JP5807719B2 - 高清浄度鋼鋳片の製造方法及びタンディッシュ - Google Patents

高清浄度鋼鋳片の製造方法及びタンディッシュ Download PDF

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Description

本発明は、タンディッシュにおいて、脱酸生成物などの酸化物系非金属介在物の浮上分離を促進させて溶鋼の清浄性を高め、これによって高清浄度鋼鋳片を製造する方法に関する。また更に、脱酸生成物などの酸化物系非金属介在物のタンディッシュ内での浮上分離を促進させて溶鋼の清浄性を高めることのできる連続鋳造用タンディッシュに関する。
鋼の連続鋳造では、取鍋内の溶鋼を一旦タンディッシュに注入し、タンディッシュ内に所定量の溶鋼を滞留させた状態で、タンディッシュから鋳型内に溶鋼を注入して鋳片を製造している。タンディッシュは、複数ヒートの連続鋳造を継続する際の取鍋交換時の溶鋼の供給機能、及び、複数の鋳型への溶鋼の分配機能を有している。また、タンディッシュ内に所定量の溶鋼を滞留させることで、タンディッシュから鋳型への溶鋼流出量が精度良く制御される、更には、溶鋼中に懸濁する脱酸生成物などの酸化物系非金属介在物(以下、単に「介在物」と記す)の浮上分離が促進されるなどの機能も有している。特に、近年の高品質の鉄鋼材料の要求から、タンディッシュにおいて介在物を効率的に浮上分離する技術が広く行われている。
タンディッシュにおける介在物の浮上分離方法は、タンディッシュ内に堰を設置し、堰によって溶鋼の流動を制御する方法が一般的である。例えば、特許文献1には、下部に貫通孔を有し、タンディッシュの底部からタンディッシュ内の溶鋼湯面上にまで伸びる堰を、取鍋からの溶鋼の注入部位を挟んでタンディッシュ内の二箇所に相対して配置し、タンディッシュ内を受鋼領域と鋼準静止領域とに分離し、鋼準静止領域での介在物の浮上分離を目的とするタンディッシュが開示されている。
特許文献2には、タンディッシュの底部に接する2個の貫通孔を有する堰によりタンディッシュ内を受鋼側と出鋼側とに分離し、且つ、前記堰の下流側にダム状の堰(下堰という)を配置し、更に、タンディッシュの長辺長さLと短辺長さWとの比L/Wを2〜7、受鋼側の容積比率を全体の10〜40%とするタンディッシュが開示されている。
特許文献3には、タンディッシュ内を堰によって仕切り、この堰に、途中で下向きに変化せしめた溶鋼流路を形成し、この溶鋼流路内にガスを吹き込んでタンディッシュ内で介在物を除去する方法が開示されている。
特許文献4には、耐熱性組成物から形成されるタンディッシュ衝突パッドであって、該パッドが衝突面を備えたベースと、該ベースから上方に伸び且つ前記溶融金属の流れを受け入れるための上側開口部を備えた内部空間を完全に囲む無端の外側側壁部とを有し、前記外側側壁部が前記開口部へ向けて内方に且つ上方に伸びる少なくとも第1部分を備えた環状の内面を含むタンディッシュ衝突パッドが開示されている。
特許文献4の技術を改善する技術も提案されており、特許文献5には、取鍋から注入される溶融金属流がタンディッシュ底部に衝突する部分に設置される、タンディッシュ内溶融金属の流動制御パッドであって、溶融金属流の衝突部を囲んでタンディッシュの底部から上方へ伸びる壁部と、該壁部の上端部位から壁部の囲み中心へ向かって伸びる庇状部とを有し、タンディッシュの長辺面と対向する側の壁部に、切り欠きを有する流動制御パッドが開示されている。
また、特許文献6には、特許文献4の衝突パッドは一体構造の耐火物であることから、衝突パッドに代えて堰とするべく、取鍋からタンディッシュへの溶融金属流に相対してタンディッシュの底部から上方へ伸びる壁部と、該壁部の上端部位から溶融金属流へ向かって伸びる庇状部と、を有する流動制御用堰であって、前記壁部の高さh及び庇状部の幅dが、0.1≦d/h≦1.0なる関係式を満足する堰が開示されている。
更に、特許文献7には、取鍋からタンディッシュへの溶鋼流がタンディッシュ底部に衝突する部分に、該溶鋼流の衝突部を囲んでタンディッシュの底部から上方へ伸びる壁部と、該壁部の上端部位から壁部の囲み中心へ向かって伸びる庇状部とを有する流動制御パッドの配置されたタンディッシュを用い、溶鋼注入速度q(m3/min)と、庇状部を除いた流動制御パッド上面の面積A1(m2)と、流動制御パッド底面の面積A2(m2)とが、0.5<(q/A2)×(A1/A2)<5.0なる関係式を満足する条件で連続鋳造する高清浄鋼鋳片の製造方法が開示されている。
特開昭53−6231号公報 特開平10−216909号公報 特開2005−957号公報 特表平9−505242号公報 特開2004−1077号公報 特開2004−98066号公報 特開2004−154803号公報
特許文献1〜7によって、タンディッシュにおける介在物の浮上分離は大幅に改善され、堰を設置しない場合に比較して溶鋼の清浄性は大幅に向上した。特に、特許文献4〜7では、「開口部へ向けて内方に且つ上方に伸びる環状の内面」、または、「壁部の上端部位から壁部の囲み中心へ向かって伸びる庇状部」により、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入流は溶鋼の注入部位側に戻るように攪拌されることで、溶鋼注入流が減速され、その結果、タンディッシュ内での短絡流及び高速流が解消されて、介在物の浮上分離に寄与している。前記短絡流及び前記高速流は、タンディッシュ内での介在物の浮上分離を阻害することが知られている。
