JP5768751B2 - 溶融金属の連続鋳造方法 - Google Patents

溶融金属の連続鋳造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5768751B2
JP5768751B2 JP2012077728A JP2012077728A JP5768751B2 JP 5768751 B2 JP5768751 B2 JP 5768751B2 JP 2012077728 A JP2012077728 A JP 2012077728A JP 2012077728 A JP2012077728 A JP 2012077728A JP 5768751 B2 JP5768751 B2 JP 5768751B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flow
sliding gate
nozzle
immersion nozzle
molten metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012077728A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013202684A (ja
Inventor
真理子 後
真理子 後
塚口 友一
友一 塚口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2012077728A priority Critical patent/JP5768751B2/ja
Publication of JP2013202684A publication Critical patent/JP2013202684A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5768751B2 publication Critical patent/JP5768751B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Description

本発明は、溶鋼などの溶融金属の連続鋳造において、タンディッシュから浸漬ノズルに供給する例えば溶鋼に旋回流を発生させてノズル詰まりを防止し、鋳型内における溶鋼の流動を安定化する連続鋳造方法に関するものである。
スラブの連続鋳造のように幅の広い鋳型に溶鋼を供給する場合は、通常、対向する位置に吐出口を有する一本の浸漬ノズルが使用される。この場合、鋳型内の流動に自励振動が生じ、流速の変動や湯面の波立ちを引き起こすので、鋳片表層部の品質欠陥を防止するために、鋳造速度を低下することが要求される。
従来、鋳型内流動の制御を目的として、電磁気力を用いた電磁ブレーキや電磁攪拌が採用されている。
しかしながら、電磁気力を使用する方法は、設備コストが高く、投資に見合ったメリットを得ることが難しい。また、制御対象である溶鋼流を計測することが難しく、制御対象の状態を把握せずに制御を行うことが求められるので、充分な効果を発揮させることが技術的に難しい。
そこで、特許文献1や特許文献2では、旋回流を付与する浸漬ノズルが開示されている。
このうち、特許文献1で開示された浸漬ノズルは、溶鋼流に旋回を付与するための捩り板状の部品をノズル孔内に備えたものである。また、特許文献2で開示された浸漬ノズルは、ノズル孔内に設置した旋回羽根の捩りピッチ・捩り角・外径・厚さを所定範囲内とすると共に、旋回羽根下端と吐出口との間の内径を絞ってその横断面積を規定し、タンディッシュと鋳型間の必要ヘッド予測値を適正範囲内におさめたものである。
これら特許文献1,2に開示された旋回流を付与する浸漬ノズル(以下、「旋回流付与浸漬ノズル」ともいう。)に関する技術は、鋳型内溶鋼の流動を安定化することができる現実的対策としてその有効性が確認されている。
しかしながら、非金属介在物を多く含む溶鋼を鋳造する場合には、浸漬ノズルの内部に設ける旋回羽根に非金属介在物が付着しやすいので、多量の溶鋼を連続して鋳造することが難しいという問題がある。
また、ノズル底部の滝壺状凹みの深さを大きくした浸漬ノズル(特許文献3)やノズル内径に段差を設けた浸漬ノズル(特許文献4)も公知である。
特許文献3に記載された浸漬ノズルは、鋳型短辺壁の内側に位置するノズル本体の側壁に、鋳型短辺壁に向けて下向きに開口した吐出口の吐出角度と、ノズル本体の底部に設けた凹状のボックスの深さと内径との比を規定したものである。
この特許文献3に開示された浸漬ノズルを用いれば、鋳造速度を増加させても鋳型内の表面流速は増加することがなく、モールドパウダーの巻き込みを有効に防止することができると記載されている。しかしながら、実操業において安定した巻き込み防止効果を得ることは難しい。
また、特許文献4に記載された浸漬ノズルは、溶鋼と接する部分を構成する耐火材料が黒鉛を含有し、ノズル孔部に複数の段差構造部位を有するものにおいて、溶融金属の通過量に対してノズル孔部の最小内径、最小横断面積、吐出口の断面積を規定したものである。
この特許文献4に開示された浸漬ノズルは、アルミナ付着による浸漬ノズルの閉塞を防止するとともに、浸漬ノズル内の溶融金属の偏流を抑制することにより鋳型内の流動を均一化し、鋳片品質の向上およびブレイクアウトの防止を狙ったものである。しかしながら、このような浸漬ノズルを用いた場合であっても、現実の鋳造操業においてはノズル詰まりが発生し易く、安定した偏流抑制効果も得られにくい。
