JPH11216541A - 溶融金属中の非金属介在物の除去方法とその装置 - Google Patents
溶融金属中の非金属介在物の除去方法とその装置Info
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- JPH11216541A JPH11216541A JP1707198A JP1707198A JPH11216541A JP H11216541 A JPH11216541 A JP H11216541A JP 1707198 A JP1707198 A JP 1707198A JP 1707198 A JP1707198 A JP 1707198A JP H11216541 A JPH11216541 A JP H11216541A
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- Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 連続鋳造方法において、タンディッシュ内の
溶融金属の非金属介在物を浮上、分離して除去する方法
とその装置を提供する。 【解決手段】 連続鋳造のタンディッシュ内に溶融金属
の通路を設けた堰を設置し、この通路内を通過する溶融
金属に旋回流路によって旋回流を生じさせる。通路内に
不活性ガスを吹き込み微細気泡を生じさせてもよい。さ
らに通路を上方に傾斜させてもよい。
溶融金属の非金属介在物を浮上、分離して除去する方法
とその装置を提供する。 【解決手段】 連続鋳造のタンディッシュ内に溶融金属
の通路を設けた堰を設置し、この通路内を通過する溶融
金属に旋回流路によって旋回流を生じさせる。通路内に
不活性ガスを吹き込み微細気泡を生じさせてもよい。さ
らに通路を上方に傾斜させてもよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続鋳造のタンデ
ィッシュ内で溶融金属中の非金属介在物を除去し清浄性
の良好な連続鋳造鋳片を得る方法とその装置に関する。
ィッシュ内で溶融金属中の非金属介在物を除去し清浄性
の良好な連続鋳造鋳片を得る方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に、従来の連続鋳造用タンディッシ
ュを縦断面模式図で示す。同図に示すように、取鍋1内
の溶融金属2を取鍋ノズル3から浸漬注入管4を通して
タンディッシュ5内に一旦注入し、タンディッシュ5内
の溶融金属2a内の非金属介在物の浮上ができるよう一
定の時間、溶融金属2aはタンディッシュ5内に溜め
る。その後、溶融金属2aはタンディッシュ5の両側下
部に取り付けたタンディッシュノズル9より、鋳込み流
14となり鋳型(図示されていない)の中に鋳込まれ
る。
ュを縦断面模式図で示す。同図に示すように、取鍋1内
の溶融金属2を取鍋ノズル3から浸漬注入管4を通して
タンディッシュ5内に一旦注入し、タンディッシュ5内
の溶融金属2a内の非金属介在物の浮上ができるよう一
定の時間、溶融金属2aはタンディッシュ5内に溜め
る。その後、溶融金属2aはタンディッシュ5の両側下
部に取り付けたタンディッシュノズル9より、鋳込み流
14となり鋳型(図示されていない)の中に鋳込まれ
る。
【0003】しかし、溶融金属2a内の非金属介在物
は、タンディッシュ5の内で十分に浮上せずにタンディ
ッシュノズル9より、鋳込み流14に巻き込まれて鋳型
内に流入してしまう。
は、タンディッシュ5の内で十分に浮上せずにタンディ
ッシュノズル9より、鋳込み流14に巻き込まれて鋳型
内に流入してしまう。
【0004】この対策として、下記に示すような改善技
術が開示されている。文献〔CAMP ISIJ (鉄と鋼) Vo
L.8(1996)p.765 〕には、タンディッシュ内溶融金属中
の非金属介在物の浮上時間を確保するためにタンディッ
シュ容量の大型化と、浮上距離を短くするためにタンデ
ィッシュの深さを浅くする方法が開示されている。しか
しこの方法では、タンディッシュの大型化は設備コスト
がアップする。また、タンディッシュの深さを浅くする
とタンディッシュから鋳型への鋳込み流に渦が発生し、
かえって非金属介在物が鋳込み流に巻き込まれ易くな
る。
術が開示されている。文献〔CAMP ISIJ (鉄と鋼) Vo
