JPH11247695A - エンジンの燃料供給装置及び燃料供給方法 - Google Patents

エンジンの燃料供給装置及び燃料供給方法

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JPH11247695A
JPH11247695A JP10049171A JP4917198A JPH11247695A JP H11247695 A JPH11247695 A JP H11247695A JP 10049171 A JP10049171 A JP 10049171A JP 4917198 A JP4917198 A JP 4917198A JP H11247695 A JPH11247695 A JP H11247695A
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fuel pressure
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injector
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Hirokazu Konohara
弘和 此原
Katsuhiko Koba
勝彦 木場
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Aisan Industry Co Ltd
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【課題】燃圧をある目標燃圧値から別の目標燃圧値へ変
更させる場合の過渡時の応答性を高めること。 【解決手段】燃料供給装置は、タンク12の燃料をポン
プ19によりインジェクタ10へ圧送し、インジェクタ
10から噴射させてエンジン1へ供給するものである。
ECU22は、インジェクタ10に供給される目標燃圧
値をエンジン1の運転状態に基づき算出し、その目標燃
圧値に基づいてポンプ19に供給されるべき目標電流値
を算出する。ECU22は、インジェクタ10に供給さ
れる燃圧を目標燃圧値に制御するために、駆動電流を目
標電流値にフィードバック制御する。ここで、ECU2
2は、目標燃圧値が変更されるとき、その変更後の目標
燃圧値に応じた目標電流値に基づいて駆動電流がフィー
ドバック制御されるに先立ち、その駆動電流が目標電流
値よりも変更方向へ一時的に過大又は過小となるように
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃料タンク内の
燃料を電動式の燃料ポンプによりインジェクタへ圧送し
て噴射させ、エンジンへ供給するようにした燃料供給装
置及び燃料供給方法に関する。詳しくは、ポンプに供給
される駆動電流値を所要の目標値にフィードバック制御
することにより、インジェクタに供給される燃料圧力を
所要の目標値に制御するようにしたエンジンの燃料供給
装置及び燃料供給方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電動式の燃料ポンプにより燃
料タンクからデリバリパイプへ燃料を圧送して複数のイ
ンジェクタに分配し、各インジェクタから燃料を噴射さ
せることにより、エンジンに燃料を供給するようにした
燃料供給装置がある。ここで、デリバリパイプに供給さ
れる燃料圧力を、プレッシャレギュレータにより一定値
に調整し、その調整で余った燃料をリターンパイプを通
じて燃料タンクへ戻すようにしたものがある。
【0003】ところで、本来、インジェクタにおいて燃
料噴射のために要求される燃料圧力は、エンジンの運転
状態の違いにより異なるものである。これは、エンジン
で要求される燃料の噴霧状態がエンジンの運転状態によ
って異なり、インジェクタから噴射される燃料の噴霧状
態が燃料圧力の高低によって異なるからである。しかし
ながら、上記の装置では、インジェクタに供給される燃
料圧力が常に一定値に保たれることになり、エンジンの
運転状態に応じて適宜に変えることはできなかった。
【0004】そこで、リターンパイプを廃止すると共
に、インジェクタに供給される燃料圧力をエンジンの運
転状態に応じて制御するようにしたリターンレス式の燃
料供給装置が提案されている。特開平9−184460
号公報は、リターンレス式の燃料供給装置の一例を開示
している。この燃料供給装置は、直流電動モータを含む
燃料ポンプと、そのポンプを駆動制御するための電子制
御装置(ECU)とを備える。ECUは、モータに供給
される駆動電流を所定値としてポンプを駆動させること
により、デリバリパイプに圧送される燃料圧力を所定値
に調整し、その燃料をインジェクタから噴射させてエン
ジンに供給するようにしている。ここで、ECUは、モ
ータに供給される駆動電流の値を検出し、その検出値が
予め設定された目標値となるように、モータに供給され
る駆動電流をフィードバック制御している。これによ
り、燃料ポンプからの燃料の吐出量を調整して、デリバ
リパイプ及びインジェクタに供給される燃料圧力を所要
の目標値に制御するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記特開平
9−184460号公報の燃料供給装置では、インジェ
クタに供給される燃料圧力に対する変更要求が殆どない
エンジンの定常運転時には、モータに供給される駆動電
流が目標値にフィードバック制御され、燃料圧力が所要
の目標値に制御されることになる。一方、エンジンの運
転状態等が変わって、インジェクタの燃料圧力に対する
要求が変わったときには、モータに対する駆動電流の目
標値が算出し直され、その駆動電流が上記変更後の目標
