JP2000068627A - 微細パターンの製造方法およびそれを用いて製造されたプリント配線板ならびにカラーフィルタ - Google Patents

微細パターンの製造方法およびそれを用いて製造されたプリント配線板ならびにカラーフィルタ

Info

Publication number
JP2000068627A
JP2000068627A JP23123398A JP23123398A JP2000068627A JP 2000068627 A JP2000068627 A JP 2000068627A JP 23123398 A JP23123398 A JP 23123398A JP 23123398 A JP23123398 A JP 23123398A JP 2000068627 A JP2000068627 A JP 2000068627A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine pattern
film
substrate
forming
master substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23123398A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Nakajima
晃治 中島
Toyoichi Yoshino
豊一 吉野
Shinobu Uezuru
忍 上鶴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP23123398A priority Critical patent/JP2000068627A/ja
Priority to US09/376,357 priority patent/US6383720B1/en
Publication of JP2000068627A publication Critical patent/JP2000068627A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性に優れ、長寿命化が可能なマスター基
板を用いた高精細で高密度な微細パターン膜を安価に信
頼性良く量産できる微細パターンの製造方法及びそれを
用いて製造された高精細で高密度なプリント配線板やカ
ラーフィルタの提供を目的とする。 【解決手段】 少なくとも表面に金もしくは、白金もし
くは、これらの合金からなる不溶出電極膜4が配された
マスター基板1を作製するマスター基板作製工程と、不
溶出電極膜4上にアニオン型電着法にて微細パターン膜
6を形成する微細パターン形成工程と、マスター基板1
上に形成された微細パターン膜6を被転写基板8に密着
させてマスター基板1から剥離させ転写する剥離転写工
程とにより微細パターンを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微細パターンの製
造方法に係り、特にICカード端子等の半導体パッケー
ジングおよび携帯情報端末等の電子機器に組み込まれる
高密度プリント配線板、多層プリント配線板およびフレ
キシブルプリント配線板等の多様な配線板を形成する際
のエッチングマスクやメッキマスクに利用できる微細パ
ターンや、微細パターン自体を利用してカラー液晶表示
装置やカラーイメージセンサ及びカラースキャナ等で使
用されるカラーフィルタを形成する際に利用できる微細
パターンの製造方法およびそれを用いて製造されたプリ
ント配線板ならびにカラーフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプリント配線板の製造方法として
は、銅張基板表面の銅箔上に所定の絶縁性回路パターン
を形成した後、これをエッチングマスクとして利用し、
エッチング処理にて不要部分を除去して配線導体を形成
するサブトラクト法や、銅箔の張っていない絶縁基板表
面に触媒を付与させた後、所定の絶縁性回路パターンを
形成し、これをメッキマスクとして利用して、無電解銅
メッキにて配線導体を形成するアディティブ法等があ
る。
【0003】一方、基板表面上に絶縁性回路パターンを
形成する方法としては、半導体プロセスで多く用いられ
ている、感光性レジストを露光現像するフォトリソグラ
フィー法がある。フォトリソグラフィー法は1層毎にフ
ォトレジストの塗布や露光が必要となって製造工程が煩
雑であり、また、ここで用いられる紫外線露光等の各種
装置は高価であるため、このフォトリソグラフィー法で
製作される製品は高価なものとなっていた。
【0004】これに対して、安価に絶縁性回路パターン
を形成する方法として、基板表面上にパターンを直接形
成する印刷法がある。印刷法には、オフセット印刷法、
スクリーン印刷法等があるが、いずれの方法においても
インクの流動性やインクの転写不良等に起因して量産時
のパターン幅を100μm以下にするのは難しく、また
繰り返し再現性の点でも良好とはいえず、高解像度のパ
ターン形成には適していなかった。
【0005】したがって、近年の半導体素子の高周波化
と電子機器の小型化、高集積化に伴うプリント配線板の
薄膜化、高密度化及び多層化の要求に応えるためには、
高価ではあるが品質的に優れたフォトリソグラフィー法
が主に使用されていた。
【0006】また、微細パターン自体を製品の一部とし
て利用する用途として、液晶表示装置等に用いられるカ
ラーフィルタがある。このカラーフィルタの製造方法に
ついては、フォトレジスト中に着色顔料を微分散する顔
料分散法、着色インキで透明基板面にカラー画素を印刷
する印刷法等がある。顔料分散法においても、フォトリ
ソグラフィー法にて微細画素パターンを形成するために
品質的には非常に良質であるが、前述のような高価な露
光装置が必要であるという欠点があった。また、印刷法
では印刷版にインキングして反復印刷するので、安価で
はあるが、品質面で顔料分散法に比べて劣っていた。し
たがって、ここでも高価ではあるが品質的に優れている
顔料分散法が主に実用化されていた。
【0007】しかし、液晶表示装置はCRTに比べて高
価であり、その一因となっているのがカラーフィルタの
価格である。このような状況において、微細パターンの
形成では、高品質を保ちつつ製造方法を容易にし、かつ
経済的に安価となる形成方法が望まれていた。
【0008】そこで微細パターンの形成において、製造
方法の簡易化と低価格化を実現すべく、印刷法の精度向
上を図る方法がいくつか考案されており、これを以下に
説明する。
【0009】まず特開昭63−266482号公報の開
示によれば、マスター基板上に高精度に微細パターン膜
を形成し、被転写基板上に転写することで微細パターン
膜を形成する方法が提案されている。この公報に基づく
微細パターン形成方法は、カラーフィルタを製造するの
に用いられる。これは、表面にカラーフィルタ形状に対
応した電極を有する絶縁性のマスター基板を用い、電着
法で各色毎の電極に部分電着することで微細パターン膜
を形成し、被転写基板へと密着加圧することにより、電
着樹脂自体の粘着性を利用して被転写基板上に微細パタ
ーン膜を剥離転写するものである。この方法は、マスタ
ー基板が繰り返し利用できるため、微細パターン膜を形
成する際に1個毎に露光装置が不要となり経済的には優
れている。しかし、電着樹脂自体の粘着性を利用して剥
離転写するため、被転写基板への付着力が弱く、さらに
電着樹脂からなる微細パターン膜のマスター基板への付
着力は強いために、完全剥離転写が安定してできない可
能性があった。
【0010】また、微細パターン形成用マスター基板と
して、例えば、特開平6−301198号公報に開示さ
れたものがある。これは、ステンレス、Ti、Ta等の
熱酸化可能な金属板あるいは、Ti、Si等の窒化可能
な金属板上に、微細パターン形状に対応したフォトレジ
スト層を形成し、そのフォトレジスト層非形成部を熱酸
化あるいは窒化することにより、酸化膜あるいは窒化膜
からなる絶縁性パターンマスキング層を形成すること
で、微細パターン形成用マスター基板としている。この
マスター基板は絶縁性パターンマスキング層が熱酸化可
能な金属板あるいは、窒化可能な金属板から作製されて
いるため、絶縁性パターンマスキング層のマスター基板
