JPH11262944A - タイヤ用未加硫トレッドゴム押出装置 - Google Patents

タイヤ用未加硫トレッドゴム押出装置

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JPH11262944A
JPH11262944A JP10068411A JP6841198A JPH11262944A JP H11262944 A JPH11262944 A JP H11262944A JP 10068411 A JP10068411 A JP 10068411A JP 6841198 A JP6841198 A JP 6841198A JP H11262944 A JPH11262944 A JP H11262944A
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  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加硫後に低転がり抵抗特性をもつ未加硫低導
電性トレッドゴムの中に極幅狭の未加硫高導電性ゴム層
を縦に連続形成するタイヤ用未加硫トレッドゴム押出装
置を提供する。 【解決手段】 トレッドゴム用未加硫低導電性ゴムの第
一の流路形成金型と未加硫高導電性ゴムの第二の流路形
成金型とを有し、第二の金型はベースゴム用又はミニサ
イドウォールゴム用の未加硫高導電性ゴムの本流流路形
成金型とこの金型の流路途中から分岐する第三の分岐流
路形成金型とを有し、第三の金型は口金の直前位置にて
第一及び第二の流路形成金型の双方流路から遮蔽した流
路空間を有すると共に極幅狭先端開口部を有し、この開
口部はトレッドゴム用未加硫低導電性ゴムの押出し厚さ
方向全体にわたり該ゴムを幅方向に分断する開口長さを
有して口金背面に位置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、タイヤ用未加硫
トレッドゴム押出装置、より詳細には製品タイヤでの踏
面側トレッドゴムとなる低導電性未加硫ゴムと他の部位
ゴムとなる高導電性未加硫ゴムとの2種類の未加硫ゴ
ム、1種類は上記トレッドゴムとなり1種類は他の部位
ゴムとなる合わせて2種類の低導電性未加硫ゴムと他の
部位ゴムとなる1種類の高導電性未加硫ゴムとの3種類
の未加硫ゴム及び上記トレッドゴムとなる1種類の低導
電性未加硫ゴムと他の部位ゴムとなる2種類の高導電性
未加硫ゴムとの3種類の未加硫ゴムを一体複合未加硫ト
レッドゴムとして押出す押出装置に関し、特に未加硫高
導電性ゴムを一体複合未加硫トレッドゴム中で押出方向
に縦に極く薄い層として形成するタイヤ用未加硫トレッ
ドゴム押出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両、なかでも乗用車やトラック及びバ
スなどに帯電する静電気は乗員に対する電撃ショックに
止まらず、時には火花放電による車両故障や車両火災の
原因となるが、空気入りタイヤに使用するゴムには導電
性に優れるカーボンブラックが多量に配合されているた
め、車両に生起される静電気はタイヤを介し路面に放電
されるため、上記のような不具合は発生しないのが普通
である。
【0003】ところが最近は経済性の面ばかりでなく特
に環境保全の観点から車両の一層の低燃費化要望が格段
に高まり、この要望に対応するため空気入りタイヤにも
従来にも増した低転がり抵抗タイヤの要求が強まってい
る。この要求の有力な解決手段としてトレッドゴムを主
とするゴムに、カーボンブラック配合量の大部分をシリ
カ配合に置換したゴムが積極的に採用される傾向にあ
る。
【0004】しかしカーボンブラック配合量を大幅に減
少させるか又は微量とし多量のシリカを配合したトレッ
ドゴムは電気抵抗値が大幅に上昇し、その結果、車両の
静電気の帯電量が増し先に述べた火花放電による車両故
障や車両火災のうれいが生じ、そこまでゆかなくとも人
体への電撃ショックや車両搭載のラジオ受信にノイズ障
害が発生する不具合が生じるようになった。
【0005】路面との間で静電気を放電する役目を空気
入りタイヤに代わり、車両の導電性材料と直接接触させ
た静電気除去手段を車両に設ければ済むとはいえ、この
静電気除去手段は路面と擦れ合ったり衝突し合ったりす
るので摩滅や破損の都度交換の手間を要する上、摩滅や
破損により静電気除去効果を失っても気付かずにいれば
上記の問題が生じるなど、必ずしも万全な静電気除去手
段とは言いがたい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、上記不具合回
避のため、例えば特開平8−34204号公報では、ト
レッドゴムの中央領域を除く領域にシリカ配合のトレッ
ドゴムを配置すると共に中央領域に従来のカーボンブラ
ック配合量になる高導電性ゴムを配置した押出トレッド
ゴムの適用タイヤを提案している。この提案によれば通
常のカーボンブラック配合量になるベースゴムと連結す
る高導電性ゴム領域をトレッドゴム中に設けているの
で、確かに静電気除去効果を有する空気入りタイヤを提
供することができる。
【0007】しかし、シリカによるゴムの補強効果はカ
ーボンブラックによる補強効果に及ばず、よってタイヤ
の走行が進むにつれトレッドゴムの摩耗度合いに差が生
じ、中央領域の両側に配置したシリカ配合ゴムの摩耗量
が中央領域に配置した高導電性ゴムの摩耗量に比しより
多くなり、その結果、高導電性ゴムとその両側ゴムとの
間に初期は僅かな段差が生じ、この段差は走行が進むに
つれ著しい段差に発展すると同時にトレッド巾方向に拡
大し結局大きな偏摩耗へと進展し、タイヤの摩耗寿命を
大幅に損なう。
【0008】さらに中央領域に位置する高導電性ゴムの
踏面からの突出は、車両のコーナリング時に踏面にスリ
ップアングルが付されるので、高導電性ゴムとそれに隣
接するシリカ配合ゴムとの間に大きな引き裂き力が作用
し、ゴムの補強効果がそれ程高くないシリカ配合ゴムに
クラックを発生させる不具合があることも解明した。以
上を総合して、この種の空気入りタイヤはさらに改善を
要することが分かった。なおこれまで述べた空気入りタ
イヤは主としてラジアルタイヤのことである。
【0009】従ってこの発明の請求項1〜8に記載した
発明は、従来のデュアルタイプ又はトリプルタイプのタ
イヤ用未加硫トレッドゴム押出装置に極く僅かな改造を
施すに止め、従来の空気入りタイヤと低転がり抵抗特性
をもつ導電性空気入りタイヤとの双方に使用可能であ
り、押出した未加硫トレッドゴム中の未加硫導電性ゴム
を、製品タイヤとしたときトレッドゴムの偏摩耗発生及
びトレッドゴムのクラック故障発生の双方を阻止し得
る、可能な限り薄い縦配置のゴム層として連続して形成
することが可能なタイヤ用未加硫トレッドゴム押出装置
の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、まずデュアルタイプの押出装置を用いる場合につ
き、この発明の請求項1の記載した発明は、低導電性未
加硫ゴムと高導電性未加硫ゴムとの2種類の未加硫ゴム
それぞれを押出す2基の押出装置本体と、各押出装置本
体の先端部を連結する押出ヘッドと、押出ヘッド先端部
にて2種類の未加硫ゴムそれぞれを口金に導き出す流路
形成金型とを有するタイヤ用未加硫トレッドゴム押出装