L.8(1996)p.765 〕には、タンディッシュ内溶融金属中
の非金属介在物の浮上時間を確保するためにタンディッ
シュ容量の大型化と、浮上距離を短くするためにタンデ
ィッシュの深さを浅くする方法が開示されている。しか
しこの方法では、タンディッシュの大型化は設備コスト
がアップする。また、タンディッシュの深さを浅くする
とタンディッシュから鋳型への鋳込み流に渦が発生し、
かえって非金属介在物が鋳込み流に巻き込まれ易くな
る。
【0005】文献〔CAMP ISIJ (鉄と鋼) VoL.8(1995)
p.277 〕には、大型非金属介在物の低減方法として、タ
ンディッシュ内に耐火物の堰を設け、その堰に複数の孔
を開けそこに溶融金属を通し非金属介在物を耐火物に吸
収させる方法が開示されている。しかしこの方法では、
耐火物に非金属介在物がだんだん付着して溶融金属の詰
まりが発生し、鋳型への鋳込みが不可能になる。
p.277 〕には、大型非金属介在物の低減方法として、タ
ンディッシュ内に耐火物の堰を設け、その堰に複数の孔
を開けそこに溶融金属を通し非金属介在物を耐火物に吸
収させる方法が開示されている。しかしこの方法では、
耐火物に非金属介在物がだんだん付着して溶融金属の詰
まりが発生し、鋳型への鋳込みが不可能になる。
【0006】特開平5−77002号公報には、タンデ
ィッシュ内に溶融金属の回流槽と分配槽を設け、回流槽
の外側に回転磁界装置を設置し、その回流槽内の溶融金
属に水平回転流を与えて非金属介在物を浮上、分離させ
る方法が開示されている。しかしこの方法では、取鍋内
の溶融金属をタンディッシュ内に注入するタンディッシ
ュノズルの直下が回流槽となっているため、回流槽で一
旦清浄化された溶融金属に次の未処理の溶融金属が混入
してしまうとともに回転磁界装置を使用するため設備の
コストがアップすると言う問題がある。
ィッシュ内に溶融金属の回流槽と分配槽を設け、回流槽
の外側に回転磁界装置を設置し、その回流槽内の溶融金
属に水平回転流を与えて非金属介在物を浮上、分離させ
る方法が開示されている。しかしこの方法では、取鍋内
の溶融金属をタンディッシュ内に注入するタンディッシ
ュノズルの直下が回流槽となっているため、回流槽で一
旦清浄化された溶融金属に次の未処理の溶融金属が混入
してしまうとともに回転磁界装置を使用するため設備の
コストがアップすると言う問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点を解
決するために、タンディッシュ内の溶融金属に積極的に
外力を与えて非金属介在物を浮上、分離させ、タンディ
ッシュ内の溶融金属の非金属介在物を除去する方法とそ
の装置を提供することにある。
決するために、タンディッシュ内の溶融金属に積極的に
外力を与えて非金属介在物を浮上、分離させ、タンディ
ッシュ内の溶融金属の非金属介在物を除去する方法とそ
の装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、種々の実
験を行い検討した結果、下記の知見を得た。取鍋からタ
ンディッシュへ注入された溶融金属(図1のA領域)と
タンディッシュから鋳型へ注入される溶融金属(図1の
B領域)との間に、タンディッシュを仕切って耐火物製
の堰を設置する。この堰内に溶融金属を通す管状の溶融
金属通路を設け、この溶融金属通路の中を通過する溶融
金属に旋回流または溶融金属中に微細な気泡を下記の手
段で生じさせると非金属介在物を浮上、分離させるのに
良いことが判明した。
験を行い検討した結果、下記の知見を得た。取鍋からタ
ンディッシュへ注入された溶融金属(図1のA領域)と
タンディッシュから鋳型へ注入される溶融金属(図1の
B領域)との間に、タンディッシュを仕切って耐火物製
の堰を設置する。この堰内に溶融金属を通す管状の溶融
金属通路を設け、この溶融金属通路の中を通過する溶融
金属に旋回流または溶融金属中に微細な気泡を下記の手
段で生じさせると非金属介在物を浮上、分離させるのに
良いことが判明した。
【0009】(1) 溶融金属通路の入口に旋回羽を設け
る。 (2) 溶融金属通路の内壁を螺旋状に加工する。 (3) 溶融金属通路の入口または内壁から不活性ガスを噴
出させる。
