JPH11261028A - 薄膜キャパシタ - Google Patents

薄膜キャパシタ

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JPH11261028A
JPH11261028A JP10061731A JP6173198A JPH11261028A JP H11261028 A JPH11261028 A JP H11261028A JP 10061731 A JP10061731 A JP 10061731A JP 6173198 A JP6173198 A JP 6173198A JP H11261028 A JPH11261028 A JP H11261028A
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JP
Japan
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layer
thin film
film
metal nitride
capacitor
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JP10061731A
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Kenya Sano
賢也 佐野
Takashi Kawakubo
隆 川久保
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エピタキシャル効果を利用した強誘電体薄膜
や高誘電率薄膜を使用した薄膜キャパシタを、界面での
酸化などによる膜剥がれや特性劣化を抑制した上で、S
i基板上に良好な膜質および結晶状態を維持して作製す
る。 【解決手段】 Si基板1上に順にエピタキシャル成長
させた、バリア層2、酸化防止層3、下部電極層4、誘
電体薄膜5および上部電極層6を具備する薄膜キャパシ
タである。バリア層2は、Si基板側に配置されたTi
N、VN、CrNなどからなる金属窒化物層7と、下部
電極層4側に配置された複合金属窒化物、例えばTi
1-x x N(M:Al,Zr)、V1-x M′x N、Cr
1-x M′x N(M′:Si,Al,Ti,Zr,Nb)
などからなる複合金属窒化物層8との積層膜を有する。
あるいは、M元素もしくはM′元素の濃度を膜厚方向に
変化させた傾斜組成を持つ複合金属窒化物層を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体記憶装置な
どに用いられる薄膜キャパシタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、集積回路技術の発展に伴って、半
導体記憶装置はますます小型化されており、半導体記憶
装置に必須の回路である薄膜キャパシタもより一層の小
型化が求められている。薄膜キャパシタの小型化には誘
電率の大きな誘電体の使用が有効である。SrTi
3 、BaTiO3 、PbTiO3 、PbZrO3 など
のペロブスカイト型酸化物は、単一組成並びに相互の固
溶体組成で 100以上1000にも及ぶ誘電率を有することが
知られており、セラミックコンデンサに広く用いられて
いる。これらの材料の薄膜化は薄膜キャパシタの小型化
に極めて有効であり、比較的良好な特性が得られてい
る。
【0003】一方、記憶媒体として強誘電体薄膜を用い
た記憶装置(強誘電体メモリ(FRAM))の開発が行
われている。強誘電体メモリは不揮発性であり、電源を
落とした後も記憶内容が失われず、しかも強誘電体薄膜
の膜厚が十分薄い場合には自発分極の反転が速く、DR
AM並みに高速の書き込みおよび読み出しが可能である
などの特徴を有している。また、 1ビットのメモリセル
を 1つのトランジスタと 1つの強誘電体キャパシタで作
製することができるため、大容量化にも適している。強
誘電体メモリに用いる強誘電体薄膜には、残留分極が大
きい、残留分極の温度依存性が小さい、残留分極の長時
間保持が可能である(リテンション)などの特性が求め
られている。
【0004】現在、強誘電体材料としては、主としてジ
ルコン酸チタン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O3 (PZ
T))が用いられている。しかし、PZTはキュリー温
度が高い(300℃)ことや自発分極が大きいなどの特徴を
有する反面、主成分であるPbの拡散および蒸発が比較
的低い温度で起こりやすい(500℃程度)という問題を有
しており、微細化には対応しにくいと言われている。
【0005】PZT以外ではチタン酸バリウム(BaT
iO3 (BTO))が代表的な強誘電体として知られて
いる。BTOはPZTと同じくペロブスカイト型結晶構
造を持ち、キュリー温度は約393Kである。Pbと比べる
とBaは蒸発しにくく、組成や結晶構造の制御が容易で
あるというような特徴を有している。しかしながら、B
TOはPZTと比べて残留分極が小さく、しかもキュリ
ー温度が低いために残留分極の温度依存性が大きいなど
の難点を有しており、これらに起因して強誘電体メモリ
の記憶媒体としての用途には適さないと考えられてい
た。
【0006】これに対して、本発明者らは先に、下部電
極にPtやルテニウム酸ストロンチウム(SrRuO3
(SRO))を用いると共に、これより大きな格子定数
を持つチタン酸バリウムストロンチウム(Bax Sr
1-x TiO3 (BSTO)を誘電体として選択し、かつ
これらをエピタキシャル成長させることによって、BS
TOのc軸方向の格子を伸長させ、かつa軸方向に収縮
させた状態が維持されることを見出した。
【0007】その結果、Baリッチ組成のBSTOを使
用することによって、強誘電キュリー温度を高温側にシ
フトさせ、室温領域で大きな残留分極を示し、かつ85℃
程度まで温度を上げても十分大きな残留分極を保持する
ことができる、FRAMに好適な強誘電体膜が実現可能
であることを確認している。また同様に、Srリッチ組
成のBSTOを使用することによって、多結晶膜でキャ
パシタを作製したときの誘電率、例えば膜厚20nmで誘電
率 200程度の数倍の 800以上に達する誘電率を有する薄
膜キャパシタが作製でき、DRAMに好適な誘電特性が
