JPH1124785A - 半導体集積回路装置と半導体メモリシステム - Google Patents

半導体集積回路装置と半導体メモリシステム

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JPH1124785A
JPH1124785A JP9194849A JP19484997A JPH1124785A JP H1124785 A JPH1124785 A JP H1124785A JP 9194849 A JP9194849 A JP 9194849A JP 19484997 A JP19484997 A JP 19484997A JP H1124785 A JPH1124785 A JP H1124785A
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signal
transmission direction
signal transmission
logic gate
input
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Hiromasa Noda
浩正 野田
Masakazu Aoki
正和 青木
Hitoshi Tanaka
田中  均
Hideyuki Aoki
英之 青木
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Hitachi Ltd
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Hitachi Microcomputer System Ltd
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微小で高い精度の時間分解能を持つ遅延回
路、半導体基板上に効率よく配置するとともに微小量で
高い精度の時間分解能を持つ遅延信号を形成することが
できる格子状遅延回路を備えた半導体集積回路装置を提
供する。高速でのデータ入出力を実現した半導体メモリ
システムを提供する。 【解決手段】 第1と第2の入力端子間に入力される2
つの入力信号をカップリングさせるインピーダンス手段
を設け、入力信号に対して反転させた出力信号を形成す
る論理ゲート手段を複数個用いて第1信号伝達方向と第
2信号伝達方向に格子状に配置してなる格子状遅延回路
を構成し、第1信号伝達方向において第1番目から最終
番目までの各論理ゲート手段には入力クロック信号を上
記第1信号伝達方向において順に遅延させて入力し、上
記第2信号伝達方向において少なくとも最終段又1つ前
であって、第1信号伝達方向に配列される複数の論理ゲ
ート手段の出力端子から出力信号を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体集積回路
装置と半導体メモリシステムに関し、特に微小で高精度
に制御された遅延信号を必要とするものに利用して有効
な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】数10psec(ピコ秒)の時間分解能
を実現する回路の一例として、1993年国際固体回路
会議に発表されたアレイオシレータ(Array Oscilla
tor)がある。このアレイオシレータは、同じリングオシ
レータを列方向に多数並べて、各段を2入力として1つ
の入力を用いてリング状に接続するともに、各段の出力
を隣りの段の他方の入力に供給し、行方向にもリング状
に接続させるものである。このようなリングオシレータ
に関しては、エイ・エス・エス・シー・シー(ISSC
C)、1993年第118頁及びエイ・エス・エス・シ
ー・シー(ISSCC)1995年第308頁がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ダイナミック型RAM
(ランダム・アクセス・メモリ)等の半導体メモリの高
速化のために、複数のそれを統括して制御するメモリコ
ントローラとの間での実装基板上での信号伝送遅延を揃
えること、格言すれば上記実装基板上での信号伝播遅延
を見込んで、かかる信号遅延が小さいものは内部で遅延
時間を大きくし、かかる信号遅延の大きいものは内部で
の遅延を小さくしてメモリコントローラから見た場合の
メモリアクセス時間を揃えるようにすることにより、サ
イクル時間に占めるデータ取り込みが可能な時間(ウィ
ンド)を確保することが容易となり、メモリサイクル時
間の高速化を図ることができる。例えば、特性インピー
ダンスが50Ωの信号配線を持つ実装基板において、1
センチメートル(cm)間隔で半導体メモリを実装する
と、各半導体メモリ間での信号伝播遅延時間は約50p
secとなる。このため、上記のようにメモリコントロ
ーラと各半導体メモリ間での信号伝送遅延を揃えるため
には、各半導体メモリの内部において数10psecの
ような高精度の時間分解能を持つ遅延回路を設けること
が必要になるものである。
【0004】本願発明者等においては、上記のような高
精度の時間分解能を持ち遅延回路を実現するために、前
記アレイオシレータを利用することを検討した。しかし
ながら、上記のアレイオシレータにあっては、行方向の
論理段数において各段数分ずつの等しい遅延を持つ遅延
信号が形成されるはずであるが、実際の半導体基板上に
形成された回路では、上記行方向での信号遅延は良好な
直線性が認められず、ある論理段では速く、ある論理段
では遅くなってしまう。したがって、上記のようなアレ
イオシレータの原理をそのまま利用しても、上記のよう
な10数psecのような微小でしかも均等な遅延信号
を得ることができないことが判った。
【0005】仮に微小で均等な信号遅延が得られたと
し、半導体基板上において行方向と列方向に格子状に論
理回路を配置したのでは、格子状の内部に配置された論
理回路からの遅延信号を出力させる場合と、格子状の外
側に配置される論理回路からの遅延信号を出力させる場
合とでは、出力信号を取り出すための信号経路が均等に
できないという問題が生じることに気が付いた。
【0006】この発明の目的は、微小で高い精度の時間
分解能を持つ遅延回路を備えた半導体集積回路装置を提
供することにある。この発明の他の目的は、半導体基板
上に効率よく配置するとともに、微小で高い精度の時間
分解能を持つ遅延信号を形成することができる格子状遅
延回路を備えた半導体集積回路装置を提供することにあ
る。この発明の更に他の目的は、高速でのデータ入出力
を実現した半導体メモリシステムを提供することにあ
る。この発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特
徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになる
であろう。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、第1と第2の入力端子間に
入力される2つの入力信号をカップリングさせるインピ
ーダンス手段を設け、入力信号に対して反転させた出力
信号を形成する論理ゲート手段を複数個用いて第1信号
伝達方向と第2信号伝達方向に格子状に配置し、第1信
号伝達方向おいて第1番目以外の第K番目とされ、第2
信号伝達方向において第L段目に配置された論理ゲート
手段KLの上記第1の入力端子には第1信号伝達方向に
おいて同じK番目とされ、第2信号伝達方向においてL
−1段目とされた論理ゲート手段の出力信号又は第1段
目の論理ゲート手段では入力クロック信号を供給し、上
記論理ゲート手段KLの第2の入力端子には第1信号伝
達方向において1つ前であるK−1番目とされ、第2信
号伝達方向において同じL段目とされた論理ゲート手段
の第1の入力端子に供給される入力信号を供給し、か
つ、第1信号伝達方向において第1番目とされ、第2信
号伝達方向においてL番目とされる論理ゲート手段の第
2の入力端子には、第1信号伝達方向において最終段と
され、上記第2の信号伝達方向においてそれよりも前段
とされた論理ゲート手段であって、それにおける第1の
入力端子に供給される入力信号と同相の関係となる第1
の入力端子に供給される入力信号を供給し、上記第2信
号伝達方向において第1段目とされ、第1信号伝達方向
において第1番目とされた論理ゲート手段の第1と第2
の入力端子には、バッファ回路を構成する入力回路を通
したクロック信号を供給し、これらの第1信号伝達方向
において第2番目から最終番目までの各論理ゲート手段
の第1の入力端子に供給される上記入力クロック信号を
上記バッファ回路により上記第1信号伝達方向において
順に遅延させ、上記第2信号伝達方向において少なくと
も最終段又1つ前であって、第1信号伝達方向に配列さ
れる複数の論理ゲート手段の出力端子から出力信号を得
る。
【0008】
【発明の実施の形態】図1には、この発明に係る格子状
遅延回路の一実施例の回路図が示されている。同図の各
回路素子は、公知の半導体集積回路の製造技術よってそ
れを必要とするダイナミック型RAM等を構成する回路
素子とともに、単結晶シリコンのような1個の半導体基
板上において形成される。
【0009】格子状に配列される遅延要素としての論理
ゲート手段は、その1つが代表として例示的に示されて
いるように、特に制限されないが、ナンドゲート回路N
Dと、かかるナンドゲート回路NDの2つの入力In1
とin2との間に設けられたカップリング容量CPから
構成される。このカップリング容量CPの容量値は、特
に制限されないが、1pF程度の半導体集積回路として
は比較的大きな容量値を持つ容量素子である。
【0010】上記遅延要素としての論理ゲート手段は、
第1信号伝達方向であるロウ(Row)方向にm段、第2信
号伝達方向であるカラム(Column) 方向にn段のように
格子状に配置される。第1信号伝達方向のうち、第1番
目のロウについて説明すると、第2信号伝達方向である
カラム方向に並べられたn段からなる論理ゲート手段の
うち、第1段目の論理ゲート手段の2つの入力端子in
1とin2は共通化されて、バッファ回路のインバータ
回路INV1の出力信号が供給され、その出力信号が第
2段目の同様に共通化された第1と第2の入力端子in
1,in2に供給される。第2段目の出力信号は、第3
段目の第1の入力端子in1に供給される。以下同様
に、第4段目から第n段目までの第1の入力端子in1
には、前段回路の出力信号が供給される。
【0011】第1信号伝達方向のうち、第2番目のロウ
について説明すると、第2信号伝達方向であるカラム方
向に並べられたn段からなる論理ゲート手段のうち、第
1段目の論理ゲート手段の第1の入力端子in1には、
バッファ回路のインバータ回路INV2の出力信号が供
給され、その出力信号が第2段目の第1の入力端子in
1に供給される。第2段目の出力信号は、第3段目の第
1の入力端子in1に供給される。以下同様に、第4段
目から第n段目までは前段の出力信号が第1の入力端子
in1に供給される。上記第1段目から第n段目の各論
理ゲート手段の第2の入力端子in2には、第1信号伝
達方向において1つ前である上記第1番目の第1段目か
ら第n段目の各論理ゲート手段の第1の入力端子in1
の入力信号がそれぞれ供給される。
【0012】第1信号伝達方向のうち、第3番目から最
終段である第m番目の各ロウにおいても、上記第2番目
と同様に、第2信号伝達方向であるカラム方向に並べら
れたn段からなる論理ゲート手段のうち、第1段目の論
理ゲート手段の第1の入力端子in1には、バッファ回
路のインバータ回路INV3ないしINVmの各出力信
号がそれぞれ供給される。第3番目から最終段である第
m番目の各ロウにおいて、第1段目の出力信号が第2段
目の第1の入力端子in1に供給され、第2段目の出力
信号が、第3段目の第1の入力端子in1に供給され
る。以下同様に、第4段目から第n段目までは前段の出
力信号が第1の入力端子in1に供給される。上記第1
段目から第n段目の各論理ゲート手段の第2の入力端子
