JPH02247052A - 薄板鋼板用鋳片の連続鋳造方法 - Google Patents
薄板鋼板用鋳片の連続鋳造方法Info
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- JPH02247052A JPH02247052A JP6629489A JP6629489A JPH02247052A JP H02247052 A JPH02247052 A JP H02247052A JP 6629489 A JP6629489 A JP 6629489A JP 6629489 A JP6629489 A JP 6629489A JP H02247052 A JPH02247052 A JP H02247052A
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Landscapes
- Continuous Casting (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は、圧延後ならびに焼鈍処理後に、ふくれ欠陥の
ない熱延、冷延薄板鋼板用鋳片の連続鋳造方法に関する
ものである。
ない熱延、冷延薄板鋼板用鋳片の連続鋳造方法に関する
ものである。
従来の技術
薄板鋼板は、一般に連続鋳造機にて鋳造された低炭素鋼
鋳片を、熱間圧延、あるいは熱間圧延後、冷間圧延を施
した後焼鈍工程を経て製品とされる。この熱間圧延後の
鋼板あるいは、焼鈍後の冷間圧延鋼板の板表面に、しば
しば、幅l〜4腸l、長さ数m澗に隆起した、あるいは
これら数■lの隆起が点状に連続して300層層にもわ
たって連なった、いわゆるふくれ状の欠陥(以下ふくれ
欠陥と称す)が生じることがある。
鋳片を、熱間圧延、あるいは熱間圧延後、冷間圧延を施
した後焼鈍工程を経て製品とされる。この熱間圧延後の
鋼板あるいは、焼鈍後の冷間圧延鋼板の板表面に、しば
しば、幅l〜4腸l、長さ数m澗に隆起した、あるいは
これら数■lの隆起が点状に連続して300層層にもわ
たって連なった、いわゆるふくれ状の欠陥(以下ふくれ
欠陥と称す)が生じることがある。
これらの欠陥は、自動車用鋼板といった加工が施される
薄板用鋼板において、その加工性を高めるため鋼板中の
炭素濃度を極力低下させた、鋼中の炭素含有量が0.0
15wt%以下の極低炭素鋼の場合に、とりわけ多く発
生しがちであり、製品の歩留まりの大幅な低下を招く、
大きな原因に数えられている。
薄板用鋼板において、その加工性を高めるため鋼板中の
炭素濃度を極力低下させた、鋼中の炭素含有量が0.0
15wt%以下の極低炭素鋼の場合に、とりわけ多く発
生しがちであり、製品の歩留まりの大幅な低下を招く、
大きな原因に数えられている。
この極低炭素鋼板は、溶鋼二次精錬技術の発展、中でも
RHやDH等の真空脱ガス技術の著しい技術開発の結果
、清浄性の高い極低炭素鋼として連続鋳造が可能となっ
たことから、上記のように連続鋳造の鋳片として、後の
工程に送られる。
RHやDH等の真空脱ガス技術の著しい技術開発の結果
、清浄性の高い極低炭素鋼として連続鋳造が可能となっ
たことから、上記のように連続鋳造の鋳片として、後の
工程に送られる。
これら鋳片は、熱間圧延さらには冷間圧延、焼鈍工程を
経て製品とされるが、この最終工程で検出されるふくれ
欠陥は、多段におよぶ溶製、加工工程の手順を踏んでお
り、その歩留まり低下は、製鋼工程のみならず、製品製
造コストに大きく影響する。
経て製品とされるが、この最終工程で検出されるふくれ
欠陥は、多段におよぶ溶製、加工工程の手順を踏んでお
り、その歩留まり低下は、製鋼工程のみならず、製品製
造コストに大きく影響する。
このふくれ欠陥の主な原因としては、連続鋳造の際に、
モールドに溶鋼を供給する浸漬ノズルから吹き込まれる
Arガスが、鋳片内部に捕捉されたためと言われている
。
モールドに溶鋼を供給する浸漬ノズルから吹き込まれる
Arガスが、鋳片内部に捕捉されたためと言われている
。
すなわち、第1図に示すように、一般に低炭素鋼の連続
鋳造の際には、タンデイツシュlからモールド2へ溶鋼
を供給するために、タンデイツシュlに設置した、上ノ
ズル3、スライディングプレート4、下ノズル5ならび
にモールド内浸漬管6等から構成される、いわやる浸漬
ノズルが広く用いられる。
鋳造の際には、タンデイツシュlからモールド2へ溶鋼
を供給するために、タンデイツシュlに設置した、上ノ
ズル3、スライディングプレート4、下ノズル5ならび
にモールド内浸漬管6等から構成される、いわやる浸漬
ノズルが広く用いられる。
この浸漬ノズルは、そのノズル内部の溶鋼と接触する部
分、中でも接触する溶鋼の流速が特に速い、スライディ
ングプレート部4、あるいは逆Y字型の下向き2孔の形
式が広く一般的に取られている溶鋼流出部7(以下吐出
口と称す)等の部分に、溶鋼との接触の時間が長くなる
につれて、鋼中に存在する酸化アルミニウム(以下アル
ミナと称す)といった鋼の脱酸生成物からなる鋼中介在
物が集積し、ノズル閉塞と言われる、溶鋼供給が安定に
行えなくなるという連続鋳造の操業上での問題を有する
。
分、中でも接触する溶鋼の流速が特に速い、スライディ
ングプレート部4、あるいは逆Y字型の下向き2孔の形
式が広く一般的に取られている溶鋼流出部7(以下吐出
口と称す)等の部分に、溶鋼との接触の時間が長くなる
につれて、鋼中に存在する酸化アルミニウム(以下アル
ミナと称す)といった鋼の脱酸生成物からなる鋼中介在
物が集積し、ノズル閉塞と言われる、溶鋼供給が安定に