実現できることを実験的に確認している。このようなエ
ピタキシャル成長させた誘電体膜を有する薄膜キャパシ
タを用いて、FRAMやDRAMなどの半導体メモリを
構成することができることから、それらの実用化が期待
される。
【0008】半導体メモリとして実用化するためには、
Si基板上にエピタキシャルキャパシタを作製すること
が必須であるが、エピタキシャルPt/BSTOもしく
はSRO/BSTO膜をSi基板上に直接成長させる
と、界面での酸化や混合層の発生などに起因して表面形
状の荒れや結晶性の低下などが起こり、リーク電流の増
大やひいてはエピタキシャル成長の阻害を発生させ、特
性の劣化を引き起こしてしまう。しかも、例えばスイッ
チ用トランジスタを形成した半導体基板とペロブスカイ
ト型誘電体からなるメモリセルとを組み合わせる場合、
下部電極や誘電体薄膜を構成するPt、Ru、Sr、B
aなどの元素がトランジスタ中を拡散するとスイッチン
グ動作に悪影響を及ぼすという問題がある。
【0009】このようなことから、半導体基板との間に
は相互拡散を防ぐバリア層を形成する必要がある。ま
た、エピタキシャル効果を得るためには、バリア層自体
を半導体基板上にエピタキシャル成長させる必要があ
る。このようなバリア層としては、TiNやTiNとA
lNとの固溶体であるTil-x Alx Nを用いることが
検討されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】TiNはAlなどに対
するバリア性が高く、現在のSiデバイスにおいてもバ
リアメタルとして利用されている。さらに、高融点の化
合物(3000℃以上)であるために熱的安定性も高く、ま
た比抵抗がエピタキシャル膜で18μΩ・cm程度と非常に
低いことから、膜厚方向での電気特性を利用しようとし
た場合に、コンタクト抵抗が下げられるという利点があ
る。
【0011】TiNの格子定数は0.4235nmであり、Si
の格子定数は0.5431nmであり、その間のミスフィット量
((a-b)/a:a=TiNの格子定数,b=Siの格子定数)は
28%にもなるが、実際にはSi 3格子に対してTiN 4
格子が概ね整合するため、TiNはSi基板上に良好に
エピタキシャル成長させることができる。本発明者らの
実験によれば、X線回折におけるTiN(002) ピークの
ロッキングカーブの半値幅(FWHM)にして 1°以下
の比較的良好なTiN結晶が成長することが確認されて
いる。
【0012】しかしながら、TiNでは界面での酸化や
混合層の発生などを十分に抑制することができず、上述
したように誘電体薄膜の成膜時に酸化による膜剥がれや
特性劣化が生じてしまう。
【0013】一方、TiNにAlを添加してTil-x
x Nとすることによって、耐酸化性を付与することが
できる。本発明者らによる酸素雰囲気中での酸化速度の
検討結果によれば、SRO/BSTO膜の成膜温度であ
る 600℃付近の酸素拡散の活性化エネルギーが 2.7eVか
ら 4.2eVまで上昇することが確認されている。これによ
って、TiNを用いた場合に形成されるTiOx 層とそ
の体積膨張により引き起こされる界面での剥離を抑制す
ることができる。
【0014】しかしながら、Si基板上にTil-x Al
x Nバリア層を適用してSRO/BSTO膜を形成しよ
うとした場合、SiとTil-x Alx NとSiとの格子
定数差に加えて、Alを固溶させることで結晶性はTi
Nに比べて著しく低下することから、上部に形成したS
RO/BSTO膜の結晶性や表面平滑性が悪化し、ひい
ては誘電特性に悪影響を及ぼすという欠点がある。
【0015】すなわち、例えばSi基板上に形成したエ
ピタキシャルTi0.9 A10.1 N膜では、FWHMが
1.6゜以上になってしまう。この下地膜としてのTi
l-x Alx Nの結晶性は、上部にPt/SRO/BST
O積層膜を形成した場合、上部の膜の結晶性に大きく影
響を及ぼすことになる。
【0016】例えば、SrTiO3 (STO)基板上に
SRO/BSTO膜を形成した場合、SROとBSTO
のFWHMはそれぞれ 0.1゜、 0.3゜程度であるが、T
0. 95Al0.05Nバリア層を適用した場合には、それぞ
れ 1.5゜、 1.7゜以上の膜しか得られていない。この結
晶性の悪化は、主にミスフィットによる亜粒界の形成、
転位密度の増大、平坦性の悪化などによるものであり、
その結果として界面の実効的なバリアハイトを下げるこ
とによるリーク電流の増大、およびBSTOの格子緩和
による残留分極量の低下、飽和特性の悪化などをもたら
すことになる。
【0017】本発明はこのような課題に対処するために
なされたもので、エピタキシャル効果を利用して強誘電
性を発現させた強誘電体薄膜、あるいはエピタキシヤル
効果により誘電率を増大させた高誘電率薄膜を使用した
キャパシタを、界面での酸化などによる膜剥がれや特性
劣化を抑制した上で、半導体基板上に良好な膜質および
結晶状態を維持して作製することを可能とすることによ
って、室温で良好なキャパシタ特性が得られ、かつリー
ク電流なども小さい薄膜キャパシタを提供することを目
的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明者らは残留分極量やリーク電流などに及ぼす
下地バリア層とSiとの格子整合量の影響やバリア層の
耐酸化性などに関して詳細な検討を行った結果、半導体
基板上のバリア層を 2重構造とし、第1のバリア層とし
て例えば結晶性に優れた窒化チタン(TiN)、窒化バ
ナジウム(VN)、窒化クロム(CrN)を用い、その
上に第2のバリア層として耐酸化性を付与した複合金属
窒化物、例えばTi1-x x N(M:AlおよびZrか
ら選ばれる少なくとも 1種の元素)、V1-x M′x N、
Cr1-x M′x N(M′:Si、Al、Ti、Zrおよ
びNbから選ばれる少なくとも 1種の元素)を積層した
後、例えばSRO/BSTO積層膜を形成することで、
界面での酸化や混合層の発生を抑制した上で、半導体基
板上に良好な膜質および結晶状態を維持してエピタキシ
ャル膜を作製することが可能であることを見出した。
【0019】TiN、VN、CrNは、例えばSi 3格
子に対して窒化物 4格子が概ね整合し、この際の格子ミ
スマッチはTiNで3.8%、VNでは1.3%、CrNでは1.
