JPH11223299A - 筒状展開構造物 - Google Patents

筒状展開構造物

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JPH11223299A
JPH11223299A JP28563998A JP28563998A JPH11223299A JP H11223299 A JPH11223299 A JP H11223299A JP 28563998 A JP28563998 A JP 28563998A JP 28563998 A JP28563998 A JP 28563998A JP H11223299 A JPH11223299 A JP H11223299A
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昭人 十亀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明の目的は、大きな割合で伸縮展開を
可能とする、様々な展開パターンを有する筒状展開構造
物を提供することである。 【解決手段】 側壁1Aに囲まれてなり全体形状の伸縮
展開が可能な筒状展開構造物1である。そして、前記側
壁1Aが、複数のセグメントs…を折曲可能な状態に継
合して構成されると共に、前記継合する辺が1点で交わ
る状態に隣接する4つのセグメントを1モジュールとし
て、前記軸線方向の折曲に伴い前記閉曲線方向に内角を
小さくしながら折曲される閉モジュールと、前記軸線方
向の折曲に伴い前記閉曲線方向に内角を大きくしながら
折曲される開モジュールとを複数組み合わせて構成さ
れ、これらモジュールの折曲により、軸線方向および径
方向の伸縮展開を行う構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば宇宙空間、
月面上、又は地球上などにおいて、閉鎖空間を得るため
の筒状展開構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】以前より、例えば宇宙空間、月面上、又
は地球上などで、閉鎖空間を得るために筒状の側壁に囲
まれた筒状構造物が考えられている。このような筒状構
造物においては、例えば搬送等の面から大きさを伸縮可
能にすることが求められ、筒状構造物自体を伸縮可能と
する幾つかの展開法が提案されている。
【0003】従来の筒状構造物の展開法には、筒状構造
物の縦方向(筒体の中心軸線方向)に側壁を伸縮可能と
するものがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】いうまでもなく、上記
従来の展開法は、縦方向の伸縮のみであり、横方向の伸
縮展開は行われないので、伸縮展開の方法にはまだ改善
の余地がある。
【0005】この発明は、上記実状に鑑み、大きな割合
で伸縮展開を可能とする他、様々な付帯効果が得られる
展開パターンを有する筒状展開構造物を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、側壁に囲まれてなり全体形
状の伸縮展開が可能な筒状展開構造物であって、前記側
壁が、任意の閉曲線を任意の軸線に沿って移動させた軌
跡である筒形状をしていると共に、前記軸線方向および
前記閉曲線方向に複数のセグメントを折曲可能な状態
で、且つ、隣接する4つ以上複数のセグメントの継合す
る辺が1点で交わる状態で継合してなり、前記継合する
辺が一点で交わる4つ以上複数のセグメントの継合パタ
ーンは、前記軸線方向の折曲に伴い前記閉曲線上での内
角を小さくしながら折曲される閉パターンと、前記軸線
方向の折曲に伴い前記閉曲線上での内角を大きくしなが
ら折曲される開パターンとからなり、これら閉パターン
および開パターンで継合されたセグメントの折曲によ
り、前記閉曲線を閉とした状態のまま、前記軸線方向お
よび前記閉曲線を含む面方向の伸縮展開を行う構成とし
た。
【0007】この請求項1記載の発明によれば、上記軸
線方向の折曲に伴い内角を小さくする方向に折曲される
閉パターンの作用と、内角を大きくする方向に折曲され
る開パターンの作用とが合わさって、側壁が軸線方向に
折りたたまれていく過程で、上記閉曲線を含む面方向
(上記軸線の垂直成分を有する方向、或は、筒体の径方
向)に対しても側壁が折りたたまれていく。即ち、筒体
