JPH11253308A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

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JPH11253308A
JPH11253308A JP6285398A JP6285398A JPH11253308A JP H11253308 A JPH11253308 A JP H11253308A JP 6285398 A JP6285398 A JP 6285398A JP 6285398 A JP6285398 A JP 6285398A JP H11253308 A JPH11253308 A JP H11253308A
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rice
pot
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heating
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Emi Miyanochi
恵美 宮後
Hiroshi Oya
弘 大矢
Makoto Katakasu
誠 片粕
Masaaki Shibata
雅章 柴田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炊きむらと、鍋底の焦げ、乾燥を改善すると
ともに、十分に吸水して火通りも良いふっくらした良好
な食味のごはんを得ること。 【解決手段】 被調理物を入れる鍋1の底側面部を加熱
する第一の加熱手段2と、前記鍋1の底面部を加熱する
第二の加熱手段3と、前記両加熱手段を制御する制御手
段7とを備え、前記制御手段7は、前記両加熱手段2,
3を交互に切り換えて通電すると共に、その切り換え時
に所定の休止時間を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に家庭で使用さ
れる電気炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、消費者の嗜好が多様化し、よりお
いしいご飯を炊き上げることに対するニーズが高まり、
マイクロコンピューターによって制御するハイパワーの
電気炊飯器が主流になっている。図3は従来の電気炊飯
器における炊飯工程の温度と時間と電力と通電時間の関
係を示す図である。図3に示すように、この炊飯工程
は、鍋内の温度を適温に上げ、米に水を吸わせる吸水工
程、鍋内を沸騰させ、同時に鍋内の炊飯量を判定する炊
き上げ工程、いったんパワーを引いてふきこぼれを防ぐ
パワーダウン工程、判定された炊飯量に応じたパワーで
鍋内の水がなくなるまで沸騰を維持し、米を吸水糊化さ
せる沸騰維持工程、炊飯量に応じたパワーで糊化を促進
させるむらし工程からなり、いずれの工程およびいずれ
の炊飯量においても、第一の加熱手段に通電後、連続し
て第二の加熱手段に通電し、1通電サイクル中の残時間
を休止時間とするように制御されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の構成の炊飯器では、第一の加熱手段に通電後、休
止時間を設けずに第二の加熱手段に通電することから、
第一の加熱手段により鍋内に起こした強い対流が、通電
を停止しても流体のもつ慣性によりすぐには止まらない
ため、第二の加熱手段に通電して反対方向の対流を起こ
そうとしても、初めのうちは対流が阻害されるので、鍋
内の被調理物全体を効率よく対流させることが難しかっ
た。そのため鍋内の温度が均一に上がりにくく、ごはん
の表層部がびしゃつき、下層部が硬くなるという炊きむ
らが発生しやすいという課題があった。
【0004】また、1通電サイクル中の残時間を休止時
間とするため、連続した休止時間が長くなるので、その
間鍋内を高温に保つことが難しくごはんの火通りが低下
しやすかった。また、少量炊飯時には、通電時間が短く
連続した休止時間が特に長くなるので、鍋内の水がなく
なっても鍋底の温度が上がりにくいため、沸騰維持時間
が長くなり、鍋底のごはんが焦げたり乾燥したりしやす
いという課題があった。
【0005】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、炊きむらと鍋底のごはんの焦げ、乾燥を改