る。 (2) 溶融金属通路の内壁を螺旋状に加工する。 (3) 溶融金属通路の入口または内壁から不活性ガスを噴
出させる。
【0010】上記の方法により、溶融金属通路の中心か
ら溶融金属通路の内壁方向へ向かう旋回流を発生させ、
非金属介在物を溶融金属通路の中心に集積し、浮上、分
離させることができる。
ら溶融金属通路の内壁方向へ向かう旋回流を発生させ、
非金属介在物を溶融金属通路の中心に集積し、浮上、分
離させることができる。
【0011】また、不活性ガスを噴射させることによ
り、微細化した気泡と非金属介在物を同時に攪拌するこ
とにより乱流効果で、非金属介在物同士を衝突させて凝
集合体させることができる。
り、微細化した気泡と非金属介在物を同時に攪拌するこ
とにより乱流効果で、非金属介在物同士を衝突させて凝
集合体させることができる。
【0012】本発明は、このような知見に基づきなされ
たもので、その要旨は下記の(A) 〜(F) の通りである。 (A) 連続鋳造のタンディッシュ内に堰を設置し、前記堰
内に旋回流を与える流路を有する溶融金属通路を設け、
前記溶融金属通路内を通る溶融金属に旋回流を生じさせ
ることを特徴とする溶融金属中の非金属介在物の除去方
法。
たもので、その要旨は下記の(A) 〜(F) の通りである。 (A) 連続鋳造のタンディッシュ内に堰を設置し、前記堰
内に旋回流を与える流路を有する溶融金属通路を設け、
前記溶融金属通路内を通る溶融金属に旋回流を生じさせ
ることを特徴とする溶融金属中の非金属介在物の除去方
法。
【0013】(B) 上記(A) 項に記載の溶融金属通路内を
通る溶融金属に不活性ガスを吹き込み、微細気泡を生じ
させることを特徴とする溶融金属中の非金属介在物の除
去方法。
通る溶融金属に不活性ガスを吹き込み、微細気泡を生じ
させることを特徴とする溶融金属中の非金属介在物の除
去方法。
【0014】(C) 上記(A) 項または(B) 項に記載の溶融
金属通路を入側から出側に向け上方に傾斜させたことを
特徴とする溶融金属中の非金属介在物の除去方法。 (D) タンディッシュと、そのタンディッシュを仕切る堰
と、堰を貫通して設けた溶融金属通路と、該通路内溶融
金属に旋回流を付与する手段からなることを特徴とする
溶融金属中の非金属介在物の除去装置。
金属通路を入側から出側に向け上方に傾斜させたことを
特徴とする溶融金属中の非金属介在物の除去方法。 (D) タンディッシュと、そのタンディッシュを仕切る堰
と、堰を貫通して設けた溶融金属通路と、該通路内溶融
金属に旋回流を付与する手段からなることを特徴とする
溶融金属中の非金属介在物の除去装置。
【0015】(E) 溶融金属通路内に不活性ガスを吹き込
む通路をさらに設けた上記(C) 項に記載の装置。 (F) 上記(D) 項または(E) 項に記載の溶融金属通路を入
側から出側に向け上方に傾斜させたことを特徴とする溶
融金属中の非金属介在物の除去装置。
む通路をさらに設けた上記(C) 項に記載の装置。 (F) 上記(D) 項または(E) 項に記載の溶融金属通路を入
側から出側に向け上方に傾斜させたことを特徴とする溶
融金属中の非金属介在物の除去装置。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面に基づ
いて以下に説明する。図1に、溶融金属通路の入口に旋
回羽を設置して非金属介在物を除去する方法を模式図で
示す。同図(a)は、タンディッシュ部の平面断面図で
あり、同図(b)は、タンディッシュ部の縦断面図、同
図(c)は、旋回羽の略式説明図である。まず図1
(b)に示すようにタンディッシュのA領域とB領域と
の間にそれぞれ1000℃以上に予備加熱した溶融金属
通路7の入口に旋回羽8を設けた耐火物製の堰6を好ま
しくはタンディッシュを仕切って設置する。
いて以下に説明する。図1に、溶融金属通路の入口に旋
回羽を設置して非金属介在物を除去する方法を模式図で
示す。同図(a)は、タンディッシュ部の平面断面図で
あり、同図(b)は、タンディッシュ部の縦断面図、同
図(c)は、旋回羽の略式説明図である。まず図1
(b)に示すようにタンディッシュのA領域とB領域と
の間にそれぞれ1000℃以上に予備加熱した溶融金属
通路7の入口に旋回羽8を設けた耐火物製の堰6を好ま
しくはタンディッシュを仕切って設置する。
【0017】次に、取鍋1内の溶融金属2を取鍋ノズル
