JP2007216295A - 下注ぎ方式の注湯管及び注湯方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶融金属の下注ぎ方式の注湯方法において、注湯速度を低下させることなく、注湯中の鋳型内溶融金属の湯面を安定させて、スラグ類や非金属介在物の溶融金属への巻き込みや拡散、及び目玉による溶融金属の酸化を抑制すると共に、金属鋳塊の品質を低下させる原因となる非金属介在物の金属鋳塊中への分散を減じて、金属鋳塊の品質向上を図ること。
【解決手段】鋳型5の下方に設けられた吐出口6から溶融金属を鋳型5内に吐出する下注ぎ方式の注湯方法に使用する注湯管1において、溶融金属搬送容器から吐出口6に連通して溶融金属を鋳型に供給する溶融金属の経路である注湯管1内に、溶融金属に旋回流を形成させる旋回流形成手段3V,3Hを1個又は複数個設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋳型下方の吐出口から溶融金属を吐出・注入して金属の鋳塊を製造する下注ぎ方式の注湯方法と注湯管に関し、特に鋳型下方の吐出口に連通する注湯管の構造とその注湯管を使用した注湯方法に関する。
金属の鋳塊を製造する鋳造方法には、鋳型に溶融金属を注入して冷却固化させる方法がある。
この鋳造方法には上注ぎ方式と下注ぎ方式があるが、このうち下注ぎ方式の注湯方法は、鋳型の下方に設けた吐出口(孔)に溶融金属が通過する注湯管を接続し、取鍋等の溶融金属搬送容器内の溶融金属を、注湯管を経由させて鋳型下方の吐出口から吐出・注入するというものである。
図11は、下注ぎ方式の注湯方法による従来の注湯管を示す縦断面図である。同図に示すように、鋳型5の下方に設けられた吐出口6に注湯管1が接続されており、注湯管1内部の空間2を溶融金属が通過しながら上昇し、吐出口6から鋳型5内に吐出・注入される。従来、注湯管1としては一般的に内径がほぼ一定の円柱状の管を使用している。
この一般的な円柱状の注湯管1を経由させて溶融金属を鋳型5内に吐出・注入するとき、特に初期段階では注湯管1の先端部での上向き即ち注湯管軸方向の速度(エネルギー)が大きいので、溶融金属上面への隆起状に盛り上がる流れを形成して、鋳型5内の溶融金属7を大きく撹拌しながら、溶融金属7の上面に浮かんでいるスラグや酸化防止材(パウダー)等(以下「スラグ類」という。)を巻き込み、鋳型内の溶融金属全体にそれらが拡散し懸濁した状態になる。その結果、スラグ類8が溶融金属7に巻き込まれて金属鋳塊の品質低下を来たす。またその隆起部分ではスラグ類8が周囲に押しのけられて、溶融金属が露出した部分、即ち目玉9を生じ、溶融金属の酸化等を惹き起こす。
ここで、金属鋳塊の品質低下の原因となるスラグ類や非金属介在物は、鋳型への注湯終了後冷却固化するまでの間に或る程度溶融金属上面に浮上し、溶融金属に巻き込まれる品質低下の原因物質量が低減されることが期待できる。しかし、鋳型内での溶融金属流が大きいと、溶融金属上面へのこれら品質低下の原因物質の浮上による除去効果も小さくなる。
この対策として、例えば特許文献1には、湯道(注湯管)の先端部内径と本体部内径の比を1.1以上として内孔径を上方向に向かって拡大し、且つ、先端の内孔径拡大部分の長さを先端部内径の0.2〜2.0にした内孔テーパー形状を有する注湯管を適用することで、溶融金属の吐出圧を分散して中心部の湯上がりの流速を低下させて鋳型内の溶融金属表面(以下「湯面」という。)を安定させる技術が開示されている。
しかしながら、この技術では吐出口付近の注湯管テーパー部分の内孔径の開き角度(後記θ)が約12°を超えると、幾分かの溶融金属の上方向以外への分散効果は得られるものの、吐出口付近で特にテーパー壁面近傍では注湯管軸上方向とは逆方向の下方向の流れを含む渦状の流れ部分、いわゆる流れの剥離が生じる。したがって、溶融金属流の中心部の上方向の流速を十分に低下させることができず、前記問題点を解決するための十分な効果は得られない。
さらに下注ぎ方式では、連続鋳造方法におけるタンディッシュのような鋳型への注湯前にアルミナ等の非金属介在物を浮上させる容器がないことから、それら非金属介在物の多くは溶融金属内に拡散したままで鋳型内へ流入する。それらの微細な非金属介在物は浮上し難く、金属鋳塊中に分散してとどまってその品質を低下させることも多い。
特開平9−239494号公報
本発明の課題は、溶融金属の下注ぎ方式の注湯方法において、注湯速度を低下させることなく、注湯中の鋳型内溶融金属の湯面を安定させて、スラグ類や非金属介在物の溶融金属への巻き込みや拡散、及び目玉による溶融金属の酸化を抑制すると共に、金属鋳塊の品質を低下させる原因となる非金属介在物の金属鋳塊中への分散を減じて、金属鋳塊の品質向上を図ることにある。
本発明の注湯管は、鋳型の下方に設けられた吐出口から溶融金属を鋳型内に吐出する下注ぎ方式の注湯方法に使用する注湯管において、溶融金属搬送容器から前記吐出口に連通して溶融金属を鋳型に供給する溶融金属の経路である注湯管内に、溶融金属に旋回流を形成させる旋回流形成手段を1個又は複数個設けたことを特徴とするものである。また、本発明の注湯方法は、鋳型の下方に設けられた吐出口から溶融金属を鋳型内に吐出する下注ぎ方式の注湯方法において、溶融金属搬送容器から前記吐出口に連通して溶融金属を鋳型に供給する溶融金属の経路である注湯管内で、溶融金属に旋回流を形成させることを特徴とするものである。
このように、注湯管内を通過する溶融金属流に旋回流を生じさせることで、次のような作用及び効果を得ることができる。
1. 注湯管先端部での溶融金属の上方への流速が低下すると共に、旋回流によって生じた遠心力効果による吐出口からの溶融金属の拡散によって湯面の変動が小さくなって安定になり、鋳型中央部分に湧き上がるような現象が大きく減少して目玉の発生が抑制される。
2. 湯面表面上部のスラグ類の巻き込みも低減される。その結果、溶融金属中への介在物としてのスラグ類の混入及び分散が減少し、金属鋳塊の品質を向上させることができる。
