JPH11256293A - 平版印刷版用アルミニウム合金素板の製造方法 - Google Patents

平版印刷版用アルミニウム合金素板の製造方法

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JPH11256293A
JPH11256293A JP10056733A JP5673398A JPH11256293A JP H11256293 A JPH11256293 A JP H11256293A JP 10056733 A JP10056733 A JP 10056733A JP 5673398 A JP5673398 A JP 5673398A JP H11256293 A JPH11256293 A JP H11256293A
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Hirokazu Sawada
宏和 澤田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶粒組織の微細化・均一化を促進し、特に
粗面化面の外観の均一性を向上させた平版印刷版用アル
ミニウム合金素板の製造方法を提供する。 【解決手段】 Fe:0.10〜0.40wt%、Si:
0.03〜0.30wt%、Cu:0.004〜0.05
0wt%、Ti:0.01〜0.05wt%、B:0.00
01〜0.02wt%、および残部:アルミニウムおよび
不可避的不純物元素から成るアルミニウム合金鋳塊を、
温度350〜480℃で均質化処理し、引き続き複数パ
スの熱間圧延を施して熱間圧延板とする際に、該複数パ
スのうち最終パス以前は再結晶させることなく熱間圧延
し、最終パスによってのみ該熱間圧延板の少なくとも表
面層を再結晶させて、圧延方向に直角方向の平均再結晶
粒サイズが50μm未満である再結晶組織とした後、冷
間圧延を施す。熱間圧延において最終パスの圧延率を5
5%以上とすることが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、必要な強度および
均一な粗面化面が得られ、更に粗面化後にストリークス
などによる筋模様が実質的に観察されない均一な外観を
持つ平版印刷版用アルミニウム合金素板の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に平版印刷版用アルミニウム
合金素板としては、0.1〜0.5mm厚のJIS 1
050等のアルミニウム合金薄板が用いられている。こ
のようなアルミニウム合金薄板は通常、半連続鋳造法に
より得られた鋳塊の表面を研削により除去し、均質化処
理し、熱間圧延、冷間圧延、中間焼鈍、および最終冷間
圧延を経て製造されている。
【0003】このように製造された平版印刷版用アルミ
ニウム合金素板は、その表面を機械的方法、化学的方
法、または電気化学的方法のいずれか1つまたは2つ以
上を組み合わせた工程によって粗面化処理され、更に陽
極酸化処理、必要に応じて親水化処理されて、平版印刷
版支持体とされる。更に、感光性物質を塗布して感光層
が形成され、必要に応じて加熱バーニング処理により感
光層が強化され、感光性の平版印刷版が得られる。
【0004】次に、この平版印刷版に、画像露光、現
像、水洗、ラッカー盛りなどを順次行う製版処理を施す
ことにより、印刷原版が得られる。上記の現像により、
未溶解で残存している感光層は撥水性であってインキの
みを選択的に受容するインキ受容部として画像部を形成
し、感光層が溶解した部分は感光層の下にあるアルミニ
ウム合金支持体の表面が露出し、その親水性により水受
容部として非画像部を形成する。この現像処理において
は、現像された表面を目視観察して現像の良否を判定す
るため、この目視判定を妨げない均一性の高い表面を持
つアルミニウム合金素板が求められている。
【0005】印刷を行う際には、上記印刷原版の両端部
を曲げ加工し、印刷機版胴の原版取り付け部にくわえ込
ませ、円筒状の版胴に固定する。したがって、平版印刷
版用素板は、曲げ加工性および版胴巻き付け性が良好で
あること、更に印刷中に曲げ加工部に亀裂が生じ難いこ
とが必要である。このように固定された原版面に湿し水
を供給すると、感光層が除去され親水性の合金素板表面
が露出した非画像部のみに湿し水が保持され、撥水性の
感光層表面が残存している画像部には保持されない。こ
の状態で原版面にインキを供給すると、画像部にのみイ
ンキが付着保持される。画像部に付着保持されたインキ
は、更にブランケット胴に転写され、ブラケット胴から
紙面等の印刷対象面に転写され印刷が行われる。
【0006】印刷部数は例えば10万部にも及ぶことが
あり、平版印刷版支持体にはこのような多数回の転写に
も耐え得る性質すなわち耐刷性が必要である。同時に、
上述の如く原版の曲げ加工部に亀裂が生じることがな
く、またバーニング処理して用いるものは耐力が高く原
版が版胴からずれることのないことが望まれる。更に、
非画像部にインキが付着しないように、湿し水を十分に
保持する保水性が必要である。また、湿し水により非画
像部に孔食が生じると、印刷時に非画像部にインキが付
着し、印刷物が汚れてしまう。したがって、印刷中の汚