3より浸漬注入管4を通してタンディッシュ5内のA領
域に注入し、溶融金属2aの乱流により非金属介在物の
凝集、合体を予め促進させる。
3より浸漬注入管4を通してタンディッシュ5内のA領
域に注入し、溶融金属2aの乱流により非金属介在物の
凝集、合体を予め促進させる。
【0018】その後、溶融金属2aを堰6内に設けた溶
融金属通路7に設置した旋回羽8内を通過させて溶融金
属2aに旋回流を発生させる。図1(c)に旋回羽8を
示すが、溶融金属2aは旋回羽(羽は固定)の入口部イ
から入り中心部ロに集まり旋回流となって出口部ハより
排出される。溶融金属の旋回により溶融金属通路7内で
は、溶融金属2aより密度の低い非金属介在物10は溶
融金属通路7の中心に凝集肥大して集積し、B領域で浮
上、分離し溶融金属2bは清浄化される。
融金属通路7に設置した旋回羽8内を通過させて溶融金
属2aに旋回流を発生させる。図1(c)に旋回羽8を
示すが、溶融金属2aは旋回羽(羽は固定)の入口部イ
から入り中心部ロに集まり旋回流となって出口部ハより
排出される。溶融金属の旋回により溶融金属通路7内で
は、溶融金属2aより密度の低い非金属介在物10は溶
融金属通路7の中心に凝集肥大して集積し、B領域で浮
上、分離し溶融金属2bは清浄化される。
【0019】図2に、溶融金属通路の内壁を螺旋状に加
工して非金属介在物を除去する方法を縦断面模式図で示
す。同図に示すように、取鍋1内の溶融金属2をA領域
に注入した後、溶融金属通路7の内壁に溝状に設けた螺
旋路11に溶融金属2aを通過させ、溶融金属2aに対
し旋回流を発生させることにより、溶融金属2aより密
度の低い非金属介在物10は溶融金属通路7の中心に凝
集肥大して集積し、B領域で浮上、分離して、溶融金属
2bは清浄化される。なお、この螺旋路は溝状である
が、凸状であっても良いし、螺旋路に加工したスリーブ
を溶融金属通路に組み込んでも良い。
工して非金属介在物を除去する方法を縦断面模式図で示
す。同図に示すように、取鍋1内の溶融金属2をA領域
に注入した後、溶融金属通路7の内壁に溝状に設けた螺
旋路11に溶融金属2aを通過させ、溶融金属2aに対
し旋回流を発生させることにより、溶融金属2aより密
度の低い非金属介在物10は溶融金属通路7の中心に凝
集肥大して集積し、B領域で浮上、分離して、溶融金属
2bは清浄化される。なお、この螺旋路は溝状である
が、凸状であっても良いし、螺旋路に加工したスリーブ
を溶融金属通路に組み込んでも良い。
【0020】図3に、溶融金属通路にポーラススリーブ
12を設置して非金属介在物を除去する方法を縦断面模
式図で示す。同図に示すように、取鍋1内の溶融金属2
をA領域に注入した後、溶融金属通路7内のポーラスス
リーブ12に不活性ガス供給管13より不活性ガスを吹
き込み、ポーラスプラグ12内を通過する溶融金属2a
に微細な気泡を発生させる。この微細の気泡により、溶
融金属2aの流動を乱流にして非金属介在物同士を衝突
させて、非金属介在物を凝集合体させ浮上、分離させ溶
融金属2bは清浄化される。
12を設置して非金属介在物を除去する方法を縦断面模
式図で示す。同図に示すように、取鍋1内の溶融金属2
をA領域に注入した後、溶融金属通路7内のポーラスス
リーブ12に不活性ガス供給管13より不活性ガスを吹
き込み、ポーラスプラグ12内を通過する溶融金属2a
に微細な気泡を発生させる。この微細の気泡により、溶
融金属2aの流動を乱流にして非金属介在物同士を衝突
させて、非金属介在物を凝集合体させ浮上、分離させ溶
融金属2bは清浄化される。
【0021】図4に、溶融金属通路7を傾斜して設置し
た状態を縦断面模式図で示す。これまでは溶融金属通路
7を水平に設置した状態で説明したが、図4に示すよう
に溶融金属通路7をA領域からB領域に向かって上方に
向いた傾斜を付けると、溶融金属通路7内の傾斜面を利
用してB領域で溶融金属2b内の非金属介在物の浮上、
分離が促進され更に溶融金属は清浄化される。
た状態を縦断面模式図で示す。これまでは溶融金属通路
7を水平に設置した状態で説明したが、図4に示すよう
に溶融金属通路7をA領域からB領域に向かって上方に
向いた傾斜を付けると、溶融金属通路7内の傾斜面を利
用してB領域で溶融金属2b内の非金属介在物の浮上、
