JPH11217004A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- JPH11217004A JPH11217004A JP10021711A JP2171198A JPH11217004A JP H11217004 A JPH11217004 A JP H11217004A JP 10021711 A JP10021711 A JP 10021711A JP 2171198 A JP2171198 A JP 2171198A JP H11217004 A JPH11217004 A JP H11217004A
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Abstract
パターンのトレッドを備えた空気入りタイヤにおいて、
トレッドのゴム組成物が、分子鎖の少なくとも一方の末
端をスズで変性した溶液重合のスチレン・ブタジエン共
重合体ゴムを20〜70重量%含有し、残部が天然ゴム
単独か天然ゴムとブタジエンゴムの混合物よりなるゴム
成分100重量部に対して、シリカを5〜25重量部
と、カーボンブラックを、前記シリカより多い割合(重
量部)で、かつ前記シリカとの合計重量部で40〜60
重量部配合してなることを特徴とする。
Description
関し、特に、いわゆる発散配列のサイプを有するパター
ンのトレッドを備えた空気入りタイヤに関する。
イヤに、耐ウエット性等を付与するため、トレッドにサ
イプを形成したものがあるが、サイプをトレッド幅方向
に形成するよりも傾斜させた方がサイプ長さが長くなる
ため、より効果的である反面、偏摩耗し易い等の欠点を
有する。しかし、陸部列を発散配列的に横切るサイプ方
向をトレッド端側でカーブさせて、トレッド端側の陸部
端に対してより大きい角度とすることにより、この欠点
を解消したものもある(特開平6−32115号公報参
照)。しかし、サイプ周辺のゴムの動きが大きくなるた
め、このようなサイプを有するタイヤは、突起を有する
路面等の悪路では、サイプ部に応力が集中して、ティア
やクラックが生じやすい傾向にある。そのため、主に良
路での走行を前提としている。
レッドのゴム組成物自体を改良することにより、特定の
トレッドパターンを有する空気入りタイヤの耐ティア・
クラック性を高めて、走行に適した路面状態の範囲を拡
大して、良路に限らず走行可能にすることを目的とす
る。
で、サイプ部を核とするティア・クラックの発生のメカ
ニズムを突き止めた。それは、以下の通りである。負荷
転動時に、サイプ部は、サイプ溝を中心として、伸縮・
屈曲運動を繰り返すため、発熱し、推定で80〜100
℃と高温になる。このような高温状態では、従来の組成
のゴムは、破壊時伸び(Eb)が300〜350%ある
いはこれ以下になると考えられる。このとき、この限界
を上回る大変形が、路面の突起等により加わると、サイ
プ部は破壊する。この場合、1回あるいは数回の入力
で、ティアが生じた後、その後の走行にともなって、ク
ラックが成長し、その結果として故障に至る。
己発熱性を低減し、ゴムが高温になることを回避して、
ゴムの破壊限界(破断時の伸び)を低下させない環境と
すること、かつ、ゴムの破壊限界の絶対値を高めるこ
と、の2点が必要となる。これに加えて、サイプを有す
るトレッドの特徴である耐ウエット性を損なわないこ
と、また、タイヤに要求される耐摩耗性のみならず耐偏
摩耗性を低下させないことが前提条件となる。上記目的
を達成するため、本発明の空気入りタイヤは以下の構成
とする。
に複数に区分されそれぞれ周方向に延びる陸部列を有
し、トレッド幅方向中央からトレッド端に向かって、タ
イヤの回転の向きに逆らって傾斜して陸部列を横切るサ
イプを有するトレッドを備えた空気入りタイヤにおい
て、トレッドのゴム組成物が、分子鎖の少なくとも一方
の末端をスズで変性した溶液重合のスチレン・ブタジエ
ン共重合体ゴムを20〜70重量%含有し、残部が天然
ゴム単独か天然ゴムとブタジエンゴムの混合物よりなる
ゴム成分100重量部に対して、シリカを5〜25重量
部と、カーボンブラックを、前記シリカより多い割合
(重量部)で、かつ前記シリカとの合計重量部で40〜
60重量部配合してなることを特徴とする。 (2) シランカップリング剤を、シリカ重量の1/1
5〜1/8の割合で、さらに配合すると好ましい。 (3) シリカが、120〜240m2 /gのN2 SA