置において、2種類の未加硫ゴムの流路形成金型は、製
品タイヤにて主たる接地部を形成する踏面側トレッドゴ
ム用未加硫低導電性ゴムの第一の流路形成金型と、未加
硫高導電性ゴムの第二の流路形成金型とを有し、上記第
二の流路形成金型は、上記踏面側トレッドゴムのタイヤ
内方のベースゴム用又は踏面側トレッドゴム両側のミニ
サイドウォールゴム用の未加硫高導電性ゴムの本流流路
形成金型と、該本流流路形成金型の流路途中から別途分
岐する第三の分岐流路形成金型とを有し、上記第三の分
岐流路形成金型は、少なくとも口金の直前位置にて第一
の流路形成金型と第二の本流流路形成金型との双方の流
路から遮蔽した流路空間を有すると共に極幅狭スリット
状先端開口部を有し、該先端開口部は上記踏面側トレッ
ドゴム用未加硫低導電性ゴムとして押出されるゴムの厚
さ方向全体にわたり該ゴムを幅方向に分断する開口長さ
を有して口金背面に位置して成ることを特徴とするタイ
ヤ用未加硫トレッドゴム押出装置である。
【0011】次に前記目的を達成するためにトリプルタ
イプの押出装置を用いる場合につき、その一としてこの
発明の請求項2に記載した発明は、2種類の低導電性未
加硫ゴムと1種類の高導電性未加硫ゴム又は1種類の低
導電性未加硫ゴムと2種類の高導電性未加硫ゴムとの3
種類の未加硫ゴムそれぞれを押出す3基の押出装置本体
と、各押出装置本体の先端部を連結する押出ヘッドと、
押出ヘッド先端部にて3種類の未加硫ゴムそれぞれを口
金に導き出す流路形成金型とを有するタイヤ用未加硫ト
レッドゴム押出装置において、3種類の未加硫ゴムの流
路形成金型は、製品タイヤにて主たる接地部を形成する
踏面側トレッドゴム用未加硫低導電性ゴムの第一の流路
形成金型と、踏面側トレッドゴム両側のミニサイドウォ
ールゴム用未加硫低導電性ゴム又は未加硫高導電性ゴム
いずれかの第二の流路形成金型と、未加硫高導電性ゴム
の第三の流路形成金型とを有し、上記第三の流路形成金
型は、上記踏面側トレッドゴムのタイヤ内方のベースゴ
ム用の未加硫高導電性ゴムの本流流路形成金型と、該本
流流路形成金型の流路途中から別途分岐する第四の分岐
流路形成金型とを有し上記第四の分岐流路形成金型は、
少なくとも口金の直前位置にて第一〜第三の流路形成金
型の流路から遮蔽した流路空間を有すると共に極幅狭ス
リット状先端開口部を有し、該先端開口部は上記踏面側
トレッドゴム用未加硫低導電性ゴムとして押出されるゴ
ムの厚さ方向全体にわたり該ゴムを幅方向に分断する開
口長さを有して口金背面に位置して成ることを特徴とす
るタイヤ用未加硫トレッドゴム押出装置である。
【0012】さらに前記目的を達成するため、トリプル
タイプの押出装置を用いる場合のその二として、この発
明の請求項3に記載した発明は、2種類の低導電性未加
硫ゴムと1種類の高導電性未加硫ゴム又は1種類の低導
電性未加硫ゴムと2種類の高導電性未加硫ゴムとの3種
類の未加硫ゴムそれぞれを押出す3基の押出装置本体
と、各押出装置本体の先端部を連結する押出ヘッドと、
押出ヘッド先端部にて3種類の未加硫ゴムそれぞれを口
金に導き出す流路形成金型とを有するタイヤ用未加硫ト
レッドゴム押出装置において、3種類の未加硫ゴムの流
路形成金型は、製品タイヤにて主たる接地部を形成する
踏面側トレッドゴム用未加硫低導電性ゴムの第一の流路
形成金型と、踏面側トレッドゴムのタイヤ内方のベース
ゴム用未加硫低導電性ゴム又は未加硫高導電性ゴムいず
れかの第二の流路形成金型と、未加硫高導電性ゴムの第
三の流路形成金型とを有し、上記第三の流路形成金型
は、製品タイヤ踏面側トレッドゴム両側のミニサイドウ
ォールゴム用の未加硫高導電性ゴムの本流流路形成金型
と、該本流流路形成金型の流路途中から別途分岐する第
四の分岐流路形成金型とを有し、上記第四の分岐流路形
成金型は、少なくとも口金の直前位置にて第一〜第三の
流路形成金型の流路から遮蔽した流路空間を有すると共
に極幅狭スリット状先端開口部を有し、この先端開口部
は上記踏面側トレッドゴム用及びベースゴム用それぞれ
の未加硫ゴムとして押出される2種類ゴムの厚さ方向全
体にわたり該2種類ゴムを幅方向に分断する開口長さを
有して口金背面に位置して成ることを特徴とするタイヤ
用未加硫トレッドゴム押出装置である。
【0013】ここにこの発明の請求項1〜3に記載した
未加硫低導電性ゴムは、シリカ(二酸化ケイ素)とカー
ボンブラックとを含有し、シリカの配合量が、40PHR
以上、好ましくは50〜90PHR の範囲内であり、カー
ボンブラックの配合量が、30PHR 以下、好ましくは5
〜25PHR の範囲内である未加硫ゴム組成物のことを指
し、請求項1に記載した押出装置は2基の押出装置本体
を有するので以下デュアルタイプ押出装置と呼び、請求
項2、3記載した押出装置は3基の押出装置本体を有す
るので以下トリプルタイプ押出装置と呼ぶ。
【0014】この発明の請求項1〜3に記載した発明に
よるタイヤ用未加硫トレッドゴム押出装置を用いて押出
した、未加硫低導電性ゴムと未加硫高導電性ゴムとの一
体複合未加硫ゴムの未加硫低導電性ゴム中に極幅狭縦長
の未加硫導電性ゴム層をより一層極幅狭に形成するた
め、請求項4に記載した発明のように、未加硫高導電性
ゴムの分岐流路形成金型は、分岐位置から先端開口部に
至る間にわたり未加硫低導電性ゴムの流路形成金型の流
路断面に比しより小さな流路断面を有し、分岐流路形成
金型の流路壁面が、未加硫低導電性ゴムの流路形成金型
の流路壁面のゴムの流路抵抗に比しより高いゴムの流路
抵抗を有する、とするのが有効である。
【0015】上記のゴム流路抵抗差により未加硫高導電
性ゴムの口金背面における押出し流速を、踏面側トレッ
ドゴム用未加硫低導電性ゴムの、少なくとも極幅狭スリ
ット状先端開口部から押出される未加硫高導電性ゴム近
傍に位置する部分の口金背面における押出し流速より遅
くすることができ、その結果極幅狭縦長の未加硫導電性
ゴムはその両側の踏面側トレッドゴム用未加硫低導電性
ゴムにより押出方向に引っ張られ、極く薄い層を形成す
ることができる。
【0016】また前記請求項1〜4に記載した発明をさ
らに発展した好適実施形態は、請求項5に記載した発明
のように、分岐流路形成金型は極幅狭スリット状先端開
口部と直交する平面による断面の流路壁面が該先端開口
部に向け先細りテーパ状面を有するものである。さら
に、好適には請求項6に記載した発明のように、極幅狭
スリット状先端開口部が、0.8〜3.0mmの範囲内
の幅を有する。
【0017】前記一体複合未加硫ゴム中に形成する極幅
狭縦長の未加硫導電性ゴム層位置については、請求項7
に記載した発明のように、分岐流路形成金型の極幅狭ス
リット状先端開口部が、製品タイヤにおける踏面側トレ
ッドゴム用未加硫低導電性ゴムとして押出されるゴムの
幅方向中央領域に相当する口金背面領域に位置するのが
良い。
【0018】またこの発明の請求項1〜3に記載した発
明の未加硫トレッドゴム押出装置を、導電性トレッドゴ
ムを備える従来タイヤの未加硫トレッドゴム押出しと容
易に、安価に共用させるため、請求項8に記載した発明
のように、押出ヘッドは流路形成金型をインサートブロ
ックとして着脱自在に収容し、分岐流路形成金型は残余
の流路形成金型に比しより小型なミニインサートブロッ
クから成り、インサートブロックがミニインサートブロ
