JP6493635B1 - 鋼の連続鋳造方法および薄鋼板の製造方法 - Google Patents

鋼の連続鋳造方法および薄鋼板の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、微小なスラグ系介在物の生成を抑制し、鋼の清浄度を向上させることが可能な鋼の連続鋳造方法を提供する。本発明は、取鍋6からタンディッシュ1を介して連続鋳造鋳型14内に溶鋼15を供給して連続鋳造する鋼の連続鋳造方法であって、ロングノズル5の側面に開口させたガス流路から、ロングノズル内を通過する溶鋼流に流量Q(NL/min)の窒素ガスを供給し、前記流量Qが、以下の(1)式を満たすことを特徴とする鋼の連続鋳造方法である。2 ≦ Q/W < 200×H1/2×D3/2・・・(1)ここで、Q:窒素ガス流量(NL/min)、W:溶鋼スループット(t/min)、H:ロングノズル浸漬深さ(m)、D:ロングノズル内径(m)である。

Description

本発明は、鋼の連続鋳造方法に関し、特に取鍋から連続鋳造タンディッシュに溶鋼を注入するためのロングノズルでのガス吹込みによるスラグ流出判定技術を用いる連続鋳造方法と、この連続鋳造方法を用いた薄鋼板の製造方法に関する。
高清浄度鋼の連続鋳造では、取鍋からタンディッシュに溶鋼を注入する際には、図1に示すように取鍋底部に設置された取鍋上ノズル7、取鍋スライディングノズル8、及びロングノズル5を介して溶鋼をタンディッシュ内溶鋼に注入することで、溶鋼の空気酸化やタンディッシュスラグ19の巻き込みを防止している。
特許文献1,2には、取鍋スラグの流出を検知する技術が記載されている。この技術では、図2に例示するスラグ流出検知装置を用いて、取鍋ノズルまたはロングノズルに不活性ガスを流し、溶鋼流への取鍋スラグの混入に起因する吸引力の変化を、不活性ガスの流量や背圧の変化によって検知する。これにより、スラグ流出を早期に検知して、タンディッシュでの溶鋼の再酸化の原因となる取鍋スラグの流入量を低減する。
特許文献3には、アルミナ介在物を低減するため、タンディッシュ内の溶鋼に、CaO/Al2O3が1.5以上の介在物吸収剤とSiO2を含む融点降下剤とを含むパウダーを投入して、溶鋼表面に滓化スラグを形成させ、浮上したアルミナ介在物をスラグに吸収させる溶鋼浄化方法が記載されている。
特許文献4には、不活性ガスを吹き込んでロングノズル内の圧力を大気圧よりも高くすることによって、(1)空気の吸い込みによる溶鋼の再酸化を防止すること、(2)ロングノズル内の不活性ガスの圧力が過大になって、ロングノズルの浸漬深さに対してロングノズル内の湯面位置が低下し過ぎることによって、ロングノズルの周囲に大量の不活性ガスが浮上(ボイリング)してスラグの巻き込みが生じることを防止すること、を目的としたガス吹き込み条件が記載されている。
特許文献5には、窒素濃度を高めた強度及び加工性等に優れる缶用鋼板が開示されている。特許文献6には、溶鋼に窒素を添加するための、特許文献1,2に類似のスラグ流出検知方法が開示されており、取鍋底部のノズルの、スラグ流出検知用のガス吹き込みに用いる開孔よりも下流側に設けた開孔から窒素含有ガスを吹き込んで加窒する方法が記載されている。
特開昭61−262454号公報 特開平2−70372号公報 特開平4−111952号公報 特開平2−187239号公報 特開2007−177315号公報 特開平4−75767号公報
鋼に高清浄度が要求される中、薄鋼板製品において欠陥を発生させた介在物の成分を詳細に調査した結果、タンディッシュ内のスラグの検出が多いことが判明した。タンディッシュスラグ系の大型介在物が薄鋼板製品に存在すると、アルミナクラスタ系の介在物の場合とは異なる形態で製品欠陥の問題が顕著となる場合がある。これらの介在物は圧延によって圧延方向に長く延ばされる。このとき、アルミナクラスタ系の介在物の場合には、微小なアルミナの一次粒子があまり変形することなく鋼中に分散した状態でその存在範囲が圧延方向に長く広げられる。これに対して、タンディッシュスラグ系の大型介在物の場合には、連続相を保ったまま薄く長く広げられるため、層状に薄く変形した介在物によって表裏面側の鋼が隔てられた部分が線状に形成されることになる。また、介在物の変形能は鋼よりも大幅に劣るため、表面側の鋼の厚みは著しく薄くなる。特に、容器向け素材などの0.2mm以下といった厚みの薄鋼板製品においては、曲げや深絞りなどの加工によって、上記の鋼が薄くなった部分で割れて線状の疵欠陥が顕在化する場合があり、スラグ系介在物サイズの極小化や含有量を低減させることが強く求められている。