の軸線方向および径方向を含む3次元的な伸縮が可能と
なり、結果として、全体的な伸縮の度合いを大きくする
ことが出来る。
【0008】従って、例えば、この筒状展開構造物を搬
送する場合や一時的にどこかの収容スペースに収容する
場合などにおいて、効率の良いスペース利用を計ること
が出来る。
【0009】ここで、筒状展開構造物の形状は、例え
ば、直線状の中心軸を有する平面視(断面視)ほぼ円形
の円筒形状などが挙げられるが、本発明の筒状展開構造
物は、円筒形状のものに限られず、例えば平面視、三角
形や多角形など任意の閉曲線のものも含まれるし、筒体
の軸線も直線のものに限られず、任意の曲線のものも含
まれる。また、側壁を構成するセグメントの継合パター
ンは、様々な組合せが可能であり、例えば、上記閉曲線
方向に閉パターンと開パターンとが交互に入れ替わる組
合せなどが挙げられるが、交互に入れ替わらずに開パタ
ーンが続いたり閉パターンが続いたりしても可能である
し、閉パターンと開パターンの数も等しくなく異なって
いても可能である。但し、軸線方向においては、閉パタ
ーンであれば閉パターンが続く必要があるし、開パター
ンであれば開パターンが続く必要があり、それにより側
壁全体をスムーズに折りたたむことが出来る。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載の筒
状展開構造物において、前記側壁が、連接された所定個
のセグメントを1モジュールとして、当該モジュールと
同一のモジュールを前記軸線方向および前記閉曲線方向
に繰り返し継合してなり、前記モジュールは、前記閉パ
ターンにより継合された4つのセグメントから構成され
ると共に、前記閉曲線方向に連続する2つのセグメント
が前記閉曲線方向の長さをほぼ同一にして設けられ、前
記軸線方向の折曲度が最大のときに、前記モジュールの
前記閉曲線方向における両端部が、前記軸線方向から見
て、ほぼ接触する角度で折曲される構成とした。
【0011】この請求項2記載の発明によれば、側壁の
全体的な縮小効率を特に高くすることが出来る。即ち、
上記側壁は、折曲縮小させたときに、平面視、上記モジ
ュールの折曲による突出がモジュール数分放射状に配置
される構成となるが(図2参照)、軸線方向の折曲を最
大にしたときに、上記モジュールはその両端がほぼ接触
する角度まで折曲されるので、折曲した状態で、筒状展
開構造物の半径方向の長さを小さくさせる。
【0012】なお、上記モジュールの折曲角度をモジュ
ールの両端が重なるまで鋭角にすることで、折曲した状
態で筒状展開構造物の径長を最小にすることも出来る
が、モジュールの両端を重ねてしまうと、こんどは軸線
方向の折曲度が低くなるという逆効果を招く。なぜな
ら、上記モジュールの両端部は隣のモジュールと継合さ
れて閉パターンの半分を構成しているため、すでに隣の
モジュールと重なった状態にある。それ故、モジュール
の両端が重なるまで角度を鋭角にしてしまうと、その重
なった部分は、隣のモジュールとの重なりもあいまっ
て、4重の重なり(8枚のセグメントが重なった状態)
になってしまう。セグメントはある程度の厚みを有して
いるので、軸線方向の折曲度合いは4重の重なりがある
場合と2重の重なりがある場合とでほぼ2倍異なる。
【0013】しかしながら、上記請求項2記載の筒状展
開構造物では、モジュールの両端は、軸線方向から見
て、ほぼ接触する配置で重なることがないので、軸線方
向の縮小効率も同様に高まり、全体的な縮小効率を最も
高めることが出来る。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1記載の筒
状展開構造物において、前記側壁が、連接された所定個
のセグメントを1モジュールとして、当該モジュールと
同一のモジュールを前記軸線方向および前記閉曲線方向
に繰り返し継合してなり、前記モジュールは、前記閉曲
線方向に連続して継合される第1〜第3セグメントを前
記軸線方向に2段重ねてなる部分を有し、これら第1セ
グメントと第2セグメントとが閉パターンにより継合さ
れ、第2セグメントと第3セグメントとが開パターンに
より継合され、前記軸線方向の折曲度が最大のときに、
前記第1セグメントと第2セグメントとの折曲度を最大
として、前記第2セグメントが前記第1セグメントにほ
ぼ覆われる構成とした。
【0015】この請求項3記載の発明によれば、側壁の
半径方向に対する縮小効率を特に高めることが出来る。