ックを着脱自在に保持するように構成する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明のタイヤ用未加硫
トレッドゴム押出装置の実施の形態例を、デュアルタイ
プのタイヤ用未加硫トレッドゴム押出装置(以下デュア
ル押出装置と略記する)と、トリプルタイプのタイヤ用
未加硫トレッドゴム押出装置(以下トリプル押出装置と
略記する)とに分け、図1〜図16に基づき説明する。
【0020】まずデュアル押出装置について説明する。
図1は、デュアル押出装置の簡略図解による模式的平面
図であり、図2は、図1に示すII− II 線に沿う断面を
拡大して簡略図解した説明図であり、図3は、図2に示
す実施の形態例と別の形態例を図2と同様に簡略図解し
た説明図であり、図4は、図2に示す押出ヘッド内部に
収容した未加硫ゴムの流路形成金型と口金とを正面から
見た斜視図であり、図5は、図4に示す流路形成金型と
口金とは別の流路形成金型と口金を図4と同様に正面か
ら見た斜視図であり、図6は、一実施形態例の分岐流路
形成金型の平面図であり、図7は、図6に示す分岐流路
形成金型の側面図であり、図8は、図7に示すVIII−VI
II線に沿う分岐流路形成金型の正面図であり、図9は、
他の実施形態例の分岐流路形成金型の平面図であり、図
10は、図9に示す分岐流路形成金型の側面図であり、
図11は、図9に示す分岐流路形成金型の背面図であ
り、図12は、図9に示す分岐流路形成金型の正面図で
ある。
【0021】図1において、デュアル押出装置は、2基
の押出機本体1、2と、押出機本体1、2の先端部を連
結する押出ヘッド4とを有し、各押出機本体1、2はそ
れらの後方に位置する未加硫ゴム供給用ホッパ1h、2
hを備え、2種類の互いに配合組成が異なる未加硫ゴム
A、B又は未加硫ゴムA、C(図示省略)はホッパ1
h、2hから各押出機本体1、2に連続して供給され、
各押出機本体1、2内部で回転駆動されるスクリュウ
(図示省略)により練り合わされ、自己発熱して可塑度
を高めて流動性を増しながら押出ヘッド4に向け導き出
される。
【0022】図1〜図5を合わせ参照して、2種類の未
加硫ゴムA、B及び未加硫ゴムA、Cのうち未加硫ゴム
Aがゴムの補強剤としてシリカ配合を主体とする低導電
性未加硫ゴムであり、未加硫ゴムB、Cがゴムの補強剤
として従来のカーボンブラックを主体として多量に配合
した高導電性未加硫ゴムである。ここに未加硫ゴムAは
製品タイヤで踏面側トレッドゴムとなる未加硫ゴムであ
り、未加硫ゴムB、Cにつては、ここでは未加硫ゴムB
が製品タイヤで踏面側トレッドゴムの内側でベルト部材
の外周面に接合するベースゴムであり、未加硫ゴムCが
同じく製品タイヤで踏面側トレッドゴムの両側に位置し
サイドウォールゴムに接合するミニサイドウォールゴム
と呼ばれる小片未加硫ゴムであり、以下同じである。一
体複合未加硫ゴムA、B及び一体複合未加硫ゴムA、C
それぞれの押出し断面形状の例は後述する。
【0023】図1に示すように押出ヘッド4は、未加硫
ゴムA、B及び未加硫ゴムA、Cの押出方向前方に位置
する押出口金(以下口金という)6を備え、各押出機本
体1、2の押出し出口から口金6に向かう未加硫ゴム
A、Bの流路4a、4b及び未加硫ゴムA、Cの流路4
a、4c(図3参照)を有し、流路4a、4b及び流路
4a、4cの終端と口金6前方位置との間に未加硫ゴム
A、B及び未加硫ゴムA、Cそれぞれが所定断面形状を
もつ一体複合未加硫ゴムを形成させるための手段7を着
脱自在に収容する。一体複合未加硫ゴムA、B及び一体
複合未加硫ゴムA、Cは矢印Xの方向に押出される。
【0024】図2、3を参照して、一体複合未加硫ゴム
の形成手段7は、口金6と対をなして口金6の押出外輪
郭形状のうち底部を別途形成する役を果たすバックダイ
6bと、口金6を押出ヘッド4に保持固定するダイホル
ダ8と、バックダイ6bを押出ヘッド4に保持固定する
バックダイホルダ9とを有する。
【0025】さらに一体複合未加硫ゴムの形成手段7
は、図2に示すところに従い、押出ヘッド4の流路4
a、4bの終端と口金6との間に配置した第一の流路形
成金型10と第二の流路形成金型11とを備え、第一の
流路形成金型10は未加硫ゴムAの口金6に向かう流路
10aを有し、第二の流路形成金型11は未加硫ゴムB
の口金6に向かう流路11bを有する。また他の形成手
段7は、図3に示すところに従い、押出ヘッド4の流路
4a、4cの終端と口金6との間に配置した第一の流路
形成金型11と第二の流路形成金型10とを備え、流路
形成金型11は未加硫ゴムAの口金6に向かう流路11
aを有し、流路形成金型10は未加硫ゴムCの口金6に
向かう流路10cを有する。
【0026】図4は、図2に示す第一の流路形成金型1
0及び第二の流路形成金型11と口金6とを取り出し、
これらを90°回転して示す正面からの斜視図であり、
図5は、図3に示す第一の流路形成金型11及び第二の
流路形成金型10と口金6とを取り出し、これらを90
°回転して示す正面からの斜視図である。
【0027】まず図4に示すところに従い説明する。第
一の流路形成金型10は未加硫ゴムAの矢印の向きの流
路10aを有し、流路10aに沿い口金6の背面及び口
金6とバックダイ6bとの間の横長空間17−1の双方
に開口する切り欠き凹部10−1を備え、第二の流路形
成金型11は未加硫ゴムBの矢印の向きの流路11bを
有し、流路11bのうち本流流路11b−1に沿い第一
の流路形成金型10を堰として口金6の背面及び上記横
長空間17−1に開口する傾斜切り欠き凹部15を備え
る。
【0028】第二の流路形成金型11は、流路11bか
ら本流流路11b−1を流動する未加硫ゴムBの受け入
れ傾斜切り欠き凹部15を有する本流流路形成金型11
(以下更めて第二の本流流路形成金型11と呼ぶ)を有
する他に、第二の本流流路形成金型11の本流流路11
b−1の流路途中に、図示例では傾斜切り欠き凹部15
の中程に第三の分岐流路形成金型20を合わせ有し、第
三の分岐流路形成金型20は未加硫ゴムBの本流流路1
1b−1から分岐する分岐流路11b−2を有する。
【0029】第三の分岐流路形成金型20は、第一の流
路形成金型10の切り欠き凹部10−1を挟む両側の第
一の流路形成金型10それぞれに設けた2箇所の切り欠
き部に着脱自在に嵌まり合う細長形状を有し、第二の本
流流路形成金型11の傾斜切り欠き凹部15に開口する
未加硫ゴムBの導入口23を有する。
【0030】第三の分岐流路形成金型20は第一の流路
形成金型10の切り欠き凹部10−1を跨ぎ口金6の背
面にて口金6とダイホルダ6bとが形成する幅広空間1
7−1を横断する底部を有し、この底部は後述する極幅
狭スリット状先端開口部を有し、この開口部と導入口2
3とを除き第三の分岐流路形成金型20は第一の流路形
成金型10の流路10a及び第二の本流流路形成金型1
1の本流流路11b−1から遮蔽した分岐流路11b−
2用空間を有する。第三の分岐流路形成金型20につい
ては後に詳述する。
【0031】次に図5に示すところに従い説明すれば、
第一の流路形成金型11は未加硫ゴムAの矢印の向きの
流路11aを有し、流路11aに沿い口金6の背面及び
口金6とバックダイ6bとの間の横長空間17−2の双
方に開口する切り込み部11−1を備え、第二の流路形
成金型10は未加硫ゴムCの矢印の向きの二手に分かれ
る流路10cを本流流路10cとして有する。