しかしながら、特許文献4〜7においても、未だ改善の余地がある。即ち、特許文献6を例にとれば、堰高さ、堰の上部開口部面積、堰庇部からタンディッシュ短辺面及び長辺面までの距離などが、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さ及び取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入流量に応じた適切な形状でない場合には、取鍋からの溶鋼注入流を均一に減速することができず、つまり、堰の効果を十分に得られず、タンディッシュ内での介在物の浮上分離の促進は期待できない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、タンディッシュの溶鋼注入部と溶鋼流出口との間に、タンディッシュ底部から上方に伸びる壁部と、該壁部の上端部に前記溶鋼注入部側を向いて水平方向に突出した庇状部と、を有する堰を設置したタンディッシュを用いて連続鋳造するにあたり、タンディッシュ内において、介在物の浮上分離を従来に比較して確実且つ有効に行うことができ、これにより、介在物起因の製品欠陥を大幅に低減することのできる、連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法を提供することである。
また、前記壁部と前記庇状部とを有する堰を設置したタンディッシュを用いて連続鋳造するにあたり、介在物の浮上を促進させて従来よりも溶鋼の清浄性を高めることのできる連続鋳造用タンディッシュを提供することであり、更には、タンディッシュ内において、介在物の浮上分離を従来に比較して確実且つ有効に行うことができ、これにより、介在物起因の製品欠陥を大幅に低減することのできる、連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]取鍋からの溶鋼注入流がタンディッシュ底部に衝突する溶鋼注入部とタンディッシュから鋳型への溶鋼流出口との間に、前記溶鋼注入部を四方向から囲んでタンディッシュの底部から上方に伸びる壁部と、該壁部の上端部に前記溶鋼注入部側を向いて水平方向に突出した庇状部と、を有する堰であって、前記壁部及び前記庇状部には、前記壁部から前記庇状部に亘って連続した切り欠きが一箇所以上設けられている堰が設置された連続鋳造用タンディッシュを用いて、脱酸された溶鋼を、取鍋から一旦タンディッシュに注入し、次いで、タンディッシュから鋳型に注入して鋼鋳片を連続鋳造するにあたり、前記堰の堰高さ、前記堰の上部開口部面積、前記庇状部の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ短辺面までの距離、前記庇状部の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ長辺面までの距離、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さ、及び、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入流量が、下記の(1)式を満足する範囲内として鋼鋳片を連続鋳造する、連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
Figure 0005807719
但し、(1)式において、Hは、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さ(m)、hは、堰高さ(m)、Sは、庇状部を有する堰の上部開口部面積(m2)、ρは溶鋼密度(トン/m3)、Qは、取鍋からタンディッシュへの溶鋼の注入流量(トン/min)、Lは、庇状部の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ短辺面までの距離(m)、Wは、庇状部の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ長辺面までの距離(m)である。
[2]前記壁部で囲まれる堰の内部空間は矩形であり、該矩形のタンディッシュ長辺方向の長さ(L’:単位m)とタンディッシュ短辺方向の長さ(W’:単位m)との比(L’/W’)が0.3〜4.0である、上記[1]に記載の連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
[3]タンディッシュ内の溶鋼の最大表面流速(Ve)が0.10〜0.50m/sである、上記[1]または上記[2]に記載の連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
[4]前記庇状部の上部には、不活性ガスを噴出させるガス吹き込み部が設けられ、且つ、前記壁部には、前記ガス吹き込み部に不活性ガスを供給するガス導入管が設けられており、前記ガス吹き込み部から、下記の(2)式を満足するガス流量でタンディッシュ内の溶鋼に不活性ガスを吹き込む、上記[1]ないし上記[3]のいずれか1項に記載の連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
Figure 0005807719
但し、(2)式において、Rは、ガス吹き込み部から吹き込む、ガス吹き込み部単位面積あたりの不活性ガス流量(NL/(s×m2))である。
[5]取鍋からの溶鋼注入流がタンディッシュ底部に衝突する溶鋼注入部とタンディッシュから鋳型への溶鋼流出口との間に、前記溶鋼注入部を四方向から囲んでタンディッシュの底部から上方に伸びる壁部と、該壁部の上端部に前記溶鋼注入部側を向いて水平方向に突出した庇状部と、を有する堰であって、前記壁部及び前記庇状部には、前記壁部から前記庇状部に亘って連続した切り欠きが一箇所以上設けられ、前記庇状部の上部には、不活性ガスを噴出させるガス吹き込み部が設けられ、且つ、前記壁部には、前記ガス吹き込み部に不活性ガスを供給するガス導入管が設けられている堰が設置された連続鋳造用タンディッシュ。
[6]上記[5]に記載の連続鋳造用タンディッシュを使用し、前記ガス吹き込み部から、下記の(2)式を満足するガス流量でタンディッシュ内の溶鋼に不活性ガスを吹き込みながら、脱酸された溶鋼を、取鍋からタンディッシュに注入し、次いで、タンディッシュから鋳型に注入して鋼鋳片を連続鋳造する、連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
Figure 0005807719
但し、(2)式において、Rは、ガス吹き込み部から吹き込む、ガス吹き込み部単位面積あたりの不活性ガス流量(NL/(s×m2))である。
[7]前記溶鋼注入部を囲む四方向の全ての庇状部から不活性ガスを吹き込む、上記[6]に記載の連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
