JP3018086B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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Description
能を損なうことなく氷雪路における摩擦力(制動性、駆
動性)、特に氷上摩擦力を向上させたスタッドレスの空
気入りタイヤに関する。
る場合には、タイヤにスパイクを打ち込んだスパイクタ
イヤを用いるか又はタイヤの外周にタイヤチェーンを装
着して雪上・氷上路での安全を確保している。しかしな
がら、スパイクタイヤ又はタイヤチェーンを装着したタ
イヤでは、道路の摩耗や損傷が発生し易く、それが粉塵
となって公害を引き起こし、大きな環境問題となる。
スパイクやチェーンを使用せずに雪上路および氷上路に
おける制動性、駆動性を有したスタッドレスタイヤが現
在急速に普及しつつある。
せるために凝着効果(トレッド表面が氷路面に着いてそ
の氷路面の表面形状に追随すること)の高い低硬度加硫
ゴム組成物をマトリックスゴムに配合してトレッド部を
構成したタイヤが提案されている。(特開昭63−92659
号公報、特開昭63−172750号公報)。しかしながら、こ
の場合、一般路における走行性能を高めるためにマトリ
ックスゴムの硬度を高くしなければならないのでマトリ
ックスゴムの凝着効果が低くなり、結局、全体としては
一般路走行性能を繊持しながら氷上摩擦力の向上を十分
にはかり得るものではなかった。
ことなく氷雪路における摩擦力を向上させたスタッドレ
スの空気入りタイヤを提供することを目的とする。
量部に対し平均粒径3mm以下であって0℃のJIS硬度が30
〜50の低硬度加硫ゴム組成物を30〜80重量部および平均
長さ1000〜3000μmで長さ/径の比が10〜1000である短
繊維を1〜20重量部配合してトレッド部を構成してなる
ことを特徴とする。
て短繊維をマトリックスゴムに配合したために、低硬化
加硫ゴム組成物の配合によるトレッド部のブロック剛性
の低下を短繊維により補うことができるので、マトリッ
クスゴムの硬度を高めるなくてもよくなる。したがっ
て、マトリックスゴムの凝着硬化を高めることができる
ので低硬度加硫ゴム組成物の凝着効果と相いまって、一
般路走行性能を損なうことなしに氷雪路走行性能を向上
させることが可能となる。
図である。この図において、本発明の空気入りタイヤA
は、左右一対のビード部11,11とこれらビード部11,11に
連結する左右一対のサイドウォール部12,12とこれらサ
イドウォール部12,12間に配させるトレッド部13からな
る。左右一対のビード部11,11間にはカーカス層14が装
架されており、トレッド部13においては、この外周を取
り囲むようにベルト層15が配置されている。10はトレッ
ド表面である。
および短繊維をマトリックスゴムに配向した配合物から
構成される。
ム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレ
ン−ブタジエン共重合体ゴム、又はこれらをブレンドし
たものが用いられる。このマトリックスゴムには、常法
により、カーボンブラック、軟化剤等の配合剤が適宜配
合される。
用いるゴムとしては、例えば、天然ゴム、ポリイソプレ
ンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共
重合体ゴム、ハロゲン化ブチルゴム、又はこれらの2種
以上をブレンドしたものを使用することができる。カー
ボンブラック、軟化剤等の配合剤が適宜配合される。た
だし、カーボンブラックの配合量は、マトリックスゴム
のそれよりも少ないこと、具体的には1/2以下であるこ
とが好ましい。多いと加硫ゴム組成物が硬くなるからで
ある。
s、0℃)30〜50である。また、形状は、棒状、立方体
状、粒状、或いはこれに類似したものである。平均粒径
は3mm以下、好ましくは1〜2mmである。3mm超では一般
路走行性能が低下するおそれがある。
100重量部に対し30〜80重量部である。
の凝着効果を高めることができる。
ある。平均長さ10μm未満、長さ/径の比が10未満では
補強効果が生じない。また、平均長さ3000μm超、長さ
/径の比が1000超ではトレッド部の加工が困難となる。
綿、絹などの天然繊維、セルロース繊維、ポリアミド繊
維などの化学繊維等を用いることができる。
し1〜20重量部である。
したタイヤサイズが185/70 R13 85Qのタイヤを各種作製
し、これらタイヤ(従来例、実施例1〜2、比較例1〜
2)について次の評価を行った。この結果を第1表に示