3. 湯面が安定することにより、溶融金属内に巻き込まれるスラグ類が減少し、湯面上面に投入する酸化防止材が周辺側に偏在する傾向も少なくなり、その使用量を大幅に低減することができる。
旋回流形成手段を通過した溶融金属の流れは、吐出口(図2に示す例ではテーパー部基端部)においてその周方向の速度(W)とその注湯管軸方向の速度(V)との比(W/V)、即ちスワール数が、0.13以上であることが好ましい。0.13未満であると、旋回流としての遠心力効果が殆ど得られない。
次に、本発明の代表的な実施形態について説明する。
第1の実施形態は、鋳型の下方に設けられた吐出口から溶融金属を鋳型内に吐出する下注ぎ方式の注湯方法に使用する注湯管において、溶融金属搬送容器から前記吐出口に連通して溶融金属を鋳型に供給する溶融金属の経路である注湯管の全長のうち、吐出口直下のほぼ垂直方向からほぼ水平方向に注湯管の方向が変わる屈曲部の、上流側のほぼ水平方向の注湯管内のいずれかの位置に、溶融金属に旋回流を形成させる旋回流形成手段を1個又は複数個設けた下注ぎ方式の注湯管である。
このように、吐出口直下の注湯管の屈曲部の、上流側のほぼ水平方向の注湯管内に旋回流形成手段を設け、注湯管内を通過する溶融金属に旋回流を生じさせることで、上述した本発明の作用及び効果に加え、次の作用及び効果を奏する。即ち、旋回流形成手段から鋳型下方の吐出口まで一定の距離を溶融金属が旋回を伴って流動することで、品質低下の原因となる非金属介在物を注湯管の管軸(中央)近傍に集中させることができ、非金属介在物の鋳型内への拡散を低減することができる。
この第1の実施形態において、注湯管での旋回流形成手段の設置位置、数等は、実際の設備、溶融金属の物性、注湯速度等の個別の条件に応じて調整が必要であるが、以下、溶融金属が約1600℃の溶鋼、注湯速度が約1.3t/min.、注湯管の内径が約50mmの場合の例を用いて説明する。
旋回流形成手段は、少なくとも吐出口直下のほぼ垂直方向からほぼ水平方向に注湯管の方向が変わる屈曲部から上流側のできるだけ近い位置に1箇所に設けて、注湯管内の溶融金属に旋回流を形成させて鋳型内に吐出することが好ましい。
その理由は、注湯管の屈曲部が曲率半径R=約100mm以下であるような場合には、溶融金属流が屈曲部を通過する際にその上流側で形成した旋回流が減衰したり乱れたりする傾向があるので、その減衰や乱れをできるだけ小さくするために、旋回流が整って崩壊し難い状態で屈曲部を通過させることが必要であるからである。そのためには旋回流形成手段から屈曲部までの距離が近いこと、具体的には屈曲部から上流側1500mm以下の位置に旋回流形成手段を設けることが好ましい。これによって、吐出口におけるスワール数0.13以上が確保され、湯面の安定を維持できる。
さらに、旋回流形成手段の設置位置から吐出口までの間に一定の距離を有することで、溶融金属流が旋回流として注湯管内を通過する間に、溶融金属よりも比重の小さいアルミナ等の非金属介在物を旋回流による遠心分離作用により注湯管の管軸(中央)近傍に集中させることができる。
その管軸(中央)近傍に集中した非金属介在物は相互に接触し合う確率が高まり、凝集による大型化や融着等によるクラスター化等を生じる。このように大型化又はクラスター化した非金属介在物は小型で広範囲に分散している場合より大きい浮力を受けるので、注湯管内の流動過程においてはさらに管軸(中央)近傍に集中し易くなる。そして、吐出口から開放された後には小型の場合より大きな浮力を受けることから、より大きい上昇速度を持つことになって一層浮上を促され、鋳型の溶融金属内の広い範囲へは分散し難くなり、溶融金属からの分離がよりし易くなる。その結果、鋳型内上面のパウダー等に取り込まれ易くもなり、金属鋳塊内への分散をさらに減少させることが可能になる。
この遠心分離作用を利用した非属介在物の中央付近への集中、大型化、クラスター化等の効果を十分に得るためには、屈曲部から上流側1000mm以上の距離の間旋回流を保持しておくこと、即ち屈曲部から上流側1000mm以上の位置に少なくとも1箇所旋回流形成手段を設置することが好ましい。
その理由は、非金属介在物が注湯管の管軸(中央)近傍に十分に集中していない状態の溶融金属流が屈曲部を通過すると、その部分より下流側での非金属介在物の溶融金属流内への再分散が生じ易いからである。
したがって、上述の吐出口から鋳型内への解放時の旋回流形成若しくは維持効果と、非金属介在物の遠心分離作用による除去効果とを両立させるためには、旋回流形成手段は、屈曲部からその上流側の1000mm以上1500mm以下の距離のほぼ水平方向に設置された注湯管内に少なくとも1箇所設置することが好ましい。
旋回流の安定化のために、このさらに上流側又は下流側の任意の位置にも旋回流形成手段を追加して設置しても構わない。この場合にも、吐出口でのスワール数を0.13以上にすることを基準に配置、個数を決定すればよい。
旋回流形成手段としては、ねじりテープ状の流れ制御板を採用することが好ましいが、これに限定されず、旋回流を形成する機能がありさえすれば、例えば螺旋状の溝や突起を注湯管内壁に形成する、溝を有する板状構造物等の部品を設置する等の代替手段を採り得る。
ここで、ねじりテープ状とは、平板を溶融金属の通過方向(注湯管軸方向)に対して平行に置いたときの溶融金属通過方向に垂直な一方の端面をその反対位置の端面を固定面として、溶融金属の通過方向に対し垂直の方向に捩って得られるスクリュー状の形状をいう。このひねり角度は、30°以上180°以下の範囲であることが好ましい。30°未満の場合、旋回流の周方向速度が小さく旋回流の効果が得にくく、180°を超える場合は旋回流形成手段の長さが大きくなりすぎると共に溶融金属に含有される介在物が旋回流形成手段に付着する懸念が有る。
但し、前記のスワール数、ひねり角度等は、個別の鋳造設備の大きさ、形状、構造、操業条件等により異なるので、湯面を観察しながら適宜最適な数値を設定する必要がある。