善するとともに、十分に吸水して火通りも良いふっくら
した良好な食味のごはんを得ることを第1の目的として
いる。第2の目的は、連続した休止時間を略均等に分割
することにより、ごはんの火通りを向上させ、鍋底のご
はんの焦げ、乾燥を改善した良食味のごはんを得ること
ができる炊飯器を提供することである。
【0006】第3の目的は、炊きむらと、鍋底の焦げ、
乾燥の両方を改善し、十分に吸水して火通りも良いふっ
くらした良好な食味のごはんを得ることができるように
した炊飯器を提供することである。第4の目的は、炊飯
量に関わらず前記第1の目的と同様の良好な食味のごは
んを得ることができるようにした炊飯器を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を解決す
るために本発明は、被調理物を入れる鍋と、前記鍋の底
側面部を加熱する第一の加熱手段と、前記鍋の底面部を
加熱する第二の加熱手段と、前記第一の加熱手段と前記
第二の加熱手段を制御する制御手段とを備え、前記制御
手段により前記第一の加熱手段と前記第二の加熱手段と
を交互に切り換えて通電し、切り換え時に所定の休止時
間を設けたものである。
【0008】また、上記第2の目的を解決するために本
発明は、1通電サイクル中の休止時間を、第一の加熱手
段通電後と第二の加熱手段通電後に略均等に設けたもの
である。また、上記第3の目的を解決するために本発明
は、炊飯工程によって、切り換え時の休止時間を可変し
たものである。
【0009】また、上記第4の目的を解決するために本
発明は、炊飯量により、切り換え時の休止時間を可変し
たものである。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、第一の加
熱手段と第二の加熱手段の切り換え時に休止時間を設け
ることにより、第一の加熱手段により鍋内に起こした強
い対流が、通電を停止して所定の休止時間の経過後、流
体のもつ慣性による対流がある程度おさまってから、第
二の加熱手段に通電して反対方向の対流を起こすことが
できるため、鍋内の被調理物全体を効率よく対流させる
ことができる。そのため、鍋内の温度が均一に上がり、
炊きむらが改善され、十分に吸水して火通りも良いふっ
くらした良好な食味のごはんを得ることができる。ま
た、例えば、1通電サイクル中の連続した休止時間を略
均等に分割することとすれば、休止時間を短くし、休止
時間中の温度低下を防止して鍋内を高温に保ち、ごはん
の火通りを向上させることができる。また、少量炊飯時
でも、鍋内の水がなくなると鍋底の温度がすばやく上が
り、鍋温度検知手段がすばやく検知して制御するため鍋
底のごはんの焦げ、乾燥を抑えることができる。
【0011】請求項2記載の発明は、1通電サイクル中
の連続した休止時間を略均等に分割することにより、休
止時間を短くし、休止時間中の温度低下を防止して鍋内
を高温に保ち、ごはんの火通りを向上させることができ
る。また、少量炊飯時でも、鍋内の水がなくなると鍋底
の温度がすばやく上がり、鍋温度検知手段がすばやく検
知して制御するため鍋底のごはんの焦げ、乾燥を抑える
ことができる。
【0012】請求項3記載の発明は、吸水工程、炊き上
げ工程、パワーダウン工程、沸騰維持工程、むらし工程
の各段階で、その工程に応じて切り換え時の休止時間を
設定できるので、炊きむらと、鍋底の焦げ、乾燥の両方
を改善し、十分に吸水して火通りも良いふっくらした良
好な食味のごはんを得ることができる。請求項4記載の
発明は、炊飯量が多いときは、慣性による対流がおさま
るまでに時間がかかるため休止時間を長く、炊飯量が少
ないときは休止時間を短く設定できるので、炊飯量によ
らず、炊きむらと鍋底のごはんの焦げ、乾燥を改善する
とともに、十分に吸水して火通りも良いふっくらした良
好な食味のごはんを得ることができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例について説明する。
図1は、当実施例の炊飯器の断面図を示したものであ
る。鍋1と、鍋1の底面部に配置された第一の加熱手段
2と、鍋1の底側面部に配置された第2の加熱手段3
と、鍋1の温度を検知する鍋温度検知手段4と、鍋1の
上部に載置された蓋5と、蓋5の温度を検知する蓋温度
検知手段6と、鍋温度検知手段4と蓋温度検知手段6か
らの出力を入力として第一の加熱手段2と第二の加熱手
