JPH11247705A - エンジンの燃料供給装置及び燃料供給方法 - Google Patents

エンジンの燃料供給装置及び燃料供給方法

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JPH11247705A
JPH11247705A JP10051858A JP5185898A JPH11247705A JP H11247705 A JPH11247705 A JP H11247705A JP 10051858 A JP10051858 A JP 10051858A JP 5185898 A JP5185898 A JP 5185898A JP H11247705 A JPH11247705 A JP H11247705A
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JP
Japan
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fuel
drive current
injector
engine
supplied
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Application number
JP10051858A
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English (en)
Inventor
Hirokazu Konohara
弘和 此原
Hiromichi Murakami
広道 村上
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Aisan Industry Co Ltd
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料ポンプに供給される駆動電流を、燃料ポ
ンプの機差により発生する修正データにより修正するこ
とで、製造された全てのエンジンに対して最適な制御を
行うことのできるエンジンの燃料供給装置及び燃料供給
方法を提供すること。 【解決手段】 燃料タンク12内の燃料を、電動式の燃
料ポンプ19によりインジェクタ10へ圧送し、インジ
ェクタ10から噴射させてエンジン1へ供給するように
した燃料供給装置であって、(a)インジェクタ10に
供給される燃料圧力を所要の目標燃料圧力値に制御する
ために、燃料ポンプ19に供給すべき駆動電流値を決定
する駆動電流値決定ステップ(S120)と、(b)燃
料ポンプ19の機差により発生する修正データを記憶す
る修正データ記憶手段と、(c)修正データ記憶手段に
記憶された修正データに基づいて、駆動電流値を修正
し、燃料ポンプに供給する駆動電流修正ステップ(S1
30,S140)とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃料タンク内の
燃料を電動式の燃料ポンプによりインジェクタへ圧送し
て噴射させ、エンジンへ供給するようにした燃料供給装
置及び燃料供給方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電動式の燃料ポンプにより燃
料タンクからデリバリパイプへ燃料を圧送して複数のイ
ンジェクタに分配し、各インジェクタから燃料を噴射さ
せることにより、エンジンに燃料を供給するようにした
燃料供給装置がある。ここで、デリバリパイプに供給さ
れる燃料圧力を、プレッシャレギュレータにより一定値
に調整し、その調整で余った燃料をリターンパイプを通
じて燃料タンクへ戻すようにしたものがある。
【0003】ところで、上記の装置では、リターンパイ
プを通じて燃料タンクへ戻された燃料がエンジンで熱を
受けていることから、タンクに戻された燃料によりタン
ク内の燃料が加熱されてベーパが発生し易くなってい
た。又、一般の車両では、エンジンと燃料タンクとが離
れて配置されていることから、エンジンと燃料タンクと
の間にリターンパイプを設けることは、装置の構成を複
雑化していた。更に、本来、インジェクタで好適な噴射