本発明の第2の実施形態は、旋回流形成手段を設けた前記第1の実施形態の注湯管の吐出口側の先端部分に、その内径が漸次拡大するテーパー部を設けて旋回流を形成した溶融金属を鋳型内に吐出することを特徴とするもの、即ち、前記第1の実施形態の注湯管の吐出口側の先端部分に、その内径が漸次拡大するテーパー部を設けた下注ぎ方式の注湯管である。
このようにテーパー部を設けることで、旋回流形成手段により生じた旋回流の遠心力効果によって、テーパー部の内面に沿う流れが形成される。つまり、上昇流による上下方向に流動する渦状の流れによる旋回流の破壊、いわゆる「流れの剥離」を生じることなく、スムーズな遠心力効果を保ちながらテーパー部内面に沿う半径方向に漸次拡大する流れとなって吐出口から流出する。これによって、注湯速度を低下させることなく上方への吐出速度を大きく低減することができる。
このテーパー部の先端部内径(D1)と基端部内径(D2)との内径比(D1/D2)は1.36以上6以下であることが好ましい。1.36未満の場合にはテーパー部による注湯管軸上方向の速度の減速効果が十分ではなく、6を超えると旋回流形成手段によって得られた旋回流の周方向速度が減速して、旋回流としての遠心力効果が減少する傾向になり、また湯面の外周側での変動が生じやすくなる。湯面の安定のためには、4.2以下であることがさらに好ましい。
また、テーパー部の開き角度は、6°以上120°程度以下であることが好ましく、90°程度以下であることがさらに好ましい。6°未満の場合にはテーパー部による注湯管軸上方向の速度の減速効果が十分ではなく、120°を超えると旋回流形成手段によって得られた旋回流の周方向速度が減速して、旋回流としての遠心力効果が減少する傾向になり、また湯面の外周側での変動が生じやすくなる。湯面の安定のためには、50°以下であることがさらに好ましい。
さらに、旋回流形成手段部分で形成された旋回流を、吐出口から鋳型内に吐出するまでの間に乱れ等をできるだけ生じさせないでより一層スムーズに流動させるためには、注湯管先端部近傍の直管部とテーパー部との交点(D2の基点)付近及びテーパー部と鋳型底面との交点(D1の基点)付近は、急な屈曲ではなく、Rまたは遷移曲線によるなだらかな形状とすることが好ましく、テーパー部の面も階段状よりもなだらかな平面状または曲線状であることが好ましい。
但し、前記のテーパー部の内径比、開き角度等は、個別の鋳造設備の大きさ、形状、構造、操業条件等により異なるので、湯面を観察しながら適宜最適な数値を設定する必要がある。
本発明の第3の実施形態は、前記第1又は第2の実施形態の旋回流形成手段の設置位置付近からガスを注入して、注湯管内の溶融金属の旋回流にさらに気泡を分散させて鋳型内に吐出することを特徴とするもの、即ち、旋回流形成手段を設置した前記第1又は第2の実施形態の注湯管内にガスの注入口を設けた下注ぎ方式の注湯管である。
溶融金属の旋回流にさらに気泡を分散させることで、気泡が非金属介在物を捕捉して非金属介在物の管軸(中央)近傍への集中、大型化、クラスター化等の効果をさらに高めることができる。これは、気泡自体が溶融金属内に分散する非金属介在物を取り込み易いこと、溶融金属との比重の差が非金属介在物よりも極めて大きい気泡には旋回流による遠心分離作用がより強く働くこと、その強い遠心分離作用が管軸に向かう気泡流を形成させ、気泡をよりいっそう管軸(中央)近傍へ集中させる(図8参照)こと等による。その結果、非金属介在物の集中、大型化、クラスター化等、さらに鋳型内での浮上やパウダーによる捕捉等の効果がより一層高まる。
このガスの注入位置は、旋回流形成手段に近接した下流位置、具体的には旋回流形成手段の下流側端部を含むその端部から100mm以内の位置が好ましい。その理由は、旋回流が気泡を管軸(中央)側に集中させるので気泡は旋回しながら管軸に向かう気泡流跡から形成される膜状の気泡の集まりである気泡幕を形成するが、その気泡幕は旋回流が減衰し始めない間でガスを注入することでより早期に安定し、且つその気泡幕による非金属介在物の捕捉効果が高まるためである。ガスの注入位置が旋回流形成手段の下流側端部から100mmを超えると気泡が旋回流内に存在する距離が短くなることで気泡が非金属介在物を捕捉して非金属介在物の管軸(中央)近傍への集中、大型化、クラスター化等を促す効果が小さくなるとともに、旋回流が相対的に弱い位置にガスが注入されることから旋回流の崩壊を惹き起こし易くなる。
また、その注入の方法は、注湯管の全周からできるだけ均等にガスを注入することが好ましい。その理由は、溶融金属のできるだけ広い範囲に気泡が通過する機会を作ること、即ち溶融金属内に分散する非金属介在物と気泡との接触の確率をできるだけ高めることができるように気泡を細粒化し、且つ溶融金属と最も高い接触頻度を確保するような広い接触面積を得ることができるように注湯管の広範囲からガスを注入することが、気泡による非金属介在物の捕捉効果をより高めるからである。
この第3の実施形態では、ガスによる気泡の効果が加わって非金属介在物捕捉効果とその速度が高まることから、屈曲部から旋回流形成手段設置位置(旋回流形成手段の下流側端部)までの距離はガスを吹き込まない前記第1の実施形態の場合のような1000mm以上は必要ないが、150mm以上確保することが好ましい。
したがって、この第3の実施形態において上述の吐出口から鋳型内への解放時の旋回流形成若しくは維持効果と、非金属介在物の遠心分離作用による除去効果とを両立させるためには、旋回流形成手段は、屈曲部からその上流側の150mm以上1500mm以下の距離のほぼ水平方向に設置された注湯管内に少なくとも1箇所設置することが好ましい。