段3を制御する制御手段7によって構成されている。図
2は炊飯工程による温度、時間、電力と通電時間の状態
を示すものである。
【0014】以上のように構成された炊飯器において、
炊飯をおこなう動作について説明する。まず、鍋1に米
と水を入れた状態で、前記鍋1を図1に示すように載置
する。炊飯を開始すると、図2に示すように鍋内の温度
を適温に上げ、米に水を吸わせる吸水工程をおこなう。
吸水工程は、鍋底の温度が所定温度θ1に達するまで、
誘導加熱式炊飯器の例では外コイルとされる第一の加熱
手段のみフルパワーで通電し、その後は一定時間t1
間、鍋底の温度を常にθ2に保つ。このとき、所定の通
電サイクルs1の間に、前記の第一の加熱手段と誘導加
熱式炊飯器の例では内コイルとされる第二の加熱手段を
それぞれ所定時間d1、l1の間、第一の加熱手段、第二
の加熱手段の順で交互に切り換えて通電し、切り換え時
に所定の休止時間を設け、この繰り返しをもって制御を
おこなう。
【0015】ただし本発明での目的を達成するため、切
り換え時の休止時間はおおむね1秒以上必要であること
が発明者らの実験により確認された。本実施例における
切り換え時の休止時間は4秒であるが、炊飯量に応じて
休止時間を変化させる場合、炊飯量が多いときは慣性に
よる対流がおさまるまでに時間がかかるため休止時間を
長く、炊飯量が少ないときは休止時間を短く設定する。
また、本実施例においては、θ1=45℃、θ2=50
℃、t1=17分、s1=32秒、d1=21秒、l1=6
秒である。一定時間t1経過後、吸水工程を終了し、鍋
内を沸騰させる炊き上げ工程に入る。
【0016】炊き上げ工程では、蓋温度検知手段が所定
の沸騰温度φ1を検知するまで、所定の通電サイクルs2
の間に第一の加熱手段、第二の加熱手段をそれぞれ所定
時間d2、l2の間、第一の加熱手段、第二の加熱手段の
順で連続して通電し、この繰り返しをもって制御をおこ
なう。この際の工程経過時間より炊飯量を判定し、炊飯
量に応じて通電時間を変えて以下に続く沸騰維持工程、
むらし工程をおこなう。本実施例においては、φ1=7
7℃、s2=32秒、d2=20秒、l2=12秒であ
る。
【0017】続いて、いったんパワーを引いてふきこぼ
れを防ぐパワーダウン工程では、一定時間t2の間、所
定の通電サイクルs3の間に第一の加熱手段、第二の加
熱手段をそれぞれ所定時間d3、l3の間、第一の加熱手
段、第二の加熱手段の順で連続して通電し、この繰り返
しをもって制御をおこなう。本実施例においては、t2
=1分40秒、s3=32秒、d3=16秒、l3=8秒
である。
【0018】続いて、米を吸水糊化させる沸騰維持工程
では、鍋温度検知手段が所定の温度θ3を検知するまで
加熱を続ける。このとき、所定の通電サイクルs4の間
に第一の加熱手段、第二の加熱手段をそれぞれ炊飯量に
応じた通電時間で、第一の加熱手段、第二の加熱手段の
順で交互に切り換えて通電し、1通電サイクル中の休止
時間を第一の加熱手段通電後と第二の加熱手段通電後に
略均等に設ける。この通電サイクルの繰り返しをもって
制御をおこなう。また、状況に応じて休止時間分割の比
率を変化させることもできる。本実施例においては、θ
3=133℃、s4=32秒である。
【0019】その後は、糊化を促進させるむらし工程に
入り、一定時間t3の間に休止と加熱を所定回数繰り返
す。本実施例においては、t3=12分、s5=16秒、
休止と加熱の繰り返し回数は1回である。以上の炊飯工
程を通して、炊きむらと、焦げ、乾燥を改善するととも
に、十分に吸水して火通りも良い、ふっくらとした良好
な食味のごはんを得ることができる。なお、本実施の形
態でのθ1、θ2、θ3、φ1、t1、t2、t3、s1
2、s3、s4、s5、d1、d2、d3、l1、l2、l3
値は、炊きわけメニューでふつうコースを選択した場合
の一例であり、状況に応じて数値を設定することができ
る。
【0020】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、被調理物を入れる鍋と、前記鍋の底側面部を加熱
する第一の加熱手段と、前記鍋の底面部を加熱する第二
の加熱手段と、前記第一の加熱手段と前記第二の加熱手
段とを交互に切り換えて通電し、切り換え時に所定の休
止時間を設ける制御手段とを備え、第一の加熱手段によ
り鍋内に起こした強い対流が、通電を停止して所定の休