in2には、第1信号伝達方向において1つ前である上
記第2番目〜第m−1番目の第1段目から第n段目の各
論理ゲート手段の第1の入力端子in1の入力信号がそ
れぞれ供給される。
【0013】第1信号伝達方向において第1番目とさ
れ、第2信号伝達方向に並べられたn個の論理ゲート手
段のうち、第3段目から第n段目の論理ゲート手段の第
2の入力端子in2には、上記第1信号伝達方向におい
て最終段である第m番目の第1段目から第n段目の論理
ゲート手段の第1の入力端子に供給されるもののうち、
同相にされるもの入力信号が供給される。例えば、上記
第1信号伝達方向においてm番目で第2信号伝達方向に
おいて第1段目とされる論理ゲート手段の第1の入力端
子に供給される入力信号B1は、第1信号伝達方向にお
いて第1番目とされ、第2信号伝達方向において第3段
目とされる論理ゲート手段の第2の入力端子in2に供
給される入力信号T3とされる。以下、同様に入力信号
B2は入力信号T4に、入力信号B3は入力信号T5に
供給される。
【0014】上記第2信号伝達方向において第n段目が
最終段であるとすると、第1信号伝達方向において最終
段mであって第2信号伝達方向において第n−2番目の
入力信号Bn−2が、上記第1信号伝達方向において第
1番目であって第2信号伝達方向において最終段である
第n段目の論理ゲート手段の入力端子in2に供給され
る入力信号Tnとされる。
【0015】このことを一般的にいうと、第1信号伝達
方向おいて第1番目以外の第K番目とされ、第2信号伝
達方向において第L段目に配置された論理ゲート手段
(K,L)の上記第1の入力端子には第1信号伝達方向
において同じK番目とされ、第2信号伝達方向において
L−1段目とされた論理ゲート手段の出力信号又は第1
段目の論理ゲート手段では入力クロック信号が供給さ
れ、上記論理ゲート手段(K,L)の第2の入力端子に
は第1信号伝達方向において1つ前であるK−1番目と
され、第2信号伝達方向において同じL段目とされた論
理ゲート手段の第1の入力端子に供給される入力信号が
供給される。
【0016】上記第1信号伝達方向において第1番目と
され、第2信号伝達方向にいてL番目とされる論理ゲー
ト手段の第2の入力端子には、第1信号伝達方向におい
て最終段とされ、上記第2の信号伝達方向においてそれ
よりも前段とされた論理ゲート手段であって、それにお
ける第1の入力端子に供給される入力信号と同相の関係
となる第1の入力端子に供給される入力信号が供給され
る。
【0017】そして、上記第2信号伝達方向において第
1段目とされ、第1信号伝達方向において第1番目とさ
れた論理ゲート手段の第1と第2の入力端子には、バッ
ファ回路を構成する入力回路を通したクロック信号が供
給され、第1信号伝達方向において第2番目から最終番
目までの各論理ゲート手段の第1の入力端子に供給され
る上記入力クロック信号は、上記バッファ回路を構成す
る入力回路により上記第1信号伝達方向において順に遅
延される。
【0018】上記バッファ回路は、入力クロック信号の
遅延補正部を構成するものであり、インバータ回路IN
V1〜INVmは、それぞれの出力信号が順次に遅延さ
せらるようにされる。例えば、1つのクロック入力から
互いに位相がクロック周期に比べて微小量ずれているm
個のクロック遅延信号を形成するため、ゲート幅が等差
数列となるインバータ回路INV1〜INVmが用いら
れる。つまり、上記バッファ回路のインバータ回路IN
V1〜INVmの入力端子には、特に制限されないが、
外部端子から供給されるクロック信号を受ける入力回路
IBの出力信号が共通に供給されるが、上記各インバー
タ回路INV1から出力される信号信号に対して、イン
バータ回路INV2の出力信号はそれより遅く、インバ
ータ回路INV3は更に遅くなるといったように、上記
第1信号伝達方向に対応して順次に遅延された信号が形
成され、かかる信号が上記格子状遅延回路に入力される
入力クロック信号とされる。
【0019】上記格子状遅延回路により形成される出力
信号は、例えば、上記第2信号伝達方向において最終段
であるn段目とされ、第1信号伝達方向において第1番
目から第m番目とされる論理ゲート手段の出力信号とす
る。入力クロック信号に対して同相と逆相にされた出力
信号を得るなら、上記第2信号伝達方向において第n−
1段目であって、第1信号伝達方向において第1番目か
ら第m番目に設けられる論理ゲート手段の出力信号を加
えるようにする。複数種類の遅延信号を選択的に出力さ
せるようにするならば、後述するように微小遅延間隔が
揃ったもの、つまり、第2信号伝達方向において最終段
を基準にして複数段を選ぶようにすればよい。
【0020】図2には、この発明に係る格子状遅延回路
の他の一実施例の回路図が示されている。この実施例で
は、論理ゲート手段において、出力信号を取り出すため
の出力バッファINVLが設けられる。他の構成は、前
記図1の実施例と同様である。格子状遅延回路におい
て、上記第2信号伝達方向における特定段のみに出力用
のバッファ回路を付加すると、その特定段においては出
力負荷条件が異なり、次段からみると入力条件が異なる
こととなってしまう。
【0021】このため、上記格子状論理ゲート手段にお
いて、特定段のみが異なる入出力条件となると、精度の
よい微小遅延信号を得ることができなくなってしまう。
そこで、図2の実施例では、格子状態に配置される論理
ゲート手段において、出力信号を取り出すか否かに無関
係に、全て同じ出力バッファ回路INVLを付加するも
のである。これにより、第2信号伝達方向において、任
意の段において第1伝達方向に並べられた論理ゲート手
段から出力信号を得るようにしても、それにより形成さ
れる微小信号遅延時間が何ら影響を受けなくできるもの
である。
【0022】上記図1又は図2の格子状遅延回路は、前
記のアレイオシレータをいわば一部きり出して利用する
ものである理解してよいが、アレイオシレータにあって
は行方向と列方向の境界条件で自己の最も都合のいい発
振周波数で発振するものである。これに対して、本願発
明に係る格子状遅延回路では、上記第2信号伝達方向で
あるカラム方向にフィードバックループを持たないため
に発振動作は生じることはなく、出力されるクロック信
号の周期は、外部から入力されるクロック信号の周期に
等しい。また、各遅延段に入力される第1信号伝達方向
において順次遅延されるクロック信号は、上記遅延補正
部を構成するバッファ回路より互いに位相がクロック周
期に比べて微小量ずれてはいるものの、所望の数10p
secのオーダーでリニアに並んでいるわけではない。
【0023】しかしながら、遅延補正部と第1信号伝達
方向の境界条件、つまりBnとTn+2との接続によ
り、クロック遅延信号は遅延要素を何段か通過するに従
って、各遅延段の位相関係が補正されて、前記アレイオ
シレータと同様なリニアな位相関係が得られる。図2の
実施例では、各遅延要素である論理ゲート手段には、ア
レイ内の他の遅延要素である論理ゲート手段の入力のみ
を接続し、上記遅延段方向である第2信号伝達方向での
境界条件で実現される位相関係を付加の違いで崩さない
ようにするための出力回路INVLが設けられており、
かかる出力回路INVLを通して上記リニアな位相関係
(微小遅延量)の出力信号を得るものである。
【0024】図3には、この発明に係る格子状遅延回路
の動作を説明するためのコンピュータシュミレーション
により求めた特性図が示されている。同図(a)と
(b)は、それぞれが横方向に時間軸をとり、ロウ方向
に並ぶ各論理ゲート回路段の立ち上がりエッジ(又は立
ち下がりエッジ)の伝播を白丸(○)で、立ち下がりエ
ッジ(又は立ち上がりエッジ)の伝播を黒丸(●)で表
している。時間軸の原点は外部クロック入力の立ち上が
りエッジ、又は立ち下がりエッジである。入力クロック
は、パルス幅デューティが50%で、200MHzとさ
れるものである。
【0025】同図(a)と(b)において、第2伝達方
向における第1段目、第2段目では上記遅延補正部の遅
延信号が支配的となって位相差が等間隔(リニア)には
並んでいない。しかし、第4段目より後段側では微小遅
延量が一定となり、上記○や●が一直線上に並ぶことが
判る。同図(a)と(b)において、各奇数段のエッジ
の位置が異なるのは、遅延要素がナンドゲート回路であ
るためである。立ち上がりは並列接続した2つのPチャ
ンネル型MOSFETで、立ち下がりは直列接続された
2つのNチャンネル型MOSFETでドライブするため
に、入力に対する出力タイミングが異なる。これに対し
て、偶数段の出力は、その2つの異なる出力タイミング
の和で決まるために、同図(a)と(b)ともほぼ同じ
位置になる。
【0026】図4には、上記格子状遅延回路に用いられ
る遅延要素の他の一実施例の回路図が示されている。図
4(a)では、遅延要素としてノアゲート回路NRを用
いている。つまり、ノアゲート回路NRの2つの入力i
n1とin2の間にカップリング手段としてキャパシタ
CPが設けられる。このノアゲート回路NRの出力信号
Aoutは、一方においてアレイ内の他の遅延要素であ
るノアゲート回路の入力端子に接続され、他方において
出力信号を得るための出力バッファ回路としてのインバ
ータ回路IVLの入力端子に接続される。
【0027】図4(b)では、遅延要素として2つのイ
ンバータ回路IV1とIV2の出力端子を共通接続した
ものを用いている。つまり、インバータ回路IV1とI
V2入力端子in1とin2の間にカップリング手段と
してキャパシタCPを接続し、その出力端子を共通接続
して出力信号Aoutを得るとともに、それを一方にお
いてアレイ内の他の遅延要素であるノアゲート回路の入
力端子に供給し、他方において出力信号を得るための出
力バッファ回路としてのインバータ回路IVLの入力端
子に供給する。
【0028】図4(c)では、遅延要素として前記同様
にナンドゲート回路NDを用いつつ、カップリング手段
としてキャパシタに代えて抵抗素子RGを用いるもので
ある。他の構成は前記図2の実施例と同様である。この
ようにカップリング手段として抵抗RGは、上記(a)
と(b)の回路にも適用できる。
【0029】図4(c)では、遅延要素として前記同様
にナンドゲート回路NDを用いつつ、カップリング手段
としてキャパシタに代えてダイオード接続のMOSFE
TM1とM2を用いるものである。つまり、ダイオード
接続のMOSFETM1は、入力端子in2からin1
に向かう信号電流を伝え、M2は逆に入力端子in1か
らin2に向かう信号電流を流すものである。他の構成
は前記図2の実施例と同様である。このようにカップリ
ング手段としてダイオード接続のMOSFETM1とM
2は、上記(a)と(b)の回路にも適用できる。
【0030】図4(d)では、遅延要素として差動回路
を利用するものである。つまり、並列形態に接続された
Nチャンネル型MOSFETQ3、Q4のゲートを正相
の第1入力端子in1+とin2+としてカップリング
容量C1を設け、共通化されたドレインに負荷としての
Pチャンネル型MOSFETQ1とQ2を設けるともに
反転出力out−を得る。並列形態に接続されたNチャ
ンネル型MOSFETQ7、Q8のゲートを逆相の第1
入力端子in1−とin2−としてカップリング容量C
2を設け、共通化されたドレインに負荷としてのPチャ
ンネル型MOSFETQ5とQ6を設けるともに正相出
力out+を得る。差動動作するMOSFETQ3,Q
4及びQ7とQ8のソースには、動作電流を流すように
されたNチャンネル型MOSFETQ9が設けられる。
Pチャンネル型MOSFETQ2とQ6は、上記Pチャ
ンネル型MOSFETQ9と同様に制御電圧Vctrlによ
って流れる電流が調整されて1段当たりの遅延時間の制
御を行う。
【0031】上記MOSFETQ3とQ4及びQ7とQ
8のゲート間に設けられるカップリング容量C1とC2
は、前記(c)や(d)のように抵抗やMOSダイオー
ドに置き換えることができるものである。
【0032】図5には、本願発明に係る格子状遅延回路
