JP2647707B2 - タンディッシュへの注湯方法 - Google Patents

タンディッシュへの注湯方法

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JP2647707B2 JP737789A JP737789A JP2647707B2 JP 2647707 B2 JP2647707 B2 JP 2647707B2 JP 737789 A JP737789 A JP 737789A JP 737789 A JP737789 A JP 737789A JP 2647707 B2 JP2647707 B2 JP 2647707B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、取鍋からタンディッシュに溶鋼等の溶融金
属を注湯する際、スラグ等の介在物の巻込みを抑制し、
タンディッシュ内の溶融金属を清浄状態に維持する注湯
方法に関する。
〔従来の技術〕
連続鋳造等において、取鍋からタンディッシュに溶鋼
等の溶融金属を注湯する際、第3図に示すように、タン
ディッシュ内の溶湯プールに下端が浸漬されたロングノ
ズルを使用することが知られている。このロングノズル
51は、スライディングノズル52を介して取鍋53の底壁に
設けられた開口部54に接続されている。また、ロングノ
ズル51の下端は、タンディッシュ55内の溶湯プール56に
浸漬されている。そして、スライディングノズル52の開
度を調節しながら、取鍋53に収容されている溶融金属57
をロングノズル51を介してタンディッシュ55に注湯す
る。この注湯に際しては、溶湯プール56の湯面に浮遊し
ているスラグ層58が、ロングノズル51からの注入流によ
って溶湯プール56内に巻き込まれ、溶融金属の清浄度を
低下させる場合もある。
このようなスラグ層58の巻込み等を防止するため、溶
湯プール56に浸漬されるロングノズル51の下端を、溶湯
プール56の湯面から50mm以上の深さに維持することが、
特公昭59−48696号公報で開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ロングノズル51を溶湯プール56に深く浸漬するとき、
取鍋53からの溶融金属流が溶湯プール56の内部に流入す
るので、溶湯プール56の表面にあるスラグ層58に対する
撹拌作用が小さくなり、スラグの巻込みが抑制されると
考えられている。しかし、ロングノズル51の浸漬深さを
200mm以上に設定した場合にあっても、タンディッシュ5
5から連鋳用鋳型に注湯して得られた鋳片における介在
物レベルは、操業状況によってバラツキがみられ、安定
した介在物指数で3以下の高清浄度の鋼が得られない。
このように介在物レベルにバラツキが発生する原因と
しては、第1に、取鍋53とロングノズル51との間の接合
部から空気が吸引され、この空気による溶融金属の二次
酸化が掲げられる。なお、アルゴン吹込みによって接合
部をシールするとき、溶融金属の二次酸化は、多少は抑
制される。しかし、ロングノズル51内に吹き込むアルゴ
ンガスの流量が少ないとき、依然として若干の空気が吸
引される。また、アルゴンガスの流量が多いときには、
ロングノズル51やタンディッシュ55内の溶融金属にボイ
ルが発生し、溶湯プール56が大きく撹拌される。その結
果、スラグ層58の巻込みが発生し、溶湯プール56にある
溶融金属の清浄度が低下する。
そこで、本発明は、タンディッシュ内の湯面とロング
ノズル内の湯面との間に一定の関係が成立するようにア
ルゴンガスをロングノズル内に吹き込むことにより、溶
融金属の二次再酸化やスラグ層の巻込み等を起こすこと
なく、清浄度の高い鋳片を製造することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、その目的を達成するために、タンディッシ
ュ内の溶融金属に下端が浸漬されたロングノズルを介し
て取鍋から前記タンディッシュに溶融金属を注湯する
際、前記ロングノズルの内部に不活性ガスを吹き込み、
前記ロングノズルの下端から前記ロングノズル内の湯面
までの距離をhとし、前記ロングノズルの下端から前記
タンディッシュの湯面までの距離をHとするとき、次式
(1)及び(2)の関係を維持することを特徴とする。
−2.5×10-3H+1.25≦h/H<1 ・・・・(1) H≧100mm ・・・・(2) 〔作用〕 以下、図面を参照しながら、本発明の特徴をその作用
と共に具体的に説明する。
本発明で使用するロングノズル1は、第1図に示すよ
うに、タンディッシュ2内の溶湯プール3に浸漬深さH
で浸漬されている。このロングノズル1を介して、取鍋
4に収容されている溶融金属5がタンディッシュ2に注
入される。このとき、溶融金属の流量は、取鍋4の底壁
開口部とロングノズル1との間に設けられている上プレ
ート6a,下プレート6b,下ノズル6c等からなるスライディ
ングノズル6の開度によって調整される。
ロングノズル1の内壁は、一部が多孔質耐火物7で構
成されている。そして、ガス供給源(図示せず)からア
ルゴンガスが配管8を介して多孔質耐火物7に送られ、
多孔質耐火物7からロングノズル1内に吹き込まれる。
この配管8には、圧力計9が設けられており、配管8内
を通過するアルゴンガスの圧力を検出する。圧力計9で
検出されたガス圧は、圧力コントローラ10に送られ、す
でに入力されている圧力設定値11と比較・演算される。
そして、検出値が圧力設定値11より低いときには流量制
御弁12の開度を大きくし、高いときには流量制御弁12を
絞る制御信号を流量制御弁12に出力する。
圧力制定値11は、ロングノズル1内にある溶融金属の
湯面が、ロングノズル1の下端から高さhにあるように
設定されている。このとき、湯面高さhは、前述した浸
漬深さHとの関係において、次式(1)及び(2)を満