6%と小さいため、Si基板上に良好にエピタキシャル成
長させることができる。この上に少なくとも 2種の金属
窒化物を固溶させた第2のバリア層を形成すると、Si
基板上に直接複合窒化物層を形成するよりも、エピタキ
シャル成長させた場合の結晶性の悪化、主にミスフィッ
トによる亜粒界の形成、転位密度の増大、平坦性の悪化
などが抑制される。その結果、界面の実効的なバリアハ
イトを下げることによるリーク電流の増大、およびBS
TOの格子緩和による残留分極量や誘電率の低下、飽和
特性の悪化などを抑制することが可能となる。
【0020】さらに、上記した効果は傾斜組成を持った
複合金属窒化物層、すなわちM元素量やM′元素量を膜
厚方向に x=0から適当な範囲まで変化させた複合金属窒
化物層を用いた場合にも同様に得られることを見出し
た。積層構造のバリア層と傾斜組成を持つ複合金属窒化
物層とは併用することも可能である。
【0021】すなわち、本発明の薄膜キャパシタは、請
求項1に記載したように、半導体基板と、前記半導体基
板上に順にエピタキシャル成長させた、バリア層、下部
電極層、誘電体薄膜、および上部電極層とを具備する薄
膜キャパシタにおいて、前記バリア層は、前記半導体基
板側に配置された金属窒化物と、前記下部電極層側に配
置され、 2種以上の金属元素を含む複合金属窒化物とを
有することを特徴としている。なお、上部電極層は誘電
体薄膜上にエピタキシャル成長していることが望ましい
が、必ずしもエピタキシャル成長していなくてもよい。
【0022】本発明の薄膜キャパシタのより具体的な構
造は、例えば請求項2に記載したように、前記バリア層
は前記金属窒化物層と前記複合金属窒化物層との積層膜
を有している。あるいは、請求項3に記載したように、
前記バリア層は前記複合金属窒化物中の少なくとも 1種
の金属元素の濃度を膜厚方向に変化させた傾斜組成を持
つ複合金属窒化物層を有している。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施するための形
態について説明する。
【0024】図1は、本発明の薄膜キャパシタの一実施
形態の構成を示す図である。同図において、1はSi基
板に代表される半導体基板であり、このSi基板1はポ
リシリコンやタングステンなどからなるプラグを有する
ものであってもよい。また、Si−Ge基板などのSi
基板以外の半導体基板を適用することも可能である。S
i基板1上にはエピタキシャル成長させたバリア層2が
設けられている。バリア層2上には、例えばPtやRu
などの貴金属からなる酸化防止層3を介して、膜厚 5〜
50nm程度の下部電極層4、膜厚10〜 100nm程度の誘電体
薄膜5および膜厚10〜 100nm程度の上部電極層6が順に
形成されている。これら各層3、4、5、6はいずれも
下層に対してエピタキシャル成長させたものである。
【0025】誘電体薄膜5の構成材料には、ペロブスカ
イト型結晶構造を有する誘電性材料が好適である。この
ような誘電性材料としては、ABO3 で表されるペロブ
スカイト型酸化物が挙げられる。特に、チタン酸バリウ
ム(BaTiO3 (BTO))を主成分とし、そのAサ
イト元素(Ba)の一部をSrやCaなどの元素で置換
したり、またBサイト元素(Ti)の一部をZr、H
f、Snなどの元素で置換したペロブスカイト型酸化物
が好ましく用いられる。SrやCaなどによるAサイト
置換は、強誘電性や誘電率の向上、またキュリー温度の
向上などに寄与する。Aサイト元素の置換量は95モル%
以下とすることが好ましい。Zr、Hf、Snなどによ
るBサイト置換は、抗電界の低下などに寄与する。Bサ
イト元素の置換量は90モル% 以下とすることが好まし
い。
【0026】BTOを主成分とし、Bサイト元素やAサ
イト元素の一部を置換したペロブスカイト型酸化物は、
Bサイト元素やAサイト元素の置換量、さらには歪量に
より、強誘電体もしくは常誘電体となる。従って、ペロ
ブスカイト型酸化物の組成や歪量を適宜設定することに
よって、薄膜キャパシタの使用目的に応じた誘電体薄膜
を得ることができる。例えば、Bax Sr1-x TiO3
(BSTO)の場合、Baのモル分率xが0.30〜 1の範
囲であると強誘電性を示す。一方、Baのモル分率xが
0〜 0.3の範囲であると常誘電性を示す。これらはBサ
イト元素の置換量によっても変化する。
【0027】また、Bサイト元素がTi、Sn、Zr、
Hfおよびこれらの固溶系からなるペロブスカイト型酸
化物、さらにはMg1/3 Ta2/3 、Mg1/3 Nb2/3
Zn1/3 Nb2/3 、Zn1/3 Ta2/3 などの複合酸化物
およびそれらの固溶系からなるペロブスカイト型酸化物
を用いてもよい。この際、Aサイト元素はBa、Sr、
Caおよびこれらの固溶系などが適用される。このよう
なぺロブスカイト型酸化物としては、チタン酸ストロン
チウム(SrTiO3 )、チタン酸カルシウム(CaT
iO3 )、スズ酸バリウム(BaSnO3 )、ジルコニ
ウム酸バリウム(BaZrO3 )などの単純ぺロブスカ
イト型酸化物、マグネシウム酸ニオブ酸バリウム(Ba
(Mg1/3 Nb2/3 )O3 )、マグネシウム酸タンタル
酸バリウム(Ba(Mg1/3 Ta2/3 )O3 )などの複
合ぺロブスカイト型酸化物、およびこれらの固溶系など
が例示される。なお、ぺロブスカイト型酸化物の組成に
ついては、化学量論比からの多少のずれは許容されるこ
とは言うまでもない。
【0028】なお、誘電体薄膜5には、Pb(Zr,T
i)O3 (PZT)、(Pb,La)(Zr,Ti)O
3 (PLZT)、Bi−Sr−Ta−O、Bi−Sr−
Ti−Oなどの強誘電性ペロブスカイト型酸化物を適用
することも可能である。
【0029】上述したような誘電体材料からなる誘電体
薄膜5を下部電極4上にエピタキシャル成長させるとき
の成長方位としては、誘電体薄膜5と下部電極4の正方
晶系の (001)面あるいは立方晶系の (100)面が互いに平
行となるように成長させることが好ましい。誘電体薄膜
5の成膜方法としては、反応性蒸着法、RFスパッタリ
ング法、レーザーアブレーション法、MOCVD法など
が用いられ、特にスパッタリング法が好ましい。また、
誘電体薄膜5の膜厚は、強誘電体メモリまたは常誘電体
メモリとして使用した際に、十分な残留分極量あるいは
実効誘電率を得る観点から10nm以上とすることが好まし
く、実用上は10nm以上 100nm以下の範囲とすることが望
ましい。
