JPH11245784A - 液圧制御装置 - Google Patents

液圧制御装置

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JPH11245784A
JPH11245784A JP10050716A JP5071698A JPH11245784A JP H11245784 A JPH11245784 A JP H11245784A JP 10050716 A JP10050716 A JP 10050716A JP 5071698 A JP5071698 A JP 5071698A JP H11245784 A JPH11245784 A JP H11245784A
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JP
Japan
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hydraulic pressure
pressure control
hydraulic
control means
control
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JP10050716A
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Inventor
Fumiaki Kawabata
文昭 川畑
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホイールシリンダの液圧を制御するリニアバ
ルブ装置の使用可能期間を長くする。 【解決手段】 ホイールシリンダ24,26の目標液圧
が同じであって、要求液圧制御応答性が低く、作動液の
粘性が高くない場合には、掛持ち液圧制御が行われる。
ホイールシリンダ24,26の両方の液圧が、リニアバ
ルブ装置50,52のいずれか一方が作動状態にされる
ことにより制御される。この場合は、他方が非作動状態
に保たれる。掛持ち液圧制御が行われる場合には、リニ
アバルブ装置50,52の両方が作動させられるわけで
はないため、その分、リニアバルブ装置50,52の作
動回数を減らすことができ、使用可能期間を長くするこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の液圧制御弁
装置を備え、複数のホイールシリンダの液圧を制御する
液圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の液圧制御装置は従来から多く知
られている。その一例が、特開平7─137627号公
報に記載されている。この液圧制御装置においては、液
圧制御弁装置がホイールシリンダ毎に設けられており、
液圧制御弁装置各々を作動状態にすることにより、ホイ
ールシリンダ各々の液圧が制御される。すなわち、ホイ
ールシリンダの液圧を制御する際には、そのホイールシ
リンダに対応して設けられた液圧制御弁装置が必ず作動
させられるのである。そのため、液圧制御弁装置の作動
回数が多くなったり、作動時間が長くなったりして、使
用可能期間が短くなるという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題,解決手段,作用および
効果】そこで、本発明の課題は、液圧制御弁装置の使用
可能期間を長くすることである。この課題は、液圧制御
装置を下記各態様の構成のものとすることによって解決
される。なお、各態様はそれぞれ項に分け、項番号を付
し、必要に応じて他の項の番号を引用して請求項と同じ
形式で記載する。各項に記載の特徴を組み合わせて採用
することの可能性を明示するためである。 (1)1つ以上の第一ホイールシリンダへの作動液の流
入を許容する増圧部と流出を許容する減圧部との少なく
とも一方を含む第一液圧制御弁装置と、前記第一ホイー
ルシリンダとは別の1つ以上の第二ホイールシリンダへ
の作動液の流入を許容する増圧部と流出を許容する減圧
部との少なくとも一方であって、前記第一液圧制御弁装
置に含まれる前記増圧部と減圧部との少なくとも一方の
少なくとも1つに対応するものを含む第二液圧制御弁装
置と、第一ホイールシリンダと第二ホイールシリンダと
を互いに連通させる連通状態と遮断する遮断状態とに切
換え可能な連通装置と、その連通装置を連通状態にする
とともに、第一液圧制御弁装置に含まれる増圧部と減圧
部との少なくとも一方のうちの少なくとも1つを作動状
態とする一方、第二液圧制御弁装置のその少なくとも1
つに対応するものを非作動状態に保つことにより、第一
ホイールシリンダと第二ホイールシリンダとの両方の液
圧を掛け持ちで制御する掛持ち液圧制御手段とを含む液
圧制御装置(請求項1)。本項に記載の液圧制御装置に
おいては、第一ホイールシリンダと第二ホイールシリン
ダとの両方の液圧が、第一液圧制御弁装置に含まれる増
圧部と減圧部との少なくとも一方のうちの少なくとも1
つを作動状態とし、第二液圧制御弁装置のその1つに対
応するものを非作動状態とすることにより制御される。
この状態においては、作動状態とされた第一液圧制御弁
装置に含まれる増圧部と減圧部との少なくとも一方の少
なくとも1つは、第一ホイールシリンダの液圧を制御す
るのみではなく、第二ホイールシリンダの液圧も制御す
ることになるため、このような制御を掛持ち制御と称す
るのである。掛持ち制御が行われる場合には、第二液圧
制御弁装置に含まれる増圧部と減圧部との少なくとも一
方の少なくとも1つが非作動状態に保たれることになる
ため、増圧部と減圧部との少なくとも一方の作動回数を
減らすことができ、使用可能期間を長くすることができ
る。第一,第二液圧制御弁装置の使用可能期間を長くす
ることができるのである。また、使用可能期間を従来の
ものと同じにする場合には、第一,第二液圧制御弁装置
を高い耐久性を有するものとする必要がなくなるため、
コストダウンを図ることができる。第一,第二液圧制御
弁装置は、上述のように、ホイールシリンダへの作動液
の流入を許容する増圧部と、作動液の流出を許容する減
圧部との少なくとも一方を含むものであり、増圧部と減
圧部とのいずれか一方を含むものであっても両方を含む
ものであってもよい。また、増圧部と減圧部との少なく
とも一方の他に保持部を含むものとすることもできる。
増圧部,減圧部は、例えば、それぞれ、高圧源とホイー
ルシリンダとの間、リザーバとホイールシリンダとの間
に設けられ、これらの間の作動液の流通を制御する電磁
弁とすることができる。電磁弁は、単に、連通状態と遮
断状態とに切り換え可能な電磁開閉弁としたり、作動液
の流量を制御可能な電磁流量制御弁としたりすることが
できる。2つの電磁弁により、ホイールシリンダが高圧
源からもリザーバからも遮断されれば、液圧が保持され
ることになるため、これら電磁弁は、保持部も兼ねるこ
とになる。また、増圧部と減圧部との両方を含む場合に
おいて、これらが一体的に構成された電磁方向切換弁で
ある場合には、高圧源,リザーバ,ホイールシリンダの
間に設けることができる。電磁方向切換弁の制御によ
り、高圧源からホイールシリンダへの作動液の流入が許
容されたり、ホイールシリンダからリザーバへの作動液
の流出が許容されたりする。電磁方向切換弁のホイール
シリンダへの作動液の流入を許容する部分が増圧部であ
り、流出を許容する部分が減圧部である。流入も流出も
阻止する保持部を有するものとすることもできる。第一
液圧制御弁装置,第二液圧制御弁装置それぞれが増圧部
と減圧部との両方を含む場合には、掛持ち液圧制御手段
により、第一液圧制御弁装置の増圧部と減圧部とが作
動状態とされる一方、第二液圧制御弁装置の増圧部と減
圧部とが非作動状態とされる場合、第一液圧制御弁装
置と第二液圧制御弁装置とのいずれか一方の増圧部と他
方の減圧部とが作動状態とされ、一方の減圧部と他方の
増圧部とが非作動状態とされる場合、および第一液圧
制御弁装置と第二液圧制御弁装置とのいずれか一方の増
圧部と減圧部との1つのみが作動状態とされ、他方の増
圧部と減圧部との両方が非作動状態とされる場合があ
る。また、第一液圧制御弁装置と第二液圧制御弁装置と
のいずれか一方が増圧部と減圧部との両方を含み、他方
が減圧部のみを有する場合、または、両方が減圧部のみ
を有する場合には、いずれか一方の減圧部を作動状態と
して他方の減圧部を非作動状態とすれば、第一ホイール
シリンダと第二ホイールシリンダとの両方の液圧をとも
に減少させることができる。第一液圧制御弁装置と第二
液圧制御弁装置とのいずれか一方が増圧部と減圧部とを
含み、他方が増圧部のみを有する場合、または、両方が
増圧部のみを有する場合には、いずれか一方の増圧部を
作動状態として他方を非作動状態とすれば、第一ホイー
ルシリンダと第二ホイールシリンダとの両方の液圧を共
に増大させることができる。このように、第一液圧制御
弁装置と第二液圧制御弁装置とが共に、増圧部と減圧部
との少なくとの一方であって互いに対応するもの(同一
または類似の機能を果たすもの)を有している場合に、
本発明の効果を享受することができる。 (2)前記掛持ち液圧制御手段が、前記第一液圧制御弁
装置の増圧部と減圧部との少なくとも一方の少なくとも
1つを作動状態とする一方、前記第二液圧制御弁装置の
その少なくとも1つに対応するものを非作動状態に保つ
