JPH11229185A - 耐熱割れ性および耐食性に優れたAl材料 - Google Patents

耐熱割れ性および耐食性に優れたAl材料

Info

Publication number
JPH11229185A
JPH11229185A JP3125498A JP3125498A JPH11229185A JP H11229185 A JPH11229185 A JP H11229185A JP 3125498 A JP3125498 A JP 3125498A JP 3125498 A JP3125498 A JP 3125498A JP H11229185 A JPH11229185 A JP H11229185A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oxide film
anodic oxide
boehmite
film
corrosion resistance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3125498A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Hisamoto
淳 久本
Hiroo Shigeru
博雄 茂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kobe Steel Ltd
Original Assignee
Kobe Steel Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobe Steel Ltd filed Critical Kobe Steel Ltd
Priority to JP3125498A priority Critical patent/JPH11229185A/ja
Publication of JPH11229185A publication Critical patent/JPH11229185A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温熱サイクル下で、ガスやプラズマの腐食
環境下にあっても、陽極酸化皮膜に割れが発生せず、し
かもガスやプラズマに対する耐食性に優れる陽極酸化皮
膜を設けたAl合金材料を提供する。 【解決手段】 耐熱割れ性および耐食性に優れたAl材
料として、ポアを有するポーラス層4 とポアのないバリ
ア層5 とを有する陽極酸化皮膜A が表面に形成されたAl
材料であって、前記ポーラス層4 のポア3 の径を、Al合
金基材側W2に比して陽極酸化皮膜の表面側W1を小さく
し、かつ皮膜中にベーマイトおよび/ または擬ベーマイ
ト6 が形成されていることである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、Al合金表面に陽極酸化
皮膜を形成したAl材料に関し、特に高温腐食環境下での
耐熱割れ性および耐ガスあるいは耐プラズマの耐食性に
優れた材料として、半導体や液晶の製造装置などの真空
容器用に適するAl材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】CVD やPVD などの化学的或いは物理的真
空蒸着装置、またはドライエッチング装置などの半導体
や液晶の製造装置は、ヒーターブロック、チャンバー、
ライナー、真空チャック、静電チャック、クランパー、
ベローズ、ベローズカバー、サセプタ、ガス拡散板、電
極などの主要部材から構成される。これら半導体や液晶
の製造装置の内部には、反応ガスとしてClやF 、Brなど
のハロゲン元素や、O 、N 、H 、B 、S 、C などの元素
を含む腐食性のガスが導入されるため、これらの主要部
材には、前記腐食性のガスに対する耐食性 (ガス耐食
性) が要求される。また、これらの主要部材には、前記
腐食性のガスに加えて、ハロゲン系のプラズマも発生す
るので、このプラズマに対する耐食性が要求される。
【0003】従来から、この種材料としては、ステンレ
ス鋼が用いられてきた。しかし、近年の半導体や液晶の
製造装置の高効率化や軽量化の要求に伴い、ステンレス
鋼を使用した部材では、熱伝導性が不十分で装置作動時
に時間を要する、また重量も大きく装置全体が重量化す
ることなどが問題になっている。しかも、ステンレス鋼
に含まれるNiやCrなどの重金属が何らかの要因でプロセ
ス中に放出されて汚染源となり、半導体や液晶の製品の
品質を劣化させるという問題もある。
【0004】このため、このステンレス鋼に代えて、軽
量で、熱伝導性が高いアルミニウム(以下、Alと言う)
合金の使用が急増している。このAl合金の中でも、Mn:
1.0〜1.5%-Cu:0.05〜0.20% などを含むJIS 3003Al合
金、Mg:2.2〜2.8%-Cr:0.15〜0.35% などを含むJIS 5052
Al合金、Cu:0.15 〜0.40%-Mg:0.8〜1.2%-Cr:0.04〜0.35
%などを含むJIS 6061Al合金等が、汎用的に用いられて
いる。しかし、これらAl合金表面は、前記腐食性のガス
やプラズマに対して耐食性が優れる訳ではない。したが
って、Al合金を半導体や液晶の製造装置などの真空容器
用の材料として適用するためには、このガスやプラズマ
に対する耐食性を改善することが必須の条件となる。そ
して、Al合金のガスやプラズマに対する耐食性を改善す
るためには、Al合金表面に何らかの表面処理を施すこと
が最も有効な手段となる。
【0005】そこで、真空チャンバ部材などのガスやプ
ラズマに対する耐食性を上げるために、耐食性に優れた
陽極酸化(Al2O3) 皮膜を、前記Al合金表面に形成する技
術が、特公平5 −53870 号で提案されている。ただ、こ
の陽極酸化皮膜も、皮膜の膜質によって、前記ガスやプ
ラズマに対する耐食性が大きく異なるため、半導体製造
装置部材としての使用環境によっては、これら耐食性の
要求を満足することができない。
【0006】このため、半導体製造装置などの部材とし
てのAl合金の耐食性を改善する目的で、陽極酸化皮膜の
膜質を更に向上させる試みも種々提案されている。例え
ば、特開平8-144088号公報では、陽極酸化皮膜を形成す
る際、陽極酸化の初期電圧より終期電圧を高くすること
が提案されている。また、特開平8-144089号公報では、
硫酸やりん酸イオンを含む溶液中で陽極酸化処理を行
い、陽極酸化皮膜表面の凹部を特定の範囲とすることが
提案されている。更に、特開平8-260195号や特開平8-26
0196号公報では、まずポーラス型陽極酸化処理を施し、
次いで非ポーラス型陽極酸化処理を施こすことが提案さ
れている。
【0007】これら陽極酸化処理に関する従来技術は、
いずれも、図2 に示す通り、基材Al合金1 の表面に、電
解開始とともにポア3 と呼ばれる凹部 (孔) を形成しな
がらAl合金1 の深さ方向に成長するセル2 からなるポー
ラス層4 と、ポアの無いバリア層5 からなる陽極酸化皮
膜B を設けることを基本としている。このような、通常
の陽極酸化皮膜においては、図2 のように、ポア3 の径
は、陽極酸化皮膜の表面側とAl合金基材側で同一とな
る。そして、このような陽極酸化皮膜構造においては、
ポアの無いバリア層5 がガス透過性を有しないからガス
やプラズマが、Al合金1 と接触するのを防止している。
また、特開平8-193295号公報などでは、この2 重構造の
陽極酸化皮膜のプラズマに対する耐食性を更に向上させ
るため、ポーラス層4 の表面側のポア径やセル径をでき
るだけ小さくすることが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記ポアを多数有する
ポーラス層とポアの無いバリア層とを有し、ポーラス層