れを防止するには、保水性と共に耐食性を確保すること
が重要である。そのためには、電気化学的処理等の粗面
化処理によって、優れた粗面の均一性と支持体の耐食性
および健全な陽極酸化皮膜を得る必要がある。
【0007】特公平5−2819号公報には、鋳塊の均
質化処理として温度460〜600℃、望ましくは52
0〜600℃で1時間以上保持し、熱間圧延においては
数回以上の圧延パスにより再結晶・析出を繰り返し、3
00℃以上で熱間圧延を完了し、冷間圧延においては中
間焼鈍として400〜600℃の所定温度に達した後5
00℃/sec 以上の急速冷却を行って単体Siの析出を
抑制し、インキ汚れの少ない平版印刷版用アルミニウム
合金素板の製造方法が開示されている。
【0008】特開平8−1789496号公報には、5
00〜600℃で均質化処理を行い、熱間粗圧延を43
0〜480℃で開始し、複数パスにより繰り返し動的再
結晶を起こさせ、380〜430℃で終了して板厚を1
0〜35mmにする。仕上げ熱間圧延は260〜350
℃で終了して、微細再結晶組織を生成させることによ
り、露光・現像処理における可視画性の良好な平版印刷
版用アルミニウム合金素板を製造する方法が開示されて
いる。
【0009】特開昭62−148295号公報には、5
00〜600℃で3時間以上の均質化処理を行い、43
0℃以下になるまで50℃/h以下で冷却するか、また
は350℃〜450℃で30分以上保持して、含有する
SiをAl−Fe−Si化合物として析出させることに
より単体Siの析出を抑制して、インキ汚れの発生を低
減させ、かつ熱間圧延は450〜200℃で行いパス間
での再結晶粒が100μm以上に粗大化することを防止
して筋状ムラの発生を解消した平版印刷版用アルミニウ
ム合金素板の製造方法が開示されている。なお、熱間圧
延後の中間焼鈍は、350〜500℃で2〜5時間保持
するか、あるいは連続焼鈍炉で400〜550℃の温度
領域を120秒以下で通過させる。
【0010】特開昭61−201747号公報には、熱
間圧延を480〜550℃で開始し、320℃以上で板
厚2.5〜3.5mmで終了することにより、芯領域を
ストライプ状圧延組織とし、感光層のバーニング処理後
の強度低下を低減した平版印刷版用アルミニウム合金素
板の製造方法が開示されている。上記従来の技術はいず
れも、熱間圧延途中で繰り返し再結晶させることにより
微細で均一な結晶粒組織を生成させるものである。
【0011】従来から、特に平版印刷版用支持体は、電
気化学的粗面化処理によって均一な粗面化面が得られ且
つ露光後の現像の良否判定を確実に行えるように、スト
リークスなどによる筋模様が実質的に観察されない均一
な外観が要求されてきた。近年、平版印刷版用素板に対
してより高い品質が求められようになってきており、特
に粗面化面の外観についても更に一層高い均一性が求め
られている。
【0012】しかし上記従来の技術では、結晶粒組織の
微細化・均一化に限界があり、粗面化面外観の均一性を
向上させることが困難であった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の限界を克服し、結晶粒組織の微細化・均一化を促進
し、特に粗面化面の外観の均一性を向上させた平版印刷
版用アルミニウム合金素板の製造方法を提供することを
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、本発明に
よれば、下記成分、Fe:0.10〜0.40wt%、S
i:0.03〜0.30wt%、Cu:0.004〜0.
050wt%、Ti:0.01〜0.05wt%、B:0.
0001〜0.02wt%、および残部:アルミニウムお
よび不可避的不純物から成るアルミニウム合金鋳塊を準
備し、該鋳塊に温度350〜480℃の均質化処理を施
し、引き続き該鋳塊に複数パスの熱間圧延を施して熱間
圧延板とする際に、該複数パスのうち最終パス以前は再
結晶させることなく熱間圧延し、最終パスによってのみ
該熱間圧延板の少なくとも表面層を再結晶させて、圧延
方向に直角方向の平均再結晶粒サイズが50μm未満で
ある再結晶組織とし、該熱間圧延板に冷間圧延を施す、
ことを特徴とする平版印刷版用アルミニウム合金素板の
製造方法によって達成される。
【0015】前記熱間圧延は、最終パスの圧延率を55
%以上とすることが望ましい。前記再結晶組織は、圧延
方向に直角方向の最大再結晶粒サイズが100μm未満
であることが望ましい。本発明による方法の特徴の一つ
は、鋳塊の均質化処理を従来よりも低温の350〜48
0℃で行うことである。この均質化処理により、鋳造時
に過飽和に固溶した合金元素が微細な金属間化合物とな
って均一に析出する。均一に分散した微細析出物は、熱
間圧延により導入された転位を補足するピンニング効果
があり、熱間圧延途中のパス間で起きる回復・再結晶過
程の進行を阻止あるいは遅延させる作用がある。微細析
出物の均一分散による転位のピンニング効果は、熱間圧
延最終パス後の表面層における再結晶粒組織の均一微細
化をも促進する。
【0016】本発明による方法のもう一つの特徴は、熱
間圧延途中での再結晶を実質的に起こさせず、最終パス
後にのみ再結晶を起こさせることである。一般のアルミ
ニウム合金で通常の熱間圧延工程において発現する再結