におけるカップリング手段の役割を説明するための特性
図が示されている。この実施例では、遅延要素として図
4(b)に示したように、2つのインバータ回路の出力
を共通にしたものを用い、コンピュータシュミレーショ
ンにより求めた特性図が示されている。同図(a)は、
前記図2の実施例のようにカップリング手段として約1
pFのような比較的大きな容量値のキャパシタを持ちた
いた例が示されている。このように2つの入力信号の結
合度を大きくすると、第2伝達方向における第1段目、
第2段目のような前段では遅延補正部での遅延信号が支
配的となって位相差が等間隔(リニア)には並んでいな
いが、第4段目より後段側では微小遅延量が一定とな
り、上記○や●が一直線上に並ぶことが判る。
【0033】これに対して同図(b)では、上記2つの
入力信号を結合度を小さくするよう上記キャパシタの容
量値を小さくした場合の例が示されている。このように
入力カップリング容量の容量値を小さくすると、上記第
2信号伝達方向の後段側でも上記○や●が一直線性が悪
くなる。しかしながら、やはり前段側に比べれば後段側
での改善は認められる。
【0034】図6には、上記図5の場合と同じ条件で、
2つのインバータ回路の出力を共通にしたものを用い、
上記カップリング容量を削除した場合のコンピュータシ
ュミレーションにより求めた特性図が示されている。こ
のようにカップリング手段を無くすと、第2信号伝達方
向は同然のように後段側では一定の時間差を持つように
されるが、所望の微小量の遅延を設定することができる
可変遅延回路として利用する第1信号伝達方向でみる
と、第1ないし第3番目までぐらいは微小量の遅延差を
もって並ぶが、それ以降では時間差がなく、全体としみ
ても上記微小量遅延回路として使いものにならないこと
が判る。
【0035】上記のように第1信号伝達方向に順次遅延
される信号と、第2信号伝達方向に順次遅延させる信号
との結合度を密にすることが、上記第2信号伝達方向に
おける同相関係にある2段分の遅延時間を第1伝達方向
に配置される遅延要素の数で均等に分割することにより
得られる微小量遅延の直線性を良くすることに重要な役
割を果たすことが判る。この理由について定量的な回路
解析は行われていないが、2つの入力信号が互いに干渉
し合って、格子状の各遅延要素における信号変化が平均
化されて上記のような良好な直線性を持つ微小量遅延を
実現するものと考えられる。別の見方をすると、上記遅
延要素は、一種の反転増幅器としてみることができる
が、2つの入力信号をカップリングさせてかかる反転増
幅器の入力に供給した場合、その入出力伝達特性でみる
ときに直線性の良好な部分での信号増幅を行う結果、格
子状の各遅延要素における信号伝達が均等化されて上記
のような良好な直線性が得られるものと考えられる。
【0036】なお、上記第2信号伝達方向における同相
関係にある2段分の遅延時間を第1伝達方向に配置され
る遅延要素の数で均等に分割することにより微小量遅延
を得るものであるので、上記2つの完全に結合させてし
まうという結論には結びつかない。つまり、2つの信号
伝達方向の信号経路での信号遅延が互いに他の信号遅延
要素を損なってしまうほど結合させたのでは、そもそも
遅延要素としてのゲート回路等を格子状にしたことの意
味が無くなるからである。
【0037】図7には、この発明に係る格子状遅延回路
の動作を説明するための波形図が示されている。例え
ば、時間軸の中央部に示された出力信号の立ち上がりエ
ッジを例に見れば、最初の数本を除いてクロック信号の
立ち上がりがおおよそ50psecの等間隔で立ち上が
っていることが判る。出力信号の立ち下がりエッジにつ
いは、上記時間軸の前側には後段側のクロック信号の立
ち下がりがおおよそ50psecの等間隔でいることが
判り、時間軸の後側では最初のクロック信号の立ち下が
りがバラバラであることが判る。
【0038】図8には、この発明に係る上記格子状遅延
回路を用いたクロック発生回路の一実施例のブロック図
が示されている。この実施例のクロック発生回路は、例
えばダイナミック型RAMのような半導体記憶装置に搭
載され、かかる複数のRAMとそれを統括して制御する
メモリコントローラとの間での実装基板上での信号伝送
遅延を揃えること、格言すれば上記実装基板上での信号
伝播遅延を見込んで、かかる信号遅延が小さいものは内
部で遅延時間を大きくし、かかる信号遅延の大きいもの
は内部での遅延を小さくしてメモリコントローラから見
た場合のメモリアクセス時間を揃えるようにするために
用いられる。
【0039】格子状遅延回路SQUADには、クロック
信号CCLKが供給される。この格子状遅延回路SQU
ADは、上記入力されたクロック信号CCLKに対し
て、特に制限されないが、64通りの微小遅延信号を発
生させる。上記格子状遅延回路(SQUAD)で形成さ
れた64通りの遅延信号は、マルチプレクサ(MPX)
により1つが選択され、出力回路を通して出力クロック
信号DCLKとして出力される。コントロールカウンタ
回路(CONTROL COUNTER)は、+1のイ
ンクリメント信号INCと−1のデクリメント信号を受
けるアップ/ダウンのカウンタ回路であり、9ビットの
計数出力を形成してデコーダ回路(DECODER)に
供給する。
【0040】デコーダ回路(DECODER)では、1
2ビットからなる選択信号を形成して上記マルチプレク
サ(MPX)を制御し、5ビットのプリセット信号を形
成してクロックカウンタ回路(CLK COUNTE
R)に入力する。このクロックカウンタ回路(CLK
COUNTER)は、信号READにより活性化され、
クロック信号CCLKの計数動作を行い、指定されたク
ロックが到来したときにイネーブル信号(Enabl
e)を発生させ、上記出力回路を活性化して、そのとき
の微小量遅延制御されたデータストローブとしてのクロ
ック信号DCLKを出力させる。
【0041】図示しないメモリコントローラは、上記ク
ロック発生回路に対してデータストローブ信号DCLK
の調整を行うための制御信号を出力する。上記コントロ
ールカウンタ回路(CONTROL COUNTER)
は、メモリコントローラから指示により、カウントアッ
プ又はダウンの計数動作を行い、そのカウンタ値が上記
DCLKの出力タイミングに対応され、上記データスト
ローブとしてのクロック信号DCLKの発生タイミング
を約50psecの単位で早めたり遅らせたりする。つ
まり、電源投入直後において、トレーニング期間を設け
てメモリコントローラからRAMの読み出しを指示し
て、その読み出し信号が所望のタイミングに合致するよ
うに上記カウントアップ又はダウンを行わせるように
し、クロックタイミング調整が行われる。
【0042】図9には、上記コントロールカウンタ回路
の一実施例の回路図が示されている。T型フリップフロ
ップを縦列形態に接続し、その非反転出力Q又は反転出
力/Qをカウントダウン動作を指示するデクリメント信
号DECと、カウントアップ動作を指示するインクリメ
ント信号INCで制御されるノアゲート回路を組み合わ
せて構成された選択回路を通して次段回路の入力端子T
に供給することにより、カウントアップ又はダウン動作
を行わせるようにするものである。
【0043】図10には、上記デコーダ回路の一実施例
の回路図が示されている。デコーダ回路は、上記コント
ロールカウンタ回路で形成された計数出力CNT0〜C
NT9のうち、下位6ビットの計数出力CNT0〜CN
T5がマルチプレクサMPX用の選択信号を形成するた
めに用いられる。すなわち、上記6ビットの計数出力C
NT0〜CNT5のうち、下位ビットCNT0とCNT
1をデコードしてDEC00〜03、中位2ビットCN
T2,CNT3をデコードしてDEC20〜23、上位
2ビットCNT4,CNT5をデコードしてDEC40
〜43を形成する。これらの4×3=12通りのデコー
ド信号DEC00〜DEC43は、マルチプレクサMP
Xの選択信号として用いられる。
【0044】上記コントロールカウンタ回路で形成され
た計数出力CNT0〜CNT9のうちの上位3ビットの
計数出力CNT6〜CNT8は、CNT6がそのまま出
力され、上位2ビットの計数出力CNT7とCNT8が
デコードされてDEC70〜73を形成する。これらの
デコード信号DEC6及びDEC70〜73は、クロッ
クカウンタ回路(CLK COUNTER)に供給され
る。
【0045】図11には、上記マルチプレクサMPXの
一実施例の回路図が示されている。前記のような格子状
遅延回路SQUADで形成された64通りの遅延クロッ
ク信号CLK0〜CLK63は、CLK0〜CLK3の
ように4つが1組とされ、16組に分けられて4入力の
マルチプレクサに入力される。この4入力のマルチプレ
クサは、同図に例示的に示されているように、CMOS
スイッチ回路と出力CMOSインバータ回路から構成さ
れる。合計16個からなる4入力のマルチプレクサに
は、上記下位ビットのデコード出力DEC00〜DEC
03が共通に供給されて、各マルチプレクサから1つの
クロック信号が選択される。
【0046】上記16個のマルチプレクサから選択され
た16個のクロック信号は、上記と同様に4つが1組と
されて4組に分けられて4入力のマルチプレクサに入力
される。これらの4組のマルチプレクサには、中位ビッ
トのデコード出力DEC20〜DEC23が共通に供給
されて各マルチプレクサから1つのクロック信号が選択
される。そして、上記のマルチプレクサにより選択され
た4つのクロック信号は、同様な4入力のマルチプレク
サに入力されて、上位ビットのデコード出力DEC40
〜DEC43によりそのうちの1つが選択されて出力ク
ロック信号CLKOUTとされる。
【0047】図12には、上記クロックカウンタ回路
(CLK COUNTER)の一実施例の回路図が示さ
れている。このクロックカウンタ回路には、カウンタス
タート値、言い換えるならば初期値として上記デコード
回路の出力信号DEC6及びDEC70〜73が供給さ
れる。上記3ビットのうちの最下位ビットに対応したデ
コード出力DEC6は、計数出力の最終段に設けられた
マルチプレクサの制御に用いられる。
【0048】このクロックカウンタ回路は、所定のクロ
ックサイクルだけ遅らせて前記出力回路を活性化させて
クロック信号DCLKを出力させるものである。つま
り、上記コントロールカウンタ回路で形成された計数値
に対応してスタート値を初期値としてシフト動作をを行
い、そのシフト動作に要したクロック分だけ遅らせてイ
ネーブル信号ENABLEを形成する。これによりRA
Mは、基準となるクロックから指定されたクロック数だ
け遅れて発生されたクロック信号DCLKに同期してデ
ータ出力動作を行うものとなる。
【0049】この実施例では、上記クロックCCLKの
0.5サイクル(半サイクル)だけ遅らせて活性化信号
(ENABLE)を形成することができるようにマルチ
プレクサが設けられる。デコーダ回路の出力信号(DE
C70〜73)のうち1つだけがハイレベルHになっ
て、DCLK発生信号(READ)がマスタースレーブ
フリップフロップ回路を利用したシフトレジスタに入力
され、所定のクロックサイクル後に上記活性化信号DC
LKを発生させる。このマルチプレクサを出力信号(D
EC70〜73)に対応した4段の上記フリップフロッ
プによる遅延段の最終段での遅延信号を上記計数出力C
NT6で制御することにより、半サイクル前のマスター
側出力OUTHを出力させるか、1サイクル遅延動作の
スレーブ側からの出力OUTを出力させるからで実現す
るものである。
【0050】例えば、前記のよう200MHzの外部ク
ロックを用いる場合、クロックカウンタ回路で2.5n
sec単位の遅延調整を行い、その間を上記格子状遅延
回路SQUADによりおおよそ40psec単位の調整
を行う。このために上記格子状遅延回路AQUADで
は、40psec刻みで64種類の遅延信号を発生す
る。なぜなら、40psec×64=2.5nsecに
なるからである。この実施例のデコーダやマルチプレク