への付着力が強いものとなっている。しかしながら、こ
のマスター基板を用いても、微細パターン膜のマスター
基板への付着力は強く、完全剥離転写するためには強引
に引き剥がす必要があり、微細パターン膜の劣化や歩留
まり低下等の原因となる可能性があった。
【0011】一方、本発明者らは、電着樹脂からなる微
細パターン膜のマスター基板への付着力を弱め微細パタ
ーン膜の完全剥離転写を可能とする微細パターンの製造
方法を提案し、特開平9−272345号公報で開示し
た。これは、基板上に所定形状のパターン電極層を有す
るマスター基板を用い、マスター基板上に撥水性薄膜か
らなる剥離層を形成し、電着法にて微細パターン膜を形
成した後、電着樹脂からなる微細パターン膜に温度が4
0℃以上で90℃以下の温水を含浸させるようにしたも
のである。これにより、微細パターン膜の内部は水分を
含浸しマスター基板表面の剥離層の撥水力によって付着
力を弱めることができ、且つ微細パターン膜の表面は加
温され粘性を生じた状態で、微細パターン膜を被転写基
板に密着させてマスター基板から剥離させ、被転写基板
に完全に剥離転写することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】以上述べてきた微細パ
ターンの形成方法は、マスター基板上に電着法にて微細
パターン膜を形成し、これを被転写基板上へ剥離転写す
るものであり、マスター基板が高精度であれば高品質の
微細パターン膜が形成できる。この微細パターン形成時
には1個毎にフォトリソグラフィー法を用いる必要はな
く、またマスター基板を繰り返し用いることができるた
め、非常に簡単な工程で容易に安価に微細パターン膜を
製造することができるものともなっている。
【0013】電着法には電着樹脂に導入されたイオン性
基の電荷によって、アニオン型とカチオン型がある。本
発明のように、電着膜を微細パターン形成に利用する場
合は、電着膜中に気泡の混入を避けるために、電着時に
気泡発生の少ないアニオン型電着が適している。
【0014】しかしながら、アニオン型電着は陽極で電
着膜の析出が起こるため、水の電気分解以外に副反応と
して、電極の溶出が生じ、マスター基板上のパターン電
極層が減膜劣化してしまい、マスター基板の寿命が短く
なるという問題があった。
【0015】そこで、本発明は、耐久性に優れ、長寿命
化が可能なマスター基板を用いた高精細で高密度な微細
パターン膜を安価に信頼性良く量産できる微細パターン
の製造方法およびそれを用いて製造された高精細で高密
度なプリント配線板を安価に提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明の微細パターンの製造方法は、少なくとも表
面に金もしくは、白金もしくは、これらの合金からなる
不溶出電極膜が配されたマスター基板を作製するマスタ
ー基板作製工程と、前記不溶出電極膜上にアニオン型電
着法にて微細パターン膜を形成する微細パターン形成工
程と、前記マスター基板上に形成された前記微細パター
ン膜を被転写基板に密着させて前記マスター基板から剥
離させ前記被転写基板に転写する剥離転写工程とを含む
ものである。
【0017】また、少なくとも表面にメッキ法にて繰り
返し再生可能な犠牲電極膜が配されたマスター基板を作
製するマスター基板作製工程と、前記犠牲電極膜上にア
ニオン型電着法にて微細パターン膜を形成する微細パタ
ーン形成工程と、前記マスター基板上に形成された前記
微細パターン膜を被転写基板に密着させて前記マスター
基板から剥離させ前記被転写基板に転写する剥離転写工
程とを含むものである。
【0018】このような製造方法により、マスター基板
の耐久性の向上と、長寿命化が可能になり、高精細で高
密度な微細パターン膜を安価に繰り返し信頼性良く量産
することができる。
【0019】また、この微細パターンの製造方法を用い
ることで高精細で高密度なプリント配線板及びカラーフ
ィルタが安価に得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の発明は、少なく
とも表面に金もしくは、白金もしくは、これらの合金か
らなる不溶出電極膜が配されたマスター基板を作製する
マスター基板作製工程と、前記不溶出電極膜上にアニオ
ン型電着法にて微細パターン膜を形成する微細パターン
形成工程と、前記マスター基板上に形成された前記微細
パターン膜を被転写基板に密着させて前記マスター基板
から剥離させ前記被転写基板に転写する剥離転写工程と
を含む微細パターンの製造方法であり、マスター基板上
に不溶出電極膜を配することで、アニオン型電着による
電極溶出が無くなり、さらに気泡発生の少ないアニオン
型電着が利用できるという作用を有する。
【0021】請求項2に記載の発明は、前記マスター基
板作製工程は、絶縁性基板上に設けられた所定形状のパ
ターン電極層の表面に不溶出電極膜を形成してマスター
基板を作製する工程を含むことを特徴とする請求項1に
記載の微細パターンの製造方法であり、パターン電極層
の表面に不溶出電極膜を形成することで、アニオン型電
着によって、パターン電極層の溶出による減膜劣化が無
くなるという作用を有する。
【0022】請求項3に記載の発明は、前記マスター基
板作製工程は、絶縁性基板上に不溶出電極膜からなる所
定形状のパターン電極層を形成してマスター基板を作製
する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の微細
パターンの製造方法であり、電極が積層構造でないた
め、不溶出電極膜に欠陥が有った場合に生じる下地電極
膜の溶出が無くなるという作用を有する。
【0023】請求項4に記載の発明は、前記マスター基
板作製工程が、導電性基板表面にパターン絶縁層を形成
するパターン絶縁層形成工程と、前記パターン絶縁層の
非形成部に不溶出電極膜を形成する不溶出電極膜形成工
程よりなることを特徴とする請求項1に記載の微細パタ
ーンの製造方法であり、パターン絶縁層非形成部に不溶
出電極膜を形成することで、アニオン型電着によって、
電極溶出による減膜劣化が無くなり、さらに任意形状の
微細パターン膜の形成が可能になるという作用を有す
る。
【0024】請求項5に記載の発明は、前記マスター基
板作製工程が、導電性基板表面に不溶出電極膜を形成す
る不溶出電極膜形成工程と、前記不溶出電極膜表面にパ
ターン絶縁層を形成するパターン絶縁層形成工程よりな
ることを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの製
造方法であり、導電性基板表面に不溶出電極膜を形成す
ることで、パターン絶縁層に欠陥が有った場合に生じる
下地電極膜の溶出が無くなるという作用を有する。
【0025】請求項6に記載の発明は、前記マスター基
板作製工程が、凹部を有する導電性基板表面に不溶出電
極膜を形成する不溶出電極膜形成工程と、前記凹部の前
記不溶出電極膜上にパターン絶縁層を形成するパターン
絶縁層形成工程よりなることを特徴とする請求項1に記
載の微細パターンの製造方法であり、パターン絶縁層が
凹部に形成されるため、パターン絶縁層のマスター基板
への付着力が向上し、さらに導電性基板表面に不溶出電
極膜を形成することで、パターン絶縁層に欠陥が有った
場合に生じる下地電極膜の溶出が無くなるという作用を
有する。
【0026】請求項7に記載の発明は、前記マスター基
板作製工程で形成される前記不溶出電極膜がメッキ法で
作製される金薄膜あるいは、白金薄膜あるいは、これら
の合金薄膜であることを特徴とする請求項1から6のい
ずれかに記載の微細パターンの製造方法であり、不溶出
電極膜を極めて簡単にメッキ形成できるという作用を有
する。
【0027】請求項8に記載の発明は、前記マスター基
板作製工程で形成される前記不溶出電極膜の下地にニッ
ケル薄膜を設けることを特徴とする請求項1から6のい
ずれかに記載の微細パターンの製造方法であり、不溶出
電極膜に欠陥が有った場合でも、下地のニッケル薄膜に
よって溶出量の緩和が可能になる。また、不溶出電極膜
の着膜強度が向上するという作用を有する。
【0028】請求項9に記載の発明は、前記マスター基
板作製工程で形成される前記不溶出電極膜の膜厚が0.