上記の問題を解決する方法として、発明者のうちの1名は、特許文献5,6に記載の発明を提案した。これらの発明は、溶鋼の旋回流を形成させるための、簡便で効果的な旋回流付与機構をタンディッシュ内に設けることにより、前述の旋回流付与浸漬ノズルの欠点であるノズル詰まりを解消するものである。その結果、鋳型内における溶鋼の流動が安定し、安定した鋳造操業および鋳片の品質向上が期待できる。
しかしながら、特許文献5,6で提案した発明のようにスライディングゲートよりも上流側で溶鋼に旋回流を付与する場合は、形成された旋回流がスライディングゲートを通過することになるので、以下のような問題がある。
すなわち、スライディングゲートは、孔を設けた3枚のプレートのうちの真ん中に配置されたプレートを摺動して流路面積を絞ることによって流量を制御している。従って、この絞り部によって狭くなった流路を、旋回の付与により遠心力が作用する溶鋼流が通過する際に、壁面の摩擦力で周方向の流速が低減する。以下、この周方向の流速の低減を旋回流の減衰ともいう。また、片側に偏った流路を通過することで流れの中心が偏り、浸漬ノズル内で偏流が生じるという問題もある。
スライディングゲートの絞り部を通過する際の周方向の流速の低減や、浸漬ノズル内で生じる偏流は、鋳型内の流動を不安定にするばかりでなく、浸漬ノズル内の流れに澱みを発生させ、溶鋼中に含まれる非金属介在物などによるノズル閉塞の原因にもなる。
国際公開第99/15291号パンフレット 特開2002−239690号公報 特許第3027645号公報 特許第3207793号公報 特開2007−69236号公報 特開2008−30069号公報
本発明が解決しようとする問題点は、スライディングゲートよりも上流側で溶鋼に旋回流を付与する方法では、スライディングゲートの絞り部を通過する際に周方向の流速が低減し、また、浸漬ノズル内で偏流が発生するという点である。
本発明は、
スライディングゲートよりも上流側で溶融金属に旋回流を付与する方法においても、スライディングゲートの絞り部を通過する際に周方向の流速が低減せず、また、浸漬ノズル内で偏流が発生しないようにするために、
側壁に1つ以上の側孔が設けられた中空の耐火物製構造体をタンディッシュ内に配置し、該タンディッシュ内の溶融金属を、前記耐火物製構造体の前記側孔の外面側に開口した入側開口から内面側に開口した出側開口に向かって通過させることにより、タンディッシュから下流側の浸漬ノズルに供給される溶融金属に旋回流を付与する連続鋳造方法において、
流量制御をスライディングゲートのみで行い、このスライディングゲートの鋳造時の開孔面積S(cm2)が、全開時の開孔面積S0(cm2)に対して下記(1)式の関係を満足し、かつ、前記開孔面積S0と溶融金属の供給量Q(ton/min)の間に下記(2)式の関係が成り立ち、
前記浸漬ノズル内の水平断面における溶融金属の総流速平均が2.0〜4.5(m/sec)の範囲となるように、内径を縮小した絞り部の長さLを100mm以上有する浸漬ノズルを使用することを最も主要な特徴としている。
スライディングゲートの鋳造時の開孔率(=S/S0)≧0.4…(1)
0.06≦Q/S0≦0.20…(2)
上記本発明では、溶融金属の供給量Qに応じて流量制御に用いるスライディングゲートの鋳造時の開孔率(S/S0)とQ/S0を規定することで、スライディングゲートの絞り部を通過する際の旋回流の減衰や、浸漬ノズル内の偏流を効果的に抑制することができる。
本発明は、浸漬ノズル内の溶融金属に適正な強さの旋回流を形成し、さらにスライディングゲートの絞り部での旋回流の減衰や、浸漬ノズルで発生する偏流を抑制できるので、旋回流付与浸漬ノズルの欠点であるノズル閉塞を解消することができる。また、旋回流付与浸漬ノズルの優れた効果である鋳型内溶融金属の流動安定性や非金属介在物の除去を実現することができる。そして、これによって、安定した連続鋳造操業および鋳片の品質向上が可能となる。
本発明を実施するための連続鋳造装置を模式的に示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は(a)図のA−A断面を拡大して示した図、(c)は(a)図のB−B方向から見た開孔部を示した図で、紙面左側は発明例1を、紙面右側は比較例1を示す図、(d)はスライディングゲート部の縦断面図である。 本発明を実施するための他の連続鋳造装置を模式的に示す図であり、(a)は縦断面図、(b)は(a)図のA−A断面図、(c)は(a)図のB−B方向から見た開孔部を示した図である。 本発明を実施するための更に他の連続鋳造装置を模式的に示す図2と同様の図である。 本発明方法を使用した水モデル試験装置を模式的に示した縦断面図である。 発明例2と比較例2における鋳造後の浸漬ノズルへの介在物の付着度合いを比較した図である。
本発明では、スライディングゲートよりも上流側で溶融金属に旋回流を付与する方法においても、スライディングゲートの絞り部で旋回流が減衰せず、浸漬ノズルで偏流が発生しないようにすることを目的とするものである。
そして、前記目的を、溶融金属の供給量Qに応じて流量制御に用いるスライディングゲートの鋳造時の開孔率(S/S0)とQ/S0を最適範囲に規定することにより実現した。
発明者らは、上述の課題を解決するために、スライディングゲートの絞り部での旋回流の減衰や浸漬ノズル内で偏流を起こすことなく、浸漬ノズルを通過する溶鋼流に旋回を付与し、鋳型内における溶鋼の流動を安定化できる鋳造方法について検討および考察を重ねた。その結果、下記の(a)〜(e)の知見を得た。