即ち、側壁を折曲縮小させると、前記第2セグメントが
第1セグメントと重なることになり、その分、側壁の周
方向の長さが縮小されて半径方向の縮小が計れる。
【0016】更に、上記側壁の構成によれば、折曲縮小
させたときの内部空間を比較的に大きくとれるという効
果も得られる。即ち、上記半径方向の縮小は、セグメン
トを中央部に押し込ませることで行われるのではなく、
セグメントの一部を折り重ねることで行われるので、そ
の分、内部空間が確保されることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて、図面を参照しながら説明する。 [第1の実施の形態]図1は、この実施の形態の筒状展
開構造物1の展開時の状態を示す斜視図、図2は、筒状
展開構造物1を折りたたんだ収容時の状態を示す斜視
図、図3は、筒状展開構造物1の折り目を説明するため
の平面展開図、図4は、筒状展開構造物1の折曲が最大
となった状態の上面図である。
【0018】この実施の形態の筒状展開構造物1は、例
えば、宇宙空間、月面上、又は地球上などにおいて、周
囲が側壁1Aに囲まれた閉鎖空間(完全に閉鎖されてい
る必要はなく、筒体の上下端は開口していても良い)を
形成するもので、四辺形状のセグメントs‥を互いに折
曲可能な状態で継合して構成される。図1と図2に示す
ように、各セグメント間の継合部を同時に折曲させてい
くことで、ほぼ円筒形状の展開時の状態(図1)からz
軸方向およびx−y平面上の径方向に縮小した状態(図
2)に折曲可能になっている。
【0019】図3に示すように、側壁1Aは、4つのセ
グメントs1〜s4からなるモジュールM1と同形状の
ものを、x−y平面上の周方向に6個継合してユニット
を構成し、且つ、このユニットをz軸方向に多段に継合
して構成される。このモジュールM1は、4つのセグメ
ントs1〜s4を閉パターンPcで継合したもので、z
軸方向の折曲に伴って、x−y平面上での内角を小さく
する方向に折曲されるようになっている。また、2つの
モジュールM1,M1の継合により開パターンPoの継
合部が構成されており、この開パターンPoの継合部に
より、z軸方向の折曲に伴って、x−y平面上での内角
を大きくする方向に折曲されるようになっている。
【0020】ここで、閉パターンPcと開パターンPo
の折曲態様を説明するために、図5に開パターンPoで
継合されたセグメントの展開図を示す。同図(a)は、
開パターンPoで継合されたセグメントの展開状態を示
すもので、同図(b)と(c)は順次折曲されていく過
程を示すものである。
【0021】開パターンPoは、例えば、4つのセグメ
ントs1〜s4の継合辺h12,h23,h34,h4 1が所定の
角度で交わるように継合された継合パターンである。そ
して、x−y方向に伸びる2つの継合辺h12,h34が互
いに逆向きにz軸方向に折曲されることで、z軸方向に
伸びる継合辺h12,h23が内角を大きくする方向に折曲
される。この折曲角度は、展開時において各継合辺
12,h23,h34,h41が交わる角度に依存しており、こ
れらの角度を適宜設定することで、上記折曲角度も変更
可能である。開パターンPoは、上記閉パターンPcの
折曲の方向を逆さにしたものである。
【0022】筒状展開構造物1における各セグメントs
…の継合パターンは、開パターンPoおよび閉パターン
Pcが、x−y平面上の周方向に互い違いに組み合わさ
れたものであり、各セグメントによりx−y平面上に多
角形が構成されると共に、z軸方向に折曲していく過程
で、閉パターンPcの部分は内角を小さくする方向に折
曲され、開パターンPoの部分は内角を大きくする方向
に折曲されて、内角の総和を変化させずに変形していく
ようになっている。
【0023】図4に示すように、z軸方向の折曲が最大
となる状態において、セグメントs1〜s4からなるモ
ジュールM1は、その両端部がポイントP1でほぼ接触
する角度に折曲されるように設定されている。そして、
セグメントs…が2重の重なりとなる部分(モジュール
M1中で4枚のセグメントが重なる部分)が、モジュー
ルM1中央の範囲w1とモジュールM1両端部の範囲w
2,w2に設定され、その他の部分は1重の重なりとな
るように設定されている。
【0024】また、この折曲された状態において、筒状
展開構造物1の内部には内部余剰空間B1が形成され、
