JPH0217733Y2 - - Google Patents

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JPH0217733Y2
JPH0217733Y2 JP19293285U JP19293285U JPH0217733Y2 JP H0217733 Y2 JPH0217733 Y2 JP H0217733Y2 JP 19293285 U JP19293285 U JP 19293285U JP 19293285 U JP19293285 U JP 19293285U JP H0217733 Y2 JPH0217733 Y2 JP H0217733Y2
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molten metal
inclusions
flow path
intermediate container
particles
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、溶融金属中に不可避的に含まれる非
金属粒子(しばしば非金属介在物と呼ばれる)の
除去を目的としたものであり、溶融金属用中間容
器を用いた非金属粒子の分離装置に関するもので
ある。
従来の技術 溶融金属、例えば溶鋼中には一般に溶鋼に比べ
比重の小さい非金属粒子(以下、非金属介在物あ
るいは、単に介在物と呼ぶ)が存在し、精錬工程
において完全に除去することが不可能であり、場
合によつては100μmを超える大型介在物が存在す
ることが報告されている。
このように大型介在物が、例えば連続鋳造など
によつて鋳造した鋳片内にそのまま持ち込まれた
場合、後の圧延工程でトラブルの原因になるばか
りでなく、製品として使用された場合表面品質の
低下、ひいては機械的性能の低下を招き重大な事
故を引き起こすことは容易に想像される。
したがつて、最近の鋼材あるいは種々の素材製
造においては、介在物を極力低減させるいわゆる
高清浄化が不可欠となつている。
以下、鉄鋼製造における非金属介在物の除去技
術を例に取つて従来技術を説明する。
鉄鋼製造過程における非金属介在物は、溶鋼酸
素の調整に用いられるAl、Si等の酸化物である
ことが多い。特にAlは微細なAl2O3を生成しやす
く、かつ大型化を起こしにくいため、一度溶鋼中
に生成すると溶鋼から除去することが難しいと言
われている。
従つて、介在物問題は精錬工程から見直す必要
があり、精錬を真空下で実施し溶鋼の酸化を防止
したり、取鍋内溶鋼上にスラグをのせ、更にスラ
グの酸素ポテンシヤルを低下させて溶鋼の酸素源
を断つことによつて、非金属介在物の生成、増加
を防止することが一般に行われている。
しかし、精錬工程での対策のみでは不十分なこ
とから、鋳造過程において溶鋼の流動制御によつ
て、非金属介在物の除去が試みられるようになつ
た。
一般に鋳造工程においては、タンデイツシユと
称する中間容器を使用しており、この中間容器に
潜流堰、溢流堰(特開昭56−4351号、同56−
26662号、実開昭56−29650号など各公報)などの
流動制御板を1ないし複数個設置して、ストーク
スの法則に基づく非金属介在物に作用する浮力を
利用して浮上促進することによつて、介在物を系
外に分離することが行われている。
また最近では、Al脱酸によつて生じるAl2O3
耐火物の吸着現象に注目して、中間容器に堰の代
りにアルミナグラフアイト系、アルミナ系、ジル
コニアムライト溶融石英系などの耐火物で作られ
たフイルターを用いて、溶鋼中の介在物を濾過す
る方法が開発されつつある。
又その他本願出願人の出願になる特願昭59−
91121号には、溶融金属中間容器において、溶鋼
流路に複数の衝板を設けて、溶融金属に渦流を起
し、非金属介在物の浮上を容易とする容器の提案
を行なつた。
考案が解決しようとする問題点 しかし、前記したように濾過および耐火物と介
在物の化学反応を利用したものは、適正な空孔率
を選択する必要があるなどその効果に限界があ
る。
なぜなら、反応を効率的に行わしめるために