第一掛持ち液圧制御手段と、前記第二液圧制御弁装置の
増圧部と減圧部との少なくとも一方の少なくとも1つを
作動状態とする一方、前記第一液圧制御弁装置のその少
なくとも1つに対応するものを非作動状態に保つ第二掛
持ち液圧制御手段と、それら第一掛持ち液圧制御手段と
第二掛持ち液圧制御手段とのいずれか一方を選択する掛
持ち液圧制御手段選択手段とを含む (1)項に記載の液圧
制御装置(請求項2)。本項に記載の液圧制御装置にお
いては、掛持ち液圧制御手段選択手段によって、第一掛
持ち液圧制御手段と第二掛持ち液圧制御手段とのいずれ
か一方が選択される。したがって、第一液圧制御弁装置
と第二液圧制御弁装置とは、第一掛持ち液圧制御手段に
よって制御されたり、第二掛持ち液圧制御手段によって
制御されたりする。常に、第一掛持ち液圧制御手段と第
二掛持ち液圧制御手段との予め決められた一方によって
制御されるわけではないため、第一液圧制御弁装置の増
圧部と減圧部との少なくとも1つと第二液圧制御弁装置
のその1つに対応するものとの間において、作動負荷状
態に著しい差が生じることを回避することができる。例
えば、掛持ち液圧制御手段選択手段は、第一掛持ち液圧
制御手段と第二掛持ち液圧制御手段とのいずれか一方
を、1回毎、あるいは、2回以上の設定回数毎に、交互
に選択するものとすることができる。このように選択す
れば、第一液圧制御弁装置と第二液圧制御弁装置との間
における作動負荷状態をほぼ同じにすることができる。 (3)前記掛持ち液圧制御手段選択手段が、前記第一掛
持ち液圧制御手段と第二掛持ち液圧制御手段とのいずれ
か一方を、第一液圧制御弁装置に含まれる前記増圧部と
減圧部との少なくとも一方の少なくとも1つと、第二液
圧制御弁装置のその1つに対応するものとの作動負荷状
態に基づいて選択する作動負荷状態対応制御手段選択手
段を含む (2)項に記載の液圧制御装置(請求項3)。第
一掛持ち液圧制御手段と第二掛持ち液圧制御手段とのい
ずれか一方が、第一,第二液圧制御弁装置各々に含まれ
る増圧部と減圧部との少なくとも一方の少なくとも1つ
の作動負荷状態に基づいて選択される。作動負荷状態
は、(4) 項〜(6) 項に関して説明するように、すべての
増圧部と減圧部との少なくとも一方の少なくとも1つの
作動回数,作動時間,温度等に基づいて取得することが
できる。作動回数が多い場合や、作動時間が長い場合
は、作動量が多い状態であると推定することができ、温
度が高い場合は、作動負荷の大きさも加味した連続的作
動負荷累積量が多い状態であると推定することができ
る。例えば、第一液圧制御弁装置の増圧部と減圧部との
少なくとも一方の少なくとも1つの作動回数と、第二液
圧制御弁装置の対応するものの作動回数とがほぼ同じに
なるように、第一掛持ち液圧制御手段と第二掛持ち液圧
制御手段とのいずれか一方が選択されるようにすれば、
第一液圧制御弁装置と第二液圧制御弁装置とで、作動量
をほぼ同じにすることができる。同様に、少なくとも1
つの作動時間が同じになるように選択されるようにして
も、作動量をほぼ同じにすることができる。作動量が同
じになるように選択されるようにすれば、作動負荷累積
量もほぼ均等に分配されることになることが多く、第一
液圧制御弁装置と第二液圧制御弁装置との両方の使用可
能期間をほぼ同じに、かつ、長くすることができる。ま
た、第一,第二液圧制御弁装置各々に含まれる増圧部と
減圧部との少なくとも一方の少なくとも1つの作動回数
が予め定められた設定回数を越えたか否かに基づいて選
択されるようにしたり、作動時間が設定時間を越えたか
否かに基づいて選択されるようにしたりすることもでき
る。さらに、第一,第二液圧制御弁装置各々に含まれる
増圧部と減圧部との少なくとも一方の少なくとも1つの
温度が設定温度以上にならないように選択されるように
すれば、作動負荷の大きさも加味した連続的作動負荷累
積量が第一液圧制御弁装置と第二液圧制御弁装置とで均
等になるようにすることができる。 (4)前記作動負荷状態対応制御手段選択手段が、前記
第一掛持ち液圧制御手段と第二掛持ち液圧制御手段との
いずれか一方を、前記作動負荷状態としての作動回数に
基づいて選択する(3) 項に記載の液圧制御装置(請求項
4)。 (5)前記作動負荷状態対応制御手段選択手段が、前記
第一掛持ち液圧制御手段と第二掛持ち液圧制御手段との
いずれか一方を、前記作動負荷状態としての作動時間に
基づいて選択する(3) 項または(4) 項に記載の液圧制御
装置(請求項5)。 (6)前記作動負荷状態対応制御手段選択手段が、前記
作動負荷状態を、作動状態にある第一液圧制御弁装置と
第二液圧制御弁装置とのいずれか一方に含まれる増圧部
と減圧部との少なくとも一方の温度である弁装置温度と
し、前記第一掛持ち液圧制御手段と第二掛持ち液圧制御
手段とのいずれか一方を、前記弁装置温度に基づいて選
択する(3) 項ないし(5) 項のいずれか1つに記載の液圧
制御装置。増圧部や減圧部の温度は、それらの連続的
(連続は勿論、実質的に連続とみなし得る程度の断続を
含む)な作動量が多いほど、また、作動負荷が大きいほ
ど高くなる。そして、温度が過大となり、あるいは過大
というほどではなくても高い温度が長く続けば、増圧部
や減圧部の耐久性が低下する。そこで、例えば、第一掛
持ち液圧制御手段が選択されている場合において第一液
圧制御弁装置の増圧部と減圧部との少なくとも一方の少
なくとも1つの温度が予め定められた設定温度(作動禁
止温度)以上になった場合に、第二掛持ち液圧制御手段
が選択されるようにし、作動負荷の大きさも加味した連
続的作動負荷累積量が過大になることを回避することが
望ましいのである。第一液圧制御弁装置と第二液圧制御
弁装置とのいずれか一方が増圧部と減圧部との両方を含
む場合において、そのいずれか一方の増圧部と減圧部と
の両方が作動状態とされる場合には、弁装置温度は、こ
れら増圧部と減圧部との平均温度としたり、いずれか一
方の温度としたりすることができる。いずれか一方の温
度とする場合には、高い方の温度とすることが望まし
い。 (7)当該液圧制御装置が、さらに、前記第一液圧制御
弁装置の増圧部と減圧部との少なくとも一方の作動状態
を制御することにより前記第一ホイールシリンダの液圧
を制御するとともに、前記第二液圧制御弁装置の増圧部
と減圧部との少なくとも一方の作動状態を制御すること
により前記第二ホイールシリンダの液圧を制御する独自
液圧制御手段と、その独自液圧制御手段と前記掛持ち液
圧制御手段とのいずれか一方を選択する主選択手段とを
含む(1) 項ないし(6) 項のいずれか1つに記載の液圧制
御装置(請求項6)。独自液圧制御手段による制御は、
連通装置が遮断状態にされた状態で行われる場合と、連
通状態にされた状態で行われる場合とがある。前者の遮
断状態で行われる制御を、独立独自液圧制御と称し、後
者の連通状態で行われる制御を共通独自液圧制御と称す
ることができ、独立独自液圧制御を行う手段を独立独自
液圧制御手段と称し、共通独自液圧制御を行う手段を共
通独自液圧制御手段と称することができる。これら独立
独自液圧制御と共通独自液圧制御とについては、(8)
項, (9) 項に関して説明する。本項に記載の液圧制御装
置においては、主選択手段によって、独自液圧制御手段
と掛持ち液圧制御手段とのいずれか一方が選択される。
独自液圧制御手段による制御においては、第一ホイール
シリンダの液圧が第一液圧制御弁装置によって制御さ
れ、第二ホイールシリンダの液圧が第二液圧制御弁装置
によって制御される。第二液圧制御弁装置が第一ホイー
ルシリンダの液圧を制御したり、第一液圧制御弁装置が
第二ホイールシリンダの液圧を制御したりすることはな
いのである。上述のように、第一ホイールシリンダの液
圧は第一液圧制御弁装置によって制御されるのである
が、制御においては、第一液圧制御弁装置に含まれる増
圧部と減圧部との少なくとも一方が必ず作動状態にされ
るとは限らない。例えば、第一液圧制御弁装置が、増圧
部として高圧源とホイールシリンダとの間に設けられ、
電圧が印加されることにより、これらを遮断する遮断状
態から連通させる連通状態に切り換えられる増圧開閉弁
と、減圧部としてホイールシリンダとリザーバとの間に
設けられ、電圧が印加されることにより、これらを遮断
する遮断状態から連通させる連通状態に切り換えられる
減圧開閉弁とを含む場合において、第一ホイールシリン
ダ液圧を保持する必要がある場合には、増圧開閉弁にも
減圧開閉弁にも電圧が印加されず、非作動状態に保たれ
ることになる。このように、独自液圧制御手段による制
御においては、第一,第二液圧制御弁装置各々に含まれ
る増圧部と減圧部との少なくとも一方の作動状態が制御
されるのであり、作動させられるとは限らないのであ
る。 (8)前記主選択手段が、前記第一ホイールシリンダと
第二ホイールシリンダとの少なくとも一方の要求液圧制
御状態と、前記作動液の粘性との少なくとも一方に基づ
いて、前記独自液圧制御手段と掛持ち液圧制御手段との
いずれか一方を選択する制御性対応選択手段を含む(7)
項に記載の液圧制御装置(請求項7)。要求液圧制御状
態は、要求液圧制御値(目標液圧)、要求液圧制御速度
(目標液圧変化速度)、要求液圧制御応答性(要求実液
圧変化速度)等に基づいて取得される。例えば、第一ホ
イールシリンダと第二ホイールシリンダとで、要求液圧
制御値(目標液圧)が同じ場合に掛持ち液圧制御手段が
選択され、異なる場合に独自液圧制御手段が選択される