上記[1]の本発明によれば、庇状部を有する堰の形状及び設置位置を鋳造条件に基づいて最適化し、更に、この堰の形状及び設置位置に応じて、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さ及び取鍋からタンディッシュへの溶鋼の注入流量を所定の範囲に制御するので、タンディッシュにおける介在物の浮上分離が促進され、鋳型に注入される溶鋼の清浄性を高まることができる。その結果、連続鋳造される鋼鋳片の清浄度が向上して、介在物起因の製品欠陥を大幅に低減することが実現される。
また、上記[5]の本発明によれば、庇状部の上部から不活性ガスを吹き込むので、堰からの溶鋼の上昇流だけでは溶鋼から分離されにくい微細な介在物の浮上を促進することができる。これにより、従来に比較してタンディッシュにおける介在物の浮上分離が促進され、その結果、鋳型に注入される溶鋼の清浄性が高まり、連続鋳造される鋼鋳片の清浄度が向上して、介在物起因の製品欠陥を大幅に低減することが実現される。
図1は、本発明で使用する連続鋳造設備の1つの例のタンディッシュ及びこのタンディッシュの下方に配置される鋳型を示す正面断面概略図である。 図2は、図1に示すタンディッシュの平面図である。 図3は、図1に示すタンディッシュの側面図である。 図4は、本発明で使用する連続鋳造設備の他の例のタンディッシュ及びこのタンディッシュの下方に配置される鋳型を示す正面断面概略図である。 図5は、図4に示すタンディッシュの平面図である。 図6は、図4に示すタンディッシュの側面図である。 図7は、庇状部でのガス吹き込み部の設置位置を変更したタンディッシュの例を示す平面図である。 図8は、庇状部でのガス吹き込み部の設置位置を変更したタンディッシュの他の例を示す平面図である。 図9は、鋼板での介在物起因の欠陥の発生密度に及ぼす(3)式によって算出される値の影響を調査した結果を示す図である。 図10は、鋼板での介在物起因の欠陥の発生密度に及ぼす矩形の堰内部空間の辺長さ比(L’/W’)の影響を調査した結果を示す図である。 図11は、鋼板での介在物起因の欠陥の発生密度に及ぼすタンディッシュ内溶鋼の最大表面流速の影響を調査した結果を示す図である。 図12は、タンディッシュ内の溶鋼中に吹き込むアルゴンガス流量と鋳造後のスラブ鋳片中の介在物個数密度との関係を調査した結果を示す図である。 図13は、アルゴンガスの吹き込み位置と鋳造後のスラブ鋳片中の介在物個数密度との関係を調査した結果を示す図である。 図14は、実施例1における鋳片での介在物数の調査結果を、本発明例、比較例、従来例で対比して示す図である。 図15は、実施例2における鋳片での介在物数の調査結果を、本発明例、比較例、従来例で対比して示す図である。
以下、本発明を図面を参照して具体的に説明する。
図1は、本発明で使用する連続鋳造設備の1つの例のタンディッシュ及びこのタンディッシュの下方に配置される鋳型を示す正面断面概略図、図2は、図1に示すタンディッシュの平面図、図3は、図1に示すタンディッシュの側面図である。
図1〜3において、符号1はタンディッシュ、2は鋳型、3は取鍋(図示せず)の底部に取り付けられたロングノズル、4はタンディッシュ1の底部に取り付けられた浸漬ノズルである。予め、アルミニウム、珪素、チタン、マンガンなどの脱酸材で脱酸され、取鍋内に収容された溶鋼13がロングノズル3を介してタンディッシュ1に注入されながら、タンディッシュ内に所定量の溶鋼13を滞留させた状態で、タンディッシュ内の溶鋼13が浸漬ノズル4を介して鋳型2に注入されている。鋳型内に注入された溶鋼13は鋳型2によって冷却され、鋼鋳片14が製造されている。これらの図は、2台の鋳型2で、2条(2ストランド)のスラブ鋳片を連続鋳造する図である。
タンディッシュ1には、図1〜3に示すように、取鍋(図示せず)からロングノズル3を介してタンディッシュ1に注入される溶鋼注入流がタンディッシュ1の底部に衝突する位置である溶鋼注入部5と、タンディッシュ1から鋳型2への溶鋼流出口6との間に、堰7が配置されている。堰7は、タンディッシュ1の底部から鉛直方向上方に伸びる壁部8と、壁部8の上端部に溶鋼注入部側を向いて水平方向に突出した庇状部9とを有している。この壁部8の水平面への投影外形及び投影内形は矩形である。堰7は、図1に示すように、壁部8の溶鋼注入部側の面と、庇状部9の下面側の面とが、円弧により滑らかに結ばれた形状となっているが、壁部8の溶鋼注入部側の面と、庇状部9の下面側の面とが、直交する形状であっても構わない。
堰7は、溶鋼注入部5を四方から囲むように、タンディッシュ1の長辺面側にも配置されている。つまり、溶鋼注入部5は、水平面への投影外形及び投影内形が正方形或いは長方形である堰7によって四方向から囲まれている。但し、堰7には、壁部8から庇状部9に亘って連続する切り欠き12が少なくも一箇所は設けられている。つまり、鋳造終了時には、堰7で囲まれる内部空間内の溶鋼13が、切り欠き12を通り、溶鋼流出口6に向いて排出されるように構成されている。
図1〜3に示すタンディッシュ1では、二箇所に切り欠き12が配置されているが、一箇所または三箇所以上であっても構わない。また、図2では、切り欠き12がタンディッシュ1の長辺面側に設置されているが、切り欠き12の設置位置はタンディッシュ1の長辺面側に限る必要はなく、タンディッシュ1の短辺面側を向いた面に設置しても構わない。但し、切り欠き12がタンディッシュ1の短辺側を向いた面に設置される場合には、切り欠き12を通過した溶鋼13によって、溶鋼流出口6に向かう短絡流が形成されて介在物の浮上が損なわれる虞があるので、切り欠き12はタンディッシュ1の長辺面側に設置することが好ましい。尚、短絡流とは、溶鋼注入部5に注入された溶鋼13が、タンディッシュ内で広がらずに、つまり拡散せずに、細い流束で、溶鋼注入部5から溶鋼流出口6に向かって流れる溶鋼流である。
図4は、本発明で使用する連続鋳造設備の他の例のタンディッシュ及びこのタンディッシュの下方に配置される鋳型を示す正面断面概略図、図5は、図4に示すタンディッシュの平面図、図6は、図4に示すタンディッシュの側面図である。