(a)浸漬ノズル内に旋回羽根を設置して旋回流を形成する方法は、浸漬ノズル内を下降する溶鋼流が旋回羽根に当たる際に流れの淀みや渦を生じ、Al2O3などの非金属介在物の付着を招く。加えて、流速の大きな浸漬ノズル内に旋回羽根を設置すると、溶鋼の流動抵抗が大きくなって、旋回付与のエネルギー効率が低くなる。従って、溶鋼の供給量(単位時間当たりの鋳造量(ton/min))が大きい場合には、形成できる旋回強さが限られることになる。
(b)直径の比較的大きな中空の円筒状、円錐状または円錐台状の側面を有し、その側面に、流入する溶鋼に周方向の速度成分を付与する側孔を設けた旋回流付与機構は、流れの淀みや渦が生じにくい流路形状となるため、Al2O3などの非金属介在物が溶鋼流路の内壁に付着しにくくなる。仮に付着した場合にも、流路断面積が大きいので閉塞には至りにくい。さらに、低流速かつ流れの渦が生じにくいことが、溶鋼の小さな流動抵抗を実現するので、位置エネルギーを有効に活用でき、強い旋回流を得ることができる。
(c)浸漬ノズルの上流のタンディッシュ内に前記旋回流付与機構を設置して旋回流を形成する場合、溶鋼の流量制御をスライディングゲートで行うと、旋回する流れがスライディングゲートの絞り部を通過する際に、遠心力の作用で壁面の摩擦力が大きくなって旋回流が減衰する。
また、スライディングゲートの絞り部は片側に偏っているため、この絞り部を通過する溶鋼流の中心が偏り、浸漬ノズル内で偏流が生じ易くなる。そのため、鋳型内における溶鋼の流動に好影響を与える適正な強さの旋回を得るには、流量制御に用いるスライディングゲートの開孔面積を適正化する必要がある。
(d)スライディングゲートの全開時の開孔面積S0(cm2)を、溶鋼の供給量Q(ton/min)に対して適正な範囲となし、かつ、前記S0と鋳造時の開孔面積S(cm2)の間に適切な関係が成り立つように、前記供給量Qに応じて使用するスライディングゲートの開孔面積Sを規定することで、スライディングゲートでの過剰な絞りによる極端な流路面積の減少、壁面の摩擦による周方向流速の低減が抑制される。また、浸漬ノズル内においても適正な強さの旋回流が得られる。
(e)浸漬ノズルの水平断面における溶鋼の総流速平均が一定の範囲となるように、浸漬ノズルの全長のうちの適正な長さL(mm)だけ内径を縮小した絞り部を設けることにより、スライディングゲートを通過した際に生じた偏流を整流化する効果が得られる。ノズル孔の内径を中心寄りに狭くすることで偏心する流心を中心寄りに矯正するもので、2つの吐出口に対してより均等に溶鋼を供給することが可能となり、左右の吐出口からの溶鋼の吐出量をより均等にすることができる。なお、本明細書における溶鋼の総流速平均とは、周方向と軸方向の平均流速の合成ベクトルを意味する。
本発明は、上記の知見に基づいて成されたものであり、その要旨は、下記の(1)および(2)に示す例えば溶鋼の連続鋳造方法である。
求項1の発明は、タンディッシュ2の内部に設置した中空の耐火物製構造体1の側壁に設けた1つ以上(図1では10個)の側孔1aから上ノズル2aを経て下流に配置された浸漬ノズル3に、タンディッシュ2内の溶鋼4を供給する連続鋳造方法である。
その際、前記側孔1aの外面側に開口した入側開口1aaから内面側の出側開口1abに向かってタンディッシュ2内の溶鋼4を通過させることにより、浸漬ノズル3に供給される溶鋼4に周方向の流速を付与して旋回流を形成する。
具体的には、前記側孔1aは、水平方向の円形断面の中心Oから放射状に伸びる仮想線X1〜X5上にその出側開口1abの中心を有し、仮想線X1〜X5に対して側孔1aの中心軸Y1〜Y5の方向を傾斜させて形成しているのである。
このような側孔1aを設けた耐火物製構造体1は、その軸1bが鉛直となるようにタンディッシュ2の内部に設置され、タンディッシュ2内の溶鋼4は、側孔1aを通過して耐火物製構造体1内に流入する際に、周方向の速度成分を付与されて旋回流を形成し、浸漬ノズル3を経て鋳型6に供給される。
その際、請求項1の発明では、流量制御にストッパーを用いず、スライディングゲート5のみで行う。そして、その際、スライディングゲート5の鋳造時の開孔面積S(cm2)が全開時の開孔面積S0(cm2)に対し、下記(1)式の関係を満足し、かつ、前記開孔面積S0と溶鋼4の供給量Q(ton/min)の間に下記(2)式の関係が成り立つようにするのである。
スライディングゲート5の鋳造時の開孔率(=S/S0)≧0.4…(1)
0.06≦Q/S0≦0.20…(2)
請求項1の発明において、前記(1)(2)式のように規定するのは、以下の理由による。
耐火物製構造体1の側孔1aを通過することにより形成される旋回流は、浸漬ノズル3に流入するまでにスライディングゲート5の絞り部5aを通過する。
スライディングゲート5の絞り部5aは流路面積が狭く(図1(c)参照)、旋回流を付与された溶鋼流には遠心力が作用するので、絞り部5aを通過する際に壁面の摩擦力で周方向の流速が低減する。また、片側に偏った絞り部5aを通過することで(図1(d)参照)、溶鋼流の中心が偏り、浸漬ノズル3内で偏流が生じる。これら周方向流速の低減や偏流は、浸漬ノズル3内の流れに澱みを発生させ、溶鋼4中に含まれる非金属介在物などによるノズル閉塞の原因となる。
そこで、発明者らは、実験と検討を重ねてスライディングゲート5による旋回流の減衰および浸漬ノズル3で発生する偏流の発生挙動を調査した。その結果、スライディングゲート5の鋳造時の開孔率S/S0の値が0.4以上であれば、スライディングゲート5の絞り部5aにおける流路面積の極端な減少や流路の偏りを防ぐことができ、壁面の摩擦力による旋回流の減衰や、浸漬ノズル3内での偏流を抑制でき、浸漬ノズル3内においても、鋳型内流動を安定化させるのに充分な強さの旋回流を得られることが判明した。