のために要求される燃料圧力は、エンジンの運転状態に
よって異なるものであるが、上記の装置では、インジェ
クタに対する燃料圧力をエンジンの運転状態に応じて、
燃料圧力を適宜に変えることができなかった。
【0004】そこで、上記の不具合に対処するために、
リターンパイプを廃止すると共に、インジェクタに供給
される燃料圧力をエンジンの運転状態に応じて制御する
ようにしたリターンレス式の燃料供給装置が提案されて
いる。特開平9−184460号公報は、リターンレス
式の燃料供給装置の一例を開示している。この燃料供給
装置は、直流電動モータを含む燃料ポンプと、そのポン
プを駆動制御するための電子制御装置(ECU)とを備
える。ECUは、モータに供給される駆動電流を所定値
としてポンプを駆動させることにより、デリバリパイプ
に圧送される燃料圧力を所定値に調整し、その燃料をイ
ンジェクタから噴射させてエンジンに供給するようにし
ている。ここで、ECUは、モータに供給される駆動電
流の値を検出し、その検出値が予め設定された目標値と
なるように、モータに供給される駆動電流をフィードバ
ック制御している。これにより、燃料ポンプからの燃料
の吐出量を調整して、デリバリパイプ及びインジェクタ
に供給される燃料圧力を所要の目標値に制御するように
している。
【0005】ところで、上記特開平9−184460号
公報の燃料供給装置では、インジェクタに供給される燃
料圧力に対する変更要求が殆どないエンジンの定常運転
時には、モータに供給される駆動電流が目標値にフィー
ドバック制御され、燃料圧力が所要の目標値に制御され
ることになる。一方、エンジンの運転状態等が変わっ
て、インジェクタの燃料圧力に対する要求が変わったと
きには、モータに対する駆動電流の目標値が算出し直さ
れ、その駆動電流が上記変更後の目標値になるようにフ
ィードバック制御され、燃料圧力が変更されることにな
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燃料ポ
ンプには製作時の機械的公差等の存在による機差が存在
するので、各々の燃料ポンプにより発生させようとする
燃料圧力に必要とされる駆動電流値が微妙に異なってい
る。このため、製造した全てのエンジンの燃料ポンプに
対して、同じ駆動電流値を与えても、燃料ポンプにより
発生する燃料圧力に差異が生じるのが実際である。従っ
て、インジェクタからの燃料の噴射状態を最適に制御し
ようとして条件を記憶させておいても、その条件が製造
した全てのエンジンに対して、最適条件となり得ないと
いう問題があり、そのことは、エンジンのドライバビリ
ティや排気エミッション等の最適化の関係で問題であっ
た。
【0007】この発明は、前述した問題点を解決するた
めになされたものであり、燃料ポンプに供給される駆動
電流を、燃料ポンプの機差により発生する修正データに
より修正することで、製造された全てのエンジンに対し
て最適な制御を行うことのできるエンジンの燃料供給装
置及び燃料供給方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のエンジンの燃料供給装置は、次のような
構成を有している。 (1)燃料タンク内の燃料を、電動式の燃料ポンプによ
りインジェクタへ圧送し、インジェクタから噴射させて
エンジンへ供給するようにした燃料供給装置であって、
(a)インジェクタに供給される燃料圧力を所要の目標
燃料圧力値に制御するために、燃料ポンプに供給すべき
駆動電流値を決定する駆動電流値決定手段と、(b)燃
料ポンプの機差により発生する修正データを記憶する修
正データ記憶手段と、(c)修正データ記憶手段に記憶
された修正データに基づいて、駆動電流値を修正し、燃
料ポンプに供給する駆動電流修正手段とを有している。 (2)(1)に記載するエンジンの燃料供給装置におい
て、(a)前記修正データが、個別の燃料ポンプについ
て一定の割合数値であって、(b)前記駆動電流修正手
段が、前記修正データの一定の割合数値を表す抵抗回路
により構成されていることを特徴とする。
【0009】また、本発明のエンジンの燃料供給方法
は、燃料タンク内の燃料を、電動式の燃料ポンプにより