図4に示すタンディッシュ1は、前述した図1に示すタンディッシュ1と類似しており、異なる点は、図4に示すタンディッシュ1では、庇状部9の上部にガス吹き込み部10が設置されている点であり、その他の点は、図1に示すタンディッシュ1と同一である。
即ち、図4に示すタンディッシュ1では、壁部8及び庇状部9の内部に、ガス導入管11が設けられており、このガス導入管11の上端は、庇状部9の上部に配置された、例えばポーラス質レンガからなるガス吹き込み部10に接続されている。つまり、ガス導入管11を介してタンディッシュ1の外側から供給されるアルゴンガスなどの不活性ガスが、ガス吹き込み部10からタンディッシュ1の内部空間に噴出するように構成されている。
この場合、ガス導入管11は金属管や耐火物管を用いて構成してもよいが、耐火物製の壁部8及び庇状部9に、細い切削孔や貫通孔などを貫通するだけでも構わない。また、ガス吹き込み部10はポーラス質レンガとする必要はなく、多数の細い貫通孔を有するレンガであってもよい。また、図4〜6では、ガス吹き込み部10が庇状部9の上部の一部分に配置されているが、庇状部9の上部の全面にガス吹き込み部10を配置してもよい。ガス導入管11は、例えば、タンディッシュ1の底部鉄皮(図示せず)を貫通するガス供給管(図示せず)と接続されるなどして、不活性ガスを供給可能に構成されている。
また、図4〜6では、溶鋼注入部5を四方から囲むように、溶鋼注入部5を囲む庇状部9の全ての位置にガス吹き込み部10が配置されているが、溶鋼注入部5を囲む全ての庇状部9にガス吹き込み部10を配置して不活性ガスを吹き込む必要はない。図7に示すように、庇状部9のタンディッシュ1の長辺面と直交する面から吹き込むだけでも、また、図8に示すように、庇状部9のタンディッシュ1の長辺面に沿った面から吹き込むだけでもよい。本発明では、図4〜6に示す、溶鋼注入部5を囲む全ての庇状部9から吹き込む方法を「四方向吹込」、図7に示す、タンディッシュ1の長辺面と直交する面から吹き込む方法を「長辺面直交吹込」、図8に示す、タンディッシュ1の長辺面に沿った面から吹き込む方法を「長辺面平行吹込」と呼ぶ。
図4に示すタンディッシュ1を使用する場合には、ガス吹き込み部10からアルゴンガスやヘリウムガスなどの不活性ガス(=希ガス)を溶鋼中に吹き込みながら、ロングノズル3を介して取鍋内の溶鋼13をタンディッシュ1に注入し、次いで、タンディッシュ内の溶鋼13を鋳型2に注入して鋼鋳片14を連続鋳造する。
図1及び図4に示すタンディッシュ1を用いた連続鋳造操業においては、ロングノズル3を介して溶鋼注入部5に注入された溶鋼13は、溶鋼注入部5に衝突した後、溶鋼注入流の落下エネルギーによってタンディッシュ1の底面に沿って四方を向いて流れる。この流れは、堰7の壁部8に衝突して上向き方向となり、更に、堰7の上端部の庇状部9によって溶鋼注入部5を向いた流れになる。この溶鋼注入部5を向いた、四方から来る流れは、互いに衝突し合い、運動エネルギーを消費して減速する。即ち、堰7によって、ロングノズル3を介して注入された高速の溶鋼流は大幅に減速されると同時に、タンディッシュ内の溶鋼流が均一化される。これにより、タンディッシュ内での短絡流及び高速流が解消されて、これらの流れに随伴して溶鋼流出口6から鋳型2に流出する介在物が減少する。つまり、タンディッシュ1における介在物の浮上分離が促進される。
但し、この堰7による作用・効果を得るためには、堰7の形状を鋳造条件に応じて最適化すると同時に、堰7の形状に応じた溶鋼湯面高さにタンディッシュ内溶鋼湯面高さを維持するとともに、堰7の形状に応じた流量で溶鋼13をタンディッシュ1に注入する必要がある。
本発明者らは、堰7を配置したタンディッシュ1において、堰7の堰高さ、堰7の上部開口部面積、庇状部9の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ短辺面までの距離、庇状部9の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ長辺面までの距離、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さ、取鍋からタンディッシュ1への溶鋼13の注入流量からなる6つの要因の鋼鋳片14の清浄化に及ぼす影響を調査した。その結果、以下のことがわかった。
即ち、先ず、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さ及び取鍋からタンディッシュ1への溶鋼13の注入流量に応じて堰7の形状及び設置位置を決定し、次いで、その形状の堰7を所定の位置に設置した上で、堰7の形状及び設置位置の決定に用いた鋳造条件に合致させて、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さを維持しつつ、溶鋼13をタンディッシュ1に注入することである。
タンディッシュ内の溶鋼湯面高さをH(m)、取鍋からタンディッシュ1への溶鋼13の注入流量をQ(トン/min)、堰7の堰高さをh(m)、堰7の上部開口部面積をS(m2)、庇状部9の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ短辺面までの距離をL(m)、庇状部の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ長辺面までの距離をW(m)、溶鋼密度をρ(トン/m3)として、以下に調査結果を説明する。
尚、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さHとは、図3に示すように、堰7で囲まれた範囲での溶鋼湯面高さであり、堰高さhとは、図1に示すように、タンディッシュ1の底部から庇状部9の上面までの高さであり、堰7の上部開口部面積Sとは、図2に示すように、四方を庇状部9で囲まれた範囲の面積である。また、庇状部9の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ短辺面までの距離L、及び、庇状部9の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ長辺面までの距離Wは、図1及び図3に示すように、タンディッシュ内の溶鋼湯面位置での距離である。溶鋼表面下を介在物が流れるときの距離が重要であるので、距離L及び距離Wは溶鋼湯面位置での距離とした。本発明において、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さHは0.4〜1.3m、溶鋼13の注入流量Qは4〜18トン/min、堰高さhは0.1〜0.6m、堰7の上部開口部面積Sは0.1〜0.8m2、距離Lは4〜5m、距離Wは0.1〜0.5mとする。溶鋼密度ρは7.0トン/m3程度とすればよい。