4 の表面側のポア径をやセル径できるだけ小さくする陽
極酸化皮膜は、確かに、前記ガスやプラズマに対する耐
食性に優れる。しかし、半導体や液晶の製造条件は、最
近の高効率化や大型化により、非常に厳しいものとなっ
ており、ガス、プラズマ条件もより高濃度、高密度、高
温化している。したがって、その反応容器(チャンバー)
の構成部材や内部での使用部材に対しては、ClやF 、B
rなどのハロゲン元素や、O 、N 、H 、B 、S 、C など
の元素を含む腐食性のガスやプラズマに対する耐食性が
必要であり、その要求は近年益々厳しくなってる。これ
に対し、前記陽極酸化処理によって得られる陽極酸化皮
膜では、この厳しくなっている前記ガスやプラズマに対
する耐食性の要求に答えられない。
【0009】また、一方で、本発明が対象とする半導体
の製造装置用材料に対する耐熱性の要求 (課題) も、近
年益々厳しくなっている。特に、半導体の製造装置用部
材では、半導体の製造のプロセス条件により、前記した
通り、使用中に高温域での熱サイクルを数多く受けると
いう厳しい使用環境下にある。このため、前記陽極酸化
処理によって得られる陽極酸化皮膜は、この高温熱サイ
クル下では、陽極酸化皮膜に割れが発生し、前記ガスや
プラズマの腐食環境下においては、この陽極酸化皮膜の
割れから腐食成分が侵入して、基材であるAl合金を腐食
させるという問題がある。したがって、これら半導体の
製造装置用材料に対する耐熱性の要求を満たすために
は、高温熱サイクル下での陽極酸化皮膜の割れ発生を防
止した、耐熱割れ性を改善する必要がある。
【0010】本発明はこの様な事情に着目してなされた
ものであって、その目的は、高温熱サイクル下で、しか
も、前記ガスやプラズマの腐食環境下にあっても、陽極
酸化皮膜に割れが発生せず、しかも前記ガスやプラズマ
に対する耐食性により優れる陽極酸化皮膜を設けたAl合
金、即ち真空容器用などのAl材料を提供しようとするも
のである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の要旨は、耐熱割れ性および耐食性に優れた
Al材料として、ポアを有するポーラス層とポアのないバ
リア層とを有する陽極酸化皮膜が表面に形成されたAl材
料であって、前記ポーラス層のポア径を、Al合金基材側
に比して陽極酸化皮膜の表面側を小さくし、更に、陽極
酸化皮膜表面から皮膜厚さの5%以上の深さ部分で、かつ
皮膜層に対する体積率で20 %以上の部分がベーマイトお
よび/ または擬ベーマイトを形成していることである。
【0012】陽極酸化皮膜の表面或いは全体を、ベーマ
イトおよび/ または擬ベーマイトにより封孔すること自
体は周知である。即ち、陽極酸化皮膜を設けたAl合金材
料を、温水、加圧水、水蒸気等により処理し、陽極酸化
皮膜の表面或いは全体を、ベーマイト化あるいは擬ベー
マイト化して、陽極酸化皮膜のポーラス層のポアを封孔
して、陽極酸化皮膜の耐食性をより向上させることは周
知である。
【0013】しかし、これら従来周知の封孔処理の目的
は、陽極酸化皮膜を設けたAl合金材料の湿潤乃至塩類等
が存在する雰囲気や大気下での、一般的な腐食環境下に
おける耐食性をより向上させるためのものである。した
がって、本発明のような、高温熱サイクル下で、しか
も、前記ガスやプラズマの腐食環境下での陽極酸化皮膜
を設けたAl合金材料の陽極酸化皮膜の割れ防止や、ガス
やプラズマに対する耐食性の向上目的ではない。
【0014】しかも、封孔の対象とする陽極酸化皮膜を
設けたAl合金材料も、陽極酸化皮膜のポーラス層のポア
の径が、陽極酸化皮膜の表面側とAl合金基材側で同一と
なる通常の陽極酸化皮膜構造のものを対象としており、
本発明のような、ポーラス層のポア径を、Al合金基材側
に比して陽極酸化皮膜の表面側を小さくした、傾斜構造
乃至多層構造の陽極酸化皮膜構造のものを対象とするも
のではない。
【0015】そして、これら従来周知の封孔処理は、ポ
ーラス層のポアを完全に封孔することを目的として、陽
極酸化皮膜皮膜全体を、ベーマイト化あるいは擬ベーマ
イト化する。このため、ベーマイト化あるいは擬ベーマ
イト化した陽極酸化皮膜の体積が大きく変化 (膨張) す
る。したがって、前記真空容器またはプロセス反応容器
用のような、Al材料の使用環境や条件によっては、陽極
酸化皮膜の深さ方向に割れが発生し、陽極酸化皮膜の耐
熱割れ性や耐蝕性が却って劣化する。特に、前記高温熱
サイクル下で、しかも、前記ガスやプラズマの腐食環境
下では、その傾向が著しく使用に耐えないものとなる。
【0016】このような従来の封孔処理における、陽極
酸化皮膜の前記体積変化に伴う割れを防止するために
は、前記高温熱サイクル下で、しかも、前記ガスやプラ
ズマの腐食環境下にあっても、この環境で生じる陽極酸
化皮膜とAl合金基材間の熱応力差、および陽極酸化皮膜
内部に発生する応力を緩和 (緩衝) することが必要とな
る。このため、本発明では、前記ポーラス層のポア径
を、Al合金基材側に比して陽極酸化皮膜の表面側を小さ
くし (陽極酸化皮膜の表面側で小さく、かつAl合金基材
側で大きくしてなるようにし) 、陽極酸化皮膜を多層構
造または傾斜構造とする。そして、陽極酸化皮膜のベー
マイト化あるいは擬ベーマイト化量を、陽極酸化皮膜の
割れ防止と耐蝕性の観点から、特定の範囲とする。
【0017】即ち、本発明における陽極酸化皮膜のベー
マイト化あるいは擬ベーマイト化量は、好ましくは、前
記高温熱サイクル下で、しかも、前記ガスやプラズマの
腐食環境下にあっても、耐食性を向上させるためにポア
を封孔するための必要量以上とするが、この環境で生じ
る陽極酸化皮膜とAl合金基材間の熱応力差、および陽極
酸化皮膜内部に発生する応力の程度により、陽極酸化皮
膜の割れが生じるような量以下とする。また、前記ポー
ラス層のポア径を、Al合金基材側に比して陽極酸化皮膜
の表面側を小さくする程度も、この環境で生じる陽極酸
化皮膜とAl合金基材間の熱応力差、および陽極酸化皮膜
内部に発生する応力の程度と、これらを緩和して、陽極
酸化皮膜の割れを防止できる効果を実質的に達成できる
ものとすることが、本発明の基本的な考え方である。
【0018】なお、本発明のベーマイトあるいは擬ベー
マイトの形成によって、ポアが結果的に封孔される場合
があるが、本発明では、その封孔の程度 (完全封孔、半
封孔) が問題ではなく、あくまで、形成されるベーマイ
トあるいは擬ベーマイトの量が、目的とする耐熱割れ性
および耐食性を支配するものである。
【0019】
【発明の実施の形態】この基本的な考え方にもとづく、
本発明の陽極酸化皮膜構造を図1 に模式的に示す。この
図1 に示す通り、本発明の陽極酸化皮膜A は、基材Al合
金1 の表面に、ポア3 を有し、Al合金1 の深さ方向に成
長するセル2 からなるポーラス層4 と、ポアの無いバリ
ア層5 からなる。そして、ポア3 は、陽極酸化皮膜の表
面側のポア径W1を、Al合金基材側のポア径W2よりも小さ
くし、このポア径の変化が、ポア3aのように深さ方向の
任意区間で連続的な変化部を有していても、また、ポア
3bのように深さ方向の任意区間で非連続的な変化部を有
していても、或いはこれらが混在していても構わない。
本発明では、ポア径が連続的な変化部を有しているポア
3aの場合を前記傾斜構造と言い、ポア径が非連続的な変
化部を有しているポア3bの場合を前記多層構造と言う。
なお、通常の陽極酸化皮膜においては、前記した図2 の
ように、ポア3 の径は、陽極酸化皮膜の表面側とAl合金
基材側で同一となる。
【0020】そして、このような陽極酸化皮膜A におい
て、更に、ベーナイトおよび/ または擬ベーナイト6
を、陽極酸化皮膜表面から皮膜厚さの5%以上、好ましく
は90%以下の皮膜深さ (厚さ)lの部分に、皮膜層に対す
る体積率で20% 以上、好ましくは80% 以下含有させて、
陽極酸化皮膜の表面層を部分的にベーマイト化あるいは