行えなくなるという連続鋳造の操業上での問題を有する
。
そこで、介在物の集積を抑制するために、浸漬ノズルを
介して溶鋼注入泣に対して多量のガスの放出が行える構
造となっており、現在Arガスが広く吹き込まれ連続鋳
造の安定な操業に不可欠となっている。
介して溶鋼注入泣に対して多量のガスの放出が行える構
造となっており、現在Arガスが広く吹き込まれ連続鋳
造の安定な操業に不可欠となっている。
この吹き込まれたArガスは、その大部分はモールド2
に供給される溶鋼中に混入し、モールド内あるいは連続
鋳造機内で、周辺溶鋼の流速の低下に伴って、溶鋼とガ
スの比重差に基づく浮力によってその大部分が浮上し、
モールド上層に設置されたパウダー層8内に吸収、ある
いはパウダー層8を濾過して機外へ放出され、またこの
浮上の間に周辺に存在する介在物を伴うため、鋳造され
た鋳片の清浄化にも大きく寄与する。
に供給される溶鋼中に混入し、モールド内あるいは連続
鋳造機内で、周辺溶鋼の流速の低下に伴って、溶鋼とガ
スの比重差に基づく浮力によってその大部分が浮上し、
モールド上層に設置されたパウダー層8内に吸収、ある
いはパウダー層8を濾過して機外へ放出され、またこの
浮上の間に周辺に存在する介在物を伴うため、鋳造され
た鋳片の清浄化にも大きく寄与する。
ところが、一部の浮上中のガスは鋳片の凝固殻9に捕捉
され、鋳片内に気泡として残留することが認められてお
り、この傾向は特に湾曲型連続鋳造機で顕著である。
され、鋳片内に気泡として残留することが認められてお
り、この傾向は特に湾曲型連続鋳造機で顕著である。
この気泡は、その径が大きいものほど、熱間圧延を経た
のちも鋼中に気泡のまま残りやすく、とくに気泡内に微
細なアルミナ系等の介在物を捕捉している場合には、圧
着が妨げられることになり、鋼板の表面にてふくれ状の
欠陥を呈する。
のちも鋼中に気泡のまま残りやすく、とくに気泡内に微
細なアルミナ系等の介在物を捕捉している場合には、圧
着が妨げられることになり、鋼板の表面にてふくれ状の
欠陥を呈する。
またその後の冷間圧延に際して、Arといった鋼板への
溶解度も小さく、拡散による系外への放出がほとんど無
い気泡の場合には、このような未圧着な気泡の内圧が増
加し、その後の焼鈍工程において、鋼材の軟質化ととも
に、薄板の表面を局部的に隆起させるに至る。
溶解度も小さく、拡散による系外への放出がほとんど無
い気泡の場合には、このような未圧着な気泡の内圧が増
加し、その後の焼鈍工程において、鋼材の軟質化ととも
に、薄板の表面を局部的に隆起させるに至る。
さらに、未圧着気泡内面に存在するアルミナ系等の介在
物が存在する場合は、この固い介在物と柔らかい鋼材の
両者の境界にボイドと称する空隙が形成されやすい。こ
の部分は、水素の分圧が極めて低いため、焼鈍工程で酸
化抑制のために雰囲気ガス中に成分として使用されるH
Nx等の還元ガスから、鋼板中を拡散して侵入する水素
ガスによる内圧の上昇も、このふくれ欠陥を助長する因
子となる。
物が存在する場合は、この固い介在物と柔らかい鋼材の
両者の境界にボイドと称する空隙が形成されやすい。こ
の部分は、水素の分圧が極めて低いため、焼鈍工程で酸
化抑制のために雰囲気ガス中に成分として使用されるH
Nx等の還元ガスから、鋼板中を拡散して侵入する水素
ガスによる内圧の上昇も、このふくれ欠陥を助長する因
子となる。
以上のように、低炭素薄板鋼板の表面に、しばしば発生
するふくれ欠陥が、その主たる原因としてAtガス気泡
に由来することから、欠陥発生の抑制のために浸漬ノズ
ルからのArガスの吹き込み流量を低下させると、本来
の目的であるノズル閉塞防止の効果を充分に発揮するこ
とができなくなるという問題がある。
するふくれ欠陥が、その主たる原因としてAtガス気泡
に由来することから、欠陥発生の抑制のために浸漬ノズ
ルからのArガスの吹き込み流量を低下させると、本来
の目的であるノズル閉塞防止の効果を充分に発揮するこ
とができなくなるという問題がある。
そこで、浸漬ノズルの閉塞防止を確実に享受しつつ、ふ
くれ欠陥の発生を抑制するために、溶鋼トン当たり4N
文以下に制限したAtと残余心との混合ガスを用い、鋳
片の内部に捕捉されるガス気泡に基づく「■φ以」二の
ピンホール数をトン当たり10個以内に低減させる方法
(特開昭82−38747)、ガスを吹き込む浸漬ノズ
ル耐火物の気孔径を大きくすることにより、溶鋼中に混
入する気泡径を大きくさせ、連続鋳造機内への気泡侵入
深さを浅くすることで、気泡を浮上させやすく、すなわ
ち気泡を鋳片内へ残留させないようにする方法(材料と
プロセス、1 (198B)、1270)等が報告され
効果を発揮している。
くれ欠陥の発生を抑制するために、溶鋼トン当たり4N
文以下に制限したAtと残余心との混合ガスを用い、鋳
片の内部に捕捉されるガス気泡に基づく「■φ以」二の
ピンホール数をトン当たり10個以内に低減させる方法
(特開昭82−38747)、ガスを吹き込む浸漬ノズ
ル耐火物の気孔径を大きくすることにより、溶鋼中に混
入する気泡径を大きくさせ、連続鋳造機内への気泡侵入
深さを浅くすることで、気泡を浮上させやすく、すなわ
ち気泡を鋳片内へ残留させないようにする方法(材料と
プロセス、1 (198B)、1270)等が報告され
効果を発揮している。
発明が解決しようとする課題
しかしながら、浸漬ノズルからN2ガスを吹き込んだ場
合には、例えば特に鋳造速度が遅くなり溶鋼とN2ガス
の接触時間が長くなると、鋳片の一部分ではあるが、こ
のN2ガスが溶鋼中に少なからず吸収され、すでに存在
する以上に溶鋼中の窒素濃度が増加する。この窒素成分