図9に、横軸を下記の(3)式によって算出される値(Z)とし、縦軸を鋼板での介在物起因の欠陥個数密度とし、鋼板での介在物起因の欠陥の発生密度に及ぼす(3)式によって算出される値の影響を調査した結果を示す。
Figure 0005807719
尚、(3)式の[(H−h)×(S×ρ/Q)1.37-0.6の項は、堰内に注入された溶鋼13の堰内からの上昇度合いを示し、堰上部での介在物の浮上分離の尺度を示すものである。(3)式の[(7L/6)×(S×ρ/Q)1.37]の項は、堰7から溶鋼表面付近まで浮上した介在物がタンディッシュ長辺方向に向かうときの浮上分離の度合いを示すものである。(3)式の[(7W/6)×(S×ρ/Q)1.37]の項は、堰7から溶鋼表面付近まで浮上した介在物がタンディッシュ短辺方向に向かうときの浮上分離の度合いを示すものである。また、図9は、二箇所の切り欠き12の開口幅をそれぞれ30mmとしたときの結果である。
図9に示すように、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さH、溶鋼13の注入流量Q、堰高さh、堰7の上部開口部面積S、距離L、距離Wが、下記の(1)式を満たす場合に、鋼板における介在物起因の欠陥の発生が少なくなることがわかった。
Figure 0005807719
(3)式の値が3.50未満の場合は、堰上部の開口部からの介在物上昇度合いが小さく、これに伴って、溶鋼表面付近まで浮上した介在物がタンディッシュの長辺方向或いは短辺方向に向かうときの浮上効果も小さくなることから、望ましくない。一方、(3)式の値が9.50を超えた場合は、堰7の開口面積が大きくなりすぎ、堰内での溶鋼運動エネルギー消散による介在物の凝集効果が小さくなり、介在物の浮上性が悪化することから、望ましくない。従って、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さH、溶鋼13の注入流量Q、堰高さh、堰7の上部開口部面積S、距離L、距離Wは、上記(1)式の範囲を満足する必要がある。
また、図10は、壁部8で囲まれる堰内部空間矩形のタンディッシュ長辺方向の長さをL’(m)、堰内部空間矩形のタンディッシュ短辺方向の長さをW’(m)として、堰7の壁部8で囲まれる矩形の内部空間の辺長さ比(L’/W’)が溶鋼清浄度に及ぼす影響を調査した結果を示す図である。この場合、比(L’/W’)は堰内に注入された溶鋼13の運動エネルギー消散度合いを表す因子となる。矩形の内部空間のタンディッシュ長辺方向の長さ(L’)は図1に示し、矩形の内部空間のタンディッシュ短辺方向の長さ(W’)は図3に示す。
図10に示すように、矩形の内部空間のタンディッシュ長辺方向の長さ(L’)とタンディッシュ短辺方向の長さ(W’)との比(L’/W’)が0.3〜4.0の場合に、介在物起因の欠陥発生が少なくなることがわかった。比(L’/W’)が0.3〜4.0の場合には、堰内に注入された溶鋼13の運動エネルギーの消散が大きくなるために、堰内での介在物凝集が促進され、介在物の浮上分離が促進される。
更に、図11に、タンディッシュ内溶鋼最大表面流速が溶鋼清浄度に及ぼす影響を調査した結果を示す。尚、タンディッシュ内に庇状部9を有する堰7を設置した場合は、溶鋼表面流速はロングノズル3の付近(外周位置)が最大となることから、溶鋼最大表面流速はロングノズル3の外周近傍で測定した。このタンディッシュ内溶鋼の最大表面流速(Ve)は堰7からの溶鋼上昇流に比例して増減する。
図11に示すように、最大表面流速(Ve)が0.10〜0.50m/sの場合に、介在物起因の欠陥発生が少なくなることがわかった。最大表面流速(Ve)を0.10m/s以上とすることで、堰7からの上昇流速が確保されて介在物の浮上分離効果が大きくなり、一方、最大表面流速(Ve)を0.50m/s以下とすることで、最大表面流速(Ve)は速すぎず、タンディッシュスラグの巻き込みが防止され、これによる溶鋼の汚染が防止される。
ここで、堰7は、上方に溶鋼13が存在することを前提とした堰であり、従って、堰高さhは、少なくとも、堰7を配置する位置でのタンディッシュ内の溶鋼深さ未満とすることが必要である。また、好ましくは、堰高さhを、堰7を配置する位置でのタンディッシュ内溶鋼の湯面高さHの1/2以下とする。一方、堰高さhが余りに低いと、堰7の効果が得られないので、堰高さhは100mm以上確保することが好ましい。即ち、堰高さhが100mm以上タンディッシュ内溶鋼の湯面高さHの1/2以下となる条件で(1)式を満足するように、堰7の上部開口部面積S、距離L、距離Wなどの他の因子を設定することが好ましい。
予定する溶鋼湯面高さH及び予定する溶鋼13の注入流量Qに基づいて、堰7の堰高さh、堰7の上部開口部面積S、庇状部9の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ短辺面までの距離L、庇状部9の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ長辺面までの距離Wが、上記の(1)式を満たすように、堰7の形状及び設置位置を決定する。そして、その形状の堰7をタンディッシュ1の所定位置に配置する。
次いで、このタンディッシュ1を使用して、タンディッシュ内溶鋼湯面高さH及びタンディッシュ1への溶鋼13の注入流量Qが(1)式の関係式を満足するように、溶鋼湯面高さH及びタンディッシュ1への溶鋼13の注入流量Qを制御して連続鋳造することで、ロングノズル3から注入された溶鋼中の介在物は、堰7によって上向き方向の流動を得て、タンディッシュ内の溶鋼湯面に浮上分離する。つまり、堰7によって溶鋼中の介在物の浮上分離が促進され、清浄な鋼鋳片14の製造が可能となる。