サは、このような値に基づいて設計されたものである。
遅延調整の変域は22.5nsecである。
【0051】図13には、この発明に係る上記格子状遅
延回路を用いたクロック発生回路の他の一実施例のブロ
ック図が示されている。この実施例のクロック発生回路
では、前記図8で説明したクロック発生回路における格
子状遅延回路SQUADの前段に別の遅延要素(COA
RSE DELAY)が設けられる。このような遅延要
素の挿入によって遅延調整範囲の拡大を図るようにする
ものである。
【0052】図14には、上記遅延要素(COARSE
DELAY)の一実施例の回路図が示されている。こ
の遅延要素は、直列接続された2入力のナンドゲート回
路とインバータ回路の遅延時間が出力(OUT)の遅延
時間の調整単位となるものである。デコーダ回路により
出力された8本のコントロール信号のうち、1つだけが
ハイレベルとなり、そのコントロール信号に対応された
1つのナンドゲート回路がゲートを開いて、入力信号I
Nを上記直列接続されたナンドゲート回路列の1つの入
力に供給する。つまり、上記直列接続のナンドゲート回
路とインバータ回路との段数が上記コントロール信号に
より入力信号INが伝達する上記調整単位の数が決めら
れる。
【0053】図13の実施例のおいて、上記格子状遅延
回路SQUADの前段に上記の遅延要素(COARSE
DELAY)を設けることにより、例えば200MH
zの外部クロック信号を用いる場合、上記格子状遅延回
路SQUADは、おおよそ40psec刻みで8種類の
遅延信号を発生すればよく、格子状遅延回路SQUAD
及びマルチプレクサMPXの回路規模を大幅に削減する
ことが可能となる。
【0054】図15には、この発明が適用される半導体
メモリシステムの一実施例のブロック図が示されてい
る。この実施例の半導体メモリシステムは、メモリコン
トローラMCと複数のダイナミック型RAM(DRA
M)又はメモリモジュール(Moduie)から構成され、そ
れぞれ自己を特定するためのIDを有している。信号S
Oは、上記ID設定用の信号である。
【0055】メモリコントローラMCは、電源投入直後
にトレーニング動作を行う。つまり、クロック信号CC
LKに同期してコマンド(CA0−9)を受けて、まず
第1番目のDRAMを選択し、データ(DO0−15)
とともにDCLKを出力させる。この動作を第2番目〜
第8番目のDRAMに対しても行う。これらのDCLK
を受けて、それらが一定の遅延量となるように各DRA
Mに搭載された上記クロック発生回路を制御する。これ
により、メモリコントローラMCからみた場合、DRA
Mとの間の実装基板上での信号遅延が上記タイミング調
整によって吸収され、どのDRAMにおいても等しいタ
イミングでのデータ取り込みが可能になり、サイクル時
間に占めるデータ取り込みが可能な時間を確保すること
が容易となり、サイクル時間の高速化が可能になり、例
えばクロック信号CCLKの周波数を約200MHzの
ような高周波数に設定することができる。
【0056】図16には、上記半導体メモリシステムに
おけるDRAM側に設けられたクロック発生回路の動作
を説明するためのタイミング図が示されている。外部ク
ロック信号CCLKに同期し、格子状遅延回路SQUA
Dからは、それを微小量遅延させた複数のクロック信号
を発生している。マルチプレクサMPXは、上記カウン
タコントローラ回路で指定された1つの遅延信号を形成
して出力している。
【0057】カウンタコントローラ回路によりリード信
号READを受けて、指定されたクロック信号CCLK
の数だけ遅れてイネーブル信号Enable が発生され、上
記マルチプレクサMPXの出力信号が内部クロック信号
DCLKとして出力される。上記リード信号READが
ハイレベルの有効期間において、上記クロック信号DC
LKが複数個出力されるものである。この実施例では、
上記メモリコントローラとの間での信号伝達遅延時間を
補償すべく上記内部クロック信号DCLKが発生される
ものであるので、例えば200MHzのような高い周波
数のクロック信号CCLKを用いたメモリアクセスが可
能になるものである。
【0058】図17には、この発明に係る格子状遅延回
路を用いたDLL回路の一実施例のブロック図が示され
ている。外部クロック信号を上記格子状遅延回路SQU
ADに供給し、前記のように複数通りの遅延信号を形成
する。マルチプレクサMPXは、上記複数個の遅延信号
の1つを選択して内部クロック信号を形成する。この内
部クロック信号と上記外部端子から供給されたクロック
信号とを位相比較器(PHASE COMPARATO
R)で比較し、その比較結果をコントローラ(CONR
OLER)に供給して、制御信号を形成する。デコーダ
回路(DECODER)で上記制御信号をデコードして
マルチプレクサMPXの選択信号を形成することによ
り、外部クロック信号と内部クロック信号との同期化を
図ることができる。
【0059】コントローラは、特に制限されないが、カ
ウンタ回路により構成され、図18のタイミング図に示
すように、上記位相比較器の出力より計数アップUP又
は計数ダウンDOWNを行うようにされる。外部クロッ
ク信号との内部クロック信号との同期化に要する時間を
短くするために、上記コントローラを構成するカウンタ
は、初期値として最上位ビットを1にセットし、マルチ
プレクサMPXにより上記格子状遅延回路SQUADで
の調整範囲の中点からの遅延信号を出力させ、内部クロ
ック信号の位相が進んでいるならカウントアップして遅
延量を増加させ、内部クロック信号の位相が遅れている
ならカウントダウンして遅延量を少なくさせる。このよ
うな制御によって、外部クロック信号と位相同期した内
部クロック信号を形成することがきる。この実施例のD
LL回路では、上記のように格子状遅延回路の遅延量が
数10psecであるために、高精度での位相ロック動
作を実現することができるものとなる。
【0060】上記格子状遅延回路SQUADの入力側に
は、前記図14に示したような遅延要素を挿入して、外
部クロック信号の周波数が低い場合でも上記格子状遅延
回路による高精度の位相同期化を図るようにすることが
できる。あるいは、格子状遅延回路とマルチプレクサの
回路規模を小さくするようにすることもできる。
【0061】図19には、この発明に係る格子状遅延回
路の一実施例のレイアウト図が示されている。この実施
例では、回路図の形態で示されているが、遅延回路とし
ての論理ゲート手段は、半導体幾何学的な配置に合わせ
て描かれている。この実施例では、前記第1信号伝達方
向に並べられたm個からなる第n段目の論理ゲート手段
列と、それより2段後n+2の論理ゲート手段列とが一
直線上に並ぶように配置される。これら2つの論理ゲー
ト手段列の後半分と前半分とに跨がって隣接して1段後
n+1の論理ゲート手段列が配置される。このように論
理ゲート列の半分ずつと互いにずらして交互に配置する
ことにより、上記格子状遅延回路を2列の論理ゲート手
段に構成できる。
【0062】このようなレイアウト配置においては、各
論理ゲート手段を第1信号伝達方向と第2信号伝達方向
とに格子状に信号伝達を行いつつ、それらの信号伝達の
ための配線長を各論理ゲート手段において等しい長さに
でき、高い精度での上記微小量遅延を実現することがで
きる。しかも、多数の出力信号を得る場合においても、
上側に配置された論理ゲート手段列では上側から出力信
号を得るようにし、下側に配置された論理ゲート手段列
では下側から出力信号を得るようにできるために、出力
信号経路での信号遅延も互いに等しくできるため、いっ
そう精度の高い微小量信号遅延を実現することができ
る。
【0063】図20には、この発明が適用されるシンク
ロナスDRAM(以下、単にSDRAMという)の一実
施例の全体ブロック図が示されている。同図に示された
SDRAMは、特に制限されないが、公知の半導体集積
回路の製造技術によって単結晶シリコンのような1つの
半導体基板上に形成される。
【0064】この実施例のSDRAMは、メモリバンク
0を構成するメモリアレイ200Aと、メモリバンク1
を構成するメモリアレイ200Bを備える。それぞれの
メモリアレイ200Aと200Bは、マトリクス配置さ
れたダイナミック型メモリセルを備え、図に従えば同一
列に配置されたメモリセルの選択端子は列毎のワード線
(図示せず)に結合され、同一行に配置されたメモリセ
ルのデータ入出力端子は行毎に相補データ線(図示せ
ず)に結合される。
【0065】上記メモリアレイ200Aの図示しないワ
ード線は行(ロウ)デコーダ201Aによるロウアドレ
ス信号のデコード結果に従って1本が選択レベルに駆動
される。メモリアレイ200Aの図示しない相補データ
線はセンスアンプ及びカラム選択回路を含むI/O線2
02Aに結合される。センスアンプ及びカラム選択回路
を含むI/O線202Aにおけるセンスアンプは、メモ
リセルからのデータ読出しによって夫々の相補データ線
に現れる微小電位差を検出して増幅する増幅回路であ
る。それにおけるカラムスイッチ回路は、相補データ線
を各別に選択して相補I/O線に導通させるためのスイ
ッチ回路である。カラムスイッチ回路はカラムデコーダ
203Aによるカラムアドレス信号のデコード結果に従
って選択動作される。
【0066】メモリアレイ200B側にも同様にロウデ
コーダ201B,センスアンプ及びカラム選択回路を含
むI/O線202B,カラムデコーダ203Bが設けら
れる。上記相補I/O線はライトバッファ214A,B
の出力端子及びメインアンプ212A,Bの入力端子に
接続される。上記メインアンプ212A,Bの出力信号
は、ラッチ/レジスタ213の入力端子に伝えられ、こ
のラッチ/レジスタ213の出力信号は、出力バッファ
211を介して外部端子から出力される。また、外部端
子から入力された書き込み信号は、入力バッファ210
を介して上記ライトバッファ214A,Bの入力端子に
伝えられる。上記外部端子は、特に制限されないが、1
6ビットからなるデータD0−D15を出力するデータ
入出力端子とされる。
【0067】アドレス入力端子から供給されるアドレス
信号A0〜A9はカラムアドレスバッファ205とロウ
アドレスバッファ206にアドレスマルチプレクス形式
で取り込まれる。供給されたアドレス信号はそれぞれの
バッファが保持する。ロウアドレスバッファ206はリ
フレッシュ動作モードにおいてはリフレッシュカウンタ
208から出力されるリフレッシュアドレス信号をロウ
アドレス信号として取り込む。カラムアドレスバッファ
205の出力はカラムアドレスカウンタ207のプリセ
ットデータとして供給され、列(カラム)アドレスカウ
ンタ207は後述のコマンドなどで指定される動作モー
ドに応じて、上記プリセットデータとしてのカラムアド
レス信号、又はそのカラムアドレス信号を順次インクリ
メントした値を、カラムデコーダ203A,203Bに
向けて出力する。
【0068】同図において点線で示したコントローラ2
09は、特に制限されないが、クロック信号CLK、ク
ロックイネーブル信号CKE、チップセレクト信号/C
S、カラムアドレスストローブ信号/CAS(記号/は
これが付された信号がロウイネーブルの信号であること
を意味する)、ロウアドレスストローブ信号/RAS、
及びライトイネーブル信号/WEなどの外部制御信号
と、アドレス入力端子A0〜A9からの制御データとが
供給され、それらの信号のレベルの変化やタイミングな
どに基づいてSDRAMの動作モード及び上記回路ブロ
ックの動作を制御するための内部タイミング信号を形成
するもので、モードレジスタ10、コマンドデコーダ2
0、タイミング発生回路30、クロックバッファ40及
び同期クロック発生回路50を備える。
【0069】クロック信号CLKは、クロックバッファ
40を介して同期クロック発生回路に入力され、ここで
内部クロックが発生される。。この同期クロック発生回
路に前記格子状遅延回路を用いたクロック発生回路が利
用される。この内部クロックは、特に制限されないが、
出力バッファ211を活性化させるタイミング信号int.