す。なお、テスト車は1600ccのFF車を使用した。
を測定し、従来タイヤ(従来例)を100として指数表示
した。数値は大なる程、制動が良好であることを示す。
にしたツルツル圧雪路面において5%(2.9゜)勾配の
登坂試験を行い、ゼロ発進方法により30m区間の登坂加
速タイムを計測し、従来タイヤに対する指数で示した。
数値は大なる程、駆動性が良好であることを示す。
グを10点法で採点した結果(平均値)を従来タイヤに対
する指数で示した。数値は大なる程、操縦安定性が良好
であることを示す。
で乾燥路面を20,000km走行した後、各タイヤの摩耗量を
従来タイヤの摩耗量に対する指数で示した。数値は大な
る程、耐摩耗性が良好であることを示す。
し、東洋精機(株)製の粘弾性スペクトロメーターを用
いて、チャック間長さ20mm、幅5mm、厚さ2mmの試料を周
波数20Hz、初期歪10%、動的歪±2%、温度0℃の条件
で測定した。数値は大なる程、剛性が大きいことを示
す。
化成(株)製サントウェブD)。
モンサント化成(株)製レジメン3520)。
m、長さ1.1mm。
であって、カットゴム(低硬度加硫ゴム組成部)、短繊
維を含まない。実施例1,2は、本発明のカットゴム、短
繊維入りのタイヤで、氷雪性能と一般性能が両立でき
る。比較例1は、カットゴム入りだが短繊維を含まない
ため(マトリックスゴムは硬め)、氷雪路走行性能はや
や良いが、一般路走行性能がやや低下する。比較例2
は、カットゴム入りだが短繊維を含まないため(マトリ
ックスゴムは比較例1よりも軟らか)、氷雪路走行性能
はやや良いが、一般路走行性能が比較例1よりも低下す
る。
トレッド部を、低硬度加硫ゴム組成物および短繊維をマ
トリックスゴムに配合してなる配合物で構成したため、
一般路(乾燥路、湿潤路)における走行性能を損なうこ
となく氷雪路における摩擦力を著しく改良させることが
可能となる。
である。 10……トレッド表面、11……ビード部、12……サイドウ
ォール、13……トレッド部、14……カーカス層。
Claims (1)
- 【請求項1】マトリックスゴム100重量部に対し平均粒
径3mm以下であって0℃のJIS硬度が30〜50の低硬度加硫
ゴム組成物を30〜80重量部および平均長さ1000〜3000μ
mで長さ/径の比が10〜1000である短繊維を1〜20重量
部配合してトレッド部を構成してなる空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2140018A JP3018086B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2140018A JP3018086B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | 空気入りタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0438209A JPH0438209A (ja) | 1992-02-07 |
JP3018086B2 true JP3018086B2 (ja) | 2000-03-13 |
Family
ID=15259026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2140018A Expired - Lifetime JP3018086B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3018086B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2123828C (en) * | 1993-05-20 | 2001-03-20 | Shingo Midorikawa | Pneumatic vehicle tire |
JP2008024895A (ja) * | 2006-07-25 | 2008-02-07 | Bridgestone Corp | タイヤ |
JP5814410B2 (ja) * | 2014-03-17 | 2015-11-17 | 住友ゴム工業株式会社 | スタッドレスタイヤ用ゴム組成物及びスタッドレスタイヤ |
-
1990
- 1990-05-31 JP JP2140018A patent/JP3018086B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0438209A (ja) | 1992-02-07 |
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