スライディングゲート5の鋳造時の開孔率S/S0の上限は特に規定しないが、大きくなりすぎると流量制御が難しく、安定的な操業が困難になるという理由から、現実的な上限値は0.9程度である。スライディングゲート5の鋳造時の開孔率S/S0のより好ましい範囲は、0.5≦S/S0≦0.8である。
そして、その上で、全開時の開孔面積S0(cm2)が、溶鋼4の供給量Q(ton/min)に対し、前記(2)式の関係を満たすようなS0のスライディングゲート5を用いて流量制御を行えば、安定した操業を行うことができることが明らかとなった。
すなわち、Q/S0が0.2よりも大きい場合には流量制御が難しく、安定的な操業が困難だからである。一方、鋳造時の開孔率S/S 0 が0.4より小さい場合にはスライディングゲート5のQ/S 0 が0.06より小さくなるからである。
なお、スライディングゲート5の鋳造時の開孔率S/S0が0.4を下回ると、スライディングゲート5の絞り部5aによる顕著な旋回流の減衰が生じ、浸漬ノズル3の下部まで充分な強さの旋回を伝えることができない。
求項の発明は、浸漬ノズル3内の水平断面における溶鋼4の総流速平均が2.0〜4.5(m/sec)の範囲となるように、内径を縮小した絞り部3aaの長さLを100mm以上有する浸漬ノズル3を使用することを特徴とするものである。
発明者らは、実用規模の連続鋳造機(以降、実機という。)のタンディッシュ2から鋳型6への給湯の実物大の水モデル実験(以降、単に実物大の水モデル実験と略す。)による検討を重ねてスライディングゲート5による旋回流の偏流発生挙動を調査した。
その結果、スライディングゲート5の片方に偏った絞り部5aを通過することで流れの中心が偏り、浸漬ノズル3内で偏流が発生した場合にも、請求項の発明で規定した浸漬ノズル3を使用すれば、偏心する流心を中心寄りに矯正する効果が得られることを見出したのである。
請求項の発明において、浸漬ノズル3のノズル孔3aの内径を中心寄りに狭くする絞り部3aaの水平断面における溶鋼流の総流速平均の範囲を2.0〜4.5(m/sec)としたのは、以下の理由による。
スライディングゲート5の絞り部5aを通過することにより生じた偏流を浸漬ノズル3の内部で矯正するためには、浸漬ノズル3のノズル孔3aの内径を縮小して偏った流心をノズル孔3aの中心に戻す必要がある。
ノズル孔3aの内径が狭くなった領域における総流速平均が2.0(m/sec)よりも小さい条件ではその効果が得られにくいので、請求項の発明では、総流速平均の下限を2.0(m/sec)とした。また、壁面の摩擦力は流速が速いほど大きくなるので、総流速平均が4.5(m/sec)よりも大きくなると偏流を矯正する効果は得られるものの、ノズル孔3aの内径が狭くなった領域を通過する間に旋回流が減衰して、鋳型6内の流動の安定化に効果をもたらすのに充分な強さの旋回を得られなくなる。従って、請求項の発明では、総流速平均の上限を4.5(m/sec)とした。
ところで、ノズル孔3aの絞り部3aaの水平断面における総流速平均が2.0〜4.5(m/sec)の範囲内となる部分の長さLが100mmに満たない浸漬ノズル3を使用した場合は、スライディングゲート5の絞り部5aによって生じた偏流を浸漬ノズル3で充分に矯正することができず、充分な鋳型6内の流動安定化作用を発揮できない。そこで、請求項の発明では、浸漬ノズル3内の水平断面における溶融金属4の総流速平均が2.0〜4.5(m/sec)の範囲内となる絞り部3aaの長さLを100mm以上とした。
請求項の発明では、前記絞り部3aaの長さLの上限値は特に規定しないが、Lの値が大きくなりすぎると浸漬ノズル3の長さが無用に長くなってコストが増大するので、現実的な上限値は1000mm程度である。
図1〜3に示す3タイプの連続鋳造装置について、前記本発明を実施した場合における効果について、図4に示す実物大の水モデル試験装置により、メニスカス流速を観察する検証を行った。その結果を、下記表1に示す。
図4に示す実物大の水モデル試験装置は、側壁に側孔1aを有する耐火物構造体1を内部に設置したタンディッシュ2、スライディングゲート5、浸漬ノズル3および鋳型6をアクリルで作成したものである。
試験は、タンディッシュ2に一定量の水4’を供給しつつ、スライディングゲート5の開度を調整して浸漬ノズル3から鋳型6に同じ量の水を排出し、常に鋳型6内の水面のレベルが一定になるようにして行った。
浸漬ノズル3で発生する偏流と鋳型6内における流動を総合的に判断するため、プロペラ流速計7を用いて鋳型6の厚さ方向の1/2、幅方向両側から1/4、水面下50mmの位置において鋳型6の短辺から浸漬ノズル3に向かう鋳型長辺に平行な左右のメニスカス流速を測定した。
このメニスカス流速は、図4に矢印で示すように、浸漬ノズル3の吐出口3bから出る水4’の反転流8が湯面に到達して鋳型6の短辺から浸漬ノズル3に向かう流速であり、吐出流の偏りが大きいと反転流8の左右の差が大きくなるため、反転流8の左右の差を調べることで浸漬ノズル3内の偏流の程度を知ることができる。
さらに、この反転流8の流速を15分間測定した際の標準偏差を平均流速で割った値(σ/Ave.)から、鋳型表面の流速変動の程度を知ることができ、この値が小さいほど安定した流れであることを示している。σ/Ave.の値は0.3以下、反転流8の左右の差は20%以下がより好ましい。
Figure 0005768751
(発明例1)
図1は、前述した通り、本発明方法を実施するためのタイプ1の連続鋳造装置を模式的に示す図である。図1に示す実施例は、前記請求項1の発明で規定する条件を満たす実施例である。