5μm以上であることを特徴とする請求項1から6のい
ずれかに記載の微細パターンの製造方法であり、不溶出
電極膜の膜厚を0.5μm以上にすることで、不溶出電
極膜の欠陥が無くなり、下地電極膜の溶出が防止できる
という作用を有する。
【0029】請求項10に記載の発明は、前記マスター
基板作製工程で形成される前記不溶出電極膜と絶縁性材
料が略同一平面状であることを特徴とする請求項1から
6のいずれかに記載の微細パターンの製造方法であり、
マスター基板が略同一平面状であることから、被転写基
板と均一に密着接合できるという作用を有する。
【0030】請求項11に記載の発明は、少なくとも表
面にメッキ法にて繰り返し再生可能な犠牲電極膜が配さ
れたマスター基板を作製するマスター基板作製工程と、
前記犠牲電極膜上にアニオン型電着法にて微細パターン
膜を形成する微細パターン形成工程と、前記マスター基
板上に形成された前記微細パターン膜を被転写基板に密
着させて前記マスター基板から剥離させ前記被転写基板
に転写する剥離転写工程とを含む微細パターンの製造方
法であり、マスター基板上に、犠牲電極膜を配すること
で、アニオン型電着によって、犠牲電極膜の溶出が生じ
ても、メッキ法にて繰り返し容易に再生でき、さらに気
泡発生の少ないアニオン型電着が利用できるという作用
を有する。
【0031】請求項12に記載の発明は、前記マスター
基板作製工程が、絶縁性基板上に所定形状のパターン電
極層を形成するパターン電極層形成工程と、前記パター
ン電極層表面にメッキ法にて繰り返し再生可能な犠牲電
極膜を形成する犠牲電極膜形成工程よりなることを特徴
とする請求項11に記載の微細パターンの製造方法であ
り、パターン電極層表面にメッキ法にて繰り返し再生可
能な犠牲電極膜を形成することで、アニオン型電着によ
って、犠牲電極膜の溶出による減膜が生じても、メッキ
法にて繰り返し容易に再生できるという作用を有する。
【0032】請求項13に記載の発明は、前記マスター
基板作製工程が、導電性基板表面にパターン絶縁層を形
成するパターン絶縁層形成工程と、前記絶縁性パターン
の非形成部にメッキ法にて繰り返し再生可能な犠牲電極
膜を形成する犠牲電極膜形成工程よりなることを特徴と
する請求項11に記載の微細パターンの製造方法であ
り、導電性基板表面のパターン絶縁層の非形成部に犠牲
電極膜を形成することで、アニオン型電着によって、犠
牲電極膜の溶出による減膜が生じても、メッキ法にて繰
り返し容易に再生でき、さらに任意形状の微細パターン
膜の形成が可能になるという作用を有する。
【0033】請求項14に記載の発明は、前記マスター
基板作製工程で形成される前記犠牲電極膜がメッキ法で
作製される銅薄膜あるいは、ニッケル薄膜あるいは、こ
れらの合金薄膜であることを特徴とする請求項11から
13のいずれかに記載の微細パターンの製造方法であ
り、犠牲電極膜を極めて簡単にメッキ形成できるという
作用を有する。
【0034】請求項15に記載の発明は、前記マスター
基板作製工程で形成される前記犠牲電極膜の下地に金あ
るいは、白金あるいは、これらの合金からなる不溶出電
極膜を設けることを特徴とする請求項11から13のい
ずれかに記載の微細パターンの製造方法であり、犠牲電
極膜が完全溶出した場合でも、下地の不溶出電極膜によ
って溶出が停止できるという作用を有する。
【0035】請求項16に記載の発明は、前記マスター
基板作製工程の後に、前記マスター基板上に撥水性薄膜
からなる剥離層を形成する剥離層形成工程と、前記微細
パターン形成工程の後に、前記微細パターンに温度が4
0℃以上で90℃以下の温水を含浸させる含水工程とを
含むことを特徴とする請求項1から15のいずれかに記
載の微細パターンの製造方法であり、気泡発生の少ない
アニオン型電着によって形成された微細パターン膜の内
部は水分を含浸しマスター基板表面の剥離層の撥水力に
よって付着力を弱めることができるという作用を有す
る。
【0036】請求項17に記載の発明は、請求項1から
16のいずれかに記載の微細パターンの製造方法によっ
て絶縁性基材と金属箔よりなる被転写基板上に剥離転写
された微細パターン膜を形成し、前記微細パターン膜を
エッチングマスクとして用い、前記金属箔をエッチング
除去することにより製造されたプリント配線板であり、
安価に高精細、高密度のプリント配線板が得られるとい
う作用を有する。
【0037】請求項18に記載の発明は、請求項1から
16のいずれかに記載の微細パターンの製造方法によっ
て絶縁性基材等よりなる被転写基板上に剥離転写された
微細パターン膜をメッキマスクとして用い、前記被転写
基板上に金属膜をメッキ形成することにより製造された
プリント配線板であり、安価に高精細、高密度のプリン
ト配線板が得られるという作用を有する。
【0038】請求項19に記載の発明は、請求項1から
16のいずれかに記載の微細パターンの製造方法によっ
て光透過性基板もしくは光学素子基板上に、顔料を含む
電着樹脂からなり、少なくとも2種類以上の異なる色を
有する2次元パターン電着物より構成される微細パター
ン膜の集合体を形成することにより製造されたカラーフ
ィルタであり、安価に高精細、高密度のカラーフィルタ
が得られるという作用を有する。
【0039】以下、本発明の実施の形態について図1か
ら図12を用いて説明する。なお、これらの図面におい
て同一の部材には同一の符号を付しており、重複した説
明は省略した。また、各実施の形態において示されてい
る数値は種々選択し得る中の一例であり、これに限定さ
れるものではない。
【0040】(実施の形態1)以下に、本発明の実施の
形態1の微細パターンの製造方法について説明する。本
発明の実施の形態1では微細パターンがプリント配線板
を製造する際のエッチングマスクとして利用されるもの
である。
【0041】図1は本発明の実施の形態1における微細
パターンの製造方法のためのマスター基板の要部を示す
斜視断面図である。図1において、マスター基板1はア
ニオン型電着法により微細パターンを有する電着膜を形
成するためのものであり、含水工程の後、被転写基板上
に微細パターン形成工程で形成された微細パターン形状
の電着膜を剥離転写させることになる。このマスター基
板1は剛性のあるガラス等からなる絶縁性基板2と、こ
の絶縁性基板2上に所定形状の配線導体のエッチングマ
スクを形成するためのパターン電極層3と、パターン電
極層3表面に形成された金薄膜等からなる不溶出電極膜
4から構成されている。
【0042】このようなマスター基板1を作製するマス
ター基板作製工程から微細パターン膜を電着形成する微
細パターン形成工程について図2(a)〜(c)を用い
て説明する。図2(a)は本発明の実施の形態1におけ
るマスター基板1を示す要部断面図、図2(b)は本発
明の実施の形態1における剥離層を形成する工程を示す
要部断面図、図2(c)は本発明の実施の形態1におけ
る微細パターン膜を形成する工程を示す要部断面図であ
る。
【0043】まず、図2(a)において、ガラス板から
なる剛性を有する絶縁性基板2に厚さ0.5μmのニッ
ケル薄膜をスパッタ法等を用いて成膜する。次に、ポジ
型フォトレジストをスピンコート法にて厚さ2μm程度
に塗布し、これをフォトマスクを用いて露光した後、炭
酸ナトリウム水溶液にて現像してパターン電極層3に対
応したレジストパターンを形成する。このレジストパタ
ーンをエッチングマスクとして利用し、絶縁性基板2上
のニッケル薄膜を酸性水溶液からなるエッチング液によ
ってエッチングした後、上記レジストパターンを水酸化
ナトリウム水溶液等にて除去することで微細形状を有す
るパターン電極層3を形成する。次に、ニッケル薄膜か
らなるパターン電極層3に厚さ1μmの金薄膜からなる
不溶出電極膜4をメッキ法にて形成する。これにより、
図2(a)に示すように、本発明の実施の形態1の微細
パターンの製造方法に用いるマスター基板1が形成され
る。尚、このマスター基板1の作製方法において、絶縁
性基板2上に接着樹脂を用いて金属箔を貼り付け、上記
と同様に金属箔をエッチングすることで、微細なパター
ン電極層3を形成した後、このパターン電極層3上に不
溶出電極膜4を形成してもよい。
【0044】次に、図2(b)に示すように、不溶出電
極膜4上に、撥水性と液体中での導電性を有する剥離層
5を形成する。その後、図2(c)に示すように、不溶
出電極膜4上の剥離層5表面に、フタロシアニンブルー
系青色顔料を30ml/lの濃度で添加したアクリル系
アニオン型電着樹脂浴を用いて厚さ2μmの電着樹脂か
らなる微細パターン膜6を電着法により形成する。ここ
ではアニオン型電着膜の析出電極が不溶出電極膜4で覆
われているため、アニオン型電着にて生じる電極溶出が
無く、マスター基板1の耐久性の向上と長寿命化が可能
である。
【0045】以上のように形成された本発明の実施の形
態1の微細パターン膜6を被転写基板へ剥離転写する剥
離転写工程について図2(d)〜(f)を用いて説明す
る。図2(d)は本発明の実施の形態1における含水工
程を示す要部断面図、図2(e)は本発明の実施の形態
1における剥離転写する工程を示す要部断面図、図2