CLKとして用いられる。他の回路には、特に制限され
ないが、上記クロックバッファを通したクロック信号が
そのまま伝えられる。上記外部クロックとの遅延が問題
になるなら上記同期化されたクロック信号を形成して、
タイミング発生回路30にも供給すればよい。
【0070】他の外部入力信号は当該内部クロック信号
の立ち上がりエッジに同期して有意とされる。チップセ
レクト信号/CSはそのロウレベルによってコマンド入
力サイクルの開始を指示する。チップセレクト信号/C
Sがハイレベルのとき(チップ非選択状態)やその他の
入力は意味を持たない。但し、後述するメモリバンクの
選択状態やバースト動作などの内部動作はチップ非選択
状態への変化によって影響されない。/RAS,/CA
S,/WEの各信号は通常のDRAMにおける対応信号
とは機能が相違し、後述するコマンドサイクルを定義す
るときに有意の信号とされる。
【0071】クロックイネーブル信号CKEは次のクロ
ック信号の有効性を指示する信号であり、当該信号CK
Eがハイレベルであれば次のクロック信号CLKの立ち
上がりエッジが有効とされ、ロウレベルのときには無効
とされる。なお、図示しないがリードモードにおいて、
出力バッファ211に対するアウトプットイネーブルの
制御を行う外部制御信号/OEを設けた場合には、かか
る信号/OEもコントローラ209に供給され、その信
号が例えばハイレベルのときには出力バッファ211は
高出力インピーダンス状態にされる。
【0072】上記ロウアドレス信号は、クロック信号C
LK(内部クロック信号)の立ち上がりエッジに同期す
る後述のロウアドレスストローブ・バンクアクティブコ
マンドサイクルにおけるA0〜A8のレベルによって定
義される。
【0073】アドレス信号A9は、上記ロウアドレスス
トローブ・バンクアクティブコマンドサイクルにおいて
バンク選択信号とみなされる。即ち、A9の入力がロウ
レベルの時はメモリバンク0が選択され、ハイレベルの
時はメモリバンク1が選択される。メモリバンクの選択
制御は、特に制限されないが、選択メモリバンク側のロ
ウデコーダのみの活性化、非選択メモリバンク側のカラ
ムスイッチ回路の全非選択、選択メモリバンク側のみの
入力バッファ210及び出力バッファ211への接続な
どの処理によって行うことができる。
【0074】後述のプリチャージコマンドサイクルにお
けるアドレス信号A8は、相補データ線などに対するプ
リチャージ動作の態様を指示し、そのハイレベルはプリ
チャージの対象が双方のメモリバンクであることを指示
し、そのロウレベルは、アドレス信号A9で指示されて
いる一方のメモリバンクがプリチャージの対象であるこ
とを指示する。
【0075】上記カラムアドレス信号は、クロック信号
CLK(内部クロック)の立ち上がりエッジに同期する
リード又はライトコマンド(後述のカラムアドレス・リ
ードコマンド、カラムアドレス・ライトコマンド)サイ
クルにおけるA0〜A7のレベルによって定義される。
そして、この様にして定義されたカラムアドレスはバー
ストアクセスのスタートアドレスとされる。
【0076】次に、コマンドによって指示されるSDR
AMの主な動作モードを説明する。 (1)モードレジスタセットコマンド(Mo) 上記モードレジスタ30をセットするためのコマンドで
あり、/CS,/RAS,/CAS,/WE=ロウレベ
ルによって当該コマンド指定され、セットすべきデータ
(レジスタセットデータ)はA0〜A9を介して与えら
れる。レジスタセットデータは、特に制限されないが、
バーストレングス、CASレイテンシイ、ライトモード
などとされる。特に制限されないが、設定可能なバース
トレングスは、1,2,4,8,フルページとされ、設
定可能なCASレイテンシイは1,2,3とされ、設定
可能なライトモードは、バーストライトとシングルライ
トとされる。
【0077】上記CASレイテンシイは、後述のカラム
アドレス・リードコマンドによって指示されるリード動
作において/CASの立ち下がりから出力バッファ21
1の出力動作までに内部クロック信号の何サイクル分を
費やすかを指示するものである。読出しデータが確定す
るまでにはデータ読出しのための内部動作時間が必要と
され、それを内部クロック信号の使用周波数に応じて設
定するためのものである。換言すれば、周波数の高い内
部クロック信号を用いる場合にはCASレイテンシイを
相対的に大きな値に設定し、周波数の低い内部クロック
信号を用いる場合にはCASレイテンシイを相対的に小
さな値に設定する。このようなCASレイテンシイ機能
が設けられる場合、前記図8又は図13のクロック発生
回路におけるクロックカウンタの機能が省略されるもの
である。
【0078】(2)ロウアドレスストローブ・バンクア
クティブコマンド(Ac) これは、ロウアドレスストローブの指示とA9によるメ
モリバンクの選択を有効にするコマンドであり、/C
S,/RAS=ロウレベル、/CAS,/WE=ハイレ
ベルによって指示され、このときA0〜A8に供給され
るアドレスがロウアドレス信号として、A9に供給され
る信号がメモリバンクの選択信号として取り込まれる。
取り込み動作は上述のように内部クロック信号の立ち上
がりエッジに同期して行われる。例えば、当該コマンド
が指定されると、それによって指定されるメモリバンク
におけるワード線が選択され、当該ワード線に接続され
たメモリセルがそれぞれ対応する相補データ線に導通さ
れる。
【0079】(3)カラムアドレス・リードコマンド
(Re) このコマンドは、バーストリード動作を開始するために
必要なコマンドであると共に、カラムアドレスストロー
ブの指示を与えるコマンドであり、/CS,/CAS=
ロウレベル、/RAS,/WE=ハイレベルによって指
示され、このときA0〜A7に供給されるカラムアドレ
スがカラムアドレス信号として取り込まれる。これによ
って取り込まれたカラムアドレス信号はバーストスター
トアドレスとしてカラムアドレスカウンタ207に供給
される。これによって指示されたバーストリード動作に
おいては、その前にロウアドレスストローブ・バンクア
クティブコマンドサイクルでメモリバンクとそれにおけ
るワード線の選択が行われており、当該選択ワード線の
メモリセルは、内部クロック信号に同期してカラムアド
レスカウンタ207から出力されるアドレス信号に従っ
て順次選択されて連続的に読出される。連続的に読出さ
れるデータ数は上記バーストレングスによって指定され
た個数とされる。また、出力バッファ211からのデー
タ読出し開始は上記CASレイテンシイで規定される内
部クロック信号のサイクル数を待って行われる。
【0080】(4)カラムアドレス・ライトコマンド
(Wr) ライト動作の態様としてモードレジスタ10にバースト
ライトが設定されているときは当該バーストライト動作
を開始するために必要なコマンドとされ、ライト動作の
態様としてモードレジスタ10にシングルライトが設定
されているときは当該シングルライト動作を開始するた
めに必要なコマンドとされる。更に当該コマンドは、シ
ングルライト及びバーストライトにおけるカラムアドレ
スストローブの指示を与える。当該コマンドは、/C
S,/CAS,/WE=ロウレベル、/RAS=ハイレ
ベルによって指示され、このときA0〜A7に供給され
るアドレスがカラムアドレス信号として取り込まれる。
これによって取り込まれたカラムアドレス信号はバース
トライトにおいてはバーストスタートアドレスとしてカ
ラムアドレスカウンタ207に供給される。これによっ
て指示されたバーストライト動作の手順もバーストリー
ド動作と同様に行われる。但し、ライト動作にはCAS
レイテンシイはなく、ライトデータの取り込みは当該カ
ラムアドレス・ライトコマンドサイクルから開始され
る。
【0081】(5)プリチャージコマンド(Pr) これは、A8,A9によって選択されたメモリバンクに
対するプリチャージ動作の開始コマンドとされ、/C
S,/RAS,/WE=ロウレベル、/CAS=ハイレ
ベルによって指示される。
【0082】(6)オートリフレッシュコマンド このコマンドはオートリフレッシュを開始するために必
要とされるコマンドであり、/CS,/RAS,/CA
S=ロウレベル、/WE,CKE=ハイレベルによって
指示される。
【0083】(7)バーストストップ・イン・フルペー
ジコマンド フルページに対するバースト動作を全てのメモリバンク
に対して停止させるために必要なコマンドであり、フル
ページ以外のバースト動作では無視される。このコマン
ドは、/CS,/WE=ロウレベル、/RAS,/CA
S=ハイレベルによって指示される。
【0084】(8)ノーオペレーションコマンド(No
p) これは実質的な動作を行わないこと指示するコマンドで
あり、/CS=ロウレベル、/RAS,/CAS,/W
Eのハイレベルによって指示される。
【0085】SDRAMにおいては、一方のメモリバン
クでバースト動作が行われているとき、その途中で別の
メモリバンクを指定して、ロウアドレスストローブ・バ
ンクアクティブコマンドが供給されると、当該実行中の
一方のメモリバンクでの動作には何ら影響を与えること
なく、当該別のメモリバンクにおけるロウアドレス系の
動作が可能にされる。例えば、SDRAMは外部から供
給されるデータ、アドレス、及び制御信号を内部に保持
する手段を有し、その保持内容、特にアドレス及び制御
信号は、特に制限されないが、メモリバンク毎に保持さ
れるようになっている。或は、ロウアドレスストローブ
・バンクアクティブコマンドサイクルによって選択され
たメモリブロックにおけるワード線1本分のデータがカ
ラム系動作の前に予め読み出し動作のためにラッチ/レ
ジスタ213に保持されるようになっている。
【0086】したがって、例えば16ビットからなるデ
ータ入出力端子においてデータD0−D15が衝突しな
い限り、処理が終了していないコマンド実行中に、当該
実行中のコマンドが処理対象とするメモリバンクとは異
なるメモリバンクに対するプリチャージコマンド、ロウ
アドレスストローブ・バンクアクティブコマンドを発行
して、内部動作を予め開始させることが可能である。
【0087】SDRAMは、クロック信号CLK(内部
クロック信号)に同期してデータ、アドレス、制御信号
を入出力できるため、DRAMと同様の大容量メモリを
SRAMに匹敵する高速動作させることが可能であり、
また、選択された1本のワード線に対して幾つのデータ
をアクセスするかをバーストレングスによって指定する
ことによって、内蔵カラムアドレスカウンタ207で順
次カラム系の選択状態を切り換えていって複数個のデー
タを連続的にリード又はライトできることが理解されよ
う。
【0088】この実施例のようにクロック発生回路を搭
載した場合には、メモリコントローラがリード命令を出
してからデータが戻ってくるまでの時間が全てのSDR
AMにおいて同じくなるようにすることができ、これに
より上記クロック信号CLKの周波数を200MHzの
ように高くすることも可能となる。SDRAMは、クロ
ック信号intCLKの立ち上がりと立ち下がりとに同
期してデータを出力させるという方式にしてもよい。
【0089】図21は、この発明に係る格子状発振回路
に適用した場合の一実施例の回路図が示されている。格
子状に並べられた遅延回路を除いて、回路構成そのもの
は前記文献により発表されたものと同一である。ただ
し、互いに等しい微小量遅延をもって位相が異なるよう
にされた発振信号を得るようにするために、上記格子状
に並べられた遅延回路としての論理ゲート手段は、前記
図1と図2及び図4に示したように2つの入力間にカッ
プリング手段が設けられたものである。
【0090】上記のような各遅延回路としての2つのC
MOSインバータ回路の出力を共通化し、2つの入力に
前記同様なカップリング容量を付加した場合の動作波形
図が図22に示されている。この動作波形図は、前記同
様にコンピュータシュミレーションにより描かれたもの
であり、等しい微小量遅延量をもって発振動作を行う様
子が判るものである。この実施例の格子状発振回路にお
いても、その回路の少なくとも一部を前記図19の実施
例のようなレイアウト配置を採ることにより、発振信号