インジェクタへ圧送し、インジェクタから噴射させてエ
ンジンへ供給するようにした燃料供給方法であって、
(a)インジェクタに供給する目標燃料圧力値に基づい
て、燃料ポンプに供給する駆動電流値を決定する駆動電
流値決定工程と、(b)決定された駆動電流値を、予め
記憶している修正データにより修正し、その修正した駆
動電流を前記ポンプに供給する修正工程とを有してい
る。
【0010】次に、上記構成を有する本発明のエンジン
の燃料供給装置の作用について説明する。製造した全て
の燃料ポンプについて、出荷前に駆動電流値と燃料圧力
との関係をデータとして採取する。そして、一台一台毎
に、駆動電流と燃料圧力との関係をテーブル値として、
その燃料ポンプを制御するCPUに付随する修正データ
記憶手段であるROMに記憶させる。実際のエンジン制
御において、駆動電流値決定手段は、インジェクタに供
給される燃料圧力を所要の目標燃料圧力値に制御するた
めに、燃料ポンプに供給すべき駆動電流値を決定する。
そして、修正データ記憶手段では、燃料ポンプの機差に
より発生する修正データを記憶する。そして、駆動電流
修正手段は、修正データ記憶手段に記憶された修正デー
タに基づいて、駆動電流値決定手段が決定した駆動電流
値を修正し、その駆動電流を燃料ポンプに供給する。
【0011】それにより、燃料ポンプは、燃料タンク内
の燃料をインジェクタへ圧送し、燃料タンクへ戻すこと
なくインジェクタから噴射させてエンジンへ供給する。
これらの作用により、燃料ポンプ毎の機差に応じて燃料
圧力を出すのに必要な駆動電流値が、個別の燃料ポンプ
に与えられるため、製造された全てのエンジンに対して
最適な制御を行うことが可能である。
【0012】ここで、駆動電流値と燃料圧力との関係
は、燃料ポンプの機差によりプラスマイナス10%以内
でばらつくが、駆動電流値と燃料圧力との関係は、常に
ほぼ同じ割合で相違していることを、本発明者は実験デ
ータにより確認している。従って、各々の燃料ポンプに
対して、駆動電流と燃料圧力との関係をテーブル値とし
て全て記憶しないでも、標準値に対する相違の割合を数
値として、例えば、a%として修正データ記憶手段に記
憶させておけば、その数値に基づいて、駆動電流修正手
段は、駆動電流値決定手段が決定した駆動電流値を修正
し、その駆動電流を燃料ポンプに供給することができ
る。さらに、このa%を、抵抗値がR1,R2である2
つの抵抗を直列に接続し、抵抗R2の非接続側をアース
し、抵抗R1の非接続側を入力端子とし、R2/(R1
+R2)=a/100とし、抵抗R1と抵抗R2との接
続部に出力端子を接続して、駆動電流決定手段が決定し
た駆動電流TIdを入力端子に流せば、出力端子に修正
駆動電流TIdSを得ることができる。これにより、修
正データ記憶手段の容量を小さくでき、またはハードに
置き換えることができ、コストダウンを図ることができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明に係るエンジンの
燃料供給装置及び燃料供給方法を具体化した一実施の形
態を図面を参照して詳細に説明する。図1は本実施の形
態において、自動車に搭載されたエンジン1と、そのエ
ンジン1に燃料を供給するための燃料供給装置を示す概
念構成図である。このエンジン1は周知の構造を有する
多気筒タイプのものである。エンジン1は、吸気通路2
を通じて供給される燃料及び空気、即ち、可燃混合気
を、各気筒の燃焼室で爆発・燃焼させ、その燃焼後の排
気ガスを排気通路3を通じて排出させることにより、ピ
ストン(図示しない)を駆動させてクランクシャフト4
を回転させ、動力を得るものである。
【0014】吸気通路2に設けられたエアクリーナ5
は、吸気通路2に取り込まれる空気を清浄化するもので
ある。吸気通路2に設けられたエアフローメータ6は、
同通路6を流れて各燃焼室に吸入される空気量(吸気
量)QaをPMから算出し、その算出結果に応じた電気
信号を出力するものである。吸気通路2に設けられたス
ロットルバルブ7は、吸気量Qaを調節するために開閉
されるものである。このバルブ7は、運転席に設けられ