擬ベーマイト化させる。この場合、ベーマイト化あるい
は擬ベーマイト化させるのは、主として陽極酸化皮膜の
ポーラス層4 であるが、皮膜条件によっては、バリア層
に至ることもある。
【0021】本発明で言うベーマイトあるいは擬ベーマ
イトは、Alの水和酸化物であり、一般式、Al2O3 ・XH2O
で表され、水和処理により、陽極酸化皮膜のAlの酸化物
の水和反応により生成したAlの水和酸化物を言う。そし
て、前記X の値が約1 〜1.9のものをベーマイト若しく
は擬ベーマイトと一般的に称されている。
【0022】この陽極酸化皮膜中のベーマイトあるいは
擬ベーマイトの量の測定は、例えば、2 万倍以上の走査
型電子顕微鏡による形態的な観察だけでは、特に形成し
ているベーマイトあるいは擬ベーマイトが微細な結晶の
場合に難しい。したがって、ベーマイトあるいは擬ベー
マイトの量の測定は、X 線回折、X 線光電子分光分析(X
PS)、赤外線分光分析法(FT −IR) などを用いることに
より、正確に測定することができる。例えば、FT−IRの
場合を例にとると、3000〜3700cm-1付近に認められるAl
O ←→H の伸縮振動による吸収スペクトル、および1050
〜1100cm-1付近に認められるAl←→OHの伸縮振動による
吸収スペクトルの、いずれか一つが認められることによ
り、Alの水和酸化物皮膜の存在が確認され、それらのス
ペクトルの強度から、元の陽極酸化皮膜の非晶質な組織
との識別および陽極酸化皮膜の深さ (厚み) 方向の定量
的な分析が可能である。また、X 線回折では、Al-OOHの
X線回折ピーク強度から、同様に定量的な分析が可能で
ある。
【0023】次に、ベーマイト化あるいは擬ベーマイト
化の本発明での量的な条件について説明する。まず、本
発明では、前記ガスやプラズマの腐食環境下での、耐食
性を向上させるため、陽極酸化皮膜のベーマイトあるい
は擬ベーマイト形成量を、ベーマイトあるいは擬ベーマ
イトが、陽極酸化皮膜表面から皮膜厚さの5%以上の深さ
に、好ましくは40% 以上の深さに、かつ皮膜層に対する
体積率で20 %以上、好ましくは50 %以上含有させる。
【0024】なお、ベーマイトと擬ベーマイトの機能
(効果) は同じであり、陽極酸化皮膜中に形成乃至含有
させるのは、ベーマイトあるいは擬ベーマイトの単独で
あっても、混合であっても良い。
【0025】ベーマイトあるいは擬ベーマイトが含有さ
れる陽極酸化皮膜の厚さが、皮膜厚さの5%未満であれ
ば、ガスやプラズマに対する耐食性が十分ではなくな
る。また、陽極酸化皮膜の当該表面部分の、ベーマイト
あるいは擬ベーマイトの含有量が、皮膜層に対する体積
率で20% 未満の場合にも、ガスやプラズマに対する耐食
性が十分ではなくなる。
【0026】一方、本発明では、前記高温熱サイクル下
およびガスやプラズマの腐食環境下で生じる、陽極酸化
皮膜とAl合金基材間の熱応力差や陽極酸化皮膜内部に発
生する応力により、陽極酸化皮膜に割れが生じることを
防止するために、ベーマイトあるいは擬ベーマイトが含
有される陽極酸化皮膜の厚さ (深さ) の上限を、皮膜厚
さの90% 以下、また、陽極酸化皮膜の当該表面部分の、
ベーマイトあるいは擬ベーマイトの含有量の上限を、皮
膜層に対する体積率で80% 以下とすることが好ましい。
【0027】本発明の要件の一つである、ポア径をAl合
金基材側に比して陽極酸化皮膜の表面側を小さくする陽
極酸化皮膜の多層構造化や傾斜構造化により、前記熱応
力差や応力は緩和され、陽極酸化皮膜に割れが生じるこ
とを基本的に防止できる。しかし、Al合金材料の使用環
境がより厳しくなる際の、陽極酸化皮膜の割れをより確
実に防止するためには、前記陽極酸化皮膜のベーマイト
化あるいは擬ベーマイト化の好ましい上限の条件が必要
となる。
【0028】即ち、ベーマイトあるいは擬ベーマイトが
含有される陽極酸化皮膜の厚さが、皮膜厚さの90% を越
えると、また、陽極酸化皮膜の当該表面部分の、ベーマ
イトあるいは擬ベーマイトの含有量が、皮膜層に対する
体積率で80% を越えると、前記従来の封孔処理と同様
に、陽極酸化皮膜の実質的に皮膜全体が、前記ベーマイ
ト化あるいは擬ベーマイト化することになり、陽極酸化
皮膜の体積の変化 (膨張) がより大きくなる。このた
め、陽極酸化皮膜の深さ方向に割れが発生しやすくな
り、前記Al合金材料の使用環境がより厳しくなる際に
は、陽極酸化皮膜の割れ性や耐蝕性が却って劣化する結
果となってしまう可能性があるからである。
【0029】次に、前記した通り、ポーラス層とバリア
層を有する陽極酸化皮膜において、陽極酸化皮膜の体積
変化に伴う割れを防止するためには、陽極酸化皮膜自体
が、前記高温熱サイクル下で、しかも、前記ガスやプラ
ズマの腐食環境下でも、この環境で生じる陽極酸化皮膜
とAl合金基材間の熱応力差、および陽極酸化皮膜内部に
発生する応力を緩和 (緩衝) できる構造であることが必
要となる。このための陽極酸化皮膜構造自体の改善とし
て、本発明では、ポーラス層の表面側のポア径を、Al合
金基材側に比して小さくすることを選択している。この
他の態様として、ポア径をポーラス層の表面側とAl合金
基材側とで同一とするような従来形のポーラス層とバリ
ア層を有する陽極酸化皮膜、或いは逆に、ポーラス層の
表面側のポア径を、Al合金基材側に比して大きくするよ
うなポーラス層とバリア層を有する陽極酸化皮膜では、
前記熱応力差や応力を緩和することができない。また、
表面側のポア径を、Al合金基材側に比して大きくするこ
とは、耐プラズマ性などの基本特性を劣化させることに
つながるため適切ではない。
【0030】このように、本発明では、前記熱応力差お
よび応力の緩和のために、ポア径を表面側で小さく、か
つAl合金基材側で大きくしてなるように、陽極酸化皮膜
を層構造または傾斜構造とする。より具体的には、通常
の陽極酸化皮膜処理の範囲においては、Al合金基材側の
ポア径が 5〜100 nmの範囲となるので、これに対応し
て、表面側のポア径を基材側のポア径の1/2 〜1/3 以下
と小さくすることが好ましい。なお、前記ポーラス層の
ポア径の変化は、深さ方向の任意区間で連続的な変化部
を有していても、また、深さ方向の任意区間で非連続的
な変化部を有していても構わない。
【0031】また、陽極酸化皮膜の前記バリア層の側を
厚くすることによっても、前記応力を緩和し、陽極酸化
皮膜の体積変化に伴う割れを防止する効果があり、更
に、耐食性も向上させることができる。したがって、バ
リア層の厚みはを30nm以上とすることが好ましい。この
ように陽極酸化皮膜のバリア層の厚さを制御すること
も、使用中に、陽極酸化皮膜とハロゲンなどの腐食性ガ
スやプラズマが接触した時に生じる応力や体積変化を緩
和することができ、その結果、腐食や損傷の起点となる
皮膜の割れや剥離を抑制して、Al合金表面と優れた密着
性を発揮する。
【0032】ポーラス層とバリア層を含む陽極酸化皮膜
全体の厚みは、陽極酸化皮膜の前記優れた耐食性を発揮
させるためには、0.1 μm 以上が好ましく、1 μm 以上
であればより好ましい。但し、陽極酸化皮膜の厚みが厚
すぎると、内部応力の影響により割れを生じて、表面の
被覆が不十分となったり、皮膜の剥離を引き起して、却
って皮膜性能を阻害するので、皮膜の厚みは200 μm 以
下、好ましくは100 μm 以下とすることが良い。
【0033】更に、本発明の好ましい他の態様として、
陽極酸化皮膜中に、C 、S 、N 、P、F 、B の内から選
択された1 種または2 種以上の元素を含むことにより、
陽極酸化皮膜自体の耐プラズマ性を向上させ、Al合金基
材と陽極酸化皮膜との高温熱サイクルおよび高温腐食環
境下での密着性を改善することができる。このために
は、これら元素の内の最低1 種が0.1%以上含有される必
要がある。例えば、陽極酸化皮膜が前記元素の内のC の