(f)は本発明の実施の形態1における剥離転写された
微細パターン膜を示す要部断面図である。
【0046】まず、図2(d)に示すように、微細パタ
ーン膜6が電着形成されたマスター基板1を温度が70
℃の温水7中に1分間浸漬することで、微細パターン膜
6に十分温水を含浸させるとともに、微細パターン膜6
を加温する。次に、柔軟性を有するポリイミドフィルム
9の表面に厚さ18μmの銅箔10を形成した被転写基
板8を準備する。そして、温水7に浸漬することでマス
ター基板1と接している微細パターン膜6の膜の内部が
水分を含有し、マスター基板1表面の剥離層5の撥水力
によって付着力が極めて弱い状態となり、微細パターン
膜6の表面は加温され粘性を有した状態となったマスタ
ー基板1を温水中から取り出し、これを被転写基板8と
密着加圧する。そして、マスター基板1を被転写基板8
から引き剥がすと、図2(f)に示すように、微細パタ
ーン膜6は容易に被転写基板8へと完全に剥離転写され
る。なお、剥離転写後のマスター基板1には、電着法に
て再度微細パターン膜6が形成され、図2(d)に戻っ
て微細パターン膜6の転写のために繰り返し使用され
る。
【0047】以上のように被転写基板に剥離転写された
微細パターン膜6をエッチングマスクとして利用するエ
ッチング工程について図3(a)、(b)を用いて説明
する。まず、被転写基板8表面に転写された微細パター
ン膜6を140℃で30分間の加熱乾燥し、被転写基板
8表面の銅箔10への付着強度を上げる。次に、図3
(a)に示すように、加熱乾燥した微細パターン膜6を
エッチングマスクとして利用して、銅箔10の露出して
いる部分を塩化鉄系水溶液等にてエッチング除去する。
その後、微細パターン膜6を70℃に加熱した水酸化ナ
トリウム水溶液にて除去することで、図3(b)に示す
ようにポリイミドフィルム9上に微細パターン形状をし
た銅配線が形成された高精度で高密度なプリント配線板
が安価に得られる。
【0048】本実施の形態1における不溶出電極膜4の
材料としては、金もしくは、白金もしくは、これらの合
金による貴金属をメッキ法等のウェットプロセスやスパ
ッタ法等のドライプロセスによって形成した薄膜を用い
ることができる。
【0049】ここで、本発明者らが電極層の比較を行っ
た実験によれば、従来の導体材料として一般的な銅から
なるパターン電極層に、厚さ2μmのアニオン型電着膜
を形成することで、1回の電着当たり厚さ4nmの銅パ
ターン電極層が溶出し、ニッケルからなるパターン電極
層の場合は、1回の電着当たり厚さ0.4nmのニッケ
ルパターン電極層が溶出した。しかし、本実施の形態1
における不溶出電極膜4として厚さ1μmの金薄膜を銅
からなるパターン電極層表面にメッキ形成することで、
アニオン型電着膜を金薄膜上に直接形成しても、金薄膜
の溶出は検出できなかった。また、白金薄膜、金もしく
は、白金からなる合金薄膜においても同様に薄膜の溶出
は検出できなかった。従って、電極材料として金もしく
は、白金もしくは、これらの合金による貴金属を用いる
ことで、アニオン型電着で生じる電極溶出が防止でき、
マスター基板の耐久性の向上と長寿命化に効果があるこ
とがわかった。
【0050】さらに、銅パターン電極層表面に不溶出電
極膜4として、0.2μm、0.5μm、0.7μm、
1μmの各膜厚の金薄膜を成膜した場合、いずれの膜厚
の金薄膜においても金薄膜の溶出は検出できなかった。
しかし、0.2μmの膜厚の金薄膜については、下地の
銅パターン電極層の溶出が判明した。この下地パターン
電極層の溶出は、不溶出電極膜4が薄いために、下地パ
ターン電極層に達する小さな欠陥孔が原因となり、その
欠陥孔を通じて下地パターン電極層が溶出したものと考
えられる。従って、不溶出電極膜4の膜厚を0.5μm
以上とすることで、下地パターン電極層溶出の原因とな
る欠陥孔がなくなり、パターン電極層の耐久性の向上と
長寿命化が可能となっていると考えられる。
【0051】また、マスター基板1の繰り返し使用によ
って不溶出電極膜4に下地パターン電極層に達する傷が
生じた場合でも、その傷を通じて下地パターン電極層の
溶出が進行する。ここで、不溶出電極膜4の下に溶出量
の少ないニッケル膜等を形成することで、傷による電極
溶出を遅らせ、必要に応じて傷部分に不溶出電極膜4を
メッキ法等を用いて再形成することで、マスター基板1
の繰り返し使用時の長寿命化が可能になるとともに、不
溶出電極膜4の下にニッケル膜等を形成することで不溶
出電極膜4の着膜強度が向上するという効果がある。ま
た、パターン電極層3を不溶出電極膜単体にて作製する
ことで、傷等による下地パターン電極層の溶出が無く、
パターン電極層3のさらなる耐久性向上と長寿命化が可
能となる。
【0052】次に、本実施の形態1における剥離層5の
材料としては、スパッタリング法等の真空蒸着法で形成
されるフッ化グラファイト薄膜、塗布法やディップコー
ト法により形成されるフッ素オイル等のフッ素系コーテ
ィング剤等の撥水性薄膜を用いることができる。また、
フッ化グラファイト薄膜やフッ素系コーティング剤の場
合、いずれもそれ自体の導電率は低いが、成膜した際の
膜厚を5nm以上で100nm以下とすることによっ
て、撥水性と液体中で電着可能な程度に導電性を有する
薄膜が得られる。
【0053】例えば、本発明者らが行った実験によれ
ば、スパッタリング法によりパターン電極層3表面の不
溶出電極膜4上に剥離層5として、5nm、15nm、
30nm、100nmの各膜厚のフッ化グラファイト薄
膜を成膜した場合、いずれの膜厚のフッ化グラファイト
薄膜でも微細パターン膜の電着が可能であるとともに、
微細パターン膜6に水分を含浸させた際に、剥離層5に
対する付着力を十分に弱めることができる撥水性を有す
ることが判明した。しかしながら、膜厚を200nmと
したフッ化グラファイト薄膜では導電性が無く、微細パ
ターン膜6の電着が不可能であり、膜厚3nmのフッ化
グラファイト薄膜では電着は可能であったが、撥水性が
ほとんど無く、微細パターン膜6の付着力を十分に弱め
ることが困難であった。すなわち、剥離層5の厚さが、
5nmよりも小さいと剥離層5の撥水効果が薄れて、剥
離層5に対する微細パターン膜6の付着力を十分に弱め
ることができなくなる傾向を生じ、100nmよりも大
きくなると、剥離層5の抵抗が大きくなって剥離層5上
に微細パターン膜6を電着できなくなる傾向を生じるた
め、いずれも好ましくない。
【0054】さらに、フッ素系コーティング剤として有
用なものには、フッ素オイル、完全フッ素化油等があ
り、XおよびYを加水分解基とすると、これらのフッ素
系コーティング剤の末端基にシリコン系のSiX3およ
びチタン系のTiY3を有するものが好ましく、不溶出
電極膜4表面あるいは犠牲電極膜表面の水酸基等と加水
分解反応をして、密着性をより強固にすることが可能と
なり、マスター基板1を繰り返して使用する際の剥離層
5の耐久性を向上させることが判明した。
【0055】特に、フッ素系コーティング剤の剥離層5
に、末端基としてシリコン系化合物もしくはチタン系化
合物を有するパーフルオロポリエーテルで構成される撥
水性薄膜を用いた場合、ディップコート法等で容易に所
望の厚みに形成でき、薄いが故に液体中で導電性を有す
る撥水性薄膜を均一にマスター基板1上に形成できるこ
とがわかった。
【0056】本発明の実施の形態1では、40℃より低
い温水温度である25℃の場合、微細パターン膜6表面
の加温による粘性が十分得られず、被転写基板8への完
全剥離転写ができない可能性があった。一方、40℃、
50℃、60℃、70℃、80℃、90℃の各々の温水
温度においては、微細パターン膜6表面の加温による粘
性が得られる状態で、マスター基板1と接している微細
パターン膜6の内部は水分を含浸しマスター基板1表面
の剥離層5の撥水力によって付着力が弱い状態となり、
繰り返し再現性の良い完全剥離転写ができた。特に、8
0℃、90℃での転写については、微細パターン膜6の
内部の水分量も高温のため少なくなってくるものの、発
明者らが見いだしたパーフルオロポリエーテルで構成さ
れる撥水性薄膜を剥離層5として用いることで、少ない
水分量でも極めて大きな撥水効果が得られ、微細パター
ン膜6の完全剥離転写が可能となっている。
【0057】また、90℃より高い温水温度である95
℃の場合では微細パターン膜6内部の水分まで蒸発除去
されるため、パーフルオロポリエーテルで構成される撥
水性薄膜の撥水力の効果を用いても完全剥離転写できな
かった。以上のことから、マスター基板1を浸漬する温
水が40℃以上で90℃以下の温度範囲にて本発明の効
果があり、特に温水温度が70℃付近が剥離転写の作業
性の点から待ち時間がなく好ましい。
【0058】更に、本発明の実施の形態1では、剥離転
写時の微細パターン膜6の変形防止の目的から、微細パ
ターン膜6中に顔料等の電着樹脂以外の微粒子を骨材と
して含有させているが、電着樹脂以外の微粒子を含有す
ることで、加温による微細パターン膜6の粘性は低下す
る。しかし、微細パターン膜6に水分を含浸させ、マス