筒状展開構造物1の外周部には外部余剰空間B2が形成
される。これら余剰空間は、筒状展開構造物1を縮小さ
せて収容させる際に、収容スペースの無駄となる部分で
あるが少なからず生じるものである。
【0025】以上のように、この実施の形態の筒状展開
構造物1によれば、z軸方向(所定の軸線方向)の折曲
に伴い、径方向に対しても折りたたまれ、3次元的な伸
縮が可能となるので、全体的な伸縮の度合いを大きくす
ることが出来る。従って、例えば、この筒状展開構造物
1を搬送する場合や一時的にどこかの収容スペースに収
容する場合などにおいて、効率の良いスペース利用を計
ることが出来る。
【0026】また、上記モジュールM1の折曲角度が、
両端部をポイントP1によりほぼ接触させる角度に設定
されていることから、セグメントs…の重なりが2重よ
り多くならないという条件の基で、筒状展開構造物1の
半径方向の長さを最小に抑えることが出来る。即ち、モ
ジュールM1の両端部w2,w2は、隣接するモジュー
ルM1との重なりのため、既に2重に重なっている状態
にあるので、モジュールM1の折曲角度を更に鋭角に設
定すると、モジュールM1の端部において4重の重なり
が生じてしまい、この4重の重なりによりz軸方向の折
曲度を低くしてしまう。が、上記構成により、このz軸
方向の折曲度の低下が回避され、3次元的に見た全体的
な縮小効率がより高いものになっている。
【0027】なお、本発明は、この実施の形態の筒状展
開構造物1に限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱
しない範囲で適宜変更可能である。例えば、筒状展開構
造物の形状として、z軸方向に真っ直ぐ伸びる平面視ほ
ぼ円形(辺の長さがほぼ同一の多角形)の円筒形状のも
のを挙げたが、平面視ほぼ円形以外のものも含まれる
し、側壁を構成するセグメントの継合パターンの組合せ
についても、上記の組合せに限られず、様々な組合せが
可能である。
【0028】[第2の実施の形態]図6は、この実施の
形態の筒状展開構造物100の展開時の状態を示す斜視
図、図7は、筒状展開構造物100を折りたたんだ状態
を示す斜視図、図8は、筒状展開構造物100の折り目
を説明するための平面展開図、図9は、筒状展開構造物
100の折曲が最大となった状態の上面図である。な
お、図9における折曲状態は、セグメントs…の重なり
による作用を無視した理想的なもので、実際には、セグ
メントs…の重なりにより折曲度は図の状態より少し低
下する。
【0029】この実施の形態の筒状展開構造物100
は、例えば、宇宙空間、月面上、又は地球上などにおい
て、周囲が側壁100Aに囲まれた閉鎖空間(完全に閉
鎖されている必要はなく、筒体の上下端は開口していて
も良い)を形成するもので、四辺形状のセグメントs‥
を互いに折曲可能な状態で継合して構成される。図6と
図7に示すように、各セグメント間の継合部を同時に折
曲させていくことで、ほぼ円筒形状の展開時の状態(図
6)からz軸方向およびx−y平面上の径方向に縮小し
た状態(図7)に折曲可能になっている。
【0030】図8に示すように、側壁100Aは、8つ
のセグメントs11〜s42からなるモジュールM10
0と同形状のものを、x−y平面上の周方向に6個継合
してユニットを構成すると共に、このユニットをz軸方
向に多段に継合して構成される。モジュールM100
は、第1セグメントs11,s12と、第2セグメント
s21,s22と、第3セグメントs31,s32と、
第4セグメントs41,s42とを周方向に連続継合し
て構成されている。そして、第1セグメントs11,s
12と第2セグメントs21,s22とが閉パターンで
継合され、第2セグメントs21,s22と第3セグメ
ントs31,s32とが開パターンで継合され、第3セ
グメントs31,s32と第4セグメントs41,s4
2とが閉パターンで継合されている。また、第4セグメ
ントs41,s42と、隣接するモジュールM100の
第1セグメントs11,s12とが開パターンで継合さ
れている。
【0031】図9に示すように、z軸方向の折曲が最大
となる状態において、第1セグメントs11,s12お
よび第2セグメントs21,s22からなる閉パターン
の折曲角度は、ほぼ最小(例えば0°〜10°)になる
ように設定され、第2セグメントs21,s22は第1
セグメントs11,s12上にほぼ重なるようになって
