JPH11236470A - ポリオレフィン系樹脂組成物及び該組成物からなるフィルム - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂組成物及び該組成物からなるフィルム

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JPH11236470A
JPH11236470A JP3856698A JP3856698A JPH11236470A JP H11236470 A JPH11236470 A JP H11236470A JP 3856698 A JP3856698 A JP 3856698A JP 3856698 A JP3856698 A JP 3856698A JP H11236470 A JPH11236470 A JP H11236470A
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ethylene
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Masumi Mizu
真澄 水
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾性、伸縮性及び通気性に優れたポリオレフ
ィン系樹脂組成物及び該組成物からなるフィルムを提供
する。 【解決手段】 密度0.880〜0.905g/cm3
のエチレン・α−オレフィン共重合体[A]40〜95
重量%、ビニル芳香族系重合体ブロック(a)、1,2
−及び3,4−ミクロ構造を25モル%以上有する共役
ジエン系重合体ブロック、もしくはビニル芳香族化合物
と前記共役ジエンとのランダム共重合体ブロック
(b)、1,2−及び3,4−ミクロ構造が25モル%
未満であるブタジエン重合体ブロック(c)からなり、
該ブロック共重合体中の二重結合残基の70モル%以上
が水添された共重合体[B]60〜5重量%に対し、炭
素数8〜22の高級脂肪酸アマイド[C]を0.01〜
1重量部添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオレフィン系
樹脂組成物及び該組成物からなるフィルムに関する。さ
らに詳しくは、弾性、伸縮性及び通気性に優れたポリオ
レフィン系樹脂組成物及び該組成物からなるフィルムに
関するものであり、本発明のフィルムは、例えば、衛材
用フィルムとして好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】近年、衛材用フィルムは、各種用途に用
いられ、またその用途が拡大されている。例えば、おむ
つ用伸縮性部材、使い捨てパンツ用伸縮性部材、生理用
ナプキン用伸縮性部材、衛生材料表面材等の各種用途に
用いられている。
【0003】その材として、ウレタン系フィルムや天然
ゴムをポリエチレンでラップしたものなどが用いられて
いるが、ウレタン系フィルムは加工性が悪い上にコスト
も高く、天然ゴムをポリエチレンでラップしたものは天
然ゴムが直接人の肌に触れないようにするための作業性
等に問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの用途に用いら
れるフィルムは、装着または使用時の動きに柔軟に対応
して適度なフィット感、あるいは肌触り、風合い等を与
えるために、適度な弾性または伸縮性を有することが要
求される。また、引張り、伸長等による強度の弾性変形
後にも所定の弾性力を発揮する性質として残留歪が少な
く、弾性回復率が大きいことも要求される。
【0005】よって、本発明は、弾性、伸縮性及び通気
性に優れたポリオレフィン系樹脂組成物及び該組成物か
らなるフィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、密度が0.8
80〜0.905g/cm3の範囲にある特定のエチレ
ン・α−オレフィン共重合体[A]と水添ジエン系共重
合体[B]及び炭素数8〜22の高級脂肪酸アマイド
[C]からなるポリオレフィン系樹脂組成物及び該組成
物からなるフィルムが、弾性、伸縮性及び通気性に優れ
ることを見出し、本発明に至った。
【0007】即ち本発明は、[A]と[B]を主成分と
する樹脂組成物であり、該樹脂組成物にしめる[A]が
40〜95重量%であり、[B]が5〜60重量%であ
り、[A]+[B]100重量部に対し、炭素数8〜2
2の高級脂肪酸アマイド[C]を0.01〜1重量部配
合してなるポリオレフィン系樹脂組成物及び該組成物か
らなるフィルムである。
【0008】本発明において用いられるエチレン・α−
オレフィン共重合体[A]は、密度が0.880〜0.