ようにすることができる。また、要求液圧値が同じであ
っても、要求液圧制御速度が予め定められた設定制御速
度より大きい場合(目標液圧変化速度が設定液圧変化速
度より大きい場合)には独自液圧制御手段が選択され、
低い場合には掛持ち液圧制御手段が選択されるようにす
ることができる。1つの増圧部,減圧部の制御で、第
一,第二の両ホイールシリンダの液圧を制御する場合に
は、液圧変化速度をそれほど大きくすることができず、
制御応答性が悪くなる。通常、これら増圧部,減圧部の
各々は、第一,第二の両ホイールシリンダの液圧を共に
制御するのに十分な能力を有するものとはされないので
ある。上述の設定速度は、例えば、1つの増圧部,減圧
部の液圧制御能力に基づいて決定することができる。作
動液の粘性が高い場合も同様に、制御応答性の低下を抑
制するために、独自液圧制御手段が選択されることが望
ましい。制御応答性は、例えば、目標液圧と実液圧との
差、実液圧の目標液圧に対する遅れ時間、作動液の粘性
等で表すことができる。目標液圧と実液圧との差が大き
い場合や、遅れ時間が長い場合は、制御応答性が悪いと
することができる。作動液の温度が設定温度より低い場
合は、粘性が高く、制御応答性は悪くなる。要求液圧制
御値としての目標液圧は、例えば、通常制動中におい
て、ホイールシリンダ液圧を運転者の意図する減速度が
得られる大きさに制御する場合には、第一ホイールシリ
ンダと第二ホイールシリンダとで同じ大きさになること
が多いが、アンチロック制御においては、車輪各々の制
動スリップ状態に基づいて各車輪に対応するホイールシ
リンダ液圧が制御されることが多いため、第一ホイール
シリンダと第二ホイールシリンダとで異なる場合が多
い。トラクション制御においても同様に、駆動輪各々の
駆動スリップ状態に基づいて各々制御されることが多い
ため、目標液圧が異なる場合が多い。それに対し、アン
チロック制御において、左右後輪の両ホイールシリンダ
の液圧については共通にローセレクト制御が行われた
り、トラクション制御において、両駆動輪のホイールシ
リンダの液圧についてハイセレクト制御が行われたりす
る場合には、第一ホイールシリンダと第二ホイールシリ
ンダとで、目標液圧が同じになる場合もある。また、実
施形態に関して詳述するように、ビークルスタビリティ
制御の一態様であるドリフトアウト抑制制御において
は、非駆動輪側については左右のホイールシリンダで目
標液圧が異なるが、駆動輪側については同じ大きさとさ
れる場合があり、この場合にも、第一ホイールシリンダ
と第二ホイールシリンダとで、目標液圧が同じになる。
要求液圧制御値としての目標液圧変化速度は、例えば、
通常制動中において運転者の迅速なブレーキ操作が行わ
れた場合に大きくなる。また、アンチロック制御中にお
いて急減圧が選択された場合、トラクション制御中にお
いて急増圧が選択された場合、ドリフトアウト抑制制御
中において、ドリフトアウト傾向が強い場合等にも大き
くなる。さらに、回生制動協調制御中において回生制動
力が急に小さくなった場合にも大きくなる。これらの場
合には、高い液圧制御応答性が要求される場合が多い。
実液圧を目標液圧の変化に伴って変化させる必要がある
からであり、要求実液圧変化速度が大きくされる。な
お、要求液圧制御応答性は、目標液圧制御速度が小さく
ても、実液圧と目標液圧との差が大きい場合に高くな
る。独自液圧制御手段による制御が行われる場合には、
連通装置が遮断状態にされることが一般的であるが連通
状態にあってもよい。第一,第二ホイールシリンダで、
要求液圧制御値が異なる場合は遮断状態にする必要があ
るが、同じ場合には、要求制御応答性が高くても遮断状
態にする必要は必ずしもないのである。 (9)前記独自液圧制御手段が、前記連通装置を、第一
ホイールシリンダと第二ホイールシリンダとの要求液圧
制御値の大きさに基づいて制御する連通状態制御手段を
含む(7) 項または(8) 項に記載の液圧制御装置。前述の
ように、第一ホイールシリンダと第二ホイールシリンダ
とで、要求液圧制御値が同じ場合には連通装置が連通状
態とされ、異なる場合には遮断状態とされるようにする
ことができる。要求液圧制御値が同じ場合には、要求制
御応答性が高くても低くても連通状態に保たれれば、連
通装置の切換回数を少なくできるという利点がある。例
えば、通常制動中においては、第一,第二ホイールシリ
ンダで要求液圧制御値が同じであることが多いため、連
通装置を連通状態に保った状態で、第一液圧制御弁装
置,第二液圧制御弁装置を制御することが可能となる。
なお、独自液圧制御手段が、前述の独立独自液圧制御手
段および共通独自液圧制御手段と、これら共通独自液圧
制御手段と独立独自液圧制御手段とのいずれか一方を、
第一ホイールシリンダと第二ホイールシリンダとの要求
液圧制御値に基づいて選択する独自液圧制御手段選択手
段とを含むものとすることもできる。 (10)前記主選択手段が、前記第一液圧制御弁装置と
第二液圧制御弁装置とのいずれか一方が作動不良に陥っ
た場合に前記掛持ち液圧制御手段を選択する作動不良対
応選択手段を含む(7) 項ないし(9) 項のいずれか1つに
記載の液圧制御装置(請求項8)。第一液圧制御弁装置
と第二液圧制御弁装置とのいずれか一方が作動不良であ
っても他方が正常な場合に、掛持ち液圧制御手段が選択
されれば、第一ホイールシリンダと第二ホイールシリン
ダとの両方の液圧を制御することができる。したがっ
て、作動不良であることに起因して液圧制御自体を中止
させる場合に比較して、ホイールシリンダ液圧を目標液
圧に近づけることができ、車両の走行安定性を向上させ
ることができる。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、請求項1ないし7に記載に
発明の共通の一実施形態である液圧制御装置が含まれる
液圧制動装置について図面に基づいて詳細に説明する。
この液圧制動装置は、請求項8に記載の発明の一実施形
態である液圧制御装置を含むものでもある。図1に示す
ように、液圧制動装置は、右前輪20,左前輪22のホ
イールシリンダ24,26、右後輪30,左後輪32の
ホイールシリンダ34,36、ホイールシリンダ24,
26,34,36各々に対応して設けられたリニアバル
ブ装置50〜56、マスタシリンダ60、定液圧源62
等を含むものである。マスタシリンダ60は2つの加圧
室を有するものであり、これら2つの加圧室には、それ
ぞれ、ブレーキペダル64の操作力に応じた同じ大きさ
の液圧が発生させられる。一方の加圧室には、液通路6
6を介して駆動輪である前輪20,22のホイールシリ
ンダ24,26が接続され、他方の加圧室には、液通路
68を介して後輪30,32のホイールシリンダ34,
36が接続されている。液通路66,68は途中で分岐
させられ、それぞれの先端にホイールシリンダが接続さ
れているのである。ホイールシリンダ24,26は、液
通路66の分岐位置より下流側の部分によって接続さ
れ、ホイールシリンダ34,36は、液通路68の分岐
位置より下流側の部分によって接続されることになる。
液通路66の分岐位置より下流側の2つのホイールシリ
ンダ24,26を連通させる部分を液通路70とし、液
通路68の分岐位置より下流側のホイールシリンダ3
4,36を連通させる部分を液通路72とする。
【0005】定液圧源62は、マスタリザーバ78,ポ
ンプ80,アキュムレータ82等を含むものであり、マ
スタリザーバ78の作動液がポンプ80によって汲み上
げられてアキュムレータ82に蓄えられる。定液圧源6
2には、2個の圧力スイッチ84,85が設けられてい
る。一方の圧力スイッチは、アキュムレータ82に蓄え
られた液圧が設定範囲から外れたことを検出するもので
あり、他方の圧力スイッチはアキュムレータ82の液圧
が下限値より小さくなったことを検出するスイッチであ
る。アキュムレータの液圧が上限値より大きくなれば、
作動液がリリーフ弁88を介してポンプ80の汲上側に
戻される。アキュムレータ82の液圧が設定範囲に保た
れるようにポンプ80を駆動する電動モータ86が制御
されるのであり、アキュムレータ82には、設定圧力範
囲の作動液が常時蓄えられるようにされているのであ
る。
【0006】前記液通路66の分岐位置より上流側には
電磁開閉弁90が設けられており、この電磁開閉弁90
の開閉により、ホイールシリンダ24,26とマスタシ
リンダ60とが連通させられたり、遮断されたりする。
電磁開閉弁90は、リニアバルブ装置50,52の制御
が行われる場合は閉状態に保たれるが、制御が行われな
い場合は開状態に保たれる。リニアバルブ装置50,5
2の制御が行われる場合であっても、電気系統にフェー
ルが生じた場合には、開状態に切り換えられ、ホイール
シリンダ24,26にマスタシリンダ60が連通させら
れ、マスタシリンダ60からの作動液が流入させられ
る。また、前述の液通路70の途中には電磁開閉弁92
が設けられており、電磁開閉弁92の開閉により、ホイ
ールシリンダ24,26が互いに連通させられたり遮断
されたりする。電磁開閉弁92が開状態にされれば、ホ
イールシリンダ24,26の液圧は定常状態において同
じになる。液通路68についても同様に、分岐位置より
上流側に電磁開閉弁94が設けられ、液通路72には電
磁開閉弁96が設けられている。電磁開閉弁94,96
は、電磁開閉弁90,92と同様に制御される。