1 種のみを0.1%以上含有すれば、他の元素含有量が0.1%
未満の、0.01% 程度の微量の含有の場合でも、C ととも
に、その微量含有の元素が密着性向上効果を発揮する。
【0034】次いで、本発明における、陽極酸化乃至ベ
ーマイト化あるいは擬ベーマイト化処理の方法について
説明する。まず、陽極酸化皮膜を部分的にベーマイト化
あるいは擬ベーマイト化する方法自体は、周知の水和処
理などの方法が採用可能である。即ち、陽極酸化皮膜を
設けたAl合金材料を、温水、加圧水、水蒸気等により、
70〜270 ℃の温度で、温水中に浸漬、または加圧水圧、
水蒸気圧の雰囲気に曝すことにより処理し、陽極酸化皮
膜の表面をベーマイト化あるいは擬ベーマイト化する。
しかし、このベーマイト化あるいは擬ベーマイト化は、
前記特定の条件範囲にする必要があることは前記した通
りである。
【0035】次に、本発明における陽極酸化処理方法に
ついて説明する。まず、前記ポーラス層とポアの無いバ
リア層を有する陽極酸化皮膜を形成するとともに、更
に、ポーラス層4 の表面側のポア径を小さくする一方、
ポーラス層4 の基材側のポア径を大きくし、バリア層5
を厚くした陽極酸化皮膜を形成する方法としては、前記
特開平8-144088号や特開平8-260196号公報に開示された
陽極酸化方法を用いることができる。
【0036】より具体的には、前記特開平8-144088号公
報のように、陽極酸化の初期電圧を50V 以下とするとと
もに陽極酸化の終期電圧を50V 以上と高くして、前記ポ
ーラス層とポアの無いバリア層を有する陽極酸化皮膜を
形成しても良い。また、特開平8-260196号公報のよう
に、まず、硫酸、りん酸、クロム酸などの溶液 (電解
液) で5 〜200Vの電解電圧により、ポアを有するポーラ
ス層皮膜形成のためのポーラス型陽極酸化処理を施し、
次いで、ほう酸系、りん酸系、フタル酸系、アジピン酸
系、炭酸系、クエン酸系、酒石酸系などの溶液 (電解
液) で60〜500Vの電解電圧により、ポアの無いバリア層
皮膜形成のための非ポーラス型陽極酸化処理を施こして
も良い。
【0037】更に、ポーラス層の表面側のポア径を基材
側より小さくするためには、陽極酸化工程において、電
解電圧を10〜50V 乃至10〜80V の範囲で変化させるとと
もに、ポア径を連続的に変化させる場合は、この電解電
圧の変化を連続的に、ポア径を非連続的に変化させる場
合は、この電解電圧の変化を断続的に変化させる。
【0038】また、前記した本発明の好ましい態様であ
る、C 、S 、N 、P 、F 、B の元素の陽極酸化皮膜への
含有は、しゅう酸、硫酸、ほう酸、りん酸、フタル酸、
ぎ酸などの酸から選択される1 種または2 種以上の水溶
液または混合水溶液を電解液とした陽極酸化により行
う。この方法自体は、前記特開平8-193295号公報にも、
具体的に開示されている。即ち、陽極酸化処理溶液とし
て、例えばしゅう酸やぎ酸を用いると、Al4C3 、Al
2C5 、HCOOH 、(COOH)2 等のC を含む化合物が陽極酸化
皮膜へ導入され、結果としてC が陽極酸化皮膜へ含有さ
れる。即ち、本発明ではC 、S 、N 、P 、F 、B の元素
の陽極酸化皮膜への含有は、これら元素のイオン乃至化
合物の形で行われて良い。
【0039】例えば、S を陽極酸化皮膜へ含有する場合
には、硫酸水溶液乃至硫酸やAl2(SO 4)3 等を前記酸溶液
に添加した水溶液での陽極酸化により、H2SO4 、H2S
O3 、Al 2(SO4)3 、Al(HSO4)3 などのS を含む化合物が
陽極酸化皮膜へ導入される。また、N を陽極酸化皮膜へ
含有する場合には、HNO3、Al(NO3)3等を、前記酸溶液に
添加することにより、HNO3、Al(NO3)3などのN を含む化
合物が陽極酸化皮膜へ導入され、結果としてN が陽極酸
化皮膜へ含有される。更に、P を陽極酸化皮膜へ含有す
る場合には、りん酸乃至りん酸塩水溶液での陽極酸化に
より、H3PO4 、H3PHO3、AlPO4 としてP が陽極酸化皮膜
へ含有される。また、他の酸溶液にH3PO4 、H3PO3 、Al
PO4 を添加して陽極酸化しても良い。F を陽極酸化皮膜
へ含有する場合には、HFを前記酸溶液に添加することに
より、F が陽極酸化皮膜へ含有される。更に、B を陽極
酸化皮膜へ含有する場合には、(NH3)2B4O7やH3BO3 など
を前記酸溶液に添加することにより、B が(NH3)2B4O7
B2O3として陽極酸化皮膜へ含有される。
【0040】なお、これら元素を皮膜中に導入する陽極
酸化処理条件は、C 、S 、N 、P 、F 、B の元素の内の
最低1 種が0.1%以上含有される条件によって決まるが、
この際、C 、S 、N 、P 、F 、B の陽極酸化皮膜への導
入量は、Al合金の組成や組織、および前記酸乃至これら
酸の化合物の濃度、水溶液温度、攪拌条件、電流条件な
どの陽極酸化条件によっても異なるので、この条件を適
宜調整して行う。陽極酸化の電解電圧を広い範囲で制御
できる点からは、前記しゅう酸を1g/l以上含有する電解
液が好ましい。そして、陽極酸化の電解電圧は、5 〜20
0Vの範囲から選択する。一方、本発明のAl材料は、半導
体や液晶の製造装置などの真空容器用材料を主たる用途
としているので、陽極酸化の電解液が半導体や液晶など
の製品の汚染につながる元素を含むことは極力排除す
る。
【0041】更に、本発明に使用するAl合金について、
特にMn:1.0〜1.5%-Cu:0.05〜0.20%などを含むJIS 3003A
l合金、Mg:2.2〜2.8%-Cr:0.15〜0.35% などを含むJIS 5
052Al合金、Cu:0.10 〜0.40%-Mg:0.5〜1.5%-Cr:0.04〜
0.35%-Si:0.5〜1.5%などを含むJIS 6061Al合金等が例示
される。本発明におけるAl合金は、半導体や液晶の製造
装置などの個々の真空容器の要求特性 (強度、加工性、
耐熱性など) に応じて、前記JIS 3003、5052、6061等や
その他のJIS 規格Al合金を適宜選択して使用することが
できる。勿論、これら既存の合金組成を変更したAl合金
も使用可能である。
【0042】
【実施例】JIS 6061Al合金板に、陽極酸化処理を行い、
表1 に示す陽極酸化皮膜を設けた。陽極酸化処理は、後
述するような酸を30〜200g/l含有する電解液で、電解電
圧を5 〜150Vにて陽極酸化を行い、ポーラス層とポアの
無いバリア層を有する陽極酸化皮膜を設けた。この内、
発明例No.1〜7 、比較例No.10 、11は、ポーラス層の表
面側のポア径を基材側より小さくするため、電解電圧を
10〜50V 乃至10〜80V の範囲で変化させるとともに、ポ
ア径を連続的に変化させる場合は、この電解電圧の変化
を連続的に、ポア径を非連続的に変化させる場合は、こ
の電解電圧の変化を断続的に変化させた。
【0043】この結果、2 万倍の走査型電子顕微鏡で確
認した陽極酸化皮膜構造は、ポーラス層とポアの無いバ
リア層を有する陽極酸化皮膜において、(イ) 図2 のよう
にポーラス層のポア径を深さ方向に同じとした例 (表1
の比較例No.8、9)、(ロ) 図1のポア3aのようにポーラス
層の表面側のポア径を基材側より小さくし、ポア径が任
意区間で連続的変化部を有している例 (表1 の発明例N
o.2、5 、6 、比較例No.11)、(ハ) 図1 のポア3bのよう
にようにポーラス層の表面側のポア径を基材側より小さ
くし、ポア径が任意区間で表1 に記載した3 段階の非連
続的変化部を有している (ポア径の異なるポーラス層が
3 層構造となっている) 例 (表1 の発明例No.1、3 、4
、7 、比較例No.10)の3 種類となっていた。陽極酸化
皮膜のバリア層の厚みは、発明例と比較例ともに、全て
50nm以上であった。