905g/cm3、好ましくは0.885〜0.900
g/cm3であるエチレン・α−オレフィン共重合体で
ある。密度が0.880g/cm3未満では樹脂組成物
の耐熱性が劣り、また0.905g/cm3を超えると
得られる樹脂組成物の柔軟性が劣る。また、メルトフロ
ーレートが0.1g/10分未満または20g/10分
を超えると得られるフィルムの成形性が劣る。
【0009】さらに、該エチレン・α−オレフィン共重
合体は、ベタつき成分となる低分子量成分が少ないこと
から、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)で測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量
(Mn)の比(Mw/Mn)が3以下であることが好ま
しい。
【0010】また、該エチレン・α−オレフィン共重合
体は、均一な組成分布を有することから、示査走査型熱
量計(DSC)の測定より得られる吸熱曲線の最大ピー
ク位置の温度(Tm(℃))と13C−NMRスペクトル
の測定から求められる炭素数1000個当りの短鎖分岐
数(SCB(個))とが下記(1)式の関係を満たすも
のであることが好ましい。
【0011】 Tm < −1.8×SCB+138 (1) 本発明において用いられるエチレン・α−オレフィン共
重合体[A]は、密度が0.880〜0.905g/c
3の範囲のエチレンとα−オレフィンの共重合体であ
ればいかなるものも用いることが可能であり、特に上記
の特性を満足するエチレン・α−オレフィン共重合体を
用いることが好ましく、1種単独でも2種以上を組合わ
せたものでもよい。このようなエチレン・α−オレフィ
ン共重合体は、例えば、1個または2個のシクロペンタ
ジニエル骨格を有する配位子が周期表4〜6族の遷移金
属、例えば、チタン、ジルコニウムまたはハフニウムに
配位したメタロセン化合物とアルモキサンを組み合わせ
た触媒、または上記メタロセン化合物及びメタロセン化
合物をイオン化し、カチオン性のメタロセン化合物を生
成させることが可能な化合物を基本構成成分とする触媒
を用いることにより製造することができる。
【0012】上記触媒系を用いたエチレン・α−オレフ
ィン共重合体の製造方法としては、気相法、スラリー
法、溶液法、高圧イオン重合法などを挙げることができ
る。中でも生成するエチレン・α−オレフィン共重合体
の融点以上280℃以下の温度で重合を行う溶液法、高
圧イオン重合法により製造することが好ましく、特に本
発明に用いるエチレン・α−オレフィン共重合体は、高
圧イオン重合法で製造することが好ましい。なお、高圧
イオン重合法とは、特開昭56−18607号、特開昭
58−225106号各公報に記載されているような圧
力が200kg/cm2以上、好ましくは300〜20
00kg/cm2、温度125℃以上、好ましくは13
0〜250℃、特に好ましくは150〜200℃の反応
条件下で行われるエチレン系重合体の連続的製造法であ
る。
【0013】エチレンと共重合されるα−オレフィンと
しては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキ
セン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチル−1−
ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、4,4−ジメチ
ル−1−ペンテン、1−オクタデセン等が挙げられる。
これらα−オレフィンの中でも1−ヘキセン、1−オク
テン、1−ヘプテン、4−メチル−1−ペンテンを用い
ることが好ましく、特に好ましくは接着強度が高くな
り、フィルム強度が強くなる1−ヘキセンである。
【0014】本発明において用いられる水添ジエン系共
重合体[B]は、ビニル芳香族化合物を主体とする重合
体ブロック(a)、1,2−及び3,4−ミクロ構造を
25モル%以上有する共役ジエンを主体とする共役ジエ
ン重合体ブロック、もしくはビニル芳香族化合物と前記
共役ジエンとのランダム共重合体ブロック(b)、1,
2−及び3,4−ミクロ構造が25モル%未満であるブ
タジエン重合体ブロック(c)の3成分からなるブロッ
ク共重合体であり、該ブロック共重合体中の共役ジエン
及びブタジエンの二重結合残基の70モル%以上が水素
添加された水添ジエン系共重合体である。また、水添ジ
エン系共重合体は、1種単独でも2種以上を組み合わせ
たものでもよい。
【0015】ここで、ブロック(b)に使用されるビニ
ル芳香族化合物としては、スチレン、t−ブチルスチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジビニ
ルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N−ジ
エチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジン等
が挙げられ、特に入手のしやすい点でスチレン、α−メ
チルスチレンが好ましい。
【0016】本発明に用いられる炭素数8〜22の高級
脂肪酸アマイド[C]は、高級脂肪酸部の炭素数が8〜
22個の飽和、不飽和型脂肪酸のアマイドであり、その
具体例として、カプリル酸アマイド、カプリン酸アマイ
ド、ラウリル酸アマイド、ミリスチン酸アマイド、パル
ミチン酸アマイド、ステアリン酸アマイド、アラキド酸