【0032】ここに第二の流路形成金型10は、流動す
る未加硫ゴムCを二手の本流流路10cにより口金6の
幅方向両側に振り分ける本流流路形成金型10(以下更
めて第二の本流流路形成金型10と呼ぶ)を有する他
に、第二の本流流路形成金型10における二手の本流流
路10cのうちの一方の本流流路10cの流路途中に、
図示例では一方の本流流路10cの流路中程に第三の分
岐流路形成金型30を合わせ有し、第三の分岐流路形成
金型30は上記一方の本流流路10cの中程にて分岐す
る分岐流路10c−1を有する。
【0033】第三の分岐流路形成金型30は、第一の流
路形成金型11の切り込み部11−1側の第二の本流流
路形成金型10に設けた切り欠き部16の上記切り込み
部11−1側の一部に着脱自在に嵌まり合う基部(後述
する)と、そこから上記切り込み部11−1に向け延び
る幅狭の突起状空洞鞘(後述する)とを有し、第三の分
岐流路形成金型30の上記基部はその残余の切り欠き部
16空所に開口する未加硫ゴムCの導入口(後述する)
を有する。
【0034】上記空洞鞘は口金6の背面にて口金6ダイ
ホルダ6bとが形成する幅広空間17−2を横断する底
部を有し、この底部は後述する極幅狭スリット状先端開
口部を有し、この開口部と上記未加硫ゴムCの導入口と
を除き第三の分岐流路形成金型30は第一の流路形成金
型11の流路11a及び第二の本流流路形成金型10の
本流流路10cから遮蔽した分岐流路10c−1用空間
を有する。第三の分岐流路形成金型30については後に
詳述する。
【0035】図6〜図8において、第三の分岐流路形成
金型20は、第一の流路形成金型10の切り欠き凹部1
0−1(図4参照)の図2における上方(図4では右
側)に形成したT字状切り欠き部に着脱自在に嵌まり合
う基部基部21と、この基部21から延びる細長薄肉の
空洞鞘22とを有し、空洞鞘22はその先端に未加硫ゴ
ムBの導入口23を有し、導入口23側の空洞鞘22部
分は第二の流路形成金型11の傾斜切り欠き凹部15
(図4参照)の堰を形成する側の第一の流路形成金型1
0の切り欠き部に着脱自在に嵌まり合う。
【0036】第三の分岐流路形成金型20の空洞鞘22
は、導入口23を経て分岐流路11b−2の矢印の向き
に流動してくる未加硫ゴムBを受入れる内部空間24を
有すると共に底部に極幅狭スリット状先端開口部25を
有する。導入口23は未加硫ゴムBを受入れ易くするた
め第二の流路形成金型11の傾斜切り欠き凹部15に合
わせた傾斜口とするのが望ましい。
【0037】空洞鞘22はその底部の一部に幅wの極幅
狭スリット状先端開口部25を有し、先端開口部25と
直交する平面による断面の空洞鞘22下方部の分岐流路
11b−2壁面は底部に向かい先細りとなるテーパ状面
形状を有す。先端開口部25の開口長さは、第三の分岐
流路形成金型を装着した状態の口金6の背面にて、少な
くとも押出される未加硫ゴムAの厚さ方向全体にわたる
長さを有し、汎用性を考慮すれば口金6とバックダイ6
bとが形成する押出開口高さ以上の長さを有することが
望ましい。先端開口部25の開口幅wは0.8〜3.0
mmの範囲内が適合する。内部空間24は先端開口部2
5に連通し、かくして第三の分岐流路形成金型20は導
入口23から内部空間24を経て先端開口部25に至る
未加硫ゴムBの第三の分岐流路11b−2を有すること
になる。
【0038】図9〜図10において、第三の分岐流路形
成金型30は、第二の流路形成金型10に設けた切り欠
き部16(図5参照)に着脱自在に嵌まり合い、しかも
未加硫ゴムCが第三の分岐流路10c−1を流動し得る
スペースを切り欠き部16に残す寸度の基部31と、こ
の基部31から延びる幅狭薄肉の空洞鞘32とを有し、
空洞鞘32は傾斜先端部を有する。第三の分岐流路形成
金型30を第二の流路形成金型10に適正に保持するた
め基部31は切り欠き部16と共にT字形状(図9参
照)を有する。
【0039】基部31は第三の分岐流路10c−1を流
動してくる未加硫ゴムCの導入口33を有し、図9及び
図11を参照して導入口33は空洞鞘32の内部空間3
4に連通して内部空間34に向かい先つぼまりのテーパ
状両側壁を有する。空洞鞘32は傾斜先端部を有し、空
洞鞘32の水平底部は幅wの極幅狭スリット状先端開口
部35を有し、先端開口部35と直交する平面による断
面の空洞鞘32下方部分岐流路10c−1壁面は底部に
向かい先細りとなるテーパ状面形状を有す。
【0040】先端開口部35の長さは、口金6とバック
ダイ6bとが形成する押出開口高さ以上の長さを有す
る。幅wは0.8〜3.0mmの範囲内が適合する。内
部空間34は先端開口部35に連通し、かくして第三の
分岐流路形成金型30は導入口33から内部空間34を
経て先端開口部35に至る未加硫ゴムCの第三の分岐流
路10c−1を有することになる。
【0041】以上述べた未加硫ゴムB、C、すなわち未
加硫高導電性ゴムB、Cの分岐流路形成金型20、30
は、未加硫高導電性ゴムB、Cの分岐位置、ここでは導
入口23、33から先端開口部25、35に至る間にわ
たり、未加硫ゴムA、すなわち未加硫低導電性ゴムAの
流路形成金型10、11の流路10a、11aの断面に
比しより小さな分岐流路11b−2、10c−1の断面
を有し、それ故分岐流路形成金型20、30の分岐流路
11b−2、10c−1それぞれの壁面が、未加硫低導
電性ゴムAの流路形成金型10、11の流路10a、1
1aそれぞれの壁面のゴム流路抵抗に比しより著しく高
いゴム流路抵抗を有することになる。
【0042】以上述べたところから、少なくとも第三の
分岐流路形成金型20、30の極幅狭スリット状先端開
口部25、35が、口金6の背面にて口金6ダイホルダ
6bとが形成する幅広空間17−1、17−2を横断し
て位置するので、一体複合未加硫ゴムA、B及び一体複
合未加硫ゴムA、Cの未加硫低導電性ゴムAの中に未加
硫高導電性ゴムB、Cの極幅狭縦長層を連続して形成す
ることができる。この場合でも先端開口部25、35は
極幅狭スリット状をなしているのでより高いゴム流路抵
抗を有し、その結果、先端開口部25、35から押出さ
れる未加硫高導電性ゴムB、Cは、製品タイヤでの踏面
側トレッドゴムとなる未加硫低導電性ゴムAの押出速度
に比しより低速の押出速度となり、周囲のより高速の未
加硫低導電性ゴムAに引っ張られてより一層幅狭とな
る。
【0043】しかも前記したように、未加硫高導電性ゴ
ムB、Cが流動する分岐流路形成金型20、30の分岐
流路11b−2、10c−1それぞれの壁面が、未加硫
低導電性ゴムAの流路形成金型10、11の流路10
a、11aそれぞれの壁面のゴム流路抵抗に比しより著
しく高いゴム流路抵抗を有することにより、先端開口部
25、35から押出される未加硫高導電性ゴムB、C
は、未加硫低導電性ゴムAの押出速度に比しより一層著
しい低速の押出速度となり、周囲のより一層著しく高速
の未加硫低導電性ゴムAに引っ張られて幅狭の度合いを
さらに高めることになる。
【0044】次にトリプル押出装置の実施形態例につい
て説明する。図13は、トリプル押出装置の簡略図解に
よる模式的平面図であり、図14は、図13に示すXIV
− XIV線に沿う断面を拡大して簡略図解した説明図であ
り、図15は、図14に示す押出ヘッド内部に収容した
未加硫ゴムの流路形成金型と口金とを正面から見た斜視
図であり、図16は、図15に示す実施の形態例とは別