晶は、実質的に圧延パス間での静的再結晶である。上述
の均一分散した微細析出物は、パス間での再結晶の発現
を有効に阻止する。これにより、熱間圧延工程全体に渡
って材料中に導入された加工歪みは最終パス後まで蓄積
保持され、この状態で最終パス後に一気に再結晶が発現
し、極めて微細で均一性の高い再結晶粒組織が生成す
る。
【0017】従来は、熱間圧延途中での再結晶をむしろ
積極的に発現させ、パス毎に再結晶を繰り返させること
によって、最終的に均一微細な再結晶粒組織を生成させ
ていた。しかし、近年の高品質化の要請を満たす程には
ストリークスあるいは筋模様を解消することができなか
った。その理由は、以下のように考えられる。すなわ
ち、パス毎に再結晶を起こさせるということは、1つの
パスで導入された加工歪みがその都度再結晶によって解
消されることであり、大きな歪みが形成されることがな
い。圧延により材料中に導入される歪みは巨視的には均
一であっても、微視的あるいは個々の結晶粒について見
れば不均一であり、結晶粒オーダーの領域毎に歪み量が
異なる。したがって、巨視的に見れば十分再結晶を起こ
させるに足る量の歪みが付与されるはずであっても、結
晶粒オーダーの微視的領域毎に見れば再結晶に必要な歪
みに到達しない領域が残ることがあり得る。また、鋳造
時のミクロ偏析により、再結晶温度が高い領域すなわち
再結晶の発現に大きい歪みを要する領域や、周囲よりも
強度が高く変形し難い領域すなわち歪みが導入され難い
領域が材料内部に散在している。このような微視的な歪
みの不均一性と材料組織の不均一性とが重なった領域の
存在することによって、熱間圧延最終パス後において粗
大な再結晶粒と微細な再結晶粒が発現し不均一な再結晶
組織を形成し、その後の冷間圧延によって圧延方向に延
びた直角方向の巾の不揃でしかも長大なストリークスあ
るいは筋模様として残存する。
【0018】本発明の方法においては、熱間圧延途中で
の再結晶を実質的に起こさせず、各パスで導入される加
工歪みを解消させることなく最終パス後まで蓄積保持す
ることにより大きな歪みを形成することができ、上記の
ように微視的な歪みの不均一性や材料組織の不均一性が
あっても、特に熱間圧延板の表面層において、どの領域
にも均一微細な再結晶を発現するのに十分な量の歪みを
付与することができ、均一微細な再結晶粒組織が得ら
れ、ストリークスあるいは筋模様を著しく低減できる。
【0019】本発明によれば、熱間圧延パス間での再結
晶の発現は、上述したとおり微細析出物の均一分散によ
り阻止できるので、熱間圧延工程自体には特別の変更を
加えることなく、従来どおりの熱間圧延工程で良い。パ
ス間時間が余り長くなり過ぎないように管理する必要は
あるが、これも材料温度を確保するために従来から行っ
ている程度の管理で十分であり、実質的に管理事項が増
加することはない。
【0020】このように本発明は、従来より低温で均質
化処理を行って金属間化合物を均一微細に分散させ、こ
の状態の鋳塊を熱間圧延して、従来はむしろ積極的に利
用されていた熱間圧延途中での再結晶の発現を従来とは
逆に阻止し、最終パス後に一気に再結晶を起こさせるよ
うにした。これにより、特に熱間圧延板表面層におい
て、圧延方向に直角な方向の平均粒径が50μm未満と
いう極めて微細で且つ均一な再結晶粒組織を容易に得る
ことができ、これに通常の冷間圧延を施すことにより、
粗面化面外観の均一性が極めて高い平版印刷版用アルミ
ニウム合金素板を製造することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】先ず、本発明におけるアルミニウ
ム合金の成分の限定理由を説明する。 Fe:0.10〜0.40wt% Feは、Al−Fe系およびAl−Fe−Si系の金属
間化合物を形成させ、、強度を付与すると共に、鋳造組
織の結晶粒を微細化するために必要な元素である。Fe
含有量が0.40wt%を超えると、Al−Fe系および
Al−Fe−Si系の粗大な化合物が形成され化学的性
質の局所的不均一が顕著になり、電気化学的粗面化面の
ピット形状が不均一になる。また、Fe含有量が0.1
0wt%未満になると、鋳造組織の結晶微細化効果が得ら
れず、粗大な結晶粒の存在により電気化学的粗面化面の
外観均一性が損なわれる。また、Feは通常アルミニウ
ム合金中に不純物として含まれる元素であり、Fe含有
量を0.10wt%未満にすることはコスト上昇になる。
【0022】Si:0.03〜0.30wt% Siは、Al−Fe−Si系の金属間化合物を形成さ
せ、強度を付与するために必要な元素である。Si含有
量が0.03wt%未満ではこの効果が不足する。一方、
Si含有量が0.30wt%を超えると、Al−Fe−S
i系の粗大な金属間化合物が形成され、電気化学的性質
の局所的不均一性が顕著になり、電気化学的粗面化面の
ピット形状が不均一になる。更に、単体Siが生成して
非画像部のインキ汚れを助長するので、好ましくない。
また、Siは通常アルミニウム合金中に不純物として含
有される元素であり、Si含有量を0.03wt%未満に
することはコスト上昇になる。
【0023】Cu:0.004〜0.05wt% Cuは、電気化学的粗面化に大きく影響する元素であ
る。Cu含有量が0.004wt%未満であると、電気化