中空円筒状の耐火物製構造体1は、内径が400mm、外径が550mm、高さが1200mmのアルミナ−シリカ系耐火物で構成されており、側壁には傾斜角度θ1が40°、高さが120mm、幅が80mmの側孔1aが円周方向に5個、高さ方向に2段設けられている。タンディッシュ2内の湯面高さは、耐火物製構造体1の上端面1cよりも200mm下方にある。
水4’の供給量Q=5.3(ton/min)に対し、スライディングゲート5の全開時の開孔面積S0は56.7(cm2)であることから、Q/S0は0.09となって前記(2)式の関係を満足している。さらに、スライディングゲート5の鋳造時の開孔面積Sは24.3(cm2)であり、上記S0との間にはS/S0=0.43と、前記(1)式の関係が成り立つ。
図1に示す発明例1において、水4’は側孔1aを通過することによって周方向の流速を付与され、内径の絞られた上ノズル2aおよびスライディングゲート5を通過する際に角運動量保存の法則に従って周方向の流速を増し、浸漬ノズル3内において強い旋回流を形成する。
浸漬ノズル3内に形成された旋回流は、遠心力の作用により浸漬ノズル3の下端近傍の2つの吐出口3bから均一に、そして均等に吐出し、鋳型6内において安定した流動を形成する。スライディングゲート5の開孔面積を前記のように規定することにより、スライディングゲート5の絞り部5aによる流路面積の減少が抑えられ、水4’がスライディングゲート5を通過する際の旋回流の減衰や偏流が生じにくくなる。
さらに、浸漬ノズル3内の水平断面における総流速平均が2.0〜3.0(m/sec)の範囲内となる絞り部3aaの長さLが150(mm)の浸漬ノズル3を用いているので、浸漬ノズル3内における更なる整流効果により、周方向に均等な旋回流が得られる。
発明例1において、実物大の水モデル試験により測定したσ/Ave.は0.23と極めて小さく、鋳型6内の表面の流動を安定化させるのに充分な強さの旋回流が得られることを示している。また、反転流8の左右の差は22%と充分許容できる範囲であり、浸漬ノズル3内の偏流が抑制されることを示している。
前述した鋳型6内の流動の安定化効果は、鋳型6内の溶鋼流速を適正な範囲に制御することを容易にするので、清浄な鋼を得るのに好適である。加えて、前述した気泡による介在物の捕捉および浮上効果も、鋼の清浄化を促進する。さらに、旋回流が形成されると、浸漬ノズル3の内壁近傍の流れが安定化するので、非金属介在物の付着による浸漬ノズルの閉塞が生じにくい。
(比較例1)
比較例1は、図1に示すタイプ1の連続鋳造装置を用いた場合の比較例であり、前記請求項1の発明で規定する条件を満たさない例である。
スライディングゲート5の全開時の開孔面積S0は24.6(cm2)、鋳造時の開孔面積Sは23.5(cm2)であることから、開孔率S/S0は0.96であり、前記(1)式の関係が成り立っている。しかしながら、水4’の供給量Q=5.3(ton/min)に対して前記S0は24.6(cm2)であるため、Q/S0は0.22と前記(2)式で規定された上限よりも大きな値である。
比較例1において、実物大の水モデル試験により測定したσ/Ave.は0.32と大きく、旋回流による鋳型6内の流動安定化効果が充分に得られず、鋳型6内の表面の流速変動が大きいことを示している。
浸漬ノズル3内の水平断面における総流速平均が2.0〜3.0(m/sec)の範囲内となる絞り部3aaの長さLが150(mm)の浸漬ノズル3を用いているが、反転流8の左右の差は26%と、水流量が同じ条件である発明例1と比べると大きくなる。比較例1は、前述のようにQ/S0の値が規定範囲を超えて大きいために、スライディングゲート5の絞り部5aによる旋回流の減衰が大きく、浸漬ノズル3内で充分な強さの旋回が得られないために、偏流を矯正する効果が充分に発揮されない。
(発明例2)
図2は前記請求項1の発明で規定するいずれの条件をも満たす実施例である。図2に示すように、中空円錐台状の耐火物製構造体1は、側孔1aが開口している部位において、側孔1aの下端部の内径は550mm、外径は700mmで、側孔1aの上端部の内径は400mm、外径は550mmである。また、内面高さは140mm、全高が180mmである。
耐火物製構造体1はアルミナ−マグネシア系耐火物製である。側孔1aが開口している部位における平均内径2Rは(550(mm)+400(mm))/2より475mmであり、平均内半径Rは237.5mmである。この中空円錐台状の耐火物製構造体1の上端部には開口がなく、定常操業時のタンディッシュ2内の湯面高さは、耐火物製構造体1が完全に浸漬する高さとなる。
水4’の供給量Q=4.6(ton/min)に対し、スライディングゲート5の全開時の開孔面積S0は26.4(cm2)であることから、Q/S0は0.17と前記(2)式の関係を満足している。さらに、スライディングゲート5の鋳造時の開孔面積Sは22.9(cm2)であることから、開孔率S/S0は0.87であり、前記(1)式の関係が成り立つ。
発明例2においては、浸漬ノズル3内の水平断面における総流速平均が2.0〜4.5(m/sec)の範囲内となる絞り部3aaの長さLを200(mm)とするような浸漬ノズル3を用いているので、浸漬ノズル3内における更なる整流効果により、周方向に均等な旋回流が得られる。
発明例2において、実物大の水モデル試験により測定したσ/Ave.は0.20と極めて小さく、鋳型内表面の流動を安定化させるのに充分な強さの旋回流が得られることを示している。また、反転流8の左右の差は9%と極めて小さく、スライディングゲート5の絞り部5aで生じた偏流が浸漬ノズル3内で矯正され、整流化されることを示している。