足するように定められる。
−2.5×10-3H+1.25≦h/H<1 ・・・・(1) H≧100mm ・・・・(2) すなわち、溶湯プール3に100mm以上の深さHで浸漬
したロングノズル1内の湯面レベルを、タンディッシュ
2内にある溶湯プール3の湯面レベルより低くし、且つ
ロングノズル1の下端からh/Hで−2.5×10-3H+1.25以
上の位置に維持する。
このように浸漬深さHを維持するとき、ロングノズル
1を流下した溶湯流13が、溶湯プール3の表面に浮遊し
ているスラグ層14に達することがない。そのため、溶湯
プール3とスラグ層14との間の界面が静寂に保たれて、
溶融金属へのスラグ巻込みがなくなる。
また、湯面高さhが浸漬深さHよりも小さいので、ロ
ングノズル1内にある溶融金属の静圧がロングノズル1
の下端で大きく加わることがない。しかも、ロングノズ
ル1内がアルゴンガスによる加圧状態にあるため、ロン
グノズル1とスライディングノズル6との接続部から空
気が吸引されることもない。そのため、ロングノズル1
から流出する溶湯流13は、空気を吸引することなく、緩
慢な流れとして溶湯プール3に静かに供給される。しか
も、h/Hが−2.5×10-3H+1.25以上に維持されているの
で、ロングノズル1の周囲の溶湯プール3に浮遊してい
るスラグ中の介在物等がアルゴンガス等によるボイルで
溶融金属に巻き込まれることが防止される。
第2図は、前述した式(1)及び(2)の意義を明確
に示したグラフである。すなわち、ロングノズル1の浸
漬深さHが100mm未満のときには、溶湯流13によるスラ
グ層14の叩き込みが見られ、第4図に示すように、溶融
金属の清浄度が低下する。また、浸漬深さHより湯面高
さhを大きくしたとき、ロングノズル1内の圧力が不足
し、ロングノズル1とスライディングノズル6との接続
部から空気が吸引される。更に、h/Hが−2.5×10-3H+
1.25未満であると、ロングノズル1内に吹き込まれたア
ルゴンガスがロングノズル1の下端から溶湯プール3に
送り込まれ、ボイルによるスラグの巻込みが発生する。
このようにして、本発明においては、アルゴンガスを
ロングノズル1内に吹き込み、ログノズル1の浸漬深さ
Hとロングノズル1内の湯面高さhとの間に一定の関係
を成立させている。これにより、溶湯プール3に浮遊す
るスラグ層14が撹拌されて溶融金属に巻き込まれたり、
叩き込まれたりすることがなくなり、溶湯プール3の清
浄度が高く保たれる。また、溶湯プール3に浮遊してい
るスラグ層14等がロングノズル1の下端や内壁に付着す
ることがないので、長期間にわたり安定した条件下で注
湯作業が継続される。
〔実施例〕
普通鋼組成をもち温度1540〜1590℃の溶鋼を、350ト
ン容量の取鍋4から40トン容量のタンディッシュ2に流
量3.8トン/分で注湯した。このとき、内断面積10,000m
m2で全長1600mmのロングノズル1を使用した。また、溶
湯プール3に対するロングノズル1の浸漬深さHを250m
mに設定し、ロングノズル1内に圧力0.02kg/cm2でアル
ゴンガスを送り込んだ。このガス圧によって、ロングノ
ズル1内の湯面高さhは220mmに維持された。この場
合、h/H=0.880であり、前述の式(1)及び(2)が満
足されている。
この条件下でタンディッシュ2に注湯された溶鋼を連
鋳用鋳型に注入し、250mm×960mmの矩形断面をもつ鋳片
を鋳造した。得られた鋳片の内部を観察したところ、介
在物の巻込み等に起因する欠陥は皆無であった。そのた
め、この鋳片を板材に圧延した場合にも、割れ,破断な
どの圧延欠陥が生じることがなかった。
〔発明の効果〕
以上に説明したように、本発明においては、タンディ
ッシュ内の溶湯プールに対するロングノズルの浸漬深さ
とロングノズル内の湯面高さとの間に所定の関係が維持
されるように、ロングノズル内にアルゴンガスを吹き込
んでいる。そのため、ロングノズルを流下してタンディ
ッシュに流れ込む溶湯流がタンディッシュ内の溶湯プー
ル及びスラグ層をかき混ぜることがなく、溶湯プールを
清浄度の高い状態に維持しながら注湯を行うことが可能
となる。そのため、この溶湯プールから連鋳用鋳型に注
湯されて得られた鋳片も、清浄度が高く優れた品質とな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で使用する設備の概略を示し、第2図は
本発明におけるロングノズルの浸漬深さとロングノズル
内の湯面高さとの関係を説明するグラフである。他方、
第3図は従来のロングノズルを使用した注湯を説明する
ための図であり、第4図はロングノズルの浸漬深さと鋳
片の介在物指数との関係を表したグラフである。 1:ロングノズル、2:タンディッシュ 3:溶湯プール、4:取鍋 5:溶融金属、6:スライディングノズル 7:多孔質耐火物、8:配管 9:圧力計、10:圧力コントローラ 11:圧力設定値、12:流量制御弁 13:溶湯流、14:スラグ層 H:ロングノズルの浸漬深さ h:ロングノズル内の湯面高さ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンディッシュ内の溶融金属に下端が浸漬
    されたロングノズルを介して取鍋から前記タンディッシ
    ュに溶融金属を注湯する際、前記ロングノズルの内部に
    不活性ガスを吹き込み、前記ロングノズルの下端から前
    記ロングノズル内の湯面までの距離をhとし、前記ロン
    グノズルの下端から前記タンディッシュの湯面までの距
    離をHとするとき、 −2.5×10-3H+1.25≦h/H<1, H≧100mm の関係を維持することを特徴とするタンディッシュへの
    注湯方法。
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