即ち、本発明によれば、庇状部9を有する堰7の形状及び設置位置を鋳造条件に基づいて最適化し、更に、この堰7の形状及び設置位置に応じて、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さH及び取鍋からタンディッシュ1への溶鋼の注入流量Qを所定の範囲に制御するので、タンディッシュ1における介在物の浮上分離が従来に比較して大幅に促進される。その結果、鋳型2に注入される溶鋼13の清浄性が高まり、連続鋳造される鋼鋳片14の清浄度が向上して、介在物起因の製品欠陥を大幅に低減することが実現される。
また、図4に示すタンディッシュ1を使用した場合には、連続鋳造中に、ガス吹き込み部10から不活性ガスを溶鋼中に吹き込むことにより、溶鋼13からの浮上分離性に劣る、浮上速度の遅い微細な介在物が、不活性ガス気泡に補足され、不活性ガス気泡とともにタンディッシュ内の溶鋼湯面に浮上する。
即ち、堰7の効果と、ガス吹き込み部10からの不活性ガス吹き込みの効果とが重なり合い、介在物の少ない溶鋼13を鋳型2に供給することが可能となる。また、(1)式の関係を満足する形状の堰7を設置し、(1)式の関係を満足する鋳造条件で鋳造し、更に、ガス吹き込み部10から不活性ガスを溶鋼中に吹き込んだ場合には、溶鋼中の介在物をより一層低減することが実現される。
但し、庇状部9の上部からの不活性ガス吹き込みの効果を得るためには、ガス吹き込み部10からの吹き込み流量を最適化する必要がある。
図12は、溶鋼注入部5を囲む庇状部9の全ての部位からアルゴンガスを吹き込む方法、つまり、「四方向吹込」によってアルゴンガスを吹き込む際に、庇状部9の上部から吹き込むアルゴンガス流量を、ガス吹き込み部10の単位面積あたり10〜330NL/(s×m2)の範囲で変化させ、アルゴンガス流量と鋳造後のスラブ鋳片中の介在物個数密度との関係を調査した結果を示す図である。ここで、ガス吹き込み部10の面積とは、図5のような平面図におけるガス吹き込み部10の総面積であり、図5、図7、図8では、交差する2本の斜線部で示す範囲である。
調査には、溶鋼収容容量が80トンのタンディッシュ1を使用し、このタンディッシュ1に、タンディッシュ1の長辺面方向の長さが1200mm(この辺を「堰長辺」と呼ぶ)、タンディッシュ1の短辺面方向の長さが600mm(この辺を「堰短辺」と呼ぶ)、堰高さが230mmの堰7を設置した。この堰7は、幅10mmの切り欠き12をタンディッシュ1の長辺面側にそれぞれ1個ずつ有するものである。そして、それぞれの堰長辺の庇状部9の上部に、長さが0.3mで幅が0.01mのガス吹き込み部10を、切り欠き12を挟んで2箇所に設置し、且つ、それぞれの堰短辺の庇状部9の上部の1箇所に、長さが0.3mで幅が0.01mのガス吹き込み部10を設置した。ガス吹き込み部10の総面積は、0.018m2(=6箇所×0.3m×0.01m)となる。
また、図12には、同一形状の堰7の設置されたタンディッシュを用い、堰7の外側のタンディッシュの底部からアルゴンガスを吹き込む試験を実施し、アルゴンガスの吹き込み位置の鋳片介在物個数密度への影響を調査した結果を、併せて示す。タンディッシュ底部からアルゴンガスを吹き込む試験では、堰7と溶鋼流出口6との中間位置に、面積が0.009m2のガス吹き込み部を堰7の両側にそれぞれ1箇所設け(ガス吹き込み部の総面積=0.018m2)、ガス吹き込み部の総面積を庇状部9に設けたガス吹き込み部10の総面積と同一とした。
図12に示すように、庇状部9に設けたガス吹き込み部10から吹き込むアルゴンガス流量が下記の(2)式の範囲であるときに、介在物の低減効果が高いことがわかった。
20≦R≦300・・・(2)
但し、(2)式において、Rは、庇状部9の上部に設けたガス吹き込み部10から吹き込む、ガス吹き込み部単位面積あたりの不活性ガス流量(NL/(s×m2))である。
不活性ガス流量(R)が20NL/(s×m2)未満では、ガス流量が少なすぎ、ガス気泡による介在物捕捉効果が小さくなる。一方、不活性ガス流量(R)が300NL/(s×m2)を超えると、溶鋼13の上昇流が強くなりすぎ、それによりタンディッシュ内の溶鋼表面流速も速くなり、タンディッシュ内の溶鋼上に存在するタンディッシュスラグの巻き込みや削り込みが発生し、溶綱の清浄性が却って悪化する。
また、図12に示すように、タンディッシュ1の底部から吹き込む方法に比べて、庇状部9の上部から吹き込む方法の方が、介在物の低減効果が高いことがわかった。これは、庇状部9の上部から吹き込むことにより、ガス気泡分布の広がりを抑制できると同時に、ガス気泡内に捕捉された介在物の離脱を抑制でき、介在物を効率良く捕捉できることに基づく。
また、庇状部9からの吹き込み方法を、前述した「四方向吹込」、「長辺面直交吹込」、「長辺面平行吹込」の3種類に変更し、これら3種類の吹き込み方法による鋳片介在物個数密度への影響を調査した。調査結果を図13に示す。
この場合、「四方向吹込」では、ガス吹き込み部10の総面積を0.018m2とするタンディッシュ1を使用した。このタンディッシュ1は、図12に示すデータを調査する際に使用したタンディッシュ1と同一である。「長辺面直交吹込」では、「四方向吹込」で使用したタンディッシュ1を使用するものの、堰長辺の庇状部9の上部に設置したガス吹き込み部10からのガス吹き込みを行わず、堰短辺の庇状部9の上部に設置したガス吹き込み部10だけからアルゴンガス吹き込みを実施した。この場合のガス吹き込み部10の総面積は0.006m2(=2箇所×0.3m×0.01m)となる。また、「長辺面平行吹込」では、「四方向吹込」で使用したタンディッシュ1を使用するものの、堰短辺の庇状部9の上部に設置したガス吹き込み部10からのガス吹き込みを行わず、堰長辺の庇状部9の上部に設置したガス吹き込み部10だけからアルゴンガス吹き込みを実施した。この場合のガス吹き込み部10の総面積は0.012m2(=4箇所×0.3m×0.01m)となる。