分離が促進され更に溶融金属は清浄化される。
【0022】
【実施例】表1に示す仕様のタンディッシュを用いて表
2に示す条件にて湾曲型(半径10m)連続鋳造機で低
炭素のキルド鋼の鋳片を鋳造し、鋳造後の鋳片の非金属
介在物を調査した。調査方法としては、鋳片の表皮下1
mmまで研削し、その表面の非金属介在物の個数をJI
S−G0555にて顕微鏡で測定し、比較例の結果を1
00として指数化した。図6は、鋳片の非金属介在物指
数の判定結果を示すグラフである。
2に示す条件にて湾曲型(半径10m)連続鋳造機で低
炭素のキルド鋼の鋳片を鋳造し、鋳造後の鋳片の非金属
介在物を調査した。調査方法としては、鋳片の表皮下1
mmまで研削し、その表面の非金属介在物の個数をJI
S−G0555にて顕微鏡で測定し、比較例の結果を1
00として指数化した。図6は、鋳片の非金属介在物指
数の判定結果を示すグラフである。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】溶融金属通路を水平に設置した本発明例
1、3、5は比較例に比し、鋳片の非金属介在物指数は
約1/5に低減した。溶融金属通路を上向きに30°傾
斜して設置した本発明例2、4、6は比較例に比し、鋳
片の非金属介在物指数は約1/8に低減したとともに溶
融金属通路を水平に設置した本発明例1、3、5に比
し、更に約1/2に減少した。
1、3、5は比較例に比し、鋳片の非金属介在物指数は
約1/5に低減した。溶融金属通路を上向きに30°傾
斜して設置した本発明例2、4、6は比較例に比し、鋳
片の非金属介在物指数は約1/8に低減したとともに溶
融金属通路を水平に設置した本発明例1、3、5に比
し、更に約1/2に減少した。
【0026】したがって、溶融金属通路は水平に設置す
るよりも上向きに角度を付けて設置した方が、鋳片の非
金属介在物指数を減少するには好適であった。また、溶
融金属通路の旋回手段(旋回羽、螺旋およびポーラスプ
ラグ)別では、鋳片の非金属介在物指数は殆ど変わらな
かった。
るよりも上向きに角度を付けて設置した方が、鋳片の非
金属介在物指数を減少するには好適であった。また、溶
融金属通路の旋回手段(旋回羽、螺旋およびポーラスプ
ラグ)別では、鋳片の非金属介在物指数は殆ど変わらな
かった。
【0027】
【発明の効果】本発明により、タンディッシュ内で溶融
金属中の非金属介在物が大幅に除去でき、清浄性の良好
な連続鋳造鋳片の製造ができる。特に、鋳型内で非金属
介在物の浮上がほとんど期待できない高速鋳造や溶融金
属の二次精錬設備を持たない薄スラブ連続鋳造プロセス
での鋳片の品質向上に効果が発揮できる。
金属中の非金属介在物が大幅に除去でき、清浄性の良好
な連続鋳造鋳片の製造ができる。特に、鋳型内で非金属
介在物の浮上がほとんど期待できない高速鋳造や溶融金
属の二次精錬設備を持たない薄スラブ連続鋳造プロセス
での鋳片の品質向上に効果が発揮できる。
【図1】溶融金属通路の前に旋回羽を設置して非金属介
在物を除去する方法を示す模式図であり、同図(a)
は、タンディッシュ部の平断面図であり、同図(b)
は、タンディッシュ部の縦断面図、そして同図(c)は
旋回羽の略式説明図である。
在物を除去する方法を示す模式図であり、同図(a)
は、タンディッシュ部の平断面図であり、同図(b)
は、タンディッシュ部の縦断面図、そして同図(c)は
旋回羽の略式説明図である。
【図2】溶融金属通路の内壁を螺旋状に加工して非金属
介在物を除去する方法を示す縦断面模式図である。
介在物を除去する方法を示す縦断面模式図である。
【図3】溶融金属通路にポーラススリーブを設置して非
金属介在物を除去する方法を示す模式図である。
金属介在物を除去する方法を示す模式図である。
【図4】溶融金属通路を傾斜して設置した状態を示す縦
断面模式図である。
断面模式図である。
【図5】従来の連続鋳造用タンディッシュを示す縦断面
模式図である。
模式図である。
【図6】鋳片の非金属介在物指数の判定結果を示すグラ
フである。
フである。
1:取鍋、 2:溶融金属、 2a:溶融金属、 2b:溶融金属、 3:取鍋ノズル、 4:浸漬注入管、 5:タンディッシュ、 6:堰、 7:溶融金属通路、 8:旋回羽、 9:タンディッシュノズル、 10:非金属介在物、 11:螺旋路、 12:ポーラススリーブ、 13:不活性ガス供給管、 14:鋳込み流、 A領域:取鍋内の溶融金属を最初にタンディッシュに溜