は、反応界面積、反応時間を十分確保する必要が
あり、また、微細な介在物の除去を狙う場合、使
用する耐火物の空孔を微細にする必要がある。
しかし溶鋼濾過機能は、ごく初期においてのみ
有効であり、介在物を捕獲した場合即座に目詰り
りをきたし、長時間の使用に耐えるものではな
い。
一方、長時間の使用を意図すれば大きな空孔と
することが前提となり介在物濾過能力が著しく減
少してしまう。
又前記アルミナグラフアイト等のフイルターを
用いるものについては、浮力が有効に作用するの
は約100μm以上とされ、現在問題となつている介
在物が数十μmであるから、介在物に作用する浮
力のみでは元来浮上せず、依然として鋼中に存在
したままとなる。
更に、特願昭59−91121号で提案したものには、
衝板の適正な長さ、間隔について具体的な技術開
示が十分でない。
以上のように現在のところ、容易かつ十分な非
金属介在物除去技術は、確立されていない。
従つて、この様な要求に十分に対応する製造技
術を早急に確立することは、極めて重要なことと
言える。
本考案は前記の状況に鑑みてなされたもので、
溶融金属用中間容器を用いて、非金属介在物を含
む溶融金属中から介在物を効率良く分離除去し清
浄性に優れる鋳片を製造する装置を提供するもの
である。
問題点を解決するための手段 介在物除去を検討する場合、溶湯中の非金属介
在物挙動を流体力学的考え方に立つて考察するこ
とは重要である。
従来は、溶湯流の層流化を指向し、ストークス
の法則に従うところによつて浮上分離させていた
ことを述べたが本考案者らは、従来法の欠点が層
流化のみを利用したことにあつたことをつきと
め、層流化と部分的乱流化を併用することを見出
し本考案を完成するに至つた。
即ち、本考案は、溶融金属用中間容器におい
て、溶融金属の通過する流路の側壁に衝板を設置
して主流路、回流路、溶融金属受湯部および排出
部を構成した溶融金属用中間容器であつて、側壁
と衝板とのなす角度αが45度から135度であり、
且つ衝板見掛け長さHSを該流路中最大流路巾の
95から50%とし、衝板設置間隔を衝板の見掛け長
さHsの0.5ないし3.0倍としたことを特徴とする、
溶融金属中非金属粒子を分離除去する装置であ
り、この装置を用いることにより清浄性に優れる
鋳片製造を可能ならしめるものである。
以下、本考案について、図面を用いて説明す
る。
第1図は、本考案の中間容器の平面図、第2図
は第1図のA−A断面図である。
第1、第2図において、耐火壁1により中間容
器の外形を形成し、溶湯受湯部2、排出部3の間
に容器内長手方向に衝板4を1ないし複数個設置
し溶湯主流部5と回流部6を形成する。
また、衝板4と耐火壁1(側壁)となす角度を
α、衝板と中間容器底面8となす角度をβ、中間
容器内最大流路中をHm、衝板の見掛け長さを
Hs(衝板の実長さをHlとすれば、Hs=Hlsin(180
−α))および衝板間隔をLとする。
衝板の設置数は、溶湯清浄化の度合いと中間容
器の大きさによつて決定すればよく、通常衝板数
は1ないし12枚程度でよいが、衝板の見掛け長さ
Hsは、中間容器内最大流路巾Hmの50ないし95
%とする必要がある。
更に衝板設置位置は、衝板1個の場合は流路の
長手方向任意位置に、複数個設ける場合は流路内
任意位置から出発しかつ衝板間隔Lが衝板の見掛
け長さHsの1/2ないし3倍程度を満足する様に連
続して設置する。
角度αは90度から135度が好ましく、角度βは
特に限定するものではないが90度が一般的であ
る。
作 用 以上のように構成することにより、回流路6の
後流側に流れの剥離によつて1ないし2個の回転
流動が発生する。この回転流動を効果的に用いる
ことによつて、介在物除去が可能となる。
溶湯の挙動を段階を追つて説明すれば、以下の
ようである。
容器7から注入された溶湯は、溶湯受湯部2を
通過し、衝板4の領域に入る。この際溶湯主流路
5が狭いことから衝板4の先端で流れの剥離が生
じ、回流路6に規則的な回転流動を起こす。この
流動により溶湯中介在物は、遠心力などにより成
長粗大化しつつ浮上し、耐火壁や湯面上のスラグ
