JP3861861B2 - 連続鋳造用浸漬ノズル及び連続鋳造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら従来、旋回羽根を設けた浸漬ノズル(旋回羽根付き浸漬ノズル)は、鋳型内溶鋼流動の均一化には効果は認められるが、ノズル内壁に非金属介在物が付着してノズル内溶鋼流動の均一化を阻害し、さらにはノズルが閉塞する原因になるという問題があった。
上記特許文献1には、旋回羽根付き浸漬ノズル内の溶鋼流にArガスを吹き込むことにより非金属介在物を捕捉し、内壁への介在物付着を防止することが記載されているが、その効果は不充分である。
その結果、特に旋回羽根直下の内壁に非金属介在物が付着しやすい傾向があった。このような傾向を生じる原因として、旋回羽根直下では溶鋼の旋回流が均一になっておらず、淀みなどが発生するためと考えられた。
その原因として、旋回羽根直下ではArガスがノズル内管部の中心近傍に集積するために、ノズル内管部の内壁近傍に存在する非金属介在物を捕捉することが困難なためと考えられた。
その原因として、ノズル内径を急激に絞った場合には、内径の絞り勾配が変化する部位、すなわち絞り開始部位及び絞り終了部位において旋回流が乱れて淀みや局部的な渦が発生するため、非金属介在物が付着しやすい傾向となり、特に旋回羽根直下に内径の絞り勾配が変化する部位が存在する場合には、元々不均一な旋回流がさらに乱れるため、非金属介在物の付着傾向がさらに強くなるためと考えられた。
すなわち、本発明により提供される浸漬ノズルは、旋回流付与機構が内部に配置された浸漬ノズルであって、該旋回流付与機構の下端より30mm下流の位置における内径が、旋回流付与機構が配置された位置における平均内径の95%以上であり、該旋回流付与機構の下端より30mm下流の位置までは、下流側に向けて径が拡径する部分を含んでおらず、該旋回流付与機構の下端より30mm下流の位置から吐出孔上端部までの間の内径絞り勾配の最大値が8°以下であり、該旋回流付与機構の下端部から吐出孔上端部までの間での最も内径が小さい位置の内径が、該旋回流付与機構における平均内径の50%〜90%であり、且つ、該旋回流付与機構の下端部から吐出孔上端部までの距離が200mm〜700mmであることを特徴とする連続鋳造用浸漬ノズルである。
上記手段を浸漬ノズルに適用することにより、旋回流付与機構の直下を含むノズル内管部の広い範囲にわたり、非金属介在物の付着を防止することができる。
旋回羽根に入るノズル内の溶鋼流は、浸漬ノズル上流側にあるスライディングゲート等の流量調整機構によって絞られた流れであるので、横断面内の流速差が大きな乱れた下降流である場合が多い。このような旋回羽根入り口での下降流乱れの影響を受けて、形成されて間もない旋回羽根直下の旋回流は周速度・下降速度ともに不均一な旋回流となりやすい。さらに、旋回羽根直下では旋回羽根で形成された2つのラセン流の混合が十分に進んでいないことも相俟って、流路横断面内の速度分布が不均一な旋回流となっている。
しかしながら、形成されて間もない不均一な旋回流には、このノズル内壁洗浄作用が十分に備わっていないため、旋回羽根直下では内壁に非金属介在物が付着しやすい。
また、上記P3からP4の区間距離が20mmであり、この区間での平均勾配θAVが8°以下であれば、その途中で拡径しても、或いは、8°以上で絞っていても許容される。さらに、上記P3からP4の区間距離が20mmであり、上流側10mmの区間での平均勾配が15°あっても、残り10mmの区間での平均勾配が1°なら、20mm全区間の平均勾配θAVは8°となり、許容される。
これは、ノズル内に生じる渦や淀み領域の大きさに比べて、小さな凹凸や内径変化は問題にならないからである。
本発明の第3番目の解決手段によれば、上記第1番目又は第2番目の解決手段により提供される旋回流浸漬ノズルを用い、sol.Al濃度0.005%以上、且つ、Ca濃度8ppm以下の溶鋼(特にAlキルド鋼)を連続鋳造する際に、浸漬ノズルの内管部内を流下する溶鋼に、流量0.5〜20リットル/minの不活性ガスを供給しながら当該溶鋼を流下させ、鋳型に吐出させる。