いる。また、第2セグメントs21,s22と第3セグ
メントs31,s32とからなる開パターンの折曲角度
はほぼ最大(例えば350°〜360°)に設定され、
第3セグメントs31,s32は第2セグメントs2
1,s22上にほぼ重なるようになっている。
【0032】また、この折曲された状態において、筒状
展開構造物100の内部には内部余剰空間B4が形成さ
れ、筒状展開構造物100の外周部には外部余剰空間B
5が形成される。
【0033】以上のように、この実施の形態の筒状展開
構造物100によれば、z軸方向およびx−y方向の3
次元的な伸縮が可能となるので、全体的な伸縮の度合い
を大きくすることが出来て、例えば、この筒状展開構造
物1を搬送する場合や一時的にどこかの収容スペースに
収容する場合などにおいて、効率の良いスペース利用を
計ることが出来る。
【0034】また、この実施の形態の筒状展開構造物1
00によれば、z軸方向に縮小させたときに、第2セグ
メントs21,s22が第1セグメントs11,s12
上にほぼ重なった状態となり、更に、第3セグメントs
31,s32が第2セグメントs21,s22上にほぼ
重なった状態となるので、その重なりの分だけ、側壁の
周方向の長さが縮小されて半径方向の縮小が計れる。
【0035】更に、上記半径方向の縮小は、セグメント
を中央部に押し込ませることで行われるのではなく、セ
グメントの一部を折り重ねることで行われるので、その
分、外部余剰空間B5を小さくし、内部余剰空間B4を
大きく確保することが出来る。
【0036】[筒状展開構造物の変形例および分類]次
に、本発明に係る筒状展開構造物の変形例、および、そ
の分類について記述する。図10は、本発明に係る筒状
展開構造物の分類を示すチャート図である。本発明に係
る筒状展開構造物は、図10に示すように、その折曲パ
ターンにより対称型と非対称型に分類できる。更に、対
称型のものは、軸対称型と回転対称型に分類できる。こ
こで、軸対称型は筒状展開構造物の中心軸に対して軸対
称な折曲パターンを有するもの、回転対称はこの中心軸
を中心として回転対称な折曲パターンを有するものであ
る。更に、軸対称型は、セグメントの最大重なり数に従
って分類される。セグメントの重なり数とは、筒状展開
構造物を折りたたんだ際に、中心軸線方向に見て1ユニ
ット中のセグメントの重なり数を示している。
【0037】<最大重なり数が4以下の軸対称型>重な
り部分の厚さを減らすためには、セグメントの最大重な
り数は4に制限される。最大重なり数が4以下の軸対称
型は、次のような幾何学的特性を有する。 ユニット幅 最大重なり数が4以下の軸対称型において、ユニット幅
Wは、凸頂部c…の数kと凸頂部c…の角度θとから次
式のように表される(図11参照)。なお、凸頂部c…
とは、筒状展開構造部を折りたたんだ際に外側に突出す
る頂部のことである。
【数1】 一例として、図12には凸頂部c…が6個の場合の無次
元ユニット幅(W/R0)と凸頂部c…の角度θとの関
係のグラフ図を示す。この場合、無次元ユニット幅(W
/R0)は凸頂部c…の角度がπ/3で最大となり、ユ
ニット幅が大きくなる分ユニット数を減らすことが出来
る。
【0038】折りたたみ時の半径 折りたたみ時の半径は、筒状展開構造物の折りたたみ効
率を評価する上で最も重要なパラメータとなる。方程式
(2)は、凸頂部c…の数kと凸頂部c…の角度θをパ
ラメータとした筒状展開構造物の折りたたみ時と展開時
の半径比を示している。
【数2】 一例として、図13に凸頂部c…が6個の場合の半径比
と凸頂部c…の角度θとの関係のグラフ図を示す。この
場合、折りたたみ時と展開時の半径比は、凸頂部c…の
角度θが小さくなるほど小さくなり、折りたたみ効率が
向上されるのが分る。
【0039】<最大重なり数が4より大きい軸対称型>
もしも、軸対称型のセグメントの重なり数が4より大き
い値をとれるのであれば、折りたたみ時の半径を更に減
らすことが出来る。図14は、最大重なり数が8で軸対
称型の筒状展開構造物1Lの折りたたまれた状態の平面
図、図15は、この筒状展開構造物1Lの部分拡大図で
ある。この筒状展開構造物1Lの各パラメータ値は、凸
頂部c…の数k=8、凸頂部c…の角度θ=π/6、セ
グメントの最大重なり数dmax=8である。図15
中、W3に1ユニット中の8個のセグメントが重なって
いる領域を示す。
【0040】<標準回転対称型>回転対称型は、標準回