学的粗面化面のピット密度が高くなり、ピットサイズが
小さくなり過ぎたり、ピットが歪んだりしてしまう。一
方、Cu含有量が0.05wt%を超えると、電気化学的
粗面化面のピット密度が低くなり、ピットサイズが大き
すぎたり、未エッチング領域(粗面化未了部)が残存し
たりする。その結果、非画像部の保水性が損なわれ、印
刷中のインキ汚れが増す。
【0024】Ti:0.010〜0.050wt% Tiは鋳造組織の結晶粒微細化に有効である。そのた
め、鋳造に際して割れ発生の防止に有用であり、また鋳
造組織の結晶粒粗大化に起因する粗面化面のストリーク
ス発生防止に有効である。更に、Tiは電気化学的粗面
化に大きく影響する元素である。Ti含有量が0.01
0wt%未満であると、鋳造組織の結晶粒微細化効果が少
なく、電気化学的粗面化面のピット密度が低下し、均一
な粗面化面が得られない。一方、Ti含有量が0.05
0wt%を超えると、鋳造組織の結晶粒微細化効果が飽和
してしまうばかりでなく、逆にAl−Ti系の粗大な化
合物が形成され、鋳造組織の結晶粒が不均一になる。ま
た、電気化学的粗面化面のピット密度が高すぎて、ピッ
ト形状が歪んだり、全面溶解型の粗面化面になってしま
う。その結果、非画像部の保水性が損なわれ、印刷中の
インキ汚れが増す。
【0025】B:0.0001〜0.020wt% Bは、Tiと共に添加され、鋳造組織の結晶粒微細化に
有効である。その効果はTiのみを添加した場合よりも
高い。B含有量が0.0001wt%未満であると、この
効果が少ない。一方、B含有量が0.020wt%を超え
ると、鋳造組織の結晶粒微細化効果が飽和してしまうば
かりでなく、逆にTi−B系の粗大な化合物が形成され
鋳造組織の結晶粒が不均一になる。その結果、ピット形
状が歪み、非画像部の保水性が損なわれ、印刷中のイン
キ汚れが増す。
【0026】不純物としては、Mg、Mn、Cr、Z
r、V、Zn、Ni、Ga、Li、Be等の元素が含有
されることがあるが、含有量が各々0.05wt%以下程
度の微量であれば本発明による効果に大きな悪影響は及
ぼさない。本発明においては、熱間圧延板の表面層の再
結晶粒組織を以下のようにして制御する。
【0027】除滓処理等を施して溶製した前記組成のア
ルミニウム合金を常法により鋳造して鋳塊とする。鋳造
法は特に限定しないが、半連続鋳造法が望ましい。鋳塊
の厚さも特に限定はしないが、通常は500〜600m
m程度である。鋳塊の表面を面削した後に、350〜4
80℃の温度に加熱保持することにより均質化処理を行
う。均質化処理の保持時間は30分〜12時間程度が適
当である。前述のように、均質化処理が従来よりも低温
である点が本発明の一つの特徴である。この低温均質化
処理中に、鋳造中に過飽和固溶していた合金元素が金属
間化合物として均一微細に析出し、後の熱間圧延工程に
おいて加工により導入された転位を補足するピンニング
効果により熱間圧延途中での再結晶の発現を阻止する。
均質化熱処理温度が350℃未満であると、金属間化合
物の析出が不足する。一方、均質化熱処理温度が480
℃を超えると、昇温中に析出した金属間化合物が再固溶
してしまい、転位補足に有効な微細な金属間化合物が減
少し、熱間圧延途中での再結晶の発現を確実に阻止でき
ないため、最終パスでのみ再結晶を起こさせて熱間圧延
板表面層に微細な再結晶粒組織を生成させることができ
ない。均質化処理の保持時間は、30分未満であると析
出が十分でなく、一方、保持時間が12時間を超える
と、本発明の温度範囲内でも高温側では析出粒子が再固
溶する危険がある上、コストも増加する。本発明はこの
ように従来より低温で均質化処理を行うので、省エネル
ギーの上でも有利である。
【0028】均質化処理後、熱間圧延を一般に数回以上
の圧延パスにより行う。本発明においては、熱間圧延途
中で再結晶を発現させないことが必須である。そのため
に、均質化処理により生成した微細析出物の存在が重要
である。この微細析出物が再結晶の発現を遅延させる。
それは、熱間圧延の加工歪みとして導入された転位を微
細析出物が補足あるいはピンニングし、回復・再結晶過
程の開始・進行を阻止するためである。このように熱間
圧延途中での再結晶の発現を阻止して加工歪みを最終パ
ス後にまで蓄積保持し、最終パス後に一気に再結晶を発
現させることにより熱間圧延板表面層に均一微細な再結
晶粒組織を生成させる。
【0029】熱間圧延は、均質化処理後直ちに開始して
もよいし、均質化処理後に鋳塊の表面を面削し、所定温
度に再加熱してから開始してもよい。本発明において
は、熱間圧延パス間の組織および熱間圧延終了後の組織
を制御するために、前記均質化処理条件の制御が必須で
ある。また、熱間圧延の開始温度および終了温度を制御
すると、本発明の素板を容易に製造することができる。
【0030】熱間圧延の開始温度は、300〜480℃
が望ましい。熱間圧延開始温度が300℃未満では、圧
延抵抗が高いため安定した熱間圧延が困難である。一
方、熱間圧延開始温度が480℃を超えると、通常の熱
間圧延速度ではパス間で再結晶が発現し易く、また再結
晶粒の成長もし易く、加工歪みが開放される結果、最終
パス後まで加工歪みを蓄積保持して一気に再結晶を発現
させることが困難になり、特に熱間圧延板表面層に均一