【0007】前記定液圧源62と、マスタリザーバ78
と、各ホイールシリンダ24,26,34,36との間
には、それぞれ前記リニアバルブ装置50,52,5
4,56が設けられている。ホイールシリンダ24,2
6,34,36に対応して、リニアバルブ装置50,5
2,54,56各々が設けられているのである。リニア
バルブ装置50,52,54,56については後述する
が、リニアバルブ装置50,52,54,56の制御に
より、各ホイールシリンダ24,26,34,36の液
圧が独立に制御可能とされている。また、リニアバルブ
装置50,52とリニアバルブ装置54,56との間に
は電磁開閉弁98が設けられている。電磁開閉弁98
は、電気系統にフェールが生じた場合等に閉状態に切り
換えられる。電磁開閉弁98が閉状態に切り換えられれ
ば、フェールの影響を小さくすることができる。
【0008】ブレーキペダル64とマスタシリンダ60
との間には、ストロークシミュレータ104が設けられ
ており、ブレーキペダル64の踏込み時に、マスタシリ
ンダ60の作動液がホイールシリンダ24,26,3
4,36に供給されなくても、運転者が違和感を感じる
ことが回避される。ストロークシミュレータ104は、
図示しないが、ブレーキペダル64に連結させられた踏
力出力ロッドと、マスタシリンダ60の加圧ピストンに
連結させられた入力ロッドとの間に設けられたものであ
り、一端が踏力出力ロッドに固定され、他端が入力ロッ
ドに固定されたスプリングを含むものである。ブレーキ
ペダル64が踏み込まれると、スプリングが弾性変形さ
せられるため、マスタシリンダ60に踏力を伝達しつ
つ、ストロークを生じさせることができる。また、ブレ
ーキペダル64が踏み込まれた状態にあることを検出す
るブレーキスイッチ106が設けられている。
【0009】液圧制動装置には、上記ブレーキスイッチ
106の他に、マスタシリンダ60の液圧を検出する液
圧センサ110,ホイールシリンダ24,26,34,
36の液圧をそれぞれ検出する液圧センサ112〜11
8が設けられている。通常制動中においては、マスタシ
リンダ60の液圧が、運転者の意図する所要制動力に応
じた大きさであるため、液圧センサ110によって検出
された液圧に対応する制動力に基づいて目標制動力が決
定され、目標制動力に対応する液圧がホイールシリンダ
24,26,34,36に発生させられるように、リニ
アバルブ装置50〜56が制御されるのである。換言す
れば、目標制動力に応じて目標液圧が決定され、各ホイ
ールシリンダ24,26,34,36の液圧が目標液圧
に近づくように制御される。また、各車輪20,22,
30,32の車輪速度を検出する車輪速センサ120〜
126が設けられ、アンチロック制御、トラクション制
御において、各車輪のスリップ状態、推定車体速度等が
取得される。
【0010】次に、上記リニアバルブ装置50〜56に
ついて図2に基づいて説明する。リニアバルブ装置50
〜56は、それぞれ、増圧部としての増圧リニアバルブ
150および減圧部としての減圧リニアバルブ152を
含むものである。増圧リニアバルブ150は定液圧源6
2とホイールシリンダ24,26,34,36とを接続
する液通路158の途中に設けられ、減圧リニアバルブ
152はマスタリザーバ78とホイールシリンダ24,
26,34,36とを接続する液通路160の途中に設
けられている。これらリニアバルブ装置50〜56は構
造が同じものであるため、リニアバルブ装置50につい
てのみ説明し、他のリニアバルブ装置についての説明は
省略する。
【0011】増圧リニアバルブ150は、シーティング
弁190と、電磁付勢装置194とを含むものである。
シーティング弁190は、弁体200と、弁座202
と、弁体200と一体的に移動する被電磁付勢体204
と、弁体200が弁座202に着座する向きに被電磁付
勢体204を付勢するスプリング206とを含むもので
あり、電磁付勢装置194は、ソレノイド210と、そ
のソレノイド210を保持する樹脂製の保持部材212
と、第一磁路形成体214と、第二磁路形成体216と
を含むものである。ソレノイド210の巻線の両端に電
圧が印加されると、ソレノイド210の巻線に電流が流
れ、磁界が形成される。ソレノイド210の巻線に印加
される電圧を変化させれば、被電磁付勢体204と第二
磁路形成体216との間に作用する磁気力が変化する。
被電磁付勢体204の第二磁路形成体216側の端面に
は、嵌合突部220が形成されており、第二磁路形成体
216の被電磁付勢体204側の端面には、その嵌合突
部220と軸方向に相対移動可能な状態で嵌合する嵌合
穴222が形成されている。この嵌合穴222に前記ス
プリング206が取り付けられているのである。
【0012】ソレノイド210に電圧が印加されると、
ソレノイド210,第一磁路形成体214,被電磁付勢
体204,第二磁路形成体216,第一磁路形成体21
4,ソレノイド210を経る磁路が形成されるが、被電
磁付勢体204と第二磁路形成体216との間の磁気抵
抗は、被電磁付勢体204と第二磁路形成体216との
軸方向の相対的な位置に依存して変化する。具体的に
は、被電磁付勢体204と第二磁路形成体216との軸
方向の相対位置が変化すれば、被電磁付勢体204の嵌
合突部220と第二磁路形成体216の嵌合穴222と
の微小間隔を隔てて互いに対向する円筒面(嵌合突部2
20の外周面と嵌合穴222の内周面とのうち互いに対
向する部分)の面積が変化する。もし、被電磁付勢体2
04と第二磁路形成体216とが単純に端面同士で微小
間隔を隔てて対向しているのであれば、被電磁付勢体2
04と第二磁路形成体216との軸方向の距離の減少、
すなわち接近に伴って磁気抵抗が加速度的に減少し、両
者の間に作用する磁気力が加速度的に増大する。それに
対し、本実施形態の増圧リニアバルブ150において
は、被電磁付勢体204と第二磁路形成体216との接
近に伴って、嵌合突部220と嵌合穴222との上記円
筒面の面積が増加し、この円筒面を通る磁束が増加する
一方、被電磁付勢体204の端面と第二磁路形成体21
6の端面とのエアギャップを通る磁束が減少する。その
結果、ソレノイド210に印加される電圧が一定であれ
ば、被電磁付勢体204を第二磁路形成体216方向へ
付勢する磁気力(以下、電磁駆動力と称する)が、被電
磁付勢体204と第二磁路形成体216との軸方向の相
対的な移動に関係なくほぼ一定となる。一方、スプリン
グ206による被電磁付勢体204を第二磁路形成体2
16から離間する方向へ付勢する付勢力(以下、スプリ
ングの付勢力と称する)は、被電磁付勢体204と第二
磁路形成体216との接近に伴って増大する。したがっ
て、弁体200に増圧リニアバルブ150の前後の液圧
差に基づく付勢力(以下、差圧作用力と称する)が作用
していない状態では、被電磁付勢体204の第二磁路形
成体216方向への移動が、上記スプリングの付勢力と
電磁駆動力とが等しくなることにより停止することとな
る。
【0013】この電磁駆動力の大きさは、ソレノイド2
10の巻線に印加される電圧の大きさと共に増加し、そ
れら印加する電圧と電磁駆動力との関係は予め知ること
ができる。したがって、印加電圧をその関係にしたがっ
て連続的に変化させることにより、電磁駆動力を変更す
ることができる。印加電圧を増加させると電磁駆動力が
増加し、弁体200を弁座202に押し付ける向きの力
が小さくなり、弁体200が弁座202から離間し易く
なる。弁体200を弁座202から離間させる方向に作
用する差圧作用力が、被電磁付勢体204に作用する力
(電磁駆動力とスプリングの付勢力との合力であるが、
電磁駆動力とスプリングの付勢力とは互いに反対向きの
力である)よりも大きくなると、離間させられるのであ
り、印加電圧を増加させると差圧作用力が小さくても、
離間させられることになる。減圧リニアバルブ152
も、基本的には増圧リニアバルブ150と同じものであ
り、減圧リニアバルブ152の前後の液圧差に応じた差
圧作用力が、印加電圧に応じた電磁駆動力とスプリング
224の付勢力との合力より大きくなると、弁体200
が弁座202から離間させられる。
【0014】本実施形態においては、印加電圧が0の場
合における増圧リニアバルブ150の開弁圧が約20M
Pa(約204kgf/cm2 )とされ、減圧リニアバ
ルブ152の開弁圧が18MPa(≒184kgf/c
2 )とされている。換言すれば、スプリング206,
224の付勢力がこれらに対応する大きさとされている
のであり、いずれにおいても、定液圧源62により供給
される作動液の最大液圧よりも大きくされている。増圧
リニアバルブ150,減圧リニアバルブ152に供給さ
れる作動液の最大液圧は、ポンプ80により加圧され、
また、アキュムレータ82に蓄えられる最大の液圧であ
る。したがって、ソレノイド210に電圧が印加されな
い場合に、定液圧源62の作動液が増圧リニアバルブ1
50を経てホイールシリンダ24に流入させられたり、
減圧リニアバルブ152を経てマスタリザーバ78に流
出させられることが事実上ないようにされているのであ
る。
【0015】増圧リニアバルブ150において、電磁駆
動力が、差圧作用力とスプリングの付勢力との関係で大
きくなれば、弁体200が弁座202から離間させら
れ、定液圧源62からホイールシリンダ24への作動液
の流入が許容され、ホイールシリンダ液圧が増大させら