および170〜250cc/100gのDBP吸油量の
特性を有すると好ましい。 (4) カーボンブラックが、70〜170m2 /gの
N2 SAおよび100〜200cc/100gのDBP
吸油量の特性を有すると好ましい。
る。本発明の空気入りタイヤは、サイプを有するリブパ
ターンのトレッドを備えている。トレッドパターンの具
体例を図1に模式的に示す。すなわち、トレッド1は、
中央周線2に平行に、本図では5列の陸部列3を有し、
それらの間には、周溝4が形成されている。各陸部に
は、トレッドの幅方向5に対して傾斜した方向でサイプ
6が発散配列的に形成されている。7はタイヤの回転方
向を示す。
鎖の少なくとも一方の末端をスズで変性した溶液重合の
スチレン・ブタジエン共重合体ゴムを20〜70重量%
含有し、残部が天然ゴム単独か天然ゴムとブタジエンゴ
ムの混合物よりなるゴム成分を規定する。SBRを配合
するのは、SBRが耐ウエット性・耐偏摩耗性に優れる
からであり、なかでも、分子鎖の少なくとも一方の末端
をスズで変性した溶液重合のSBRとしたのは、このよ
うな変性SBRがSBRの前記利点を保持しつつ、変性
された末端のカップリング効果によって、カーボンブラ
ックの分散を高め、自己発熱性を大幅に改良して、低発
熱性とし、天然ゴムとほぼ同レベルの発熱性とすること
ができるからである。変性SBRの配合量は、ゴム成分
中、20〜70重量%と規定するが、20重量%未満で
は、上記各効果が発現されず、70重量%超過では、ヒ
ステリシスロスが高くなりすぎて、発熱耐久性が要求レ
ベルから外れるため好ましくないからである。同様の観
点から、30〜60重量%が好ましい。上記SBR以外
のゴム成分は、天然ゴム単独か天然ゴムとブタジエンゴ
ムのブレンドゴムであるが、BRの配合は発熱性、耐摩
耗性、耐クラック性の点では、有利であるが、30重量
%を超えて配合すると、耐偏摩耗性の低下が著しいので
好ましくない。また、天然ゴムのうち、一部あるいは全
部をイソプレンゴムで置換することも可能である。ま
た、シリカの配合量は、ゴム成分100重量部に対し
て、5〜25重量部とする。これは、破断時の伸びおよ
び低発熱性を高めつつ、多量配合の際の分散不良による
不都合を生じさせないためである。この観点から、シリ
カのコロイダル特性は、120〜240m2 /gのN2
SAおよび170〜250cc/100gのDBP給油
量であることが好ましい。また、本発明に好適に使用で
きるシリカとしては、例えば、商品名:VN3SP(デ
グッサ社製)、商品名:ZEOZIL55(コフラン社
製)、商品名:トクシールSR(トクヤマ社製)等が挙
げられる。
記シリカより多い割合(重量部)で、かつゴム成分10
0重量部に対して、前記シリカとの合計重量部で40〜
60重量部配合する。カーボンブラックの配合量をシリ
カの配合量より多くした理由は、カーボンブラックの方
が補強効果が高いからであり、カーボンブラックの配合
量を、ゴム100重量部に対して、前記シリカとの合計
重量部で40〜60重量部としたのは、低発熱性および
破断時の伸びを改善すると共に、耐摩耗性を市場からの
要求レベルで満足させつつ、多量配合の際の分散不良に
よる不都合を生じさせないためである。同様の観点か
ら、40〜50重量部が好ましく、カーボンブラックの
コロイダル特性は、70〜170m2 /gのN2 SAお
よび100〜200cc/100gのDBP吸油量であ
ることが好ましい。また、本発明に好適に使用できるカ
ーボンブラックとしては、N234(旭カーボン社製の
商品名:No.78、東海カーボン社製の商品名:シー
スト7HM)、N220(旭カーボン社製の商品名:N
o.100、東海カーボン社製の商品名:シースト60
0K)等が挙げられる。補強充填剤として、上記のよう
に、シリカを配合した場合には、同量のカーボンブラッ
クを配合した場合に比べて、耐屈曲疲労性で30%以
上、低発熱性で10〜20%の効果が得られる。
ップリング剤を、シリカ重量の1/15〜1/8の割合
でさらに配合するが、これは、シリカの分散性を向上さ
せるためと、シリカを配合したことによる作業性の低下
や加硫阻害を防止するためである。同様の観点から、カ
ップリング剤としては、分子中に硫黄原子が平均して
2.5個連結したものが好ましい。この硫黄原子の連結
個数は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)分析
法により得られるピーク面積から算出できる。本発明に