の形態例を図15と同様に正面から見た未加硫ゴムの流
路形成金型と口金との斜視図である。
【0045】図13において、トリプル押出装置は3基
の押出機本体1、2、3と、押出機本体1、2、3の先
端部を連結する押出ヘッド5とを有し、各押出機本体
1、2、3はそれらの後方に位置する未加硫ゴム供給用
ホッパ1h、2h、3hを備え、3種類の互いに配合組
成が異なる未加硫ゴムA、B、Cはホッパ1h、2h、
3hから各押出機本体1、2、3に連続して供給され、
各押出機本体1、2、3内部で回転駆動されるスクリュ
ウ(図示省略)により練り合わされ、自己発熱して可塑
度を高めて流動性を増しながら押出ヘッド5に向け導き
出される。
【0046】ここで図13〜図16を合わせ参照して、
第一のケースは、3種類の未加硫ゴムA、B、Cのうち
未加硫ゴムA、Cがゴムの補強剤としてシリカ配合を主
体とする未加硫低導電性ゴムであり、未加硫ゴムBがゴ
ムの補強剤として従来のカーボンブラックを主体として
多量に配合した未加硫高導電性ゴムであり、第二のケー
スは、3種類の未加硫ゴムA、B、Cのうち未加硫ゴム
Aのみが上記未加硫低導電性ゴムであり、未加硫ゴム
B、Cが上記未加硫高導電性ゴムであり、そして第三の
ケースは3種類の未加硫ゴムA、B、Cのうち未加硫ゴ
ムA、Bが上記未加硫低導電性ゴムであり、未加硫ゴム
Cが未加硫高導電性ゴムである。
【0047】ここに未加硫ゴムAは製品タイヤで踏面側
トレッドゴムとなる未加硫低導電性ゴムであり、未加硫
ゴムBが製品タイヤで踏面側トレッドゴムとベルト部材
との間に配置したベースゴムとなる未加硫低導電性ゴム
又は未加硫高導電性ゴムにいずれかであり、未加硫ゴム
Cは製品タイヤで踏面側トレッドゴムの両側に位置しサ
イドウォールゴムに接合するミニサイドウォールゴムと
呼ばれる小片の未加硫低導電性ゴム又は未加硫高導電性
ゴムのいずれかである。一体複合未加硫ゴムA、B、C
の押出し断面形状の例は後述する。
【0048】図13に示すように押出ヘッド5は、未加
硫ゴムA、B、Cの押出方向前方に位置する押出口金
(以下口金という)6を備え、各押出機本体1、2、3
の押出し出口から口金6に向かう未加硫ゴムA、B、C
の流路4a、4b、4cを有し、流路4a、4b、4c
の終端と口金6前方位置との間に未加硫ゴムA、B、C
それぞれが所定断面形状をもつ一体複合未加硫ゴムを形
成させるための手段7を着脱自在に収容する。一体複合
未加硫ゴムA、B、Cは矢印Xの方向に押出される。
【0049】図14において、一体複合未加硫ゴムの形
成手段7は、口金6と対をなして口金6の押出外輪郭形
状のうち底部を別途形成する役を果たすバックダイ6b
と、口金6を押出ヘッド4に保持固定するダイホルダ8
と、バックダイ6bを押出ヘッド4に保持固定するバッ
クダイホルダ9とを有するのは、先に述べたデュアル押
出装置の場合と同じである。
【0050】さらに一体複合未加硫ゴムの形成手段7
は、図14に示すところに従い、押出ヘッド5の流路5
a、5b、5cの終端と口金6との間に配置した第一の
流路形成金型12と、該金型12を間に挟んで第二の流
路形成金型14と第三の流路形成金型13とを備え、第
一の流路形成金型12は未加硫ゴムAの口金6に向かう
流路12aを有し、第二の流路形成金型14は未加硫ゴ
ムCの口金6に向かう流路14cを有し、そして第三の
流路形成金型14は未加硫ゴムBの口金6に向かう流路
13bを有する。
【0051】図15及び図16は、図14に示す第一の
流路形成金型12、第二の流路形成金型14及び第三の
流路形成金型13と口金6とを取り出し、これらを90
°回転して示す正面からの斜視図である。まず図15に
基づき未加硫ゴムA、B、Cの流路形成金型12、1
3、14について以下説明する。この図15による流路
形成金型12、13、14に適用する未加硫ゴムA、
B、Cは前記第一のケース及び第二のケースに従う。
【0052】第一の流路形成金型12は未加硫ゴムAの
矢印の向きの流路12aを有し、流路12aに沿い口金
6の背面及び口金6とバックダイ6bとの間の横長空間
18−1の双方に開口する切り欠き凹部12−1を備
え、第二の流路形成金型14は未加硫ゴムCの矢印の向
きの二手に分かれる流路14cを有し、該二手の流路1
4cは第一の流路形成金型12の切り欠き凹部12−1
に開口し連なる。第三の流路形成金型13は未加硫ゴム
Bの矢印の向きの流路13bを有し、流路13bのうち
本流流路13b−1に沿い第一の流路形成金型12を堰
として口金6の背面及び上記横長空間18−1に開口す
る傾斜切り欠き凹部15を備える。
【0053】第三の流路形成金型13は、流路13bか
ら本流流路13b−1を流動する未加硫ゴムBの受け入
れ傾斜切り欠き凹部15を有する本流流路形成金型13
(以下更めて第三の本流流路形成金型13と呼ぶ)を有
する他に、第三の本流流路形成金型13の本流流路13
b−1の流路途中に、図示例では傾斜切り欠き凹部15
の中程に第四の分岐流路形成金型20を合わせ有し、第
四の分岐流路形成金型20は未加硫ゴムBの本流流路1
1b−1から分岐する分岐流路11b−2を有する。
【0054】先に説明した図6〜図8を参照して第四の
分岐流路形成金型20は、第一の流路形成金型12の切
り欠き凹部12−1を挟む両側の第一の流路形成金型1
2それぞれに設けた2箇所の切り欠き凹部に着脱自在に
嵌まり合うT字状基部21と細長形状の空洞鞘22と、
第三の本流流路形成金型13の傾斜切り欠き凹部15に
開口する未加硫ゴムBの導入口23とを有する。
【0055】第四の分岐流路形成金型20は第一の流路
形成金型12の切り欠き凹部12−1を跨ぎ口金6の背
面にて口金6とダイホルダ6bとが形成する幅広空間1
8−1を横断する底部を有し、この底部は幅wの極幅狭
スリット状先端開口部25を有し、この開口部25と導
入口23とを除き第四の分岐流路形成金型20は第一の
流路形成金型12の流路12a、第二の流路形成金型1
4の流路14c及び第三の本流流路形成金型13の本流
流路13b−1から遮蔽した分岐流路13b−2用空間
を有する。第三の分岐流路形成金型20とこれに係わる
ところとについては図4、図6〜図8に基づき先に記述
したところと同じであり、重複説明を省く。
【0056】次に図16に基づき未加硫ゴムA、B、C
の流路形成金型12、13、14について以下説明す
る。この図16による流路形成金型12、13、14に
適用する未加硫ゴムA、B、Cは前記第一のケース及び
第三のケースに従う。第一の流路形成金型12は未加硫
ゴムAの矢印の向きの流路12aを有し、流路12aに
沿い口金6の背面及び口金6とバックダイ6bとの間の
横長空間18−2の双方に開口する切り欠き部12−1
を備え、第二の流路形成金型13は未加硫ゴムBの矢印
の向きの流路13bを有し、第三の流路形成金型14は
未加硫ゴムCの矢印の向きの二手に分かれる流路14c
を本流流路14cとして有する。
【0057】ここに第三の流路形成金型14は、流動す
る未加硫ゴムCを二手の本流流路14cにより口金6の
幅方向両側に振り分ける本流流路形成金型14(以下更
めて第三の本流流路形成金型14と呼ぶ)を有する他
に、第三の本流流路形成金型14における二手の本流流
路14cのうちの一方の本流流路14cの流路途中に、
図示例では一方の本流流路14cの流路中程に第四の分