れる。弁体200と弁座202との間によって形成され
る開口面積は、印加電圧の大きさに応じて決められる。
印加電圧の大きさは、前後液圧差、目標液圧等に基づい
て決定される。増圧リニアバルブ150の前後液圧差
は、定液圧源62の液圧と液圧センサ112によって検
出されるホイールシリンダ24の液圧との差とされる。
減圧リニアバルブ152についても同様に、電磁駆動力
が、差圧作用力とスプリングの付勢力との関係で大きく
なれば開かれ、ホイールシリンダ24からマスタリザー
バ78への作動液の流出が許容され、ホイールシリンダ
液圧が減少させられる。減圧リニアバルブ152の前後
の液圧差は、ホイールシリンダ24の液圧とマスタリザ
ーバ78の液圧との差とされる。マスタリザーバ78の
液圧は、大気圧であるため、ホイールシリンダ24の液
圧が液圧差と同じになる。このように、ホイールシリン
ダ24の液圧は、リニアバルブ装置50の増圧リニアバ
ルブ150,減圧リニアバルブ152のソレノイド21
0に印加される電圧を制御することにより制御されるの
である。
【0016】上記リニアバルブ装置50〜56は、入力
部,出力部,RAM,ROM,CPU等を備えたコンピ
ュータを主体とする液圧制御装置230の指令に従って
制御される。液圧制御装置230の入力部には、前述の
ブレーキスイッチ106、各液圧センサ110〜11
8、車輪速センサ120〜126の他、作動液の粘性を
取得する粘性取得装置232等が接続され、出力部に
は、前記各電磁開閉弁90〜98のソレノイドやリニア
バルブ装置50〜56のソレノイド210等が図示しな
い駆動回路を介して接続されている。ROMにはフロー
チャートの図示は省略するが、液圧制動力制御プログラ
ム、アンチロック制御プログラム、トラクション制御プ
ログラム、ビークルスタビリティ制御プログラム、図3
のフローチャートで表されるリニアバルブ装置選択プロ
グラム等を含む種々のプログラム、種々のテーブル等が
記憶されている。粘性取得装置232は、当該液圧制動
装置を流れる作動液の粘性を取得する装置であって、本
実施形態においては、作動液の温度に基づいて取得され
る。作動液の温度が設定温度以下の場合に粘性が高いと
される。
【0017】以上のように構成された液圧制動装置にお
ける作動について説明する。非制動中であってリニアバ
ルブ装置50〜56が非制御中である場合には、各電磁
開閉弁90〜98は図示する原位置に保たれる。ブレー
キペダル64が踏み込まれると、各ホイールシリンダ2
4,26,34,36には、液通路66,70,68,
72を経て、マスタシリンダ60の作動液が供給され
る。ファーストフィルが終了すると、電磁開閉弁90,
94が閉状態に切り換えられ、ホイールシリンダ24,
26,34,36には定液圧源62の作動液が供給され
ることになる。ブレーキペダル64が踏み込まれた場合
は、ホイールシリンダ24,26,34,36に定液圧
源62の作動液が供給されるようにすることもできる
が、本実施形態においては、踏込み開始時の効き遅れを
小さくするために、マスタシリンダ60の作動液が供給
されるようにされているのである。ファーストフィルが
終了したことは、ホイールシリンダ24,26,34,
36の液圧が予め定められたファーストフィル完了液圧
に達したことにより検出される。
【0018】ファーストフィルが終了すると、リニアバ
ルブ装置50〜56によって制御された液圧がホイール
シリンダ24,26,34,36に伝達されるが、リニ
アバルブ装置50〜56は、前述のように、ホイールシ
リンダ24,26,34,36の液圧が、運転者の意図
する所要制動力(減速度)に対応する液圧に近づくよう
に制御される。リニアバルブ装置50〜56のソレノイ
ド210への印加電圧は、液圧制動力制御プログラムの
実行に従って制御される。後述するが、ホイールシリン
ダ液圧の制御には、独自液圧制御と掛持ち液圧制御とが
あり、独自液圧制御が選択された場合には、各ホイール
シリンダ24,26,34,36の液圧各々がリニアバ
ルブ装置50〜56各々の制御によって独自に制御さ
れ、掛持ち液圧制御が選択された場合には、ホイールシ
リンダ24,26の液圧がリニアバルブ装置50,52
のいずれか一方の制御により制御され、ホイールシリン
ダ34,36の液圧が、リニアバルブ装置54,56の
いずれか一方の制御により制御される。また、電磁開閉
弁92,96は、独自液圧制御が行われる場合は閉状態
とされるが、掛持ち液圧制御が行われる場合は開状態と
される。
【0019】前述のように、前輪20,22のホイール
シリンダ24,26は、液通路70によって互いに接続
されている。そのため、電磁開閉弁92が開状態にある
場合には、定常状態におけるホイールシリンダ24,2
6の液圧は同じ大きさになる。換言すれば、両方のホイ
ールシリンダ24,26の目標液圧が同じ場合には、リ
ニアバルブ装置50,52の両方を制御する必要は必ず
しもなく、いずれか一方を制御すればよい。例えば、リ
ニアバルブ装置50を制御することによって、両ホイー
ルシリンダ24,26の液圧が同じ大きさに制御される
ことになるのであるが、リニアバルブ装置50は本来ホ
イールシリンダ24の液圧を制御するために設けられた
ものである。このホイールシリンダ24の液圧を制御す
るためのリニアバルブ装置50の制御により、ホイール
シリンダ24のみならずホイールシリンダ26の液圧も
制御されることになるため、この制御を掛持ち液圧制御
と称するのである。
【0020】それに対して、ホイールシリンダ24,2
6の液圧を異なる大きさに制御する場合には、電磁開閉
弁92が遮断状態にされる。ホイールシリンダ24の液
圧はリニアバルブ装置50の制御により制御され、ホイ
ールシリンダ26の液圧はリニアバルブ装置52の制御
により制御される。各ホイールシリンダ24,26は、
各々のホイールシリンダ24,26に対応して設けられ
たリニアバルブ50,52(そのホイールシリンダを制
御するために設けられたリニアバルブ装置)の制御によ
り制御されることになるため、この制御を独自液圧制御
と称する。また、目標液圧が同じであっても、要求液圧
制御応答性が高い場合には、独自液圧制御が行われる。
リニアバルブ装置50〜56の能力は、通常、1つのホ
イールシリンダを制御するのに必要な能力とされている
ため、2つのホイールシリンダの液圧を制御する際に
は、制御応答性が悪くなるからである。本実施形態にお
いては、要求液圧制御応答性として、目標液圧と実際の
ホイールシリンダの液圧との差に基づいて求められた要
求実液圧変化速度とされる。要求実液圧変化速度が設定
液圧変化速度より大きい場合には、要求液圧制御応答性
が高いとされ、独自液圧制御が行われる。設定液圧変化
速度は、増圧リニアバルブ150,減圧リニアバルブ1
52の液圧制御能力等に基づいて決定される。なお、独
自液圧制御が行われる場合には、2つのリニアバルブ装
置の両方が必ず作動状態とされるとは限らない。例え
ば、いずれか一方のホイールシリンダの液圧を保持し、
他方のホイールシリンダの液圧を減圧あるいは増圧させ
る場合があるからである。後輪30,32についても同
様に、掛持ち液圧制御においてはリニアバルブ装置5
4,56のいずれか一方が制御され、独自液圧制御にお
いてはリニアバルブ装置54,56の両方が制御され
る。
【0021】また、制動中において、電気系統にフェー
ルが生じた場合には、電磁開閉弁90,92および電磁
開閉弁94,96が開状態に切り換えられる。液通路6
6,68,70,72によって、マスタシリンダ60と
ホイールシリンダ24,26,34,36とが連通させ
られ、ホイールシリンダ24,26,34,36にマス
タシリンダ60の液圧が伝達される。また、ホイールシ
リンダ24,26およびホイールシリンダ34,36が
それぞれ連通させられるため、左右のホイールシリンダ
液圧を同じ大きさとすることができる。
【0022】制動中に、車輪20,22,30,32の
いずれか1つの制動スリップが過大になる等アンチロッ
ク制御開始条件が満たされると、アンチロック制御が開
始される。電磁開閉弁90〜96が閉状態に保たれた状
態において、リニアバルブ装置50〜56が制御される
ことにより、各車輪20,22,30,32の制動スリ
ップ状態が適正状態に保たれるように、各ホイールシリ
ンダ24,26,34,36の液圧が制御される。本実
施形態においては、アンチロック制御においては、各ホ
イールシリンダ24,26,34,36の液圧が独立に
制御されるのであり、独自液圧制御が行われる。
【0023】制動中に、車両のスピン傾向あるいはドリ
フトアウト傾向が大きくなった場合には、スピン抑制制
御あるいはドリフトアウト抑制制御が行われる。スピン
抑制制御においては、駆動輪のうちの旋回外輪のホイー
ルシリンダ液圧が増大させられ、ドリフトアウト抑制制
御においては、左右駆動輪の両ホイールシリンダ液圧お
よび非駆動輪のうちの旋回内輪のホイールシリンダ液圧
が増大させられる。スピン抑制制御,ドリフトアウト抑
制制御はよく知られた制御であるため、詳細な説明を省
略するが、スピン抑制制御,ドリフトアウト抑制制御に
おける目標液圧は、スピン傾向,ドリフトアウト傾向に
基づいて決定される。なお、スピン抑制制御やドリフト
アウト抑制制御は、ブレーキペダル64が踏み込まれて
いない場合にも行われる。
【0024】本実施形態においては、スピン抑制制御に