微細な再結晶粒組織を生成させることが困難になり、粗
大な再結晶粒が生じ易い。
【0031】熱間圧延の終了温度は、200〜380℃
が望ましい。また、熱間圧延の終了時板厚は2〜10m
mが望ましい。この範囲の終了温度および終了時板厚と
することにより、熱間圧延最終パス後に特別な加熱や保
温等を必要とせずに単純に放冷するだけで、材料自身の
持つ余熱により容易に再結晶を起こさせることができる
し、後工程における冷間圧延にも好都合な板厚が得られ
る。熱間圧延終了時板厚は、3.5〜7mmとすると更
に望ましい。
【0032】熱間圧延の最終パスにおける圧延率(=圧
下率、リダクション)は55%以上とすることが望まし
い。本発明においては、再結晶を最終パス後に発現させ
るので、最終パスによる加工歪みが再結晶に最も大きい
影響を及ぼす。したがって、最終パスで上記圧延率によ
り大きな加工歪み付与すると、最終的に熱間圧延板表面
層に均一微細な再結晶粒組織を生成させる上で非常に有
利になる。すなわち、最終パスを55%以上の圧延率で
行うことにより、熱間圧延板の少なくとも表面層におい
て圧延方向に直角の方向の平均再結晶粒サイズ50μm
未満、同じく最大結晶粒サイズ100μm未満が容易に
得られる。
【0033】本発明において、熱間圧延板の表面層と
は、厚さ10mm以下の熱間圧延板の場合には板表面か
ら深さ800μm程度までの領域であるが、その内で更
に電気化学的粗面化時のエッチング除去深さを考慮した
範囲の領域である。すなわち、熱間圧延板は、冷間圧延
によって最終的に厚さ0.15〜0.5mm程度の合金
素板となった後、電気化学的粗面化により表面10〜2
0μm程度がエッチング除去される。その結果、素板本
来の表面からこのエッチング除去深さだけ素板内部に入
った位置が最終的な粗面化面として露出される。素板の
エッチング除去深さを熱間圧延板の表面からの深さに換
算し、粗面化面の凹凸を十分に包含するようにある程度
の厚さを考慮したものが熱間圧延板表面層である。典型
的な例として、熱間圧延板が厚さ2〜10mmの場合に
は、表面層は深さ200μmから深さ800μmまでの
間の領域を指す。
【0034】ここで、熱間圧延板の厚さが10mm以下
の場合には、上記のような表面層内にある再結晶粒のサ
イズは板厚方向で実質的に変化しないから、熱間圧延板
表面層の再結晶粒サイズの評価は、熱間圧延板表面の再
結晶粒サイズの測定により求めることができる。本発明
においては、熱間圧延板の少なくとも表面層が均一微細
な再結晶粒組織であれば良い。すなわち、熱間圧延板の
芯部については、均一微細な再結晶組織であるか否かは
問わず、いずれでも良い。平版印刷版支持体のストリー
クスあるいは筋模様は電気化学的粗面化処理によって顕
在化するものであり、板の芯部はストリークスあるいは
筋模様の生成に直接関与しないからである。
【0035】熱間圧延の途中で再結晶したか否かの判定
は、熱間圧延最終パス直前の材料の組織観察により容易
に行うことができる。熱間圧延途中で再結晶していない
場合は、鋳造組織の結晶粒が圧延方向に長く伸びた繊維
状の加工組織となる。これに対して、熱間圧延途中で再
結晶した場合には、その再結晶以前に形成されていた繊
維状加工組織は消失するため、熱間圧延途中で再結晶し
なかった場合に比べて加工組織の伸び率が小さいか、あ
るいは加工組織が消失している。
【0036】本発明によるアルミニウム合金素板の機械
的性質の特徴の一つは、冷間圧延による加工硬化が少な
いことである。本発明では、従来より低温の350〜4
80℃で行う均質化処理において、鋳造時に過飽和に固
溶していたFeが金属間化合物として微細に多数析出す
るので、Fe固溶量が少なくなっているため、冷間圧延
工程において中間焼鈍や最終焼鈍を行わなくても、大き
な加工硬化が起きず、引張強度があまり高くならない。
したがって、中間焼鈍や最終焼鈍を省略して冷間圧延を
行った場合でも、支持体の版胴巻き付け性や曲げ加工性
が良好であるため、印刷中に巻き付け部や曲げ加工部で
の亀裂発生が低減され、耐刷性が向上する。
【0037】従来は、均質化処理温度が高く、微細析出
物が存在せず、また析出によるFe固溶量の低下がなか
ったので、冷間圧延での中間焼鈍あるいは最終焼鈍を省
略すると素板の引張強度が高くなるため、支持体として
の版胴巻き付け性や曲げ加工性が低下し、印刷中に巻き
付け部や曲げ加工部で亀裂発生が起き易く、耐刷性が低
下してしまう。そのため従来は、冷間圧延工程で中間焼
鈍を省略することはできなかった。
【0038】本発明は、以上説明したように鋳造−面削
−均質化処理−熱間圧延−冷間圧延を経て平版印刷版用
アルミニウム合金素板を製造するが、必要に応じて冷間
圧延途中の中間焼鈍および/または冷間圧延終了後の最
終焼鈍を行ってもよい。また、冷間圧延終了後に、平坦
度を向上させるためのレベラー矯正を行うこともでき
る。
【0039】冷間圧延途中の中間焼鈍あるいは最終焼鈍
は、必要に応じて行ってもよい。その場合の焼鈍方法は
バッチ焼鈍あるいは連続焼鈍のいずれでもよい。バッチ
焼鈍は、典型的には、温度200〜600℃、保持時間
1〜24時間で行う。温度が200℃未満では、冷間圧
延による加工硬化を除去する焼鈍効果が不十分である。