岐流路形成金型30を合わせ有し、第四の分岐流路形成
金型30は上記一方の本流流路14cの中程にて分岐す
る分岐流路14c−1を有する。
【0058】図9〜図12を合わせ参照して、第四の分
岐流路形成金型30は、第一の流路形成金型12の切り
込み部12−1側の第三の本流流路形成金型14に設け
た切り欠き部16の上記切り込み部11−1側の一部に
着脱自在に嵌まり合うT字形状基部31と、この基部3
1から延びる幅狭薄肉の空洞鞘32とを有し、第四の分
岐流路形成金型30の基部31は残余の切り欠き部16
空所に開口する未加硫ゴムCの導入口33を有する。
【0059】空洞鞘32は口金6の背面にて口金6ダイ
ホルダ6bとが形成する幅広空間18−2を横断する底
部を有し、この底部は幅wの極幅狭スリット状先端開口
部35を有し、開口部35と未加硫ゴムCの導入口33
とを除き第四の分岐流路形成金型30は第一の流路形成
金型12の流路12a、第二の流路形成金型13の流路
13b及び第三の本流流路形成金型14の本流流路14
cから遮蔽した分岐流路14c−1用空間を有する。第
三の分岐流路形成金型30とこれに係わるところとにつ
いては図5、図9〜図12に基づき先に記述したところ
と同じであり、重複説明を省く。
【0060】このトリプル押出装置もデュアル押出装置
の場合と同じく、以上述べた未加硫ゴムB、Cのうちの
未加硫高導電性ゴムB、Cの第四の分岐流路形成金型2
0、30は、未加硫高導電性ゴムB、Cの分岐位置、こ
こでは導入口23、33から先端開口部25、35に至
る間にわたり、未加硫低導電性ゴムAの流路形成金型1
2の流路12aの断面に比しより小さな分岐流路13b
−2、14c−1の断面を有し、それ故分岐流路形成金
型20、30の分岐流路11b−2、10c−1それぞ
れの壁面が、未加硫低導電性ゴムAの流路形成金型12
の流路12aの壁面のゴム流路抵抗に比しより著しく高
いゴム流路抵抗を有することになる。
【0061】以上述べたところから、少なくとも第四の
分岐流路形成金型20、30の極幅狭スリット状先端開
口部25、35が、口金6の背面にて口金6ダイホルダ
6bとが形成する幅広空間18−1、18−2を横断し
て位置するので、未加硫低導電性ゴムと未加硫高導電性
ゴムとの一体複合未加硫ゴムの未加硫低導電性ゴム中に
極幅狭縦長の未加硫高導電性ゴム層を連続して形成する
ことができる。この場合でも先端開口部25、35は極
幅狭スリット状をなしているのでより高いゴム流路抵抗
を有し、その結果、先端開口部25、35から押出され
る未加硫高導電性ゴムB、Cは、先端開口部25、35
以外の流路を流動する未加硫低導電性ゴムA、Bの押出
速度に比しより低速の押出速度となり、周囲のより高速
の未加硫低導電性ゴムA、Bに引っ張られてより一層幅
狭となるのはデュアル押出装置の場合と同じである。
【0062】よって少なくとも第四の分岐流路形成金型
20、30の極幅狭スリット状先端開口部25、35
が、口金6の背面にて口金6ダイホルダ6bとが形成す
る幅広空間18−1、18−2を横断して位置するの
で、未加硫低導電性ゴムと未加硫高導電性ゴムとの一体
複合未加硫ゴムA、B、Cの未加硫低導電性ゴムA、B
中に未加硫高導電性ゴムB、Cの極幅狭縦長層を連続し
て形成することができる。この場合でも先端開口部2
5、35は極幅狭スリット状をなしているのでより高い
ゴム流路抵抗を有し、その結果、先端開口部25、35
から押出される未加硫高導電性ゴムB、Cは、未加硫低
導電性ゴムA、Bの押出速度に比しより低速の押出速度
となり、周囲のより高速の未加硫低導電性ゴムA、Bに
引っ張られてより一層幅狭となる。
【0063】しかもデュアル押出装置の場合と同じく前
記したところから、未加硫高導電性ゴムB、Cが流動す
る分岐流路形成金型20、30の分岐流路13b−2、
14c−1それぞれの壁面が、未加硫低導電性ゴムA、
Bの流路形成金型12、13の流路12a、13b−1
それぞれの壁面のゴム流路抵抗に比しより著しく高いゴ
ム流路抵抗を有することにより、先端開口部25、35
から押出される未加硫高導電性ゴムB、Cは、未加硫低
導電性ゴムA、Bの押出速度に比しより一層著しい低速
の押出速度となり、周囲のより一層著しく高速の未加硫
低導電性ゴムA、Bに引っ張られて幅狭の度合いをさら
に高めることになる。
【0064】さらにデュアル押出装置とトリプル押出装
置とを通じて、分岐流路形成金型20、30の極幅狭ス
リット状先端開口部25、35が、製品タイヤでの踏面
側トレッドゴム用未加硫低導電性ゴムAとして押出され
る該ゴムの幅方向中央領域にに相当する口金6及びダイ
ホルダ6bの背面領域に位置するものとする。ここに幅
方向中央領域とは押出された一体複合未加硫ゴムA、
B、一体複合未加硫ゴムA、C及び一体複合未加硫ゴム
A、B、Cの幅をそれぞれ4等分したうちの幅中央寄り
2/4(1/2)に含まれる領域を指す。なおいうまで
もなく先端開口部25、35は図4、5及び図15、1
6に示すように口金6とバックダイ6bとが形成する押
出開口幅方向に対し縦位置とする。
【0065】また押出ヘッド4、5は流路形成金型1
0、11、12、13、14をインサートブロックとし
て着脱自在に収容し、その一方分岐流路形成金型20、
30はこのインサートブロックより大幅に小型なミニイ
ンサートブロックから成るものとしてインサートブロッ
ク10、11、12、14がミニインサートブロック2
5、35を着脱自在に保持するものとする。この構成に
より従来タイプの全体が未加硫高導電性ゴムよりなる一
体複合未加硫ゴムを押出す際には、インサートブロック
のみの交換で済み、よって新たに押出装置を新設する必
要はなく、しかも短時間での交換が可能であるから経済
性に優れる。
【0066】ここで、前記の未加硫低導電性ゴムA、B
はシリカとカーボンブラックとを含有し、シリカの配合
量が40PHR 以上、好ましくは50〜90PHR の範囲内
であり、カーボンブラックの配合量が30PHR 以下、好
ましくは5〜25PHR の範囲内であるのが適合し、他の
ゴム成分、ゴム薬品成分は慣例に従い、未加硫低導電性
ゴムA、Bに加硫を施した後の低導電性ゴムは、25℃
における体積抵抗率ρが108 Ω・cm以上であり、前
記の未加硫高導電性ゴムB、Cに加硫を施した後の高導
電性ゴムは、25℃における体積抵抗率ρが106 Ω・
cm以下であるのが適合する。
【0067】以下、図1〜図16に基づき説明したデュ
アル押出装置とトリプル押出装置とにより押出した一体
複合未加硫トレッドゴムの断面を図17〜図20に示
す。図17は、主として図4に示すところに従って押出
した未加硫トレッドゴムの断面図であり、図18は、主
として図5に示すところに従って押出した未加硫トレッ
ドゴムの断面図であり、図19は、主として図15に示
すところに従って押出した未加硫トレッドゴムの断面図
であり、図20は、主として図16に示すところに従っ
て押出した未加硫トレッドゴムの断面図である。
【0068】図17に示す一体複合未加硫トレッドゴム
17−1eは、製品タイヤで踏面側トレッドゴムとなる
未加硫ゴムAeと踏面側トレッドゴムのタイヤ内方のベ
ースゴムとなる未加硫ゴムBeとの2種類の複合未加硫
ゴムを有し、ここに未加硫ゴムAeは低導電性未加硫ゴ
ムから成り、未加硫ゴムBeは高導電性未加硫ゴムから