おいて、駆動輪としての前輪20,22の一方のホイー
ルシリンダ液圧が増大させられる。ホイールシリンダ2
4,26の間で目標液圧が異なることになるため、前輪
側のホイールシリンダ24,26の液圧については独自
液圧制御が行われる。後輪側のホイールシリンダ34,
36の液圧については、通常制動中と同様に、独自液圧
制御と掛持ち液圧制御とのいずれか一方が行われる。ド
リフトアウト抑制制御においては、非駆動輪としての後
輪30,32の旋回内輪のホイールシリンダと、駆動輪
としての前輪20,22のホイールシリンダ24,26
についての目標液圧が同じ大きさとされるが、この目標
液圧は、ドリフトアウト傾向が大きい場合は大きくされ
る。そのため、後輪側のホイールシリンダ34,36の
液圧については独自液圧制御が行われるが、前輪側のホ
イールシリンダ24,26の液圧については、要求液圧
制御応答性等に応じて掛持ち液圧制御と独自液圧制御と
のいずれか一方が行われることになる。
【0025】ブレーキペダル64が踏み込まれていない
場合であって、駆動輪としての前輪20,22の少なく
とも一方の駆動スリップ状態が過大になる等トラクショ
ン制御開始条件が満たされた場合には、トラクション制
御が行われる。電磁開閉弁90,94が閉状態とされる
ことにより、駆動輪としての前輪20,22のホイール
シリンダ24,26がマスタシリンダ60から遮断され
た状態で、リニアバルブ装置50,52の制御により、
ホイールシリンダ24,26の液圧が、駆動スリップ状
態が適正状態に保たれるように制御される。ホイールシ
リンダ24,26の液圧については独自液圧制御が行わ
れるのである。
【0026】掛持ち液圧制御と独自液圧制御との選択
は、リニアバルブ装置50,52が制御状態にある場合
に行われる。リニアバルブ装置50,52は、前述のよ
うに、制動中であってファーストフィルが完了した場
合、あるいは非制動中であってトラクション制御やビー
クルスタビリティ制御が行われる場合に制御される。掛
持ち液圧制御は、掛持ち液圧制御選択条件が満たされた
場合に選択される。掛持ち液圧制御選択条件は、ホイー
ルシリンダ24,26の目標液圧が同じで、要求実液圧
変化速度が設定液圧変化速度より小さく、かつ、作動液
の粘性が高くない場合に満たされる。目標液圧が異なる
場合、目標液圧が同じであっても要求実液圧変化速度が
設定液圧変化速度以上の場合、作動液の粘性が高い場合
等は独自液圧制御が選択される。また、アンチロック制
御中,トラクション制御中においては、独自液圧制御が
選択されるようにされている。
【0027】前述のように、通常制動中においては、目
標液圧は、液圧センサ110によって検出されたマスタ
シリンダ60の液圧に基づいて取得され、ドリフトアウ
ト抑制制御中においては、ドリフトアウト傾向に基づい
て取得される。そして、要求液圧制御応答性としての要
求実液圧変化速度は、目標液圧から実液圧を引いた大き
さに基づいて求められる。これらの差が大きい場合に
は、実液圧を大きな速度で目標液圧に近づける要求があ
るのであり、高い液圧制御応答性が要求されるのであ
る。作動液の粘性は、作動液の温度が設定温度以下の場
合に高いとされるが、粘性が高い場合には、液圧制御応
答性が悪くなるため、独自液圧制御が選択されるように
することが望ましい。
【0028】掛持ち液圧制御が選択された場合には、リ
ニアバルブ装置50,52の作動回数がほぼ同じになる
ように、リニアバルブ装置50とリニアバルブ装置52
とのいずれか一方が選択される。リニアバルブ装置5
0,52の各々の作動回数N1 ,N2 は、フローチャー
トの図示は省略するが、作動回数カウンタによってカウ
ントされ、これらの差(N1 −N2 )が求められ、記憶
される。作動回数差が正の値である場合には、リニアバ
ルブ装置50の方が作動回数が多いため、リニアバルブ
装置52が選択される。本実施形態においては、リニア
バルブ装置50,52の作動回数は、リニアバルブ装置
50,52の各々に含まれる増圧リニアバルブ150,
減圧リニアバルブ152の作動回数の平均回数とされ
る。増圧リニアバルブ150,減圧リニアバルブ152
の作動回数は、各々のソレノイド210に連続して電圧
が印加された回数とする。なお、リニアバルブ装置5
0,52の作動回数は、増圧リニアバルブ150の作動
回数と減圧リニアバルブ152の作動回数とのうちの大
きい方としたり、増圧リニアバルブ150,減圧リニア
バルブ152の予め定められたいずれか一方の作動回数
としたりすることもできる。
【0029】ステップ1(以下、S1と略称する。他の
ステップについても同様とする。)〜S3において、リ
ニアバルブ装置が制御状態にあるか否かが判定される。
S1において、ブレーキペダル64が踏み込まれた状態
にあるか否かが判定される。踏み込まれている場合に
は、S2において、ファーストフィル中か否かが判定さ
れる。ファーストフィル中でない場合には、S2におけ
る判定がNOとなる。リニアバルブ装置50〜56が制
御状態であることがわかるのである。それに対して、ブ
レーキペダル64が踏み込まれていない場合であって
も、トラクション制御やビークルスタビリティ制御が行
われる場合には、S1における判定がNO、S3におけ
る判定がYESとなる。この場合においても、リニアバ
ルブ装置50〜56は制御状態にあるのである。それに
対して、ブレーキペダル64が踏み込まれていても、フ
ァーストフィル中の場合、踏み込まれていない場合であ
って、トラクション制御もビークルスタビリティ制御も
行われない場合、すなわち、S1,S2における判定が
ともにYESである場合、S1,S3における判定がと
もにNOの場合には、リニアバルブ装置50〜56は制
御状態にないことになる。
【0030】リニアバルブ装置50〜56が制御状態に
ある場合には、S4〜6において、掛持ち液圧制御選択
条件が満たされるか否かが判定される。選択条件が満た
される場合には、掛持ち液圧制御が選択される。前述の
ように、前輪側についてはホイールシリンダ24,26
の目標液圧が同じで(アンチロック制御中でもトラクシ
ョン制御中でもない)、要求液圧制御応答性が低く、作
動液の粘性が高くない場合には、掛持ち液圧制御選択条
件が満たされ、S7〜10において、リニアバルブ装置
50,52のいずれか一方が選択される。掛持ち液圧制
御選択条件が満たされない場合には、S11において、
独自液圧制御が選択される。リニアバルブ装置50,5
2の両方が選択されるのである。掛持ち液圧制御手段が
選択された場合には、S7において、リニアバルブ装置
50,52の作動回数差が読み込まれる。差が正の値の
場合には、S8における判定がYESとなり、S9にお
いて、リニアバルブ装置52が選択され、0以下の場合
には、判定がNOとなり、S10においてリニアバルブ
装置50が選択される。0の場合には、リニアバルブ装
置50,52のいずれか選択されてもよいが、本実施形
態においては、リニアバルブ装置50が選択されるよう
にされているのである。
【0031】リニアバルブ装置50が選択された場合に
は、ホイールシリンダ24,26の両方の液圧は、リニ
アバルブ装置50により制御される。この場合には、リ
ニアバルブ装置52は非作動状態に保たれる。リニアバ
ルブ装置52が選択された場合には、リニアバルブ装置
50は非作動状態に保たれる。このように、掛持ち液圧
制御選択条件が満たされた場合には、リニアバルブ装置
50,52のいずれか一方が作動状態とされる一方、他
方が非作動状態とされるため、リニアバルブ装置50,
52の作動回数を減らすことができ、使用可能期間を長
くすることができる。後輪側についても同様に、掛持ち
液圧制御選択条件が満たされた場合には、リニアバルブ
装置54,56のいずれか一方が作動状態とされる一
方、他方が非作動状態とされるため、リニアバルブ装置
54,56の作動回数を減らすことができる。
【0032】以上のように、本実施形態においては、リ
ニアバルブ装置50〜56の作動回数を減らすことがで
き、使用可能期間を長くすることができる。逆に、作動
回数が減れば、従来の液圧制御装置におけるリニアバル
ブ装置と使用可能期間を同じにする場合には、リニアバ
ルブ装置の耐久性を低下させることができ、その分、コ
ストダウンを図ることも可能である。また、リニアバル
ブ装置50,52のいずれか一方が、作動回数に基づい
て選択されるため、リニアバルブ装置50,52の作動
負荷状態としての作動量をほぼ同じにすることができ
る。これらの使用可能期間をほぼ同じにし、かつ、長く
することができるのである。リニアバルブ装置54,5
6についても同様に、使用可能期間をほぼ同じにし、か
つ、長くすることができる。
【0033】本実施形態においては、リニアバルブ装置
50等によって、第一液圧制御弁装置と第二液圧制御弁
装置とのいずれか一方が構成され、リニアバルブ装置5
2等によっていずれか他方が構成される。同様に、リニ
アバルブ装置54等によっていずれか一方が構成され、
リニアバルブ装置56等によっていずれか他方が構成さ
れる。また、電磁開閉弁92,96および液通路70,
72等によって連通装置が構成される。さらに、液圧制
御装置230のS7〜10を実行する部分および選択さ
れたリニアバルブ装置のソレノイド210への印加電圧
を大きさを決定して、電圧を印加する部分等により掛持
ち液圧制御手段が構成され、S7〜10を実行する部分