アマイド、ベヘン酸アマイド、オレイン酸アマイド、エ
ルカ酸アマイド、リノール酸アマイド、リノレン酸アマ
イドが挙げられ、ステアリン酸アマイド、オレイン酸ア
マイド、エルカ酸アマイドがスリップ性の調整に特に良
好である。
【0017】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、
エチレン・α−オレフィン共重合体[A]が40〜95
重量%、好ましくは50〜70重量%である。また、水
添ジエン系共重合体[B]は5〜60重量%、好ましく
は30〜50重量%である。エチレン・α−オレフィン
共重合体[A]が40重量%未満、水添ジエン系共重合
体[B]が60重量%を越えた場合には、耐熱性及び成
形性に劣るため好ましくない。また、エチレン・α−オ
レフィン共重合体[A]が95重量%を越え、水添ジエ
ン系共重合体[B]が5重量%未満の場合には、柔軟性
に劣るため好ましくない。さらに、エチレン・α−オレ
フィン共重合体[A]が50〜70重量%であり、水添
ジエン系共重合体[B]が30〜50重量%の範囲のと
き、樹脂の物性バランスとフィルムの加工性の点から特
に好ましい。
【0018】炭素数8〜22の高級脂肪酸アマイド
[C]は、[A]+[B]100重量部に対し0.01
〜1重量部、好ましくはスリップ適性の最適化の点から
0.02〜0.8重量部添加される。
【0019】また、高級脂肪酸アマイド[C]が[A]
+[B]100重量部に対し0.01重量部未満の場合
には、スリップ性の調整効果が乏しく、1重量部を越え
る場合には、滑りすぎたり、あるいは衛生上好ましくな
い。
【0020】また、本発明のポリオレフィン系樹脂組成
物は、前記重合体以外に、必要に応じて他の成分を含ん
でいてもよい。例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、エチレン・酢
酸ビニル共重合体、スチレン・エチレン/プロピレン・
スチレンブロック共重合体、スチレン・イソプレン・ス
チレンブロック共重合体等が挙げられる。
【0021】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物及び
該組成物からなるフィルムの製造方法は特に限定される
ものではなく、エチレン・α−オレフィン共重合体
[A]、水添ジエン系共重合体[B]、炭素数8〜22
の高級脂肪酸アマイド[C]を前記の範囲で公知の種々
の方法、例えば、ヘンシェルミキサー、Vブレンダー、
リボンブレンダー、タンブラーブレンダー等で混合後、
一軸押出機、二軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサ
ー等で溶融混練し、造粒した後、インフレーション成
形、Tダイ成形等により成形する方法を挙げることがで
きる。
【0022】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0023】〜合成例〜 ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオ
レニル)ジルコニウムジクロライド:N,N−ジメチル
アニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボ
レート:トリイソブチルアルミニウム=1:2:250
(モル比)よりなる触媒を用い、重合温度150〜17
5℃、重合圧力900kgf/cm2でエチレンと1−
ヘキセンのモル比を変えて共重合を行い、エチレン・1
−ヘキセン共重合体(1)及び(2)を得た。
【0024】得られたエチレン・1−ヘキセン共重合体
(1)及び(2)の物性を下記の方法により測定した。
【0025】密度:JIS K6760(1981年)
に準拠して、23℃に保った密度勾配管を用いて測定し
た。
【0026】メルトフローレート(MFR):JIS
K7210(1976年)に準拠して測定した。
【0027】重量平均分子量(Mw),数平均分子量
(Mn):Mw,Mnは、日本ミリポア(株)製150
C ALC/GPC(カラム:東ソー(株)製、GMH
HR−H(S)、7.8mmID×30cmを3本、溶
媒:1,2,4−トリクロロベンゼン、温度:140
℃、流量:1.0ml/分、注入濃度:1mg/ml
(注入量:300μl))を用いるゲルパーミエーショ
ンクロマトグラフィー(GPC)により測定した。な
お、カラム溶出体積は、東ソー(株)製標準ポリスチレ
ンを用いて、ユニバーサルキャリブレーション法により
校正した。
【0028】短鎖分岐数(SCB):o−ジクロロベン
ゼンを溶媒とした溶液を用い、100MHzで、13C−
NMRスペクトル(日本電子(株)製 JNM GX4
00)測定により算出した。
【0029】融点:示差走査型熱量計(DSC)(パー
キンエルマー社製 DSCー7)を用いて測定した。D
SC炉内で試料を200℃で5分間溶融させた後、10
℃/分の速度で温度を30℃まで下げて固化(結晶化)
させた試料について、10℃/分の速度で昇温させて得
られる吸熱曲線の最大ピーク位置の温度(Tm(℃))
を測定した。
【0030】得られた結果を表1(エチレン・1−ヘキ
セン共重合体(1))及び表2(エチレン・1−ヘキセ
ン共重合体(2))に示す。
【0031】〜参考例〜 表3に市販品水添ジエン系共重合体(3)(日本合成ゴ
ム(株)製、商品名:ダイナロン4600P;密度0.