【0030】下部電極4には、例えば上記したようなペ
ロブスカイト型結晶構造を有する誘電性材料と格子定数
が近似し、また金属窒化物および複合金属窒化物からな
るバリア層2に対してエピタキシャル成長させることが
可能な各種導電性材料、例えばSrRuO3 、CaRu
3 、BaRuO3 およびこれらの固溶系((Ba,S
r)RuO3 や(Sr,Ca)RuO3 など)、SrM
oO3 、BaMoO3、CaMoO3 およびこれらの固
溶系などの導電性ペロブスカイト型酸化物が使用され
る。さらに、Pt、Au、Pd、Ir、Rh、Re、R
uなどの貴金属、およびそれらの合金(Pt−RhやP
t−Ruなど)で下部電極4を構成することも可能であ
る。
【0031】なお、上部電極6の構成材料は特に限定さ
れるものではないが、下部電極4と同様な導電性ペロブ
スカイト型酸化物や貴金属(合金を含む)などで構成す
ることが好ましい。
【0032】そしてバリア層2は、Si基板1側に配置
された金属窒化物と、下部電極層4側(具体的には酸化
防止層3側)に配置され、 2種以上の金属元素を含む複
合金属窒化物とを有している。Si基板1側に配置され
る金属窒化物としては、例えば結晶性に優れ、かつSi
基板1に対する格子ミスマッチが小さい、TiN、VN
およびCrNから選ばれる 1種の単純金属窒化物を用い
ることが好ましい。
【0033】TiN、VNおよびCrNはSi 3格子に
対して金属窒化物 4格子の関係で概ね整合し、この際の
格子ミスマッチはTiNで3.8%、VNで1.3%、CrNで
1.6%と小さい。従って、Si基板1上に結晶性に優れる
良質なエピタキシャル膜を形成することができる。
【0034】一方、下部電極層4側に配置される複合金
属窒化物としては、上記したTiN、VNおよびCrN
から選ばれる 1種の金属窒化物と、これら金属窒化物の
耐酸化性を向上させ得る金属元素を含む金属窒化物との
固溶体などが用いられる。
【0035】例えば、VN、CrNの他にB1型構造が
安定な窒化物としては、3A族ではScN、YN、4A
族ではZrN、HfN、TiN、5A族ではNbN、T
aN、ランタノイドではLaN、CeN、PrN、Nd
N、SmN、EuN、GdN、TbN、DyN、Ho
N、ErN、TmN、YbN、LuN、アクチノイドで
はThN、UN、PuNなどが挙げられる。これらは何
れも配位数が 6であり、TiN、VN、CrNと固溶体
を形成しやすい。また特別な例として、ウルツ鉱型構造
をとるAlN、Si3 4 とも固溶体を形成する。
【0036】これらの金属窒化物の中で、特にTiNの
場合にはAlNやZrNとの固溶体を用いることが、V
NおよびCrNの場合にはAlN、NbN、TiN、Z
rN、Si3 4 との固溶体を用いることが好ましい。
すなわち、複合金属窒化物としては、Ti1-x x
(ただし、MはAlおよびZrから選ばれる少なくとも
1種の元素を示す)、V1-x M′x N(ただし、M′は
Si、Al、Ti、ZrおよびNbから選ばれる少なく
とも 1種の元素を示す)、またはCr1-x M′xNを適
用することが好ましい。
【0037】上記したTiN、VN、CrNに添加する
各金属元素は、その酸化物生成自由エネルギーが母体と
なるTiN、VN、CrNのそれと同等もしくはそれ以
下であるため、下部電極層4および誘電体薄膜を形成す
る際に耐酸化性を付与することができ、これによって膜
剥がれやエピタキシャル成長の阻害を抑制することが可
能となる。
【0038】具体的なバリア層2の構造としては、例え
ば図1に示すように、Si基板1側に配置されたTi
N、VNまたはCrNからなる金属窒化物層7と、下部
電極層4側に配置されたTi1-x x N、V1-x M′x
NまたはCr1-x M′x Nからなる複合金属窒化物層8
との積層膜が挙げられる。
【0039】また図2に示すように、Ti1-x x N、
1-x M′x NまたはCr1-x M′x Nからなる複合金
属窒化物中のM元素もしくはM′元素を、 x=0から適当
な xの値まで膜厚方向に変化させた、傾斜組成を持つ複
合金属窒化物層9でバリア層2を構成してもよい。さら
に、図3に示すように、予めSi基板1上にTiN、V
NまたはCrNからなる金属窒化物層7を形成し、その
上にTi1-x x N、V1-x M′x NまたはCr
1-x M′x Nからなる傾斜組成を持つ複合金属窒化物層
9を積層して、バリア層2を構成することも可能であ
る。傾斜組成を持つ複合金属窒化物層9において、M元
素もしくはM′元素の濃度変化は連続的であっても、ま
た断続的であってもよい。
【0040】このように、バリア層2はSi基板1側に
単純金属窒化物が配置され、かつ下部電極層4側に複合
金属窒化物が配置されていればよく、その間は単純な積
層構造、複合金属窒化物中のM元素もしくはM′元素を
傾斜組成させた構造、これらの組合せ構造のいずれであ
ってもよい。図1に示すバリア層2は構造が単純で製造
が容易である。一方、図2や図3に示すバリア層2は、
ミスフィットによる亜粒界の形成や転位密度の増大など
の抑制に対して特に効果的である。
【0041】また、図1、図2および図3に示したバリ
ア層2において、TiN、VNまたはCrNからなる金
属窒化物と、Ti1-x x N、V1-x M′x NまたはC
1-x M′x Nからなる複合金属窒化物との組合せは、
同一元素系に限られるものではなく、例えばSi基板1
とのミスフィット量が小さいVNまたはCrNと、バリ
アとしての実績に優れるTi1-x x Nとを組合せても
よい。逆に、TiN上にV1-x M′x NやCr1-x M′
x Nを配置してもよい。
【0042】Ti1-x x N、V1-x M′x N、Cr
1-x M′x NにおけるM元素やM′元素の固溶量x は、
バリア層2の最表面部分において、モル比で 1〜 50%の
範囲とすることが好ましい。M元素やM′元素の固溶量
が1%未満であると、十分な耐酸化性を付与することがで
きず、一方 50%を超えると結晶が不安定になって結晶性
が悪化したり、またイオン半径が大きいために界面での
ミスフィットが大きくなることにより結晶性が悪化す
る。さらに、Alを固溶させる場合には導電性が悪化
し、コンタクト抵抗の上昇が起きるおそれがある。
【0043】図2に示すバリア層2は、x=0(すなわちT
iN、VNまたはCrN)から上記した最表面部分の適
当な固溶量x まで、M元素もしくはM′元素の濃度を膜
厚方向に変化させた傾斜組成層9である。一方、図3に
示す傾斜組成を持つ複合金属窒化物層9は、Si基板1