める領域、 B領域:溶融金属通路内を通過した溶融金属を溜める領
域、 イ:入口部、 ロ:中心部、 ハ:出口部
める領域、 B領域:溶融金属通路内を通過した溶融金属を溜める領
域、 イ:入口部、 ロ:中心部、 ハ:出口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 義起 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金 属工業株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 連続鋳造のタンディッシュ内に堰を設置
し、前記堰内に旋回流を与える流路を有する溶融金属通
路を設け、前記溶融金属通路内を通る溶融金属に旋回流
を生じさせることを特徴とする溶融金属中の非金属介在
物の除去方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の溶融金属通路内を通る
溶融金属に不活性ガスを吹き込み、微細気泡を生じさせ
ることを特徴とする溶融金属中の非金属介在物の除去方
法。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の溶融金
属通路を入側から出側に向け上方に傾斜させたことを特
徴とする溶融金属中の非金属介在物の除去方法。 - 【請求項4】 タンディッシュと、そのタンディッシュ
を仕切る堰と、堰を貫通して設けた溶融金属通路と、該
通路内溶融金属に旋回流を付与する手段からなることを
特徴とする溶融金属中の非金属介在物の除去装置。 - 【請求項5】 溶融金属通路内に不活性ガスを吹き込む
通路をさらに設けた請求項3に記載の装置。 - 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載の溶融金
属通路を入側から出側に向け上方に傾斜させたことを特
徴とする溶融金属中の非金属介在物の除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1707198A JPH11216541A (ja) | 1998-01-29 | 1998-01-29 | 溶融金属中の非金属介在物の除去方法とその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1707198A JPH11216541A (ja) | 1998-01-29 | 1998-01-29 | 溶融金属中の非金属介在物の除去方法とその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11216541A true JPH11216541A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=11933762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1707198A Pending JPH11216541A (ja) | 1998-01-29 | 1998-01-29 | 溶融金属中の非金属介在物の除去方法とその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11216541A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007216295A (ja) * | 2005-08-30 | 2007-08-30 | Kurosaki Harima Corp | 下注ぎ方式の注湯管及び注湯方法 |
-
1998
- 1998-01-29 JP JP1707198A patent/JPH11216541A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007216295A (ja) * | 2005-08-30 | 2007-08-30 | Kurosaki Harima Corp | 下注ぎ方式の注湯管及び注湯方法 |
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