特許文献3の方法は、アルミナ系介在物の低減には効果があり、上記のような0.2mm以下といった厚みの容器用の薄鋼板製品用素材の連続鋳造にも有効である。しかし、特許文献3の方法において、特許文献1,2のロングノズルへのガス吹込みによるスラグ流出検知技術を利用する場合、タンディッシュ内の溶鋼表面に浮上したガス気泡による撹拌に起因して、スラグ系の介在物が生成されるおそれがある。
特許文献4のように、ロングノズルへのガス吹込み条件を制御して、ボイリングを防止することにより、粗大なスラグ系介在物の生成はある程度抑制できる。しかし、上記のような0.2mm以下といった厚みの容器用の薄鋼板製品で問題となるような微小なスラグ系介在物まで十分低減することは困難であった。
特許文献5のような高窒素濃度の製品を製造する場合には、特許文献6のようにして溶鋼に溶解し易い窒素ガスを吹き込んで加窒しながらスラグ流出検知を行うことも行われていたが、スラグ系介在物の低減の観点からは、十分な効果は得られていなかった。
すなわち本発明は、上記課題に鑑み、微小なスラグ系介在物の生成を抑制し、鋼の清浄度を向上させることが可能な鋼の連続鋳造方法、およびこの連続鋳造方法を用いた薄鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明者らが鋭意検討したところ、タンディッシュ内のスラグが溶鋼中に微小な介在物として混入する原因は、ロングノズルからのスラグ流出検知用のガス吹き込みによって、タンディッシュ内のスラグ/溶鋼界面に小径のガス気泡が浮上することであることが分かった。そして、従来一般的に使用しているArガスはスラグ系介在物低減の支障となりうることが判明した。具体的には、Arガスは溶鋼に溶解しにくいため、タンディッシュ内溶鋼内を気泡として浮上して、スラグ/溶鋼界面を通過する際に、微小な溶融スラグ滴を生成してしまうのである。この問題を解決すべく本発明者らがさらに検討したところ、スラグ流出検知用のガス吹き込みに、Arガスに代えて、溶鋼内に溶解しやすい窒素ガスを用い、しかも窒素ガス流量を、溶鋼スループット、ロングノズル浸漬深さ、およびロングノズル内径との関係で所定の範囲に調整することが重要であることを見出した。これにより、ガスを吹き込んでから気泡がタンディッシュ内の溶鋼表面に到達するまでに気泡を鋼中に溶解させて、タンディッシュ内のスラグ/溶鋼界面を通過する気泡を低減あるいは微小化することができる。その結果、気泡がタンディッシュ内のスラグ/溶鋼界面を通過することに起因する微小なスラグ系介在物の生成を抑制できることを見出した。
本発明は、上記の知見に基づき完成されたものであり、その要旨構成は、以下のとおりである。
[1]取鍋からタンディッシュを介して連続鋳造鋳型内に溶鋼を供給して連続鋳造する、鋼の連続鋳造方法であって、
取鍋の底部に設けたノズルに連通するロングノズルの先端を、溶融スラグに表面を覆われたタンディッシュ内溶鋼に浸漬させた状態で、該ロングノズルを介して、前記取鍋から供給する溶鋼を前記タンディッシュ内溶鋼に注入し、
その際、前記ロングノズルの側面に開口させたガス流路から、前記ロングノズル内を通過する溶鋼流に流量Q(NL/min)の窒素ガスを供給し、
前記流量Qが、以下の(1)式を満たすことを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
2 ≦ Q/W < 200×H1/2×D3/2 ・・・(1)
ここで、Q:窒素ガス流量(NL/min)、W:溶鋼スループット(t/min)、H:ロングノズル浸漬深さ(m)、D:ロングノズル内径(m)である。
[2]前記溶融スラグが少なくとも液相スラグを含み、CaO、SiO2、Al2O3及びMgOの4元系における前記溶融スラグの組成が下記(2)式及び(3)式を満たす、上記[1]に記載の鋼の連続鋳造方法。
{(%CaO)+(%MgO)}/(%SiO2) ≧ 1 ・・・(2)
25 ≦ (%Al2O3) ≦ 45 ・・・(3)
ここで、(%CaO)、(%SiO2)、(%Al2O3)及び(%MgO)は、それぞれCaO、SiO2、Al2O3及びMgOの質量百分率であり、合計が100となるように換算した値である。