上にTiN、VNまたはCrNからなる金属窒化物層7
が形成されているため、図2に示す傾斜組成層9と同様
に、 x=0から適当な固溶量x までM元素もしくはM′元
素の濃度を膜厚方向に変化させてもよいし、あるいは適
当な xの範囲内で濃度変化させてもよい。
【0044】バリア層2の膜厚は、拡散防止効果が得ら
れる範囲内で薄い方がよく、具体的には10〜50nmの範囲
とすることが好ましい。また、図1や図3に示したよう
な積層構造の場合、第2層としての複合金属窒化物層8
もしくは傾斜組成層9の膜厚は、連続膜を形成しかつ酸
素の拡散防止効果が得られる範囲内で薄い方がよく、具
体的には10nm以下とすることが好ましい。Si基板1上
に形成するTiN、VNまたはCrNからなる金属窒化
物は、Si基板1に対してエピタキシャル成長した状態
が得られる程度の膜厚を有していればよく、例えば図2
に示す傾斜組成層9では数原子層程度の厚さであっても
よい。
【0045】そして、上述したようなバリア層2におい
ては、Si基板1側に配置されたTiN、VN、CrN
などからなる金属窒化物によって、Si基板1に対して
良好な膜質および結晶状態を有するエピタキシャル成長
膜を得ることができる。このような金属窒化物上であれ
ば、耐酸化性を付与したTi1-x x N、V1-x M′x
N、Cr1-x M′x Nなどからなる複合金属窒化物であ
っても、エピタキシャル成長させた場合の結晶性の悪
化、主にミスフィットによる亜粒界の形成、転位密度の
増大、平坦性の悪化などを抑制することができる。
【0046】従って、下部電極層4や誘電体薄膜5を形
成する際の界面での酸化による膜剥がれや特性劣化を、
バリア層2中の複合金属窒化物により抑制した上で、複
合金属窒化物を含むバリア層2全体の結晶性を高めるこ
とができる。例えば、バリア層2全体としてX線回折に
おけるロッキングカーブの半値幅(FWHM)が 1°以
下というような良好な結晶性を有するエピタキシャル膜
を得ることができる。その結果、界面の実効的なバリア
ハイトを下げることによるリーク電流の増大、例えばB
STOの格子緩和による残留分極量や誘電率の低下、飽
和特性の悪化などを抑制することが可能となる。このよ
うな効果は複合金属窒化物中の少なくとも 1種の金属元
素の濃度を膜厚方向に変化させた傾斜組成を持つ複合金
属窒化物層9からなるバリア層2であっても、同様に得
ることができる。
【0047】上述したような各構成要素によって、この
実施形態の薄膜キャパシタが構成されている。この薄膜
キャパシタは、例えばFRAM(強誘電体メモリ(不揮
発性メモリ))の電荷蓄積部(記憶媒体)、あるいは誘
電率を増大させたDRAMの電荷蓄積部(記憶媒体)と
して使用される。なお、薄膜キャパシタの具体的なデバ
イス構造は特に限定されるものではなく、平面型、スタ
ック型、内堀り式トレンチ型など、いかなる構造であっ
てもよい。
【0048】本発明によれば、例えばエピタキシャル成
長時に導入される歪により誘起された強誘電体膜や高誘
電率膜を使用したキャパシタを、Si基板上に良好な膜
質で作製することができる。従って、このような本発明
の薄膜キャパシタとトランジスタとをSi基板上に高度
に集積することによって、実用性が高く、かつ信頼性の
高い超高集積化したFRAMやDRAMなどの半導体メ
モリを作製することが可能になる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例およびその評
価結果について述べる。
【0050】実施例1 Si(100) 基板の表面を 1vol%弗化水素酸溶液で 3分間
エッチング処理した後、超純水にて30分間リンスオフし
た。これをSi基板1として用いて、図1に示した構造
を有する薄膜キャパシタを以下のようにして作製した。
【0051】まず、上記したSi基板1上にバリア層2
の第1層(金属窒化物層)7として、TiN膜を基板温
度 650℃においてTiターゲット(2inch径、 5mm厚)を
用いたDCマグネトロンスパッタにより成膜した。この
際、膜厚は50nmとし、スパッタ雰囲気はアルゴンと窒素
との混合ガスを用いた。
【0052】次いで、TiターゲットとAlターゲット
を用いた二元スパッタにより、バリア層2の第2層(複
合金属窒化物層)8としてTil-x Alx N膜を10nm堆
積させた。Al量x はAlターゲット側に投入する電力
量により変化させた。この膜を真空チャンバ内のRHE
EDにより観察したところ、 xの値が 0.1〜 0.3のいず
れの組成でもストリーク状の回折パターンを示し、平坦
なエピタキシャル膜が形成されていることが確認され
た。さらに、オージェ電子分光およびイオン散乱分光測
定により、化学量論組成を有していることを確認した。
【0053】次に、Pt膜を基板温度 500℃でDCマグ
ネトロンスパッタにより形成し、酸化防止層3とした。
この際、Pt膜の厚さは約10nmとした。さらに、その上
部に下部電極層4として、膜厚40nmのSrRuO3 膜を
基板温度 500℃のRFマグネトロンスパッタにより形成
した。この際、スパッタガスはアルゴン100%とした。こ
のSrRuO3 膜上に、成膜温度 600℃のRFマグネト
ロンスパッタにより誘電体薄膜5としてBa0.6 Sr
0.4 TiO3 膜を30nm形成し、さらに上部電極層6とし
て膜厚50nmのPt膜をRFスパッタにより作製した。そ
して、上部電極層6をリフトオフ法により 100× 100μ
m のパッド形状に加工した。
【0054】このようにして得た薄膜キャパシタの下地
バリア層の酸化状態を検討するため、Arイオンによる
エッチング機構を備えたオージェ電子分光で深さ方向の
組成分析を行ったところ、 x=0の場合、すなわちTiN
単層膜を用いた場合は膜の酸化が見られたが、 x=0.1〜
0.3の範囲ではTil-x Alx N膜およびTiN膜中の
酸素原子濃度がオージェ電子の検出限界以下であり、酸
化は見られなかった。
【0055】また、この膜のX線φ-scan を行ったとこ
ろ、TiN(202)/Til-x Alx N(202) 、Pt(202)
、SrRuO3 (201) 、Ba0.6 Sr0.4 TiO3 (30
1) 面全てが同じ位置に 4本のピークを持ち、全てが面
内に垂直な〈 001〉軸に沿ってエピタキシャル成長して
いることが確認された。
【0056】表1に、この実施例1によるTiN/Ti
l-x Alx N積層構造のバリア層2を用いた場合のX線