910g/cm3、メルトフローレート(230℃)
5.6g/10分、スチレン含量20%)を示す。
【0032】なお、以下の実施例及び比較例における引
張試験(100%弾性率)、残留歪、通気度の測定及び
ブロッキング、風合いの評価は、下記の方法に従って行
なった。
【0033】(イ)引張試験(100%弾性率) 幅25mmの試験片(厚さ30μmフィルム)を引張試
験機(島津製作所製)を用いて、チャック間距離100
mmのチャックの間に保持し、室温下、100mm/分
の引張速度で引張試験を行なった。伸び率が100%の
時の荷重をそれぞれ測定し、100%弾性率(単位:k
gf/cm2)を求めた。
【0034】(ロ)残留歪 幅25mmの試験片(厚さ30μmフィルム)を引張試
験と同様に、引張試験機(島津製作所(株)製)のチャ
ック間距離100mmのチャック間に保持し、室温下、
引張速度100mm/分で100%まで伸長させた後、
同じ速度で伸長を緩和して、応力が0となった時の試料
の長さが、伸長前の試料の長さに対して伸びた割合、即
ち伸び率を残留歪(単位:%)として測定した。
【0035】(ハ)通気度 A法(フラジール形法)に従って、15cm×15cm
の試験片(厚さ30μmフィルム)を3枚採取した。フ
ラジール形通気性試験機((株)東洋精機製作所製)を
用い、円筒の一端の底面に1枚の試験片を取り付けた
後、加減抵抗器によって傾斜型気圧計が水中1.27c
mの圧力で吸込むように、吸込みファンの吸込み力を調
整した。その時の垂直圧力計が示す圧力と使用した空気
孔の種類から付属表により、試験片を通過する空気量
(単位:cm3/cm2/s)を求めた。3枚の試験片に
ついて測定を行い、平均値を求めて測定値とした。
【0036】(ニ)ブロッキング 紙管に巻き取ったフィルム(約100m)を紙管巻きの
状態のまま常温で1週間以上放置した後、2次加工用原
反ロールにセットし、その繰り出し状態からブロッキン
グの有無を判断した。ブロッキングがある場合には、ス
ムーズな繰り出しができない。
【0037】(ホ)風合い 10人のパネラー(男性5人、女性5人)による官能試
験を行い、全員がソフトであると判断した場合を優
(○)、6名以上がソフトであると判断した場合を良
(△)、5名以上がソフト感に欠けると判断した場合を
不可(×)と評価した。
【0038】実施例1〜3 合成例で得たエチレン・1−ヘキセン共重合体(1)と
市販品水添ジエン系共重合体(3)を(1):(3)=
70:30(実施例1)、60:40(実施例2)、5
0:50(実施例3)の組成として、(1)+(3)1
00重量部に対し、ステアリン酸アミド(日本精化
(株)製、商品名:ニュートロン2)を0.5重量部添
加し、Vブレンダーで混合した後、40mm単軸押出機
(フルフライトスクリュー)、設定温度170℃で混練
造粒し、ポリオレフィン系樹脂組成物とした後にTダイ
キャスト加工に供することにより、厚み30μmのフィ
ルムを得た。Tダイス設定温度:230℃、冷却ロール
温度:30℃とした。
【0039】得られたフィルムの上記評価方法による結
果を表4に示す。本発明の実施例1〜3のフィルムは、
弾性、伸縮性(残留歪30%以下)に優れ、通気性も有
する。またブロッキングもなく、風合いはソフトであ
る。
【0040】比較例1 エチレン・1−ヘキセン共重合体(1)の代わりにエチ
レン・1−ヘキセン共重合体(2)を用いて、実施例1
と同様に(2):(3)=70:30の組成でポリオレ
フィン系樹脂組成物を作成し、フィルム化した後、測定
及び評価を行った。その結果を表4に示す。弾性、伸縮
性において実施例に劣り、ブロッキングはないが、風合
いはソフト感に欠ける。
【0041】比較例2 市販品水添ジエン系共重合体(3)を用いない以外は実
施例1と同様に行い、フィルムを作成後、実施例1と同
様の測定及び評価を行った。その結果を表4に示す。弾
性、伸縮性において実施例に劣り、ブロッキングがあ
り、風合いはさらっとしたソフト感に欠ける。
【0042】比較例3〜4 合成例で得たエチレン・1−ヘキセン共重合体(1)と
市販品水添ジエン系共重合体(3)を(1):(3)=
98:2(比較例3)、35:65(比較例4)の組成
としてポリオレフィン系樹脂組成物を作成し、フィルム
化した後、実施例1と同様の測定及び評価を行った。そ
の結果を表4に示す。比較例3〜4のいずれもブロッキ
ングが生じ、かつ風合いはさらっとしたソフト感に欠け
る。