(比較例2)
比較例2は、図2に示すタイプ2の連続鋳造装置を用いた場合の比較例であり、前記請求項1の発明で規定する条件を満たさない例である。
スライディングゲート5の鋳造時の開孔面積Sは25.3(cm2)、全開時の開孔面積S0は95.0(cm2)であることから、S/S0は0.27で、前記(1)式で規定された値よりも小さい値である。また、水4’の供給量Qは4.6(ton/min)であることから、Q/S0は0.05なので前記(2)式で規定された値よりも小さい値である。
比較例2において、実物大の水モデル試験により測定したσ/Ave.は0.35と大きく、鋳型6内の表面流速変動が大きいことを示している。浸漬ノズル3内の水平断面における総流速平均が2.0〜3.0(m/sec)の範囲内となる絞り部3aaの長さLが200(mm)の浸漬ノズル3を用いているので、浸漬ノズル3内による整流効果が得られる。しかしながら、前述のようにQ/S0およびS/S0の値が規定値に満たないために、スライディングゲート5の絞り部5aにおける流路面積の変化が大きく、旋回流の著しい減衰により比較例1と同様、浸漬ノズル3内で充分な強さの旋回が得られず、偏流を矯正する効果が充分に発揮されないため、反転流8の左右の差は25%であり、発明例2と比べて大きくなっている。
比較例3)
図3は、タイプ3の連続鋳造装置を模式的に示す図であり、前記請求項1で規定する条件の後段部分を満たさない比較例である。
図3に示すように、中空円錐台状の耐火物製構造体1は、側孔1aが開口している部位において、側孔1aの下端部で内径が600mm、外径が800mmで、側孔1aの上端部で内径が450mm、外径が600mmである。また、内面高さは160mm、全高が200mmである。
耐火物製構造体1はアルミナ−マグネシア系耐火物製である。側孔1aが開口している部位における平均内径2Rは(600(mm)+450(mm))/2より525mmであり、平均内半径Rは262.5mmである。なお、発明例2と同様、中空円錐台状の耐火物製構造体1の上端部には開口部がない。タンディッシュ2内の湯面高さは、耐火物製構造体1が完全に浸漬する高さとなる。
水4’の供給量Q=5.8(ton/min)に対し、スライディングゲート5の全開時の開孔面積S0は47.8(cm2)であることから、Q/S0=0.12と前記(2)式の関係を満足している。さらに、スライディングゲート5の鋳造時の開孔面積Sは39.3(cm2)であることから、開孔率S/S0は0.82であり、前記(1)式の関係が成り立つ。
比較例3は、中空円錐台状の耐火物製構造体1の上端部に開口部がないので、旋回流に起因する渦の発生が防止され、タンディッシュ2内のスラグが鋳型6内に持ち込まれる可能性は非常に低い。また、比較例3は、発明例1に比べて耐火物製構造体1が小さいので、低コストである。
比較例3において、実物大の水モデル試験により測定したσ/Ave.は0.25と極めて小さく、鋳型内表面の流動を安定化させるのに充分な強さの旋回流が得られることを示している。また、反転流8の左右の差は11%と水流量に対して極めて小さく、スライディングゲート5の絞り部5aで生じた偏流が浸漬ノズル3内で矯正され、整流化されることを示している。
但し、浸漬ノズル3内の水平断面における総流速平均が2.0〜3.5(m/sec)の範囲内となる絞り部3aaの長さLが50(mm)で、100(mm)に満たないため、浸漬ノズル3による充分な整流効果は得られない。しかしながら、前述したスライディングゲートの開孔率S/S0が0.82であり、前記(1)式を満足するため、反転流8の左右の差は23%と後述する比較例4の1/2に抑えられている。
(比較例
比較例は、図3に示すタイプ3の連続鋳造装置を用いた場合の例であり、前記請求項1の発明で規定する条件の前段部分の(1)式を満たさない実施例である。
スライディングゲート5の鋳造時の開孔面積Sは20.6(cm2)、全開時の開孔面積S0の値は52.8(cm2)であることから、S/S0=0.39は前記(1)式で規定された値よりも小さい値である。水4’の供給量Qは4.1(ton/min)であることから、Q/S0は0.08なので前記(2)式を満足している。
比較例において、実物大の水モデル試験により測定したσ/Ave.は0.29と水4’の供給量に対して大きく、鋳型内表面流速変動が大きいことを示している。浸漬ノズル3内の水平断面における総流速平均が2.0〜2.5(m/sec)の範囲内となる絞り部3aaの長さLが200(mm)の浸漬ノズル3を用いているが、反転流8の左右の差は25%であり、前述のようにS/S0の値が規定値に満たないために、スライディングゲート5による旋回流の減衰が大きく、比較例1と同様、浸漬ノズル3内で充分な強さの旋回が得られないために、偏流を矯正する効果が充分に発揮されない。
(比較例
比較例は、図3に示すタイプ3の連続鋳造装置を用いた場合の例であり、前記請求項1の発明で規定する条件の前段部分の(1)式と後段部分を満たさない例である。
スライディングゲート5の鋳造時の開孔面積Sは19.9(cm2)、全開時の開孔面積S0は52.8(cm2)であることから、S/S0は0.38で、前記(1)式で規定された値よりも小さい値である。一方、水4’の供給量Qは4.1(ton/min)であることから、Q/S0は0.08なので前記(2)式を満足している。また、浸漬ノズル3内の水平断面における総流速平均が2.0〜4.5(m/sec)の範囲内となる部分3aaの長さLは50(mm)であり、請求項の発明で規定した値よりも小さい。