ガスの種類は、溶融金属に酸化反応等の化学的な影響のない不活性ガスを用いることが好ましい。その供給量は、例えば、鋳込み速度が0.4ton/min.〜1.8ton/min.、注湯管内の溶融金属速度が0.5m/sec.〜2m/sec.の場合に対し、0.0003Nm/min.以上0.002Nm/min.以下が旋回流を維持しつつ気泡の効果を最大限に得るための両者のバランスの点から、好ましい。0.0003Nm/min.未満だと、ガスによる非金属介在物の捕捉促進効果が殆ど得られず、0.002Nm/min.を超えると、溶融金属流の中の溶融金属の密度が小さくなりすぎ、溶融金属流が不安定になり、場合によっては冷却されて注湯管内に閉塞を生じる虞がある。
本発明の第4の実施形態は、前記第1の実施形態をさらに安定化させるもの、即ち、鋳型の下方に設けられた吐出口から溶融金属を鋳型内に吐出する下注ぎ方式の注湯方法に使用する注湯管において、溶融金属搬送容器から前記吐出口に連通して溶融金属を鋳型に供給する溶融金属の経路である注湯管の全長のうち、吐出口直下のほぼ垂直方向からほぼ水平方向に注湯管の方向が変わる屈曲部の、上流側のほぼ水平方向の注湯管内のいずれかの位置と、前記屈曲部の下流側のほぼ垂直方向の注湯管内のいずれかの位置に、溶融金属に旋回流を形成させる旋回流形成手段をそれぞれ1個又は複数個設けた下注ぎ方式の注湯管である。
この旋回流形成手段は、第1の実施形態と同様のほぼ水平方向に設置された注湯管内の位置に少なくとも1箇所設置し、旋回流の安定化のために、このさらに上流側部分にも旋回流形成手段を追加して設置することは構わないのであるが、それと同時に、第4の実施形態では、さらにその下流側の吐出口下方にほぼ垂直方向に設置された注湯管内にも旋回流形成手段を1個又は複数個設けて、注湯管内の溶融金属にさらに安定した旋回流を形成させて鋳型内に吐出させることを特徴とするものである。
ほぼ水平方向をなす注湯管部分にのみ旋回流形成手段を設置するだけでは、その下流側の屈曲部を経由することで旋回流が大きく減衰して鋳型内への吐出時に旋回流が弱い場合に、このように吐出口下方の位置にほぼ垂直方向に設置された注湯管部分にも前記第1の実施形態と同様な旋回流形成手段を設置することが有効である。
この旋回流形成手段の具体的な形状、旋回流形成手段による作用、効果等は前記第1の実施形態と同様である。この場合の鋳型内への吐出時の旋回流の強弱については、個別具体的な設備、注湯速度、溶融金属の種類等の条件と求める金属鋳塊の品質等に応じて個別具体的に判断し、決定するが、その基準は鋳型内への吐出時の旋回流が前記スワール数0.13以上を満たすようにすればよい。旋回流形成手段の具体的な形状、位置等は、前記の範囲内で、この条件に合致するように調整すればよい。
本発明の第5の実施形態は、複数の旋回流形成手段を設けた前記第4の実施形態の注湯管の吐出口側の先端部分に、その内径が漸次拡大するテーパー部を設けたものである。
第5の実施形態では、前記第2の実施形態と同様に、前記テーパー部を設けることで、旋回流形成手段により生じた旋回流の遠心力効果によって、テーパー部の内面に沿う流れが形成される。つまり、いわゆる「流れの剥離」を生じることなく、スムーズな遠心力効果を保ちながらテーパー部内面に沿う拡大流れとなって溶融金属が吐出口から流出する。これによって、注湯速度を低下させることなく中央付近に集中する上方への吐出速度を大きく低減し、鋳型の横方向へ分散させることができる。このテーパー形状等の条件は、前記第2の実施形態と同じである。
本発明の第6の実施形態は、前記第4の実施形態の複数の旋回流形成手段の何れか又は全ての設置位置付近からにガスを注入して、注湯管内の溶融金属の旋回流に気泡を分散させて鋳型内に吐出することを特徴とするものである。
第6の実施形態では、前記第3の実施形態と同様に、前記溶融金属の旋回流に気泡を分散させることで、気泡が非金属介在物を捕捉して非金属介在物の管軸(中央)近傍への集中、大型化、クラスター化等の効果をさらに高めることができる。また、気泡の受ける浮力が非金属介在物の受ける浮力よりさらに大きいことから、鋳型内の吐出口で開放された溶融金属流内の非金属介在物の浮上効果をさらに高めることもできる。
このガスの注入位置は、前記第3の実施形態と同様に、最も上流側に設置した旋回流形成手段に近接した下流位置が好ましく、また注湯管の全周からガスを注入する構造にすることが好ましい。その理由は、第3の実施形態の場合と同様であるが、さらに第6の実施形態は、第3の実施形態の作用と効果が十分でない場合の補強としての機能が主たる目的であるからである。
さらに複数の旋回流形成手段付近の全てにガスの注入口を設置してもよい。この場合、最も上流側に設置した旋回流形成手段付近の1箇所のみからガスを注入する場合と同様に前記効果を得ることができる。
しかし、ほぼ水平方向をなす注湯管部分の下流側の屈曲部を経由することで旋回流が大きく減衰して鋳型内への吐出時に旋回流が弱く、また注入したガスが注湯管内で大型化して偏在するような状況であれば、ほぼ垂直に設置された注湯管部分の旋回流形成手段付近からも、それぞれのガス量を1箇所のみから注入する場合よりも減じて注入することが好ましい。この場合には、注入するガスの総量が多量になり過ぎて却って旋回流形成の効果が得られにくくなることもあるので、それぞれの注入箇所からのガス量を最適な割合に調整しつつ、注入するガス量の総量は注入箇所数により変動させないことが好ましい。この最適な割合は、個別具体的な設備、注湯速度、溶融金属の種類等の条件と求める金属鋳塊の品質等に応じて個別具体的に判断し、決定する。
この第6の実施形態の場合の鋳型内への吐出時の旋回流の強弱、ガスの分散状態等については、個別具体的な設備、注湯速度、溶融金属の種類等の条件と求める金属鋳塊の品質等に応じて個別具体的に判断し、決定するが、その基準は鋳型内への吐出時の旋回流が前記スワール数0.13以上を満たすようにすればよい。旋回流形成手段の具体的な形状、位置等は、前記の範囲内で、この条件に合致するように調整すればよい。