[3]前記溶鋼を用いて製造する鉄鋼製品の窒素含有量の目標範囲の上限値が50質量ppm以下であり、前記溶鋼を前記上限値よりも10質量ppm以上低い窒素含有量とするように精錬した後に連続鋳造する、上記[1]または[2]に記載の鋼の連続鋳造方法。
[4]前記溶鋼を用いて製造する鉄鋼製品の窒素含有量の目標範囲の下限値が80質量ppm以上であり、前記溶鋼を前記下限値よりも高い窒素含有量とするように精錬した後連続鋳造する、上記[1]または[2]に記載の鋼の連続鋳造方法。
[5]前記窒素ガスの流量および/または背圧の変化を検出することにより、前記タンディッシュ内への取鍋スラグの流出を検知する、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載の鋼の連続鋳造方法。
[6]上記[1]〜[5]のいずれか一項に記載の鋼の連続鋳造方法を用いて製造した鋼の鋳片を、熱間圧延後、冷間圧延して、板厚0.2mm以下の容器用鋼板または絞り加工用鋼板を製造することを特徴とする薄鋼板の製造方法。
本発明の鋼の連続鋳造方法および薄鋼板の製造方法によれば、微小なスラグ系介在物の生成を抑制し、鋼の清浄度を向上させることができる。
一般的な鋼の連続鋳造装置の溶鋼注入部を示す概略断面図である。 本発明の一実施形態による鋼の連続鋳造方法において用いる連続鋳造装置の、ロングノズルおよびスラグ流出検知装置の概要を示す模式図である。 実験例1において、溶鋼スループットWをパラメータとしたときの、窒素ガス流量Qと介在物密度指数との関係を示すグラフである。 実験例1において、溶鋼スループットWをパラメータとしたときの、Q/(W×H1/2×D3/2)と介在物密度指数との関係を示すグラフである。 実験例2において、ロングノズル内径Dをパラメータとしたときの、窒素ガス流量Qと介在物密度指数との関係を示すグラフである。 実験例2において、ロングノズル内径Dをパラメータとしたときの、Q/(W×H1/2×D3/2)と介在物密度指数との関係を示すグラフである。 実験例3において、ロングノズル浸漬深さHをパラメータとしたときの、窒素ガス流量Qと介在物密度指数との関係を示すグラフである。 実験例3において、ロングノズル浸漬深さHをパラメータとしたときの、Q/(W×H1/2×D3/2)と介在物密度指数との関係を示すグラフである。
本発明の一実施形態による鋼の連続鋳造方法は、取鍋からタンディッシュを介して連続鋳造鋳型内に溶鋼を供給して連続鋳造するものであり、例えば図1に示す溶鋼注入部を有する一般的な連続鋳造装置を用い、さらに、スラグ流出検知装置としては図2に示す構成を用いて、実施することができる。
図1に示す連続鋳造装置は、2ストランド型のスラブ連続鋳造装置であり、タンディッシュ1の両端部に鋳型への溶鋼流出孔2が設けられ、タンディッシュ1の中央部に取鍋6からの溶鋼の湯当り部3が配置されている。
図1において、外殻を鉄皮9とし、この鉄皮9の内側を耐火物10で施工されたタンディッシュ1が、タンディッシュカー(図示せず)に搭載されて連続鋳造鋳型14の上方所定位置に配置される。また、タンディッシュ1の上方所定位置には、溶鋼15を収容した取鍋6が配置されている。取鍋6の底部には取鍋上ノズル7が設置される。この取鍋上ノズル7の下面に接して、固定板8A及び摺動板8Bからなる取鍋スライディングノズル8が溶鋼流量制御装置として設置される。更に、取鍋スライディングノズル8の下面に接して、大気を遮断するためのロングノズル5が接続されている。摺動板8Bは、往復型アクチュエーター(図示せず)に接続されており、往復型アクチュエーターの作動により、固定板8Aと密に接触したまま移動する。この移動により固定板8Aの開口部と摺動板8Bの開口部との開口部面積を調整することで、取鍋6からタンディッシュ1への溶鋼注入量が制御される。なお、取鍋上ノズル7内で溶鋼が凝固して取鍋上ノズル7を閉塞することを防ぐために、取鍋の移送中には取鍋上ノズル7には溶鋼が侵入せぬようにノズル詰砂を詰めている。また、タンディッシュ1の底部には、溶鋼流出孔2を形成するタンディッシュ上ノズル11が耐火物10と嵌合して設置される。このタンディッシュ上ノズル11の下面に接して、固定板12A及び摺動板12Bからなるタンディッシュスライディングノズル12が溶鋼流量制御装置として設置される。更に、タンディッシュスライディングノズル12の下面に接して、先端を連続鋳造鋳型14の内部の溶鋼15に浸漬させた浸漬ノズル13が接続されている。摺動板12Bは、往復型アクチュエーター(図示せず)に接続されており、往復型アクチュエーターの作動により、固定板12Aと密に接触したまま移動する。この移動により固定板12Aの開口部と摺動板12Bの開口部との開口部面積を調整することで、タンディッシュ1から鋳型14への溶鋼供給量が制御される。