比較例において、実物大の水モデル試験により測定したσ/Ave.は0.31と大きく、鋳型6内の表面流速変動が大きいことを示している。反転流8の左右の差も46%と大きく、スライディングゲート5の絞り部5aで生じた偏流が、浸漬ノズル3内においても充分に矯正されずに吐出流に偏りが生じることを示している。
また、比較例のσ/Ave.の値は、水4’の供給量Qとスライディングゲート5の全開時の開孔面積S0の値が同じで、Lの値が異なる条件である比較例と比べても大きく、Lの値が小さいために、浸漬ノズル3内での整流効果が充分でなく、旋回流の偏流により鋳型3内の表面の流速変動が大きくなることを示している。
次に、前述の実物大の水モデル試験による検証結果を踏まえ、実機の鋼の連続鋳造機を用い、図2の発明例2の条件と、その比較試験である比較例2の水モデル試験と同じ条件で、厚さが270mm、幅が1450mmのスラブを、鋳造速度1.7m/minで、C濃度が0.05mass%、Si濃度が0.01mass%、Mn濃度が0.3mass%、sol.Al濃度が0.05mass%のアルミキルド低炭素鋼を900ton鋳込んで鋳造試験を行った。
なお、両者はタンディッシュ内のT[O](トータル酸素)がほぼ同じで、母溶鋼中の介在物量がほぼ同程度のもとで行い、タンディッシュは容量30トン、溶鋼深さは鋳造中両者同一レベルに維持して行った。
連続鋳造前の浸漬ノズル3の両吐出口3bの合計面積に対する連続鋳造後の両吐出口3bの合計面積の比率を吐出口面積率として閉塞状況を比較した結果を図5に示す。なお、連続鋳造後の浸漬ノズルの吐出孔面積の測定は、連続鋳造後に回収して行った。
図5に示すように、発明例2の条件の吐出口面積率は89%であり、比較例2の条件の吐出口面積率62%と比べ、吐出口の閉塞が軽微にとどまったことが確認された。
これは、発明例2ではスライディングゲート5の絞り部5aにおける旋回流の減衰が少なく、浸漬ノズル3内においても充分な旋回が得られるために吐出口3bにおける流れが均一かつ安定しており、非金属介在物付着の起点となる流れの淀みが生じにくいことに起因すると考えられる。浸漬ノズル3の吐出口3bの閉塞が小さいことは、鋳造の進行に伴う吐出流の変化が小さく、鋳型内の流動が安定化しやすいことを意味している。
以上、本発明を水モデルで検証し、実用規模の連続鋳造方法の鋼での適用例について記載したが、本発明は、鋼以外の溶融金属の連続鋳造方法にも適用できることは言うまでもない。
本発明の方法は、捩り板状旋回羽根を内部に有する旋回流付与浸漬ノズルの欠点であるノズル閉塞を起こすことなく、浸漬ノズル内の溶融金属に旋回流を形成し、スライディングゲートの絞りによる旋回流の減衰や偏流を抑制し、旋回流付与浸漬ノズルが有する、鋳型内溶融金属の優れた流動安定性や、非金属介在物の除去などの効果を発揮して、安定した連続鋳造操業および鋳片の品質向上を達成することができる。従って、本発明の溶融金属の連続鋳造方法は、安価な設備と簡便な方法により連続鋳造の安定化および金属鋳片の高清浄度化を目指す鋳造分野において広範に適用できる技術である。
1 耐火物製構造体
1a 側孔
1aa 入側開口
1ab 出側開口
2 タンディッシュ
3 浸漬ノズル
3a 絞り部
4 溶鋼
5 スライディングゲート
5a 絞り部
6 鋳型

Claims (1)

  1. 側壁に1つ以上の側孔が設けられた中空の耐火物製構造体をタンディッシュ内に配置し、該タンディッシュ内の溶融金属を、前記耐火物製構造体の前記側孔の外面側に開口した入側開口から内面側に開口した出側開口に向かって通過させることにより、タンディッシュから下流側の浸漬ノズルに供給される溶融金属に旋回流を付与する連続鋳造方法において、
    流量制御をスライディングゲートのみで行い、このスライディングゲートの鋳造時の開孔面積S(cm2)が、全開時の開孔面積S0(cm2)に対して下記(1)式の関係を満足し、かつ、前記開孔面積S0と溶融金属の供給量Q(ton/min)の間に下記(2)式の関係が成り立ち、
    前記浸漬ノズル内の水平断面における溶融金属の総流速平均が2.0〜4.5(m/sec)の範囲となるように、内径を縮小した絞り部の長さLを100mm以上有する浸漬ノズルを使用することを特徴とする溶融金属の連続鋳造方法。
    スライディングゲートの鋳造時の開孔率(=S/S0)≧0.4…(1)
    0.06≦Q/S0≦0.20…(2)
JP2012077728A 2012-03-29 2012-03-29 溶融金属の連続鋳造方法 Active JP5768751B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012077728A JP5768751B2 (ja) 2012-03-29 2012-03-29 溶融金属の連続鋳造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012077728A JP5768751B2 (ja) 2012-03-29 2012-03-29 溶融金属の連続鋳造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013202684A JP2013202684A (ja) 2013-10-07
JP5768751B2 true JP5768751B2 (ja) 2015-08-26

Family

ID=49522367