(1)評価方法
表1に示す試験A乃至Hにおいて、内管部の寸法・形状を種々変更し,捩り板状旋回羽根として図7(a)に示す捩り角120°の羽根又は図7(b)に示す捩り角180°の羽根を内管部に固定した各旋回流浸漬ノズルA乃至H、及び、鋳型厚み210〜270mm、鋳型幅1200〜1880mmのスラブ連続鋳造機を用い、浸漬ノズル内壁への介在物付着と、ノズル内旋回流の均一性を評価した。各試験で用いた旋回流浸漬ノズルA乃至Hの構成は表1に示すと共に、適宜図1乃至図6にも示した。
評価基準は、問題なく600ton連続鋳造可能な場合には「○」、途中で鋳造速度を低下することにより600ton連続鋳造を完了できた場合には「△」と評価した。
評価基準は、平均周方向速度を基準(100%)として、各測定位置における周方向速度の増分(プラス表示)又は減分(マイナス表示)を計算し、変動量が±10%未満の場合は「優」、±20%未満の場合は「良」、及び、±20%以上の場合は「可」と評価した。
表1の試験A〜Eは、本発明に適合する実施例である。
試験A〜Cは本発明の上記第1番目、第2番目及び第3番目の解決手段全てに適合しているので、非金属介在物付着物によるノズル閉塞が少なく、ノズル内旋回流の均一性が高い。
試験Eは、旋回流付与機構下端部から吐出孔までの距離が短いので、本発明の第2番目の解決手段に適合せず、ノズル内旋回流の均一性がやや劣る結果となった。しかしながら、第1番目及び第3番目の解決手段には合致しているので、非金属介在物付着によるノズル閉塞が少なく、円滑な操業が可能であった。
試験Fは、旋回流付与機構直下において急激に内径が絞られ、吐出孔までの長い区間における内径絞り勾配も大きいので、非金属介在物付着によるノズル閉塞が多く、円滑な操業が困難であった。
試験Gは、旋回流付与機構部における平均内径に対する最小内径部における内径絞り率が50%を下回る大きな絞りゆえ、ノズル全体の流動抵抗が大きいことが水モデル実験により確認されたので、実機操業実験には供されなかった。実機試験に供した場合、旋回流付与機構直下から最小内径部まで内径の絞りが急角度であるので、非金属介在物付着によるノズル閉塞が多いことも予想される。
試験Hは、旋回流付与機構直下において急激に内径が絞られているので、絞り直下に多くの非金属介在物が付着し、ノズルが閉塞したことから、円滑な操業が困難であった。
2…旋回流付与機構
Claims (3)
- 旋回流付与機構が内部に配置された浸漬ノズルであって、該旋回流付与機構の下端より30mm下流の位置における内径が、旋回流付与機構が配置された位置における平均内径の95%以上であり、該旋回流付与機構の下端より30mm下流の位置までは、下流側に向けて径が拡径する部分を含んでおらず、該旋回流付与機構の下端より30mm下流の位置から吐出孔上端部までの間の内径絞り勾配の最大値が8°以下であり、該旋回流付与機構の下端部から吐出孔上端部までの間での最も内径が小さい位置の内径が、該旋回流付与機構における平均内径の50%〜90%であり、且つ、該旋回流付与機構の下端部から吐出孔上端部までの距離が200mm〜700mmであることを特徴とする連続鋳造用浸漬ノズル。
- 前記旋回流付与機構の下端部から吐出孔上端部までの間での最も内径が小さい位置の内径が、該旋回流付与機構における平均内径の60%〜85%であることを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造用浸漬ノズル。
- sol.Al含有率0.005質量%以上、Ca含有率0.0008質量%以下の溶鋼を前記請求項1又は2に記載の浸漬ノズルを用いて鋳造する方法であって、浸漬ノズル内を通過する溶鋼中に、不活性ガスを0.5〜20リットル/minの流量で供給しつつ鋳造することを特徴とする連続鋳造方法。
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