JPH11240081A - タイヤ用未加硫トレッドゴム製造方法及び空気入りタイヤ - Google Patents

タイヤ用未加硫トレッドゴム製造方法及び空気入りタイヤ

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JPH11240081A
JPH11240081A JP10221897A JP22189798A JPH11240081A JP H11240081 A JPH11240081 A JP H11240081A JP 10221897 A JP10221897 A JP 10221897A JP 22189798 A JP22189798 A JP 22189798A JP H11240081 A JPH11240081 A JP H11240081A
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    • B29D30/52Unvulcanised treads, e.g. on used tyres; Retreading
    • B29D2030/526Unvulcanised treads, e.g. on used tyres; Retreading the tread comprising means for discharging the electrostatic charge, e.g. conductive elements or portions having conductivity higher than the tread rubber
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低導電性未加硫トレッドゴム中に極幅狭高導
電性ゴム層をもつタイヤ用未加硫トレッドゴム製造方法
と、この方法に従う押出未加硫トレッドゴムを適用して
トレッドゴムに偏摩耗及びクラックを発生させずに低転
がり抵抗特性を十分に発揮するタイヤとを提供する。 【解決手段】 押出ヘッド先端部の複数流路の一流路に
沿い少なくともキャップゴム用未加硫低導電性ゴムを流
動させ、残余流路の一流路に沿ってベースゴム及びミニ
サイドウォールゴムの少なくとも一方ゴム用未加硫高導
電性ゴムを流動させ、未加硫高導電性ゴムの流動途中で
該ゴムを狭い独立分岐流路内に分岐流動させ、分岐流動
する未加硫高導電性ゴムをスリット状開口部から押出ダ
イに向け押出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、タイヤ用未加硫
トレッドゴム製造方法及び空気入りタイヤ、より詳細に
は低転がり抵抗タイヤ用未加硫トレッドゴムの製造方法
及びこの未加硫トレッドゴムを用いて製造した空気入り
タイヤに関し、特に、低転がり抵抗に有効な未加硫低導
電性ゴムを多量に含む未加硫トレッドゴムの未加硫低導
電性ゴム中に未加硫高導電性ゴムを長手方向に縦に薄い
ゴム層として有利に形成することができる一方、製品タ
イヤでは、トレッド部表面とトレッド部内方の高導電性
ゴム部材との間に縦に連なる薄い高導電性ゴム層を有
し、優れた低転がり抵抗特性を保持した上で、トレッド
ゴムの耐偏摩耗性、耐摩耗性及びトレッドゴムの耐クラ
ック性を損なわずに車両に発生する静電気をタイヤを介
して路面に確実に放電させることができる、タイヤ用未
加硫トレッドゴム製造方法及び空気入りタイヤに関す
る。
【0002】
【従来の技術】車両、なかでも乗用車やトラック及びバ
スなどに発生帯電する静電気は乗員に対する電撃ショッ
クに止まらず、時には火花放電による車両故障や車両火
災の原因となるが、通常、空気入りタイヤに使用する各
部ゴムには導電性に優れるカーボンブラックが多量に配
合されているため、車両に発生する静電気はタイヤを介
し路面に放電されるため、上記のような不具合は発生し
ないのが普通である。
【0003】ところが最近は経済性の面ばかりでなく特
に環境保全の観点から車両の一層の低燃費化要望が格段
に高まり、この要望に対応するため空気入りタイヤにも
従来にも増した低転がり抵抗タイヤの要求が強まってい
る。この要求の有力な解決手段としてトレッドゴムを主
とするゴムに、カーボンブラック配合量の大部分をシリ
カ配合に置換したゴムが積極的に採用される傾向にあ
る。
【0004】しかしカーボンブラック配合量を大幅に減
少させるか又は微量とし多量のシリカを配合したトレッ
ドゴムは電気抵抗値が大幅に上昇し、その結果、車両の
静電気の帯電量が増し先に述べた火花放電による車両故
障や車両火災のうれいが生じ、そこまでゆかなくとも人
体への電撃ショックや車両搭載のラジオ受信にノイズ障
害が発生するなどの不具合が生じるようになった。
【0005】車両と路面との間で静電気を放電する役目
を空気入りタイヤに代わり、車両の導電性材料と直接接
触させた静電気放電手段を車両に設ければ済むとはい
え、静電気放電手段は路面と擦れ合ったり衝突し合った
りするので摩滅や破損の都度、交換の手間を要する上、
摩滅や破損により放電効果を失っても気付かずにいれば
上記の問題が生じるなど、必ずしも万全な静電気放電手
段とは言いがたい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記不具合回
避のため、例えば特開平8−34204号公報では、ト
レッドゴムの中央領域を除く領域にシリカ主体配合のト
レッドゴムを配置すると共に中央領域に従来のカーボン
ブラック多量配合になる高導電性ゴムを配置した押出ト
レッドゴムの適用タイヤを提案している。この提案によ
れば通常のカーボンブラック配合になるベースゴムと結
合する高導電性ゴム領域をトレッドゴム中に設けている
ので、確かに静電気放電効果を有する低転がり抵抗空気
入りタイヤを提供することができる。
【0007】しかし上記公報が提案する空気入りタイヤ
は、シリカによるゴムの補強効果がカーボンブラックに
よる補強効果に及ばず、よってタイヤの走行が進むにつ
れトレッドゴムの摩耗度合いに差が生じ、中央領域の両
側に配置したシリカ配合ゴムの摩耗量が中央領域に配置
した高導電性ゴムの摩耗量に比しより多くなり、その結
果、高導電性ゴムとその両側ゴムとの間に初期は僅かな
段差が生じ、この段差は走行が進むにつれ著しい段差に
発展すると同時にトレッド巾方向に拡大し結局大きな偏
摩耗へと進展し、タイヤの摩耗寿命を大幅に損なう不具
合を伴う。
【0008】さらに車両のコーナリング時にタイヤに付
されるスリップアングルにより路面と接するトレッドゴ
ムが捩じられ、その結果、中央領域に位置する高導電性
ゴムの踏面からの突出は、高導電性ゴムとそれに隣接す
るシリカ主体配合ゴムとの間に大きな引き裂き力をもた
らし、ゴムの補強効果がそれ程高くないシリカ主体配合
ゴムにクラックを発生させる不具合があることも解明し
た。またトレッドゴム中に占める高導電性ゴムの容積が
多くなるので折角の低転がり抵抗特性をも損なう。以上
を総合して、この種の空気入りタイヤはさらに改善を要
することが分かった。なおこれまで述べた空気入りタイ
ヤは主としてラジアルプライタイヤのことである。
【0009】従ってまずこの発明の請求項1〜14に記
載した発明は、従来のデュアルタイプ(1個の押出ヘッ
ドに2基の押出機を連結するタイプ)又はトリプルタイ
プ(1個の押出ヘッドに3基の押出機を連結するタイ
プ)のタイヤ用未加硫トレッドゴム押出装置に極く僅か
な改造を施すに止め、従来の空気入りタイヤ及び低転が
り抵抗特性と導電性とを兼ね備える空気入りタイヤの双
方に使用可能であり、しかも押出した未加硫トレッドゴ
ム中の未加硫導電性ゴムを、製品タイヤとしたときトレ
ッドゴムの偏摩耗発生及びトレッドゴムのクラック故障
発生の双方を阻止し、かつ低転がり抵抗特性を十分に発
揮し得る、可能な限り薄い縦配置のゴム層として連続し
て形成することが可能なタイヤ用未加硫トレッドゴム製
造方法の提供を目的その一とし、次にこの発明の請求項
15〜19に記載した発明は、上記請求項1〜14に記
載した発明における未加硫トレッドゴム製造方法に従い
押出した未加硫トレッドゴムを適用し、製品タイヤにて
時代の要望に十分に対応可能な低転がり抵抗特性を保持
しつつ、トレッドゴムの偏摩耗と、トレッドゴムのクラ
ック故障とを生じることがなく、かつ路面に対し静電気
を有効に放電させることが可能な長寿命で高導電性を備
える空気入りタイヤの提供を目的その二とするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的その一を達成す
るため、この発明の請求項1に記載した発明は、1種類
以上の未加硫低導電性ゴムと1種類以上の未加硫高導電
性ゴムとを2基以上の押出機本体に供給して各押出機本
体の先端部を連結する押出ヘッドに導き出し、導き出し
た2種類以上の未加硫ゴムを押出ヘッド先端部にて複数
の流路に沿って流動させ合体させて押出ダイを介し連続
の一体複合未加硫ゴムとして押出すタイヤ用未加硫トレ
ッドゴム製造方法において、上記複数流路のうちの一の
流路に沿って、製品タイヤにてトレッドゴムの少なくと
もキャップゴムとなる未加硫低導電性ゴムを流動させ、
上記複数流路の残余流路のうち少なくとも一の流路に沿
って、製品タイヤにてベースゴム及び一対のミニサイド
ウォールゴムの少なくとも一方ゴムとなる未加硫高導電
性ゴムを流動させ、上記未加硫高導電性ゴムは、その流
動途中に形成する別途の独立分岐流路の導入口から押出
ダイ背面近傍で押出ダイ開口高さ方向に位置するスリッ
ト状開口部に至る狭い流路内を分岐流動させ、分岐流動
する未加硫高導電性ゴムをスリット状開口部から押出ダ
イに向け押出し、製品タイヤのトレッドゴムの少なくと
もキャップゴムとなる未加硫低導電性ゴムをその押出全
厚さにわたり押出幅方向に分断する極狭幅未加硫高導電
性ゴム層を一体複合未加硫ゴム中に形成することを特徴
とするタイヤ用未加硫トレッドゴム製造方法である。
【0011】ここに製品タイヤにおけるトレッドゴムに
は、単一の配合組成になる単一トレッドゴム構成の場合
と、互いに配合組成が異なるキャップゴムとベースゴム
との複合ゴム積層構成の場合とがあり、前記のトレッド
ゴムの少なくともキャップゴムとは、複合ゴム積層構成
のキャップゴムと単一トレッドゴムとの双方を含むもの
とする。なおこの発明における未加硫トレッドゴムは、
製品タイヤでの一対のサイドウォールゴムと結合一体化
する一対のウイング状ミニサイドウォールゴムを有する
場合と有していない場合との両者を含む。
【0012】請求項1に記載した発明の好適実施形態
は、まず1種類の未加硫低導電性ゴムと1種類の未加硫
高導電性ゴムとの2種類の配合組成になる未加硫ゴムを
デュアルタイプの押出装置に供給する場合につき、請求
項2に記載した発明のように、前記複数流路は、前記の
少なくともキャップゴムとなる未加硫低導電性ゴムを流
動させる第一の流路と、上記キャップゴムのタイヤ内方
で共にトレッドゴムを形成するベースゴム及びトレッド
ゴム両側の一対のミニサイドウォールゴムのいずれか一