【0044】また、陽極酸化皮膜への各元素の含有は、
C の含有はしゅう酸、P の含有はりん酸、S の含有は硫
酸あるいは亜硫酸を各々電解液として行った。そして、
これらの元素を複合して含有させる場合は、元素の組み
合わせに応じて、前記酸を各々混合した電解液により行
った。より具体的には、例えば、C の含有は電解液をし
ゅう酸(30g/l) 、C とS との含有は電解液をしゅう酸(3
0g/l) と硫酸(5g/l)との混酸、C とS との含有は電解液
をしゅう酸(30g/l) と硫酸(3g/l)との混酸、PとS との
含有は電解液をりん酸(60g/l) と硫酸(60g/l) との混酸
とするなどして、酸の配合量を調節して各々の元素含有
量を調整し、表1 に示す各々の元素の所定量を陽極酸化
皮膜へ含有させた。
【0045】そして、陽極酸化皮膜を設けたAl合金材料
を、更に水蒸気により、180 ℃の温度で、2 トールの水
蒸気圧の雰囲気に曝す水和処理を行い、ベーマイトある
いは擬ベーマイトが含有される陽極酸化皮膜の厚さを、
皮膜厚さの5%以上、90% 以下、また、陽極酸化皮膜の当
該表面部分の、ベーマイトあるいは擬ベーマイトの含有
量を、皮膜層に対する体積率で、20% 以上、80% 以下と
すべく、ベーマイト化あるいは擬ベーマイト化した。こ
れらのベーマイト化あるいは擬ベーマイト化の量も表1
に示す。
【0046】なお、本実施例では、陽極酸化皮膜のベー
マイト化あるいは擬ベーマイト化の量は、X 線回折とX
線光電子分光分析 (XPS)の併用により、元の陽極酸化皮
膜の組織である、Al−O 、Al−OH、Al−O −OHとの識別
および定量的な分析を行った。即ち、発明例と比較例の
陽極酸化皮膜を厚み (深さ方向) に定量分析し、ベーマ
イトあるいは擬ベーマイトが含有される陽極酸化皮膜の
皮膜表面からの厚さ (深さ、皮膜全体の膜厚に対する割
合%)、およびベーマイトあるいは擬ベーマイトの含有量
(皮膜層に対する体積率%)を、表1 に定量的に示してい
る。
【0047】そして、これらのベーマイト化あるいは擬
ベーマイト化した陽極酸化皮膜を設けたAl合金板を、
耐熱割れ性試験、耐ハロゲンガス腐食性試験、耐プ
ラズマ腐食性試験、を各々行って、高温熱サイクルおよ
び腐食環境下での陽極酸化皮膜の割れ性およびガスおよ
びプラズマ耐食性を評価した。これらの結果も表1 に示
す。
【0048】なお、高温熱サイクルおよび高温腐食環境
下での、ベーマイト化あるいは擬ベーマイト化した陽極
酸化皮膜の耐熱割れ性試験の具体的な条件は、室温か
ら250 ℃までの加熱を5 サイクル行った後に、陽極酸化
皮膜の表面状況を顕微鏡により観察し、皮膜の深さ方向
への割れの発生状況を調査した。この結果、割れの発生
の無いものを○、微小な割れが発生しているものを△、
マクロ的な割れが発生しているものを×とした。
【0049】また、耐ハロゲンガス腐食性試験の具体
的な条件は、半導体製造装置の実際の使用条件の内のよ
り厳しい条件に合わせて、前記皮膜を設けたAl合金板の
試験片を300 ℃の5%Cl2 含有Arガスに120 分間暴露する
試験を行い、暴露後の試験片の表面全面にテープを貼っ
て剥がした際の、陽極酸化皮膜の剥離状況( 剥離面積)
を調査し、剥離がないものを○、剥離面積が試験片表面
積の25% 以下のものを△、剥離面積が試験片表面積の26
% を越えて広がっているものを×として評価した。
【0050】更に、耐プラズマ腐食性試験の具体的な
条件は、半導体製造装置での実際の使用条件の内のより
厳しい条件に合わせて、前記皮膜を設けたAl合金板の試
験片に、BCl3プラズマ照射10分間および冷却5 分間を6
回繰り返した後の陽極酸化皮膜表面のエッチング量を顕
微鏡により測定し、エッチング量が1 ミクロン以下のも
のを○、エッチング量が1 〜3 ミクロンのものを△、エ
ッチング量が3 ミクロンを越えるものを×として評価し
た。
【0051】表1 から明らかな通り、陽極酸化皮膜が、
(1) ポアを有するポーラス層とポアのないバリア層とを
有し、かつ(2) 前記ポーラス層のポア径を、陽極酸化皮
膜の表面側で小さく、かつAl合金基材側で大きくしてな
り、更に(3) ベーマイトあるいは擬ベーマイトが含有さ
れる皮膜表面からの厚さが5%以上、および(4) ベーマイ
トあるいは擬ベーマイトの含有量が20% 以上からなる陽
極酸化皮膜で、かつ(5)C、S 、N 、P 、F 、B の元素を
いずれか0.1%以上含有陽極酸化皮膜を形成した発明例N
o.1〜7 は、耐熱割れ性試験、耐ハロゲンガス腐食
性試験、耐プラズマ腐食性試験、のいずれにおいても
優れた結果が得られている。但し、発明例No.3、7 は、
ベーマイトあるいは擬ベーマイト化の量が比較的少な
く、他の発明例に比して、ハロゲンガス腐食性が比較的
劣っている。したがって、本発明の要件や好ましい要件
を満足すれば、ガス耐食性やプラズマ耐食性に優れ、こ
れを基本的に保証する陽極酸化皮膜の耐熱割れ性にも優
れていることが分かる。
【0052】これに対し、表1 から明らかな通り、比較
例No.8、9 は、本発明の他の要件は満足するものの、陽
極酸化皮膜のポア径が表面側と基材側で同じであり、前
記(2) の要件を欠如し、ポア径を陽極酸化皮膜の表面側
で小さくしておらず、陽極酸化皮膜が多層乃至傾斜構造
を有していない単層構造である。また、比較例No.10、1
1は、各々前記(3) の要件を欠如し、ベーマイトあるい
は擬ベーマイトが、前記陽極酸化皮膜厚さの5%未満しか
なく、比較例No.11 は、更に前記(4) の要件を欠如し、
皮膜層の20 %未満しか含有させていないものである。し
たがって、比較例No.8、9 は、陽極酸化皮膜の耐熱割れ
性および耐プラズマ腐食性が劣り、比較例No.10 、11
は、耐プラズマ腐食性と耐ハロゲンガス腐食性が、発明
例よりも劣っている。また、比較例No.8、9 はベーマイ
トあるいは擬ベーマイト化量が80%を越えていること
も、耐熱割れ性や耐プラズマ腐食性を低下させる一因と
なっているものと考えられる。
【0053】この実施例から明らかな通り、本発明に係
るAl材料は、高温熱サイクル下で、しかも、前記ガスや
プラズマの腐食環境下にある、真空容器またはプロセス
反応容器、あるいはこれら容器の内部で用いられる部材
や材料用として優れており、中でも特に、CVD やPVD な
どの化学的或いは物理的真空蒸着装置、またはドライエ
ッチング装置などの半導体や液晶の製造装置等の、容
器、あるいはこれら容器の内部で用いられる部材や材料
用として優れていることが分かる。更に、本発明に係る
Al材料は、これら以外の用途でも、建築材料や自動車材
料などにも適用することができる。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明に係るAl材料
によれば、高温熱サイクル下で、しかも、前記ガスやプ
ラズマの腐食環境での、耐熱割れ性および耐食性に優れ
たAl材料を提供することができる。従って、本発明に係
るAl材料の用途である、例えば半導体や液晶製造装置な
どの高効率化及び軽量化等を促進することができ、高性
能の半導体や液晶製造の効率的な生産を可能にするなど
の効果を奏するなど、工業的な価値の高い発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明陽極酸化皮膜の概略構造を模式的に示す
説明図である。
【図2】従来の陽極酸化皮膜の概略構造を模式的に示す
説明図である。
【符号の説明】
A 、B:陽極酸化皮膜 1:Al合金基材 2: セル壁 3:ポア 4:ポーラス層 5: バリア層 6:ベーマイト
〜擬ベーマイト 7:ポアの陽極酸化皮膜の表面側 8:ポアのAl合
金基材側
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/3065 H01L 21/302 B