は、鋳片の凝固段階あるいは冷却段階において種々の窒
化物として鋼材中に析出してくるため、薄板鋼板の加工
性、成形性に支障をきたす恐れがあり、極力低いほうが
好ましいと言われている。
合には、例えば特に鋳造速度が遅くなり溶鋼とN2ガス
の接触時間が長くなると、鋳片の一部分ではあるが、こ
のN2ガスが溶鋼中に少なからず吸収され、すでに存在
する以上に溶鋼中の窒素濃度が増加する。この窒素成分
は、鋳片の凝固段階あるいは冷却段階において種々の窒
化物として鋼材中に析出してくるため、薄板鋼板の加工
性、成形性に支障をきたす恐れがあり、極力低いほうが
好ましいと言われている。
実際に現状の窒素濃度の鋼材においても、材料の加工性
を確保するために、Tiといった成分を鋼中成分として
添加し、製品段階で窒素成分を窒化物として固定させて
おく方法がとられている。ここで、窒素濃度が現状以上
に増加した場合に、鋼板長手方向で材質上の不均一が生
じうること、このばらつきを考慮して均一な材質を確保
するためには、これら添加合金の量が増加し、精錬上で
のコスト増加はまぬがれない。
を確保するために、Tiといった成分を鋼中成分として
添加し、製品段階で窒素成分を窒化物として固定させて
おく方法がとられている。ここで、窒素濃度が現状以上
に増加した場合に、鋼板長手方向で材質上の不均一が生
じうること、このばらつきを考慮して均一な材質を確保
するためには、これら添加合金の量が増加し、精錬上で
のコスト増加はまぬがれない。
一方、浸漬ノズル耐火物の気孔径を最初から大きくする
ことで、溶鋼中に混入する気泡径を大きくさせ、連続鋳
造機内への気泡侵入深さを浅くする方法に対しては、鋳
造時に2つの吐出口から注入される溶鋼の流量が均等な
場合には目的どおりに気泡侵入深さを浅く確保すること
ができる。
ことで、溶鋼中に混入する気泡径を大きくさせ、連続鋳
造機内への気泡侵入深さを浅くする方法に対しては、鋳
造時に2つの吐出口から注入される溶鋼の流量が均等な
場合には目的どおりに気泡侵入深さを浅く確保すること
ができる。
しかしながら、この再吐出流量は常に均等ではなく、あ
る場合には片側から多く流出することがあり、この場合
には連続鋳造機内の流動状態は浸漬ノズルを中心に両側
が非対称な状態となってしまい、強い側の流れは連続鋳
造機内奥深くまで到達してしまう。浸漬ノズルから吹き
込まれたガスがこの流れにのった場合には気泡は当初の
目的よりもさらに深い位置まで侵入してしまい、全てが
浮」ニしきれずに鋳片内に残留してしまう現象が生じて
、常に安定、完全なふくれ欠陥の解決は難しい。
る場合には片側から多く流出することがあり、この場合
には連続鋳造機内の流動状態は浸漬ノズルを中心に両側
が非対称な状態となってしまい、強い側の流れは連続鋳
造機内奥深くまで到達してしまう。浸漬ノズルから吹き
込まれたガスがこの流れにのった場合には気泡は当初の
目的よりもさらに深い位置まで侵入してしまい、全てが
浮」ニしきれずに鋳片内に残留してしまう現象が生じて
、常に安定、完全なふくれ欠陥の解決は難しい。
これらのような問題点を鑑み、本発明は、これら問題点
を解決し、ノズル閉塞の防止に必要なガス吹き込み量を
充分に確保し、かつ大幅な精錬コストの上昇もなく、ま
た連続鋳造の操業状態の変動にも常に安定な効果を享受
することができ、しかもふくれ欠陥を伴わない、低炭素
鋼薄板鋼板用の鋳片を供給する連続鋳造方法を提示する
ことを目的とするものである。
を解決し、ノズル閉塞の防止に必要なガス吹き込み量を
充分に確保し、かつ大幅な精錬コストの上昇もなく、ま
た連続鋳造の操業状態の変動にも常に安定な効果を享受
することができ、しかもふくれ欠陥を伴わない、低炭素
鋼薄板鋼板用の鋳片を供給する連続鋳造方法を提示する
ことを目的とするものである。
課題を解決するための手段
本発明は、熱間圧延、あるいは熱間圧延後、冷間圧延お
よび焼鈍各工程を経て、薄板鋼板に仕向ける鋳片の連続
鋳造において、連続鋳造のモールド内へ溶鋼を注入する
浸漬ノズルの閉塞防止として、浸漬ノズルを介して溶鋼
中にガスを吹き込むに当たり、(1)その流量として、
溶鋼流量Q(ton/win)に対して2Q+INjL
/+in以下(1)Heガスを吹き込むことを特徴とす
る、ならびに(2)溶鋼トンあたりINM/+win以
下のAtガスと、残Heガスからなる混合ガスを、その
全流量として、溶鋼流量Q (ton/win)に対
して2Q+INJL/win以下吹き込むことを特徴と
する、ふくれ欠陥を伴わぬ熱延、冷延薄板鋼板用鋳片の
連続鋳造方法に関するものである。
よび焼鈍各工程を経て、薄板鋼板に仕向ける鋳片の連続
鋳造において、連続鋳造のモールド内へ溶鋼を注入する
浸漬ノズルの閉塞防止として、浸漬ノズルを介して溶鋼
中にガスを吹き込むに当たり、(1)その流量として、
溶鋼流量Q(ton/win)に対して2Q+INjL
/+in以下(1)Heガスを吹き込むことを特徴とす
る、ならびに(2)溶鋼トンあたりINM/+win以
下のAtガスと、残Heガスからなる混合ガスを、その
全流量として、溶鋼流量Q (ton/win)に対
して2Q+INJL/win以下吹き込むことを特徴と
する、ふくれ欠陥を伴わぬ熱延、冷延薄板鋼板用鋳片の
連続鋳造方法に関するものである。
作用
発明者等は、ノズル閉塞を防止するための浸漬ノズルか
らのガス吹き込みは従来どうり積極的に実施し、かつ浸
漬ノズルからモールド内へ供給される溶鋼中に吹き込ま
れたガスが混入し、その−部が凝固殻に捕捉され、鋳片
内部に気泡として残留しても、熱間、冷間の各圧延の段