たアクセルペダル8の操作に連動して駆動されるもので
ある。スロットルバルブ7に対して設けられたスロット
ルセンサ9は、このバルブ7の開度(スロットル開度)
TAを検出し、その検出結果に応じた電気信号を出力す
るものである。吸気通路2に設けられた吸気圧センサ3
0は、スロットルバルブ7より下流の吸気通路2におけ
る吸気圧力PMを検出し、その検出結果に応じた電気信
号を出力するものである。
【0015】各気筒に対応する吸気ポートに設けられた
複数のインジェクタ10は、各気筒に対して燃料を噴射
するためのものである。これらインジェクタ10は、共
通するデリバリパイプ11に設けられる。デリバリパイ
プ11は、燃料タンク12から圧送される燃料を、各イ
ンジェクタ10へ分配するためのものである。各燃焼室
に対応してエンジン1に設けられた複数の点火プラグ1
3は、ディストリビュータ14から分配される点火信号
を受けて動作する。ディストリビュータ14は、イグナ
イタ15から出力される高電圧をクランクシャフト4の
回転角度、即ちクランク角度の変化に同期して各点火プ
ラグ13へ分配するものである。各点火プラグ13の動
作時期、即ち点火時期は、イグナイタ15から出力され
る高電圧の出力タイミングにより決定される。従って、
イグナイタ15を制御することにより、各点火プラグ1
3による点火時期が制御される。
【0016】排気通路3に設けられた酸素センサ16
は、各燃焼室から排気通路3へ排出される排気ガス中の
酸素濃度Oxを検出し、その検出結果に応じた電気信号
を出力するものである。クランクシャフト4に対して設
けられた回転センサ17は、同シャフト4の回転速度、
即ち、エンジン回転速度NEを検出し、その検出結果に
応じた電気信号を出力するものである。エンジン1に設
けられ水温センサ18は、エンジン1の内部を流れる冷
却水の温度(冷却水温)THWを検出し、その検出結果
に応じた電気信号を出力するものである。この冷却水温
THWは、エンジン1の温度状態を示すものである。
【0017】この実施の形態において、上記のエアフロ
ーメータ6、スロットルセンサ9、酸素センサ16、回
転センサ17、水温センサ18及び吸気圧センサ30等
は、エンジン1の運転状態を検出するための運転状態検
出手段を構成する。
【0018】この実施の形態の燃料供給装置は、前述し
た各インジェクタ10、デリバリパイプ11及び燃料タ
ンク12等を含む。燃料タンク12はガソリン等の燃料
を貯留するものである。燃料タンク12に内蔵された電
動式の燃料ポンプ19は、同タンク12内の燃料を汲み
上げ、吐出するものである。燃料ポンプ12の吐出ポー
ト側に接続された燃料パイプ20は、燃料フィルタ21
を介してデリバリパイプ11に接続される。ここで、燃
料ポンプ19が動作することにより、燃料タンク12内
の燃料は、同ポンプ19から燃料パイプ20へと吐出さ
れ、燃料フィルタ21で異物が除去された後、デリバリ
パイプ11へと圧送され、各インジェクタ10に分配さ
れる。各インジェクタ10に圧送された燃料は、それら
インジェクタ10の動作に伴って吸気ポートへと噴射
さ、各燃焼室に供給される。
【0019】ここで、燃料ポンプ19の構成を詳しく説
明する。図2に示すように、この燃料ポンプ19は、イ
ンペラ式の電動式ポンプである。燃料ポンプ19は、円
筒状のケーシング31と、そのケーシング31に内蔵さ
れた電動モータ32と、そのモータ32の出力軸32a
により回転されるインペラ33とを備える。ケーシング
31は、インペラ33の周囲に対応したポンプ室34を
有する。ケーシング31は、ポンプ室34に通じる吸入
ポート35及び流出ポート36、並びに、燃料を吐出す
るための吐出ポート37を有する。図3に示すように、
インペラ33は、その外周に複数の羽根33a及び羽根
溝33bを有するものである。ここで、モータ32に駆
動電流Idが供給されることにより、その出力軸32a
が回転してインペラ33が回転される。このインペラ3
3の回転に伴う複数の羽根33a及び羽根溝33bの作
用により、ポンプ室34に旋回流が形成される。この旋
回流により、燃料タンク12内の燃料が吸入ポート35