方のゴムとなる未加硫高導電性ゴムを流動させる第二の
流路と、第二の流路から別途分岐させる第三の流路との
三つの流路に分け、第三の流路は、未加硫高導電性ゴム
の導入口から極幅狭のスリット状開口部までにわたり第
一の流路及び第二の流路から遮蔽した独立分岐流路と、
上記スリット状開口部から押出ダイ開口部に至る流路と
により形成し、上記第一の流路、第二の流路及び第三の
流路を前記押出ヘッドの先端部に使用するものである。
【0013】請求項2に記載した発明においては、請求
項3に記載した発明のように、前記第一の流路、第二の
流路及び第三の流路それぞれの流路に沿って2種類の未
加硫ゴムを押出ダイに導き出し、第三の流路を流動する
未加硫高導電性ゴムを極幅狭スリット状開口部から押出
し、この押出しゴムを製品タイヤのトレッドゴム用未加
硫低導電性ゴム中に該ゴムの厚さ方向全厚さにわたる極
幅狭の未加硫高導電性ゴム層として一体複合未加硫ゴム
中に連続形成するものとする。
【0014】請求項1に記載した発明の他の好適実施形
態は、1種類の未加硫低導電性ゴムと2種類の未加硫高
導電性ゴムとの3種類の未加硫ゴム又は2種類未加硫低
導電性ゴムと1種類の未加硫高導電性ゴムとの3種類の
未加硫ゴムのいずれか一方をトリプルタイプの押出装置
に供給する場合につき、請求項4に記載した発明のよう
に、前記複数流路は、製品タイヤのキャップゴム用未加
硫低導電性ゴムを流動させる第一の流路と、製品タイヤ
のトレッドゴム両側の一対のミニサイドウォールゴムと
なる未加硫低導電性ゴム及び未加硫高導電性ゴムのいず
れか一方の未加硫ゴムを流動させる第二の流路と、製品
タイヤのベースゴム用未加硫高導電性ゴムを流動させる
第三の流路と、第三の流路から別途分岐させる第四の流
路との四つの流路に分け、上記第四の流路は、未加硫高
導電性ゴムの導入口から極幅狭のスリット状開口部まで
にわたり第一〜第三のそれぞれの流路から遮蔽した独立
分岐流路と、上記スリット状開口部から押出ダイ開口部
に至る流路とにより形成し、上記第一の流路、第二の流
路、第三の流路及び第四の流路を前記押出ヘッドの先端
部に使用するものである。
【0015】請求項4に記載した発明においては、請求
項5に記載した発明のように、前記第一の流路、第二の
流路、第三の流路及び第四の流路それぞれの流路に沿っ
て3種類の未加硫ゴムを押出ダイに導き出し、第四の流
路を流動する未加硫高導電性ゴムを極幅狭スリット状開
口部から押出し、この押出しゴムを、製品タイヤのベー
スゴム用未加硫高導電性ゴムと結合一体化させると共
に、製品タイヤのキャップゴム用未加硫低導電性ゴム中
に該ゴムの厚さ方向全体にわたる極幅狭の未加硫高導電
性ゴム層として一体複合未加硫ゴム中に連続形成するも
のとする。
【0016】請求項4に記載した発明とは別に、請求項
1に記載した発明の別の好適実施形態は、1種類の未加
硫低導電性ゴムと2種類の未加硫高導電性ゴムとの3種
類の未加硫ゴム又は2種類未加硫低導電性ゴムと1種類
の未加硫高導電性ゴムとの3種類の未加硫ゴムのいずれ
か一方をトリプルタイプの押出装置に供給する場合につ
き、請求項6に記載した発明のように、前記複数流路
は、製品タイヤのキャップゴム用未加硫低導電性ゴムを
流動させる第一の流路と、製品タイヤにてキャップゴム
と共にトレッドゴムを形成するベースゴムとなる未加硫
低導電性ゴム及び未加硫高導電性ゴムのいずれか一方の
未加硫ゴムを流動させる第二の流路と、製品タイヤのト
レッドゴム両側の一対のミニサイドウォールゴム用未加
硫高導電性ゴムを流動させる第三の流路と、第三の流路
から別途分岐させる第四の流路との四つの流路に分け、
上記第四の流路は、未加硫高導電性ゴムの導入口から極
幅狭のスリット状開口部までにわたり第一〜第三のそれ
ぞれの流路から遮蔽した独立分岐流路と、上記スリット
状開口部から押出ダイ開口部に至る流路とにより形成
し、上記第一の流路、第二の流路、第三の流路及び第四
の流路を前記押出ヘッドの先端部に使用するものであ
る。
【0017】請求項6に記載した発明においては、請求
項7に記載した発明のように、前記第一の流路、第二の
流路、第三の流路及び第四の流路それぞれの流路に沿っ
て3種類の未加硫ゴムを押出ダイに導き出し、第四の流
路を流動する未加硫高導電性ゴムを極幅狭スリット状開
口部から押出し、この押出しゴムを、製品タイヤのトレ
ッドゴム用未加硫低導電性ゴムの厚さ方向全体にわたる
極幅狭の未加硫高導電性ゴム層として一体複合未加硫ゴ
ム中に連続形成するものとする。
【0018】前記の請求項1〜7のいずれか一項に記載
した発明において実際上は、請求項8に記載した発明の
ように、前記スリット状開口部の幅を0.8〜4.5m
mの範囲内とするものとし、また前記の請求項1、3、
5、7のいずれか一項に記載した発明においては、請求
項9に記載した発明のように、一体複合未加硫ゴム中に
連続形成される未加硫高導電性ゴム層の厚さが、0.0
5〜3.5mmの範囲内であるのが適合する。
【0019】またの請求項1〜7のいずれか一項に記載
した発明においては、請求項10に記載した発明のよう
に、前記独立分岐流路を流動させる未加硫高導電性ゴム
の流路断面を製品タイヤのトレッドゴム用未加硫低導電
性ゴムの流路断面より狭くして、上記未加硫高導電性ゴ
ムの押出ダイ背面における押出し流速を、少なくとも押
出ダイ背面における製品タイヤのトレッドゴム用未加硫
低導電性ゴムの押出し流速より遅くするものとする。
【0020】さらに前記極幅狭スリット状開口部から未
加硫高導電性ゴムをより遅い流速で、かつ滑らかに流動
させるため、請求項11に記載した発明のように、前記
独立分岐流路における未加硫高導電性ゴムのスリット状
開口部に向かう流路を先細りテーパ状とする。
【0021】また請求項12に記載した発明のように、
好適には、前記スリット状開口部を、製品タイヤのトレ
ッドゴム用未加硫低導電性ゴムとして押出されるゴムの
幅方向中央領域に相当する押出ダイ背面近傍に位置させ
る。
【0022】また実際の流路形成について、請求項13
に記載した発明のように、前記独立分岐流路は、他の流
路を形成するインサートブロックに着脱自在なミニイン
サートブロックにより形成するのが有利である。
【0023】また未加硫導電性ゴムは実際上、請求項1
4に記載した発明のように、未加硫低導電性ゴムは、配
合量が40重量部(PHR )以上のシリカと、配合量が3
0重量部(PHR )以下のカーボンブラックとを含有する
のが適合する。なお重量部(PHR )は慣用語でゴム10
0重量部に対する重量部数を言う。
【0024】さらに前記目的その二を達成するため、こ
の発明の請求項15に記載した発明は、一対のビード部
内に埋設したビードコア相互間にわたり延びる1プライ
以上のラジアル配列コードのゴム被覆になるカーカス
と、カーカスの外周に位置する2層以上のゴム被覆コー
ド層よりなるベルトとを有し、トレッド部の外周側に位
置するトレッドゴムと、トレッド部両側に連なる一対の
サイドウォール部の外側に位置するサイドウォールゴム
とを備える空気入りタイヤにおいて、上記トレッドゴム
は、前記の請求項1〜14のいずれか一項に記載したタ
イヤ用未加硫トレッドゴム製造方法に従う押出未加硫ゴ
ム部材を用いた未加硫タイヤに加硫成型を施して成り、
トレッドゴムは、少なくともトレッド部表面側に低導電
性ゴムを有すると共に、この低導電性ゴムのタイヤ軸方
向中央領域内にてタイヤ半径方向に延び、該半径方向外
側端をトレッド部表面とし、半径方向内側端を導電性ゴ
ムと結合する極幅狭高導電性ゴム層を有することを特徴
とする空気入りタイヤである。
【0025】ここに、トレッドゴム構成は先に述べたと
ころに従い、2種類ゴムの場合は、トレッドゴムが、低
導電性の単一トレッドゴムと一対の高導電性ミニサイド
ウォールゴムとから成る構成(前者)及び低導電性のキ
ャップゴムと高導電性ベースゴムとから成る構成(後
者)の二種類の構成を有し、前者の構成の場合はミニサ
イドウォールゴムと同種の高導電性ゴムの極幅狭層がベ
ルトの最外側コード層(高導電性ゴムによるコード被覆
層、以下同じ)、特にスチールコード層と結合し、後者
の構成の場合はベースゴムと同種の高導電性ゴムの極幅
狭ゴム層がベースゴムと一体であり、かつベースゴムは
ベルトの最外層と接する配置になる。
【0026】3種類ゴムのときは、トレッドゴムがキャ
ップゴム及びベースゴムと、ミニサイドウォールゴムと
の構成を有し、キャップゴム及びベースゴムそれぞれが
低導電性ゴムの場合は、ミニサイドウォールゴムと同種
の高導電性ゴムの極幅狭層がベルトの最外側コード層と
結合し、キャップゴム及びミニサイドウォールゴムそれ
ぞれが低導電性ゴムの場合は、ベースゴムと同種の高導
電性ゴムの極幅狭層がベースゴムと結合一体化し、かつ
ベースゴムはベルトの最外層と接する配置になり、そし
てキャップゴムのみが低導電性ゴムの場合は、ベースゴ
ム又はミニサイドウォールゴムのいずれか一方ゴムと同
種の高導電性ゴムの極幅狭層が、キャップゴムのタイヤ
半径方向内側の高導電性ゴムと結合する。
【0027】ここに上記高導電性ゴムの極幅狭層は、請
求項16に記載した発明のように、前記極幅狭高導電性
ゴム層の踏面幅方向幅が、0.05〜3.5mmの範囲
内にあるものとし、低導電性ゴムについては、請求項1
7に記載した発明のように、前記低導電性ゴムの25℃
における体積抵抗率(ρ)が108 Ω・cm以上であ
り、前記高導電性ゴムの25℃における体積抵抗率
(ρ)が106 Ω・cm以下であるのが適合する。
【0028】またこの発明の空気入りタイヤは、請求項
18に記載した発明のように、トレッド部は、踏面幅中
央領域に踏面周方向に連なる1本以上のリブを備え、少
なくとも1本のリブが、前記極幅狭高導電性ゴム層を有
し、また請求項19に記載した発明のように、トレッド
部は、踏面幅中央領域に踏面周方向に1列以上の多数個
のブロックを備え、少なくとも1列の各ブロックが、前
記極幅狭高導電性ゴム層を有するものとする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、この発明のタイヤ用未加硫
トレッドゴム製造方法の実施の形態例(前者)を図1〜
図20に基づき、そしてこの発明の空気入りタイヤの実
施の形態例(後者)を図21〜図24に基づき説明す
る。先に前者につき以下説明する。図1は、デュアルタ
イプ押出装置の模式的平面図であり、図2は、トリプル
タイプ押出装置の模式的平面図であり、図3及び図4
は、図1に示すIII − III線に沿う断面を拡大して簡略
図解した説明図であり、図5は、未加硫ゴムの複数流路
を説明するための、図3に示すインサートブロック及び
押出ダイの斜め上背面からの斜視図であり、図6は、未
加硫ゴムの複数流路を説明するための、図4に示すイン
サートブロック及び押出ダイの斜め上背面からの斜視図
であり、図7〜図9は、未加硫ゴムの分岐流路を説明す
るためのミニインサートブロック例の平面図、側面図及