階で、その内圧が上昇しないガスがないかという検討を
重ねた結果、Heガスを吹き込めば、ふくれ欠陥を伴わ
ぬ熱延、冷延薄板鋼板用鋳片の連続鋳造が可能ではない
かと考えた。
らのガス吹き込みは従来どうり積極的に実施し、かつ浸
漬ノズルからモールド内へ供給される溶鋼中に吹き込ま
れたガスが混入し、その−部が凝固殻に捕捉され、鋳片
内部に気泡として残留しても、熱間、冷間の各圧延の段
階で、その内圧が上昇しないガスがないかという検討を
重ねた結果、Heガスを吹き込めば、ふくれ欠陥を伴わ
ぬ熱延、冷延薄板鋼板用鋳片の連続鋳造が可能ではない
かと考えた。
Heガスは、従来広く用いられているArガスと同様の
不活性ガスであり、一方、その原子量は2と、Arの原
子量40に比較してはるかに小さい。このため、この両
者の例えば1000℃における拡散定数を比べるとHe
ガスの拡散定数が1010−4O/secのオーダーで
あるのに対して、Arガスの拡散定数は10−”cm2
/seaのオーダーであり、Heガスのほうがはるかに
拡散しやすいことがわかる。
不活性ガスであり、一方、その原子量は2と、Arの原
子量40に比較してはるかに小さい。このため、この両
者の例えば1000℃における拡散定数を比べるとHe
ガスの拡散定数が1010−4O/secのオーダーで
あるのに対して、Arガスの拡散定数は10−”cm2
/seaのオーダーであり、Heガスのほうがはるかに
拡散しやすいことがわかる。
すなわち、これらの拡散定数から拡散速度を算出し、1
000℃における単位時間内での拡散距離を求めると、
HeガスのほうがArガスよりも約3000倍はど拡散
、言い換えれば系外へ放散されやすいことが推算される
。この理由として、He原子はその原子半径が水素原子
と同様に小さいため、鉄原子の格子間に容易に侵入でき
る元素であることからも考えらえる。
000℃における単位時間内での拡散距離を求めると、
HeガスのほうがArガスよりも約3000倍はど拡散
、言い換えれば系外へ放散されやすいことが推算される
。この理由として、He原子はその原子半径が水素原子
と同様に小さいため、鉄原子の格子間に容易に侵入でき
る元素であることからも考えらえる。
すなわち、浸漬ノズルから吹き込まれたHeガスは、そ
の一部分が鋳片内部に気泡として残留した後に、熱間圧
延の際に圧下を受けてその体積が減少し、内圧が上昇し
ても、高温の条件下において、周辺の鋼材を介して容易
に外部へ放散されてしまい、圧延の程度にもよるが、最
終的な内圧上昇がなく、はぼ完全に圧着されてしまうも
のと考えられる。
の一部分が鋳片内部に気泡として残留した後に、熱間圧
延の際に圧下を受けてその体積が減少し、内圧が上昇し
ても、高温の条件下において、周辺の鋼材を介して容易
に外部へ放散されてしまい、圧延の程度にもよるが、最
終的な内圧上昇がなく、はぼ完全に圧着されてしまうも
のと考えられる。
この考えに基づき、実際に、従来浸漬ノズルからArガ
スを吹き込んでいた、ノズル閉塞を完全に防止できる流
量と同一流量のHeガスを吹き込んで鋳造を行い、その
鋳片の内部に残留する気泡を調べたところ、その組成は
Heであるが、個数が少なく、かつその径がArを吹き
込んだ場合と比較すると全般的に小さいという事実を得
た。
スを吹き込んでいた、ノズル閉塞を完全に防止できる流
量と同一流量のHeガスを吹き込んで鋳造を行い、その
鋳片の内部に残留する気泡を調べたところ、その組成は
Heであるが、個数が少なく、かつその径がArを吹き
込んだ場合と比較すると全般的に小さいという事実を得
た。
すなわち、Atガスを吹き込んだ場合に鋳片内に残留し
てふくれ欠陥につながると言われている1inφ以上の
気泡(ピンホール)は、該鋳片内にほとんどなく、吹き
込まれたHeガスは非常に小さな気泡としてのみ鋳片内
に残留する傾向にあることが判明した。
てふくれ欠陥につながると言われている1inφ以上の
気泡(ピンホール)は、該鋳片内にほとんどなく、吹き
込まれたHeガスは非常に小さな気泡としてのみ鋳片内
に残留する傾向にあることが判明した。
この理由として、一つには吹き込んだHeガスの比重が
小さいために、Arガスに比較すれば浮力が大きく浮上
しやすいことが考えられる。
小さいために、Arガスに比較すれば浮力が大きく浮上
しやすいことが考えられる。
また、この結果として鋳片内に残留する気泡は、その径
が非常に小さくなり、鋳片の板厚方向では、従来のAr
ガス吹き込みの鋳片内に残留する気泡よりも全般的に深
い位置に分布していることもわかった。この現象は、気
泡の上面に存在する鋼材の体積が増加することから、気
泡が後の工程で鋼板表面をふくらます際に要する応力も
増大せざるを得す、すなわちふくれ欠陥の発生には不利
な方向となる。
が非常に小さくなり、鋳片の板厚方向では、従来のAr
ガス吹き込みの鋳片内に残留する気泡よりも全般的に深
い位置に分布していることもわかった。この現象は、気
泡の上面に存在する鋼材の体積が増加することから、気
泡が後の工程で鋼板表面をふくらます際に要する応力も
増大せざるを得す、すなわちふくれ欠陥の発生には不利
な方向となる。
こうして鋳造したこれらの鋳片を、常法に従って従来と
同様の温度、圧下条件で熱間圧延るいは熱間圧延後、冷
間圧延ならびに焼鈍処理を行い、薄板鋼板として製造し
、その鋼板表面を入念に検査したが、ふくれ欠陥は全く
発生していないという結果を得た。
同様の温度、圧下条件で熱間圧延るいは熱間圧延後、冷
間圧延ならびに焼鈍処理を行い、薄板鋼板として製造し
、その鋼板表面を入念に検査したが、ふくれ欠陥は全く
発生していないという結果を得た。