ター基板1表面の剥離層5の撥水力によってマスター基
板1への付着力を弱めることが可能であるため、形状変
形し難く粘性の低い微細パターン膜6を微細パターン形
状を維持した状態で繰り返し再現性良く完全剥離転写が
可能となっている。
【0059】(実施の形態2)以下に本発明の実施の形
態2における微細パターンの製造方法について説明す
る。なお、本発明の実施の形態2では微細パターンがプ
リント配線板を製造する際のメッキマスクとして利用さ
れたものである。
【0060】図4は本発明の実施の形態2における微細
パターンの製造方法のためのマスター基板の要部を示す
斜視断面図である。図4において、マスター基板11は
微細パターン形成をアニオン型電着法により行うもの
で、被転写基板上に微細パターン膜を剥離転写させる作
用を有する。マスター基板11は銅板等からなる導電性
基板12と、この導電性基板12上に形成された不溶出
電極膜4と、この不溶出電極膜4上に所定形状の配線導
体のメッキマスクを形成するためのパターン絶縁層13
と、から構成されている。
【0061】このようなマスター基板11を形成するマ
スター基板作製工程から微細パターン膜を電着形成する
微細パターン形成工程について図5(a)〜(c)を用
いて説明する。図5(a)は本発明の実施の形態2にお
けるマスター基板を示す要部断面図、図5(b)は本発
明の実施の形態2における剥離層を形成する工程を示す
要部断面図、図5(c)は本発明の実施の形態2におけ
る微細パターン膜を形成する工程を示す要部断面図であ
る。
【0062】まず、銅板等からなる導電性基板12表面
に厚さ0.5μmのニッケル薄膜と厚さ0.5μmの金
薄膜からなる不溶出電極膜4をメッキ法を用いて成膜す
る。不溶出電極膜4の下地に溶出量の少ないニッケル薄
膜を形成することで、マスター基板11の繰り返し使用
によって生じた不溶出電極膜4の傷による電極溶出を遅
らせ、必要に応じて傷部分に不溶出電極膜4をメッキ法
等を用いて再形成することで、マスター基板11の繰り
返し使用時の長寿命化を可能にするとともに、不溶出電
極膜4の導電性基板12への着膜強度を上げている。
【0063】次に、感光性ポリイミド樹脂をスピンコー
ト法にて厚さ30μmに塗布して、フォトマスクを用い
て露光した後、N−メチルピロリドン系の水溶液にて現
像してパターン絶縁層13に対応したレジストパターン
を形成する。このレジストパターンを加熱硬化して厚さ
20μmの耐熱性、耐久性を有するポリイミド樹脂から
なるパターン絶縁層13を形成する。これにより、本実
施の形態2の微細パターンの製造方法に用いるマスター
基板11が形成される。
【0064】次に、図5(b)に示すように、不溶出電
極膜4上に、撥水性と液体中で導電性を有する剥離層5
を形成する。次に、図5(c)に示すように、不溶出電
極膜4上の剥離層5表面に、フタロシアニンブルー系青
色顔料を30ml/lの濃度で添加したアクリル系アニ
オン型電着樹脂浴を用いて厚さ25μmの微細パターン
膜6を電着形成する。微細パターン膜6中に顔料等の電
着樹脂以外の微粒子を含有することで、この微粒子が骨
材となって、剥離転写の際に微細パターン膜6が形状変
形し難くなる。
【0065】以上のように形成された本発明の実施の形
態2における微細パターン膜6を被転写基板へ剥離転写
する剥離転写工程について図5(d)〜(f)を用いて
説明する。図5(d)は本発明の実施の形態2における
含水工程を示す要部断面図、図5(e)は本発明の実施
の形態2における剥離転写する工程を示す要部断面図、
図5(f)は本発明の実施の形態2における剥離転写さ
れた微細パターン膜を示す要部断面図である。
【0066】まず、図5(d)に示すように、微細パタ
ーン膜6が電着形成されたマスター基板11を40℃の
温水7中に1分間浸漬することで、微細パターン膜6に
十分温水を含浸させる。次に、図5(e)に示すよう
に、柔軟性を有するポリイミドフィルム9の表面に厚さ
9μmの銅箔10を形成した被転写基板8を準備し、マ
スター基板11を温水中から取り出し、マスター基板1
1上の微細パターン膜6を被転写基板8に密着させた
後、微細パターン6を密着させた被転写基板8を加温ヒ
ータ14にて70℃に加温することで、マスター基板1
1と接している微細パターン膜6の内部は水分を含有し
マスター基板11表面の剥離層5の撥水力によって付着
力が極めて弱い状態で、微細パターン膜6の表面は加温
され粘性を有した状態となる。この状態の微細パターン
膜6を被転写基板8から引き剥がすことで、図5(f)
に示すようにパターン形状を維持した状態で容易に被転
写基板8へ完全に剥離転写することができる。剥離転写
後のマスター基板11は再度、電着法にて微細パターン
膜6が形成され、図5(d)に戻って微細パターン膜6
の転写のために繰り返し使用することができる。
【0067】以上のように被転写基板8上に剥離転写さ
れた微細パターン膜6をメッキマスクとして利用するメ
ッキ工程について図6(a)〜(c)を用いて説明す
る。まず、被転写基板8表面に転写された微細パターン
膜6を140℃で30分間の加熱乾燥し、被転写基板8
表面の銅箔10への付着強度を上げる。次に、図6
(a)に示すように、加熱乾燥した微細パターン膜6を
メッキマスクとして利用して、銅箔10の露出している
部分に電気メッキ法にて銅メッキ膜15を形成する。そ
の後、図6(b)に示すように、微細パターン膜6を7
0℃に加熱した水酸化ナトリウム水溶液にて除去する。
更に、図6(c)に示すように、ポリイミドフィルム9
上の銅メッキされてない銅箔10部分を塩化鉄系水溶液
等にてエッチング除去することで微細パターン形状をし
た銅配線が形成された高精度で高密度なプリント配線板
が安価に得られる。
【0068】本発明の実施の形態2では、ポリイミド樹
脂にてマスター基板11を構成するパターン絶縁層13
を形成している。これは、温水への浸漬及び剥離転写時
の加温に対してマスター基板11の耐久性良い利用を可
能とするためであり、ポリイミド樹脂以外の耐熱樹脂を
用いても同様の効果が得られる。また、本発明の実施の
形態2では、感光性ポリイミド樹脂等の感光性を有する
耐熱性樹脂を露光現像してパターン絶縁層13を形成し
ているが、非感光性樹脂をパターンエッチングしてパタ
ーン絶縁層13を形成しても同様の効果が得られる。
【0069】また、本発明の実施の形態2では、マスタ
ー基板11を構成する導電性基板12として銅板等の金
属板を用いているが、絶縁性基板上に導電層をスパッタ
リング法等を用いて積層形成した導電性基板を用いても
同様の効果が得られる。
【0070】以上、本発明の実施の形態2では、導電性
基板12上に形成された不溶出電極膜4と、この不溶出
電極膜4上に配線導体のネガ形状をしたメッキマスクを
形成するためのパターン絶縁層13と、から構成される
マスター基板11を用いて説明したが、本発明に利用で
きるその他のマスター基板について図7、図8を用いて
説明する。
【0071】図7(a)、(b)は本発明の実施の形態
2における微細パターンの製造方法のためのマスター基
板の要部を示す斜視断面図と、本発明の実施の形態2に
おけるマスター基板を示す要部断面図である。図7
(a)、(b)において、マスター基板16は銅板等か
らなる導電性基板12と、この導電性基板12上に形成
された所定形状のパターン絶縁層13とこのパターン絶
縁層13の非形成部分の導電性基板12上に形成された
不溶出電極膜4と、から構成されている。
【0072】さらに、図8(a)、(b)は本発明の実
施の形態2における微細パターンの製造方法のための別
のマスター基板の要部を示す斜視断面図と、本発明の実
施の形態2における別のマスター基板を示す要部断面図
である。図8(a)、(b)において、マスター基板1
7は銅板等からなる凹を有する導電性基板18と、この
導電性基板18上に形成された不溶出電極膜4と、凹部
の不溶出電極膜4上に埋め込み形成されたパターン絶縁
層19と、から構成されている。これらの構造のマスタ
ー基板17を用いても、高精細で高密度な微細パターン
膜を安価に信頼性良く量産可能である。
【0073】(実施の形態3)以下に本発明の実施の形
態3の微細パターンの製造方法について説明する。本発
明の実施の形態3では微細パターンをカラーフィルタを
製造する用途として利用したものである。
【0074】図9は本発明の実施の形態3における微細
パターンの製造方法のためのマスター基板の要部を示す
斜視断面図である。図10において、マスター基板20
は微細パターン形成をアニオン型電着法によりおこなう
もので、被転写基板上に微細パターン膜を剥離転写させ
る作用を有する。マスター基板20は耐熱性、耐久性の
あるエポキシ樹脂等からなる絶縁性基板21と、この絶
縁性基板21表面に金等の不溶出電極材料単体からなる
カラーフィルタの所定形状のブラックマトリックスを形
成するためのブラックマトリックス形成用電極層22
と、赤色フィルタを形成するための赤色フィルタ形成用
電極層23と、青色フィルタを形成するための青色フィ
ルタ形成用電極層24と、緑色フィルタを形成するため
の緑色フィルタ形成用電極層25と、から構成されてい