回折の (003)回折角から求めた誘電体薄膜の格子定数
(c軸方向)、TiN/Til-x Alx N(002) および
Ba0.6 Sr0.4 TiO3 (003)のロッキングカーブ半
値幅、さらに 500Hzの三角波を印加して測定した強誘電
体ヒステリシスから求めた残留分極量を示す。
【0057】また、本発明との比較例1として、Ti
l-x Alx Nエピタキシャル膜のみをバリア層として用
いたもの、すなわちTil-x Alx N膜を単層で使用す
る以外は、実施例1と同様にして薄膜キャパシタを作製
し、その誘電体薄膜の格子定数(c軸方向)、ロッキン
グカーブ半値幅、残留分極量を測定した。その結果を表
1に併せて示す。
【0058】
【表1】 表1から明らかなように、TiN/Til-x Alx N 2
層膜を用いることによって、その上にエピタキシャル成
長させたBSTO膜のc軸長の緩和が抑制されると共
に、残留分極量の低下も抑制されることが分かる。さら
に図4に、実施例1と比較例1において、Til-x Al
x Nの組成を x=0.1とした場合の薄膜キャパシタのリー
ク電流特性を示す。リーク電流の値は、実施例1の構成
を用いた場合、±1MV/cm印加時において 2桁以上小さく
なっており、リーク電流の抑制の効果が得られているこ
とが分かる。
【0059】実施例2 実施例1と同様にして前処理を行ったSi基板1を用い
て、図3に示した構造を有する薄膜キャパシタを以下の
ようにして作製した。
【0060】まず、上記したSi基板1上にバリア層2
の第1層(金属窒化物層)7として、VN膜を基板温度
650℃において同組成のターゲット(2inch× 5mm厚)を
用いたDCマグネトロンスパッタにより成膜した。スパ
ッタ雰囲気は、Ar:N2 =40sccm:4sccmの混合ガスを
用い、ターゲット投入電力150Wにてスパッタを行い、膜
厚は50nmとした。
【0061】次いで、VNターゲットとAlターゲット
とを用いた同時スパッタにより、バリア層2の第2層
(傾斜組成を持つ複合金属窒化物層)9としてVl-x
x N膜を50nm堆積させた。この際、Alターゲットに
投入する電力を 50Wから150Wまでの間で変化させること
により、膜厚方向におけるVl-x Alx N膜中のAl量
x を0.05から 0.3まで連続的に変化させた。
【0062】さらに、実施例1と同様にして、酸化防止
層3、下部電極層4、誘電体薄膜5および上部電極層6
を形成し、さらに上部電極層6を 100× 100μm のパッ
ド形状に加工した。
【0063】このようにして得た薄膜キャパシタのX線
φ-scan を行ったところ、VN/Vl-x Alx N(202)
、Pt(202) 、SrRuO3 (201) 、Ba0.6 Sr
0.4 TiO3 (301) 面全てが同じ位置に 4本のピークを
持ち、全ての膜が基板面に垂直な〈 001〉軸に沿ってエ
ピタキシャル成長していることが確認された。さらに、
X線回折の (003)回折角度より求めた誘電体薄膜BST
Oの格子定数(c軸方向)は 0.435nmであり、歪量が大
きく保たれていることが判明した。AESではVN/V
l-x Alx N中の酸素原子濃度は検出限界以下であり、
酸化は見られなかった。また、断面電子顕微鏡観察を行
ったところ、酸化層生成に伴うバリア層2/酸化防止層
3界面、および酸化防止層3/下部電極層4界面の荒れ
などは見受けられなかった。
【0064】この実施例2の薄膜キャパシタでは、残留
分極 0.47c/m2 、抗電圧2Vの特性が得られ、かつ2V印加
時のリーク電流密度は 1×10-7A/cm2 以下であり、さら
に14V のDC電圧を印加しても誘電破壊は発生しなかっ
た。さらに、このキャパシタを搭載した強誘電体記憶装
置の試験回路を作製し、FRAM動作におけるいわゆる
疲労特性の測定を行ったところ、1K個の試験ビットのう
ち 90%以上が1012回までの書き込み動作まで正常動作す
ることを確認した。これにより、この薄膜キャパシタの
疲労が少ないことが判明した。
【0065】実施例3 実施例1と同様にして前処理を行ったSi基板1を用い
て、図3に示した構造を有する薄膜キャパシタを以下の
ようにして作製した。
【0066】まず、CrNターゲットとAlターゲット
の同時スパッタにより、上記Si基板1上に傾斜組成を
持つ複合金属窒化物層9からなるバリア層2として、膜
厚50nmのCrl-x Alx N膜を基板温度 650℃でのDC
マグネトロンスパッタにより形成した。スパッタ雰囲気
はAr:N2 =40sccm:4sccmの混合ガスを用い、ターゲ
ット投入電力は150Wとした。この際、Alターゲットに
投入する電力を 50Wから150Wまでの間で変化させること
により、膜厚方向におけるCrl-x Alx N膜中のAl
量x を0.05から 0.3まで連続的に変化させた。
【0067】さらに、実施例1と同様にして、酸化防止
層3、下部電極層4、誘電体薄膜5および上部電極層6
を形成し、さらに上部電極層6を 100× 100μm のパッ
ド形状に加工した。
【0068】このようにして得た薄膜キャパシタのX線
φ-scan を行ったところ、Crl-xAlx N(202) 、P
t(202) 、SrRuO3 (201) 、Ba0.6 Sr0.4 Ti
3(301) 面全てが同じ位置に 4本のピークを持ち、全
て基板面に垂直な〈 001〉軸に沿ってエピタキシャル成
長していることが確認された。X線回折の (003)回折角
度より求めた誘電体薄膜BSTOの格子定数(c軸方
向)は 0.433nmであり、歪量が大きく保たれていること
が判明した。また、断面電子顕微鏡観察を行ったとこ
ろ、酸化層生成に伴うバリア層2/酸化防止層3界面、
および酸化防止層3/下部電極層4界面の荒れなどは見
受けられなかった。
【0069】この実施例3の薄膜キャパシタでは、残留
分極 0.47c/m2 、抗電圧2.1Vの特性が得られ、かつ2V印
加時のリーク電流密度は 2×10-7A/cm2 以下であり、さ
らに15VのDC電圧を印加しても誘電破壊は発生しなか
った。さらに、このキャパシタを搭載した強誘電体記憶
装置の試験回路を作製し、FRAM動作におけるいわゆ
る疲労特性の測定を行ったところ、1K個の試験ビットの
うち 95%以上が1012回までの書き込み動作まで正常動作
することを確認した。これにより、この薄膜キャパシタ
の疲労が少ないことが判明した。
【0070】実施例4 実施例1と同様にして前処理を行ったSi基板上に、T