転対称型と一般回転対称型とに分類される。図16に
は、標準回転対称型の筒状展開構造物100Sの折りた
たんだ状態の平面図を示す。標準回転対称型は、内部エ
ッジPinと外部エッジPoutとが平行であることに
より特徴づけられ、一般回転対称型に較べて高い折りた
たみ効率を有している。 凸頂部のエッジ長 凸頂部c…の角度は凸頂部c…の数によって表され、凸
頂部c…のエッジ長Lは、凸頂部c…の数kにより次式
のように表される。
【数3】 ユニット幅 無次元ユニット幅(W/R0)は、凸頂部c…の数によ
って次式のように表される。
【数4】 折りたたみ時の半径 折りたたみ時と展開時の半径比は、凸頂部c…の数によ
って次式のように表される。
【数5】 <一般回転対称型>図17には、一般回転対称型の筒状
展開構造物100Gの折りたたんだ状態の平面図を示
す。一般回転対称型は、内部エッジPinと外部エッジ
Poutとが平行でない構造を含み、構造を決定するパ
ラメータは複数ある。複数のパラメータを変更すること
で様々な構造を選択することが可能であり、このことが
一般回転対称型の特徴的な特性と云える。
【0041】<筒状展開構造物の応用>筒状展開構造物
の応用として、宇宙システムを隕石や宇宙破砕物のから
守るダストシールドが考えられる。図18には、筒状展
開構造物の応用例を示す概略図を示す。同図中、1は筒
状展開構造物、200はスペースシャトル、201は隕
石等から守る必要のある宇宙システムである。最大重な
り数が4の軸対称型の筒状展開構造物1をダストシール
ドとした場合、ダストシールドを展開するとき、このダ
ストシールドの幾何学的なパラメータは上記方程式
(1)と(2)により得られる。例えば、展開時に必要
な直径2R0を6m、軸線方向の長さを10m、凸頂部
c…の数を6とすると、その他の幾何学的なパラメータ
であるユニット幅W、凸頂部c…の角度θ、ユニット数
nは、それぞれ次のように決定される。 W=0.85[m], θ=0.3[rad], n=
12 筒状展開構造物のその他の応用例としては、例えば、月
の洞窟の中に基地を建造する場合に筒状展開構造物を適
用することが考えられる。洞窟の入り口は一般に洞窟内
部より狭い。そのため、筒状展開構造物を折りたたんだ
状態で入り口を通し、洞窟内部で展開させることで、洞
窟内の基地を短期間で建造することが可能となる。
【0042】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、軸線方向
および閉曲線方向の3次元的な伸縮が可能となるので、
全体的な伸縮の度合いが大きくなり、例えば、筒状展開
構造物を搬送する場合や一時的にどこかの収容スペース
に収容する場合などにおいて、効率の良いスペース利用
を計ることが出来る。従って、例えば、この筒状展開構
造物を搬送する場合や一時的にどこかの収容スペースに
収容する場合などにおいて、効率の良いスペース利用を
計ることが出来る。
【0043】請求項2記載の発明によれば、セグメント
の4重の重なりを回避し、且つ、折りたたまれた状態の
径方向の長さを最小にすることが出来る。従って、筒状
展開構造物の全体的な縮小効率を高くすることが出来
る。
【0044】請求項3記載の発明によれば、第2セグメ
ントと第1セグメントとの重なりにより、側壁の周方向
の長さが縮小されて半径方向の縮小が計れる。従って、
半径方向に対する縮小効率を特に高めることが出来る。
また、上記半径方向の縮小は、セグメントを中央部に押
し込ませることで行われるのではなく、セグメントの一
部を折り重ねることで行われるので、その分、内部空間
を比較的に大きくとれるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の筒状展開構造物の
展開時の状態を示す斜視図である。
【図2】図1の筒状展開構造物を折りたたんだ状態を示
す斜視図である。
【図3】図1の筒状展開構造物の折り目を説明するため
の平面展開図である。
【図4】図1の筒状展開構造物の折曲を最大とした状態
における上面図である
【図5】開パターンにより継合されたセグメントが折曲
されていく過程を示す斜視図であり、(a)は第1過
程、(b)は第2過程、(c)は第3過程のものであ
る。
【図6】第2の実施の形態の筒状展開構造物の展開時の
状態を示す斜視図である。
【図7】図6の筒状展開構造物を折りたたんだ状態を示
す斜視図である。