る。
【0075】このようなマスター基板21を形成するマ
スター基板作製工程から微細パターン膜を電着形成する
微細パターン形成工程について図10(a)〜(e)を
用いて説明する。図10(a)は本発明の実施の形態3
における剥離層を形成する工程を示す要部断面図、図1
0(b)は本発明の実施の形態3におけるブラックマト
リックスを形成する工程を示す要部断面図、図10
(c)は本発明の実施の形態3における赤色フィルタを
形成する工程を示す要部断面図、図10(d)は本発明
の実施の形態3における青色フィルタを形成する工程を
示す要部断面図、図10(e)は本発明の実施の形態3
における緑色フィルタを形成する工程を示す要部断面図
である。
【0076】まず、厚さ100μmの銅合金板の鏡面加
工表面にポジ型フォトレジストをスピンコート法にて厚
さ8μmに塗布して、フォトマスクを用いて露光した
後、炭酸ナトリウム水溶液にて現像してブラックマトリ
ックス形成用電極層22、赤色フィルタ形成用電極層2
3、青色フィルタ形成用電極層24、緑色フィルタ形成
用電極層25のネガ形状に対応したレジストパターンを
形成する。このレジストパターンをメッキマスクとして
利用し、レジストパターン非形成部分に電気メッキに
て、厚さ5μmの不溶出電極材料である金薄膜からなる
ブラックマトリックス形成用電極層22、赤色フィルタ
形成用電極層23、青色フィルタ形成用電極層24、緑
色フィルタ形成用電極層25を銅合金板上に形成する。
次に、上記レジストパターンを水酸化ナトリウム水溶液
にて除去し、銅合金板上に形成されたブラックマトリッ
クス形成用電極層22、赤色フィルタ形成用電極層2
3、青色フィルタ形成用電極層24、緑色フィルタ形成
用電極層25上に厚さ3mmのエポキシ樹脂膜を塗布硬
化した後、銅合金板を塩化鉄系水溶液等にてエッチング
除去することで本発明の実施の形態3における微細パタ
ーンの製造方法に用いる各電極層22〜25がエポキシ
樹脂中に埋め込まれ略同一平面状のマスター基板20が
形成される。本発明の実施の形態3におけるマスター基
板20は、各パターン電極層が金薄膜等の不溶出電極材
料単体で構成されているため、マスター基板20の繰り
返し使用によってできる傷等が原因で生じる下地電極膜
の溶出が無く、極めて耐久性良く、長寿命なマスター基
板20となっている。また、各パターン電極層と絶縁性
樹脂が略同一平面状になっているためマスター基板20
と被転写基板の均一な密着接合ができ、微細パターンの
完全転写が可能となっている。
【0077】次に、これらの電極層22〜25上に、図
10(a)に示すように、撥水性と液体中で導電性を有
する剥離層5を形成する。次に、図10(b)に示すよ
うに、ブラックマトリックス形成用電極層22の表面に
形成された剥離層5上にカーボンブラック系黒色顔料を
30ml/lの濃度で添加したアクリル系アニオン型電
着樹脂浴を用いて厚さ2μmのブラックマトリックス2
6を形成する。次に、図10(c)に示すように、赤色
フィルタ形成用電極層23の表面に形成された剥離層5
上にアントラキノン系赤色顔料を30ml/lの濃度で
添加したアクリル系アニオン型電着樹脂浴を用いて厚さ
2μmの赤色フィルタ27を形成する。次に、図10
(d)に示すように、続いて青色フィルタ形成用電極層
24の表面に形成された剥離層5上にフタロシアニンブ
ルー系青色顔料を30ml/lの濃度で添加したアクリ
ル系アニオン型電着樹脂浴を用いて厚さ2μmの青色フ
ィルタ28を形成する。次に、図10(e)に示すよう
に、緑色フィルタ形成用電極層25の表面に形成された
剥離層5上にフタロシアニングリーン系緑色顔料を30
ml/lの濃度で添加したアクリル系アニオン型電着樹
脂浴を用いて厚さ2μmの緑色フィルタ29を形成す
る。
【0078】以上のように形成された本発明の実施の形
態3の微細パターン膜を被転写基板へ剥離転写する剥離
転写工程について図10(f)〜(h)を用いて説明す
る。
【0079】図10(f)は本発明の実施の形態3にお
ける含水工程を示す要部断面図、図10(g)は本発明
の実施の形態3における剥離転写する工程を示す要部断
面図、図10(h)は本発明の実施の形態3における剥
離転写された微細パターン膜を示す要部断面図である。
【0080】まず、図10(f)に示すように、ブラッ
クマトリックス26、赤色フィルタ27、青色フィルタ
28、緑色フィルタ29が電着形成されたマスター基板
20を温度が70℃の温水7中に1分間浸漬すること
で、ブラックマトリックス26及び各色のフィルタ2
7,28,29の微細パターン膜に十分温水を含浸させ
るとともに、この微細パターン膜を加温する。次に、図
10(g)に示すように、マスター基板20を温水7中
から取り出すことで、マスター基板20と接しているブ
ラックマトリックス26及び各色のフィルタ27,2
8,29の微細パターン膜の内部は水分を含有しマスタ
ー基板20表面の剥離層5の撥水力によって付着力が極
めて弱い状態で、ブラックマトリックス26及び各色の
フィルタ27,28,29の微細パターン膜の表面は加
温され粘性を有した状態となる。この状態のブラックマ
トリックス26及び各色のフィルタ27,28,29の
微細パターン膜を光透過性を有するガラス基板等の被転
写基板30と密着加圧した後、引き剥がすことで、図1
0(h)に示すようにパターン形状を維持した状態で容
易に被転写基板30へ完全剥離転写することができる。
剥離転写後のマスター基板20は再度、電着法にて微細
パターン膜が形成され、図10(f)に戻って微細パタ
ーン膜の転写のために繰り返し使用することができる。
【0081】以上のように被転写基板に剥離転写された
微細パターン膜を140℃で30分間の加熱乾燥するこ
とで、転写後のブラックマトリックス26および赤色フ
ィルタ27、青色フィルタ28、緑色フィルタ29の微
細パターン膜の表面が略同一平面状の高精度で高密度な
カラーフィルタが安価に形成できる。
【0082】また、本発明の実施の形態3では、光透過
性を有するガラス基板を被転写基板として微細パターン
膜を剥離転写している。このことは、光学素子基板を被
転写基板として、ブラックマトリックスおよび赤色フィ
ルタ、青色フィルタ、緑色フィルタの微細パターン膜を
剥離転写しても同様の高精度で高密度なカラーフィルタ
が形成できる。
【0083】さらに、本発明の実施の形態3では、マス
ター基板を構成する絶縁性基板にエポキシ樹脂を用いて
いるが、これは、温水への浸漬及び剥離転写時の加温に
対してマスター基板の耐久性良い利用を可能とするため
であり、他の耐熱性、耐久性樹脂を用いても同様の効果
が得られる。
【0084】(実施の形態4)次に、本実施の形態4で
は微細パターンの製造方法において、アニオン型電着に
よって溶出し減膜劣化した電極層を繰り返し再生できる
マスター基板について説明する。
【0085】図11(a)、(b)は本発明の実施の形
態4における微細パターンの製造方法のためのマスター
基板の要部を示す斜視断面図と、本発明の実施の形態4
におけるマスター基板を示す要部断面図である。図11
(a)、(b)において、マスター基板31は銅板等か
らなる導電性基板12と、この導電性基板12上に形成
された所定形状のパターン絶縁層13とパターン絶縁層
13の非形成部分の導電性基板12上にメッキ法で形成
されたニッケル薄膜や銅薄膜等からなる犠牲電極膜32
と、から構成されている。
【0086】例えば、マスター基板31上の、犠牲電極
膜32に厚さ2μmのアニオン型電着膜を形成すること
で、犠牲電極膜32が銅の場合は、1回の電着当たり厚
さ4nmが溶出し、ニッケルの場合は、1回の電着当た
り厚さ0.4nmが溶出減膜する。マスター基板31の
繰り返し利用によって、減膜劣化した犠牲電極膜32
は、メッキ法によってニッケル薄膜や銅薄膜等が再度形
成され再生される。ここで、犠牲電極膜32の再生方法
としてメッキ法は極めて簡単に薄膜が形成できる有効な
手段である。これらのマスター基板31を用いること
で、アニオン型電着によって、犠牲電極膜の溶出による
減膜劣化が生じても、簡単に再生できるため、マスター
基板の長寿命化が可能になり、さらに気泡発生の少ない
アニオン型電着が利用できることから、高精細で高密度
な微細パターン膜を安価に信頼性良く量産が可能であ
る。
【0087】次に、図12(a)、(b)は本発明の実
施の形態4における微細パターンの製造方法のための別
のマスター基板の要部を示す斜視断面図と、本発明の実
施の形態4における別のマスター基板を示す要部断面図
である。図12(a)、(b)において、マスター基板
33は剛性のあるガラス等からなる絶縁性基板2と、こ
の絶縁性基板2上に所定形状のパターン電極層3と、パ
ターン電極層3表面に形成された犠牲電極膜34から構
成されている。この構造のマスター基板33を用いても
マスター基板33の長寿命化と、高精細で高密度な微細
パターン膜を安価に信頼性良く量産が可能となる。
【0088】以上、本発明の実施の形態4では、導電性
基板もしくはパターン電極層上にニッケル薄膜や銅薄膜
等からなる犠牲電極膜を形成しているが、犠牲電極膜の