温度が600℃を超えると再結晶粒が粗大化し、電気化
学的方法により外観均一性の高い粗面化面が得られない
し、機械的性質も劣化して良好な耐刷性が得られない。
保持時間が1時間未満では、加工効果を除去する焼鈍効
果が不十分である。保持時間が24時間を超えると、焼
鈍効果が飽和してしまい、単に不経済なだけである。
【0040】連続焼鈍は、典型的には、連続焼鈍装置を
用い、昇温速度1℃/sec 以上で加熱温度350〜60
0℃に加熱し、所定温度に到達した後、降温速度1℃/
sec以上で、望ましくは降温速度500℃/sec 以上の
水冷により、100℃以下にまで冷却することにより行
う。連続焼鈍装置は特に限定しないが、加熱方法がアル
ミニウム合金自体の発熱を利用する磁気誘導加熱(Tran
sverse Flux Induction Heating)方式は、アルミニウム
合金板表面の酸化皮膜生成量が少なく、板表面への悪影
響が少ないので望ましい。
【0041】
【実施例】〔実施例1〕表1に示した種々の化学組成の
アルミニウム合金の溶湯を調製した。表1中、合金A〜
Hは本発明の組成範囲内であり、合金I〜Lは本発明の
組成範囲外である。
【0042】各アルミニウム合金溶湯を半連続鋳造して
厚さ560mmの鋳塊とし、鋳塊の両面を10mmずつ
面削して厚さ540mmとした。次に、4時間の均質化
処理を施した後、可逆式圧延機を用いて熱間圧延を行っ
て厚さ6mmの熱間圧延板を得た。熱間圧延は、パス回
数15回で行い、パス間時間は全て10秒〜1.5分の
範囲内であった。表2に、均質化処理温度と、熱間圧延
の開始温度、終了温度、および最終パス圧延率を示す。
表2中、試料No.1〜5は均質化処理および熱間圧延の
各条件が本発明の範囲内であり、試料No.6〜12は少
なくともいずれかの条件が本発明の範囲外である。
【0043】次いで、上記の熱間圧延板を冷間圧延し
て、厚さ0.24mmの冷間圧延板である素板を得た。
表2の製造条件により得られた本発明例(試料No. 1〜
5)および比較例(試料No. 6〜12)の各合金素板に
ついて、熱間圧延板表面層の再結晶粒サイズ、冷間圧延
板の電気化学的粗面化面のピット形状の均一性および外
観均一性、Fe固溶量、引張強度、バーニング処理後の
耐力を測定した結果を、表2に併せて示す。各測定は下
記のようにして行った。
【0044】(1)熱間圧延板表面層の再結晶粒サイズ 熱間圧延板表面を鏡面研磨後、パーカー氏液(11mL
/L硼弗酸溶液)を用いて陽極酸化処理した後、偏光顕
微鏡によって結晶粒観察を行い、圧延方向に直角な方向
の直線法により結晶粒サイズを測定した。得られた結晶
粒サイズの最小値、最大値および平均値を表2に併せて
示す。
【0045】また、熱間圧延最終パス直前の熱間圧延板
の結晶粒組織を上記と同様にして観察した。 (2)電気化学的粗面化面のピット均一性 冷間圧延後により得られた合金素板をバミストン/水の
懸濁液でブラシグレイニングした後、アルカリエッチン
グおよびデスマット処理を施した。
【0046】次に、極性が交互に入れ替わる電解波形を
持つ電源を用いて、1%硝酸中で陽極時電気量が150
クーロン/dm2 となる電解エッチングにより電気化学
的粗面化を行った。硫酸中で洗浄した後、走査型電子顕
微鏡(SEM)により粗面化面を観察した。評価は、砂
目(エッチピット)が均一なものを「良好(○)」、未
エッチ部の多いものや不均一なものは「不良(×)」と
した。
【0047】(3)電気化学的粗面化面の外観均一性 上記(2)と同様の方法で電解粗面化までを行った後、
硫酸中で洗浄し、硫酸中で陽極酸化皮膜を形成させてか
ら、粗面化面の目視観察により外観の均一性を評価し
た。ストリークスが殆どなく筋模様が認められない程度
に外観が均一なものは「良好(○)」、ストリークスが
僅かにあり筋模様の多少認められ、外観が許容できる程
には均一でないものは「やや不良(△)」、ストリーク
スが多く、筋模様がはっきり認められ、外観が均一でな
いものは「不良(×)」とした。
【0048】(4)Fe固溶量 冷間圧延により得られた合金素板を熱フェノールによっ
て溶解し、溶解されたマトリクスと溶解残差渣としての
金属間化合物とを濾過により分離し、濾過をくぐり抜け
た微細な金属間化合物を10%クエン酸溶液との抽出に
よって分離し、濾液中の固溶された元素としてのFe量
をIPC発光分析装置によって測定した。
【0049】(5)引張強度 冷間圧延により得られた合金素板からJIS13号B引
張試験片を作製し、引張強度σBを測定した。 (6)バーニング処理後の耐力 冷間圧延により得られた合金素板に、270℃で7分間
加熱するバーニング処理を施した後、JIS13号B試
験片を作製して、耐力σ0.2 を測定した。
【0050】なお、熱間圧延途中での再結晶の発現の有
無を判定するために、表2中の各試料No. と同じ条件で
熱間圧延までを行った厚さ6mmの熱間圧延板の最終パ
ス直前の熱延板の組織を観察した。その結果、本発明例
(試料No. 1〜5)と同じ条件の最終パス直前の熱間圧
延板および試料No. 6の比較例と同じ条件の最終パス直
前の熱間圧延板は、結晶粒が圧延方向に長く伸びた繊維
状加工組織が顕著であり、熱間圧延途中で再結晶が起き
ていないことが確認された。これらに比べて試料No.