一方、これらの鋳造は、鋳造中の操業条件も極めて安定
であり、ノズル閉塞等の徴候は一切認められず、また鋳
造を終了した浸漬ノズルを解体し、従来吹き込みガス量
を減少した際に著しく介在物が付着するノズル内面部分
への主にアルミナ系介在物の付着状況を調査した結果、
介在物の付着はほとんど認められず、健全な状態を示し
ていた。
であり、ノズル閉塞等の徴候は一切認められず、また鋳
造を終了した浸漬ノズルを解体し、従来吹き込みガス量
を減少した際に著しく介在物が付着するノズル内面部分
への主にアルミナ系介在物の付着状況を調査した結果、
介在物の付着はほとんど認められず、健全な状態を示し
ていた。
現在、浸漬ノズルから吹き込まれているArガスの流量
は、各連続鋳造機において、浸漬ノズルの形状や、ガス
を吹き込む部位等が設備条件によって異なっており、あ
るいは鋳片の厚みや幅、鋳造速度等の鋳造条件によって
も細かな設定がなされており、いずれにしてもそれぞれ
の操業条件から、ノズル閉塞の起こらない流量下限、モ
ールド内パウダーの巻き込まない流量上限が設定されて
いる。
は、各連続鋳造機において、浸漬ノズルの形状や、ガス
を吹き込む部位等が設備条件によって異なっており、あ
るいは鋳片の厚みや幅、鋳造速度等の鋳造条件によって
も細かな設定がなされており、いずれにしてもそれぞれ
の操業条件から、ノズル閉塞の起こらない流量下限、モ
ールド内パウダーの巻き込まない流量上限が設定されて
いる。
後者のモールド内パウダーの巻き込みの一原因として、
浸漬ノズル周辺でのガスの吹き抜は現象が考えられ、こ
の現象は、溶鋼とモールド内パウダーの界面を著しく乱
し、パウダーの溶鋼への巻き込みを助長し、内部欠陥の
増加を引き起こすため避けなければならない。
浸漬ノズル周辺でのガスの吹き抜は現象が考えられ、こ
の現象は、溶鋼とモールド内パウダーの界面を著しく乱
し、パウダーの溶鋼への巻き込みを助長し、内部欠陥の
増加を引き起こすため避けなければならない。
ここで、本発明の要件である浸漬ノズルから吹き込むH
eガスの流量としては、浸漬ノズル周辺でのガスの吹き
抜は現象が観察される流量以下までは吹きこんでよい。
eガスの流量としては、浸漬ノズル周辺でのガスの吹き
抜は現象が観察される流量以下までは吹きこんでよい。
第2図には、溶鋼流量Q(ton/ff1in)に対し
て、ガス吹き込み流量を変化させて、浸漬ノズル周辺で
のガス吹き抜は現象の発生を観察した結果を示したが、
本図に示されるように溶鋼流量Q (ton/+*in
)に対するガスの吹き込み流量としては、2Q+IN文
/+*in以下が適切である。
て、ガス吹き込み流量を変化させて、浸漬ノズル周辺で
のガス吹き抜は現象の発生を観察した結果を示したが、
本図に示されるように溶鋼流量Q (ton/+*in
)に対するガスの吹き込み流量としては、2Q+IN文
/+*in以下が適切である。
本流量範囲以下で極力大量のガスを吹き込むことが、ノ
ズル閉塞の観点から好ましい。
ズル閉塞の観点から好ましい。
実際に、ガスの流量を低下させていった場合の、ガス吹
き込み流量とノズル閉塞現象の発生状況を第2図に併せ
て示したが、ノズル閉塞抑制の観点からは、いかなる溶
鋼流量Q (ton/win)に対しても、lNu/s
in以上のガスを吹き込むことが好ましいといえる。
き込み流量とノズル閉塞現象の発生状況を第2図に併せ
て示したが、ノズル閉塞抑制の観点からは、いかなる溶
鋼流量Q (ton/win)に対しても、lNu/s
in以上のガスを吹き込むことが好ましいといえる。
この点に関しては、今後積極的な溶鋼の清浄化を図り、
溶鋼中の介在物量を減少させる等の付加技術により、−
層の吹き込む流量低減を行うことも充分に可能と考えら
れる。
溶鋼中の介在物量を減少させる等の付加技術により、−
層の吹き込む流量低減を行うことも充分に可能と考えら
れる。
第3図には、本発明により吹き込むHeガスの一部をA
rガスに置き換え、このArガス流量を徐々に増加させ
ていった際のふくれ欠陥の発生状態を示す。この図から
、Arガスを溶鋼トンあたり、INす超吹き込むと、次
に示すふくれ欠陥発生指数が0でなくなり、ふくれ欠陥
が発生するという結果を得た。ここでふくれ発生指数は
、 によって規定することにした。
rガスに置き換え、このArガス流量を徐々に増加させ
ていった際のふくれ欠陥の発生状態を示す。この図から
、Arガスを溶鋼トンあたり、INす超吹き込むと、次
に示すふくれ欠陥発生指数が0でなくなり、ふくれ欠陥
が発生するという結果を得た。ここでふくれ発生指数は
、 によって規定することにした。
このことから、浸漬ノズル内面から吹き込むガスとして
、HeガスとArガスの混合ガスを用いても良いが、そ
のAt流量としては、溶鋼トンあたり、INM以下でな
ければならない。
、HeガスとArガスの混合ガスを用いても良いが、そ
のAt流量としては、溶鋼トンあたり、INM以下でな
ければならない。
実施例
実施例1
C: 0.002 wt%、Si : 0.01wt%
、Mn : 0−10wt%、Al : 0.030
wt%、P : 0.01wt%、S : 0.005
wt%、N : 0.003 wt%の組成からなる低
炭素Mキルド鋼を、厚み250mm、幅1500m腸の
鋳片に、鋳造速度1.5m/win (4ton/wi
n)にて連続鋳造する際に、タンデイツシュからモール
ドに溶鋼を供給する浸漬ノズルを介し溶鋼注入流に向か
って、8NM/ff1inのHeガスを吹き込んだとこ
ろ、この鋳片を常法に従って、熱間圧延を行った際の板