び断面図であり、図10〜図13は、未加硫ゴムの分岐
流路を説明するための他の例のミニインサートブロック
の平面図、側面図、背面図及び正面図である。
【0030】図1において、デュアルタイプ押出装置
(以下デュアル押出装置という)の押出機本体1、2そ
れぞれの先端部は押出ヘッド4に連結されていて、未加
硫ゴム供給用ホッパ1h、2hから各押出機本体1、2
に供給される2種類の配合組成が異なる未加硫ゴムA、
Bは、各押出機本体1、2内部に収容され回転駆動され
るスクリュウ(図示省略)により練り合わされ、自己発
熱し可塑度を高めて流動性を増しながら押出ヘッド4に
導き出されるのは慣例に従う。
【0031】ただし2種類の未加硫ゴムA、B(図3、
図5参照)及び未加硫ゴムA、C(図4、図6参照)の
うち未加硫ゴムAはゴムの補強剤としてシリカ配合を主
体とする未加硫低導電性ゴムであり、未加硫ゴムB、C
がゴムの補強剤として従来のカーボンブラックを多量に
配合した未加硫高導電性ゴムである。
【0032】図2において、トリプルタイプ押出装置
(以下トリプル押出装置という)の押出機本体1、2、
3それぞれの先端部は押出ヘッド5に連結されていて、
未加硫ゴム供給用ホッパ1h、2h、3hから各押出機
本体1、2、3に供給される3種類の配合組成が相互に
異なる未加硫ゴムA、B、Cは、各押出機本体1、2、
3内部の回転駆動されるスクリュウ(図示省略)により
練り合わされ、自己発熱して可塑度を高めて流動性を増
しながら押出ヘッド5に導き出されるのも慣例に従う。
【0033】ただし3種類の未加硫ゴムA、B、Cのう
ち2種類はゴムの補強剤としてシリカ配合を主体とする
未加硫低導電性ゴムであり、残余の1種類はゴムの補強
剤として従来のカーボンブラックを配合した未加硫高導
電性ゴムとする。ここでは未加硫ゴムA、Cを未加硫低
導電性ゴムとし、未加硫ゴムBを高導電性ゴムとする場
合と、未加硫ゴムA、Bを未加硫低導電性ゴムとし、未
加硫ゴムCを高導電性ゴムとする場合との双方を含む。
【0034】図1を参照して、押出ヘッド4に導き出さ
れた未加硫ゴムA、Bは、押出ヘッド4内部に設けた流
路4a、4bに沿って、また図2を参照して、押出ヘッ
ド5に導き出された未加硫ゴムA、B、Cは、押出ヘッ
ド5内部に設けた流路5a、5b、5cに沿って、それ
ぞれ最終の複数流路(後述する)を形成するインサート
ブロック及び押出ダイ6、6b(図3、4及び図14参
照)を保持固定する後述のダイホルダ、バックダイホル
ダなどを内蔵する、押出ヘッド4、5先端部に位置する
一体複合未加硫ゴム形成手段7の複数流路に送り込ま
れ、この複数流路に沿って押出ダイ6、6bに向かい流
動し合体して、タイヤ用未加硫トレッドゴムが図1、2
に示す矢印Xの向きに連続して押出される。なおこれま
で述べた押出ダイは、押出し一体複合未加硫ゴムの底面
を除く外輪郭を形成するためのダイ6と、ダイ6と対を
なして一体複合未加硫ゴムの底面輪郭を形成するための
バックダイ6bとから構成する。
【0035】まず先にデュアル押出装置による製造方法
につき説明することとし、図3に示すところは、押出ヘ
ッド4の流路4a、4bに沿って一体複合未加硫ゴム形
成手段7に送り込まれた未加硫ゴムA、Bそれぞれを、
押出ダイ6、6bの背面に接して位置するインサートブ
ロック10、11に形成した複数流路の第一の流路10
a及び第二の流路11bに分けて導き出すことをあらわ
し、図4に示すところは、図1に示す未加硫ゴムBをそ
れと配合組成が異なる未加硫ゴムCに置き換えた場合を
あらわし、この場合は押出ヘッド4の流路4a、4cに
沿って一体複合未加硫ゴム形成手段7に送り込まれた未
加硫ゴムA、Cそれぞれを、上記同様に押出ダイ6、6
bの背面に接して位置するインサートブロック11、1
0に形成した複数流路の第一の流路11a及び第二の流
路10cに分けて導き出すことをあらわす。
【0036】一体複合未加硫ゴム形成手段7は、押出ダ
イ6、6bと、ダイ6を保持固定するダイホルダ8と、
バックダイ6bを保持固定するバックダイホルダ9と、
インサートブロック10、11とを有する。これらのパ
ーツにより一体複合未加硫ゴム(図示省略)を図3、4
に示す矢印Xの方向に押出す。
【0037】図5は、押出ヘッド4の先端部における未
加硫ゴムA、Bそれぞれの流路を説明するための斜視図
(図の下方は一部を切り離した図)であり、図5に示す
ように、未加硫ゴムAは、矢印にて示す第一の流路10
aに沿って流動させ、押出ダイ6、6bの背面に形成し
た第一の流路10aの凹部からダイ6とバックダイ6b
との間の押出開口部に向かい押出す。この場合未加硫ゴ
ムAは製品タイヤにて踏面側に位置する後述のトレッド
キャップゴムとなる。なおインサートブロック10は図
示のように10−1、10−2のように2個のブロック
に分けても良く、この場合は凹部流路10aの加工が簡
単になり、一体複合未加硫ゴム形成手段7を押出ヘッド
4から取り出した後の残留未加硫ゴムAの除去・清掃が
より一層容易になる。
【0038】一方、未加硫ゴムBは矢印にて示す第二の
流路11bに沿って流動させ、但しこの流路途中で下記
する別流路を分岐させるため符号を変えて示す第二の流
路11b−1に沿って流動させるものとする。すなわち
未加硫ゴムBは、インサートブロック11の切り込み傾
斜凹部とインサートブロック10(10−2)のインサ
ートブロック11側傾斜面とで形成し、バックダイ6b
の背面に位置する凹部15の第二の流路11b−1に沿
って流動させ、押出ダイ6、6bの押出開口部に向け押
出し、この押出開口部にて未加硫ゴムBは未加硫ゴムA
との一体複合未加硫ゴム17−1となる。この未加硫ゴ
ムBは製品タイヤにてトレッドキャップゴムのタイヤ内
方で後述のベースゴムとなる。
【0039】ここで図5に実線矢印及び破線矢印で示す
ように、第二の流路11b−1に沿って流動させる未加
硫ゴムBの流動途中にて第二の流路11b−1から第三
の流路11b−2を分岐させ、未加硫ゴムBの一部を第
三の流路11b−2に沿って分岐流動させる。この分岐
流動を実施させる手段の一例として、図示のように、イ
ンサートブロック10の先細り傾斜面をもつ凹部(イン
サートブロック10−2の切り込み凹部)を流動する未
加硫ゴムAの第一の流路10aを横断して跨ぐミニイン
サートブロック20を用いる。
【0040】ミニインサートブロック20の詳細は後述
するとして、ミニインサートブロック20の鞘部が形成
する空洞部の一方端を未加硫ゴムBの導入口23とし、
この導入口23を第二の流路11b−1の凹部15に開
口させ、第二の流路11b−1を流動する未加硫ゴムB
の流動途中にて同じ未加硫ゴムBの一部を、第三の流路
11b−2開始位置としての導入口23からミニインサ
ートブロック20の鞘部の空洞部内に分岐流入させる。
【0041】第三の流路11b−2における鞘部の空洞
部内を分岐流動させる未加硫ゴムBは、上記鞘部空洞部
の他方端の極幅狭スリット状開口部25(図7〜図9参
照)から押出ダイ6、6bの押出開口部に向け押出す。
極幅狭スリット状開口部25は押出ダイ6、6bの背面
近傍で押出開口部高さ方向に位置させるものとし、ここ
に第三の流路11b−2は、図5の破線矢印で示すよう
に、ミニインサートブロック20の導入口23から鞘部
の空洞部の極幅狭スリット状開口部25を経て押出ダイ
6、6bの押出開口部までにわたる間の流路とする。
【0042】ミニインサートブロック20における、導
入口23から極幅狭スリット状開口部25に至る間の第
三の流路11b−2部分は、ミニインサートブロック2
0の鞘部壁により第一の流路10a及び第二の流路11
b−1から完全に遮蔽した独立分岐流路とする。よって
第三の流路11b−2に沿って流動させる未加硫ゴムB
は、ミニインサートブロック20の鞘部の空洞部内では
他の第一の流路10a及び第二の流路11b−1を流動
する未加硫ゴムA、Bからの影響を受けず、極幅狭スリ
ット状開口部25先端と押出ダイ6、6bの開口部との
間でのみ他の流路を流動する未加硫ゴムA、Bと合流流
動させる。
【0043】この合流流動する未加硫ゴムBは、一体複
合未加硫ゴム17−1中にて製品タイヤでベースゴムと
なるべき未加硫ゴムB(図5にて斜線を施した部分)と
再び結合一体化する共に未加硫ゴムAをその厚さ方向全
体にわたり押出幅方向に分断する極狭幅の高導電性ゴム
層(同様に斜線を施した部分)を形成する。この分断位
置は一体複合未加硫ゴム17−1の幅方向中央領域(後
述する)内とする。
【0044】ミニインサートブロック20は、導入口2
3側部分と、この部分に対向する端部とをインサートブ
ロック10乃至インサートブロック10−1、10−2
に設けた二箇所の切り込み部に着脱自在に埋設装着す
る。インサートブロック10(10−1、10−2)、
11及びミニインサートブロック20それぞれの表面は
同一平面内に存在するのが良い。
【0045】図6も、押出ヘッド4の先端部における未
加硫ゴムA、Cそれぞれの流路を説明するための斜視図
(図の下方は一部を切断した図)であり、図6に示すよ
うに、未加硫ゴムAは、矢印にて示す第一の流路11a
に沿って流動させ、押出ダイ6、6bの背面に位置する
インサートブロック11の切り込み傾斜面と、この傾斜
面とダイ60長手方向で対向するインサートブロック1
0の傾斜面とで形成する凹部からダイ6とバックダイ6
bとの間の押出開口部に向かい押出す。この場合未加硫
ゴムAは製品タイヤにて後述する一体物トレッドゴムと
なる。
【0046】一方、未加硫ゴムCは製品タイヤにてトレ
ッドゴム両側の後述する一対のミニサイドウォールゴム
となる未加硫ゴムであり、未加硫ゴムCは、矢印にて示
すように二手に分かれる第二の流路10cに沿って流動
させ、二手に分かれて流動する未加硫ゴムCを、押出ダ
イ6、6bの押出開口部の幅方向両側端部の背面におけ
る凹部から押出ダイ6、6bの押出開口部に向け押出
し、この押出開口部にて未加硫ゴムCは未加硫ゴムAの
両側で対をなす未加硫ゴムAとの一体複合未加硫ゴム1
7−2となる。この一対の未加硫ゴムCは製品タイヤの
トレッドゴムの両側で一対のサイドウォールゴム本体と
一体化する。
【0047】ここで図6に実線矢印及び破線矢印で示す
ように、二手に分かれる第二の流路10cのうちの一方
の流路に沿って流動させる未加硫ゴムCの流動途中に
て、第二の流路10cから第三の流路10c−1を分岐
させ、一方の第二の流路10cを流動する未加硫ゴムC
の一部を第三の流路10c−1に沿って分岐流動させ
る。この分岐流動を実施させるため、先のミニインサー
トブロック20とは異なるタイプの手段例として、図示
のように、インサートブロック10に設けたダイ6側切
り込み凹部16のうちのダイ6寄り位置凹部に基部を着
脱自在に埋設装着するミニインサートブロック30を用
いる。
【0048】ミニインサートブロック30の詳細は後述
するとして、ミニインサートブロック30の鞘部の空洞
部の基部側一方端を未加硫ゴムCの導入口33(図12
参照)とし、導入口33をインサートブロック10の凹