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポアを有するポーラス層とポアのないバ
    リア層とを有する陽極酸化皮膜が表面に形成されたAl材
    料であって、前記ポーラス層のポア径を、Al合金基材側
    に比して陽極酸化皮膜の表面側を小さくし、更に、陽極
    酸化皮膜表面から皮膜厚さの5%以上の深さ部分で、かつ
    皮膜層に対する体積率で20 %以上の部分がベーマイトお
    よび/ または擬ベーマイトを形成していることを特徴と
    する耐熱割れ性および耐食性に優れたAl材料。
  2. 【請求項2】 前記陽極酸化皮膜表面から皮膜厚さの90
    % 以下の深さ部分で、かつ皮膜層に対する体積率で80 %
    以下の部分がベーマイトおよび/ または疑ベーマイトを
    形成している請求項1に記載の耐熱割れ性および耐食性
    に優れたAl材料。
  3. 【請求項3】 前記陽極酸化皮膜が、C 、S 、N 、P 、
    F 、B の内から選択された1 種または2 種以上の元素を
    0.1%以上含有する請求項1または2に記載の耐熱割れ性
    および耐食性に優れたAl材料。
  4. 【請求項4】 前記ポーラス層のポア径が、深さ方向の
    任意区間で非連続的な変化部を有している請求項1乃至
    3のいずれか1項に記載の耐熱割れ性および耐食性に優
    れたAl材料。
  5. 【請求項5】 前記ポーラス層のポア径が、深さ方向の
    任意区間で連続的な変化部を有している請求項1乃至4
    のいずれか1項に記載の耐熱割れ性および耐食性に優れ
    たAl材料。
  6. 【請求項6】 前記Al材料が、真空容器またはプロセス
    反応容器用である請求項1乃至5のいずれか1項に記載
    の耐熱割れ性および耐食性に優れたAl材料。
  7. 【請求項7】 前記真空容器またはプロセス反応容器
    が、半導体または液晶の製造装置用である請求項1乃至
    6のいずれか1項に記載の耐熱割れ性および耐食性に優
    れたAl材料。
JP3125498A 1998-02-13 1998-02-13 耐熱割れ性および耐食性に優れたAl材料 Pending JPH11229185A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3125498A JPH11229185A (ja) 1998-02-13 1998-02-13 耐熱割れ性および耐食性に優れたAl材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3125498A JPH11229185A (ja) 1998-02-13 1998-02-13 耐熱割れ性および耐食性に優れたAl材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11229185A true JPH11229185A (ja) 1999-08-24

Family

ID=12326230

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3125498A Pending JPH11229185A (ja) 1998-02-13 1998-02-13 耐熱割れ性および耐食性に優れたAl材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11229185A (ja)

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002067311A1 (fr) * 2001-02-22 2002-08-29 Tokyo Electron Limited Systeme de traitement au plasma
US6521046B2 (en) 2000-02-04 2003-02-18 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Chamber material made of Al alloy and heater block
US6686053B2 (en) 2001-07-25 2004-02-03 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho AL alloy member having excellent corrosion resistance
US7005194B2 (en) 2003-01-23 2006-02-28 Kobe Steel, Ltd. Aluminum alloy member superior in corrosion resistance and plasma resistance
JP2006270097A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Asm Japan Kk 膜質の安定な低誘電率膜の形成方法
WO2007058148A1 (ja) * 2005-11-17 2007-05-24 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho 耐食性に優れたアルミニウム部材又はアルミニウム合金部材
JP2008081815A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Tokyo Electron Ltd 基板処理装置用の部品及び皮膜形成方法
JP2008303442A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Kobe Steel Ltd プラズマ処理装置用部材およびその製造方法
WO2009041660A1 (ja) * 2007-09-28 2009-04-02 Fujifilm Corporation 太陽電池用基板および太陽電池
DE112007001836T5 (de) 2006-08-11 2009-05-28 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho, Kobe Aluminium-Legierung zur anodischen Oxidationsbehandlung, Verfahren zur Herstellung derselben, Aluminiumbauteil mit anodischer Oxidationsbeschichtung und Plasmabearbeitungsvorrichtung
US20090186184A1 (en) * 2008-01-22 2009-07-23 Tokyo Electron Limited Component of substrate processing apparatus and method for forming a film thereon
JP2009228132A (ja) * 2008-02-26 2009-10-08 Kobe Steel Ltd 半導体製造装置用表面処理部材、および、その製造方法
JP2011117042A (ja) * 2009-12-03 2011-06-16 Kobe Steel Ltd 表面処理部材
WO2011096209A1 (en) * 2010-02-08 2011-08-11 Fujifilm Corporation Metal substrate with insulation layer and manufacturing method thereof, semiconductor device and manufacturing method thereof, solar cell and manufacturing method thereof, electronic circuit and manufacturing method thereof, and light-emitting element and manufacturing method thereof