7,8の比較例と同じ条件の最終パス直前の熱間圧延板
は、結晶粒の伸び率が小さく、熱間圧延途中で再結晶が
起きたことが確認された。
【0051】表2の結果から、合金の化学組成が本発明
の範囲外の試料No. 9〜12(合金I〜L)は、電気化
学的粗面化面のピット形状が均一でないことが分かる。
また、本発明例である試料No. 1〜5は、上述したよう
に熱間圧延途中で再結晶していないため、熱間圧延板表
面層の平均結晶粒サイズが50μm未満であり、最大値
も95μm以下と、微細で均一な再結晶粒組織が得られ
た。それにより、電気化学的粗面化面に筋模様が観察さ
れず、良好な外観均一性が得られた。また、引張強度が
低いため、良好な版胴巻き付け性や曲げ加工性を確保で
きる。
【0052】更に、バーニング処理後の0.2%耐力も
高いため、バーニング処理を必要とする品種に用いた場
合も、十分な耐刷性を確保できる。これに対して比較例
の試料No. 6は、熱間圧延途中で再結晶はしていない
が、熱間圧延最終パスの圧延率が30%と低かったた
め、熱間圧延板表面層の平均再結晶粒サイズが150μ
mと大きく、冷間圧延板(素板)の粗面化面に筋模様が
明瞭に観察され、外観均一性が得られなかった。また、
引張強度が高いため、良好な版胴巻き付け性および曲げ
加工性を確保できない。
【0053】比較例の試料No. 7は、均質化処理温度、
熱間圧延の開始温度および終了温度が高いため、熱間圧
延途中で再結晶が起きており、熱間圧延板表面層の平均
再結晶粒サイズが250μmと大きく、冷間圧延板(素
板)の粗面化面に筋模様が明瞭に観察され、外観均一性
が得られなかった。また、引張強度が高いため、良好な
版胴巻き付け性および曲げ加工性を確保できない。
【0054】比較例の試料No. 8は、均質化処理温度が
高いため、熱間圧延途中で再結晶しており、熱間圧延板
表面層の平均再結晶粒サイズが130μmと大きく、冷
間圧延板(素板)の粗面化面に筋模様が明瞭に観察さ
れ、外観均一性が得られなかった。また、引張強度が高
いため、良好な版胴巻き付け性および曲げ加工性を確保
できない。比較例の試料No. 9,10,11,12は、
合金組成が本発明の範囲外であるため、電気化学的粗面
化面のピット形状が不均一であり、素板として不適当で
あることが明らかであった。そのため、熱間圧延板の再
結晶粒組織、冷間圧延板(素板)の粗面化面の外観均一
性、Fe固溶量、引張強度およびバーニング処理後の耐
力については、測定を行わなかった。
【0055】〔実施例2〕表1に示した本発明の組成範
囲内の合金A〜Hを用い、表2に示した実施例1の試料
No. 1〜8と同一条件で熱間圧延までを行って厚さ6m
mの熱間圧延板を製造し、冷間圧延により厚さ1mmと
した後、中間焼鈍を行い、更に最終冷間圧延を行って厚
さ0.24mmの冷間圧延板(素板)を得た。中間焼鈍
は、バッチ焼鈍または連続焼鈍により行った。バッチ焼
鈍の場合、50℃/sec の昇温速度で昇温して所定温度
で1時間保持した後に室温まで空冷した。また、連続焼
鈍は磁気誘導加熱方式により行い、300℃/sec の昇
温速度で急速加熱して所定温度に到達後直ちに水冷し
た。上記製板工程の各条件を表3にまとめて示す。
【0056】表3の製板工程により得られた本発明例の
試料No. 13〜22および比較例の試料No. 23〜28
の各合金素板について、実施例1と同様の手順および条
件で、電気化学的粗面化面のピット形状均一性および外
観均一性、Fe固溶量、引張強度、バーニング処理後の
耐力を測定した。これらの測定結果を表3に併せて示
す。
【0057】表3の結果から分かるように、本発明例の
試料No. 13〜22および比較例の試料No. 23〜28
はいずれも本発明の合金組成範囲内であるため、電気化
学的粗面化面のピット形状均一性は良好である。また、
本発明例の試料No. 13〜22は、熱間圧延までの製造
条件を実施例1の本発明例の試料No. 1〜5と同じ条件
としており、熱間圧延途中で再結晶していないため、熱
間圧延板表面層の平均再結晶粒サイズが50μm未満と
微細であり、冷間圧延板(素板)の粗面化面に筋模様が
観察されず、良好な外観均一性が得られた。また、引張
強度が低いため、良好な版胴巻き付け性および曲げ加工
性を確保できる。更に、バーニング処理後の0.2%耐
力が高いため、バーニング処理を必要とする品種に用い
た場合も、十分な耐刷性を確保できる。
【0058】これに対し、比較例の試料No. 23,24
は、熱間圧延までの製造条件を実施例1の試料No. 6と
同じ条件としており、熱間圧延途中で再結晶していない
が、熱間圧延最終パスの圧延率が30%と低かったた
め、熱間圧延板表面層の平均再結晶粒サイズが150μ