からポンプ室34に汲み上げられ、流出ポート36から
流出してケーシング31の内部を流れた後、吐出ポート
37から外部へ吐出される。
【0020】ここで、燃料ポンプ19により制御される
燃圧Pfは、モータ32の出力トルクに比例することが
分かっている。一方、モータ32の出力トルクは、同モ
ータ32に供給される駆動電流Idに比例することが分
かっている。従って、燃料ポンプ19により制御される
燃圧Pfは、同ポンプ19に供給される駆動電流Idに
比例することになる。このことから、燃圧制御のために
燃料ポンプ19(モータ32)に供給される駆動電流I
dのフィードバック制御が成立することになる。
【0021】この実施の形態で、電子制御装置(EC
U)22は、前述したエアフローメータ6、スロットル
センサ9、酸素センサ16、回転センサ17、水温セン
サ18及び吸気圧センサ30等から出力される各種信号
を入力する。ECU22は、これらの入力信号に基づ
き、空燃比制御を含む燃料噴射制御、燃料供給制御及び
点火時期制御等を実行するために、各インジェクタ1
0、イグナイタ15及び燃料ポンプ19(モータ32)
をそれぞれ制御する。燃料ポンプ19に対応して設けら
れた電流検出回路23は、そのモータ32に実際に供給
される駆動電流Idの値を検出し、その検出結果をEC
U22へ出力するものである。
【0022】ここで、燃料噴射制御とは、エンジン1の
運転状態に応じて各インジェクタ10から噴射される燃
料量(燃料噴射量)及びその噴射タイミングを制御する
ことである。空燃比制御とは、少なくとも酸素センサ1
6の検出値に基づいてエンジン1における空燃比をフィ
ードバック制御することである。燃料供給制御とは、エ
ンジン1の運転状態に応じて燃料ポンプ19を制御する
ことにより、各インジェクタ10に対して供給される燃
圧Pfを制御することである。点火時期制御とは、エン
ジン1の運転状態に応じてイグナイタ15を制御するこ
とにより、各点火プラグ13による点火時期を制御する
ことである。
【0023】この実施の形態で、ECU22は、本発明
の駆動電流決定手段、修正データ記憶手段、及び駆動電
流修正手段とを備えている。このECU22は中央処理
装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ラン
ダムアクセスメモリ(RAM)及びバックアップRAM
等よりなる周知の構成を備えたものである。ROMは、
前述した各種制御に係る所定の制御プログラム及び修正
データを予め記憶している。ECU(CPU)22は、
これらの制御プログラムに従って前述した各種制御を実
行する。
【0024】空燃比制御及び燃料噴射制御において、E
CU22は、エンジン1の運転状態を反映した各種パラ
メータ、即ち吸気量Qa、スロットル開度TA、吸気圧
力PM、酸素濃度Ox、エンジン回転速度NE及び冷却
水温THW等に基づいて所要の燃料噴射量を算出する。
ECU22は、その算出された燃料噴射量に基づいて各
インジェクタ10を制御することにより、各気筒に対す
る燃料噴射量を制御する。ECU22は、この燃料噴射
量の値を、インジェクタ10の開弁時間として算出す
る。これと同時に、燃料供給制御において、ECU22
は、デリバリパイプ11を介して各インジェクタ10に
供給される燃圧Pfをエンジン1の運転状態に応じて制
御するために、燃料ポンプ19の動作を制御する。
【0025】次に、ECU22が実行する各種制御のう
ち、燃料供給制御の処理内容について説明する。図4
は、燃料供給制御のプログラムの内容を示すフローチャ
ートである。ECU22は、エンジン1の各気筒に対応
した噴射タイミング毎に、このプログラムを起動させ
る。このプログラムを起動させると、ステップ100に
おいて、ECU22は回転センサ17及び吸気圧センサ
30からの信号に基づいてエンジン回転速度NE及び吸
気圧PiMの値をそれぞれ読み込む。
【0026】ステップ110において、ECU22は、
読み込まれたエンジン回転速度NE及び吸気圧PiMの
値に基づいて目標燃圧値TPfを算出する。ECU22
は、この算出を、データテーブル(マップ)に基づいて