値になるようにフィードバック制御され、燃料圧力が変
更されることになる。
【0006】しかしながら、燃料ポンプでは、その動作
に慣性力が伴うことから、モータに対する駆動電流が目
標値に変更されようとしても、その駆動電流の変更が燃
料ポンプの動作、延いては、実際の燃料圧力の挙動に反
映されるまでに、応答遅れが生じる。即ち、燃料圧力を
上昇させたり、降下させたりしようとして、駆動電流を
目標値に制御しようとしても、それに応じて燃料圧力が
即座に変わることはなく、燃料圧力は、ある時間だけ遅
れて目標値に収束することになる。従って、インジェク
タからの燃料の噴射状態を、エンジンの運転状態の変化
に応じて即座に適合させることができず、エンジンのド
ライバビリティや排気エミッション等の関係で問題があ
った。
【0007】この発明は、前述した事情に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、燃料ポンプに供給される
駆動電流をフィードバック制御することにより、インジ
ェクタに供給される燃料圧力を所要の目標値に制御する
ようにした燃料供給装において、燃料圧力をある目標値
から別の目標値へ変更させる場合の過渡時の応答性を高
めることを可能にしたエンジンの燃料供給装置及び燃料
供給方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、燃料タンク内の燃料
を、電動式の燃料ポンプによりインジェクタへ圧送し、
インジェクタから噴射させてエンジンへ供給するように
した燃料供給装置であって、インジェクタに供給される
燃料圧力を所要の目標燃料圧力値に制御するために、燃
料ポンプに供給される駆動電流を所要の目標電流値にフ
ィードバック制御するためのフィードバック制御手段
と、目標燃料圧力値が変更されるとき、その変更後の目
標燃料圧力値に対応して定められた変更後の目標電流値
に基づいて駆動電流がフィードバック制御されるに先立
ち、その駆動電流が変更後の目標電流値よりも変更方向
へ一時的に過分となるように制御するための過渡時制御
手段とを備えたことを趣旨とする。
【0009】上記の構成によれば、フィードバック制御
手段が、燃料ポンプに供給される駆動電流を目標電流値
にフィードバック制御することにより、インジェクタに
供給される燃料圧力が目標燃料圧力値に制御される。そ
して、インジェクタが動作することにより、圧力調整さ
れた燃料が、インジェクタから噴射され、エンジンへ供
給される。ここで、例えば、エンジンの運転状態が変わ
ってインジェクタの燃料圧力に対する要求が変わり、所
要の目標燃料圧力値が変更されるとする。このとき、フ
ィードバック制御手段は、変更後の目標燃料圧力値に対
応した変更後の目標電流値に基づいて駆動電流をフィー
ドバック制御するが、それに先立ち、過渡時制御手段
は、駆動電流が変更後の目標電流値よりも変更方向へ一
時的に過分(過大又は過小)となるように駆動電流を制
御することになる。従って、インジェクタに対する燃料
圧力が変更されるときには、その変更方向に応じて、燃
料ポンプが、一旦、過大又は過小に動作し、その後に燃
料圧力が変更後の目標燃料圧力値に収束するように動作
することになる。
【0010】上記の目的を達成するために、請求項2に
記載の発明は、燃料タンク内の燃料を、電動式の燃料ポ
ンプによりインジェクタへ圧送し、インジェクタから噴
射させてエンジンへ供給するようにした燃料供給装置で
あって、インジェクタに供給される燃料圧力に係る目標
燃料圧力値をエンジンの運転状態に基づいて算出するた
めの目標燃料圧力値算出手段と、燃料ポンプに供給され
る駆動電流に係る目標電流値を算出された目標燃料圧力
値に基づいて算出するための目標電流値算出手段と、イ
ンジェクタに供給される燃料圧力を算出された目標燃料
圧力値に制御するために、駆動電流を算出された目標電
流値にフィードバック制御するためのフィードバック制
御手段と、目標燃料圧力値が昇圧方向へ変更されると
き、その変更後の目標燃料圧力値に応じて算出された目
標電流値に基づいて駆動電流がフィードバック制御され
るに先立ち、その駆動電流が算出された目標電流値より
も一時的に過大となるように制御するための昇圧時制御
手段と、目標燃料圧力値が降圧方向へ変更されるとき、
その変更後の目標燃料圧力値に応じて算出された目標電
流値に基づいて駆動電流がフィードバック制御されるに
先立ち、その駆動電流が算出された目標電流値よりも一
時的に過小となるように制御するための降圧時制御手段
とを備えたことを趣旨とする。
【0011】上記の構成によれば、請求項1の発明とは
異なり、例えば、エンジンの運転状態が変わってインジ
ェクタの燃料圧力に対する要求が変わり、所要の目標燃
料圧力値が昇圧方向へ変更されるとする。このとき、フ
ィードバック制御手段は、変更後の目標燃料圧力値に対
応した変更後の目標電流値に基づいて駆動電流をフィー
ドバック制御するが、それに先立ち、昇圧時制御手段
は、駆動電流が変更後の目標電流値よりも一時的に過大
となるように駆動電流を制御することになる。従って、
インジェクタに対する燃料圧力が昇圧方向へ変更される
ときには、それに応じて、燃料ポンプが、一旦、過大に
動作し、その後に燃料圧力が変更後の目標燃料圧力値に
収束するように動作することになる。一方、所要の目標
燃料圧力値が降圧方向へ変更されるときには、フィード
バック制御手段は、変更後の目標電流値に基づいて駆動
電流をフィードバック制御するが、それに先立ち、降圧
時制御手段は、駆動電流が変更後の目標電流値よりも一
時的に過小となるように駆動電流を制御することにな
る。従って、インジェクタに対する燃料圧力が降圧方向
へ変更されるときには、それに応じて、燃料ポンプが、