成り、この未加硫ゴムBeからそれと連結して未加硫ト
レッドゴム17−1eの表面までにわたりほぼ垂直に延
びる極薄ゲージtの直状高導電性未加硫ゴム層BeSを
備える。
【0069】図18に示す一体複合未加硫トレッドゴム
17−2eは、製品タイヤで踏面側トレッドゴムとなる
未加硫ゴムAeと、未加硫ゴムAeの両側に製品タイヤ
におけるサイドウォールゴム本体と連結するミニサイド
ウォールゴム用未加硫ゴムCeとの2種類の複合未加硫
ゴムを有し、ここに未加硫ゴムAeは低導電性未加硫ゴ
ムから成り、未加硫ゴムCeは高導電性未加硫ゴムから
成り、未加硫ゴムAeの底面から未加硫トレッドゴム1
7−2eの表面までにわたりほぼ垂直に延びる極薄ゲー
ジtの直状高導電性未加硫ゴム層CeSを備える。
【0070】図19に示す一体複合未加硫トレッドゴム
18−1eは、製品タイヤで踏面側トレッドゴムとなる
未加硫ゴムAeと、踏面側トレッドゴムのタイヤ内方の
ベースゴムとなる未加硫ゴムBeと、未加硫ゴムAeの
両側に製品タイヤにおけるサイドウォールゴム本体と連
結するミニサイドウォールゴム用未加硫ゴムCeとの3
種類の複合未加硫ゴムを有し、ここに未加硫ゴムAe、
Ceは低導電性未加硫ゴムから成り、未加硫ゴムBeは
高導電性未加硫ゴムから成り、未加硫ゴムBeからそれ
と連結して未加硫トレッドゴム18−1eの表面までに
わたりほぼ垂直に延びる極薄ゲージtの直状導電性未加
硫ゴム層BeSを備える。
【0071】図20に示す一体複合未加硫トレッドゴム
18−2eは、製品タイヤで踏面側トレッドゴムとなる
未加硫ゴムAeと、踏面側トレッドゴムのタイヤ内方の
ベースゴムとなる未加硫ゴムBeと、未加硫ゴムAeの
両側に製品タイヤにおけるサイドウォールゴム本体と連
結するミニサイドウォールゴム用未加硫ゴムCeとの3
種類の複合未加硫ゴムを有し、ここに未加硫ゴムAe、
Beは低導電性未加硫ゴムから成り、未加硫ゴムCeは
高導電性未加硫ゴムから成り、未加硫ゴムBeの底面か
ら未加硫トレッドゴム18−2eの表面までにわたりほ
ぼ垂直に延びる極薄ゲージtの直状高導電性未加硫ゴム
層CeSを備える。
【0072】図18〜図20において、押出された一体
複合未加硫トレッドゴム17−1e、17−2e、18
−1e、18−2eの寸法が安定したところで、これら
未加硫トレッドゴムの幅Wを4等分した1/4Wを幅中
央Mの両側に振り分けた領域を中央領域Rcと呼び、こ
の中央領域Rcに相当する口金6及びバックダイ6bの
背面領域に前記ミニインサートブロック20、30の極
幅狭スリット状先端開口部25、35を位置させ、その
結果中央領域Rc内に直状高導電性未加硫ゴム層Be
S、CeSを配置するものとする。
【0073】直状高導電性未加硫ゴム層BeS、CeS
は押出未加硫トレッドゴムの長手方向に連続するものと
し、直状高導電性未加硫ゴム層の厚さtは0.05〜
0.5mmの範囲内にあるのが適合する。
【0074】以上述べたところは要するに、押出ヘッド
4、5の先端部に配置するインサートブロック10、1
2、14に切り欠き部を加工し、新たにミニインサート
ブロック20、30を製作するのみで、押出し一体複合
未加硫ゴム中に所望する極薄ゲージの直状高導電性未加
硫ゴム層BeS、CeSを形成することが可能であり、
改造コスト及び製作コストは問題にならない程度に僅少
である。しかも直状高導電性未加硫ゴム層BeS、Ce
Sをもたない従来の一体複合未加硫ゴムを押出すときは
インサートブロック10、12、14を交換するか、も
しくはインサートブロック10、12、14の切り欠き
部に埋金を着脱自在に取付ければ済むので経済性に優れ
るのである。必要に応じて複数層の直状高導電性未加硫
ゴム層を形成することもできる。
【0075】なお図19及び図20に示す一体複合未加
硫トレッドゴム18−1e、18−2eは、踏面側未加
硫トレッドゴムAeのゴムのみを先に定義した低導電性
未加硫ゴムとし、他の未加硫ミニサイドウォールゴムC
e及び未加硫ベースゴムBeを共に先に定義した高導電
性未加硫ゴムとするこのもできる。
【0076】
【発明の効果】この発明の請求項1〜8に記載した発明
によれば、従来のデュアル押出装置及びトリプル押出装
置の押出ヘッド内に着脱自在に収容する流路形成金型の
一部に切り欠き加工を施す程度の改造と、簡単な構成を
もつ分岐流路形成金型製作との極く僅かな投資コストに
より、押出した未加硫トレッドゴム中の未加硫導電性ゴ
ムを、製品タイヤとしたときトレッドゴムの偏摩耗発生
及びトレッドゴムのクラック故障発生の双方を阻止し得
る、可能な限り薄い縦配置のゴム層として連続して形成
することが可能となり、しかも低転がり抵抗特性をもつ
導電性空気入りタイヤ用未加硫トレッド押出しから従来
の空気入りタイヤ用未加硫トレッドゴム押出しへの切替
えが簡便容易なタイヤ用未加硫トレッドゴム押出装置を
提供することができ、
【図面の簡単な説明】
【図1】デュアル押出装置の簡略図解による模式的平面
図である。
【図2】図1に示すII− II 線に沿う断面を拡大して簡
略図解した説明図である。
【図3】図2に示す実施の形態例と別の形態例を図2と
同様に簡略図解した説明図である。
【図4】図2に示す未加硫ゴムの流路形成金型と口金と
を正面から見た斜視図である。
【図5】図4に示す実施形態例とは別の流路形成金型と
口金とを図4と同様に正面から見た斜視図である。
【図6】一実施形態例の分岐流路形成金型の平面図であ
る。
【図7】図6に示す分岐流路形成金型の側面図である。
【図8】図7に示すVIII−VIII線に沿う分岐流路形成金
型の正面図である。
【図9】他の実施形態例の分岐流路形成金型の平面図で
ある。
【図10】図9に示す分岐流路形成金型の側面図であ
る。
【図11】図9に示す分岐流路形成金型の背面図であ
る。
【図12】図9に示す分岐流路形成金型の正面図であ
る。
【図13】トリプル押出装置の簡略図解による模式的平
面図である。
【図14】図13に示すXIV − XIV線に沿う断面の拡大
簡略図解説明図である。
【図15】図14に示す未加硫ゴムの流路形成金型と口
金とを正面から見た斜視図である。
【図16】図15に示す実施形態例とは別の流路形成金
型と口金とを図4と同様に正面から見た斜視図である。
【図17】図4に示すところに従い押出した未加硫トレ
ッドゴムの断面図である。
【図18】図5に示すところに従い押出した未加硫トレ
ッドゴムの断面図である。
【図19】図15に示すところに従い押出した未加硫ト
レッドゴムの断面図である。
【図20】図16に示すところに従い押出した未加硫ト
レッドゴムの断面図である。
【符号の説明】
1、2、3 押出機本体 1h、2h、3h 未加硫ゴム供給用ホッパ 4 デュアル押出装置の押出ヘッド 4a、4b、4c 押出ヘッド内の未加硫ゴム流路 5 トリプル押出装置の押出ヘッド 5a、5b、5c 押出ヘッド内の未加硫ゴム流路 6 口金 6b バックダイ 7 一体複合未加硫ゴム形成手段 8 ダイホルダ 9 バックダイホルダ 10、11、12、13、14 流路形成金型 10a、10c、11a、12a、13b、14c 未
加硫ゴム流路 10c−1、11b−2、13b−2、14c−1 未
加硫ゴム分岐流路 15、16 切り欠き部 17−1、17−2、18−1、18−2 口金とバッ
クダイとの間の横長空間 17−1e、17−2e、18−1e、18−2e 未