タンディッシュ1の底面は、ロングノズル5の直下に位置する湯当り部3の部位が最も高くなり、一方、湯当り部3の両側に位置する溶鋼流出孔2の部位が最も低くなっている。湯当り部3の底面及び溶鋼流出孔2の部位の底面はともに水平になっていて、湯当り部3を含む水平部から溶鋼流出孔2の部位を含む水平部にかけての底面は傾斜面となっており、湯当り部3を含む水平部の端部にはそれぞれ堰4が設置されている。
ロングノズル5の先端を、タンディッシュスラグ19(溶融スラグ)に表面を覆われたタンディッシュ内溶鋼に浸漬させた状態で、ロングノズル5を介して、取鍋6から供給する溶鋼をタンディッシュ内溶鋼に注入する。さらに、タンディッシュ1に溶鋼15を滞在させた状態で、タンディッシュ1から溶鋼流出孔2を介して連続鋳造鋳型14に溶鋼15を供給する。鋳型14に供給された溶鋼15は、鋳型14と接触して冷却されて凝固シェル17を形成し、外殻を凝固シェル17として内部を未凝固の溶鋼15とする鋳片16が、連続鋳造鋳型14の下方に連続的に引き抜かれ、やがて中心部まで完全に凝固して鋳片が製造される。取鍋6からタンディッシュ1への溶鋼15の注入流はロングノズル5によって大気と遮断されている。また、タンディッシュ1から鋳型14への溶鋼15の注入流は浸漬ノズル13によって大気と遮断されている。また、取鍋6内溶鋼はその表面が取鍋スラグ18によって覆われており、タンディッシュ1内溶鋼はその表面がタンディッシュスラグ19によって覆われている。
ここで、取鍋6内の溶鋼がなくなった場合には、空の取鍋を別のヒートの溶鋼が収容された取鍋と交換して連続連続鋳造(以下、「連連鋳」という。)が行われる。取鍋6内の溶鋼がなくなるときには、取鍋スラグ18がロングノズル5内に流入するので、これを早期に検知して、取鍋スラグ18がタンディッシュ1内に流出するのを抑制する必要がある。この検知方法を、図2を参照して説明する。
ガス配管20が区画するガス流路はロングノズル5の側面に開口しており、このガス流路を介して、ロングノズル内を通過する溶鋼流に不活性ガスを供給する。ガス配管20は、N用配管21とAr用配管22が合流してなる。配管21,22にそれぞれ設けられた減圧弁23,24と、ガス配管20に設けられた調節弁25を制御することによって、ガス配管20内での不活性ガスの種類および流量を制御できる。
本実施形態では、ロングノズル5を介して、取鍋6から供給する溶鋼をタンディッシュ内溶鋼に注入する際に、ガス配管20から、ロングノズル内を通過する溶鋼流に窒素ガスを供給する。ロングノズル内を溶鋼のみが通過している段階では、ガス配管20内のガス流路にかかる吸引力は一定であるため、ガス配管20に設けた圧力計26や流量計27が示す圧力(背圧)や流量は一定である。一方、ロングノズル内を溶鋼に加えて取鍋スラグ18も通過するようになると、取鍋スラグ18は溶鋼よりも軽量のため、吸引力が小さくなる。その結果、圧力計26が示す圧力(通常は大気圧に対して負圧)は上昇し、流量計27が示す流量は小さくなる。このような、窒素ガスの流量および/または背圧の変化を記録計28で検出することにより、タンディッシュ1内への取鍋スラグ18の流出を検知する。
本発明者らは、図1,2に示す2ストランド型のスラブ連続鋳造装置を用いて、取鍋スラグ流出検知用のロングノズルへの吹込みガスとして溶鋼に溶解する窒素ガスを使用するとともに、種々の溶鋼スループットW(t/min)、ロングノズル浸漬深さH(m)及びロングノズル内径D(m)の条件において、微小介在物の生成に及ぼす窒素ガス流量Q(NL/min)の影響について調査した。以下に、実験例1〜3として説明する。
各実験例においては、板厚0.2mm以下に冷間圧延した薄鋼板を漏洩磁束式の介在物センサーで測定し、粒径約100μm以上の微小介在物の鋼中の個数密度を評価した。すると、この介在物の個数密度は、Q/(W×H1/2×D3/2)を指標とすることによって、種々の条件における調査結果を統一的に整理できることを見出した。