好適に使用できるシランカップリング剤としては、商品
名:ABC856(信越化学社製)等が挙げられる。
説明する。実験に使用したタイヤは、タイヤサイズ:1
1R22.5であり、トレッドパターンは、図1に示さ
れるものであり、サイプ深さは12mm、周溝深さは1
4.8mmである。このタイヤのトレッドゴムとして、
表1および表2記載の配合のゴム組成物を使用して、通
常の条件で加硫し、下記の測定方法により、タイヤ性能
を調べた。その結果は、各測定値の逆数を実験番号1の
従来例を100として指数で表した。各測定項目とも、
数値が大きい程良好であることを表す。
た。 耐偏摩耗性 5万km走行し、ショルダーリブとセンターリブとの間
に生じた段差を測定し、その最大値を求めた。 耐ウェット性 コンクリート上で水深2cmのスキッド路面を形成し、
この路面を時速50kmから制動させた際の停止距離を
測定した。 耐クラック・ティア性 良路を50000km走行したときのクラック・ティア
の発生した総長さを測定した。
ァイアストンケミカル社製、Sn変性溶液重合SBRの
商品名であり、「JSR♯1500」は、日本合成ゴム
株式会社製、乳化重合SBR(Sn変性なし)の商品名
である。また、シランカップリング剤は、信越化学社
製、商品名:ABC856である。これは、前記の方法
による測定の結果、分子中に、平均して、2.5個の連
結した硫黄原子部分があることが分かった。さらに、加
硫促進剤は、大内新興化学工業株式会社製の商品名:ノ
クセラーCZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジ
ルスルフェンアミド)である。各実施例は、試験した各
タイヤ性能とも、従来配合より優れていることがかわ
る。
耐ウェット性を低下させることなく、耐ティア・クラッ
ク性を改良して、タイヤの寿命を延ばすと共に、良路で
なくても走行できる空気入りタイヤを実現することに成
功した。
の一部展開図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 複数の周溝によりトレッド幅方向に複数
に区分されそれぞれ周方向に延びる陸部列を有し、トレ
ッド幅方向中央からトレッド端に向かって、タイヤの回
転の向きに逆らって傾斜して陸部列を横切るサイプを有
するパターンのトレッドを備えた空気入りタイヤにおい
て、トレッドのゴム組成物が、分子鎖の少なくとも一方
の末端をスズで変性した溶液重合のスチレン・ブタジエ
ン共重合体ゴムを20〜70重量%含有し、残部が天然
ゴム単独か天然ゴムとブタジエンゴムの混合物よりなる
ゴム成分100重量部に対して、シリカを5〜25重量
部と、カーボンブラックを前記シリカより多い割合(重
量部)で、かつ前記シリカとの合計重量部で40〜60
重量部配合してなることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 シランカップリング剤を、シリカ重量の
1/15〜1/8の割合で、さらに配合することを特徴
とする請求項1記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項3】 シリカが、120〜240m2 /gの窒
素吸着法比表面積(N2 SA)および170〜250c
c/100gのジブチルフタレート(DBP)吸油量の
特性を有することを特徴とする請求項1または2記載の
空気入りタイヤ。 - 【請求項4】 カーボンブラックが、70〜170m2
/gの窒素吸着法比表面積(N2 SA)および100〜
200cc/100gのジブチルフタレート(DBP)
吸油量の特性を有することを特徴とする請求項1、2ま
たは3記載の空気入りタイヤ。
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---|---|---|---|
JP02171198A JP3652870B2 (ja) | 1998-02-03 | 1998-02-03 | 重荷重用空気入りタイヤ |
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1998
- 1998-02-03 JP JP02171198A patent/JP3652870B2/ja not_active Expired - Fee Related
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