iN膜を基板温度 650℃において同組成のターゲット(2
inch径、 5mm厚)を用いたDCマグネトロンスパッタに
より成膜した。スパッタ雰囲気はAr:N2 =40sccm:4
sccmの混合ガスを用い、ターゲット投入電力は150Wとし
た。TiN膜の膜厚は50nmとした。
【0071】次いで、TiNターゲットとAlターゲッ
トの同時スパッタにより、バリア層の第2層(複合金属
窒化物層)としてTil-x Alx N膜を50nm堆積させ
た。この際、Alターゲットに投入する電力を 50Wから
150Wまでの間で変化させることにより、膜厚方向におけ
るTil-x Alx N膜中のAl量x を0.05から 0.3まで
連続的に変化させた。
【0072】さらに、実施例1と同様にして酸化防止層
を形成し、その上に下部電極層として膜厚30nmのSrR
uO3 膜をRFマグネトロンスパッタにより形成した
後、CMPを用いて表面を平坦化すると共にセル間を分
離した。この下部電極層上に誘電体薄膜としてBa0.2
Sr0.8 TiO3 膜を20nm、さらにその上に上部電極層
としてSrRuO3 膜を 100nm堆積し、DRAM用キャ
パシタを作製した。
【0073】このようにして得た薄膜キャパシタのX線
φ-scan を 4軸ゴニオを備えたX線回折装置を用いて行
ったところ、全ての層で 4回対称のピークが得られ、同
方向にエピタキシャル成長していることが確認された。
また、透過型電子顕微鏡による断面観察によって、酸化
層生成に伴うバリア層/酸化防止層界面、および酸化防
止層/下部電極層界面の荒れなどは見受けられなかっ
た。
【0074】この実施例4のDRAM用薄膜キャパシタ
では、誘電率 920、2.2V印加時のリーク電流密度 2×10
-7A/cm2 以下の特性が得られ、この薄膜キャパシタに 1
0VのDC電圧を印加しても誘電破壊は発生しなかった。
また、このキャパシタを搭載した半導体記憶装置の試験
回路を作製し、DRAM動作におけるエンデュランス測
定、すなわちリフレッシュ時間延長に対する誤動作率の
変化を測定したところ、1K個の試験ビットのうち 90%以
上が20秒以上のリフレッシュサイクルまで正常動作し、
キャパシタリークが極めて少ないことが判明した。
【0075】実施例5 実施例1と同様にして前処理を行ったSi基板を、到達
圧力 1×10-8Paの分子線蒸着装置に速やかに搬入し、電
子ビーム蒸着法により基板温度 700℃でSiを100nm堆
積した。その後、Siの蒸着を同様にして行うと共に、
同様の電子ビーム蒸着源を用いてGeをSiと同時に蒸
着することによって、Si1-a Gea 混晶膜を堆積し
た。なお、Si1-a Gea 混晶膜中のGe量a に関して
は、電子ビーム蒸着源に投入する電力を変化させること
により、 0.1から 0.8まで順次変化させて積層した。
【0076】また、膜厚は a=0.1〜 0.2の組成範囲では
各層10nm、 a=0.2〜 0.8の組成範囲では各層 2nmとし
た。膜厚をこのような範囲に制御したのは、いわゆる臨
界膜厚の上限と言われているためである。この臨界膜厚
に関してはJ.Appl. Phys.70,p2136(1991) に詳細な記
述があるが、これ以上の膜厚のものを用いても作製可能
である一方、ミスフィットにより転位量が増大するた
め、Si1-a Gea 混晶膜の結晶性が低下するおそれが
ある。従って、上記膜厚範囲内で作製することが好まし
い。
【0077】さらに、Si1-a Gea 混晶膜の最上部層
を a=0.8としたのは、TiNとの格子ミスマッチを最小
限にするためである。SiとTiNのミスマッチは、前
述したようにSi 3格子に対してTiN 4格子のエピタ
キシャル関係において3.8%であるが、Ge量増大による
格子定数変化により、Si0.2 Ge0.8 混晶膜を用いる
と0.6%まで低減できる。このように、Si1-a Gea
晶膜を用いてGe量を適宜選択すると、上部に形成する
バリアメタルなどの種類にかかわらず、格子定数差を低
減することができる。従って、Si基板またはSi膜を
用いた場合よりも結晶性の向上が実現できる。
【0078】なお、この実施例ではSi1-a Gea 混晶
膜を分子線蒸着法により作製したが、作製法はこの他L
PCVD法、プラズマCVD法、スパッタ法などを適用
することも可能である。さらに、Si膜にGe膜をスパ
ッタもしくは蒸着法などにより形成した後、 500〜 900
℃程度の加熱を行うことによって、Si1-a Gea 混晶
膜を得ることもできる。
【0079】上記したような方法により形成したSi
1-a Gea 混晶膜を、スパッタ装置内にて逆スパッタに
よりクリーニングした後、膜厚30nmのTiN膜を基板温
度 650℃で同組成のターゲット(2inch径、 5mm厚)を用
いてDCマグネトロンスパッタにより成膜した。さら
に、TiNターゲットとAlターゲットの同時スパッタ
によりTil-x Alx N膜を50nm堆積させた。
【0080】TiN膜およびTil-x Alx N膜の成膜
時のスパッタ雰囲気はAr:N2 =40sccm:4sccmの混合
ガスを用い、ターゲット投入電力は150Wとした。また、
Til-x Alx N膜の成膜時には、Alターゲットに投
入する電力を 50Wから150Wまでの間で変化させることに
より、膜厚方向におけるTil-x Alx N膜中のAl量
x を0.05から 0.3まで連続的に変化させた。
【0081】さらに、実施例1と同様にして、酸化防止
層、下部電極層、誘電体薄膜および上部電極層を形成
し、上部電極層を 100× 100μm のパッド形状に加工し
た。
【0082】このようにして得た薄膜キャパシタのX線
φ-scan を行ったところ、TiN/Til-x Alx N(2
02) 、Pt(202) 、SrRuO3 (201) 、Ba0.6 Sr
0.4TiO3 (301) 面全てが同じ位置に 4本のピークを
持ち、全て基板面に垂直な〈001〉軸に沿ってエピタキ
シャル成長していることが確認された。X線回折の (00
3)回折角度より求めた誘電体薄膜BSTOの格子定数
(c軸方向)は 0.437nmであり、かつ (003)ピークにお
けるロッキングカーブ半値幅(配向半値幅)はそれぞれ
Til-x Alx N(002)= 0.5°、Pt(002)= 0.3°、S
rRuO3 (002)=0.4°、Ba0.6 Sr0.4 TiO3 (0
03)= 0.6°と非常に結晶性がよく、かつ歪量が大きく保
たれていることが判明した。また、断面電子顕微鏡観察