厚4.0Hの鋼板表面のふくれ欠陥の発生は、先に示し
たふくれ発生指数表示でOであった。
、Mn : 0−10wt%、Al : 0.030
wt%、P : 0.01wt%、S : 0.005
wt%、N : 0.003 wt%の組成からなる低
炭素Mキルド鋼を、厚み250mm、幅1500m腸の
鋳片に、鋳造速度1.5m/win (4ton/wi
n)にて連続鋳造する際に、タンデイツシュからモール
ドに溶鋼を供給する浸漬ノズルを介し溶鋼注入流に向か
って、8NM/ff1inのHeガスを吹き込んだとこ
ろ、この鋳片を常法に従って、熱間圧延を行った際の板
厚4.0Hの鋼板表面のふくれ欠陥の発生は、先に示し
たふくれ発生指数表示でOであった。
実施例2
C: 0.002 wt%、Si : 0.01wt%
、Mn : 0.09wt%、AQ : 0.028
wt%、P : 0.01wt%、S : 0.005
wt%、N : 0.003 wt%の組成からなる低
炭素Mキルド鋼を、厚み250mm、幅150011!
1の鋳片に、鋳造速度1.5m/sin (4ton/
win)にて連続鋳造する際に、タンデイツシュからモ
ールドに溶鋼を供給する浸漬ノズルを介し溶鋼注入流に
向かって、8Ni/+ginのHeガスを吹き込んだと
ころ、この鋳片を常法に従って、熱間圧延ならびに冷間
圧延を経たのち、焼鈍処理を実施した際の板厚1.0腸
厘の鋼板表面のふくれ欠陥の発生は、先に示したふくれ
発生指数表示でOであった。
、Mn : 0.09wt%、AQ : 0.028
wt%、P : 0.01wt%、S : 0.005
wt%、N : 0.003 wt%の組成からなる低
炭素Mキルド鋼を、厚み250mm、幅150011!
1の鋳片に、鋳造速度1.5m/sin (4ton/
win)にて連続鋳造する際に、タンデイツシュからモ
ールドに溶鋼を供給する浸漬ノズルを介し溶鋼注入流に
向かって、8Ni/+ginのHeガスを吹き込んだと
ころ、この鋳片を常法に従って、熱間圧延ならびに冷間
圧延を経たのち、焼鈍処理を実施した際の板厚1.0腸
厘の鋼板表面のふくれ欠陥の発生は、先に示したふくれ
発生指数表示でOであった。
実施例3
C: 0.002 wt%、Si : 0.01wt%
、Mn : 0.12wt%、AQ: 0.032 w
t%、P : 0.01wt%、S : 0.004w
t%、N : 0.003 wt%の組成からなる低炭
素Mキルド鋼を、厚み250層l、幅1800腸鳳の鋳
片に、鋳造速度1.0m/win (3,2ton/w
in)にて連続鋳造する際に、タンデイツシュからモー
ルドに溶鋼を供給する浸漬ノズルを介し溶鋼注入流に向
かって、7N1/wainのHeガスを吹き込んだとこ
ろ、この鋳片を常法に従って、熱間圧延ならびに冷間圧
延を経たのち、焼鈍処理を実施した際の板厚0.!3m
mの鋼板表面のふくれ欠陥の発生は、ふくれ発生指数表
示でOであった。
、Mn : 0.12wt%、AQ: 0.032 w
t%、P : 0.01wt%、S : 0.004w
t%、N : 0.003 wt%の組成からなる低炭
素Mキルド鋼を、厚み250層l、幅1800腸鳳の鋳
片に、鋳造速度1.0m/win (3,2ton/w
in)にて連続鋳造する際に、タンデイツシュからモー
ルドに溶鋼を供給する浸漬ノズルを介し溶鋼注入流に向
かって、7N1/wainのHeガスを吹き込んだとこ
ろ、この鋳片を常法に従って、熱間圧延ならびに冷間圧
延を経たのち、焼鈍処理を実施した際の板厚0.!3m
mの鋼板表面のふくれ欠陥の発生は、ふくれ発生指数表
示でOであった。
実施例4
C: 0.002 wt%、Si : 0.01wt%
、Mn : 0.10wt%、M : 0.031賢t
%、P : 0−01賛t%、S : 0.004wt
%、N : 0.003 wt%の組成からなる低炭素
Mキルド鋼を、厚み250+s組幅1500II11の
鋳片に、鋳造速度1.5+s/win (4ton/w
in)にて連続鋳造する際に、タンデイツシュからモー
ルドに溶鋼を供給する浸漬ノズルを介し溶鋼注入流に向
かって、3NJlj/min+7)Atガス(0,75
N l / ドア)と4 N l /winのHeガス
を混合して吹き込んだところ、この鋳片を常法に従って
、熱間圧延ならびに冷間圧延を経たのち、焼鈍処理を実
施した際の板厚1.2厘層の鋼板表面のふくれ欠陥の発
生はふくれ発生指数表示でOであった。
、Mn : 0.10wt%、M : 0.031賢t
%、P : 0−01賛t%、S : 0.004wt
%、N : 0.003 wt%の組成からなる低炭素
Mキルド鋼を、厚み250+s組幅1500II11の
鋳片に、鋳造速度1.5+s/win (4ton/w
in)にて連続鋳造する際に、タンデイツシュからモー
ルドに溶鋼を供給する浸漬ノズルを介し溶鋼注入流に向
かって、3NJlj/min+7)Atガス(0,75
N l / ドア)と4 N l /winのHeガス
を混合して吹き込んだところ、この鋳片を常法に従って
、熱間圧延ならびに冷間圧延を経たのち、焼鈍処理を実
施した際の板厚1.2厘層の鋼板表面のふくれ欠陥の発
生はふくれ発生指数表示でOであった。
比較例I
C: 0.002 wt%、Si : 0.01wt%
、Mn : 0.11wt%、Al : 0.030
wt%、P : 0−01wt%、S : 0.005
wt%、N : 0.GO3at%の組成からなる低炭
素Mキルド鋼を、厚み250mm、幅1500mmの鋳
片に、鋳造速度1.5m/min (4ton/win
)にて連続鋳造する際に、タンデイツシュからモールド