US20110220289A1 (en) * 2008-12-02 2011-09-15 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) Member for plasma treatment apparatus and production method thereof
JP2012057253A (ja) * 2011-11-21 2012-03-22 Tokyo Electron Ltd ガス導入装置及び基板処理装置
JP2016194098A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 地方独立行政法人山口県産業技術センター 表面処理アルミニウム材とその製造方法
JP2017122271A (ja) * 2016-01-08 2017-07-13 アイシン精機株式会社 陽極酸化皮膜生成方法およびアルミニウム成形品
JP2018090897A (ja) * 2016-12-02 2018-06-14 アイシン精機株式会社 陽極酸化皮膜の製造方法及び陽極酸化皮膜
WO2020017566A1 (ja) * 2018-07-18 2020-01-23 日本発條株式会社 プラズマ処理装置用部材
US11312107B2 (en) * 2018-09-27 2022-04-26 Apple Inc. Plugging anodic oxides for increased corrosion resistance
WO2024070224A1 (ja) * 2022-09-28 2024-04-04 国立大学法人九州大学 伝熱部材及びその製造方法

Cited By (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6521046B2 (en) 2000-02-04 2003-02-18 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho Chamber material made of Al alloy and heater block
WO2002067311A1 (fr) * 2001-02-22 2002-08-29 Tokyo Electron Limited Systeme de traitement au plasma
US6686053B2 (en) 2001-07-25 2004-02-03 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho AL alloy member having excellent corrosion resistance
US7005194B2 (en) 2003-01-23 2006-02-28 Kobe Steel, Ltd. Aluminum alloy member superior in corrosion resistance and plasma resistance
SG124274A1 (en) * 2003-01-23 2006-08-30 Kobe Steel Ltd Aluminum alloy member superior in corrosion resistance and plasma resistance
US7560144B2 (en) 2005-03-22 2009-07-14 Asm Japan K.K. Method of stabilizing film quality of low-dielectric constant film
JP2006270097A (ja) * 2005-03-22 2006-10-05 Asm Japan Kk 膜質の安定な低誘電率膜の形成方法
JP4545107B2 (ja) * 2005-03-22 2010-09-15 日本エー・エス・エム株式会社 膜質の安定な低誘電率膜の形成方法
WO2007058148A1 (ja) * 2005-11-17 2007-05-24 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho 耐食性に優れたアルミニウム部材又はアルミニウム合金部材
US8404059B2 (en) 2006-08-11 2013-03-26 Kobe Steel, Ltd. Aluminum alloy for anodizing having durability, contamination resistance and productivity, method for producing the same, aluminum alloy member having anodic oxide coating, and plasma processing apparatus
DE112007001836T5 (de) 2006-08-11 2009-05-28 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho, Kobe Aluminium-Legierung zur anodischen Oxidationsbehandlung, Verfahren zur Herstellung derselben, Aluminiumbauteil mit anodischer Oxidationsbeschichtung und Plasmabearbeitungsvorrichtung
JP2008081815A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Tokyo Electron Ltd 基板処理装置用の部品及び皮膜形成方法
JP2008303442A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Kobe Steel Ltd プラズマ処理装置用部材およびその製造方法
US20100236627A1 (en) * 2007-09-28 2010-09-23 Haruo Yago Substrate for solar cell and solar cell
WO2009041660A1 (ja) * 2007-09-28 2009-04-02 Fujifilm Corporation 太陽電池用基板および太陽電池
JP2009267336A (ja) * 2007-09-28 2009-11-12 Fujifilm Corp 太陽電池用基板および太陽電池
US9828690B2 (en) 2008-01-22 2017-11-28 Tokyo Electron Limited Component of substrate processing apparatus and method for forming a film thereon
US20090186184A1 (en) * 2008-01-22 2009-07-23 Tokyo Electron Limited Component of substrate processing apparatus and method for forming a film thereon
US8999475B2 (en) * 2008-01-22 2015-04-07 Tokyo Electron Limited Component of substrate processing apparatus and method for forming a film thereon