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012077728A Active JP5768751B2 (ja) 2012-03-29 2012-03-29 溶融金属の連続鋳造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5768751B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108247033B (zh) * 2018-01-17 2020-07-21 武汉科技大学 一种连铸中间包用旋流上水口

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07100605A (ja) * 1993-10-06 1995-04-18 Kobe Steel Ltd 連続鋳造におけるタンディッシュノズルの狭窄・閉塞防止方法
JP4209989B2 (ja) * 1999-02-12 2009-01-14 新日本製鐵株式会社 連続鋳造鋳片の品質判定方法
JP3524507B2 (ja) * 2001-02-23 2004-05-10 住友金属工業株式会社 鋼の連続鋳造方法
JP2005131660A (ja) * 2003-10-29 2005-05-26 Jfe Steel Kk 鋼の連続鋳造方法
JP4207785B2 (ja) * 2004-01-26 2009-01-14 住友金属工業株式会社 鋼の連続鋳造方法
JP4419934B2 (ja) * 2005-09-07 2010-02-24 住友金属工業株式会社 溶融金属の連続鋳造方法
US20090288799A1 (en) * 2005-10-27 2009-11-26 Masafumi Miyazaki Method of Production of Ultralow Carbon Cast Slab
JP4670762B2 (ja) * 2006-07-27 2011-04-13 住友金属工業株式会社 溶融金属の連続鋳造方法
WO2011055484A1 (ja) * 2009-11-06 2011-05-12 住友金属工業株式会社 溶融金属の連続鋳造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013202684A (ja) 2013-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4419934B2 (ja) 溶融金属の連続鋳造方法
JP5440610B2 (ja) 溶融金属の連続鋳造方法
JP4670762B2 (ja) 溶融金属の連続鋳造方法
EP1877213A1 (en) Tundish stopper rod for continuous molten metal casting
CN105965003B (zh) 一种水口旋流发生装置及水口旋流连铸方法
JP6354341B2 (ja) 溶融金属への旋回流付与方法
JP5768751B2 (ja) 溶融金属の連続鋳造方法
JP2002239690A (ja) 連続鋳造用浸漬ノズル並びに連続鋳造方法
JP2011110603A (ja) 連続鋳造用浸漬ノズル及び連続鋳造方法
EP1854571B1 (en) Refractory nozzle for the continous casting of steel
WO2017047058A1 (ja) スラブ鋳片の連続鋳造方法
JPH07303949A (ja) 連続鋳造方法および連続鋳造用ノズル
JP5626036B2 (ja) 溶融金属の連続鋳造方法
JP7196746B2 (ja) 連続鋳造用注湯装置
WO2023190017A1 (ja) 浸漬ノズル、鋳型および鋼の連続鋳造方法
JP3861861B2 (ja) 連続鋳造用浸漬ノズル及び連続鋳造方法
JP2007216295A (ja) 下注ぎ方式の注湯管及び注湯方法
JP2005254245A (ja) タンディッシュ用注入管
JP2002248551A (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP2018058097A (ja) 浸漬ノズル、連続鋳造機及び連続鋳造方法
JP2005199325A (ja) 金属の連続鋳造方法
Gushchin et al. Technical solutions for controlling flows of melts in the tundishes of continuous casters.
JP2003033846A (ja) 連続鋳造用浸漬ノズル
JP2005138132A (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP2006218488A (ja) 連続鋳造用浸漬ノズル及び連続鋳造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150303

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150413

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150526

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150608

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5768751

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350