ガスの種類は、溶融金属に酸化反応等の化学的な影響のない不活性ガスを用いることが好ましく、その供給総量は、例えば、鋳込み速度が0.4ton/min.〜1.8ton/min.、注湯管内の溶融金属速度が0.5m/sec.〜2m/sec.の場合に対し、0.0003Nm/min.〜0.002Nm/min.程度が旋回流を維持しつつ気泡の効果を最大限に得るための両者のバランスの点から、好ましい。
以上説明した本発明の実施形態において、前記第1乃至第3の実施形態を同時に実施することで、各々を単独で実施する場合よりも鋳型内の溶融金属中の非金属介在物量を減少する効果が高まり、さらなる鋳塊の品質の向上をもたらす。
さらに、旋回流形成手段を注湯管のうち、ほぼ垂直方向に設置された部分とほぼ水平方向に設置された部分の両方に合計で複数個設置する場合である、前記第4乃至第6の実施形態を同時に実施することで、各々を単独で実施する場合よりも鋳型内の溶融金属中の非金属介在物量を減少する効果が高まり、さらなる鋳塊の品質の向上をもたらす。但し、前記第4乃至第6の実施形態は、前記第1乃至第3の実施形態の効果が、最初の旋回流形成位置より下流側の注湯管の屈曲部等により十分に得られない場合等の補強としての機能が主目的であり、前記第1乃至第3の実施形態のみでそれらの効果が十分に得られる場合には前記第4乃至第6の実施形態は実施する必要はない。
本発明の第7の実施形態は、鋳型の下方に設けられた吐出口から溶融金属を鋳型内に吐出する下注ぎ方式の注湯方法に使用する注湯管において、溶融金属搬送容器から前記吐出口に連通して溶融金属を鋳型に供給する溶融金属の経路である注湯管内の吐出口近傍に、溶融金属に旋回流を形成させる旋回流形成手段を設けた下注ぎ方式の注湯管である。
この第7の実施形態では、注湯管内の吐出口近傍に設けた旋回流形成手段により、吐出口近傍で溶融金属に旋回流を生じさせることで、上方への流速を低下させると共に旋回流によって生じた遠心力効果による吐出口からの溶融金属の拡散によって湯面の変動が小さくなって安定になり、湧き上がるような現象が大きく減少して目玉の発生が抑制される。また、湯面表面上部のスラグ類の巻き込みも低減される。その結果、金属中への介在物としてのスラグ類の混入及び分散が減少し、金属鋳塊の品質を向上させることができる。また、湯面が安定することにより、溶融金属内に巻き込まれるスラグ類が減少し、湯面上面に投入する酸化防止材が周辺側に偏在する傾向も少なくなり、その使用量を大幅に低減することができる。
この第7の実施形態の場合の鋳型内への吐出時の旋回流の強弱、ガスの分散状態等については、個別具体的な設備、注湯速度、溶融金属の種類等の条件と求める金属鋳塊の品質等に応じて個別具体的に判断し、決定するが、その基準は鋳型内への吐出時の旋回流が前記スワール数0.13以上を満たすようにすればよい。旋回流形成手段の具体的な形状、位置等は、前記の範囲内で、この条件に合致するように調整すればよい。
本発明の第8の実施形態は、前記第2及び第5の実施形態と同様に、前記第7の実施形態の注湯管の吐出口側の先端部分に、その内径が漸次拡大するテーパー部を設けたものである。この場合、旋回流形成手段はテーパー部の上流側に設ける。
第8の実施形態では、前記第2及び第5の実施形態と同様に、前記テーパー部を設けることで、旋回流形成手段により生じた旋回流の遠心力効果によって、テーパー部の内面に沿う流れが形成される。つまり、いわゆる「流れの剥離」を生じることなく、スムーズな遠心力効果を保ちながらテーパー部内面に沿う拡大流れとなって溶融金属が吐出口から流出する。これによって、注湯速度を低下させることなく中央付近に集中する上方への吐出速度を大きく低減し、鋳型の横方向へ分散させることができる。このテーパー形状等の条件は、前記第2及び第5の実施形態と同じである。
本発明の第9の実施形態は、前記第7の実施形態の旋回流形成手段付近にガスを注入して、注湯管内の溶融金属の旋回流に気泡を分散させて鋳型内の吐出するものである。
第9の実施形態では、前記第3及び第6の実施形態と同様に、前記溶融金属の旋回流にさらに気泡を分散させることで、気泡が非金属介在物を捕捉して非金属介在物の管軸(中央)近傍への集中、大型化、クラスター化等の効果をさらに高めることができる。また、気泡の受ける浮力が非金属介在物の受ける浮力よりさらに大きいことから、鋳型内の吐出口で開放された溶融金属流内の非金属介在物の浮上効果をさらに高めることもできる。
このガスの注入位置は、旋回流形成手段に近接した下流位置が好ましく、また注湯管の全周からガスを注入する構造にすることが好ましい。その理由は、第3の実施形態の場合と同様である。
この第9の実施形態の場合の鋳型内への吐出時の旋回流の強弱、ガスの分散状態等については、個別具体的な設備、注湯速度、溶融金属の種類等の条件と求める金属鋳塊の品質等に応じて個別具体的に判断し、決定するが、その基準は鋳型内への吐出時の旋回流が前記スワール数0.13以上を満たすようにすればよい。旋回流形成手段の具体的な形状、位置等は、前記の範囲内で、この条件に合致するように調整すればよい。
ガスの種類は、溶融金属に酸化反応等の化学的な影響のない不活性ガスを用いることが好ましく、その供給総量は、例えば、鋳込み速度が0.4ton/min.〜1.8ton/min.、注湯管内の溶融金属速度が0.5m/sec.〜2m/sec.の場合に対し、0.0003Nm/min.〜0.002Nm/min.程度が旋回流を維持しつつ気泡の効果を最大限に得るための両者のバランスの点から、好ましい。
なお、本発明において、溶融金属通過方向に対して垂直な方向の注湯管内孔の断面形状は特に制限はない。しかし旋回流を形成し易くすると共にその減衰を抑制し、また流れが停滞する部分をなくし、さらには非金属介在物が偏在せずに中央に集中し易くするためには、その内孔の断面形状は角のないR形状であることが好ましく、円形がさらに好ましい。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