等により、掛持ち液圧制御手段選択手段が構成される。
掛持ち液圧制御手段選択手段は、作動負荷状態対応制御
手段選択手段でもある。また、S11を実行する部分お
よび両方のリニアバルブ装置50,52を制御する部分
等により、独自液圧制御手段が構成され、S4〜6を実
行する部分等により、主選択手段が構成される。
【0034】なお、上記実施形態においては、リニアバ
ルブ装置50とリニアバルブ装置52とのいずれか一方
が、作動回数に基づいて選択されていたが、作動時間に
基づいて選択されるようにすることもできる。作動時間
は、リニアバルブ装置50〜56の各ソレノイド210
に0以上の電圧が印加された時間である。増圧リニアバ
ルブ150の作動時間と減圧リニアバルブ152の作動
時間との平均時間をリニアバルブ装置の作動時間とした
り、長い方の時間を作動時間としたりすることができ
る。また、掛持ち液圧制御が選択された場合には、リニ
アバルブ装置50,52のいずれか一方を交互に選択す
ることもできる。独自液圧制御手段が選択された場合に
は、リニアバルブ装置50,52の両方が作動状態にさ
れると考えることができるため、掛持ち液圧制御が選択
された場合においてのみ、交互に選択すれば、全体とし
て、リニアバルブ装置50,52で作動回数をほぼ同じ
にすることができる。この場合には、増圧リニアバルブ
150,減圧リニアバルブ152各々の作動回数をカウ
ントする必要はなく、前回選択したリニアバルブ装置を
記憶しておけばよい。S7,8のステップの代わりに、
前回掛持ち液圧制御が行われた場合に作動状態にされた
リニアバルブ装置が、リニアバルブ装置50であるか否
かを判定するステップとし、リニアバルブ装置50であ
り、判定がYESの場合には、S9において、リニアバ
ルブ装置52が選択されるようにするのである。
【0035】さらに、本実施形態においては、リニアバ
ルブ装置50とリニアバルブ装置52とのいずれか一方
が選択されたが、リニアバルブ装置50の増圧リニアバ
ルブ150とリニアバルブ装置52の減圧リニアバルブ
152との組合わせと、リニアバルブ装置50の減圧リ
ニアバルブ152とリニアバルブ装置52の増圧リニア
バルブ150との組合わせとのいずれか一方が選択され
るようにしてもよい。さらに、2つの増圧リニアバルブ
150のうちのいずれか一方、2つの減圧リニアバルブ
装置152のうちのいずれか一方が、それぞれ、作動回
数,作動時間等に基づいて選択されるようにすることが
できる。作動回数,作動時間が、リニアバルブ装置50
の増圧リニアバルブ150,減圧リニアバルブ152,
リニアバルブ装置52の増圧リニアバルブ150,減圧
リニアバルブ152各々についてカウントされる場合に
は、2つの増圧リニアバルブ150,2つの減圧リニア
バルブ152の各々についての作動量が同じになるよう
に選択することができるのである。
【0036】また、作動回数や作動時間でなく、リニア
バルブ装置50,52の温度に基づいて選択することも
できる。リニアバルブ装置50の温度は、例えば、増圧
リニアバルブ150,減圧リニアバルブ152の出口側
の作動液の温度に基づいて検出することができる。例え
ば、これらの温度のうちの高い方の温度や平均温度をリ
ニアバルブ装置50の温度とするのである。リニアバル
ブ装置50の温度が高い場合には低い場合より作動負荷
を加味した連続的作動負荷累積量が多いことがわかる。
そのため、リニアバルブ装置50の温度が作動禁止温度
以上になった場合にリニアバルブ装置50の作動を中止
して、リニアバルブ装置52の作動に切り換えれば、リ
ニアバルブ装置50に加わる作動負荷累積量が過大にな
ることを良好に回避し得る。
【0037】さらに、上記実施形態においては、要求液
圧制御応答性が高いか否かが、目標液圧と実液圧との差
に基づいて求められた要求実液圧変化速度が設定液圧変
化速度以上か否かに基づいて判定されるようにされてい
たが、実液圧の目標液圧に対する制御遅れ時間が設定遅
れ時間より長いか短いかに基づいて判定されるようにし
てもよい。また、掛持ち液圧制御選択条件が、左右ホ
イールシリンダ液圧の目標液圧が同じこと、要求液圧
制御応答性が低いこと、作動液の粘性が高くないこと
の3つの条件とされたが、これら3つ条件のうちの1つ
あるいは2つの条件としてもよい。厳密にいえば、の
目標液圧のみに基づいて選択されるようにしたり、の
条件と、の条件との条件とのいずれか一方とするこ
ともできるのである。また、上記3つの条件に他の条件
を加えることもできる。例えば、要求液圧制御速度が
設定制御速度以下であることの条件を加えることができ
る。要求液圧制御速度は、通常制動中においては、運転
者によるブレーキ操作速度が大きい場合等に大きくな
る。このの条件は、上述の3つの条件のうちの1つあ
るいは2つに代わるものとすることもできる。
【0038】さらに、上記実施形態においては、アンチ
ロック制御中やトラクション制御中においては、独自液
圧制御が行われるようにされていたが、通常制動中にお
ける場合と同様に、掛持ち液圧制御選択条件が満たされ
るか否かに基づいて、独自液圧制御と掛持ち液圧制御と
のいずれか一方が選択されるようにすることもできる。
アンチロック制御において左右後輪についてはローセレ
クト制御が行われる場合、トラクション制御においてハ
イセレクト制御が行われる場合には、左右ホイールシリ
ンダ液圧が同様に制御されるからである。なお、アンチ
ロック制御中,トラクション制御中においては、急減
圧,急増圧が選択された場合に、要求液圧制御速度が設
定制御速度より大きくなり、高い液圧制御応答性が要求
されることになる。
【0039】また、リニアバルブ装置50,52のいず
れか一方が作動不良で、他方が正常である場合に掛持ち
液圧制御手段が選択されるようにすることもできる。そ
の場合には、リニアバルブ装置の選択が、図4のフロー
チャートで表されるリニアバルブ装置選択プログラムの
実行に従って行われる。上記実施形態においては、電気
系統にフィールが生じた場合には、リニアバルブ装置5
0〜56によるホイールシリンダ液圧制御が終了させら
れ、ホイールシリンダ24,26,34,36にマスタ
シリンダ60が連通させられるようにされていたが、本
実施形態においては、リニアバルブ装置50,52のい
ずれか一方あるいはリニアバルブ装置54,56のいず
れか一方が作動不良であっても、他方が正常であれば、
制御が継続して行われることになる。
【0040】S24において、リニアバルブ装置50,
52の両方が正常か否かが判定される。正常である場合
には、S4以降において、上記実施形態における場合と
同様の制御が行われるが、両方が正常でない場合には、
S25以降が実行される。S25,26において、リニ
アバルブ装置50,52の両方が異常か、いずれか一方
が正常か否かが判定される。いずれか一方が正常である
場合には、S25,26のいずれか一方のステップにお
ける判定がYESとなり、S9,10のいずれか一方に
おいて、その正常な方のリニアバルブ装置50,52が
選択される。また、両方のリニアバルブ装置50,52
が異常の場合には、S25,26のいずれの判定もNO
となり、S27において、制御が終了させられることに
なる。このように、リニアバルブ装置50,52のいず
れか一方に作動不良が生じても、他方が正常である場合
には、ホイールシリンダ24,26の両方の液圧を掛持
ち液圧制御により制御することができる。そのため、作
動不良の場合に制御を終了させる場合より、ホイールシ
リンダ24,26の液圧を目標液圧に近づけることがで
きる。
【0041】後輪側についても同様に、リニアバルブ装
置54,56の両方が異常か、いずれか一方が正常か否
かが判定され、いずれか一方が正常である場合には、そ
の正常ないずれか一方によって両ホイールシリンダ3
4,36の液圧が制御される。このように、リニアバル
ブ装置54,56の正常な一方によって両ホイールシリ
ンダ34,36の液圧を制御すれば、制御を中止する場
合に比較して車両の走行安定性を向上させることができ
る。
【0042】さらに、上記実施形態においては、独自液
圧制御が選択された場合には、電磁開閉弁92,96が
閉状態とされたが、要求液圧制御応答性が高い場合、粘
性が高い場合等には、開状態のまま制御することもでき
る。目標液圧が同じであれば、2つのホイールシリンダ
24,26あるいはホイールシリンダ34,36は連通
状態にあっても差し支えないのである。
【0043】また、液圧制動装置の構造は、上記実施形
態における場合に限らず、他の構造のものとすることが
できる。上記実施形態においては、一つのホイールシリ
ンダにリニアバルブ装置が1つ設けられていたが2つの
ホイールシリンにリニアバルブ装置が1つ設けられてい
る構造のものであってもよい。この場合には、4つのホ
イールシリンダの目標液圧が同じ場合等掛持ち液圧制御
選択条件が満たされた場合に、4つのホイールシリンダ
を互いに連通させて、2つのリニアバルブ装置のうちの
いずれか一方を作動状態とするのである。
【0044】さらに、液圧制動装置を図5に示す構造の
ものとすることができる。この液圧制動装置において
は、マスタシリンダ60の2つの加圧室のうちの一方の
加圧室には右前輪20のホイールシリンダ24が液通路
250によって接続され、他方の加圧室には左前輪22
のホイールシリンダ26が液通路252によって接続さ