相互の微小量遅延を等しくでき、しかも、その出力の取
り出しが容易になる。
【0091】上記の実施例から得られる作用効果は、下
記の通りである。すなわち、 (1) 第1と第2の入力端子間に入力される2つの入
力信号をカップリングさせるインピーダンス手段を設
け、入力信号に対して反転させた出力信号を形成する論
理ゲート手段を複数個用いて第1信号伝達方向と第2信
号伝達方向に格子状に配置し、第1信号伝達方向おいて
第1番目以外の第K番目とされ、第2信号伝達方向にお
いて第L段目に配置された論理ゲート手段KLの上記第
1の入力端子には第1信号伝達方向において同じK番目
とされ、第2信号伝達方向においてL−1段目とされた
論理ゲート手段の出力信号又は第1段目の論理ゲート手
段では入力クロック信号を供給し、上記論理ゲート手段
KLの第2の入力端子には第1信号伝達方向において1
つ前であるK−1番目とされ、第2信号伝達方向におい
て同じL段目とされた論理ゲート手段の第1の入力端子
に供給される入力信号を供給し、かつ、第1信号伝達方
向において第1番目とされ、第2信号伝達方向において
L番目とされる論理ゲート手段の第2の入力端子には、
第1信号伝達方向において最終段とされ、上記第2の信
号伝達方向においてそれよりも前段とされた論理ゲート
手段であって、それにおける第1の入力端子に供給され
る入力信号と同相の関係となる第1の入力端子に供給さ
れる入力信号を供給し、上記第2信号伝達方向において
第1段目とされ、第1信号伝達方向において第1番目と
された論理ゲート手段の第1と第2の入力端子には、バ
ッファ回路を構成する入力回路を通したクロック信号を
供給し、これらの第1信号伝達方向において第2番目か
ら最終番目までの各論理ゲート手段の第1の入力端子に
供給される上記入力クロック信号を上記バッファ回路に
より上記第1信号伝達方向において順に遅延させること
によって、上記第2信号伝達方向において少なくとも最
終段又1つ前であって、第1信号伝達方向に配列される
複数の論理ゲート手段の出力端子から微小量遅延を持っ
た出力信号を得ることができるという効果が得られる。
【0092】(2) 上記インピーダンス手段として容
量素子とすることにより、比較的簡単に良好な信号結合
を行わせることができるという効果が得られる。
【0093】(3) 上記上記インピーダンス手段とし
て抵抗素子を用いることにより、比較的簡単に良好な信
号結合を行わせることができるという効果が得られる。
【0094】(4) 上記論理ゲート手段としてナンド
ゲート回路を用いることにより、比較的簡単に格子状遅
延回路を構成することができるという効果が得られる。
【0095】(5) 上記論理ゲート手段としてノアゲ
ート回路を用いることにより、比較的簡単に格子状遅延
回路を構成することができるという効果が得られる。
【0096】(6) 上記論理ゲート手段として2つの
インバータ回路の出力端子を共通接続したものを用いる
ことにより、簡単に格子状遅延回路を構成することがで
きるという効果が得られる。
【0097】(7) 上記第1信号伝達方向において最
終段とされ、第2信号伝達方向において第1段目の論理
ゲート手段の第1の入力端子の入力信号を、第1信号伝
達方向において第1番目であって、第2信号伝達方向に
おいて第3段目の論理ゲート手段の第2の入力端子に供
給し、第1信号伝達方向において第1番目であって第2
信号伝達方向において第2段目の論理ゲート手段の第1
と第2の入力端子には、第1及び第2信号伝達方向にお
いて第1番目の論理ゲート手段の出力信号を共通に供給
することにより、第2信号伝達方向において最も短い時
間を上記第1伝達方向の段数分だけ等分に遅延できるの
で効率よく微小量遅延を実現できるという効果が得られ
る。
【0098】(8) 上記格子状遅延回路を半導体基板
上において、上記第1信号伝達方向に配置される第N番
目の論理ゲート手段と第N+2番目の論理ゲート手段と
が同一方向に向かうように並んでレアウイト配置し、第
N+1番目の論理ゲート手段は、上記第N番目と後半分
と第N+2番目の前半分とに跨がってそれに隣接するよ
うにレイアウト配置することにより、論理ゲート手段を
相互に接続する配線長を等しい長さにでき、高い精度で
の微小量信号遅延を実現できるとともに、その出力信号
の取り出しが容易になるという効果が得られる。
【0099】(9) 第1と第2の入力端子間に入力さ
れる2つの入力信号をカップリングさせるインピーダン
ス手段が設けられ、上記入力端子に供給される入力信号
に対して反転させた出力信号を形成する論理ゲート手段
を複数個備えて格子状発振回路を構成することにより、
互いに等しい微小量遅延ずれた発振信号を得ることがで
きるという効果が得られる。
【0100】(10) 上記格子状発振回路を半導体基
板上において、上記第1信号伝達方向に配置される第N
番目の論理ゲート手段と第N+2番目の論理ゲート手段
とが同一方向に向かうようにレアウイト配置し、第N+
1番目の論理ゲート手段は、上記第N番目と後半分と第
N+2番目の前半分とに跨がってそれに隣接するように
レイアウト配置することにより、論理ゲート手段を相互
に接続する配線長を等しい長さにでき、高い精度での微
小量信号遅延の発振動作を実現できるとともに、その出
力信号の取り出しが容易になるという効果が得られる。
【0101】(11) 上記格子状遅延回路の出力信号
の1つマルチプレクサで選択し、上記格子状遅延回路に
入力されるクロック信号と、上記マルチプレクサを通し
て出力されたクロック信号との位相比較器で比較し、そ
の位相比較出力信号を受ける制御回路により上記マルチ
プレクサの制御信号を形成して上記マルチプレクサを通
して出力されるクロック信号を上記入力クロック信号と
高い精度で同期化させることができるという効果が得ら
れる。
【0102】(12) 上記制御回路としてアップダウ
ンカウンタ回路を用い、上記位相比較器の出力に対応し
て+1又は−1の計数動作を行なわせ、その計数結果を
デコードして制御信号を形成してマルチプレクサを制御
することにより、上記高い精度のDLL回路を簡単に実
現できるという効果が得られる。
【0103】(13) 複数のワード線と複数のビット
線の交点にメモリセルがマトリックス配置されてなるメ
モリアレイと、かかるメモリアレイのメモリセルを選択
するアドレス選択回路及び外部端子から供給される制御
信号とクロック信号とを受け、上記制御信号に従ってク
ロック信号に対応した内部クロック信号を発生させる同
期クロック発生回路と、上記同期クロック発生回路で発
生された内部クロック信号に同期して上記メモリセルの
読み出し信号を出力させる入出力回路とを備えてなる半
導体メモリにおいて、上記同期クロック発生回路とし
て、上記格子状遅延回路を用いるようにすることによ
り、高い精度でのデータ出力動作を行わせることができ
るという効果が得られる。
【0104】(14) 上記制御回路にカウンタ回路を
利用することにより、入力されたクロック信号に対して
指定されたクロック数の計数後に上記格子状遅延回路の
複数の出力信号のうちの1つの選択することができると
いう効果が得られる。
【0105】(15) 上記格子状遅延回路を用いて内
部クロック信号を形成し、上記メモリセルの読み出し信
号を出力させる半導体記憶装置を複数個を備え、かかる
複数の半導体記憶装置に対して1つのメモリ制御回路を
設け、上記メモリ制御回路から上記各半導体記憶装置に
対してリード/ライトの制御信号と上記クロック信号を
供給するとともに、各半導体記憶装置との信号伝達遅延
時間が相互に等しくする制御信号を発生して、上記各半
導体記憶装置に設けられた格子状遅延回路の制御信号を
形成することにより、高速なデータの読み出しが可能な
半導体メモリシステムを得ることができるという効果が
得られる。
【0106】(16) 上記格子状遅延回路を用いて内
部クロック信号を形成し、上記メモリセルの読み出し信
号を出力させるメモリモジュールを複数個を備え、かか
る複数のメモリモジュールに対して1つのメモリ制御回
路を設け、上記メモリ制御回路から上記各半導体記憶装
置に対してリード/ライトの制御信号と上記クロック信
号を供給するとともに、各半導体記憶装置との信号伝達
遅延時間が相互に等しくする制御信号を発生して、上記
各半導体記憶装置に設けられた格子状遅延回路の制御信
号を形成することにより、高速なデータの読み出しが可
能な半導体メモリシステムを得ることができるという効
果が得られる。
【0107】以上本発明者よりなされた発明を実施例に
基づき具体的に説明したが、本願発明は前記実施例に限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種
々変更可能であることはいうまでもない。例えば、RA
Mの具体的構成は、前記のようなシンクロナスDARM
の他、汎用DRAM、あるいはランバス仕様に準拠した
入出力機能を持つダイナミック型RAM、スタティック
型RAM等であって、上記のような外部端子から供給さ
れるクロック信号に従ってデータの入出力動作が行われ
るような半導体メモリとそれを用いたメモリシステムに
広く適用できる。また、外部から供給されたクロック信
号に同期した内部クロック信号を形成し、その位相を上
記外部クロック信号に対して微小量だけ遅延させる必要
のある各種半導体集積回路装置に広く適用できる。
【0108】格子状遅延回路又は格子状発振回路のレイ
アウトは、半導体基板上において格子状態に回路を構成
するものであってもよい。格子状遅延回路は、内部で発
生したタイミング信号を微小量ずつ遅延させて出力する
場合にも同様に利用できるものである。格子状発振回路
は、複数通りの位相の異なる発振信号を形成する半導体
集積回路装置に広く利用できるものである。
【0109】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。すなわち、第1と第2の入力端子間に
入力される2つの入力信号をカップリングさせるインピ
ーダンス手段を設け、入力信号に対して反転させた出力
信号を形成する論理ゲート手段を複数個用いて第1信号
伝達方向と第2信号伝達方向に格子状に配置し、第1信
号伝達方向おいて第1番目以外の第K番目とされ、第2
信号伝達方向において第L段目に配置された論理ゲート
手段KLの上記第1の入力端子には第1信号伝達方向に
おいて同じK番目とされ、第2信号伝達方向においてL
−1段目とされた論理ゲート手段の出力信号又は第1段
目の論理ゲート手段では入力クロック信号を供給し、上
記論理ゲート手段KLの第2の入力端子には第1信号伝
達方向において1つ前であるK−1番目とされ、第2信
号伝達方向において同じL段目とされた論理ゲート手段
の第1の入力端子に供給される入力信号を供給し、か
つ、第1信号伝達方向において第1番目とされ、第2信
号伝達方向においてL番目とされる論理ゲート手段の第
2の入力端子には、第1信号伝達方向において最終段と
され、上記第2の信号伝達方向においてそれよりも前段
とされた論理ゲート手段であって、それにおける第1の
入力端子に供給される入力信号と同相の関係となる第1
の入力端子に供給される入力信号を供給し、上記第2信
号伝達方向において第1段目とされ、第1信号伝達方向
において第1番目とされた論理ゲート手段の第1と第2
の入力端子には、バッファ回路を構成する入力回路を通
したクロック信号を供給し、これらの第1信号伝達方向
において第2番目から最終番目までの各論理ゲート手段
の第1の入力端子に供給される上記入力クロック信号を
上記バッファ回路により上記第1信号伝達方向において
順に遅延させることによって、上記第2信号伝達方向に
おいて少なくとも最終段又1つ前であって、第1信号伝
達方向に配列される複数の論理ゲート手段の出力端子か
ら微小量遅延を持った出力信号を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る格子状遅延回路の一実施例を示
す回路図である。
【図2】この発明に係る格子状遅延回路の他の一実施例
を示す回路図である。
【図3】この発明に係る格子状遅延回路の動作を説明す
るためのコンピュータシュミレーションにより求めた特
性図である。
【図4】この発明に係る格子状遅延回路に用いられる遅