部16の残余凹部内に開口させ、一方の第二の流路10
cを流動する未加硫ゴムCの流動途中にて同じ未加硫ゴ
ムCの一部を、第三の流路10c−1開始位置としての
導入口33からミニインサートブロック30の鞘部の空
洞部内に分岐流動させる。
【0049】分岐流動する未加硫ゴムCは、鞘部空洞部
の導入口33よりゴム流動方向先方端に位置するミニイ
ンサートブロック30の極幅狭スリット状開口部35
(図10、図13参照)から押出ダイ6、6bの押出開
口部に向け押出す。極幅狭スリット状開口部35は押出
ダイ6、6bの背面近傍で押出開口部高さ方向に位置さ
せるものとし、ここに第三の流路10c−1は、図6の
破線矢印で示すように、ミニインサートブロック30の
導入口33から鞘部の空洞部の極幅狭スリット状開口部
35を経て押出ダイ6、6bの押出開口部までにわたる
間の流路とする。
【0050】ミニインサートブロック30における、導
入口33から極幅狭スリット状開口部35までにわたる
間の、破線矢印で示す第三の流路10c−1部分は、ミ
ニインサートブロック30の基部及び鞘部の壁により他
の第一の流路11a及び第二の流路10cから完全に遮
蔽した独立分岐流路とする。よって上記の第三の流路1
0c−1部分に沿って流動させる未加硫ゴムCは、第一
の流路11a及び第二の流路10cを流動する未加硫ゴ
ムA、Cからの影響を受けず、極幅狭スリット状開口部
35先端と押出ダイ6、6bの押出開口部との間でのみ
第一の流路11aを流動する未加硫ゴムAと合体流動さ
せる。
【0051】この合体流動する未加硫ゴムCは、二手の
第二の流路10cに沿って流動させ押出した一対の未加
硫ゴムC(斜線を施した部分)と未加硫ゴムAとの一体
複合未加硫ゴム17−2中に、未加硫ゴムAをその厚さ
方向全体にわたり押出幅方向に分断する極狭幅の高導電
性ゴム層(同様に斜線を施した部分)を形成する。この
分断位置は一体複合未加硫ゴム17−2の幅方向中央領
域(後述する)内とする。
【0052】ミニインサートブロック30は、インサー
トブロック10の切り込み凹部16に着脱自在に埋設装
着する基部より延びる先端部を未加硫ゴムAの第一の流
路11aの凹部内に位置させ、かつこの先端部は、ミニ
インサートブロック30の極幅狭スリット状開口部35
が押出ダイ6、6bの押出開口部背面近傍を横断して延
びるように位置させる。インサートブロック10、11
及びミニインサートブロック30それぞれの表面は同一
平面内に存在するのが良い。
【0053】図7〜図9にミニインサートブロック20
の詳細を示す。図7はミニインサートブロック20の平
面図、図8はミニインサートブロック20の側面図、そ
して図9は図8のIX−IX線に沿う断面図である。図7〜
図9において、ミニインサートブロック20は、インサ
ートブロック10の一方の切り込み部(インサートブロ
ック10−1側)に埋設装着する基部21と、この基部
21から延びる薄肉の鞘部22とを有し、鞘部22の先
端に未加硫ゴムBの導入口23を形成する。
【0054】導入口23は流路11b−2から押出され
てくる未加硫ゴムBを受入れ易くするため凹部15のバ
ックダイ6b側傾斜面に合わせた傾斜口とするのが良
く、ミニインサートブロック20装着状態で鞘部22の
空洞部24は押出ダイ6、6bと対向する底部に向かう
につれ先細りとし、先細り先端に開口幅wの極幅狭スリ
ット状開口部25を形成する。開口幅wは0.8〜4.
5mmの範囲内が適合する。なお極幅狭スリット状開口
部25の開口長さは押出ダイ6、6bの押出開口部高さ
以上とし、ミニインサートブロック20をインサートブ
ロックに埋設装着した状態で開口部25を押出ダイ6、
6bの背面近傍に位置させ、極幅狭スリット状開口部2
5から未加硫ゴムBを押出す。なお上記背面近傍とは背
面から僅かな距離を隔てた領域をあらわす。以下同じで
ある。
【0055】図10〜図13にミニインサートブロック
30の詳細を示す。図10はミニインサートブロック3
0の平面図であり、図11はミニインサートブロック3
0の側面図であり、図12はミニインサートブロック3
0の背面図であり、図13はミニインサートブロック3
0の正面図である。図10〜図13において、ミニイン
サートブロック30は、インサートブロック10の切り
込み凹部16に埋設装着する基部31と、この基部31
から延びる薄肉の鞘部32とを有し、鞘部32の先端部
は傾斜させる。基部31をインサートブロック10の切
り込み凹部16の一部に埋設装着し残余凹部16部分か
ら未加硫ゴムCを受け入れるため導入口33を基部31
側に設け、基部31と残余凹部16部分との間に未加硫
ゴムCの分岐流路10c−1を形成する。
【0056】図10を参照して、導入口33から鞘部3
2に至る間の基部31内部に鞘部32の狭い空洞部34
に向かって両側面が漸次接近する先細り状空洞部(破線
参照)を形成し、この先細り状空洞部により破線で示す
矢印方向へ流動する未加硫ゴムCを絞る形態をとらす。
押出ダイ6、6bと対向する鞘部32の底部に向け鞘部
32を先細り形状とし、先細り先端の鞘部32の底部に
幅wの極幅狭スリット状開口部35を形成する。この極
幅狭スリット状開口部35の開口長さは押出ダイ6、6
bの押出開口部高さ以上とし、開口部35を押出ダイ
6、6bの背面近傍に位置させ、開口部35から未加硫
ゴムCを押出す。開口部35の開口幅wは0.8〜4.
5mmの範囲内が適合する。
【0057】次にトリプル押出装置による製造方法につ
き以下説明することとし、図14は、図2に示すXIV −
XIV線に沿う断面を拡大して簡略図解した説明図であ
り、図15は、未加硫ゴムの複数流路を説明するため
の、図14に示すインサートブロック及び押出ダイの例
を斜め上の背面から見た斜視図であり、図16は、未加
硫ゴムの複数流路を説明するための、図14に示すイン
サートブロック及び押出ダイの他の例を斜め上の背面か
ら見た斜視図である。
【0058】図14に示すところは、押出ヘッド5の流
路5a、5b、5cに沿って一体複合未加硫ゴム形成手
段7に送り込まれた未加硫ゴムA、B、Cそれぞれを、
押出ダイ6、6bの背面に接して位置するインサートブ
ロック12、13、14に形成した第一の流路12a、
第二の流路13b及び第三の流路14cそれぞれに分け
て導き出すことをあらわす。
【0059】図14に示す一体複合未加硫ゴム形成手段
7は、押出ダイ6、6bと、先に述べた場合と同様にダ
イ6を保持固定するダイホルダ8と、バックダイ6bを
保持固定するバックダイホルダ9と、インサートブロッ
ク12、13、14とを有する。これらのパーツにより
一体複合未加硫ゴム(図示省略)を矢印Xの方向に押出
す。
【0060】以下は、押出ヘッド5の先端部における未
加硫ゴムA、B、Cそれぞれの流路を説明するための斜
視図(図の下方は一部を切り離した図)を示す図15を
参照して、矢印にて示す第一の流路12aに沿って未加
硫ゴムAを流動させ、この未加硫ゴムAを押出ダイ6、
6bの背面に形成した凹部から押出ダイ6、6bの押出
開口部に向け押出す。この場合の未加硫ゴムAは、ゴム
の補強剤としてシリカ配合を主体とする未加硫低導電性
ゴムであり、製品タイヤのトレッドゴムのうちトレッド
部表面側に位置する後述のトレッドキャップゴムとな
る。
【0061】また未加硫ゴムCは、この例ではゴムの補
強剤としてシリカ配合を主体とする未加硫低導電性ゴム
であり、製品タイヤにてトレッドゴム両側の一対のミニ
サイドウォールゴムとなる未加硫ゴムであり、第二の流
路14cに沿って流動させ押出す。矢印にて示すように
未加硫ゴムCの第二の流路14cは二手に分け、二手に
分けた第二の流路14cに沿って未加硫ゴムCを押出ダ
イ6、6bの両側端部の背面における2箇所の凹部(一
方のみ示す)から押出ダイ6、6bの押出開口部に導き
出し、この押出開口部にて未加硫ゴムCは未加硫ゴムA
の両側で対をなす未加硫ゴムAとの一体複合未加硫ゴム
18−1となる。この一対の未加硫ゴムCは製品タイヤ
にて上記トレッドゴムの両側に位置し、サイドウォール
ゴム本体と一体化する。なお他の例での未加硫ゴムC
は、ゴムの補強剤としてカーボンブラックを多量配合し
た未加硫高導電性ゴムであることを可とする。
【0062】一方、未加硫ゴムBは、ゴムの補強剤とし
て従来のカーボンブラックを配合した未加硫高導電性ゴ
ムであり、矢印にて示す第三の流路13bに沿って流動
させ、但しこの流路途中で下記する別流路を分岐させる
ため符号を変えて示す第二の流路13b−1に沿って流
動させるものとする。すなわち未加硫ゴムBは、インサ
ートブロック13の切り込み傾斜凹部とインサートブロ
ック12のインサートブロック13側傾斜面とで形成
し、バックダイ6b側に位置する凹部15の第三の流路
13b−1に沿って流動させ、押出ダイ6、6bの押出
開口部に向け押出す。この押出開口部にて未加硫ゴムB
は、未加硫ゴムA、Cとの一体複合未加硫ゴム18−1
となる。この未加硫ゴムBは製品タイヤにてトレッドキ
ャップゴムのタイヤ内方で共にトレッドゴムを構成する
ベースゴムとなる。
【0063】ここで図15に実線矢印及び破線矢印で示
すように、第三の流路13b−1に沿って流動させる未
加硫ゴムBの流動途中にて第三の流路11b−1から第
四の流路11b−2を分岐させ、未加硫ゴムBの一部を
第四の流路11b−2に沿って分岐流動させる。この分
岐流動を実施させる手段には先に図7〜図9に基づき説
明したミニインサートブロック20を適用し、但しこの
場合のミニインサートブロック20は、図示のように、
未加硫ゴムAの第一の流路12aであるインサートブロ
ック12の先細り傾斜面をもつ凹部を横断して跨ぐ配置
とする。
【0064】ミニインサートブロック20の鞘部22の
空洞部24の一方端を未加硫ゴムBの導入口23とし、
この導入口23を第三の流路11b−1の凹部15に開
口させ、第三の流路11b−1を流動する未加硫ゴムB
の流動途中にて同じ未加硫ゴムBの一部を、第四の流路
11b−2開始位置としての導入口23からミニインサ
ートブロック20の鞘部22の空洞部24内に分岐流動
させる。
【0065】この分岐流動未加硫ゴムBは、ミニインサ
ートブロック20の鞘部22の空洞部24の他方端の極
幅狭スリット状開口部25から押出ダイ6、6b押出開
口部に向け押出す。極幅狭スリット状開口部25は、押
出ダイ6、6b押出開口部高さ方向に位置させるものと
し、ここに第四の流路11b−2は、図15の破線矢印
で示すように、ミニインサートブロック20の導入口2
3から鞘部22の空洞部24の極幅狭スリット状開口部
25を経て押出ダイ6、6b押出開口部までにわたる間
の流路とする。
【0066】ミニインサートブロック20における、導
入口23から極幅狭スリット状開口部25に至る間の第
四の流路13b−2部分は、ミニインサートブロック2
0の鞘部22の壁により第一の流路12a、第二の流路
14c及び第三の流路13b−1から完全に遮蔽した独
立分岐流路とする。よって第四の流路13b−2に沿っ