行う。次に、ステップ120において、目標燃圧値TP
fに基づいて燃料ポンプ19に供給すべき目標電流値T
Idを算出する。このステップ110及びステップ12
0が駆動電流値決定手段に相当する。次に、目標電流値
TIdにa/100を乗算して、修正目標電流値TId
Sを算出する。ここで、aは、個別の燃料ポンプの機差
を示すデータ値である。すなわち、各々の燃料ポンプに
は、それを構成する部品の機械的な公差が存在し、図6
に示すように機差が存在する。図6において、横軸は、
燃圧の大きさを示し、縦軸はその燃圧を発生させるとき
に燃料ポンプに実際に供給した電流値を、設計上の電流
値で割った百分率、つまり電流のばらつきを示してい
る。
【0027】図6のデータは、燃料ポンプA、燃料ポン
プB、及び燃料ポンプCについて、各々燃圧を変化させ
ながら、電流値のばらつきを実測したものである。燃料
ポンプBは、製造の公差がゼロで設計通りに完成した燃
料ポンプなので、設計値と同じであるから、電流のばら
つきはゼロである。燃料ポンプAは、設計値に対してほ
ぼ均一にa%だけ電流が大きい方向にばらついている。
このとき、燃料ポンプAのばらつきは、図6に示すよう
に、燃圧が変化しても、ほぼ一定値であることがわか
る。燃料ポンプCは、設計値に対してほぼ均一にb%だ
け電流が小さい方向にばらついている。このとき、燃料
ポンプCのばらつきは、図6に示すように、燃圧が変化
しても、ほぼ一定値であることがわかる。
【0028】各々の燃料ポンプの電流値のばらつきは、
燃料ポンプA及び燃料ポンプCが示すように、燃圧の変
化に対して常にほぼ一定であることが実験により確認さ
れた。従って、各燃料ポンプについては、そのばらつき
の数値であるa%,−b%を記憶していれば、修正が行
えることが判明した。従って、ステップ120で行って
いるように、目標電流値TIdにa/100を乗算すれ
ば、全ての燃圧に対して目標電流値TIdを機差に応じ
て修正した修正目標電流値TIdSを算出できる。
【0029】ここで、修正目標電流値TIdSの求める
方法として、ハード回路を構成しても良い。その一例を
図5に示す。すなわち、ばらつきがa%の場合、抵抗値
がR1,R2である2つの抵抗を直列に接続し、抵抗R
2の非接続側をアースし、抵抗R1の非接続側を入力端
子とし、R2/(R1+R2)=a/100とし、抵抗
R1と抵抗R2との接続部に出力端子を接続して、駆動
電流決定手段が決定した駆動電流TIdを入力端子に流
せば、出力端子に修正駆動電流TIdSを得ることがで
きる。
【0030】次に、ステップ150において、ECU2
2は、駆動電流Idの値を修正目標電流値TIdSへフ
ィードバック制御する。すなわち、ECU22は、電流
検出回路23により検出される実際の駆動電流Idの値
が修正目標電流値TIdSに収束するように、その駆動
電流Idの値を調整する。そして、このルーチンの処理
を一旦終了する。このステップ140及びステップ15
0が駆動電流修正手段に相当する。
【0031】以上説明したように、本実施の形態のエン
ジンの燃料供給装置及び燃料供給方法によれば、(1)
燃料タンク12内の燃料を、電動式の燃料ポンプ19に
よりインジェクタ10へ圧送し、インジェクタ10から
噴射させてエンジン1へ供給するようにした燃料供給装
置であって、(a)インジェクタ10に供給される燃料
圧力を所要の目標燃料圧力値に制御するために、燃料ポ
ンプ19に供給すべき駆動電流値を決定する駆動電流値
決定ステップと、(b)燃料ポンプ19の機差により発
生する修正データを記憶する修正データ記憶手段と、
(c)修正データ記憶手段に記憶された修正データに基
づいて、駆動電流値を修正し、燃料ポンプに供給する駆
動電流修正ステップとを有しているので、燃料ポンプ1
9毎の機差に応じて燃料圧力を出すのに必要な駆動電流
値が、個別の燃料ポンプ19に与えられるため、製造さ
れた全てのエンジン1に対して最適な制御を行うことが
可能である。特に、図5に示すハード回路によれば、算
出プログラムをハードに置き換えることができ、コスト
ダウンを図ることができる。また、応答性を高めること
ができる。
【0032】なお、この発明は上記実施の形態以外にも