上記の介在物の個数密度を、ロングノズルへの吹込みガスとしてArガスを使用し、溶鋼スループットWを7.0(t/min)、ロングノズル浸漬深さHを0.5(m)、ロングノズル内径Dを0.175(m)、定常鋳込み時のArガス流量QArを20(NL/min)とした場合の値を基準(すなわち1)とする指数(介在物密度指数)で種々の条件において評価した。
(実験例1)
まず、W(t/min)をパラメータとして5、7、9と変更し、Hを0.4mで、Dを0.175mで一定とした条件で、Q(NL/min)を15〜100の範囲で変更した場合の介在物密度指数の変化を調査し、図3に結果を示した。いずれの溶鋼スループットWにおいても、窒素ガス流量Qが増大するに従って介在物密度指数が増大する傾向となっており、また、相対的にWが小さい場合の方がこの傾向が顕著になっている。
そこで、グラフの横軸をQとともにWも用いる指標に変更し、Wの影響を種々評価した結果、図4のように、Q/(W×H1/2×D3/2)を指標とすることによって、種々の条件における調査結果を統一的に整理できることが分かった。
(実験例2)
次に、ロングノズル内径D(m)をパラメータとして0.115、0.145、0.175と変更し、Hを0.4mで、Wを7t/minで一定とした条件で、Q(NL/min)を15〜80の範囲で変更した場合の介在物密度指数の変化を調査し、図5に結果を示した。いずれのロングノズル内径Dにおいても、窒素ガス流量Qが増大するに従って介在物密度指数が増大する傾向となっており、また、相対的にDが小さい場合の方がこの傾向が顕著になっている。
そこで、グラフの横軸をQとともにDも用いる指標に変更し、Dの影響を種々評価した結果、図6のように、Q/(W×H1/2×D3/2)を指標とすることによって、種々の条件における調査結果を統一的に整理できることが分かった。
(実験例3)
次に、ロングノズル浸漬深さH(m)をパラメータとして0.2、0.3、0.4、0.5と変更し、Dを0.175mで、Wを7t/minで一定とした条件で、Q(NL/min)を15〜80の範囲で変更した場合の介在物密度指数の変化を調査し、図7に結果を示した。いずれのロングノズル浸漬深さHにおいても、窒素ガス流量Qが増大するに従って介在物密度指数が増大する傾向となっており、また、相対的にHが小さい場合の方がこの傾向が顕著になっている。
そこで、グラフの横軸をQとともにHも用いる指標に変更し、Hの影響を種々評価した結果、図8のように、Q/(W×H1/2×D3/2)を指標とすることによって、種々の条件における調査結果を統一的に整理できることが分かった。
以上のように、取鍋スラグ流出検知用のロングノズルへの吹込みガスとして窒素ガスを使用した場合に、窒素ガス流量Q(NL/min)、溶鋼スループットW(t/min)、ロングノズル浸漬深さH(m)、及びロングノズル内径D(m)の種々の操業条件において、Q/(W×H1/2×D3/2)を指標とすることによって、介在物密度指数が統一的に整理できることが分かった。そして、指標値Q/(W×H1/2×D3/2)を200未満、より望ましくは150未満とすることにより、ロングノズルへの吹込みガスとしてArガスを使用する従来技術よりも介在物の個数密度を大幅に低減できることが確認できた。
ただし、溶鋼スループットWに対して窒素ガス流量Qを小さくし過ぎると、定常注入時においてもスラグ流出検知用ガスの吹込み圧力(負圧)がハンチングして安定せず、スラグ流出に伴う吹込み圧力の上昇を判定するのが難しくなる場合がある。従って、窒素ガスの吹込み圧力を安定させて、スラグ流出を短時間で精度よく判定することを可能とするため、Q/Wを2以上、より望ましくは3以上とすることが好ましい。
つまり、Q/Wを下記(1)式を満たす範囲とすることにより、スラグ流出検知用ガスとして窒素ガスを用いた場合において、スラグ流出を短時間で精度よく判定することを可能としつつ、タンディッシュスラグに起因する微小介在物の生成を抑制することができる。
2 ≦ Q/W < 200×H1/2×D3/2 ・・・(1)
Q:窒素ガス流量(NL/min)
W:溶鋼スループット(t/min)
H:ロングノズル浸漬深さ(m)
D:ロングノズル内径(m)