下地にメッキ法で作製された金あるいは、白金あるい
は、これらの合金からなる不溶出電極膜を設けること
で、犠牲電極膜が完全溶出した場合でも、犠牲電極膜を
メッキ法にて再生するための導電性基板もしくはパター
ン電極層の溶出を防止し、メッキ法によって犠牲電極膜
が再現性よく再生可能となっている。
【0089】
【発明の効果】請求項1〜16に記載の微細パターンの
製造方法によれば、マスター基板の耐久性の向上と、長
寿命化が可能になり、高精細で高密度な微細パターン膜
を安価に信頼性良く量産できるという効果がある。
【0090】請求項17〜18に記載のプリント配線板
によれば、高精細で高密度のプリント配線板を安価に得
られるという効果がある。
【0091】請求項19に記載のカラーフィルタによれ
ば、高精細で高密度のカラーフィルタを安価に得られる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における微細パターンの
製造方法のためのマスター基板の要部を示す斜視断面図
【図2】(a)本発明の実施の形態1におけるマスター
基板を示す要部断面図 (b)本発明の実施の形態1における剥離層を形成する
工程を示す要部断面図 (c)本発明の実施の形態1における微細パターン膜を
形成する工程を示す要部断面図 (d)本発明の実施の形態1における含水工程を示す要
部断面図 (e)本発明の実施の形態1における剥離転写する工程
を示す要部断面図 (f)本発明の実施の形態1における剥離転写された微
細パターン膜を示す要部断面図
【図3】(a)本発明の実施の形態1におけるエッチン
グ工程を示す要部断面図 (b)本発明の実施の形態1におけるエッチング形成さ
れた銅配線を示す要部断面図
【図4】本発明の実施の形態2における微細パターンの
製造方法のためのマスター基板の要部を示す斜視断面図
【図5】(a)本発明の実施の形態2におけるマスター
基板を示す要部断面図 (b)本発明の実施の形態2における剥離層を形成する
工程を示す要部断面図 (c)本発明の実施の形態2における微細パターン膜を
形成する工程を示す要部断面図 (d)本発明の実施の形態2における含水工程を示す要
部断面図 (e)本発明の実施の形態2における剥離転写する工程
を示す要部断面図 (f)本発明の実施の形態2における剥離転写された微
細パターン膜を示す要部断面図
【図6】(a)本発明の実施の形態2における銅メッキ
工程を示す要部断面図 (b)本発明の実施の形態2における銅メッキ膜を示す
要部断面図 (c)本発明の実施の形態2における銅配線を示す要部
断面図
【図7】(a)本発明の実施の形態2における微細パタ
ーンの製造方法のためのマスター基板の要部を示す斜視
断面図 (b)本発明の実施の形態2におけるマスター基板を示
す要部断面図
【図8】(a)本発明の実施の形態2における微細パタ
ーンの製造方法のための別のマスター基板の要部を示す
斜視断面図 (b)本発明の実施の形態2における別のマスター基板
を示す要部断面図
【図9】本発明の実施の形態3における微細パターンの
製造方法のためのマスター基板の要部を示す斜視断面図
【図10】(a)本発明の実施の形態3における剥離層
を形成する工程を示す要部断面図 (b)本発明の実施の形態3におけるブラックマトリッ
クスを形成する工程を示す要部断面図 (c)本発明の実施の形態3におけるを赤色フィルタを
形成する工程示す要部断面図 (d)本発明の実施の形態3における青色フィルタを形
成する工程を示す要部断面図 (e)本発明の実施の形態3における緑色フィルタを形
成する工程を示す要部断面図 (f)本発明の実施の形態3における含水工程を示す要
部断面図 (g)本発明の実施の形態3における剥離転写する工程
を示す要部断面図 (h)本発明の実施の形態3における剥離転写された微
細パターン膜を示す要部断面図
【図11】(a)本発明の実施の形態4における微細パ
ターンの製造方法のためのマスター基板の要部を示す斜
視断面図 (b)本発明の実施の形態4におけるマスター基板を示
す要部断面図
【図12】(a)本発明の実施の形態4における微細パ
ターンの製造方法のための別のマスター基板の要部を示
す断面図 (b)本発明の実施の形態4における別のマスター基板
を示す要部断面図
【符号の説明】
1 マスター基板 2 絶縁性基板 3 パターン電極層 4 不溶出電極膜 5 剥離層 6 微細パターン膜 7 温水 8 被転写基板 9 ポリイミドフィルム 10 銅箔 11 マスター基板 12 導電性基板 13 パターン絶縁層 14 加温ヒータ 15 銅メッキ膜 16 マスター基板 17 マスター基板 18 導電性基板 19 パターン絶縁層 20 マスター基板 21 絶縁性基板 22 ブラックマトリックス形成用電極層 23 赤色フィルタ形成用電極層 24 青色フィルタ形成用電極層 25 緑色フィルタ形成用電極層 26 ブラックマトリックス 27 赤色フィルタ 28 青色フィルタ 29 緑色フィルタ 30 被転写基板 31 マスター基板 32 犠牲電極膜 33 マスター基板 34 犠牲電極膜
フロントページの続き (72)発明者 上鶴 忍 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H048 BA64 BB02 5E343 AA02 DD43 DD56 GG08

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも表面に金もしくは、白金もしく
    は、これらの合金からなる不溶出電極膜が配されたマス
    ター基板を作製するマスター基板作製工程と、前記不溶
    出電極膜上にアニオン型電着法にて微細パターン膜を形
    成する微細パターン形成工程と、前記マスター基板上に
    形成された前記微細パターン膜を被転写基板に密着させ
    て前記マスター基板から剥離させ前記被転写基板に転写
    する剥離転写工程とを含む微細パターンの製造方法。
  2. 【請求項2】前記マスター基板作製工程は、絶縁性基板
    上に設けられた所定形状のパターン電極層の表面に不溶
    出電極膜を形成してマスター基板を作製する工程を含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの製造
    方法。
  3. 【請求項3】前記マスター基板作製工程は、絶縁性基板
    上に不溶出電極膜からなる所定形状のパターン電極層を
    形成してマスター基板を作製する工程を含むことを特徴
    とする請求項1に記載の微細パターンの製造方法。
  4. 【請求項4】前記マスター基板作製工程が、導電性基板
    表面にパターン絶縁層を形成するパターン絶縁層形成工
    程と、前記パターン絶縁層の非形成部に不溶出電極膜を
    形成する不溶出電極膜形成工程よりなることを特徴とす
    る請求項1に記載の微細パターンの製造方法。
  5. 【請求項5】前記マスター基板作製工程が、導電性基板
    表面に不溶出電極膜を形成する不溶出電極膜形成工程
    と、前記不溶出電極膜表面にパターン絶縁層を形成する
    パターン絶縁層形成工程よりなることを特徴とする請求
    項1に記載の微細パターンの製造方法。
  6. 【請求項6】前記マスター基板作製工程が、凹部を有す
    る導電性基板表面に不溶出電極膜を形成する不溶出電極
    膜形成工程と、前記凹部の前記不溶出電極膜上にパター
    ン絶縁層を形成するパターン絶縁層形成工程よりなるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの製造方
    法。
  7. 【請求項7】前記マスター基板作製工程で形成される前
    記不溶出電極膜がメッキ法で作製される金薄膜あるい
    は、白金薄膜あるいは、これらの合金薄膜であることを
    特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の微細パタ
    ーンの製造方法。
  8. 【請求項8】前記マスター基板作製工程で形成される前
    記不溶出電極膜の下地にニッケル薄膜を設けることを特
    徴とする請求項1から6のいずれかに記載の微細パター
    ンの製造方法。
  9. 【請求項9】前記マスター基板作製工程で形成される前
    記不溶出電極膜の膜厚が0.5μm以上であることを特
    徴とする請求項1から6のいずれかに記載の微細パター
    ンの製造方法。
  10. 【請求項10】前記マスター基板作製工程で形成される
    前記不溶出電極膜と絶縁性材料が略同一平面状であるこ
    とを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の微細
    パターンの製造方法。
  11. 【請求項11】少なくとも表面にメッキ法にて繰り返し
    再生可能な犠牲電極膜が配されたマスター基板を作製す
    るマスター基板作製工程と、前記犠牲電極膜上にアニオ
    ン型電着法にて微細パターン膜を形成する微細パターン