延要素の他の一実施例を示す回路図である。
【図5】本願発明に係る格子状遅延回路におけるカップ
リング手段の役割を説明するための特性図である。
【図6】本願発明に係る格子状遅延回路におけるカップ
リング手段の役割を説明するための特性図である。
【図7】この発明に係る格子状遅延回路の動作を説明す
るための波形図である。
【図8】図8には、この発明に係る上記格子状遅延回路
を用いたクロック発生回路の一実施例を示すブロック図
である。
【図9】図8のコントロールカウンタ回路の一実施例を
示す回路図である。
【図10】図8のデコーダ回路の一実施例を示す回路図
である。
【図11】図8のマルチプレクサの一実施例を示す回路
図である。
【図12】図8のクロックカウンタ回路の一実施例を示
す回路図である。
【図13】この発明に係る上記格子状遅延回路を用いた
クロック発生回路の他の一実施例を示すブロック図であ
る。
【図14】図13の遅延要素の一実施例を示す回路図で
ある。
【図15】この発明が適用される半導体メモリシステム
の一実施例を示すブロック図である。
【図16】図15の半導体メモリシステムにおけるDR
AM側に設けられたクロック発生回路の動作を説明する
ためのタイミング図である。
【図17】この発明に係る格子状遅延回路を用いたDL
L回路の一実施例を示すブロック図である。
【図18】図17のDLL回路の動作を説明するための
タイミング図である。
【図19】この発明に係る格子状遅延回路の一実施例を
示すレイアウト図である。
【図20】この発明が適用されるシンクロナスDRAM
の一実施例を示す全体ブロック図である。
【図21】この発明に係る格子状発振回路の一実施例を
示すブロック図である。
【図22】この発明に係る格子状発振回路の動作を説明
するための波形図である。
【符号の説明】
IB…入力バッファ回路、INV1〜INVm…インバ
ータ回路(バッファ回路)、ND…ナンドゲート回路、
CP…カップリング容量、NR…ノアゲート回路、RG
…抵抗手段、M1,M2…ダイオード接続MOSFE
T、IV1,IV2…CMOSインバータ回路、Q1〜
Q9…MOSFET、SQUAD…格子状遅延回路、M
PX…マルチプレクサ、CONROL COUNTER
…コントールカンウタ回路、DECODER…デコーダ
回路、CLKCOUNTER…クロックカウンタ回路、
COARSE DELAY…遅延要素、DRAM…ダイ
ナミック型RAM、Module…メモリモジュール、
MC…メモリコントローラ、PHASE COMPAR
ATOR…位相比較器、CONTROLER…コントロ
ーラ、10…モードレジスタ、20…コマンドデコー
ダ、30…タイミング発生回路、30…クロックバッフ
ァ、50…同期クロック発生回路、200A,200B
…メモリアレイ、201A,201B…ロウデコーダ、
202A,202B…センスアンプ及びカラム選択回
路、203A,203B…カラムデコーダ、205…カ
ラムアドレスバッファ、206…ロウアドレスバッフ
ァ、207…カラムアドレスカウンタ、208…リフレ
ッシュカウンタ、209…コントローラ、210…入力
バッファ、211…出力バッファ、212A,B…メイ
ンアンプ、213…ラッチ/レジスタ、214A,B…
ライトバッファ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青木 正和 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業部内 (72)発明者 田中 均 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 日 立超エル・エス・アイ・エンジニアリング 株式会社内 (72)発明者 青木 英之 東京都小平市上水本町五丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業部内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1と第2の入力端子間に、入力される
    2つの入力信号をカップリングさせるインピーダンス手
    段が設けられ、上記入力端子に供給される入力信号に対
    して反転させた出力信号を形成する論理ゲート手段を複
    数個備え、 上記複数個の論理ゲート手段は、第1信号伝達方向と第
    2信号伝達方向に格子状に配置され、 第1信号伝達方向おいて第1番目以外の第K番目とさ
    れ、第2信号伝達方向において第L段目に配置された論
    理ゲート手段KLの上記第1の入力端子には第1信号伝
    達方向において同じK番目とされ、第2信号伝達方向に
    おいてL−1段目とされた論理ゲート手段の出力信号又
    は第1段目の論理ゲート手段では入力クロック信号が供
    給され、上記論理ゲート手段KLの第2の入力端子には
    第1信号伝達方向において1つ前であるK−1番目とさ
    れ、第2信号伝達方向において同じL段目とされた論理
    ゲート手段の第1の入力端子に供給される入力信号が供
    給され、 かつ、第1信号伝達方向において第1番目とされ、第2
    信号伝達方向においてL番目とされる論理ゲート手段の
    第2の入力端子には、第1信号伝達方向において最終段
    とされ、上記第2の信号伝達方向においてそれよりも前
    段とされた論理ゲート手段であって、それにおける第1
    の入力端子に供給される入力信号と同相の関係となる第
    1の入力端子に供給される入力信号が供給され、 上記第2信号伝達方向において第1段目とされ、第1信
    号伝達方向において第1番目とされた論理ゲート手段の
    第1と第2の入力端子には、バッファ回路を構成する入
    力回路を通したクロック信号が供給され、第1信号伝達
    方向において第2番目から最終番目までの各論理ゲート
    手段の第1の入力端子に供給される上記入力クロック信
    号は、上記バッファ回路を構成する入力回路により上記
    第1信号伝達方向において順に遅延されたものであり、 上記第2信号伝達方向において少なくとも最終段又1つ
    前であって、第1信号伝達方向に配列される複数の論理
    ゲート手段の出力端子から出力信号を得る格子状遅延回
    路を備えてなることを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 【請求項2】 上記インピーダンス手段は、容量素子か
    らなることを特徴とする請求項1の半導体集積回路装
    置。
  3. 【請求項3】 上記上記インピーダンス手段は、抵抗素
    子からなることを特徴とする請求項1の半導体集積回路
    装置。
  4. 【請求項4】 上記論理ゲート手段は、ナンドゲート回
    路であることを特徴とする請求項1の半導体集積回路装
    置。
  5. 【請求項5】 上記論理ゲート手段は、ノアゲート回路
    であることを特徴とする請求項1の半導体集積回路装
    置。
  6. 【請求項6】 上記論理ゲート手段は、2つのインバー
    タ回路の出力端子を共通接続したものであることを特徴
    とする請求項1の半導体集積回路装置。
  7. 【請求項7】 上記第1信号伝達方向において最終段と
    され、第2信号伝達方向において第1段目の論理ゲート
    手段の第1の入力端子の入力信号は、第1信号伝達方向
    において第1番目であって、第2信号伝達方向において
    第3段目の論理ゲート手段の第2の入力端子に供給され
    るものであり、第1信号伝達方向において第1番目であ
    って第2信号伝達方向において第2段目の論理ゲート手
    段の第1と第2の入力端子には、第1及び第2信号伝達
    方向において第1番目の論理ゲート手段の出力信号が共
    通に供給されるものであることを特徴とする請求項1の
    半導体集積回路装置。
  8. 【請求項8】 上記格子状遅延回路は半導体基板上にお
    いて、 上記第1信号伝達方向に配置される第N番目の論理ゲー
    ト手段と第N+2番目の論理ゲート手段とが同一方向に
    向かうように並んでレアウイト配置され、 第N+1番目の論理ゲート手段は、上記第N番目と後半
    分と第N+2番目の前半分とに跨がってそれに隣接する
    ようにレイアウト配置されるものであることを特徴とす
    る請求項1の半導体集積回路装置。
  9. 【請求項9】 第1と第2の入力端子間に、入力される
    2つの入力信号をカップリングさせるインピーダンス手
    段が設けられ、上記入力端子に供給される入力信号に対
    して反転させた出力信号を形成する論理ゲート手段を複
    数個備え、 上記複数個の論理ゲート手段は、第1信号伝達方向と第
    2信号伝達方向に格子状に配置され、 上記第2信号伝達方向において、第1の入力端子と出力
    端子とがリング状に接続されるものであり、 第1信号伝達方向において第1番目とされ、第2信号伝
    達方向においてL番目とされる論理ゲート手段の第2の
    入力端子には、第1信号伝達方向において最終段とされ
    た論理ゲート手段であって、第1の入力端子に供給され
    る入力信号と同相の関係にあるものの入力信号が供給さ
    れ、 上記第1信号伝達方向に配列される複数の論理ゲート手
    段の出力端子から出力信号を得る格子状発振回路を備え
    てなることを特徴とする半導体集積回路装置。
  10. 【請求項10】 上記格子状発振回路を構成する回路は
    半導体基板上において、 上記第1信号伝達方向に配置される第N番目の論理ゲー
    ト手段と第N+2番目の論理ゲート手段とが同一方向に
    向かうようにレアウイト配置され、 第N+1番目の論理ゲート手段は、上記第N番目と後半
    分と第N+2番目の前半分とに跨がってそれに隣接する
    ようにレイアウト配置されるものであることを特徴とす
    る請求項9の半導体集積回路装置。
  11. 【請求項11】 第1と第2の入力端子間に、入力され
    る2つの入力信号をカップリングさせるインピーダンス
    手段が設けられ、上記入力端子に供給される入力信号に
    対して反転させた出力信号を形成する論理ゲート手段を
    複数個備え、 上記複数個の論理ゲート手段は、第1信号伝達方向と第
    2信号伝達方向に格子状に配置され、 第1信号伝達方向おいて第1番目以外の第K番目とさ
    れ、第2信号伝達方向において第L段目に配置された論
    理ゲート手段KLの上記第1の入力端子には第1信号伝
    達方向において同じK番目とされ、第2信号伝達方向に
    おいてL−1段目とされた論理ゲート手段の出力信号又
    は第1段目の論理ゲート手段では入力クロック信号が供
    給され、上記論理ゲート手段KLの第2の入力端子には
    第1信号伝達方向において1つ前であるK−1番目とさ
    れ、第2信号伝達方向において同じL段目とされた論理
    ゲート手段の第1の入力端子に供給される入力信号が供
    給され、 かつ、第1信号伝達方向において第1番目とされ、第2
    信号伝達方向においてL番目とされる論理ゲート手段の
    第2の入力端子には、第1信号伝達方向において最終段
    とされ、上記第2の信号伝達方向においてそれよりも前
    段とされた論理ゲート手段であって、それにおける第1
    の入力端子に供給される入力信号と同相の関係となる第
    1の入力端子に供給される入力信号が供給され、 上記第2信号伝達方向において第1段目とされ、第1信
    号伝達方向において第1番目とされた論理ゲート手段の
    第1と第2の入力端子には、バッファ回路を構成する入
    力回路を通したクロック信号が供給され、第1信号伝達
    方向において第2番目から最終番目までの各論理ゲート
    手段の第1の入力端子に供給される上記入力クロック信
    号は、上記バッファ回路を構成する入力回路により上記
    第1信号伝達方向において順に遅延されたものであり、 上記第2信号伝達方向において少なくとも最終段又1つ