一旦、過小に動作し、その後に燃料圧力が変更後の目標
燃料圧力値に収束するように動作することになる。
【0012】上記の目的を達成するために、請求項3に
記載の発明は、燃料タンク内の燃料を、電動式の燃料ポ
ンプによりインジェクタへ圧送し、インジェクタから噴
射させてエンジンへ供給するようにした燃料供給方法で
あって、インジェクタに供給される燃料圧力に係る目標
燃料圧力値をエンジンの運転状態に基づいて算出する目
標燃料圧力値算出工程と、燃料ポンプに供給される駆動
電流に係る目標電流値を算出された目標燃料圧力値に基
づいて算出する目標電流値算出工程と、目標燃料圧力値
が変更されるとき、駆動電流が変更後の目標燃料圧力値
に応じて算出された目標電流値よりも変更方向へ一時的
に過分となるように制御する過渡時制御工程と、駆動電
流が一時的に過分に制御された後、インジェクタに供給
される燃料圧力が算出された目標燃料圧力値になるよう
に、駆動電流を算出された目標電流値にフィードバック
制御するフィードバック制御工程とを備えたことを趣旨
とする。
【0013】上記の構成によれば、目標燃料圧力値算出
工程において、インジェクタに供給される燃料圧力に係
る目標燃料圧力値がエンジンの運転状態に基づいて算出
される。その後、目標電流値算出工程において、燃料ポ
ンプに供給される駆動電流に係る目標電流値が、上記算
出された目標燃料圧力値に基づいて算出される。そし
て、過渡時制御工程においては、目標燃料圧力値が変更
されるとき、駆動電流が変更後の目標燃料圧力値に応じ
て算出された目標電流値よりも変更方向へ一時的に過分
(過大又は過小)となるように制御される。更に、フィ
ードバック制御工程においては、駆動電流が一時的に過
大又は過小に制御された後、燃料圧力が算出された目標
燃料圧力値になるように、駆動電流が算出された目標電
流値にフィードバック制御される。従って、インジェク
タに対する燃料圧力が変更されるときには、その変更方
向に応じて、燃料ポンプが、一旦、過大又は過小に動作
し、その後に燃料圧力が変更後の目標燃料圧力値に収束
するように動作することになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係るエンジンの
燃料供給装置及び燃料供給方法を具体化した一実施の形
態を図面を参照して詳細に説明する。
【0015】図1は本実施の形態において、自動車に搭
載されたエンジン1と、そのエンジン1に燃料を供給す
るための燃料供給装置を示す概念構成図である。このエ
ンジン1は周知の構造を有する多気筒タイプのものであ
る。エンジン1は、吸気通路2を通じて供給される燃料
及び空気、即ち、可燃混合気を、各気筒の燃焼室で爆発
・燃焼させ、その燃焼後の排気ガスを排気通路3を通じ
て排出させることにより、ピストン(図示しない)を駆
動させてクランクシャフト4を回転させ、動力を得るも
のである。
【0016】吸気通路2に設けられたスロットルバルブ
7は、同通路2を流れて各燃焼室に吸入される空気量
(吸気量)Qaを調節するために開閉されるものであ
る。このバルブ7は、運転席に設けられたアクセルペダ
ル8の操作に連動して駆動されるものである。スロット
ルバルブ7に対して設けられたスロットルセンサ9は、
このバルブ7の開度(スロットル開度)TAを検出し、
その検出結果に応じた電気信号を出力するものである。
吸気通路2に設けられた吸気圧センサ30は、スロット
ルバルブ7より下流の吸気通路2における吸気圧力PM
を検出し、その検出結果に応じた電気信号を出力するも
のである。
【0017】各気筒に対応する吸気ポートに設けられた
複数のインジェクタ10は、各気筒に対して燃料を噴射
するためのものである。これらインジェクタ10は、共
通するデリバリパイプ11に設けられる。デリバリパイ
プ11は、燃料タンク12から圧送される燃料を、各イ
ンジェクタ10へ分配するためのものである。
【0018】各燃焼室に対応してエンジン1に設けられ
た複数の点火プラグ13は、ディストリビュータ14か
ら分配される点火信号を受けて動作する。ディストリビ
ュータ14は、イグナイタ15から出力される高電圧を
クランクシャフト4の回転角度、即ちクランク角度の変
化に同期して各点火プラグ13へ分配するものである。
各点火プラグ13の動作時期、即ち点火時期は、イグナ
イタ15から出力される高電圧の出力タイミングにより
決定される。従って、イグナイタ15を制御することに
より、各点火プラグ13による点火時期が制御される。
【0019】排気通路3に設けられた酸素センサ16
は、各燃焼室から排気通路3へ排出される排気ガス中の
酸素濃度Oxを検出し、その検出結果に応じた電気信号
を出力するものである。
【0020】クランクシャフト4に対して設けられた回
転センサ17は、同シャフト4の回転速度、即ち、エン
ジン回転速度NEを検出し、その検出結果に応じた電気
信号を出力するものである。エンジン1に設けられ水温
センサ18は、エンジン1の内部を流れる冷却水の温度
(冷却水温)THWを検出し、その検出結果に応じた電
気信号を出力するものである。この冷却水温THWは、
エンジン1の温度状態を示すものである。
【0021】この実施の形態において、上記のスロット
ルセンサ9、酸素センサ16、回転センサ17、水温セ
ンサ18及び吸気圧センサ30等は、エンジン1の運転
状態を検出するための運転状態検出手段を構成する。
【0022】この実施の形態の燃料供給装置は、前述し
た各インジェクタ10、デリバリパイプ11及び燃料タ
ンク12等を含む。燃料タンク12はガソリン等の燃料
を貯留するものである。燃料タンク12に内蔵された電
動式の燃料ポンプ19は、同タンク12内の燃料を汲み
上げ、吐出するものである。燃料ポンプ12の吐出ポー