応用して具体化することが可能である。例えば、本実施
の形態では、目標電流値TIdをデータテーブルから求
めた後で、その修正を行っている。これは、データテー
ブルを全てのエンジンで共通化するためであるが、その
テーブルの中に、ばらつき値a%を記憶させておき、そ
のa%を乗算処理させて修正目標燃圧値TIdSとして
出力させても同様である。また、例えば、本実施の形態
では、燃料ポンプとしてインペラ式電動ポンプについて
説明したが、他の電動ポンプを用いても同様である。
【0033】
【発明の効果】本発明のエンジンの燃料供給装置及び燃
料供給方法によれば、(1)燃料タンク内の燃料を、電
動式の燃料ポンプによりインジェクタへ圧送し、インジ
ェクタから噴射させてエンジンへ供給するようにした燃
料供給装置であって、(a)インジェクタに供給される
燃料圧力を所要の目標燃料圧力値に制御するために、燃
料ポンプに供給すべき駆動電流値を決定する駆動電流値
決定ステップと、(b)燃料ポンプの機差により発生す
る修正データを記憶する修正データ記憶手段と、(c)
修正データ記憶手段に記憶された修正データに基づい
て、駆動電流値を修正し、燃料ポンプに供給する駆動電
流修正ステップとを有しているので、燃料ポンプ毎の機
差に応じて燃料圧力を出すのに必要な駆動電流値が、個
別の燃料ポンプに与えられるため、製造された全てのエ
ンジンに対して最適な制御を行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係り、エンジンと燃料
供給装置を示す概念構成図である。
【図2】燃料ポンプの構造を示す縦断面図である。
【図3】燃料ポンプの主要部の構造を示す横断面図であ
る。
【図4】燃料供給制御のプログラムの内容を示すフロー
チャートである。
【図5】修正目標電流値TIdSの求めるためのハード
回路図である。
【図6】燃料ポンプの機差を示すデータ図である。
【符号の説明】
1 エンジン 10 インジェクタ 12 燃料タンク 19 燃料ポンプ 22 ECU(駆動電流値決定手段、修正データ記憶手
段、駆動電流修正手段を備えている)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料タンク内の燃料を、電動式の燃料ポ
    ンプによりインジェクタへ圧送し、前記インジェクタか
    ら噴射させてエンジンへ供給するようにした燃料供給装
    置であって、 前記インジェクタに供給される燃料圧力を所要の目標燃
    料圧力値に制御するために、前記燃料ポンプに供給すべ
    き駆動電流値を決定する駆動電流値決定手段と、 前記燃料ポンプの機差により発生する修正データを記憶
    する修正データ記憶手段と、 前記修正データ記憶手段に記憶された前記修正データに
    基づいて、前記駆動電流値を修正し、前記燃料ポンプに
    供給する駆動電流修正手段とを有することを特徴とする
    エンジンの燃料供給装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載するエンジンの燃料供給
    装置において、 前記修正データが、個別の燃料ポンプについて一定の割
    合数値であって、 前記駆動電流修正手段が、前記修正データの一定の割合
    数値を表す抵抗回路により構成されていることを特徴と
    するエンジンの燃料供給装置。
  3. 【請求項3】 燃料タンク内の燃料を、電動式の燃料ポ
    ンプによりインジェクタへ圧送し、前記インジェクタか
    ら噴射させてエンジンへ供給するようにした燃料供給方
    法であって、 前記インジェクタに供給する目標燃料圧力値に基づい
    て、前記燃料ポンプに供給する駆動電流値を決定する駆
    動電流値決定工程と、 前記決定された駆動電流値を、予め記憶している修正デ
    ータにより修正し、その修正した駆動電流を前記ポンプ
    に供給する修正工程とを有することを特徴とするエンジ
    ンの燃料供給方法。
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