れている。1つの加圧室に1つのホイールシリンダが接
続されているのである。また、液通路250,252は
液通路254によって接続されており、その結果、ホイ
ールシリンダ22,24が互いに接続されることにな
る。液通路252の液通路254との接続部分より下流
側には電磁開閉弁256が設けられており、液通路25
0,252の液通路254との接続部分より上流側に
は、それぞれ、電磁開閉弁260,262が設けられて
いる。それに対して、後輪30,32のホイールシリン
ダ34,36には、マスタシリンダ60は接続されてお
らず、定液圧源62にリニアバルブ装置54,56を介
して接続されているだけである。
【0045】本実施形態においては、前輪20,22の
ホイールシリンダ24,26の液圧制御において掛持ち
液圧制御が選択された場合には、電磁開閉弁256が開
状態とされた状態で、リニアバルブ装置50,52のい
ずれか一方が制御される。独自液圧制御が選択された場
合には、閉状態とされた状態で、両方のリニアバルブ装
置50,52が制御される。電磁開閉弁256は、電気
系にフェールが生じた場合にも開状態に切り換えられ
る。マスタシリンダ60の2つの加圧室の作動液がそれ
ぞれホイールシリンダ24,26に供給されるが、これ
ら2つのホイールシリンダ24,26が連通させられて
いれば、両方の液圧が同じになるため、車両の安定性を
向上させることができる。また、マスタシリンダ60の
2つの加圧室のうちの一方の加圧室に液圧が発生させら
れなくなった場合等にも開状態に切り換えられる。この
場合には、その液圧が発生させられない加圧室から延び
出させられている液通路250,252のいずれか一方
に設けられた電磁開閉弁260,262のいずれか一方
が閉状態とされ、他方が開状態とされる。両方のホイー
ルシリンダ24,26が、異常な加圧室から遮断されて
正常な加圧室に連通させられることになるため、2つの
ホイールシリンダ24,26の液圧を同じ大きさにする
ことができる。
【0046】さらに、上記各実施形態における液圧制動
装置は、ハイブリット車、電気自動車に適用することも
できる。ハイブリット車や電気自動車においては、回生
制動協調制御が行われるため、液圧制動力と回生制動力
との和が運転者の意図する所要制動力になるように、す
なわち、ホイールシリンダ24,26,34,36の液
圧が、この液圧制動力に対応する液圧に近づくように、
リニアバルブ装置50〜56の制御により制御される。
回生制動協調制御が行われる場合には、左右ホイールシ
リンダの液圧が同じ大きさに制御することが多いため、
掛持ち液圧制御が選択されることが多い。運転者のブレ
ーキペダル64の踏力が一定である場合において、回生
制動力が0になった場合等に、要求液圧応答性が高くな
ったり、目標液圧変化速度が大きくなったりする。
【0047】また、リニアバルブ装置50〜56には、
各々増圧リニアバルブ150と減圧リニアバルブ152
との両方が含まれていたが、いずれか一方でもよい。い
ずれか一方であっても、ホイールシリンダ液圧を増圧制
御したり減圧制御したりすることができ、その場合にお
いても、本発明の効果を享受し得る。さらに、増圧リニ
アバルブ150、減圧リニアバルブ152を含むものと
することは不可欠ではなく、液通路を連通させたり、遮
断したりする単なる電磁開閉弁を1つ以上含むものとす
ることもできる。また、定液圧源,ホイールシリンダ,
マスタリザーバ78の間に設けられた電磁方向切換弁と
することもできる。この場合には、増圧部と減圧部とが
一体的に設けられたものとされる。さらに、増圧部およ
び減圧部の他に保持部を有するものとすることもでき
る。その他、いちいち例示することはしないが、特許請
求の範囲を逸脱することなく当業者の知識に基づいて種
々の変形,改良を施した態様で本発明を実施することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である液圧制御装置を含む
液圧制動装置の回路図である。
【図2】上記液圧制御装置に含まれるリニアバルブ装置
の一部断面図である。
【図3】上記液圧制御装置のROMに格納されたリニア
バルブ装置選択プログラムを表すフローチャートであ
る。
【図4】請求項8に記載の発明の一実施形態である液圧
制御装置のROMに格納されたリニアバルブ装置選択プ
ログラムを表すフローチャートである。
【図5】本発明の別の一実施形態である液圧制御装置を
含む液圧制動装置の回路図である。
【符号の説明】
50〜56 リニアバルブ装置 66,68,70,72,250,252,254 液
通路 92,96 電磁開閉弁 150 増圧リニアバルブ 152 減圧リニアバルブ 230 液圧制御装置 232 粘性取得装置 256 電磁開閉弁

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1つ以上の第一ホイールシリンダへの作動
    液の流入を許容する増圧部と流出を許容する減圧部との
    少なくとも一方を含む第一液圧制御弁装置と、 前記第一ホイールシリンダとは別の1つ以上の第二ホイ
    ールシリンダへの作動液の流入を許容する増圧部と流出
    を許容する減圧部との少なくとも一方であって、前記第
    一液圧制御弁装置に含まれる前記増圧部と減圧部との少
    なくとも一方の少なくとも1つに対応するものを含む第
    二液圧制御弁装置と、 前記第一ホイールシリンダと前記第二ホイールシリンダ
    とを互いに連通させる連通状態と遮断する遮断状態とに
    切換え可能な連通装置と、 その連通装置を連通状態にするとともに、前記第一液圧
    制御弁装置に含まれる増圧部と減圧部との少なくとも一
    方のうちの少なくとも1つを作動状態とする一方、前記
    第二液圧制御弁装置のその少なくとも1つに対応するも
    のを非作動状態に保つことにより、前記第一ホイールシ
    リンダと第二ホイールシリンダとの両方の液圧を掛け持
    ちで制御する掛持ち液圧制御手段とを含むことを特徴と
    する液圧制御装置。
  2. 【請求項2】前記掛持ち液圧制御手段が、前記第一液圧
    制御弁装置に含まれる増圧部と減圧部との少なくとも一
    方の少なくとも1つを作動状態とする一方、前記第二液
    圧制御弁装置のその少なくとも1つに対応するものを非
    作動状態に保つ第一掛持ち液圧制御手段と、前記第二液
    圧制御弁装置に含まれる増圧部と減圧部との少なくとも
    一方の少なくとも1つを作動状態とする一方、前記第一
    液圧制御弁装置のその少なくとも1つに対応するものを
    非作動状態に保つ第二掛持ち液圧制御手段と、それら第
    一掛持ち液圧制御手段と第二掛持ち液圧制御手段とのい
    ずれか一方を選択する掛持ち液圧制御手段選択手段とを
    含む請求項1に記載の液圧制御装置。
  3. 【請求項3】前記掛持ち液圧制御手段選択手段が、前記
    第一掛持ち液圧制御手段と第二掛持ち液圧制御手段との
    いずれか一方を、前記第一液圧制御弁装置に含まれる前
    記増圧部と減圧部との少なくとも一方の少なくとも1つ
    と、前記第二液圧制御弁装置のその1つに対応するもの
    との作動負荷状態に基づいて選択する作動負荷状態対応
    制御手段選択手段を含む請求項2に記載の液圧制御装
    置。
  4. 【請求項4】前記作動負荷状態対応制御手段選択手段
    が、前記第一掛持ち液圧制御手段と第二掛持ち液圧制御
    手段とのいずれか一方を、前記作動負荷状態としての作
    動回数に基づいて選択する請求項3に記載の液圧制御装
    置。
  5. 【請求項5】前記作動負荷状態対応制御手段選択手段
    が、前記第一掛持ち液圧制御手段と第二掛持ち液圧制御
    手段とのいずれか一方を、前記作動負荷状態としての作
    動時間に基づいて選択する請求項3または4に記載の液
    圧制御装置。
  6. 【請求項6】当該液圧制御装置が、さらに、前記第一液
    圧制御弁装置の増圧部と減圧部との少なくとも一方の作
    動状態を制御することにより前記第一ホイールシリンダ
    の液圧を制御し、前記第二液圧制御弁装置の増圧部と減
    圧部との少なくとも一方の作動状態を制御することによ
    り前記第二ホイールシリンダの液圧を制御する独自液圧
    制御手段と、 その独自液圧制御手段と前記掛持ち液圧制御手段とのい
    ずれか一方を選択する主選択手段とを含む請求項1ない
    し5のいずれか1つに記載の液圧制御装置。
  7. 【請求項7】前記主選択手段が、前記第一ホイールシリ
    ンダと第二ホイールシリンダとの少なくとも一方の要求
    液圧制御状態と、前記作動液の粘性との少なくとも一方
    に基づいて、前記独自液圧制御手段と掛持ち液圧制御手
    段とのいずれか一方を選択する制御性対応選択手段を含
    む請求項6に記載の液圧制御装置。
  8. 【請求項8】前記主選択手段が、前記第一液圧制御弁装
    置と第二液圧制御弁装置とのいずれか一方が作動不良に
    陥った場合に前記掛持ち液圧制御手段を選択する作動不
    良対応選択手段を含む請求項6または7に記載の液圧制
    御装置。
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