て流動させる未加硫ゴムBは、ミニインサートブロック
20の鞘部22の空洞部24内では他の第一の流路12
a、第二の流路14c及び第三の流路13b−1を流動
する未加硫ゴムA、C、Bからの影響を受けず、極幅狭
スリット状開口部25先端と押出ダイ6、6b押出開口
部との間でのみ他の流路を流動する未加硫ゴムA、Bと
合流流動させる。
【0067】この合流流動する未加硫ゴムBは、一体複
合未加硫ゴム18−1中にて製品タイヤでベースゴムと
なるべき未加硫ゴムB(斜線を施した部分)と再び結合
一体化すると共に未加硫ゴムAをその厚さ方向全体にわ
たり押出幅方向に分断する極狭幅の高導電性ゴム層(斜
線を施した部分)を形成する。この分断層位置は一体複
合未加硫ゴム18−1の幅方向中央領域(後述する)内
とする。
【0068】ミニインサートブロック20は、導入口2
3側の鞘部22部分をインサートブロック12に設けた
切り込み凹部に、基部21をインサートブロック14に
設けた切り込み凹部にそれぞれ着脱自在に埋設装着す
る。この場合も、スリット状開口部25の開口幅wは
0.8〜4.5mmの範囲内であり、インサートブロッ
ク2、13、14及びミニインサートブロック20それ
ぞれの表面は同一平面内に存在するのが良い。
【0069】以下は、押出ヘッド5の先端部における未
加硫ゴムA、B、Cそれぞれの流路を説明するための斜
視図(図の下方は一部を切り離した図)を示す図16を
参照して、矢印にて示す第一の流路12aに沿って未加
硫ゴムAを流動させ、この未加硫ゴムAを、押出ダイ
6、6bの背面に位置するインサートブロック12、1
3に形成した両端切り込み傾斜面(一方のみ示す)に挟
まれる凹部15部分から押出ダイ6、6bの押出開口部
に向け押出す。この場合の未加硫ゴムAもまた製品タイ
ヤのトレッドキャップゴムとなる。
【0070】一方未加硫ゴムBは、矢印にて示す第二の
流路13bに沿って流動させ、この未加硫ゴムBを、バ
ックダイ6bの背面側に位置する凹部15の緩傾斜面側
部分から押出ダイ6、6bの押出開口部に向け押出す。
つまり両未加硫ゴムA、Bは凹部15にて合流させると
いうことである。この場合インサートブロック12、1
3は別個のブロック12、13に分けても良く、この意
味で図15では符号を便宜上分けて示すものの、図15
に示すように、インサートブロック12、13を1個の
ブロックで形成し、凹部15も未加硫ゴムA、B共通と
することが簡便性に富む。
【0071】ここに未加硫ゴムA及びこの例での未加硫
ゴムBは、いずれもゴムの補強剤としてシリカ配合を主
体とする未加硫低導電性ゴムであり、未加硫ゴムAは製
品タイヤにてトレッドキャップゴムとなり、未加硫ゴム
Bは同じ製品タイヤにてベースゴムとなる。しかし他の
例での未加硫ゴムBはゴムの補強剤として従来の多量の
カーボンブラック配合になる未加硫高導電性ゴムとする
ことを可とする。
【0072】一方、未加硫ゴムCは、ゴムの補強剤とし
て従来のカーボンブラックを配合した未加硫高導電性ゴ
ムであり、製品タイヤにてトレッドゴム両側のミニサイ
ドウォールゴムとなる未加硫ゴムであり、未加硫ゴムC
は、矢印にて示すように二手に分かれる第三の流路14
cに沿って流動させ、二手に分かれて流動する未加硫ゴ
ムCを、押出ダイ6、6bの押出開口部幅方向の両側端
部の背面における2箇所の凹部(一方のみ示す)から押
出ダイ6、6bの押出開口部に向け押出し、この押出開
口部にて未加硫ゴムC(斜線を施した部分)は未加硫ゴ
ムA、Bとの一体複合未加硫ゴム18−2となる。この
一対の未加硫ゴムCは製品タイヤにてトレッドゴムの両
側でサイドウォールゴム本体と一体化する。
【0073】ここで図16に実線矢印及び破線矢印で示
すように、二手に分かれる第三の流路14cのうちの一
方流路に沿って流動させる未加硫ゴムCの流動途中に
て、第三の流路14cから第四の流路14c−1を分岐
させ、一方の第三の流路14cを流動する未加硫ゴムC
の一部を第四の流路14c−1に沿って分岐流動させ
る。この分岐流動は先に図10〜図13に基づき説明し
たブロックと同じ構成を有するミニインサートブロック
30により実施させる。
【0074】図10〜図13を併せ参照して、ミニイン
サートブロック30は、インサートブロック14に設け
たダイ6側切り込み凹部16のうちのダイ6寄り凹部位
置にミニインサートブロック30の基部31を着脱自在
に埋設装着し、ミニインサートブロック30の鞘部32
を未加硫ゴムA、Bの第一の流路12a、第二の流路1
3b内の凹部15に位置させ、鞘部32の極狭スリット
状幅開口部35を押出ダイ6、6bの押出開口部近傍に
位置させる。
【0075】ミニインサートブロック30の基部31に
設けた導入口33をインサートブロック14の凹部16
の残余凹部内に開口させ、一方の第三の流路14cを流
動する未加硫ゴムCの流動途中にて同じ未加硫ゴムCの
一部を、第四の流路14c−1開始位置としての導入口
33からミニインサートブロック30の鞘部32の空洞
部34内に分岐流動させる。
【0076】分岐流動する未加硫ゴムCは、鞘部空洞部
の導入口33よりゴム流動方向先方端に位置するミニイ
ンサートブロック30の極幅狭スリット状開口部35か
ら押出ダイ6、6bの押出開口部に向け押出す。極幅狭
スリット状開口部35は押出ダイ6、6bの背面近傍で
押出開口部高さ方向に位置させるものとし、ここに第四
の流路14c−1は、図16の破線矢印で示すように、
ミニインサートブロック30の導入口33から鞘部32
の空洞部34の極幅狭スリット状開口部35を経て押出
ダイ6、6bの押出開口部までにわたる間の流路とす
る。
【0077】ミニインサートブロック30における、導
入口33から極幅狭スリット状開口部35までにわたる
間の、破線矢印で示す第四の流路14c−1部分は、ミ
ニインサートブロック30の基部31及び鞘部32の壁
により、他の第三の流路14cからは元より第一の流路
12a及び第二の流路13bから完全に遮蔽した独立分
岐流路とする。よって上記の第四の流路14c−1部分
に沿って流動させる未加硫ゴムCは、第一の流路12a
及び第二の流路13bを流動する未加硫ゴムA、Bから
の影響を受けず、極幅狭スリット状開口部35先端と押
出ダイ6、6bの押出開口部との間でのみ第一の流路1
2a及び第二の流路13bを流動する未加硫ゴムA、B
と合体流動させる。
【0078】この合体流動する未加硫ゴムCは、二手の
第三の流路14cに沿って流動させ押出した一対の未加
硫ゴムC(斜線を施した部分)と、未加硫ゴムA、Bと
の一体複合未加硫ゴム18−2中に、未加硫ゴムAと未
加硫ゴムBとの複合体をその厚さ方向全体にわたり押出
幅方向に分断する極狭幅の高導電性ゴム層(斜線を施し
た部分)を形成する。この分断層位置は一体複合未加硫
ゴム18−2の幅方向中央領域(後述する)内とする。
【0079】ミニインサートブロック30は、この場合
もインサートブロック12、13、14及びそれぞれの
表面は同一平面内に存在するのが良く、スリット状開口
部35の開口幅wも0.8〜4.5mmの範囲内であ
る。
【0080】以上述べたように独立分岐流路の大部分を
形成するミニインサートブロック20、30の空洞部2
4、34を経て押出す未加硫高導電性ゴムは、その流路
断面が他の流路断面に比し大幅に狭い流路断面をもつ分
岐流路11b−2、10c−1、13b−2、14c−
1を流動して、しかも極幅狭スリット状開口部25、3
5から押出ダイ6、6bの押出開口部に向け押出される
ため、他の未加硫ゴム、特に単一トレッドゴム乃至トレ
ッドキャップゴム及びベースゴムとなる他の未加硫ゴム
の流路抵抗に比しより著しく高い流路抵抗の影響を受け
る。
【0081】この著しく高い流路抵抗の影響を受ける未
加硫高導電性ゴムの押出圧は、低い流路抵抗の下で流動
する他の未加硫ゴム押出圧に比しより低くなり、その結
果ミニインサートブロック20、30の開口部25、3
5から押出す未加硫高導電性ゴムの流速は、通常流路を
流動して押出される未加硫ゴムの流速に比し著しく遅く
なる結果、開口部25、35から押出す未加硫高導電性
ゴムはその周囲未加硫ゴムから押圧され、かつ押出ダイ
6、6bの押出開口部に向け引き延ばされる。
【0082】これら周囲未加硫ゴムからの押圧、引き延
ばし作用を受ける未加硫高導電性ゴムのゲージは、開口
部25、35の開口幅wの値より大幅に小さな値とな
り、これにより押出す一体複合未加硫ゴム17−1、1
7−2、18−1、18−2内の未加硫低導電性ゴム中
に所定の極狭幅ゲージをもつ未加硫高導電性ゴムを押出
方向に対し直立する縦ゴム層として連続形成することが
できる。また押出ダイ6、6bの押出開口部高さに対す
る極幅狭スリット状開口部25、35の開口長さを、開
口部25、35と押出開口部との間の相対位置と共に適
正に設定することにより、未加硫高導電性縦ゴム層を一
体複合未加硫ゴム17−1、17−2、18−1、18
−2の表面と底面とに現し、又は底面側が未加硫高導電
性ゴムの場合はそれと結合して表面に現すことができ
る。
【0083】さらに開口部25、35の開口幅wの値を
開口長さ方向に沿って一定とし、縦ゴム層の直立方向ゲ
ージをほぼ一定とすることができる。ミニインサートブ
ロック20、30の鞘部22、32の配置位置を調整す
ることにより、一体複合未加硫ゴム17−1、17−
2、18−1、18−2の所望の幅方向位置、実際上は
後述する中央領域内に未加硫高導電性縦ゴム層を形成す
ることができ、必要に応じて複数個のミニインサートブ
ロック20、30を設けることにより複数層の未加硫高
導電性縦ゴム層を形成しても良い。
【0084】またコスト面から見ると、従来使用してい
るインサートブロック10(10−1、10−2)、1
2、14にミニインサートブロック20、30を埋設装
着するための切り込み部を加工し、簡単な構造のミニイ
ンサートブロック20、30を新たに製作するのみで、
一体複合未加硫ゴム17−1、17−2、18−1、1
8−2中に所望する極薄ゲージの未加硫高導電性縦ゴム
層を形成することが可能であり、改造コスト及び製作コ
ストは問題にならない程度に僅少である。
【0085】しかもミニインサートブロック20、30
による独立分岐流路形成には、未加硫高導電性縦ゴム層
形成のためだけに、わざわざ別の押出機本体を付加して
著しく高価で広いスペースを占める押出装置を新たに設
置する必要はなく、この点で設備投資削減効果及び省ス
ペース効果は計り知れない程大きい。
【0086】加えて未加硫高導電性縦ゴム層をもたない
従来の一体複合未加硫ゴムを押出すときはインサートブ
ロック10(10−1、10−2)、12、14を従来
のブロックと交換するか、もしくはインサートブロック
10、12、14の切り込み部に埋金を着脱自在に取付
ければ済むので経済的である。さらにミニインサートブ
ロック20、30を別部材とし着脱自在とすることによ
り、使用後の独立分岐流路中の残留未加硫ゴム除去・清
掃は極めて容易となる利点も併せ有する。