ト側に接続された燃料パイプ20は、燃料フィルタ21
を介してデリバリパイプ11に接続される。ここで、燃
料ポンプ19が動作することにより、燃料タンク12内
の燃料は、同ポンプ19から燃料パイプ20へと吐出さ
れ、燃料フィルタ21で異物が除去された後、デリバリ
パイプ11へと圧送され、各インジェクタ10に分配さ
れる。各インジェクタ10に圧送された燃料は、それら
インジェクタ10の動作に伴って吸気ポートへと噴射
さ、各燃焼室に供給される。
【0023】本実施の形態の燃料供給装置では、従前の
燃料供給装置においてインジェクタに供給される燃料圧
力(燃圧)Pfを一定に保つために設けられたプレッシ
ャーレギュレータ等が廃止される。その代わりに、本実
施の形態の燃料供給装置では、燃料ポンプ19の動作を
制御することにより、各インジェクタ10に供給される
燃圧Pfを可変に制御するようにしている。
【0024】ここで、燃料ポンプ19の構成を詳しく説
明する。図2に示すように、この燃料ポンプ19は、イ
ンペラ式の電動式ポンプである。燃料ポンプ19は、円
筒状のケーシング31と、そのケーシング31に内蔵さ
れた電動モータ32と、そのモータ32の出力軸32a
により回転されるインペラ33とを備える。ケーシング
31は、インペラ33の周囲に対応したポンプ室34を
有する。ケーシング31は、ポンプ室34に通じる吸入
ポート35及び流出ポート36、並びに、燃料を吐出す
るための吐出ポート37を有する。図3に示すように、
インペラ33は、その外周に複数の羽根33a及び羽根
溝33bを有するものである。ここで、モータ32に駆
動電流Idが供給されることにより、その出力軸32a
が回転してインペラ33が回転される。このインペラ3
3の回転に伴う複数の羽根33a及び羽根溝33bの作
用により、ポンプ室34に旋回流が形成される。この旋
回流により、燃料タンク12内の燃料が吸入ポート35
からポンプ室34に汲み上げられ、流出ポート36から
流出してケーシング31の内部を流れた後、吐出ポート
37から外部へ吐出される。
【0025】ここで、燃料ポンプ19により制御される
燃圧Pfは、モータ32の出力トルクに比例することが
分かっている。一方、モータ32の出力トルクは、同モ
ータ32に供給される駆動電流Idに比例することが分
かっている。従って、燃料ポンプ19により制御される
燃圧Pfは、同ポンプ19に供給される駆動電流Idに
比例することになる。このことから、燃圧制御のために
燃料ポンプ19(モータ32)に供給される駆動電流I
dのフィードバック制御が成立することになる。
【0026】この実施の形態で、電子制御装置(EC
U)22は、前述したスロットルセンサ9、酸素センサ
16、回転センサ17、水温センサ18及び吸気圧セン
サ30等から出力される各種信号を入力する。ECU2
2は、これらの入力信号に基づき、空燃比制御を含む燃
料噴射制御、燃料供給制御及び点火時期制御等を実行す
るために、各インジェクタ10、イグナイタ15及び燃
料ポンプ19(モータ32)をそれぞれ制御する。燃料
ポンプ19に対応して設けられた電流検出回路23は、
そのモータ32に実際に供給される駆動電流Idの値を
検出し、その検出結果をECU22へ出力するものであ
る。
【0027】ここで、燃料噴射制御とは、エンジン1の
運転状態に応じて各インジェクタ10から噴射される燃
料量(燃料噴射量)及びその噴射タイミングを制御する
ことである。空燃比制御とは、少なくとも酸素センサ1
6の検出値に基づいてエンジン1における空燃比をフィ
ードバック制御することである。燃料供給制御とは、エ
ンジン1の運転状態に応じて燃料ポンプ19を制御する
ことにより、各インジェクタ10に対して供給される燃
圧Pfを制御することである。点火時期制御とは、エン
ジン1の運転状態に応じてイグナイタ15を制御するこ
とにより、各点火プラグ13による点火時期を制御する
ことである。
【0028】この実施の形態で、ECU22は、本発明
のフィードバック制御手段、過渡時制御手段、昇圧時制
御手段及び降圧時制御手段に相当する。このECU22
は中央処理装置(CPU)、読み出し専用メモリ(RO
M)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及びバックア
ップRAM等よりなる周知の構成を備えたものである。
ROMは、前述した各種制御に係る所定の制御プログラ
ムを予め記憶している。ECU(CPU)22は、これ
らの制御プログラムに従って前述した各種制御を実行す
る。
【0029】空燃比制御及び燃料噴射制御において、E
CU22は、エンジン1の運転状態を反映した各種パラ
メータ、即ち吸気量Qa、スロットル開度TA、吸気圧
力PM、酸素濃度Ox、エンジン回転速度NE及び冷却
水温THW等に基づいて所要の燃料噴射量を算出する。
ECU22は、その算出された燃料噴射量に基づいて各
インジェクタ10を制御することにより、各気筒に対す
る燃料噴射量を制御する。ECU22は、この燃料噴射
量の値を、インジェクタ10の開弁時間として算出す
る。これと同時に、燃料供給制御において、ECU22
は、デリバリパイプ11を介して各インジェクタ10に
供給される燃圧Pfをエンジン1の運転状態に応じて制
御するために、燃料ポンプ19の動作を制御する。具体
的には、ECU22は、燃料ポンプ19(モータ32)
に供給される駆動電流Idを所要の目標電流値TIdに
フィードバック制御する。即ち、ECU22は各インジ
ェクタ10に供給される燃圧Pfが、エンジン1の運転
状態に応じて算出される所要の目標燃圧値TPfとなる
ように制御する。そのために、ECU22は、燃料ポン
プ19(モータ32)に供給される駆動電流Idに係る