に溶鋼を供給する浸漬ノズルを介し溶鋼注入流に向かっ
て、l0NJJ/l1inのArガスを吹き込んだとこ
ろ、この鋳片を常法に従って、熱間圧延ならびに冷間圧
延を経たのち、焼鈍処理を実施した際の板厚1.Om層
の鋼板表面のふくれ欠陥の発生は、ふくれ発生指数表示
で2.0であった。
、Mn : 0.11wt%、Al : 0.030
wt%、P : 0−01wt%、S : 0.005
wt%、N : 0.GO3at%の組成からなる低炭
素Mキルド鋼を、厚み250mm、幅1500mmの鋳
片に、鋳造速度1.5m/min (4ton/win
)にて連続鋳造する際に、タンデイツシュからモールド
に溶鋼を供給する浸漬ノズルを介し溶鋼注入流に向かっ
て、l0NJJ/l1inのArガスを吹き込んだとこ
ろ、この鋳片を常法に従って、熱間圧延ならびに冷間圧
延を経たのち、焼鈍処理を実施した際の板厚1.Om層
の鋼板表面のふくれ欠陥の発生は、ふくれ発生指数表示
で2.0であった。
比較例2
C: 0.002 vt%、Si : 0.01wt%
、Mn : 0.10wt%、AQ : 0.030
wt%、P : 0.01wt%、S : 0.005
wt%、N :(1,003wt%の組成からなる低炭
素Mキルド鋼を、厚み250m腫、幅1500鳳層の鋳
片に、鋳造速度1.5m/sin (4ton/win
)にて連続鋳造する際に、タンデイツシュからモールド
に溶鋼を供給する浸漬ノズルを介し溶鋼注入流に向かっ
て、6N見/厘inのAtガスと6NJ1/層iηのN
ガスの混合ガスを吹き込んだところ、この鋳片を常法に
従って、熱間圧延ならびに冷間圧延を経たのち、焼鈍処
理を実施した際の板厚0.9+u+の鋼板表面のふくれ
欠陥の発生は、ふくれ発生指数表示で0.12であった
。また、この鋼板の窒素成分値は0.004 wt%に
増加していた。
、Mn : 0.10wt%、AQ : 0.030
wt%、P : 0.01wt%、S : 0.005
wt%、N :(1,003wt%の組成からなる低炭
素Mキルド鋼を、厚み250m腫、幅1500鳳層の鋳
片に、鋳造速度1.5m/sin (4ton/win
)にて連続鋳造する際に、タンデイツシュからモールド
に溶鋼を供給する浸漬ノズルを介し溶鋼注入流に向かっ
て、6N見/厘inのAtガスと6NJ1/層iηのN
ガスの混合ガスを吹き込んだところ、この鋳片を常法に
従って、熱間圧延ならびに冷間圧延を経たのち、焼鈍処
理を実施した際の板厚0.9+u+の鋼板表面のふくれ
欠陥の発生は、ふくれ発生指数表示で0.12であった
。また、この鋼板の窒素成分値は0.004 wt%に
増加していた。
比較例3
C: 0.002 wt%、Si : 0.01wt%
、Mn : 0.10wt%、M : 0.031 w
t%、P : 0.01vt%、S : 0−004w
t%、N : (LOO3wt%の組成からなる低炭素
A9キルド鋼を、厚み250mm、輻1500i+nの
鋳片に、鋳造速度1.5+m/win (4ton/w
in)にて連続鋳造する際に、二次精錬でスラグの酸化
度を徹底してさげ、また取鍋内にて充分なArによる攪
拌を行い介在物を浮上除去させる清浄化を図り、タンデ
イツシュからモールドに溶鋼を供給する浸漬ノズルを介
し溶鋼注入流に向かって、5 N l /winのA「
ガスと2Nu1層inのNガスの混合ガスを吹き込んだ
ところ、この鋳片を常法に従って、熱間圧延ならびに冷
間圧延を経たのち、焼鈍処理を実施した際の板厚1.2
mmの鋼板表面のふくれ欠陥の発生は、ふくれ発生指数
表示で0.07であった。
、Mn : 0.10wt%、M : 0.031 w
t%、P : 0.01vt%、S : 0−004w
t%、N : (LOO3wt%の組成からなる低炭素
A9キルド鋼を、厚み250mm、輻1500i+nの
鋳片に、鋳造速度1.5+m/win (4ton/w
in)にて連続鋳造する際に、二次精錬でスラグの酸化
度を徹底してさげ、また取鍋内にて充分なArによる攪
拌を行い介在物を浮上除去させる清浄化を図り、タンデ
イツシュからモールドに溶鋼を供給する浸漬ノズルを介
し溶鋼注入流に向かって、5 N l /winのA「
ガスと2Nu1層inのNガスの混合ガスを吹き込んだ
ところ、この鋳片を常法に従って、熱間圧延ならびに冷
間圧延を経たのち、焼鈍処理を実施した際の板厚1.2
mmの鋼板表面のふくれ欠陥の発生は、ふくれ発生指数
表示で0.07であった。
発明の効果
以上のように、本発明によれば、低炭素アルミギルド鋼
に代表される、薄板鋼板に向けられる鋳片の連続鋳造の
際に、タンデイツシュからモールドへ溶鋼を供給する浸
漬ノズルの内面から、溶鋼注入流に吹き込まれるガス組
成に配慮を加えることによって、浸漬ノズル内の介在物
集積によるノズル閉塞の防止機能を低下させることなく
、吹き込まれたガスが気泡として鋳片内に残留する機会
を低減することにより、この残留気泡が原因となる、薄
板鋼板の圧延時、焼鈍時におけるふくれ欠陥の発生を適
切に回避する□ことができ、歩留の向上等大きな効果が
享受できる。
に代表される、薄板鋼板に向けられる鋳片の連続鋳造の
際に、タンデイツシュからモールドへ溶鋼を供給する浸
漬ノズルの内面から、溶鋼注入流に吹き込まれるガス組
成に配慮を加えることによって、浸漬ノズル内の介在物
集積によるノズル閉塞の防止機能を低下させることなく
、吹き込まれたガスが気泡として鋳片内に残留する機会
を低減することにより、この残留気泡が原因となる、薄
板鋼板の圧延時、焼鈍時におけるふくれ欠陥の発生を適
切に回避する□ことができ、歩留の向上等大きな効果が