1.鋳型内への注湯速度を低下させることなく、上方への吐出速度を著しく低減できる。これによって、注湯中の鋳型内溶融金属の湯面が安定し、酸化防止材に起因する非金属介在物やスラグの巻き込みとそれらの溶融金属全体への拡散を低減することができると共に、目玉の発生を抑制して溶融金属の酸化を抑制することができる。
2.さらに、金属鋳塊の品質を低下させる原因となる非金属介在物の金属鋳塊中への分散を減じることができる。これらの結果、金属鋳塊の品質を向上させることができる。
3.溶融金属通過中の注湯管内壁への非金属介在物の接触頻度も減少させることができ、注湯管内壁の摩耗による損耗や化学的侵食による損耗をも減少させることができ、安定した溶融金属流を維持できると共に注湯管を構成する材料の寿命を延長することも可能となる。
4.設備上、吐出口付近の注湯管にテーパー部分のみを有する従来技術では、開き角度が約12°以下と比較的狭い範囲でしか十分な湯面の安定効果を得られなかったが、本発明によると、その開き角度の範囲が従来技術を大きく超えることができて、幅広い操業条件に対応することが可能となる。それにより吐出口の耐火物形状を狭い口径にすることができ、それに伴う耐火物の長寿命化も実現でき、鋳型内への長時間に亘って湯面が安定した注湯も可能となる。
5.鋳型下端と下方の設備又は地面との間に空間が少なく、その場所にほぼ垂直方向の注湯管部分がないか又はその部分に旋回流形成手段を設置する空間がない注湯管構造の場合にも、ほぼ水平方向の注湯管部分に設置した旋回流形成手段により、前記1乃至4の効果を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、鋳型及びその近傍の本発明の注湯管の一例を示す縦断面図である。(a)はその全体を示し、(b)は流れ制御板3H付近の拡大断面図である。
同図に示すように、鋳型5の下方に設けられた吐出口6に注湯管1が接続されており、注湯管1内部の空間2を溶融金属が通過しながら上昇し、吐出口6から鋳型5内に吐出・注入される。
この注湯管1には、屈曲部1Cより上流側のほぼ水平方向の注湯管1Bの、屈曲部から約300mmの位置の空間2に旋回流形成手段として流れ制御板3Hが設けられ、その下流側の空間2先端(注湯管1A先端)には、その内径が漸次拡大するテーパー部4が設けられている。この流れ制御板3Hによって空間2を通過する溶融金属に旋回流が形成され、テーパー部4を経て吐出口6から鋳型5内に吐出・注入される。さらに、注湯管に環状的に設けられたガスの注入口10を、流れ制御板3Hの下流直近に設置している。
図1(a)では、注湯管の鋳型直下のほぼ垂直方向に設置した部分(注湯管1A)にも流れ制御板3Vを設置した構造を示しているが、流れ制御板3Hのみで目的とする効果が得られる場合には、流れ制御板3Vを設置する必要はない。
図2は図1におけるテーパー部を示す拡大縦断面図である。テーパー部4は、その内径が基端部内径(D2)から先端部内径(D1)に向けて漸次拡大するように開き角度(θ)をもってテーパー状に設けられ、その先端部が吐出口6に接続している。
図3は流れ制御板を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。流れ制御板3は、空間2における溶融金属の流れ方向と平行となるように水平方向に置いた平板の左端面3aを右端面3bに対し垂直方向に捩った状態に相当するひねり角度(θs)を有するスクリュー状の形状、即ちねじりテープ状の形状である。
図4は、流れ制御板の他の例を示す上面図である。この形態の流れ制御板3では、溶融金属の流れ方向にある程度の厚みを有する板において、その外周から中央に向かって緩やかに傾斜した複数の溝3dとそれらが収斂する中央部に円形の空間3pを設けている。溶融金属はそれら溝3dにより周方向の速度を得、中央で合流しながら速度を増しながら旋回流となって左方向に流れる。
図5は、本発明の注湯管の他の例を示す縦断面図である。同図に示すように、鋳型5の下方に設けられた吐出口6に注湯管1が接続されており、注湯管1内部の空間2を溶融金属が上昇しながら通過し、吐出口6から鋳型5内に吐出・注入される。
この注湯管には、空間2の途中で吐出口6の近傍に旋回流形成手段として流れ制御板3が設けられ、その下流側の空間2先端(注湯管1先端)には、その内径が漸次拡大するテーパー部4が設けられている。この流れ制御板3によって空間2を通過する溶融金属に旋回流が形成され、テーパー部4を経て吐出口6から鋳型5内に溶融金属が吐出・注入される。なお、図5におけるテーパー部4及び流れ制御板3は、それぞれ図2及び図3に示したものと同じ構造である。
以上に説明した本発明の注湯管の構成において、実施例として以下の実験を行った。
シミュレーション数値実験およびシミュレーション水モデル実験に基づき、湯面とみなす水面の安定性等及び介在物とみなす有機物の粒子の数に及ぼす、旋回流形成手段設置、吐出口のテーパー化、ガスの供給の影響を調査した。
この実験では図1に示す構成において、旋回流形成手段としての流れ制御板を、曲率半径約120mmの屈曲部からの距離約150mm〜約1000mmの屈曲部の上流側のほぼ水平方向の注湯管内に1箇所のみ設置した。その旋回流形成手段としては、図3に示すようなねじりテープ状の流れ制御板を適用し、その流れ制御板の軸方向の長さ(L)=30〜120mm、流れ制御板のひねり角度(θs)=30〜180°とした。
また、注湯管の吐出口に相当する部分にはテーパー部を設け、テーパー部の開き角度(θ)及び先端部内径(D1)と基端部内径(D2)との内径比(D1/D2)を変化させた。
さらに、旋回流形成手段の下流側端部には、ガスの注入口として注湯管外周全体に0.5mmの径の孔を12個均等に環状に配置して、空気をその総量を変化させて供給した。なお、流れ制御板通過前の水の流速は0.7〜1.5m/sの条件で行った。
この実験において、スワール数は数値計算結果と水モデル実験装置によるレーザー流速計を用いての流速計測結果を併用することによって得、目玉の評価は肉眼による状態の観察とビデオを用いての計測値とを合わせたものを複数の段階群に分類した。