目標電流値TIdを算出し、電流検出回路23により実
際に検出される駆動電流Idの値が算出された目標電流
値TIdとなるように駆動電流Idをフィードバック制
御する。
【0030】次に、ECU22が実行する各種制御のう
ち、燃料供給制御の処理内容について説明する。図4
は、燃料供給制御のプログラムの内容を示すフローチャ
ートである。ECU22は、エンジン1の各気筒に対応
した噴射タイミング毎に、このプログラムを起動させ
る。
【0031】このプログラムを起動させると、ステップ
100において、ECU22は回転センサ17及び吸気
圧センサ30からの信号に基づいてエンジン回転速度N
E及び吸気圧PiMの値をそれぞれ読み込む。
【0032】ステップ110において、ECU22は、
読み込まれたエンジン回転速度NE及び吸気圧PiMの
値に基づいて目標燃圧値TPfを算出する。ECU22
は、この算出を、図5にグラフで示すような関数データ
(マップ)に基づいて行う。
【0033】この関数データにおいて、目標燃圧値TP
fはエンジン回転速度NEと、エンジン1の負荷状態を
反映した吸気圧PiMとをパラメータとして予め定めら
れる。この関数データでは、エンジン1の運転状態とし
て低負荷及び低回転速度となる領域E1では、目標燃圧
値TPfが最も低い「低圧」に設定される。この設定の
狙いは、アイドルを含む低負荷運転時に、エンジン1で
低燃費及び低騒音を図るものである。エンジン1の運転
状態として中負荷及び低中回転速度となる領域E2で
は、目標燃圧値TPfが最も高い「高圧」に設定され
る。この設定の狙いは、排気モード中にインジェクタ1
0から噴射される燃料の噴霧微粒化を図り、これによっ
て排気エミッション(例えば、炭化水素HC)を低減さ
せることにある。エンジン1の運転状態として高負荷及
び低中高回転速度、並びに中高負荷及び中高回転速度と
なる領域E3では、目標燃圧値TPfが中程度の「中
圧」に設定される。この設定の狙いは、高負荷運転時に
インジェクタ10から噴射される燃料の噴霧微粒化を図
り、これによって排気温度を低下させることにある。
【0034】ステップ120において、ECU22は、
上記算出された目標燃圧値TPfに基づき、燃料ポンプ
19(モータ32)に供給されるべき目標電流値TId
を算出する。ECU22は、目標燃圧値TPfと、目標
電流値TIdとをパラメータとして予め定められた関数
データ(図示しない)に基づき目標電流値TIdを算出
する。この関数データにおいて、目標電流値TIdは目
標燃圧値TPfに対して比例関係を有し、例えば、デュ
ーティ値として定められる。
【0035】ステップ130において、ECU22は、
燃圧Pfについて昇圧変更要求があったか否かを判断す
る。即ち、ECU22は、今回算出された目標燃圧値T
Pfが前回算出された目標燃圧値TPfよりも高くなっ
たか否かを判断する。ここで、ECU22は、昇圧変更
要求があった場合には、処理をステップ140へ移行
し、昇圧変更要求がなかった場合には、処理をステップ
160へ移行する。
【0036】ステップ140において、ECU22は、
フル通電制御を実行する。即ち、ECU22は、燃料ポ
ンプ19(モータ32)に供給される駆動電流Idを、
最大値(例えば、デューティ値であれば「100%」)
に設定する。これと同時に、ECU22は、電流検出回
路23により検出される実際の駆動電流Idの値を読み
込む。
【0037】ステップ150において、ECU22は、
検出される駆動電流Idの値が、目標電流値TIdと所
定の係数αとの乗算結果以上の値であるか否かを判断す
る。そして、上記の判断結果が否定である場合に、EC
U22は、ステップ140,150の処理を再び実行す
る。上記の判断結果が肯定である場合に、ECU22
は、処理をステップ190へ移行する。ここで、所定の
係数αの値を、例えば「0.9」とすることができる。
この場合には、駆動電流Idの値が目標電流値TIdの
90%に達するのを待って処理がステップ190へ移行
することになる。
【0038】ステップ190において、ECU22は、
駆動電流Idの値を目標電流値TIdへフィードバック
制御する。即ち、ECU22は、電流検出回路23によ
り検出される実際の駆動電流Idの値が目標電流値TI
dに収束するように、その駆動電流Idの値を調整す
る。そして、このルーチンの処理を一旦終了する。
【0039】一方、ステップ130において、昇圧変更
要求がなかった場合に、ECU22は、ステップ160
において、燃圧Pfについて降圧変更要求があったか否
かを判断する。即ち、ECU22は、今回算出された目
標燃圧値TPfが前回算出された目標燃圧値TPfより
も低くなったか否かを判断する。ここで、ECU22
は、降圧変更要求があった場合には、処理をステップ1
70へ移行し、降圧変更要求がなかった場合には、処理
をステップ190へ移行する。
【0040】ステップ170において、ECU22は、
電流カット制御を実行する。即ち、ECU22は、燃料
ポンプ19(モータ32)に対する駆動電流Idの供給
を遮断する(例えば、デューティ値であれば「0%」に
設定する。)。これと同時に、ECU22は、通電カッ
ト後の経過時間を計測する。
【0041】ステップ180において、ECU22は、
通電カット後に所定時間(t1)が経過したか否かを判
断する。そして、上記の判断結果が否定である場合に、
ECU22は、ステップ170,180の処理を再び実
行する。上記の判断結果が肯定である場合に、ECU2
2は、処理をステップ190へ移行する。ここで、所定
時間t1の値を、例えば「10〜20ms」とすること
ができる。この場合には、通電カットされてから10〜
20msが経過するのを待って処理がステップ190へ