mと大きい。そのため、冷間圧延工程において中間焼鈍
を行ったにもかかわらず、冷間圧延板(素板)の粗面化
面に筋模様が明瞭に観察され、良好な外観均一性が得ら
れなかった。
【0059】比較例の試料No. 25,26は、熱間圧延
まの製造条件を実施例1の試料No.7と同じ条件として
おり、熱間圧延途中で再結晶しているため、熱間圧延板
表面層の平均再結晶粒サイズが250μmと大きい。そ
のため、冷間圧延工程において中間焼鈍を行ったにもか
かわらず、冷間圧延板(素板)の粗面化面に筋模様が明
瞭に観察され、良好な外観均一性が得られなかった。
【0060】比較例の試料No. 27,28は、熱間圧延
までの製造条件を実施例1の試料No. 8と同じ条件とし
ており、熱間圧延途中で再結晶しているため、熱間圧延
板表面層の平均再結晶粒サイズが130μmと大きい。
そのため、冷間圧延工程において中間焼鈍を行ったにも
かかわらず、冷間圧延板(素板)の粗面化面に筋模様が
明瞭に観察され、良好な外観均一性が得られなかった。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
鋳塊の均質化処理を従来よりも低温で行い微細な金属間
化合物を析出させて熱間圧延途中での再結晶の発現を阻
止し、熱間圧延最終パス後に一気に再結晶させることに
より、熱間圧延板表面層の再結晶粒サイズを均一微細に
制御することができ、この熱間圧延板を通常の方法で冷
間圧延することにより、電気化学的粗面化面のピット形
状が均一で且つ筋模様の観察されない均一な外観を確保
した平版印刷版用アルミニウム合金素板を製造すること
ができる。
【0065】更に、本発明のアルミニウム合金素板は、
均質化処理で固溶元素(特にFe)を金属間化合物とし
て析出させ固溶量を低減したことにより、引張強度が低
いため、版胴捲き付け性および曲げ加工性が良好であ
る。またバーニング処理後の耐力が高いため、バーニン
グ処理が必要な場合にも十分な耐刷性を確保できる。ま
た、鋳塊の均質化処理を低温で行うことは、省エネルギ
ーの観点からも有利である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C22F 1/00 674 C22F 1/00 674 682 682 683 683 691 691B 694 694B 694A (72)発明者 西川 泰久 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 山岸 智秀 愛知県稲沢市小池1丁目11番1号 日本軽 金属株式会社名古屋工場内 (72)発明者 水嶋 一光 愛知県稲沢市小池1丁目11番1号 日本軽 金属株式会社名古屋工場内 (72)発明者 澤田 宏和 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内 (72)発明者 榊 博和 静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写 真フイルム株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記成分、 Fe:0.10〜0.40wt%、 Si:0.03〜0.30wt%、 Cu:0.004〜0.050wt%、 Ti:0.01〜0.05wt%、 B:0.0001〜0.02wt%、および 残部:アルミニウムおよび不可避的不純物から成るアル
    ミニウム合金鋳塊を準備し、 該鋳塊に温度350〜480℃の均質化処理を施し、 引き続き該鋳塊に複数パスの熱間圧延を施して熱間圧延
    板とする際に、該複数パスのうち最終パス以前は再結晶
    させることなく熱間圧延し、最終パスによってのみ該熱
    間圧延板の少なくとも表面層を再結晶させて、圧延方向
    に直角方向の平均再結晶粒サイズが50μm未満である
    再結晶組織とし、 該熱間圧延板に冷間圧延を施す、ことを特徴とする平版
    印刷版用アルミニウム合金素板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記熱間圧延における最終パスの圧延率
    を55%以上とすることを特徴とする請求項1記載の平
    版印刷版用アルミニウム合金素板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記再結晶組織は圧延方向に直角方向の
    最大再結晶粒サイズが100μm未満であることを特徴
    とする請求項1または2記載の平版印刷版用アルミニウ
    ム合金素板の製造方法。
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