【図8】図6の筒状展開構造物の折り目を説明するため
の平面展開図である。
【図9】図6の筒状展開構造物の折曲を最大とした状態
における上面図である
【図10】本発明に係る筒状展開構造物の分類を示すチ
ャート図である。
【図11】軸対称型(最大重なり数が4以下)のパラメ
ータを示す平面図である。
【図12】軸対称型(最大重なり数が4以下)の無次元
ユニット幅(W/R0)と凸頂部の角度θとの関係を示
すグラフ図である。
【図13】軸対称型(最大重なり数が4以下)の半径比
と凸頂部の角度θとの関係を示すグラフ図である。
【図14】軸対称型(最大重なり数が8)の筒状展開構
造物の折りたたまれた状態を示す平面図である。
【図15】図14の筒状展開構造物の部分拡大図であ
る。
【図16】標準回転対称型の筒状展開構造物の折りたた
んだ状態の平面図を示す。
【図17】一般回転対称型の筒状展開構造物の折りたた
んだ状態の平面図を示す。
【図18】筒状展開構造物の応用例を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1 筒状展開構造物(第1の実施の形態) 1A 側壁 s… セグメント M1 モジュール Pc 閉パターンの継合部 Po 開パターンの継合部 100 筒状展開構造物(第2の実施の形態) 100A 側壁 M100 モジュール s11,s12 第1セグメント s21,s22 第2セグメント s31,s32 第3セグメント 1L 軸対称型の筒状展開構造物(セグメント重な
り数が4より大きい) 100S 回転対称型の筒状展開構造物(標準型) 100G 回転対称型の筒状展開構造物(一般型)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側壁に囲まれてなり全体形状の伸縮展開
    が可能な筒状展開構造物であって、 前記側壁は、任意の閉曲線を任意の軸線に沿って移動さ
    せた軌跡である筒形状をしていると共に、前記軸線方向
    および前記閉曲線方向に複数のセグメントを折曲可能な
    状態で、且つ、隣接する4つ以上複数のセグメントの継
    合する辺が1点で交わる状態で継合してなり、 前記継合する辺が一点で交わる4つ以上複数のセグメン
    トの継合パターンは、前記軸線方向の折曲に伴い前記閉
    曲線上での内角を小さくしながら折曲される閉パターン
    と、前記軸線方向の折曲に伴い前記閉曲線上での内角を
    大きくしながら折曲される開パターンとからなり、 これら閉パターンおよび開パターンで継合されたセグメ
    ントの折曲により、前記閉曲線を閉とした状態のまま、
    前記軸線方向および前記閉曲線を含む面方向の伸縮展開
    を行うことを特徴とする筒状展開構造物。
  2. 【請求項2】 前記側壁は、連接された所定個のセグメ
    ントを1モジュールとして、当該モジュールと同一のモ
    ジュールを前記軸線方向および前記閉曲線方向に繰り返
    し継合してなり、 前記モジュールは、前記閉パターンにより継合された4
    つのセグメントから構成されると共に、前記閉曲線方向
    に連続する2つのセグメントが前記閉曲線方向の長さを
    ほぼ同一にして設けられ、 前記軸線方向の折曲度が最大のときに、前記モジュール
    の前記閉曲線方向における両端部が、前記軸線方向から
    見て、ほぼ接触する角度で折曲されることを特徴とする
    請求項1に記載の筒状展開構造物。
  3. 【請求項3】 前記側壁は、連接された所定個のセグメ
    ントを1モジュールとして、当該モジュールと同一のモ
    ジュールを前記軸線方向および前記閉曲線方向に繰り返
    し継合してなり、 前記モジュールは、前記閉曲線方向に連続して継合され
    る第1〜第3セグメントを前記軸線方向に2段重ねてな
    る部分を有し、これら第1セグメントと第2セグメント
    とが閉パターンにより継合され、第2セグメントと第3
    セグメントとが開パターンにより継合され、 前記軸線方向の折曲度が最大のときに、前記第1セグメ
    ントと第2セグメントとの折曲度を最大として、前記第
    2セグメントが前記第1セグメントにほぼ覆われること
    を特徴とする請求項1記載の筒状展開構造物。
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