移行することになる。
【0042】ステップ190において、ECU22は、
駆動電流Idの値を目標電流値TIdへフィードバック
制御して、このルーチンの処理を一旦終了する。
【0043】上記の燃料供給制御によれば、図4に示す
フローチャートの中で、本発明の目標燃料圧力値算出工
程に該当するステップ100,110おいて、インジェ
クタ10に供給される燃圧Pfに係る目標燃圧値TPf
がエンジン1の運転状態に基づいて算出される。その
後、本発明の目標電流値算出工程に該当するステップ1
20おいて、燃料ポンプ19(モータ32)に供給され
る駆動電流Idに係る目標電流値TIdが、上記算出さ
れた目標燃圧値TPfに基づいて算出される。そして、
インジェクタ10に供給される燃圧Pfに対して、昇圧
変更及び降圧変更の要求が特になければ、ステップ19
0において、駆動電流Idはエンジン1の運転状態に応
じた目標燃圧値TPfに相関する目標電流値TIdにフ
ィードバック制御されることになる。
【0044】これに対して、上記の燃圧Pfに昇圧変更
又は降圧変更の要求があれば、本発明の過渡時制御工程
に該当するステップ130〜180おいて、目標燃圧値
TPfが変更されるとき、駆動電流Idが変更後の目標
燃圧値TPfに応じて算出された目標電流値TIdより
も変更方向へ一時的に過分(過大又は過小)となるよう
に制御される。即ち、この実施の形態では、燃料ポンプ
19(モータ32)が一時的にフル通電又は通電カット
される。更に、本発明のフィードバック制御工程に該当
するステップ190おいて、上記のように駆動電流Id
が一時的に過大又は過小に制御された後、燃圧Pfが算
出された目標燃圧値TPfになるように、駆動電流Id
が算出された目標電流値TIdにフィードバック制御さ
れることになる。
【0045】以上説明したように、本実施の形態の燃料
供給装置及び燃料供給方法によれば、ECU22が、燃
料ポンプ19(モータ32)に供給される駆動電流Id
を目標電流値TIdにフィードバック制御することによ
り、各インジェクタ10に供給される燃圧Pfがエンジ
ン1の運転状態に適合した目標燃圧値TPfに制御され
る。そして、各インジェクタ10が動作することによ
り、圧力調整された燃料が、必要量だけ、各インジェク
タ10から噴射され、エンジン1の各気筒へと供給され
る。
【0046】ここで、図5に示すような領域E1〜E3
の間でエンジン1の運転状態が変わって、各インジェク
タ10の燃圧Pfに対する要求が変わり、所要の目標燃
圧値TPfが変わったとする。このとき、ECU22
が、変更後の目標燃圧値TPfに対応した目標電流値T
Idを算出し、その変更後の目標電流値TIdに基づい
て駆動電流Idをフィードバック制御するが、それに先
立ち、ECU22が、駆動電流Idが変更後の目標電流
値TIdよりも変更方向へ一時的に過分(過大又は過
小)となるように駆動電流Idを制御するようにしてい
る。
【0047】即ち、今回算出された目標燃圧値TPfが
前回のそれに比べて昇圧方向へ変更される場合には、E
CU22は、駆動電流Idを目標電流値TIdに基づい
てフィードバック制御するの先立ち、駆動電流Idが変
更後の目標電流値TIdよりも一時的に過大(この実施
の形態では「フル通電」)となるように、駆動電流Id
を制御するようにしている。従って、各インジェクタ1
0に対する燃圧Pfが昇圧方向へ変更される場合には、
それに応じて、燃料ポンプ19(モータ32)が、一
旦、過大に動作し、その後に燃圧Pfが変更後の目標燃
圧値TPfに収束するように動作する。
【0048】一方、今回算出された目標燃圧値TPfが
前回のそれに比べて降圧方向へ変更されるときには、E
CU22は、駆動電流Idを目標電流値TIdに基づい
てフィードバック制御するに先立ち、駆動電流Idが変
更後の目標電流値TIdよりも一時的に過小(この実施
の形態では「電流カット」)となるように、駆動電流I
dを制御するようにしている。従って、各インジェクタ
10に対する燃圧Pfが降圧方向へ変更される場合に
は、それに応じて、燃料ポンプ19(モータ32)が、
一旦、過小に動作し、その後に燃圧Pfが変更後の目標
燃圧値TPfに収束するように動作する。
【0049】このような作用により、燃圧Pfをある目
標燃圧値TPfから別の目標燃圧値TPfへ変更させる
場合の過渡時の応答性を高めることができるようにな
る。つまり、従来の装置では、燃料ポンプに対する駆動
電流が目標値に変更されようとしても、その駆動電流の
変更が燃料ポンプの動作により実際の燃圧の挙動に反映
されるまでに、応答遅れが生じていた。これに対し、本
実施の形態では、目標燃圧値TPfを変更させる際の実
際の燃圧Pfの目標燃圧値TPfに対する追随性を高め
ることができるようになる。
【0050】図6は目標燃圧値TPfを昇圧方向へ変更
する際の駆動電流Id及び燃圧Pfの挙動を示すタイム
チャートである。時刻T0において、目標燃圧値TPf
が値TPf1から値TPf2へ変更されると、燃料ポン
プ19(モータ32)に対する駆動電流Idが、一旦、
フル通電にされ、その後、駆動電流Idが変更後の目標
電流値TId2にフィードバック制御される。図6にお
いて、破線に示す従来例との比較からも明らかなよう
に、本実施の形態によれば、実際の燃圧Pfが変更後の
目標燃圧値TPf2へ即座に収束することになり、燃圧
変更の応答性が高いことが分かる。一つの実験結果とし
て、本実施の形態によれば、昇圧方向への燃圧変更の応
答性として、従来例のそれに対する10倍の応答速度を
得ることができた。
【0051】図7は目標燃圧値TPfを降圧方向へ変更
する際の駆動電流Id及び燃圧Pfの挙動を示すタイム