図13に示すように、溶鋼注入部5を囲む全ての庇状部9から吹き込むこと、つまり、「四方向吹込」が、最も介在物の浮上分離効果に有効であることがわかった。但し、「長辺面直交吹込」及び「長辺面平行吹込」においても介在物個数密度は0.30個/m2未満である。図12を参照すれば、タンディッシュ1の底部から不活性ガスを吹き込む場合には介在物個数密度は0.30個/m2以上であり、この場合に比較して、介在物の低減効果が大きいことが確認できた。
即ち、本発明によれば、庇状部9の上部から不活性ガスを吹き込むので、溶鋼13から分離されにくい微細な介在物の浮上を促進することが可能となり、従来に比較してタンディッシュ1における介在物の浮上分離が促進される。
また、堰7の形状を(1)式に沿って最適化し、更に、庇状部9の上部から不活性ガスを吹き込むときには、より一層、タンディッシュ1における介在物の浮上分離が促進され、極めて清浄性の高い鋼鋳片14を製造することができる。
ところで、切り欠き12の開口幅が0.5mm未満では、切り欠き12を通過する溶鋼流量が少なすぎ、堰7で囲まれる空間内に溶鋼13が残留する虞があることから、切り欠き12の開口幅は0.5mm以上を確保することが好ましい。
また、実際の溶鋼注入部5は「点」ではなく、或る程度の面積を持っており、このような溶鋼注入部を四方から囲むと同時に、堰7で囲まれる空間の絶対量を確保するために、堰7の上部開口部のタンディッシュ長辺方向の長さを、少なくともロングノズル3の下端部内径と同等とし、好ましくはそれ以上とする。尚、図1及び図4では、面積を有する溶鋼注入部の中心位置を、溶鋼注入部5として表示している。
転炉での溶銑の脱炭精錬及びその後のRH真空脱ガス装置での真空脱ガス精錬によって溶製した約250トンのアルミキルド極低炭素鋼を、図1に示す構成の容量80トンの2ストランド方式のタンディッシュを有するスラブ連続鋳造設備で、鋼のスラブ鋳片に連続鋳造する試験を実施した。
その際に、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さH、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入流量Q、堰高さh、堰の上部開口部面積S、庇状部の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ短辺面までの距離L、庇状部の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ長辺面までの距離Wを変更して鋳造し、本発明の範囲を満足させた試験(本発明例1〜14)と、本発明の範囲を満足しない試験(比較例1〜3)とを行った。
また、その際に、矩形の堰内部空間のタンディッシュ長辺方向の長さ(L’)とタンディッシュ短辺方向の長さ(W’)との比(L’/W’)を0.25〜4.5の範囲で変化させた。全てのタンディッシュで、二箇所の切り欠きの開口幅をそれぞれ20mm、庇状部の突出長(=壁部内壁面からの突出長さ)を0.12m、壁部と庇状部とを結ぶ円弧の半径を0.06mとした。堰の形状に応じてタンディッシュ内溶鋼の最大表面流速(Ve)は0.08〜0.52m/sの範囲内になった。
また、比較のために、堰を設置していない以外は試験鋳造と同一のタンディッシュを使用した鋳造試験も実施した(従来例1)。
表1に、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さ、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入流量、使用したタンディッシュの堰の形状を示す。また、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さ、溶鋼注入流量及び堰形状から定まる(3)式の値も示す。また更に、表1に、比(L’/W’)、並びに、耐火物製の棒をタンディッシュ内の溶鋼に浸漬し、この棒の溶鋼流による傾斜角度から求めたタンディッシュ内溶鋼の最大表面流速(Ve)の値を示す。
Figure 0005807719
鋳造後、超音波探傷測定により鋳片の介在物数を調査した。図14に、鋳片の介在物数の調査結果を示す。尚、図14は、堰を配置していないタンディッシュを使用した従来例1での介在物測定値を基準(=1.0)として指数化して表示している。
図14に示すように、本発明を適用することで、スラブ鋳片の介在物数を大幅に削減できることが確認できた。つまり、本発明を適用することにより、タンディッシュにおける介在物の浮上効果を大幅に促進できることが確認できた。
転炉での溶銑の脱炭精錬及びその後のRH真空脱ガス装置での真空脱ガス精錬によって溶製した約250トンのアルミキルド極低炭素鋼を、図4に示す構成の2ストランド方式のタンディッシュを有するスラブ連続鋳造設備で、鋼のスラブ鋳片に連続鋳造する試験を実施した。
使用したタンディッシュは、溶鋼収容容量が80トンであり、このタンディッシュに、堰長辺の長さが1200mm、堰短辺の長さが600mm、堰高さが230mmである、庇状部を有する堰を設置した。それぞれの堰長辺の庇状部の上部に、長さが0.3mで幅が0.01mのガス吹き込み部を、切り欠きを挟んで2箇所に設置した。また、それぞれの堰短辺の庇状部の上部に、長さが0.3mで幅が0.01mのガス吹き込み部を設置した。ガス吹き込み部の総面積は、0.018m2(=6箇所×0.3m×0.01m)となる。この堰には、幅10mmの切り欠きをタンディッシュの長辺面側にそれぞれ1個ずつ設置した。
このタンディッシュを用い、「四方向吹込」では、全てのガス吹き込み部(総面積=0.018m2)から不活性ガスとしてアルゴンガスを吹き込んだ。「長辺面直交吹込」では、堰長辺の庇状部の上部に設置したガス吹き込み部からのガス吹き込みを行わず、堰短辺の庇状部の上部に設置したガス吹き込み部(総面積=0.006m2)だけからアルゴンガスを吹き込んだ。また、「長辺面平行吹込」では、堰短辺の庇状部の上部に設置したガス吹き込み部からのガス吹き込みを行わず、堰長辺の庇状部の上部に設置したガス吹き込み部(総面積=0.012m2)だけからアルゴンガスを吹き込んだ。
庇状部のガス吹き込み部はポーラスレンガを使用し、ポーラスレンガを庇状部に埋め込んでガス吹き込み部を形成した。