上記(1)式の条件式は、Wが4〜12t/min、Hが0.2〜0.8m、Dが0.1〜0.25mの幅広い条件にわたって適用でき、スラグ流出の判定を可能としつつ微小介在物の抑制に効果があることを実験的に確認した。
なお、上記の調査において、タンディッシュ内の溶鋼を大気から遮断するためにタンディッシュへ添加されるタンディッシュフラックスとしては表1に示した組成のものを用い、取鍋上ノズルを開放した際に、タンディッシュ内へ流れ込むノズル詰砂の量及び溶鋼のタンディッシュへの流入量に応じて添加した。
Figure 0006493635
タンディッシュスラグは、添加したタンディッシュフラックス、SiOが主要な成分であるノズル詰砂、Alが主要な成分であり鋼中から浮上した脱酸生成物、CaO及びAlが主要な成分でありSiO、MgO、FeO等を含有する取鍋スラグの流入分、並びに高アルミナ質耐火物にMgOコーティングを施すことが一般的であるタンディッシュの内張り耐火物の溶解分等、が合わさって合成される。従って、それぞれの混合割合の変化や、スラグと溶鋼との反応によって、タンディッシュスラグの組成は変化する。これらの結果として、タンディッシュスラグの組成が、CaO、SiO、Al及びMgOの4元系において、{(%CaO)+(%MgO)}/ (%SiO)≧1、且つ、25≦(%Al)≦45の範囲を連続鋳造中に推移するようにした。ここで、(%CaO)、(%SiO)、(%Al)及び(%MgO)は、それぞれCaO、SiO、Al及びMgOの質量百分率であり、これらの合計が100となるように換算した値である。タンディッシュスラグの組成の例を表2に示す。
Figure 0006493635
上記の組成範囲のスラグでは、タンディッシュ内の溶鋼温度において低粘度の液相が多量に生じて、溶鋼から浮上したAl系介在物を効率よく吸収できると共に、溶鋼中のAlがスラグによって酸化されてAl系介在物が増加することを抑制できる。
この際、本発明の対象とする鋼は、主には鋼中Al含有量が0.005〜0.06質量%のAlキルド鋼であるが、必ずしもこれには限定されない。タンディッシュスラグ系の介在物を特に低減することが望ましい場合には、上記のAlキルド鋼に限らず本発明を適用することができる。
上記のような流動性の高いスラグでは、溶鋼中から浮上した気泡による撹拌で微小なスラグ系介在物を生じ易いので、ロングノズルへの吹込みガスには、Arガスに代えて溶鋼に溶解し易い窒素ガスを用いるとともに、操業条件に応じた適正な窒素ガス吹込み速度に制限する必要がある。
ただし、スラグ流出検知用ガスにArガスに代えて窒素ガスを用いる場合、鋼中窒素濃度の上昇が避けられない。このため、精錬段階において予め十分に窒素濃度を低下させておくことが必要であり、溶鋼を用いて製造する鉄鋼製品の窒素含有量の目標範囲の上限値よりも10質量ppm以上低い窒素含有量とするように該溶鋼を精錬することが望ましい。従って、この上限値が50ppm以下である場合には、転炉等の精錬工程では、連続鋳造に供する溶鋼の窒素含有量を十分低下させることに留意して、使用する副原料や各種プロセスガス種、合金添加方法等を決定する必要がある。
また、目標窒素含有量が例えば80質量ppm以上と高い鋼種の連続鋳造において、従来はロングノズルに多量の窒素ガスを吹き込んで加窒する方法が用いられていた。しかし、本発明の方法では、ロングノズルに吹き込む窒素ガス流量を必ずしも大きくできず、十分な加窒量を確保できるとは限らない。従って、目標窒素含有量の下限値が80質量ppm以上の鋼種の連続鋳造においても、精錬段階においてこの下限値よりも高い窒素含有量とするように、精錬方法、副原料、添加合金等を決定する必要がある。
以上のようにして連続鋳造した鋳片を熱間圧延後、板厚0.2mm以下に冷間圧延して製造した容器用鋼板あるいは絞り加工用鋼板では、スラグ流出検知用ガスにArガスを用いていた従来の方法と比較して、スラグ系の微小介在物が低減されたことにより、プレス加工後の線状疵による不良率が1/2以下と大幅に低減できた。
図1,2に示す2ストランド型のスラブ連続鋳造装置を用いて、容器向け素材の低炭アルミキルド鋼の連続鋳造にて、本発明例と比較例を比較する実験を行った。