チャートである。時刻T0において、目標燃圧値TPf
が値TPf1から値TPf2へ変更されると、燃料ポン
プ19(モータ32)に対する駆動電流Idが、一旦、
所定の時間t1だけ通電カットされ、その後、駆動電流
Idが変更後の目標電流値TId2にフィードバック制
御される。図7において、破線に示す従来例との比較か
らも明らかなように、本実施の形態によれば、実際の燃
圧Pfが変更後の目標燃圧値TPf2へ即座に収束する
ことになり、燃圧変更の応答性が高いことが分かる。一
つの実験結果として、本実施の形態によれば、降圧方向
への燃圧変更の応答性として、従来例のそれに対する5
0倍の応答速度を得ることができた。
【0052】本実施の形態によれば、上記のように燃圧
変更の応答を高めることができることから、各インジェ
クタ10からの燃料の噴射状態を、エンジン1の運転状
態の変化に応じて即座に適合させることができるように
なる。この結果、エンジン1のドライバビリティや排気
エミッション等の改善を図ることができるようになる。
【0053】尚、この発明は次のような別の実施例に具
体化することもできる。以下の別の実施例でも前記実施
例と同等の作用及び効果を得ることができる。
【0054】(1)前記実施の形態では、目標燃圧値T
Pfの変更要求がある場合に、昇圧方向への変更に対し
ては、駆動電流Idを目標電流値TIdにフィードバッ
ク制御するに先立ち、フル通電を行い、その逆に、降圧
方向への変更に対しては、駆動電流Idを目標電流値T
Idにフィードバック制御するに先立ち、通電カットを
行うようにした。これに対し、上記のフル通電を、フル
通電を100%とする80〜95%程度の通電にした
り、通電カットを、フル通電を100%とする5〜20
%程度の通電にしたりしてもよい。
【0055】(2)前記実施の形態では、目標燃圧値T
Pfを昇圧方向へ変更される場合に、駆動電流Idを目
標電流値TIdにフィードバック制御するに先立ってフ
ル通電を行う昇圧制御と、目標燃圧値TPfの降圧方向
へ変更させる場合に、駆動電流Idを目標電流値TId
にフィードバック制御するに先立って通電カットを行う
降圧制御の両方を燃料供給制御に取り入れた。これに対
して、前記昇圧制御又は前記降圧制御の何れか一方を燃
料供給制御に取り入れるようにしてもよい。
【0056】(3)本発明の燃料供給装置を、プレッシ
ャレギュレータと、デリバリパイプから燃料タンクまで
延びるリターンパイプ等を省略してなるリターンレス式
の燃料供給装置に具体化することもできる。
【0057】
【発明の効果】請求項1の発明の構成によれば、燃料ポ
ンプに供給される駆動電流をフィードバック制御するこ
とにより、インジェクタに供給される燃圧を所要の目標
燃圧値に制御するようにした燃料供給装において、目標
燃圧値が変更されるとき、変更後の目標燃圧値に対応す
る目標電流値に基づき、駆動電流がフィードバック制御
されるに先立ち、その駆動電流が変更後の目標電流値よ
りも変更方向へ一時的に過分となるように過渡時制御手
段により制御するようにしている。従って、目標燃圧値
の変更方向に応じて、燃料ポンプが、一旦、過分に動作
し、その後に燃圧が変更後の目標燃圧値に収束するよう
に燃料ポンプが動作することになる。この結果、燃圧を
ある目標燃圧値から別の目標燃圧値へ変更させる場合の
過渡時の燃圧変化の応答性を高めることができるという
効果を発揮する。
【0058】請求項2の発明の構成によれば、燃料ポン
プに供給される駆動電流をフィードバック制御すること
により、インジェクタに供給される燃圧を所要の目標燃
圧値に制御するようにした燃料供給装において、目標燃
圧値が昇圧方向へ変更されるとき、変更後の目標燃圧値
に対応する目標電流値に基づいて駆動電流がフィードバ
ック制御されるに先立ち、その駆動電流が変更後の目標
電流値よりも過大になるように昇圧時制御手段が駆動電
流を制御し、目標燃圧値が降圧方向へ変更されるとき、
変更後の目標燃圧値に対応する目標電流値に基づいて駆
動電流がフィードバック制御されるに先立ち、その駆動
電流が変更後の目標電流値よりも過小になるように降圧
時制御手段が駆動電流を制御するようにしている。従っ
て、目標燃圧値が昇圧方向又は降圧方向へ変更されるに
応じて、燃料ポンプが、一旦、過大又は過小に動作し、
その後に燃圧が変更後の目標燃圧値に収束するように燃
料ポンプが動作することになる。この結果、燃圧をある
目標燃圧値から別の目標燃圧値へ変更させる場合の過渡
時の燃圧変化の応答性を高めることができるという効果
を発揮する。
【0059】請求項3の発明の構成によれば、燃料ポン
プに供給される駆動電流をフィードバック制御すること
により、インジェクタに供給される燃圧を所要の目標燃
圧値に制御するようにした燃料供方法において、目標燃
圧値がエンジンの運転状態に基づいて算出され、その算
出された目標燃圧値に基づいて目標電流値が算出され
る。そして、目標燃圧値が変更されるときには、駆動電
流が変更後の目標電流値よりも変更方向へ一時的に過分
となるように制御され、その後に、駆動電流が算出され
た目標電流値にフィードバック制御される。従って、目
標燃圧値の変更方向に応じて、燃料ポンプが、一旦、過
分に動作し、その後に燃圧が変更後の目標燃圧値に収束
するように燃料ポンプが動作することになる。この結
果、燃圧をある目標燃圧値から別の目標燃圧値へ変更さ
せる場合の過渡時の燃圧変化の応答性を高めることがで
きるという効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態に係り、エンジンと燃料供給装置
を示す概念構成図である。
【図2】同じく、燃料ポンプの構造を示す縦断面図であ
る。
【図3】同じく、燃料ポンプの主要部の構造を示す横断