などに補足され、溶湯清浄化が進行する。
清浄化した溶湯は、排出部3を経て鋳型などの
所定の工程に従つた次の容器に至る。
この様な過程を経て溶湯中に含まれる非金属介
在物が除去される。
実施例 (1) 溶湯流量 :8(l/min) (2) 連鋳諸元 :鋳片サイズ 247×300(mm) 鋳造速度1.0m/min (3) 非金属粒子:Al2O3粒子の排出部での残存量
を求めた。
大きさ :100μm (4) 中間容器 最大流路巾 Hm=100mm 衝板数:3〜11段 衝板の実長さ Hl=50〜95mm 取り付け角 α=45〜135゜ β=90゜ 衝板間隔 L=50〜190mm 以上のような条件下で操業を行つた結果、得ら
れた結果を第3,4図に示す。
比較例 比較例は、中間容器内の衝板を取り外し、従来
の上下堰を使用した。
(1) 溶湯流量:8(l/min) (2) 非金属粒子:Al2O3粒子の残存量を求めた。
大きさ :100μm (3) 中間容器 最大流路巾Hm=100mm 上堰 1段 下堰 1段 得られた結果を第3,4図に示す。
第3図は、衝板間隔、長さと排出部での粒子残
存量の関係を示した。第3図中の記号は次のもの
を示す。
記 号 Hl 設置数 ● 75 9 〇 75 5 ▲ 65 9 △ 65 5 また、比較例に関しては、衝板間隔、長さの概
念が入らないので直線で示した。図から明らかな
ように本考案装置によつて粒子残存量が減少し分
離効率が高く効果が大きい。
また特徴的なのは、間隔と長さの比が1に近い
ほど、即ち回転流動が円滑に行われるほど、残存
量が少ないことである。
第4図は従来中間容器の評価に用いられる平均
滞溜時間によつて整理したものである。本考案装
置によれば、短い時間で非金属粒子を分離できる
ことが判る。
以上のように、本考案によると非金属介在物は
従来法に比べ著しく減少しており、本考案は極め
て有効であることが判る。
考案の効果 本考案によれば、原理的には流動制御を基本思
想にしているので、単なる溶湯濾過とは異なり目
詰りの影響がないこと、衝板間の介在物は大型化
が助長されるので浮力が徐々に増大し一層浮上分
離が有離になるなど、原理的矛盾が一切なく極め
て有効であり、非金属介在物の分離除去を効率良
く行うことができる。
従つて、非金属介在物の極めて少ない鋳片など
金属材料を容易に製造でき、産業上極めて有益な
考案である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の溶融金属用中間容器の平面
図、第2図は第1図のA−A断面図、第3、4図
は実施例、比較例の説明図である。 1……耐火壁(側壁)、2……溶湯受湯部、3
……排出部、4……衝板、5……主流路、6……
回流路、7……容器、8……底面。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 溶融金属中間容器において、溶融金属の通過す
    る流路の側壁に衝板を設置して主流路、回流路、
    溶融金属受湯部および排出部を構成した溶融金属
    用中間容器であつて、側壁と衝板とのなす角度α
    が45度から135度であり、且つ衝板の見掛け長さ
    HSを該流路中最大流路巾の95から50%とし、衝
    板設置間隔を衝板の見掛け長さHSの0.5ないし3.0
    倍としたことを特徴とする溶融金属中非金属粒子
    の分離除去装置。
JP19293285U 1985-12-17 1985-12-17 Expired JPH0217733Y2 (ja)

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JP19293285U JPH0217733Y2 (ja) 1985-12-17 1985-12-17

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JPS62101651U JPS62101651U (ja) 1987-06-29
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