溶銑予備処理で脱燐処理を施した溶銑を容量300トンの転炉で脱炭して得た溶鋼を未脱酸状態で取鍋に受鋼した。その後、取鍋内のスラグ上にアルミ灰を添加してスラグを還元改質してから、RH脱ガス装置でアルミを添加して溶鋼を脱酸し、二次精錬を行った。二次精錬を経て表3に示す成分の溶鋼を得た後、2ストランドの垂直曲げスラブ連続鋳造機にて熱間圧延用の素材である厚さ260mmの鋼スラブ鋳片を製造した。図1に示すように、取鍋6の底部の取鍋上ノズル7から、ロングノズル5を介して容量50トンのタンディッシュ1に溶鋼を注入した。さらにタンディッシュ1の底部のタンディッシュ上ノズル11から浸漬ノズル13を介して連続鋳造鋳型14に注入して鋳片16を引抜き、表4に示した各条件で連続鋳造を実施した。連続鋳造鋳型内の溶鋼レベルを一定に保つようにタンディッシュスライディングノズル12の開度を自動制御するとともに、定常鋳込み時においてタンディッシュ内の溶鋼量を一定に保つように取鍋スライディングノズル8の開度を自動制御した。取鍋からの溶鋼スループットWは、単位時間の間に引き抜いた鋳片の質量とタンディッシュ内溶鋼質量の増加量との和によって算出される。
Figure 0006493635
Figure 0006493635
取鍋からの溶鋼注入中に、図2に概要を模式的に示した装置を用いて、ロングノズル5の上部に設けたガス吹込み孔からスラグ流出検知用のガスを吹き込んだ。この際、ガスの吹込み圧力及びガスの吹込み速度を測定した結果に基づいて、取鍋からの溶鋼注入末期の取鍋スラグ流出を判定して、取鍋からの溶鋼の注入を終了し、取鍋交換を行った。スラグ流出検知用のガスとして窒素ガスまたはアルゴンガスを用い、減圧弁23又は24で所定の供給圧に調整した後、定常鋳込み時において所定の吹込み速度Q(NL/min)となるように調整した流量調節弁25の開度を一定に保ち、流量調節弁25の下流側(ロングノズルの吹込み孔側)に設けた圧力計26および流量計27で、ガスの吹込み圧力及び吹込み速度を測定した。取鍋からの溶鋼注入の末期に注入流に取鍋スラグが混入するようになると、ロングノズル内の落下流による吸引力が減少し、ガスの吹込み圧力が上昇するとともにガスの吹込み速度が低下する。そこで、これら吹込み圧力および吹込み速度の少なくとも何れか一方を検知して、取鍋の溶鋼注入を終了し、取鍋を交換して連連鋳を継続した。
何れの試験条件においても、タンディッシュフラックスは表1に示した組成のものを用い、ノズル詰砂及び溶鋼のタンディッシュへの流入量に応じて添加し、その結果、タンディッシュスラグの組成が、CaO、SiO、Al及びMgOの4元系において、{(%CaO)+(%MgO)}/ (%SiO)≧1、且つ、25≦(%Al)≦45の範囲を連続鋳造中に推移するようにして、溶鋼/スラグ界面近傍に浮上した介在物の吸収促進を図った。タンディッシュスラグの組成は、取鍋からの溶鋼注入量が、取鍋内の初期の溶鋼量の10%、50%及び90%となった各時点においてタンディッシュから試料を採取し、蛍光X線分析装置によって分析して求めた。
目標窒素濃度(鋼製品の窒素含有量の目標範囲)の低い鋼種A及び目標窒素濃度の高い鋼種Bについて、連続鋳造時のスラグ流出検知用ガスのガス種及びガス吹込み速度Q(Nl/min)、ロングノズルの内径D(m)及び浸漬深さH(m)、取鍋からの溶鋼スループットW(t/min)の各条件を表4のように変更し、各発明例及び各比較例を実施した。
目標窒素濃度の低い鋼種Aにおいてスラグ流出検知用ガスに窒素ガスを用いた発明例1及び比較例2では、溶鋼の窒素含有量を低減させるため、転炉精錬時に熱源として通常添加するコークスを使用しないで、熱源としては比較的高価な土壌黒鉛またはフェロシリコンを使用した。目標窒素濃度の高い鋼種Bにおいて本発明を実施した発明例2では、2次精錬段階での溶鋼の窒素含有量を十分高めておくため、RH処理後に窒化マンガンを添加するとともに窒素ガスを吹き込んで溶鋼を撹拌して成分調整を行った。
連続鋳造機にて熱間圧延用の鋼素材である鋼スラブとした後、これらの鋼スラブを、熱間仕上げ温度:890℃、巻き取り温度:650℃で熱間圧延し、酸洗後、圧延率92%で冷間圧延を施し、板厚0.14mmとした。次いで連続焼鈍炉にて焼鈍温度760℃に昇温後、500℃までの平均冷却速度5℃/sで冷却する連続焼鈍を施した。その後、圧延率1.5%で調質圧延を施した後、これによって得られた鋼板を介在物直径100μmまで検出可能な漏洩磁束式の介在物センサーを有する製造ラインへ通板することで介在物指数(単位質量の鋼中の直径100μm以上の介在物の個数密度を、スラグ流出検知用ガスにアルゴンガスを用いた比較例1の場合の値で除して指数化した値)の評価を行った。