JP2009228132A (ja) * 2008-02-26 2009-10-08 Kobe Steel Ltd 半導体製造装置用表面処理部材、および、その製造方法
US20110220289A1 (en) * 2008-12-02 2011-09-15 Kabushiki Kaisha Kobe Seiko Sho (Kobe Steel, Ltd.) Member for plasma treatment apparatus and production method thereof
JP2011117042A (ja) * 2009-12-03 2011-06-16 Kobe Steel Ltd 表面処理部材
WO2011096209A1 (en) * 2010-02-08 2011-08-11 Fujifilm Corporation Metal substrate with insulation layer and manufacturing method thereof, semiconductor device and manufacturing method thereof, solar cell and manufacturing method thereof, electronic circuit and manufacturing method thereof, and light-emitting element and manufacturing method thereof
JP2011181887A (ja) * 2010-02-08 2011-09-15 Fujifilm Corp 絶縁層付金属基板およびその製造方法、半導体装置およびその製造方法、太陽電池およびその製造方法、電子回路およびその製造方法、ならびに発光素子およびその製造方法
JP2012057253A (ja) * 2011-11-21 2012-03-22 Tokyo Electron Ltd ガス導入装置及び基板処理装置
JP2016194098A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 地方独立行政法人山口県産業技術センター 表面処理アルミニウム材とその製造方法
JP2017122271A (ja) * 2016-01-08 2017-07-13 アイシン精機株式会社 陽極酸化皮膜生成方法およびアルミニウム成形品
JP2018090897A (ja) * 2016-12-02 2018-06-14 アイシン精機株式会社 陽極酸化皮膜の製造方法及び陽極酸化皮膜
WO2020017566A1 (ja) * 2018-07-18 2020-01-23 日本発條株式会社 プラズマ処理装置用部材
JPWO2020017566A1 (ja) * 2018-07-18 2021-08-26 日本発條株式会社 プラズマ処理装置用部材
US20210292911A1 (en) * 2018-07-18 2021-09-23 Nhk Spring Co., Ltd. Member for plasma processing device
EP3826435A4 (en) * 2018-07-18 2022-03-16 NHK Spring Co., Ltd. ELEMENT FOR PLASMA TREATMENT DEVICE
US11312107B2 (en) * 2018-09-27 2022-04-26 Apple Inc. Plugging anodic oxides for increased corrosion resistance
WO2024070224A1 (ja) * 2022-09-28 2024-04-04 国立大学法人九州大学 伝熱部材及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11229185A (ja) 耐熱割れ性および耐食性に優れたAl材料
TWI248991B (en) Aluminum alloy member superior in corrosion resistance and plasma resistance
TW554080B (en) Aluminum alloy member having excellent corrosion resistance
US7033447B2 (en) Halogen-resistant, anodized aluminum for use in semiconductor processing apparatus
US6066392A (en) Al material excellent in thermal crack resistance and corrosion resistance
US7048814B2 (en) Halogen-resistant, anodized aluminum for use in semiconductor processing apparatus
KR100935964B1 (ko) 알루미늄 또는 알루미늄합금의 내식처리방법
US6565984B1 (en) Clean aluminum alloy for semiconductor processing equipment
US6027629A (en) Vacuum chamber made of aluminum or its alloys, and surface treatment and material for the vacuum chamber
JP2000119896A (ja) ガス耐食性とプラズマ耐食性に優れたアルミニウム合金材
TWI481748B (zh) 保護膜之製造方法
JPH08144088A (ja) AlまたはAl合金製真空チャンバ部材の表面処理方法
JP3917966B2 (ja) 真空装置及びその部品に使用されるアルミニウム又はアルミニウム合金の表面処理方法、真空装置及びその部品
JP3746878B2 (ja) ガス耐食性とプラズマ耐食性に優れるアルマイト皮膜形成性および耐熱性に優れた半導体製造装置用Al合金および半導体製造装置用材料
KR100664900B1 (ko) 내열균열성이 우수한 양극산화된 알루미늄 혹은 알루미늄 합금 부재의 제조방법과 알루미늄 혹은 알루미늄 합금 부재
JP2900820B2 (ja) AlまたはAl合金製真空チャンバ部材の表面処理方法
JP3803353B2 (ja) 表面処理アルミニウム材とその製造方法
JPH1161410A (ja) 真空チャンバ部材及びその製造方法
JP4068742B2 (ja) 耐熱割れ性及び耐食性に優れた半導体製造装置用陽極酸化皮膜被覆部材の製造方法
JP4994668B2 (ja) AlまたはAl合金の陽極酸化皮膜の水和処理法
JP3705898B2 (ja) 真空機器の表面処理アルミニウム構成部品及びその製造方法
KR102257077B1 (ko) 우루시올을 포함하는 양극 산화 피막 형성 방법
JP6562500B2 (ja) 表面処理アルミニウム材とその製造方法
JPH111797A (ja) AlまたはAl合金製真空チャンバ部材
JP2002129386A (ja) 耐食性に優れた表面処理アルミニウム材料およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20041005

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041130

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050119

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060214

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02