサスペンシ
ョン 530 チューブ被膜導線 531 固定用爪 540 スライダ 550 マウントプレート

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性薄膜層からなる配線パターンをジ
    ンバルサスペンションの一面に沿い設けた磁気ヘッドサ
    スペンションにおける、ジンバルサスペンションの製造
    方法であって、(a)導電性基板上に所定形状の導電性
    薄膜層からなる配線パターンと常温ないし加熱により粘
    着性を呈する絶縁性樹脂とをこの順に積層してなる配線
    パターン部を形成した転写用原版を作成する工程と、
    (b)ジンバルサスペンション用基板の一面に、熱硬化
    性樹脂を塗布した後、硬化して第一の絶縁層を形成する
    工程とを実施した後、順に、(c)前記転写用原版から
    配線パターン部を転写することにより、ジンバルサスペ
    ンション用基板の第一の絶縁層上に、前記粘着性を呈す
    る絶縁性樹脂を介して導電性薄膜層からなる配線パター
    ンを形成する工程と、(d)前記粘着性を呈する絶縁性
    樹脂を硬化させて、これを第二の絶縁層とする工程と、
    (e)配線パターンを形成したジンバルサスペンション
    用基板の両面全体を耐腐蝕性レジストで覆う工程と、
    (f)配線パターン側でないジンバルサスペンション用
    基板の面側に対し、ジンバルサスペンション用基板を腐
    蝕により貫通させて外形加工するための耐腐蝕性レジス
    トパターンをフオトリソグラフィー法により作成する工
    程と、(g)レジストパターンを耐腐蝕性マスクとして
    ジンバルサスペンション用基板を腐蝕により貫通させて
    外形加工する工程と、(h)ジンバルサスペンション用
    基板を貫通させる外形加工により露出した部分から第一
    の絶縁層を、外形加工形状に合わせ選択的に除去する工
    程と、(i)耐腐蝕性レジストを除去する工程とを実施
    することを特徴とする磁気ヘッドサスペンション用ジン
    バルサスペンションの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の転写用原版を作成する工程
    が、少なくとも、順に、(A)導電性基板上に、レジス
    ト膜からなり、所定の領域のみが露出するようにして設
    けられたネガパターンを形成するネガパターン作成工程
    と、(B)ネガパターンが形成された導電性基板上に、
    ネガパターンをめっき用マスクとしてめっきを施し、導
    電性薄膜層からなる配線パターンを形成するめっき工程
    と、(C)めっきにより形成された導電性薄膜層からな
    る配線パターン上に、電着法により、常温ないし加熱に
    より粘着性を呈する絶縁性樹脂を形成する電着工程とを
    有するものであることを特徴とする磁気ヘッドサスペン
    ション用ジンバルサスペンションの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1ないし2において、常温ないし
    加熱により粘着性を呈する絶縁性樹脂を硬化させて、こ
    れを第二の絶縁層とする工程の後で、ジンバルサスペン
    ション用基板の両面全体を耐腐蝕性レジストで覆う工程
    の前に、ジンバルサスペンション用基板の配線パターン
    を形成した面全体を覆うように第三の絶縁層を形成し、
    これを保護膜とする工程を行うことを特徴とする磁気ヘ
    ッドサスペンション用ジンバルサスペンションの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 請求項3の第一の絶縁層と第三の絶縁層
    とは、同一の化学組成で、同一の物理特性を有する樹脂
    組成物であることを特徴とする磁気ヘッドサスペンショ
    ン用ジンバルサスペンションの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4の第一の絶縁層と第三の絶縁層
    は熱硬化型ポリイミドであることを特徴とする磁気ヘッ
    ドサスペンション用ジンバルサスペンションの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 導電性薄膜層からなる配線パターンをジ
    ンバルサスペンションの一面に沿い設けた磁気ヘッドサ
    スペンション用のジンバルサスペンションであって、ジ
    ンバルサスペンション用基板の一面全体を第一の絶縁層
    で覆って設け、該第一の絶縁層上に第二の絶縁層を介し
    て導電性薄膜からなる配線パターンを設けたもので、第
    二の絶縁層は導電性薄膜層下のみに設けられていること
    を特徴とする磁気ヘッドサスペンション用のジンバルサ
    スペンション。
  7. 【請求項7】 請求項6において、導電性薄膜からなる
    配線パターン、第二の絶縁層、第一の絶縁層を覆う第三
    の絶縁層を保護膜として設けていることを特徴とする磁
    気ヘッドサスペンション用のジンバルサスペンション。
  8. 【請求項8】 請求項7において、第一の絶縁層と第三
    の絶縁層とは、同一の化学組成で、同一の物理特性を有
    する樹脂組成物であることを特徴とする磁気ヘッドサス
    ペンション用のジンバルサスペンション。
  9. 【請求項9】 請求項8の第一の絶縁層と第三の絶縁層
    は、ともに熱硬化型ポリイミドであることを特徴とする
    磁気ヘッドサスペンション用のジンバルサスペンショ
    ン。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001008142A1 (fr) * 1999-07-26 2001-02-01 Seiko Instruments Inc. Tete optique
SG96237A1 (en) * 2000-09-21 2003-05-23 Toshiba Kk Method of manufacturing magnetic head assembly

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