【0087】図17〜図20に、先に説明した一体複合
未加硫ゴムとして押出したタイヤ用未加硫トレッドゴム
の断面を示す。図17は、図5に示す複数流路に沿って
未加硫ゴムA、Bを流動させ押出した未加硫トレッドゴ
ムの断面図であり、図18は、図6に示す複数流路に沿
って未加硫ゴムA、Cを流動させ押出した未加硫トレッ
ドゴムの断面図であり、図19は、図15に示す複数流
路に沿って未加硫ゴムA、B、Cを流動させ押出した未
加硫トレッドゴムの断面図であり、図20は、図16に
示す複数流路に沿って未加硫ゴムA、B、Cを流動させ
押出した未加硫トレッドゴムの断面図である。
【0088】図17に示す未加硫トレッドゴム17−1
eは、製品タイヤにて踏面側トレッドキャップゴムとな
る未加硫ゴムAeと、トレッドキャップゴムのタイヤ内
方でベースゴムとなる未加硫ゴムBeと、この未加硫ゴ
ムBeと結合一体化して結合部から未加硫トレッドゴム
17−1eの表面までにわたり底面からほぼ垂直に延び
る極薄ゲージtの直立未加硫高導電性ゴム層BeSとの
一体複合未加硫ゴム構成を有する。未加硫ゴムAeは低
導電性の配合組成になり、未加硫ゴムBeは高導電性の
配合組成になる。未加硫高導電性ゴムには斜線を付して
示す。以下同じである。
【0089】図18に示す未加硫トレッドゴム17−2
eは、製品タイヤにて単一のトレッドゴムとなる未加硫
ゴムAeと、未加硫ゴムAeの両側に位置し製品タイヤ
の一対のサイドウォールゴム本体と結合一体化する一対
のミニサイドウォールゴム用未加硫ゴムCeと、未加硫
ゴムAeの底面から表面までにわたりほぼ垂直に延びる
極薄ゲージtの直立未加硫高導電性ゴム層CeSとの一
体複合未加硫ゴム構成を有する。未加硫ゴムAeは低導
電性の配合組成になり、未加硫ゴムCeは高導電性の配
合組成になり、未加硫ゴム層CeSは未加硫ゴムCeと
同一ゴムからなる。
【0090】図19に示す未加硫トレッドゴム18−1
eは、製品タイヤにて踏面側トレッドキャップゴムとな
る未加硫ゴムAeと、キャップゴムのタイヤ内方でベー
スゴムとなる未加硫ゴムBeと、未加硫ゴムAe、Be
の両側に位置し製品タイヤの一対のサイドウォールゴム
本体と結合一体化する一対のミニサイドウォールゴム用
未加硫ゴムCeと、未加硫ゴムBeと結合一体化して結
合部から未加硫トレッドゴム18−1eの表面までにわ
たりほぼ垂直に延びる極薄ゲージtの直立導電性未加硫
ゴム層BeSとの一体複合未加硫ゴム構成を有する。未
加硫ゴムAe、Ceは低導電性の配合組成になり、未加
硫ゴムBeが高導電性の配合組成になり、未加硫ゴム層
BeSは未加硫ゴムBeと同一ゴムである。
【0091】図20に示す未加硫トレッドゴム18−2
eは、製品タイヤにて踏面側トレッドキャップゴムとな
る未加硫ゴムAeと、キャップゴムのタイヤ内方でベー
スゴムとなる未加硫ゴムBeと、未加硫ゴムAe、Be
の両側に位置し製品タイヤの一対のサイドウォールゴム
本体と結合一体化する一対のミニサイドウォールゴム用
未加硫ゴムCeと、未加硫ゴムBeの底面から未加硫ト
レッドゴム18−2eの表面までにわたりほぼ垂直に延
びる極薄ゲージtの直立未加硫高導電性ゴム層CeSと
の一体複合未加硫ゴム構成を有する。未加硫ゴムAe、
Beは低導電性の配合組成になり、未加硫ゴムCeは高
導電性の配合組成になり、未加硫ゴム層CeSは未加硫
ゴムCeと同一ゴムである。
【0092】図18〜図20において、押出未加硫トレ
ッドゴム17−1e、17−2e、18−1e、18−
2eの寸法が安定したところで、これら未加硫トレッド
ゴムの幅Wを4等分した1/4Wを幅中央Mの両側に振
り分けた2×1/4W領域を中央領域Rcと呼び、この
中央領域Rcに相当する押出ダイ6、6bの背面領域に
前記ミニインサートブロック20、30の極幅狭スリッ
ト状開口部25、35を位置させ、その結果として中央
領域Rc内に直立未加硫高導電性ゴム層BeS、CeS
を位置させるものとする。
【0093】ここで、直立未加硫高導電性ゴム層Be
S、CeSは押出未加硫トレッドゴムの長手方向に連続
するものとし、前記ミニインサートブロック20、30
の極幅狭スリット状開口部25、35の幅wと、この開
口部25、35近傍の空洞部24、25位置の押出圧と
を調整することにより、直立未加硫高導電性ゴム層Be
S、CeSの厚さtは0.05〜3.5mmの範囲内に
収める。
【0094】未加硫低導電性ゴムはシリカとカーボンブ
ラックとを含有し、シリカの配合量が40PHR 以上、好
ましくは50〜90PHR の範囲内であり、カーボンブラ
ックの配合量が30PHR 以下、好ましくは5〜25PHR
の範囲内であるのが適合し、他のゴム成分、ゴム薬品成
分は慣例に従う。以下、単一トレッドゴム用又はトレッ
ドキャップゴム用未加硫低導電性ゴムAeの配合組成例
を表1に、未加硫高導電性ゴム層BeSのゴム配合組成
例を、ゴム層の厚さt=0.2mmの場合とt=2.0
mmの場合とに分けて表2に示す。
【0095】
【表1】
【0096】
【表2】
【0097】なお図19及び図20に示す未加硫トレッ
ドゴム18−1e、18−2eは、トレッドキャップゴ
ムタイヤとなる未加硫トレッドゴムAeのみを先にシリ
カ配合量及びカーボンブラック配合量それぞれの範囲を
規定した未加硫低導電性ゴムとし、他の未加硫ミニサイ
ドウォールゴムCe及び未加硫ベースゴムBeを共に先
に規定した未加硫高導電性ゴムとすることもできる。
【0098】次にこの発明の後者の空気入りタイヤの実
施の形態例につき以下説明する。図21〜図24に空気
入りタイヤの回転軸心を含む平面による断面を示す。図
21は、図17に示す未加硫トレッドゴム17−1eを
タイヤ成型の際に適用した空気入りタイヤの断面図であ
り、図22は、図18に示す未加硫トレッドゴム17−
2eをタイヤ成型の際に適用した空気入りタイヤの断面
図であり、図23は、図19に示す未加硫トレッドゴム
18−1eをタイヤ成型の際に適用した空気入りタイヤ
の断面図であり、図24は、図20に示す未加硫トレッ
ドゴム18−2eをタイヤ成型の際に適用した空気入り
タイヤの断面図である。
【0099】図21〜図24において、空気入りタイヤ
(以下タイヤという)40は、トレッド部41と、トレ
ッド部41の両側に連なる一対のサイドウォール部42
と、一対のビード部43とを有する。これら各部41、
42、43は一対のビード部43内に埋設したビードコ
ア44相互間にわたりトロイド状に延びるカーカス45
により補強し、カーカス45の外周に配置したベルト4
6によりトレッド部41を強化する。
【0100】カーカス45はラジアル配列コードのゴム
被覆になる1プライ以上、図示例は2プライを有する。
乗用車など比較的小型車両に使用するタイヤ40のカー
カス45は2プライ構成を有する他1プライ構成を有す
る場合もあり、いずれの場合もプライコードは有機繊維
コード、例えばポリエステルコード又はナイロンコード
が適合する。またトラック及びバスなど比較的大型車両
に使用するタイヤ40のカーカス45は1プライ構成を
有し、プライコードはスチールコードが適合する。
【0101】ベルト46は2層以上、図示例は3層のゴ
ム被覆コード層よりなり、図示例のベルト46は乗用車
用タイヤのベルトで、カーカス45寄りの2層はスチー
ルコードの交差層と、その外周に1層の有機繊維コー
ド、例えばナイロン66コードの螺旋巻回層とを有す。
これがトラック及びバス用タイヤの場合のベルト46で
あれば、ベルト46は3層以上のスチールコード交差層
を有する。
【0102】カーカス45のコード被覆ゴム及びベルト
47のコード被覆ゴムのいずれもが従来のカーボンブラ
ック配合になる高導電性ゴムであり、少なくともビード
部43で適用リムと接触するゴムも上記同様に高導電性
ゴムであるから、適用リムが金属などの高導電性材料で
ある限り、車体からベルト46に至る間は導電性に優れ
ている。
【0103】図21に示すトレッド部41のトレッドゴ
ムの基本は、踏面側がキャップゴム47で、その内方が
ベースゴム48であり、いわゆるキャップ−アンド−ベ
ース構成になり、キャップゴム47は図17に示す未加
硫低導電性ゴムAeの加硫成型後のゴムであり、ベース
ゴム48は図17に示す未加硫高導電性ゴムBeの加硫
成型後のゴムである。このベースゴム48からトレッド
部41の踏面表面まで極薄ゲージTの高導電性ゴム層5
1がほぼ直立状に延びる。高導電性ゴム層51は図17
に示す未加硫高導電性ゴム層BeSの加硫成型後のゴム
層である。高導電性ゴムには斜線を施し低導電性ゴムと
区別して示す。以下同じである。
【0104】図22に示すトレッド部41のトレッドゴ
ムは基本として、踏面側からベルト46に至る間が単一
のトレッドゴム47と、トレッドゴム47の両側に一対
のミニサイドウォールゴム49とを有する。トレッドゴ
ム47は図18に示す未加硫低導電性ゴムAeの加硫成
型後のゴムであり、一対のミニサイドウォールゴム49
は図18に示す未加硫高導電性ゴムCeの加硫成型後の
ゴムであり、一対のサイドウォールゴム本体50と結合
一体化する。この例での極薄ゲージTの高導電性ゴム層
51はベルト46の被覆ゴムと接合してトレッド部41
の踏面表面までほぼ直状に延びる。高導電性ゴム層51
は図18に示す未加硫高導電性ゴム層CeSの加硫成型
後のゴム層である。
【0105】図23に示すトレッド部41のトレッドゴ
ムは、踏面側のキャップゴム47と、その内方のベース
ゴム48と、キャップゴム47及びベースゴム48の両
側に一対のミニサイドウォールゴム49とを有する。キ
ャップゴム47は図19に示す未加硫低導電性ゴムAe
の加硫成型後のゴムであり、ベースゴム48は図19に
示す未加硫高導電性ゴムBeの加硫成型後のゴムであ
り、一対のミニサイドウォールゴム49は図19に示す
未加硫低導電性ゴムCeである。このベースゴム48か
らトレッド部41の踏面表面まで極薄ゲージTの高導電
性ゴム層51がほぼ直状に延びる。高導電性ゴム層51
は図19に示す未加硫高導電性ゴム層BeSの加硫成型
後のゴム層である。
【0106】図24に示すトレッド部41のトレッドゴ
ムは、踏面側のキャップゴム47と、その内方のベース
ゴム48と、キャップゴム47及びベースゴム48の両
側に一対のミニサイドウォールゴム49とを有する。キ
ャップゴム47は図20に示す未加硫低導電性ゴムAe
の加硫成型後のゴムであり、ベースゴム48は図20に
示す未加硫低導電性ゴムBeの加硫成型後のゴムであ
り、一対のミニサイドウォールゴム49は図20に示す
未加硫高導電性ゴムCeである。このベースゴム48は
低導電性ゴムであるから、極薄ゲージTの高導電性ゴム
層51はベルト46と接合し、トレッド部41の踏面表
面までほぼ直状に延びる。高導電性ゴム層51は図20
に示す未加硫高導電性ゴム層CeSの加硫成型後のゴム
層である。
【0107】前記の未加硫高導電性ゴム層BeS、Ce
Sの厚さt=0.05〜3.5mmとの関連において、
以上述べた高導電性ゴム層51の踏面幅方向幅Tも0.