    前であって、第1信号伝達方向に配列される複数の論理
    ゲート手段の出力端子から出力信号を得る格子状遅延回
    路と、 上記複数の出力信号のうちの1つを選択するマルチプレ
    クサと、 上記格子状遅延回路に入力されるクロック信号と、上記
    マルチプレクサを通して出力されたクロック信号との位
    相比較を行う位相比較器と、 上記位相比較器の出力信号を受けて、上記マルチプレク
    サの制御信号を形成して上記マルチプレクサを通して出
    力されるクロック信号を上記入力クロック信号と同期化
    させる制御回路とを備えなることを特徴とする半導体集
    積回路装置。
  12. 【請求項12】 上記制御回路は、アップダウンカウン
    タ回路を含み、位相比較器の出力に対応して+1又は−
    1の計数動作を行い、その計数結果をデコードして上記
    マルチプレクサの制御信号を形成するものであることを
    特徴とする請求項11の半導体集積回路装置。
  13. 【請求項13】 複数のワード線と複数のビット線の交
    点にメモリセルがマトリックス配置されてなるメモリア
    レイと、かかるメモリアレイのメモリセルを選択するア
    ドレス選択回路及び外部端子から供給される制御信号と
    クロック信号とを受け、上記制御信号に従ってクロック
    信号に対応した内部クロック信号を発生させる同期クロ
    ック発生回路と、上記同期クロック発生回路で発生され
    た内部クロック信号に同期して上記メモリセルの読み出
    し信号を出力させる入出力回路とを備えてなり、 上記同期クロック発生回路は、 第1と第2の入力端子間に、入力される2つの入力信号
    をカップリングさせるインピーダンス手段が設けられ、
    上記入力端子に供給される入力信号に対して反転させた
    出力信号を形成する論理ゲート手段を複数個備え、 上記複数個の論理ゲート手段は、第1信号伝達方向と第
    2信号伝達方向に格子状に配置され、 第1信号伝達方向おいて第1番目以外の第K番目とさ
    れ、第2信号伝達方向において第L段目に配置された論
    理ゲート手段KLの上記第1の入力端子には第1信号伝
    達方向において同じK番目とされ、第2信号伝達方向に
    おいてL−1段目とされた論理ゲート手段の出力信号又
    は第1段目の論理ゲート手段では入力クロック信号が供
    給され、上記論理ゲート手段KLの第2の入力端子には
    第1信号伝達方向において1つ前であるK−1番目とさ
    れ、第2信号伝達方向において同じL段目とされた論理
    ゲート手段の第1の入力端子に供給される入力信号が供
    給され、 かつ、第1信号伝達方向において第1番目とされ、第2
    信号伝達方向においてL番目とされる論理ゲート手段の
    第2の入力端子には、第1信号伝達方向において最終段
    とされ、上記第2の信号伝達方向においてそれよりも前
    段とされた論理ゲート手段であって、それにおける第1
    の入力端子に供給される入力信号と同相の関係となる第
    1の入力端子に供給される入力信号が供給され、 上記第2信号伝達方向において第1段目とされ、第1信
    号伝達方向において第1番目とされた論理ゲート手段の
    第1と第2の入力端子には、バッファ回路を構成する入
    力回路を通したクロック信号が供給され、第1信号伝達
    方向において第2番目から最終番目までの各論理ゲート
    手段の第1の入力端子に供給される上記入力クロック信
    号は、上記バッファ回路を構成する入力回路により上記
    第1信号伝達方向において順に遅延されたものであり、 上記第2信号伝達方向において少なくとも最終段又1つ
    前であって、第1信号伝達方向に配列される複数の論理
    ゲート手段の出力端子から出力信号を得る格子状遅延回
    路と、 上記格子状遅延回路の複数の出力信号のうちの1つの選
    択するマルチプレクサと、 上記制御信号を受けて、上記マルチプレクサを制御して
    上記内部クロック信号を出力させる制御回路からなるも
    のであることを特徴とする半導体集積回路装置。
  14. 【請求項14】 上記制御回路は、カウンタ回路を含
    み、上記入力されたクロック信号に対して指定されたク
    ロック数の計数後に上記格子状遅延回路の複数の出力信
    号のうちの1つの選択する制御信号を発生させるもので
    あることを特徴とする請求項13の半導体集積回路装
    置。
  15. 【請求項15】 複数のワード線と複数のビット線の交
    点にメモリセルがマトリックス配置されてなるメモリア
    レイと、かかるメモリアレイのメモリセルを選択するア
    ドレス選択回路及び外部端子から供給される制御信号と
    クロック信号とを受け、上記制御信号に従ってクロック
    信号に対応した内部クロック信号を発生させる同期クロ
    ック発生回路と、上記同期クロック発生回路で発生され
    た内部クロック信号に同期して上記メモリセルの読み出
    し信号を出力させる入出力回路とを備えてなる半導体記
    憶装置の複数個を備え、 上記各半導体記憶装置に搭載される同期クロック発生回
    路は、 第1と第2の入力端子間に、入力される2つの入力信号
    をカップリングさせるインピーダンス手段が設けられ、
    上記入力端子に供給される入力信号に対して反転させた
    出力信号を形成する論理ゲート手段を複数個備え、 上記複数個の論理ゲート手段は、第1信号伝達方向と第
    2信号伝達方向に格子状に配置され、 第1信号伝達方向おいて第1番目以外の第K番目とさ
    れ、第2信号伝達方向において第L段目に配置された論
    理ゲート手段KLの上記第1の入力端子には第1信号伝
    達方向において同じK番目とされ、第2信号伝達方向に
    おいてL−1段目とされた論理ゲート手段の出力信号又
    は第1段目の論理ゲート手段では入力クロック信号が供
    給され、上記論理ゲート手段KLの第2の入力端子には
    第1信号伝達方向において1つ前であるK−1番目とさ
    れ、第2信号伝達方向において同じL段目とされた論理
    ゲート手段の第1の入力端子に供給される入力信号が供
    給され、 かつ、第1信号伝達方向において第1番目とされ、第2
    信号伝達方向においてL番目とされる論理ゲート手段の
    第2の入力端子には、第1信号伝達方向において最終段
    とされ、上記第2の信号伝達方向においてそれよりも前
    段とされた論理ゲート手段であって、それにおける第1
    の入力端子に供給される入力信号と同相の関係となる第
    1の入力端子に供給される入力信号が供給され、 上記第2信号伝達方向において第1段目とされ、第1信
    号伝達方向において第1番目とされた論理ゲート手段の
    第1と第2の入力端子には、バッファ回路を構成する入
    力回路を通したクロック信号が供給され、第1信号伝達
    方向において第2番目から最終番目までの各論理ゲート
    手段の第1の入力端子に供給される上記入力クロック信
    号は、上記バッファ回路を構成する入力回路により上記
    第1信号伝達方向において順に遅延されたものであり、 上記第2信号伝達方向において少なくとも最終段又1つ
    前であって、第1信号伝達方向に配列される複数の論理
    ゲート手段の出力端子から出力信号を得る格子状遅延回
    路と、 上記格子状遅延回路の複数の出力信号のうちの1つの選
    択するマルチプレクサと、 上記制御信号を受けて、上記マルチプレクサを制御して
    上記内部クロック信号を出力させる制御回路からなるも
    のであり、 上記複数の半導体記憶装置に対して共通に設けられ、上
    記各半導体記憶装置に対してリード/ライトの制御信号
    と上記クロック信号を供給するとともに、各半導体記憶
    装置との間での信号伝達遅延時間が相互に等しくする制
    御信号を発生して、上記同期クロック発生回路に供給す
    るメモリ制御回路とを備えてなることを特徴とする半導
    体メモリシステム。
  16. 【請求項16】 複数のワード線と複数のビット線の交
    点にメモリセルがマトリックス配置されてなるメモリア
    レイと、かかるメモリアレイのメモリセルを選択するア
    ドレス選択回路及び制御信号とクロック信号とを受けて
    クロック信号に従ってデータの入出力を行う複数の半導
    体記憶装置及び上記複数個の半導体記憶装置に共通に設
    けられ、外部端子から供給される制御信号とクロック信
    号とを受け、上記制御信号に従った内部クロック信号を
    発生させて上記各半導体記憶装置に供給する同期クロッ
    ク発生回路とを備えてなる半導体メモリモジュールを複
    数個備え、 上記各メモリモジュールに搭載される同期クロック発生
    回路は、 第1と第2の入力端子間に、入力される2つの入力信号
    をカップリングさせるインピーダンス手段が設けられ、
    上記入力端子に供給される入力信号に対して反転させた
    出力信号を形成する論理ゲート手段を複数個備え、 上記複数個の論理ゲート手段は、第1信号伝達方向と第
    2信号伝達方向に格子状に配置され、 第1信号伝達方向おいて第1番目以外の第K番目とさ
    れ、第2信号伝達方向において第L段目に配置された論
    理ゲート手段KLの上記第1の入力端子には第1信号伝
    達方向において同じK番目とされ、第2信号伝達方向に
    おいてL−1段目とされた論理ゲート手段の出力信号又
    は第1段目の論理ゲート手段では入力クロック信号が供
    給され、上記論理ゲート手段KLの第2の入力端子には
    第1信号伝達方向において1つ前であるK−1番目とさ
    れ、第2信号伝達方向において同じL段目とされた論理
    ゲート手段の第1の入力端子に供給される入力信号が供
    給され、 かつ、第1信号伝達方向において第1番目とされ、第2
    信号伝達方向においてL番目とされる論理ゲート手段の
    第2の入力端子には、第1信号伝達方向において最終段
    とされ、上記第2の信号伝達方向においてそれよりも前
    段とされた論理ゲート手段であって、それにおける第1
    の入力端子に供給される入力信号と同相の関係となる第
    1の入力端子に供給される入力信号が供給され、 上記第2信号伝達方向において第1段目とされ、第1信
    号伝達方向において第1番目とされた論理ゲート手段の
    第1と第2の入力端子には、バッファ回路を構成する入
    力回路を通したクロック信号が供給され、第1信号伝達
    方向において第2番目から最終番目までの各論理ゲート
    手段の第1の入力端子に供給される上記入力クロック信
    号は、上記バッファ回路を構成する入力回路により上記
    第1信号伝達方向において順に遅延されたものであり、 上記第2信号伝達方向において少なくとも最終段又1つ
    前であって、第1信号伝達方向に配列される複数の論理
    ゲート手段の出力端子から出力信号を得る格子状遅延回
    路と、 上記格子状遅延回路の複数の出力信号のうちの1つの選
    択するマルチプレクサと、 上記制御信号を受けて、上記マルチプレクサを制御して
    上記内部クロック信号を出力させる制御回路からなるも
    のであり、 上記複数の半導体メモリモジュールに対して共通に設け
    られ、上記各半導体メモリモジュールに対してリード/
    ライトの制御信号と上記クロック信号を供給するととも
    に、各半導体メモリモジュールとの間での信号伝達遅延
    時間が相互に等しくする制御信号を発生して、上記同期
    クロック発生回路に供給するメモリ制御回路とを備えて
    なることを特徴とする半導体メモリシステム。
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