を行ったところ、酸化層生成に伴うバリア層/酸化防止
層界面、および酸化防止層/下部電極層界面の荒れなど
は見受けられなかった。
【0083】この実施例5の薄膜キャパシタでは、残留
分極 0.47c/m2 、抗電圧1.8Vの特性が得られ、かつ2V印
加時のリーク電流密度は 1×10-7A/cm2 以下であり、さ
らに18VのDC電圧を印加しても誘電破壊は発生しなか
った。さらに、このキャパシタを搭載した強誘電体記憶
装置の試験回路を作製し、FRAM動作におけるいわゆ
る疲労特性の測定を行ったところ、1K個の試験ビットの
うち 95%以上が1012回までの書き込み動作まで正常動作
することを確認した。これにより、この薄膜キャパシタ
の疲労が少ないことが判明した。
【0084】実施例6 上記した実施例5と同様にしてSi基板上に形成したS
1-a Gea 混晶膜上に、TiN膜を基板温度 650℃で
同組成のターゲット(2inch径、 5mm厚)を用いてDCマ
グネトロンスパッタにより成膜した。スパッタ雰囲気は
Ar:N2 =40sccm:4sccmの混合ガスを用い、ターゲッ
ト投入電力は150Wとした。TiN膜の膜厚は50nmとし
た。
【0085】次いで、TiNターゲットとAlターゲッ
トの同時スパッタにより、バリア層の第2層(複合金属
窒化物層)としてTil-x Alx N膜を50nm堆積させ
た。この際、Alターゲットに投入する電力を 50Wから
150Wまでの間で変化させることにより、膜厚方向におけ
るTil-x Alx N膜中のAl量x を0.05から 0.3まで
連続的に変化させた。
【0086】さらに、実施例1と同様にして酸化防止層
を形成し、その上に下部電極層として膜厚30nmのSrR
uO3 膜をRFマグネトロンスパッタにより形成した
後、CMPを用いて表面を平坦化すると共にセル間を分
離した。この下部電極層上に誘電体薄膜としてBa0.2
Sr0.8 TiO3 膜を20nm、さらにその上に上部電極層
としてSrRuO3 膜を 100nm堆積し、DRAM用キャ
パシタを作製した。
【0087】このようにして得た薄膜キャパシタのX線
φ-scan を行ったところ、全ての層で 4回対称のピーク
が得られ、同方向にエピタキシャル成長していることが
確認された。また、透過型電子顕微鏡による断面観察に
よって、酸化層生成に伴うバリア層/酸化防止層界面、
および酸化防止層/下部電極層界面の荒れなどは見受け
られなかった。
【0088】この実施例6のDRAM用薄膜キャパシタ
では、誘電率 945、2.2V印加時のリーク電流密度 1.5×
10-7A/cm2 以下の特性が得られ、この薄膜キャパシタに
10VのDC電圧を印加しても誘電破壊は発生しなかっ
た。また、このキャパシタを搭載した半導体記憶装置の
試験回路を作製し、DRAM動作におけるエンデュラン
ス測定、すなわちリフレッシュ時間延長に対する誤動作
率の変化を測定したところ、1K個の試験ビットのうち 9
0%以上が20秒以上のリフレッシュサイクルまで正常動作
し、キャパシタリークが極めて少ないことが判明した。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の薄膜キャ
パシタによれば、例えばSi基板上において界面での酸
化による膜剥がれや特性劣化などを抑制した上で、誘電
体薄膜のリーク電流の増大、残留分極量や誘電率の低
下、飽和特性の悪化などを抑制することができる。従っ
て、強誘電体薄膜もしくは高誘電体薄膜を使用した実用
性の高い半導体記憶装置を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の薄膜キャパシタの第1の実施形態の
構造を模式的に示す断面図である。
【図2】 本発明の薄膜キャパシタの第2の実施形態の
構造を模式的に示す断面図である。
【図3】 本発明の薄膜キャパシタの第3の実施形態の
構造を模式的に示す断面図である。
【図4】 本発明の実施例1によるTiN/Ti0.7
0.3 N 2重バリア層を用いた薄膜キャパシタのリーク
電流をTi0.7 Al0.3 N単層バリア層を用いた薄膜キ
ャパシタと比較して示す図である。
【符号の説明】
1……Si基板 2……バリア層 4……下部電極層 5……誘電体薄膜 6……上部電極層 7……金属窒化物層 8……複合金属窒化物層 9……傾斜組成を持つ複合金属窒化物層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 29/788 29/792

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、前記半導体基板上に順に
    エピタキシャル成長させた、バリア層、下部電極層、誘
    電体薄膜、および上部電極層とを具備する薄膜キャパシ
    タにおいて、 前記バリア層は、前記半導体基板側に配置された金属窒
    化物と、前記下部電極層側に配置され、 2種以上の金属
    元素を含む複合金属窒化物とを有することを特徴とする
    薄膜キャパシタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の薄膜キャパシタにおい
    て、 前記バリア層は、前記金属窒化物層と前記複合金属窒化
    物層との積層膜を有することを特徴とする薄膜キャパシ
    タ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の薄膜キャパシタにおい
    て、 前記バリア層は、前記複合金属窒化物中の少なくとも 1
    種の金属元素の濃度を膜厚方向に変化させた傾斜組成を
    持つ複合金属窒化物層を有することを特徴とする薄膜キ
    ャパシタ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1項
    記載の薄膜キャパシタにおいて、 前記金属窒化物はTiN、VNまたはCrNからなり、
    かつ前記複合金属窒化物はTi1-x x N(ただし、M
    はAlおよびZrから選ばれる少なくとも 1種の元素を
    示す)、V1-x M′x N(ただし、M′はSi、Al、
    Ti、ZrおよびNbから選ばれる少なくとも 1種の元
    素を示す)またはCr1-x M′x Nからなることを特徴
    とする薄膜キャパシタ。
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