05〜3.5mmの範囲内の極薄ゲージに収めるものと
する。
【0108】上記の低導電性ゴムは、25℃における体
積抵抗率ρが108 Ω・cm以上であり、高導電性ゴム
は、25℃における体積抵抗率ρが106 Ω・cm以下
であるのが適合する。これらのタイヤにおける体積抵抗
率ρの例を各配合例につき先に掲げた表1、2それぞれ
の最下段に示す。
【0109】ここで体積抵抗率ρ(Ω・cm)を求める
方法を以下に述べる。タイヤ40の加硫条件に最も近似
するサンプル加硫条件を設定し、この加硫条件の下で、
未加硫ゴムA、B、Cそれぞれにつき、半径r=2.5
cm、ゲージg=0.2cmの円板形状ゴムサンプルを
加硫作成し、これらゴムサンプルを用いて電気抵抗値R
をアドバンス社製絶縁抵抗試験箱により測定し、次式に
より体積抵抗率ρを計算して求めるものである。ρ=R
×(a/g)、 ただしa=π×r2 である。なお供
試ゴムサンプルは、サンプルとほぼ同一半径の円板形状
主電極と、主電極より小径の円板形状対電極及びその周
囲のリング状ガード電極との間に挟んだ状態で電気抵抗
値Rを測定する。
【0110】トレッド部41の踏面幅を4等分した4領
域のうちのタイヤ赤道面Eを挟む2領域の中央領域に、
踏面周方向に連なる1本以上のリブを備えるトレッドパ
ターンをトレッド部41に有するタイヤにあっては、こ
の中央領域リブの少なくとも1本のリブに極薄ゲージT
の高導電性ゴム層51を備えるものとし、上記中央領域
で踏面周方向に1列以上のブロック列を備えるトレッド
パターンをトレッド部41に有するタイヤにあっては、
中央領域の少なくとも1列のブロック列の各ブロックに
極薄ゲージTの高導電性ゴム層51を備えるものとす
る。上記中央領域は先の未加硫トレッドゴムの中央領域
Rcに対応する。リブパターンの場合は高導電性ゴム層
51が連なり、ブロックパターンの場合はブロック形成
のための横溝部分で高導電性ゴム層51は落ち込むもの
の、タイヤの荷重負荷の下でトレッド部41の中央領域
接地部内にブロック表面が必ず存在するので、いずれの
トレッドパターンでも高導電性ゴム層51を介し路面に
確実に静電気を放電する。
【0111】図21〜図24に示す極薄ゲージTの高導
電性ゴム層51は先に触れたように1層とは限らず複数
層設けることを可とする。いずれにしても高導電性ゴム
層51のゲージが極く薄いので、タイヤの使用中にトレ
ッドゴムの摩耗が進んでも高導電性ゴム層51が突出し
て偏摩耗を引き起こすうれいは全くなく、さらに高導電
性ゴム層51の周囲にゴムクラックを生じさせることも
なく、しかも確実に車両の静電気を路面に放電させるこ
とが可能となる。
【0112】
【発明の効果】この発明の請求項1〜14のいずれか一
項に記載した発明によれば、従来のデュアル押出装置及
びトリプル押出装置の押出ヘッド内に収容保持するイン
サートブロックの一部に切り込み加工を施す程度の改造
と、簡単な構造をもつミニインサートブロックの製作と
の極く僅かな投資額により、従来の空気入りタイヤ用未
加硫トレッドゴム押出と、低転がり抵抗性及び導電性双
方の特性を兼ね備える特殊な空気入りタイヤ用未加硫ト
レッドゴム押出との両者に、押出機本体を増やすことな
く同じ押出装置を使い分けることがが可能であり、全体
として極コストで済み、かつ、押出した未加硫トレッド
ゴム中の未加硫導電性ゴムを極く薄ゲージのゴム層とし
て連続して形成することが可能なタイヤ用未加硫トレッ
ドゴム製造方法を提供することができ、この発明の請求
項11〜15のいずれか一項に記載した発明によれば、
請求項1〜10のいずれか一項に記載した発明のタイヤ
用未加硫トレッドゴム製造方法に従い押出した未加硫ト
レッドゴムをタイヤ成型時に適用し、製品タイヤにて低
転がり抵抗タイヤとしての特性を十分に満たし、車両の
静電気を極く薄ゲージの高導電性ゴム層を介して有効に
路面に放電させることが可能で、しかもトレッドゴムの
高導電性ゴム層を原因とする偏摩耗発生がなく、かつ高
導電性ゴム層周囲のトレッドゴムクラック発生もない空
気入りタイヤを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】デュアル押出装置の模式的平面図である。
【図2】トリプル押出装置の模式的平面図である。
【図3】図1に示すIII − III線に沿う断面の拡大簡略
図解説明図である。
【図4】図1に示すIII − III線に沿う断面の別の拡大
簡略図解説明図である。
【図5】図3に示すインサートブロック及び押出ダイの
斜め上背面からの斜視図である。
【図6】図4に示すインサートブロック及び押出ダイの
斜め上背面からの斜視図である。
【図7】一例のミニインサートブロックの平面図であ
る。
【図8】図7に示すミニインサートブロックの側面図で
ある。
【図9】図8に示すIX−IX線に沿うミニインサートブロ
ックの断面図である。
【図10】別の例のミニインサートブロックの平面図で
ある。
【図11】図10に示すミニインサートブロックの側面
図である。
【図12】図10に示すミニインサートブロックの背面
図である。
【図13】図10に示すミニインサートブロックの正面
図である。
【図14】図2に示すXIV − XIV線に沿う断面の拡大簡
略図解説明図である。
【図15】図14に示す一例のインサートブロック及び
押出ダイの斜め上背面からの斜視図である。
【図16】図14に示す他の例のインサートブロック及
び押出ダイの斜め上背面からの斜視図である。
【図17】図5に示す複数流路に沿って未加硫ゴムA、
Bを押出した未加硫トレッドゴムの断面図である。
【図18】図6に示す複数流路に沿って未加硫ゴムA、
Cを押出した未加硫トレッドゴムの断面図である。
【図19】図15に示す複数流路に沿って未加硫ゴム
A、B、Cを押出した未加硫トレッドゴムの断面図であ
る。
【図20】図16に示す複数流路に沿って未加硫ゴム
A、B、Cを押出した未加硫トレッドゴムの断面図であ
る。
【図21】図17に示す未加硫トレッドゴムを適用した
タイヤ断面図である。
【図22】図18に示す未加硫トレッドゴムを適用した
タイヤ断面図である。
【図23】図19に示す未加硫トレッドゴムを適用した
タイヤ断面図である。
【図24】図20に示す未加硫トレッドゴムを適用した
タイヤ断面図である。
【符号の説明】
1、2、3 押出機本体 1h、2h、3h 未加硫ゴム供給用ホッパ 4 デュアル押出装置の押出ヘッド 4a、4b、4c 押出ヘッド内未加硫ゴム流路 5 トリプル押出装置の押出ヘッド 5a、5b、5c 押出ヘッド内部の未加硫ゴム流路 6 ダイ 6b バックダイ 7 一体複合未加硫ゴム形成手段 8 ダイホルダ 9 バックダイホルダ 10、10−1、10−2、11、12、13、14
インサートブロック 10a、11a、12a 第一の流路 11b、11b−1、10c 第二の流路 11b−2、11c−1、14c、13b−1 第三の
流路 13b 第二及び第三の流路 13b−2、14c−1 第四の流路 15 凹部 16 切り込み凹部 17−1、17−2、18−1、18−2 押出ダイ開
口部における一体複合未加硫ゴム 17−1e、17−2e、18−1e、18−2e 未
加硫トレッドゴム 20、30 ミニインサートブロック 21、31 ミニインサートブロック基部 22、32 ミニインサートブロック鞘部 23、33 未加硫ゴム導入口 24、34 ミニインサートブロック空洞部 25、35 極幅狭スリット状開口部 A、B、C 未加硫ゴム w 極幅狭スリット状開口部幅 BeS、CeS 未加硫トレッドゴム中の直立未加硫高
導電性ゴム層 t 直立未加硫高導電性ゴム層の幅 Ae、Be、Ce 未加硫トレッドゴム M 未加硫トレッドゴム幅中央 W 未加硫トレッドゴムの幅 Rc 未加硫トレッドゴムの中央領域 40 空気入りタイヤ 41 トレッド部 42 サイドウォール部 43 ビード部 44 ビードコア 45 カーカス 46 ベルト 47 キャップゴム 48 ベースゴム 49 ミニサイドウォールゴム 50 サイドウォールゴム本体 51 高導電性ゴム層 T 高導電性ゴム層ゲージ E タイヤ赤道面

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1種類以上の未加硫低導電性ゴムと1種
    類以上の未加硫高導電性ゴムとを2基以上の押出機本体
    に供給して各押出機本体の先端部を連結する押出ヘッド
    に導き出し、導き出した2種類以上の未加硫ゴムを押出
    ヘッド先端部にて複数の流路に沿って流動させ合体させ
    て押出ダイを介し連続の一体複合未加硫ゴムとして押出
    すタイヤ用未加硫トレッドゴム製造方法において、 上記複数流路のうちの一の流路に沿って、製品タイヤに
    てトレッドゴムの少なくともキャップゴムとなる未加硫
    低導電性ゴムを流動させ、 上記複数流路の残余流路のうち少なくとも一の流路に沿
    って、製品タイヤにてベースゴム及び一対のミニサイド
    ウォールゴムの少なくとも一方ゴムとなる未加硫高導電
    性ゴムを流動させ、 上記未加硫高導電性ゴムは、その流動途中に形成する別
    途の独立分岐流路の導入口から押出ダイ背面近傍で押出
    ダイ開口高さ方向に位置するスリット状開口部に至る狭
    い流路内を分岐流動させ、 分岐流動する未加硫高導電性ゴムをスリット状開口部か
    ら押出ダイに向け押出し、製品タイヤのトレッドゴムの
    少なくともキャップゴムとなる未加硫低導電性ゴムをそ
    の押出全厚さにわたり押出幅方向に分断する極狭幅未加