享受できる。
第1図はタンデイツシュかたモールドに至る溶鋼の注入
挙動、ならびに浸漬ノズルを介して溶鋼中に吹き込まれ
たガスの挙動を示す説明図である。 第2図は、溶鋼流量に対し、浸漬ノズルから吹き込まれ
たHeガス流量とノズル周辺のガス吹き抜は現象、なら
びに浸漬ノズルの閉塞現象の関係を示す図、第3図は浸
漬ノズルから吹き込むHeカスの一部をArガスに置き
換えた際のArガス流量とふくれ発生指数の関係を示す
図である。 1・・・タンデイツシュ、2・働・モールド、3・・・
」下ノズル、4・・・スライディング−ル−ト、5・・
・下ノズル、6・・・モールド内浸漬管、7・・・溶鋼
流出部(吐出口)、8・・・モールド内パウダー層、9
・・・凝固殻。
挙動、ならびに浸漬ノズルを介して溶鋼中に吹き込まれ
たガスの挙動を示す説明図である。 第2図は、溶鋼流量に対し、浸漬ノズルから吹き込まれ
たHeガス流量とノズル周辺のガス吹き抜は現象、なら
びに浸漬ノズルの閉塞現象の関係を示す図、第3図は浸
漬ノズルから吹き込むHeカスの一部をArガスに置き
換えた際のArガス流量とふくれ発生指数の関係を示す
図である。 1・・・タンデイツシュ、2・働・モールド、3・・・
」下ノズル、4・・・スライディング−ル−ト、5・・
・下ノズル、6・・・モールド内浸漬管、7・・・溶鋼
流出部(吐出口)、8・・・モールド内パウダー層、9
・・・凝固殻。
Claims (2)
- (1)熱間圧延、あるいは熱間圧延後、冷間圧延および
焼鈍各工程を経て、薄板鋼板に仕向ける鋳片の連続鋳造
において、連続鋳造のモールド内へ溶鋼を注入する浸漬
ノズルの閉塞防止として浸漬ノズルを介して溶鋼中にガ
スを吹き込むに当たり、その流量として、溶鋼流量Q(
ton/min)に対して2Q+1Nl/min以下の
Heガスを吹き込むことを特徴とするふくれ欠陥を伴わ
ぬ熱延、冷延薄板鋼板用鋳片の連続鋳造方法。 - (2)熱間圧延、あるいは熱間圧延後、冷間圧延および
焼鈍各工程を経て、薄板鋼板に仕向ける鋳片の連続鋳造
において、連続鋳造のモールド内へ溶鋼を注入する浸漬
ノズルの閉塞防止として浸漬ノズルを介して溶鋼中にガ
スを吹き込むに当たり、その流量として、溶鋼流量Q(
ton/min)に対して2Q+1Nl/min以下の
ArガスとHeガスとの混合ガスを溶鋼流量トンあたり
1Nl/min以下のArガスと、残量Heガスの条件
で吹き込むことを特徴とするふくれ欠陥を伴わぬ熱延、
冷延薄板鋼板用鋳片の連続鋳造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6629489A JP2898296B2 (ja) | 1989-03-20 | 1989-03-20 | 薄板鋼板用鋳片の連続鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6629489A JP2898296B2 (ja) | 1989-03-20 | 1989-03-20 | 薄板鋼板用鋳片の連続鋳造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02247052A true JPH02247052A (ja) | 1990-10-02 |
JP2898296B2 JP2898296B2 (ja) | 1999-05-31 |
Family
ID=13311658
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6629489A Expired - Lifetime JP2898296B2 (ja) | 1989-03-20 | 1989-03-20 | 薄板鋼板用鋳片の連続鋳造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2898296B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04279262A (ja) * | 1991-03-06 | 1992-10-05 | Nippon Steel Corp | 鋼の連続鋳造方法 |
JPH04319054A (ja) * | 1991-04-16 | 1992-11-10 | Nippon Steel Corp | 鋼の連続鋳造方法 |
JPH04319055A (ja) * | 1991-04-16 | 1992-11-10 | Nippon Steel Corp | 鋼の連続鋳造方法 |
-
1989
- 1989-03-20 JP JP6629489A patent/JP2898296B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04279262A (ja) * | 1991-03-06 | 1992-10-05 | Nippon Steel Corp | 鋼の連続鋳造方法 |
JPH04319054A (ja) * | 1991-04-16 | 1992-11-10 | Nippon Steel Corp | 鋼の連続鋳造方法 |
JPH04319055A (ja) * | 1991-04-16 | 1992-11-10 | Nippon Steel Corp | 鋼の連続鋳造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2898296B2 (ja) | 1999-05-31 |
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