止時間の経過後、流体のもつ慣性による対流がある程度
おさまってから、第二の加熱手段に通電して反対方向の
対流を起こすことができるため、鍋内の被調理物全体を
効率よく対流させることができる。そのため、鍋内の温
度が均一に上がり、炊きむらが改善され、十分に吸水し
て火通りも良いふっくらした良好な食味のごはんを得る
ことができる。また、例えば、1通電サイクル中の連続
した休止時間を略均等に分割することにより、休止時間
を短くし、休止時間中の温度低下を防止して鍋内を高温
に保ち、ごはんの火通りを向上させることができる。ま
た、少量炊飯時でも、鍋内の水がなくなると鍋底の温度
がすばやく上がり、鍋温度検知手段がすばやく検知して
制御するため鍋底のごはんの焦げ、乾燥を抑えることが
できる。
【0021】また、請求項2記載の発明によれば、1通
電サイクル中の連続した休止時間を略均等に分割するこ
とにより、休止時間を短くし、休止時間中の温度低下を
防止して鍋内を高温に保ち、ごはんの火通りを向上させ
ることができる。また、少量炊飯時でも、鍋内の水がな
くなると鍋底の温度がすばやく上がり、鍋温度検知手段
がすばやく検知して制御するため鍋底のごはんの焦げ、
乾燥を抑えることができる。
【0022】また、請求項3記載の発明によれば、炊飯
工程によって、切り換え時の休止時間を可変するため、
吸水工程、炊き上げ工程、パワーダウン工程、沸騰維持
工程、むらし工程の各段階で、その工程に応じて、切り
換え時の休止時間を設定できるので、炊きむらと、鍋底
の焦げ、乾燥の両方を改善し、十分に吸水して火通りも
良いふっくらした良好な食味のごはんを得ることができ
る。
【0023】また、請求項4記載の発明によれば、炊飯
量が多いときは、慣性による対流がおさまるまでに時間
がかかるため休止時間を長く、炊飯量が少ないときは休
止時間を短く設定できるので、炊飯量によらず、炊きむ
らと鍋底のごはんの焦げ、乾燥を改善するとともに、十
分に吸水して火通りも良いふっくらした良好な食味のご
はんを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における炊飯器の断面図
【図2】同、炊飯器の炊飯工程の温度と時間と電力と通
電時間の関係を示す図
【図3】従来例の炊飯器の炊飯工程の温度と時間と電力
と通電時間の関係を示す図
【符号の説明】
1 鍋 2 第一の加熱手段 3 第二の加熱手段 4 鍋温度検知手段 5 蓋 6 蓋温度検知手段 7 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 雅章 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被調理物を入れる鍋と、前記鍋の底側面
    部を加熱する第一の加熱手段と、前記鍋の底面部を加熱
    する第二の加熱手段と、前記第一の加熱手段と前記第二
    の加熱手段を制御する制御手段とを備え、前記制御手段
    は、前記両加熱手段を交互に切り換えて通電すると共
    に、その切り換え時に所定の休止時間を設けてなる炊飯
    器。
  2. 【請求項2】 制御手段は、第一の加熱手段通電後と第
    二の加熱手段通電後の休止時間を略均等に設けてなる請
    求項1記載の炊飯器。
  3. 【請求項3】 制御手段は、炊飯工程に応じて切り換え
    時の休止時間を変更してなる請求項1記載の炊飯器。
  4. 【請求項4】 制御時間は、炊飯量に応じて切り換え時
    の休止時間を変更してなる請求項1記載の炊飯器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008193965A (ja) * 2007-02-14 2008-08-28 Kimukatsusha:Kk 冷凍米炊飯方法
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KR20170032321A (ko) * 2014-09-17 2017-03-22 포샨 순더 메이디 일렉트리컬 히팅 어플라이언시스 메뉴팩쳐링 코., 리미티드 전기 밥솥 및 그 가열 제어 방법
JP2020195741A (ja) * 2019-06-05 2020-12-10 象印マホービン株式会社 炊飯器

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