スラグ流出検知用ガスとして窒素ガスを用いて、Q/(W×H1/2×D3/2)<200を満たす条件とした発明例1,2では、介在物指数が大幅に低減し、得られた鋼板製品を食缶用容器にプレス加工した製品の線状疵による不良率が1/2以下と大幅に低減できた。
スラグ流出検知用ガスとして窒素ガスを用いても、Q/(W×H1/2×D3/2)<200の条件を満たさなかった比較例2,3では、介在物指数の減少は認められず、プレス加工後の製品の線状疵による不良率もアルゴンガスを用いた比較例1と同程度であった。
何れの試験条件においても、取鍋からの溶鋼注入末期におけるスラグ流出検知用ガスの吹込み圧の変化の検知状況は良好であり、取鍋スラグの流出検知には問題は無かった。
本発明の鋼の連続鋳造方法および薄鋼板の製造方法によれば、微小なスラグ系介在物の生成を抑制し、鋼の清浄度を向上させることができる。
1 タンディッシュ
2 溶鋼流出孔
3 湯当り部
4 堰
5 ロングノズル
6 取鍋
7 取鍋上ノズル
8 取鍋スライディングノズル
9 タンディッシュ鉄皮
10 耐火物
11 タンディッシュ上ノズル
12 タンディッシュスライディングノズル
13 浸漬ノズル
14 連続鋳造鋳型
15 溶鋼
16 鋳片
17 凝固シェル
18 取鍋スラグ
19 タンディッシュスラグ
20 ガス配管
21 N用配管
22 Ar用配管
23,24 減圧弁
25 調節弁
26 圧力計
27 流量計(マスフロメーター)
28 記録計
H ロングノズル浸漬深さ
D ロングノズル内径

Claims (6)

  1. 取鍋からタンディッシュを介して連続鋳造鋳型内に溶鋼を供給して連続鋳造する、鋼の連続鋳造方法であって、
    取鍋の底部に設けたノズルに連通するロングノズルの先端を、溶融スラグに表面を覆われたタンディッシュ内溶鋼に浸漬させた状態で、該ロングノズルを介して、前記取鍋から供給する溶鋼を前記タンディッシュ内溶鋼に注入し、
    その際、前記ロングノズルの側面に開口させたガス流路から、前記ロングノズル内を通過する溶鋼流に流量Q(NL/min)の窒素ガスを供給し、
    前記流量Qが、以下の(1)式を満たすことを特徴とする鋼の連続鋳造方法。
    2 ≦ Q/W < 200×H1/2×D3/2 ・・・(1)
    ここで、Q:窒素ガス流量(NL/min)、W:溶鋼スループット(t/min)、H:ロングノズル浸漬深さ(m)、D:ロングノズル内径(m)である。
  2. 前記溶融スラグが少なくとも液相スラグを含み、CaO、SiO2、Al2O3及びMgOの4元系における前記溶融スラグの組成が下記(2)式及び(3)式を満たす、請求項1に記載の鋼の連続鋳造方法。
    {(%CaO)+(%MgO)}/(%SiO2) ≧ 1 ・・・(2)
    25 ≦ (%Al2O3) ≦ 45 ・・・(3)
    ここで、(%CaO)、(%SiO2)、(%Al2O3)及び(%MgO)は、それぞれCaO、SiO2、Al2O3及びMgOの質量百分率であり、合計が100となるように換算した値である。
  3. 前記溶鋼を用いて製造する鉄鋼製品の窒素含有量の目標範囲の上限値が50質量ppm以下であり、前記溶鋼を前記上限値よりも10質量ppm以上低い窒素含有量とするように精錬した後に連続鋳造する、請求項1または2に記載の鋼の連続鋳造方法。
  4. 前記溶鋼を用いて製造する鉄鋼製品の窒素含有量の目標範囲の下限値が80質量ppm以上であり、前記溶鋼を前記下限値よりも高い窒素含有量とするように精錬した後連続鋳造する、請求項1または2に記載の鋼の連続鋳造方法。
  5. 前記窒素ガスの流量および/または背圧の変化を検出することにより、前記タンディッシュ内への取鍋スラグの流出を検知する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の鋼の連続鋳造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の鋼の連続鋳造方法を用いて製造した鋼の鋳片を、熱間圧延後、冷間圧延して、板厚0.2mm以下の容器用鋼板または絞り加工用鋼板を製造することを特徴とする薄鋼板の製造方法。
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