【0043】比較例5 合成例で得たエチレン・1−ヘキセン共重合体(1)を
用いない以外は実施例1と同様に行ったが、フィルム化
することができなかった。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明のポリオレフ
ィン系樹脂組成物及び該組成物からなるフィルムは、弾
性、伸縮性及び通気性に優れたものである。よって、例
えば、おむつ用伸縮性部材、使い捨てパンツ用伸縮性部
材、生理用ナプキン用伸縮性部材、衛生材料表面材等の
各種の用途に好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 53:02) (C08L 53/02 23:08) 23:04 25:00 47:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密度0.880〜0.905g/cm3
    エチレン・α−オレフィン共重合体[A]40〜95重
    量%、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロック
    (a)、1,2−及び3,4−ミクロ構造を25モル%
    以上有する共役ジエンを主体とする共役ジエン重合体ブ
    ロック、もしくはビニル芳香族化合物と前記共役ジエン
    とのランダム共重合体ブロック(b)、1,2−及び
    3,4−ミクロ構造が25モル%未満であるブタジエン
    重合体ブロック(c)の3成分からなるブロック共重合
    体であり、該ブロック共重合体中の共役ジエン及びブタ
    ジエンの二重結合残基の70モル%以上が水素添加され
    た水添ジエン系共重合体[B]60〜5重量%、[A]
    +[B]100重量部に対し、炭素数8〜22の高級脂
    肪酸アマイド[C]を0.01〜1重量部添加してなる
    ことを特徴とするポリオレフィン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】エチレン・α−オレフィン共重合体が、
    (i)α−オレフィンの炭素数が3〜20であり、(i
    i)190℃,2160gの荷重下で測定したメルトフ
    ローレート(MFR)が0.1〜20g/10分の範囲
    であることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィ
    ン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】エチレン・α−オレフィン共重合体が、
    (i)ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定
    した重量平均分子量と数平均分子量の比が3以下であ
    り、(ii)示差走査型熱量計の測定より得られる吸熱
    曲線の最大ピーク位置の温度(Tm)と13C−NMRス
    ペクトルの測定から求められる炭素数1000個当たり
    の短鎖分岐数(SCB)とが下記(1)式で示される関
    係を満たすことを特徴とする請求項1〜2に記載のポリ
    オレフィン系樹脂組成物。 Tm < −1.8×SCB+138 (1)
  4. 【請求項4】水添ジエン系共重合体が、(i)(a)−
    (b)−(c)からなるブロック共重合体に占める重合
    体ブロック(a)の割合が3〜10重量%、(ii)
    (a)−(b)−(c)からなるブロック共重合体に占
    めるランダム共重合体ブロック(b)のビニル芳香族化
    合物の割合が0より大きく30重量%以下、(iii)
    (a)−(b)−(c)からなるブロック共重合体に占
    める重合体ブロック(c)の割合が10〜50重量%で
    あることを特徴とする請求項1〜3に記載のポレオレフ
    ィン系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4に記載のポリオレフィン系樹
    脂組成物を用いて成形されることを特徴とするフィル
    ム。
JP3856698A 1998-02-20 1998-02-20 ポリオレフィン系樹脂組成物及び該組成物からなるフィルム Pending JPH11236470A (ja)

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