非金属介在物とみなした粒子は、直径約1mm、比重約0.8の有機物であり、溶鋼と非金属介在物との濡れ性に近づけるために、その表面を撥水剤のスプレーで被覆して水との濡れ性を低下させた。この粒子の鋳型内の残留数は、水の供給口から200個/min.の供給量で水中に放出し、液面に散布されたパウダーと見なした粒子と吐出口から吐出される粒子の鋳型内での挙動を鋳型に相当するケース内のビデオ撮影によって計測した。なお、溶鋼流の注湯管中の介在物及び気泡の流跡は数値解析シミュレーションによって推定した。これを、旋回流もテーパー部もガス注入もない、従来技術の比較例(表1の比較例(1))の数値を100とする相対的な指数で表示した。
その結果を表1に示す。また、図6には、表1の実施例(6)における水モデル実験の水面の断面写真を示し、図7には、表1の比較例(1)における水モデル実験の水面の断面写真を示す。
本発明の注湯管を使用して流れ制御板により旋回流を形成した本発明の実施例においては、表1の実施例(1)に示すように、テーパー部の開き角度(θ)が0°、内径比(D1/D2)が1.0、スワール数(W/V)0.13〜1.0の場合、即ち、内孔の先端部分が直管形状の注湯管を使用して旋回流のみを与えた場合にも、目玉の減少と湯面の安定効果が観られた。
さらに、実施例(2)〜(4)に示すように、注湯管内孔の先端部分をテーパー部とし、その開き角度(θ)が16.8°まで、内径比(D1/D2)が2.0までの間では、これらを大きくするに従い漸次湯面の安定度は増し、また、実施例(5)〜(8)に示すように、テーパー部の開き角度(θ)が50°、内径比(D1/D2)が4.2までは極めてよい湯面の安定効果が観られた。また、実施例(9)に示すように、開き角度(θ)が90°、内径比(D1/D2)が6までの間では、目玉、溶融金属露出部等が殆ど観られずに湯面は安定するものの、外周方向にやや乱れが散見される傾向となった。
一方、表1に示す比較例(1)は、開き角度が0°、内径比(D1/D2)が1.0、スワール数(W/V)が0、即ち旋回流はなく(流れ制御板を使用していない)、吐出口にはテーパー部がない直管で、且つガスの供給もない場合であり、この場合は注湯管軸上方向の流速が大きくて目玉が発生し、湯面の状態は不安定であった。
表1に示す比較例(2)は、開き角度が12〜20°、内径比(D1/D2)が1.3、スワール数(W/V)が0、即ち吐出口にはテーパーがあるものの旋回流はなく、且つガスの供給もない場合であり、この場合も注湯管軸上方向の流速が大きくて目玉が発生し、湯面の状態は不安定であった。但し、非金属介在物とみなした有機物の粒子の鋳型内の残留数は、比較例(1)よりは幾分減少している。
この実験条件において、スワール数(W/V)は、0.13以上2.5以下が好ましく、0.3以上1.7以下がさらに好ましいことがわかる。また、テーパー部の開き角度(θ)は6°以上90°以下、内径比(D1/D2)は1.36以上6以下が好ましく、また、テーパー部の開き角度(θ)は16.8°以上50°以下、内径比(D1/D2)は2以上4.2以下がさらに好ましいことがわかる。
表1中のガスとしての空気の供給量は、実設備で約1.3t/min.の鋳込み速度でのアルゴンガスの供給量に換算して示した値(みなしアルゴンガスの供給量)である。このみなしアルゴンガスの供給量は、0.0003Nm/min.以上で非金属介在物とみなした粒子の鋳型内の残留数は顕著に減少し始めていることがわかる。しかし0.003Nm/min.では旋回流に乱れが生じ始め、湯面(水面)の状態が不安定になり始める。したがって、みなしアルゴンガスの供給量は、0.0003Nm/min.以上0.002Nm/min.以下程度が好ましいことがわかる。
図5に示す本発明の注湯管を適用した溶融金属の鋳造設備を用いて注湯実験を行った。
この実験の溶融金属は溶鋼で、温度は1580℃、鋳込み速度は1.3t/min.で注湯量は10tである。また、流れ制御板の長さ(L)は60mm、流れ制御板のひねり角度(θs)は60°、テーパー部の開き角度(θ)は32°、内径比(D1/D2)は3とした。
比較例として、図11に示すほぼ直管状〜テーパー角度6°の内部の空間を形成した従来の注湯管を使用し、他の条件は前記実施例と同一にして注湯実験を行った。
この結果、実施例では目玉や湯面の露出部は殆どなく、湯面表面の酸化防止材の投入量は極少量で済んだ。これに対し、比較例では、200mm程度の目玉等が発生した。
数値計算結果と水モデル実験装置による計測(レーザー流速計を用いての流速計測とビデオを用いての目玉計測)結果を併用することによって、流れ制御板を通過した後の平均周方向速度(W)、注湯管軸方向の平均速度(V)、鋳型内流れ状況を求め、以下のシミュレーション結果を得た。
この実験では図5に示す構成において、流れ制御板の長さ(L)=30〜60mm、流れ制御板のひねり角度(θs)=30〜120°、流れ制御板通過前の水の流速=0.7〜1.5m/sの条件下で、テーパー部の開き角度(θ)及び先端部内径(D1)と基端部内径(D2)との内径比(D1/D2)を変化させて、流れ制御板を通過した後の溶融金属流のスワール数(W/V)と湯面の状態を調査した。
その結果を表2に示す。また、図9には、表2の実施例(23)における水モデル断面写真を示し、図10には、表2の比較例(3)における水モデル断面写真を示す。
本発明の注湯管を使用して流れ制御板により旋回流を形成した本発明の実施例においては、表2の実施例(18)に示すように、テーパー部の開き角度(θ)が0°、内径比(D1/D2)が1.0、スワール数(W/V)0.13〜1.0の場合、即ち、内孔の先端部分が直管形状の注湯管を使用して旋回流のみを与えた場合にも、目玉の減少と湯面の安定効果が観られた。