    硫高導電性ゴム層を一体複合未加硫ゴム中に形成するこ
    とを特徴とするタイヤ用未加硫トレッドゴム製造方法。
  2. 【請求項2】 前記複数流路は、前記の少なくともキャ
    ップゴムとなる未加硫低導電性ゴムを流動させる第一の
    流路と、上記キャップゴムのタイヤ内方で共にトレッド
    ゴムを形成するベースゴム及びトレッドゴム両側の一対
    のミニサイドウォールゴムのいずれか一方のゴムとなる
    未加硫高導電性ゴムを流動させる第二の流路と、第二の
    流路から別途分岐させる第三の流路との三つの流路に分
    け、 第三の流路は、未加硫高導電性ゴムの導入口から極幅狭
    のスリット状開口部までにわたり第一の流路及び第二の
    流路から遮蔽した独立分岐流路と、上記スリット状開口
    部から押出ダイ開口部に至る流路とにより形成し、 上記第一の流路、第二の流路及び第三の流路を前記押出
    ヘッドの先端部に使用する請求項1に記載した未加硫ト
    レッドゴム製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第一の流路、第二の流路及び第三の
    流路それぞれの流路に沿って2種類の未加硫ゴムを押出
    ダイに導き出し、第三の流路を流動する未加硫高導電性
    ゴムを極幅狭スリット状開口部から押出し、この押出し
    ゴムを製品タイヤのトレッドゴム用未加硫低導電性ゴム
    中に該ゴムの厚さ方向全厚さにわたる極幅狭の未加硫高
    導電性ゴム層として一体複合未加硫ゴム中に連続形成す
    る請求項2に記載した未加硫トレッドゴム製造方法。
  4. 【請求項4】 前記複数流路は、製品タイヤのキャップ
    ゴム用未加硫低導電性ゴムを流動させる第一の流路と、
    製品タイヤのトレッドゴム両側の一対のミニサイドウォ
    ールゴムとなる未加硫低導電性ゴム及び未加硫高導電性
    ゴムのいずれか一方の未加硫ゴムを流動させる第二の流
    路と、製品タイヤのベースゴム用未加硫高導電性ゴムを
    流動させる第三の流路と、第三の流路から別途分岐させ
    る第四の流路との四つの流路に分け、 上記第四の流路は、未加硫高導電性ゴムの導入口から極
    幅狭のスリット状開口部までにわたり第一〜第三のそれ
    ぞれの流路から遮蔽した独立分岐流路と、上記スリット
    状開口部から押出ダイ開口部に至る流路とにより形成
    し、 上記第一の流路、第二の流路、第三の流路及び第四の流
    路を前記押出ヘッドの先端部に使用する請求項1に記載
    した未加硫トレッドゴム製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第一の流路、第二の流路、第三の流
    路及び第四の流路それぞれの流路に沿って3種類の未加
    硫ゴムを押出ダイに導き出し、第四の流路を流動する未
    加硫高導電性ゴムを極幅狭スリット状開口部から押出
    し、この押出しゴムを、製品タイヤのベースゴム用未加
    硫高導電性ゴムと結合一体化させると共に、製品タイヤ
    のキャップゴム用未加硫低導電性ゴム中に該ゴムの厚さ
    方向全体にわたる極幅狭の未加硫高導電性ゴム層として
    一体複合未加硫ゴム中に連続形成する請求項4に記載し
    た未加硫トレッドゴム製造方法。
  6. 【請求項6】 前記複数流路は、製品タイヤのキャップ
    ゴム用未加硫低導電性ゴムを流動させる第一の流路と、
    製品タイヤにてキャップゴムと共にトレッドゴムを形成
    するベースゴムとなる未加硫低導電性ゴム及び未加硫高
    導電性ゴムのいずれか一方の未加硫ゴムを流動させる第
    二の流路と、製品タイヤのトレッドゴム両側の一対のミ
    ニサイドウォールゴム用未加硫高導電性ゴムを流動させ
    る第三の流路と、第三の流路から別途分岐させる第四の
    流路との四つの流路に分け、 上記第四の流路は、未加硫高導電性ゴムの導入口から極
    幅狭のスリット状開口部までにわたり第一〜第三のそれ
    ぞれの流路から遮蔽した独立分岐流路と、上記スリット
    状開口部から押出ダイ開口部に至る流路とにより形成
    し、 上記第一の流路、第二の流路、第三の流路及び第四の流
    路を前記押出ヘッドの先端部に使用する請求項1に記載
    した未加硫トレッドゴム製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第一の流路、第二の流路、第三の流
    路及び第四の流路それぞれの流路に沿って3種類の未加
    硫ゴムを押出ダイに導き出し、第四の流路を流動する未
    加硫高導電性ゴムを極幅狭スリット状開口部から押出
    し、この押出しゴムを、製品タイヤのトレッドゴム用未
    加硫低導電性ゴムの厚さ方向全体にわたる極幅狭の未加
    硫高導電性ゴム層として一体複合未加硫ゴム中に連続形
    成する請求項6に記載した未加硫トレッドゴム製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記スリット状開口部の幅を0.8〜
    4.5mmの範囲内とする請求項1〜7のいずれか一項
    に記載した未加硫トレッドゴム製造方法。
  9. 【請求項9】 一体複合未加硫ゴム中に連続形成される
    未加硫高導電性ゴム層の厚さが、0.05〜3.5mm
    の範囲内である請求項1、3、5、7のいずれか一項に
    記載した未加硫トレッドゴム製造方法。
  10. 【請求項10】 前記独立分岐流路を流動させる未加硫
    高導電性ゴムの流路断面を製品タイヤのトレッドゴム用
    未加硫低導電性ゴムの流路断面より狭くして、上記未加
    硫高導電性ゴムの押出ダイ背面における押出し流速を、
    少なくとも押出ダイ背面における製品タイヤのトレッド
    ゴム用未加硫低導電性ゴムの押出し流速より遅くする請
    求項1〜7のいずれか一項に記載した未加硫トレッドゴ
    ム製造方法。
  11. 【請求項11】 前記独立分岐流路における未加硫高導
    電性ゴムのスリット状開口部に向かう流路を先細りテー
    パ状とする請求項1〜8のいずれか一項に記載した未加
    硫トレッドゴム製造方法。
  12. 【請求項12】 前記スリット状開口部を、製品タイヤ
    のトレッドゴム用未加硫低導電性ゴムとして押出される
    ゴムの幅方向中央領域に相当する押出ダイ背面近傍に位
    置させる請求項1〜8、11のいずれか一項に記載した
    未加硫トレッドゴム製造方法。
  13. 【請求項13】 前記独立分岐流路は、他の流路を形成
    するインサートブロックに着脱自在なミニインサートブ
    ロックにより形成する請求項1、2、4、6、10、1
    1のいずれか一項に記載した未加硫トレッドゴム製造方
    法。
  14. 【請求項14】 未加硫低導電性ゴムは、配合量が40
    重量部(PHR )以上のシリカと、配合量が30重量部
    (PHR )以下のカーボンブラックとを含有する請求項1
    〜7、9〜12のいずれか一項に記載した未加硫トレッ
    ドゴム製造方法。
  15. 【請求項15】 一対のビード部内に埋設したビードコ
    ア相互間にわたり延びる1プライ以上のラジアル配列コ
    ードのゴム被覆になるカーカスと、カーカスの外周に位
    置する2層以上のゴム被覆コード層よりなるベルトとを
    有し、トレッド部の外周側に位置するトレッドゴムと、
    トレッド部両側に連なる一対のサイドウォール部の外側
    に位置するサイドウォールゴムとを備える空気入りタイ
    ヤにおいて、 上記トレッドゴムは、前記の請求項1〜14のいずれか
    一項に記載したタイヤ用未加硫トレッドゴム製造方法に
    従う押出未加硫ゴム部材を用いた未加硫タイヤに加硫成
    型を施して成り、 トレッドゴムは、少なくともトレッド部表面側に低導電
    性ゴムを有すると共に、この低導電性ゴムのタイヤ軸方
    向中央領域内にてタイヤ半径方向に延び、該半径方向外
    側端をトレッド部表面とし、半径方向内側端を導電性ゴ
    ムと結合する極幅狭高導電性ゴム層を有することを特徴
    とする空気入りタイヤ。
  16. 【請求項16】 前記極幅狭高導電性ゴム層の踏面幅方
    向幅が、0.05〜3.5mmの範囲内にある請求項1
    5に記載した空気入りタイヤ。
  17. 【請求項17】 前記低導電性ゴムの25℃における体
    積抵抗率(ρ)が108 Ω・cm以上であり、前記高導
    電性ゴムの25℃における体積抵抗率(ρ)が106 Ω
    ・cm以下である請求項15又は16に記載した空気入
    りタイヤ。
  18. 【請求項18】 トレッド部は、踏面幅中央領域に踏面
    周方向に連なる1本以上のリブを備え、少なくとも1本
    のリブが、前記極幅狭高導電性ゴム層を有する請求項1
    5〜17のいずれか一項に記載した空気入りタイヤ。
  19. 【請求項19】 トレッド部は、踏面幅中央領域に踏面
    周方向に1列以上の多数個のブロックを備え、少なくと
    も1列の各ブロックが、前記極幅狭高導電性ゴム層を有
    する請求項15〜17に記載した空気入りタイヤ。
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