    形成工程と、前記マスター基板上に形成された前記微細
    パターン膜を被転写基板に密着させて前記マスター基板
    から剥離させ前記被転写基板に転写する剥離転写工程と
    を含む微細パターンの製造方法。
  12. 【請求項12】前記マスター基板作製工程が、絶縁性基
    板上に所定形状のパターン電極層を形成するパターン電
    極層形成工程と、前記パターン電極層表面にメッキ法に
    て繰り返し再生可能な犠牲電極膜を形成する犠牲電極膜
    形成工程よりなることを特徴とする請求項11に記載の
    微細パターンの製造方法。
  13. 【請求項13】前記マスター基板作製工程が、導電性基
    板表面にパターン絶縁層を形成するパターン絶縁層形成
    工程と、前記絶縁性パターンの非形成部にメッキ法にて
    繰り返し再生可能な犠牲電極膜を形成する犠牲電極膜形
    成工程よりなることを特徴とする請求項11に記載の微
    細パターンの製造方法。
  14. 【請求項14】前記マスター基板作製工程で形成される
    前記犠牲電極膜がメッキ法で作製される銅薄膜あるい
    は、ニッケル薄膜あるいは、これらの合金薄膜であるこ
    とを特徴とする請求項11から13のいずれかに記載の
    微細パターンの製造方法。
  15. 【請求項15】前記マスター基板作製工程で形成される
    前記犠牲電極膜の下地に金あるいは、白金あるいは、こ
    れらの合金からなる不溶出電極膜を設けることを特徴と
    する請求項11から13のいずれかに記載の微細パター
    ンの製造方法。
  16. 【請求項16】前記マスター基板作製工程の後に、前記
    マスター基板上に撥水性薄膜からなる剥離層を形成する
    剥離層形成工程と、前記微細パターン形成工程の後に、
    前記微細パターンに温度が40℃以上で90℃以下の温
    水を含浸させる含水工程とを含むことを特徴とする請求
    項1から15のいずれかに記載の微細パターンの製造方
    法。
  17. 【請求項17】請求項1から16のいずれかに記載の微
    細パターンの製造方法によって絶縁性基材と金属箔より
    なる被転写基板上に剥離転写された微細パターン膜を形
    成し、前記微細パターン膜をエッチングマスクとして用
    い、前記金属箔をエッチング除去することにより製造さ
    れたプリント配線板。
  18. 【請求項18】請求項1から16のいずれかに記載の微
    細パターンの製造方法によって絶縁性基材等よりなる被
    転写基板上に剥離転写された微細パターン膜をメッキマ
    スクとして用い、前記被転写基板上に金属膜をメッキ形
    成することにより製造されたプリント配線板。
  19. 【請求項19】請求項1から16のいずれかに記載の微
    細パターンの製造方法によって光透過性基板もしくは光
    学素子基板上に、顔料を含む電着樹脂からなり、少なく
    とも2種類以上の異なる色を有する2次元パターン電着
    物より構成される微細パターン膜の集合体を形成するこ
    とにより製造されたカラーフィルタ。
JP23123398A 1998-08-18 1998-08-18 微細パターンの製造方法およびそれを用いて製造されたプリント配線板ならびにカラーフィルタ Pending JP2000068627A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23123398A JP2000068627A (ja) 1998-08-18 1998-08-18 微細パターンの製造方法およびそれを用いて製造されたプリント配線板ならびにカラーフィルタ
US09/376,357 US6383720B1 (en) 1998-08-18 1999-08-18 Method of manufacturing fine pattern and printed circuit board manufactured with this method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23123398A JP2000068627A (ja) 1998-08-18 1998-08-18 微細パターンの製造方法およびそれを用いて製造されたプリント配線板ならびにカラーフィルタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000068627A true JP2000068627A (ja) 2000-03-03

Family

ID=16920416

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23123398A Pending JP2000068627A (ja) 1998-08-18 1998-08-18 微細パターンの製造方法およびそれを用いて製造されたプリント配線板ならびにカラーフィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000068627A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008050634A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 電着ポリイミド薄膜及びその成膜方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008050634A (ja) * 2006-08-23 2008-03-06 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 電着ポリイミド薄膜及びその成膜方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100430810C (zh) 在基板上形成图案化薄膜导电结构的方法
JP3697859B2 (ja) 微細パターンの製造方法
JPH06202314A (ja) 印刷版とその製造方法および印刷版を用いたパターンの形成方法
JPH08183151A (ja) メッシュ一体型メタルマスクの製造方法
WO2020144960A1 (ja) メッキ用パターン版及び配線基板の製造方法
US6383720B1 (en) Method of manufacturing fine pattern and printed circuit board manufactured with this method
CN113766727B (zh) 柔性电路板及其制作方法
JP2000068627A (ja) 微細パターンの製造方法およびそれを用いて製造されたプリント配線板ならびにカラーフィルタ
JP3740869B2 (ja) 微細パターンの製造方法およびそれを用いたプリント配線板
JPH10319222A (ja) 微細パターンの製造方法
JPH11251722A (ja) 耐熱性配線基板
KR100470272B1 (ko) 금속막 스크린마스크의 제조방법
JP3821868B2 (ja) 絶縁基材上にめっきする方法及びその方法にて得られるめっき付与物
JP3588879B2 (ja) 微細パターン形成方法
JPH10294548A (ja) プリント配線板の製造方法およびそれを用いたプリント配線板
KR100275372B1 (ko) 회로기판 제조방법
JPH1168294A (ja) 電着金属パターン転写用基板およびこれを使用して形成した多層プリント配線板
JP3620177B2 (ja) 微細パターンの製造方法及びそれを用いたカラーフィルタ並びに遮光パターンフィルタ
JP3755333B2 (ja) 微細パターンの製造方法及びそれを用いたプリント配線板
JPH10335779A (ja) パターン形成方法
JP3983077B2 (ja) プローブ基板及びその製造方法
JPS63127284A (ja) 多色表面着色体の製造方法
JP2001094234A (ja) プリント配線板の製造方法およびそれを用いたプリント配線板
JP2002151829A (ja) 金属部パターン転写用基板、その製造方法及びそれを用いた耐熱性配線基板の製造方法
JPH0563340A (ja) 機能素子を有する配線板の製造法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050623

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050629

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050719

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050920

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20051129