さらに、実施例(19)〜(21)に示すように、注湯管内孔の先端部分をテーパー部とし、その開き角度(θ)が16.8°まで、内径比(D1/D2)が2.0までの間では、これらを大きくするに従い漸次湯面の安定度は増し、また、実施例(22)〜(25)に示すように、テーパー部の開き角度(θ)は50°、内径比(D1/D2)は4.2までは極めてよい湯面の安定効果が観られた。また、実施例(26)に示すように、開き角度(θ)が90°、内径比(D1/D2)が6までの間では、目玉、溶融金属露出部等が殆ど観られずに湯面は安定するものの、外周方向にやや乱れが散見される傾向となった。
一方、表2に示す比較例(3)は、開き角度が12〜20°、内径比(D1/D2)が1.0〜1.3、スワール数(W/V)が0、即ち旋回流のない場合(流れ制御板を使用していない場合)であり、この場合は注湯管軸上方向の流速が大きくて目玉が発生し、湯面の状態は不安定であった。
この実験条件において、スワール数(W/V)は、0.13以上2.5以下が好ましく、0.3以上1.7以下がさらに好ましいことがわかる。また、テーパー部の開き角度(θ)は6°以上90°以下、内径比(D1/D2)は1.36以上6以下が好ましく、また、テーパー部の開き角度(θ)は16.8°以上50°以下、内径比(D1/D2)は2以上4.2以下がさらに好ましいことがわかる。
本発明は、溶鋼の下注ぎ方式による鋼塊の鋳造をはじめ、鋳物その他の溶融金属全般の下注ぎ方法による鋳型内への注湯に適用することができる。
本発明の注湯管を示す縦断面図であり、(a)はその全体図、(b)は流れ制御板付近の拡大図である。 図1におけるテーパー部及び吐出口を示す拡大縦断面図である。 流れ制御板を示し、(a)は正面図(但し、ひねり角度θsは任意の場合)、(b)は側面図(但し、ひねり角度θs=180°の場合)である。 流れ制御板の他の例を示す上面図である。 本発明の注湯管の他の例を示す縦断面図である。 実施例1の水モデル実験の水面の断面写真(表1中の実施例(6))である。 実施例1の水モデル実験の水面の断面写真(表1中の比較例(1))である。 本発明の注湯管を使用した実施例1の水モデル実験装置で、旋回水流の中に空気のみを注入したときの注湯管の断面写真である。 実施例3の水モデル実験の水面の断面写真(表2中の実施例(23))である。 実施例3の水モデル実験の水面の断面写真(表1中の比較例(3))である。 下注ぎ方式の注湯方法による従来の注湯管を示す縦断面図である
符号の説明
1、1A、1B 注湯管
1C 注湯管の屈曲部
2 注湯管内部の空間(溶融金属通過経路)
3、3V、3H 流れ制御板(旋回流形成手段)
3a 流れ制御板の溶融金属流軸方向端面
3b 流れ制御板の反対側の端面
3d 他の流れ制御板の例の溝
3p 他の流れ制御板の例の円形の空間
4 テーパー部
5 鋳型
6 吐出口
7 溶融金属
8 スラグ類
9 目玉
10 ガス注入口

Claims (12)

  1. 鋳型の下方に設けられた吐出口から溶融金属を鋳型内に吐出する下注ぎ方式の注湯方法に使用する注湯管において、溶融金属搬送容器から前記吐出口に連通して溶融金属を鋳型に供給する溶融金属の経路である注湯管内に、溶融金属に旋回流を形成させる旋回流形成手段を1個又は複数個設けた下注ぎ方式の注湯管。
  2. 前記旋回流形成手段が、前記注湯管の全長のうち、吐出口直下のほぼ垂直方向からほぼ水平方向に注湯管の方向が変わる屈曲部の、上流側のほぼ水平方向の注湯管内のいずれかの位置に、1個又は複数個設けられた請求項1に記載の下注ぎ方式の注湯管。
  3. 前記旋回流形成手段が、前記注湯管の全長のうち、吐出口直下のほぼ垂直方向からほぼ水平方向に注湯管の方向が変わる屈曲部の、上流側のほぼ水平方向の注湯管内のいずれかの位置と、前記屈曲部の下流側のほぼ垂直方向の注湯管内のいずれかの位置に、それぞれ1個又は複数個設けられた請求項1に記載の下注ぎ方式の注湯管。
  4. 前記旋回流形成手段が、前記注湯管内の吐出口近傍に設けられた請求項1に記載の下注ぎ方式の注湯管。
  5. 前記注湯管の吐出口側の先端部分に、その内径が漸次拡大するテーパー部を設けた請求項1から請求項4のいずれかに記載の下注ぎ方式の注湯管。
  6. 前記旋回流形成手段を設置した注湯管内にガスの注入口を設けた請求項1から請求項5のいずれかに記載の下注ぎ方式の注湯管。
  7. 前記旋回流形成手段が、平板を溶融金属の通過方向に対して平行に置いたときの溶融金属通過方向に垂直な一方の端面をその反対位置の端面を固定面として、溶融金属の通過方向に対し垂直の方向に30°以上180°以下の範囲で回転させるように捩った状態に相当するひねり角度を有する、スクリュー状の形状を有するねじりテープ状の流れ制御板である請求項1から請求項6のいずれかに記載の下注ぎ方式の注湯管。
  8. 鋳型の下方に設けられた吐出口から溶融金属を鋳型内に吐出する下注ぎ方式の注湯方法において、溶融金属搬送容器から前記吐出口に連通して溶融金属を鋳型に供給する溶融金属の経路である注湯管内で、溶融金属に旋回流を形成させる下注ぎ方式の注湯方法。
  9. 前記注湯管の全長のうち、吐出口直下のほぼ垂直方向からほぼ水平方向に注湯管の方向が変わる屈曲部の、上流側のほぼ水平方向の注湯管内のいずれかの位置で、または前記屈曲部の上流側のほぼ水平方向の注湯管内のいずれかの位置と前記屈曲部の下流側のほぼ垂直方向の注湯管内のいずれかの位置の両方の位置で溶融金属に旋回流を形成させる請求項8に記載の下注ぎ方式の注湯方法。
  10. 前記注湯管内の吐出口近傍で溶融金属に旋回流を形成させる請求項8に記載の下注ぎ方式の注湯方法。
  11. 前記注湯管の吐出口側の先端部分で、上方に向かうに従い漸次溶融金属流の半径方向への流れを拡大させる請求項8から10のいずれかに記載の下注ぎ方式の注湯方法。
  12. 溶融金属の旋回流に気泡を混入させる請求項8から11のいずれかに記載の下注ぎ方式の注湯方法。
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