面図である。
【図4】同じく、燃料供給制御のプログラムの内容を示
すフローチャートである。
【図5】同じく、エンジン回転速度及び吸気圧に対する
目標燃圧値の関数データを示すグラフである。
【図6】同じく、目標燃圧値、駆動電流及び燃圧の挙動
を示すタイムチャートである。
【図7】同じく、目標燃圧値、駆動電流及び燃圧の挙動
を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 10 インジェクタ 12 燃料タンク 19 燃料ポンプ 22 ECU(フィードバック制御手段、過渡時制御手
段、目標燃料圧力値算出手段、目標電流値算出手段、昇
圧時制御手段及び降圧時制御手段を構成する)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02M 37/08 F02M 37/08 B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンク内の燃料を、電動式の燃料ポ
    ンプによりインジェクタへ圧送し、前記インジェクタか
    ら噴射させてエンジンへ供給するようにした燃料供給装
    置であって、 前記インジェクタに供給される燃料圧力を所要の目標燃
    料圧力値に制御するために、前記燃料ポンプに供給され
    る駆動電流を所要の目標電流値にフィードバック制御す
    るためのフィードバック制御手段と、 前記目標燃料圧力値が変更されるとき、その変更後の目
    標燃料圧力値に対応して定められた変更後の目標電流値
    に基づいて前記駆動電流がフィードバック制御されるに
    先立ち、その駆動電流が前記変更後の目標電流値よりも
    変更方向へ一時的に過分となるように制御するための過
    渡時制御手段とを備えたことを特徴とするエンジンの燃
    料供給装置。
  2. 【請求項2】 燃料タンク内の燃料を、電動式の燃料ポ
    ンプによりインジェクタへ圧送し、前記インジェクタか
    ら噴射させてエンジンへ供給するようにした燃料供給装
    置であって、 前記インジェクタに供給される燃料圧力に係る目標燃料
    圧力値を前記エンジンの運転状態に基づいて算出するた
    めの目標燃料圧力値算出手段と、 前記燃料ポンプに供給される駆動電流に係る目標電流値
    を前記算出された目標燃料圧力値に基づいて算出するた
    めの目標電流値算出手段と、 前記インジェクタに供給される燃料圧力を前記算出され
    た目標燃料圧力値に制御するために、前記駆動電流を前
    記算出された目標電流値にフィードバック制御するため
    のフィードバック制御手段と、 前記目標燃料圧力値が昇圧方向へ変更されるとき、その
    変更後の目標燃料圧力値に応じて算出された目標電流値
    に基づいて前記駆動電流がフィードバック制御されるに
    先立ち、その駆動電流が前記算出された目標電流値より
    も一時的に過大となるように制御するための昇圧時制御
    手段と、 前記目標燃料圧力値が降圧方向へ変更されるとき、その
    変更後の目標燃料圧力値に応じて算出された目標電流値
    に基づいて前記駆動電流がフィードバック制御されるに
    先立ち、その駆動電流が前記算出された目標電流値より
    も一時的に過小となるように制御するための降圧時制御
    手段とを備えたことを特徴とするエンジンの燃料制御装
    置。
  3. 【請求項3】 燃料タンク内の燃料を、電動式の燃料ポ
    ンプによりインジェクタへ圧送し、前記インジェクタか
    ら噴射させてエンジンへ供給するようにした燃料供給方
    法であって、 前記インジェクタに供給される燃料圧力に係る目標燃料
    圧力値を前記エンジンの運転状態に基づいて算出する目
    標燃料圧力値算出工程と、 前記燃料ポンプに供給される駆動電流に係る目標電流値
    を前記算出された目標燃料圧力値に基づいて算出する目
    標電流値算出工程と、 前記目標燃料圧力値が変更されるとき、前記駆動電流が
    前記変更後の目標燃料圧力値に応じて算出された目標電
    流値よりも変更方向へ一時的に過分となるように制御す
    る過渡時制御工程と、 前記駆動電流が一時的に過分に制御された後、前記イン
    ジェクタに供給される燃料圧力が前記算出された目標燃
    料圧力値になるように、前記駆動電流を前記算出された
    目標電流値にフィードバック制御する電流フィードバッ
    ク制御工程とを備えたことを特徴とするエンジンの燃料
    供給方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003049690A (ja) * 2001-08-02 2003-02-21 Aisan Ind Co Ltd 燃料圧力制御方法
US7146967B2 (en) 2004-04-16 2006-12-12 Hitachi, Ltd. Fuel supply apparatus for engine and method thereof
JP2008281010A (ja) * 2006-04-20 2008-11-20 Mitsubishi Electric Corp 内燃機関の燃料供給装置
US7516730B2 (en) 2004-01-09 2009-04-14 Honda Motor Co., Ltd. Fuel pump control system for cylinder cut-off internal combustion engine

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