試験では、庇状部のガス吹き込み部から吹き込むアルゴンガス流量を変更し、本発明の範囲を満足させた試験(本発明例21〜28)と、本発明の範囲を満足しない試験(比較例22〜26)とを行った。また、庇状部から鋳型への溶鋼流出口方向に離れた、タンディッシュの底部からアルゴンガスを吹き込む試験(比較例21)も行った。比較例21では、ガス吹き込み部の総面積を0.018m2とした。また更に、比較のために、堰を設置していない以外は試験鋳造と同一のタンディッシュを使用した鋳造試験も実施した(従来例21)。表2に、タンディッシュ内の溶鋼に吹き込んだアルゴンガス流量及び吹き込み位置を示す。
Figure 0005807719
鋳造後、超音波探傷測定によりスラブ鋳片の介在物数を調査した。図15に、鋳片の介在物数の調査結果を示す。
図15に示すように、本発明を適用することで、スラブ鋳片の介在物数を大幅に削減できることが確認できた。つまり、本発明を適用することにより、タンディッシュにおける介在物の浮上効果を大幅に促進できることが確認できた。
1 タンディッシュ
2 鋳型
3 ロングノズル
4 浸漬ノズル
5 溶鋼注入部
6 溶鋼流出口
7 堰
8 壁部
9 庇状部
10 ガス吹き込み部
11 ガス導入管
12 切り欠き
13 溶鋼
14 鋼鋳片

Claims (6)

  1. 取鍋からの溶鋼注入流がタンディッシュ底部に衝突する溶鋼注入部とタンディッシュから鋳型への溶鋼流出口との間に、前記溶鋼注入部を四方向から囲んでタンディッシュの底部から上方に伸びる壁部と、該壁部の上端部に前記溶鋼注入部側を向いて水平方向に突出した庇状部と、を有する堰であって、前記壁部及び前記庇状部には、前記壁部から前記庇状部に亘って連続した切り欠きが一箇所以上設けられている堰が設置された連続鋳造用タンディッシュを用いて、脱酸された溶鋼を、取鍋から一旦タンディッシュに注入し、次いで、タンディッシュから鋳型に注入して鋼鋳片を連続鋳造するにあたり、
    前記堰の堰高さ、前記堰の上部開口部面積、前記庇状部の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ短辺面までの距離、前記庇状部の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ長辺面までの距離、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さ、及び、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入流量が、下記の(1)式を満足する範囲内として鋼鋳片を連続鋳造する、連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
    Figure 0005807719
    但し、(1)式において、Hは、タンディッシュ内の溶鋼湯面高さ(m)、hは、堰高さ(m)、Sは、庇状部を有する堰の上部開口部面積(m2)、ρは溶鋼密度(トン/m3)、Qは、取鍋からタンディッシュへの溶鋼の注入流量(トン/min)、Lは、庇状部の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ短辺面までの距離(m)、Wは、庇状部の溶鋼注入部側先端部からタンディッシュ長辺面までの距離(m)である。
  2. 前記壁部で囲まれる堰の内部空間は矩形であり、該矩形のタンディッシュ長辺方向の長さ(L’:単位m)とタンディッシュ短辺方向の長さ(W’:単位m)との比(L’/W’)が0.3〜4.0である、請求項1に記載の連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
  3. タンディッシュ内の溶鋼の最大表面流速(Ve)が0.10〜0.50m/sである、請求項1または請求項2に記載の連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
  4. 前記庇状部の上部には、不活性ガスを噴出させるガス吹き込み部が設けられ、且つ、前記壁部には、前記ガス吹き込み部に不活性ガスを供給するガス導入管が設けられており、前記ガス吹き込み部から、下記の(2)式を満足するガス流量でタンディッシュ内の溶鋼に不活性ガスを吹き込む、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
    Figure 0005807719
    但し、(2)式において、Rは、ガス吹き込み部から吹き込む、ガス吹き込み部単位面積あたりの不活性ガス流量(NL/(s×m2))である。
  5. 取鍋からの溶鋼注入流がタンディッシュ底部に衝突する溶鋼注入部とタンディッシュから鋳型への溶鋼流出口との間に、前記溶鋼注入部を四方向から囲んでタンディッシュの底部から上方に伸びる壁部と、該壁部の上端部に前記溶鋼注入部側を向いて水平方向に突出した庇状部と、を有する堰であって、前記壁部及び前記庇状部には、前記壁部から前記庇状部に亘って連続した切り欠きが一箇所以上設けられ、前記庇状部の上部のうちで、タンディッシュの長辺面と直交する面のみ、または、タンディッシュの長辺面に沿った面のみに、不活性ガスを噴出させるガス吹き込み部が設けられ、且つ、前記壁部には、前記ガス吹き込み部に不活性ガスを供給するガス導入管が設けられている堰が設置された連続鋳造用タンディッシュ。
  6. 請求項5に記載の連続鋳造用タンディッシュを使用し、前記ガス吹き込み部から、下記の(2)式を満足するガス流量でタンディッシュ内の溶鋼に不活性ガスを吹き込みながら、脱酸された溶鋼を、取鍋からタンディッシュに注入し、次いで、タンディッシュから鋳型に注入して鋼鋳片を連続鋳造する、連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法。
    Figure 0005807719
    但し、(2)式において、Rは、ガス吹き込み部から吹き込む、ガス吹き込み部単位面積あたりの不活性ガス流量(NL/(s×m2))である。
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