加硫トレッドゴム 20、30 分岐流路形成金型 21、31 分岐流路形成金型基部 22、32 分岐流路形成金型空洞鞘 23、33 未加硫ゴム導入口 24、34 分岐流路形成金型内部空間 25、35 極幅狭スリット状先端開口部 A、B、C 未加硫ゴム w 極幅狭スリット状先端開口部幅 BeS、CeS 未加硫トレッドゴム中の直状高導電性
未加硫ゴム層 t 直状高導電性未加硫ゴム層の幅 Ae、Be、Ce 未加硫トレッドゴム M 未加硫トレッドゴム幅中央 W 未加硫トレッドゴムの幅 Rc 未加硫トレッドゴムの中央領域

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低導電性未加硫ゴムと高導電性未加硫ゴ
    ムとの2種類の未加硫ゴムそれぞれを押出す2基の押出
    装置本体と、各押出装置本体の先端部を連結する押出ヘ
    ッドと、押出ヘッド先端部にて2種類の未加硫ゴムそれ
    ぞれを口金に導き出す流路形成金型とを有するタイヤ用
    未加硫トレッドゴム押出装置において、 2種類の未加硫ゴムの流路形成金型は、製品タイヤにて
    主たる接地部を形成する踏面側トレッドゴム用未加硫低
    導電性ゴムの第一の流路形成金型と、未加硫高導電性ゴ
    ムの第二の流路形成金型とを有し、 上記第二の流路形成金型は、上記踏面側トレッドゴムの
    タイヤ内方のベースゴム用又は踏面側トレッドゴム両側
    のミニサイドウォールゴム用の未加硫高導電性ゴムの本
    流流路形成金型と、該本流流路形成金型の流路途中から
    別途分岐する第三の分岐流路形成金型とを有し、 上記第三の分岐流路形成金型は、少なくとも口金の直前
    位置にて第一の流路形成金型と第二の本流流路形成金型
    との双方の流路から遮蔽した流路空間を有すると共に極
    幅狭スリット状先端開口部を有し、該先端開口部は上記
    踏面側トレッドゴム用未加硫低導電性ゴムとして押出さ
    れるゴムの厚さ方向全体にわたり該ゴムを幅方向に分断
    する開口長さを有して口金背面に位置して成ることを特
    徴とするタイヤ用未加硫トレッドゴム押出装置。
  2. 【請求項2】 2種類の低導電性未加硫ゴムと1種類の
    高導電性未加硫ゴム又は1種類の低導電性未加硫ゴムと
    2種類の高導電性未加硫ゴムとの3種類の未加硫ゴムそ
    れぞれを押出す3基の押出装置本体と、各押出装置本体
    の先端部を連結する押出ヘッドと、押出ヘッド先端部に
    て3種類の未加硫ゴムそれぞれを口金に導き出す流路形
    成金型とを有するタイヤ用未加硫トレッドゴム押出装置
    において、 3種類の未加硫ゴムの流路形成金型は、製品タイヤにて
    主たる接地部を形成する踏面側トレッドゴム用未加硫低
    導電性ゴムの第一の流路形成金型と、踏面側トレッドゴ
    ム両側のミニサイドウォールゴム用未加硫低導電性ゴム
    又は未加硫高導電性ゴムいずれかの第二の流路形成金型
    と、未加硫高導電性ゴムの第三の流路形成金型とを有
    し、 上記第三の流路形成金型は、上記踏面側トレッドゴムの
    タイヤ内方のベースゴム用の未加硫高導電性ゴムの本流
    流路形成金型と、該本流流路形成金型の流路途中から別
    途分岐する第四の分岐流路形成金型とを有し上記第四の
    分岐流路形成金型は、少なくとも口金の直前位置にて第
    一〜第三の流路形成金型の流路から遮蔽した流路空間を
    有すると共に極幅狭スリット状先端開口部を有し、該先
    端開口部は上記踏面側トレッドゴム用未加硫低導電性ゴ
    ムとして押出されるゴムの厚さ方向全体にわたり該ゴム
    を幅方向に分断する開口長さを有して口金背面に位置し
    て成ることを特徴とするタイヤ用未加硫トレッドゴム押
    出装置。
  3. 【請求項3】 2種類の低導電性未加硫ゴムと1種類の
    高導電性未加硫ゴム又は1種類の低導電性未加硫ゴムと
    2種類の高導電性未加硫ゴムとの3種類の未加硫ゴムそ
    れぞれを押出す3基の押出装置本体と、各押出装置本体
    の先端部を連結する押出ヘッドと、押出ヘッド先端部に
    て3種類の未加硫ゴムそれぞれを口金に導き出す流路形
    成金型とを有するタイヤ用未加硫トレッドゴム押出装置
    において、 3種類の未加硫ゴムの流路形成金型は、製品タイヤにて
    主たる接地部を形成する踏面側トレッドゴム用未加硫低
    導電性ゴムの第一の流路形成金型と、踏面側トレッドゴ
    ムのタイヤ内方のベースゴム用未加硫低導電性ゴム又は
    未加硫高導電性ゴムいずれかの第二の流路形成金型と、
    未加硫高導電性ゴムの第三の流路形成金型とを有し、 上記第三の流路形成金型は、製品タイヤ踏面側トレッド
    ゴム両側のミニサイドウォールゴム用の未加硫高導電性
    ゴムの本流流路形成金型と、該本流流路形成金型の流路
    途中から別途分岐する第四の分岐流路形成金型とを有
    し、 上記第四の分岐流路形成金型は、少なくとも口金の直前
    位置にて第一〜第三の流路形成金型の流路から遮蔽した
    流路空間を有すると共に極幅狭スリット状先端開口部を
    有し、この先端開口部は上記踏面側トレッドゴム用及び
    ベースゴム用それぞれの未加硫ゴムとして押出される2
    種類ゴムの厚さ方向全体にわたり該2種類ゴムを幅方向
    に分断する開口長さを有して口金背面に位置して成るこ
    とを特徴とするタイヤ用未加硫トレッドゴム押出装置。
  4. 【請求項4】 未加硫高導電性ゴムの分岐流路形成金型
    は、分岐位置から先端開口部に至る間にわたり未加硫低
    導電性ゴムの流路形成金型の流路断面に比しより小さな
    流路断面を有し、分岐流路形成金型の流路壁面が、未加
    硫低導電性ゴムの流路形成金型の流路壁面のゴムの流路
    抵抗に比しより高いゴムの流路抵抗を有する請求項1〜
    3に記載した未加硫トレッドゴム押出装置。
  5. 【請求項5】 分岐流路形成金型は極幅狭スリット状先
    端開口部と直交する平面による断面の流路壁面が該先端
    開口部に向け先細りテーパ状面を有する請求項1〜4に
    記載した未加硫トレッドゴム押出装置。
  6. 【請求項6】 極幅狭スリット状先端開口部が、0.8
    〜3.0mmの範囲内の幅を有する請求項1〜5に記載
    した未加硫トレッドゴム押出装置。
  7. 【請求項7】 分岐流路形成金型の極幅狭スリット状先
    端開口部が、製品タイヤにおける踏面側トレッドゴム用
    未加硫低導電性ゴムとして押出されるゴムの幅方向中央
    領域に相当する口金背面領域に位置して成る請求項1〜
    6に記載した未加硫トレッドゴム押出装置。
  8. 【請求項8】 押出ヘッドは流路形成金型をインサート
    ブロックとして着脱自在に収容し、分岐流路形成金型は
    残余の流路形成金型に比しより小型なミニインサートブ
    ロックから成り、インサートブロックがミニインサート
    ブロックを着脱自在に保持して成る請求項1〜3に記載
    した未加硫トレッドゴム押出装置。
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