JPH11200193A - ジェットルームにおける緯糸把持装置 - Google Patents

ジェットルームにおける緯糸把持装置

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JPH11200193A
JPH11200193A JP890698A JP890698A JPH11200193A JP H11200193 A JPH11200193 A JP H11200193A JP 890698 A JP890698 A JP 890698A JP 890698 A JP890698 A JP 890698A JP H11200193 A JPH11200193 A JP H11200193A
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gripping
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Yasuhiro Yamaguchi
康弘 山口
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泰治郎 奥田
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    • D03D47/28Looms in which bulk supply of weft does not pass through shed, e.g. shuttleless looms, gripper shuttle looms, dummy shuttle looms wherein the weft itself is projected into the shed
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    • D03D47/3053Arrangements or lay out of air supply systems

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Abstract

(57)【要約】 【課題】緯入れ用メインノズルからの糸抜けを防止する
緯糸把持装置の信頼性を向上する。 【解決手段】緯入れ用メインノズル22のノズルボディ
44には把持基体48が取り付けられている。把持基体
48には糸ガイド49がスレッドガイド46と対向する
ように止着されている。把持基体48には把持ノズル5
1が止着されている。把持ノズル51の噴射方向は、糸
ガイド49とスレッドガイド46との間の糸経路と交差
するようにしてある。把持基体48にはエア逃し細孔4
81が形成されている。エア逃し細孔481の群の中心
は把持ノズル51の噴射軸線上にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、緯入れ用メインノ
ズルの噴射作用によって経糸開口内へ緯糸を緯入れする
ジェットルームにおいて緯入れ用メインノズルからの糸
抜けを防止する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平5−272033号公報、特開平
5−279940号公報、特開平5−287639号公
報に開示されるように、緯入れ用メインノズルにおける
微噴射作用は緯入れ用メインノズルからの糸抜け防止に
有効である。スパンデックスヤーンのような伸縮性の高
い緯糸の場合には製織時における緯入れ用メインノズル
の高圧の緯入れ用噴射作用によって引き伸ばされるが、
前記緯入れ用噴射作用が停止しているときには伸縮性の
高い緯糸は縮む。前記微噴射作用は伸縮糸の縮みを抑制
し、緯入れ用メインノズルからの伸縮糸の糸抜けが防止
される。しかし、微噴射作用を受ける緯糸部位に撚り戻
りが生じたり、芯材である弾性糸の周りにカバードヤー
ン(飾り糸)を巻き付けたスパンデックスヤーンの場合
には前記カバードヤーンが微噴射作用によって飛ばされ
てしまうといった不具合が生じ、織布に傷が生じる。
【0003】実開昭51−124159号公報には緯入
れ用メインノズルからの糸抜けを防止する装置が開示さ
れている。この従来公報には緯糸を機械的に挟んで積極
的に把持する装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】緯糸を緯入れする期間
では機械式把持装置の把持作用から緯糸を解放する必要
があり、可動把持体と固定把持体とによる緯糸の把持及
び解放の繰り返しが高速で行われる。このような可動把
持体と固定把持体とによる高速の把持及び解放の繰り返
しは、緯糸を適正な力で把持するための把持力の適正設
定を難しくする。緯糸を把持する力が過小であれば糸抜
け防止の確実性が損なわれる。緯糸を把持する力が過大
であれば緯糸が損傷を受け易い上、可動把持体あるいは
固定把持体が損傷を受け、緯糸を適正に把持できなくな
る。即ち、緯糸把持装置の信頼性は低い。
【0005】本発明は、緯糸把持装置の信頼性を向上す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そのために請求項1の本
発明では、緯入れ用メインノズル内の糸通路からの緯糸
の抜けを防止するためにエア流によって緯糸を把持する
エア式把持手段を設けた。
【0007】エア式把持手段による緯糸の把持及び解放
は圧力エアの供給及びその停止の高速の繰り返しによっ
て行われる。しかし、圧力エアの供給及びその停止の高
速の繰り返しによる緯糸の把持及び解放がエア式把持手
段及び緯糸に悪影響を与えることはない。又、エア式把
持手段の把持力はエア噴射圧の調整によって容易に適正
設定できる。
【0008】請求項2の発明では、請求項1において、
前記エア式把持手段の把持位置は、前記緯入れ用メイン
ノズル内の前記糸通路と前記緯入れ用メインノズルへ供
給される圧力エアとの合流開始部よりも上流側の糸経路
に設けた。
【0009】前記合流開始部よりも下流側の糸経路に前
記把持位置を設けることは難しく、前記合流開始部より
も上流側の糸経路は前記把持位置の設定位置として好適
である。
【0010】請求項3の発明では、請求項2において、
緯入れされる緯糸は糸の長さ方向に伸縮可能な伸縮糸で
あり、前記緯入れ用メインノズルの緯入れ用噴射による
伸張状態において前記把持位置と緯入れ用メインノズル
の出口との距離の長さになる前記伸縮糸が、前記緯入れ
用噴射が停止された状態の自由状態において前記把持位
置と前記合流開始部との距離よりも長くなるような位置
に前記把持位置を設定した。
【0011】このような把持位置の設定は、緯入れ用メ
インノズルの緯入れ用噴射を緯糸に確実に作用させ、緯
入れ不良が発生することはない。請求項4の発明では、
請求項2及び請求項3のいずれか1項において、前記把
持位置は前記緯入れ用メインノズルの入口よりも上流側
に設けた。
【0012】このような把持位置の設定は従来の緯入れ
用メインノズルの内部構造の変更を不要とする。請求項
5の発明では、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に
おいて、前記緯入れ用メインノズルの上流側に緯入れ補
助用のタンデムノズルを備えており、前記タンデムノズ
ルは緯入れ用エア噴射以外に微噴射を行なうようにし
た。
【0013】タンデムノズルの微噴射は緯入れ用メイン
ノズルからの糸抜け防止に寄与する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した第1の
実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。
【0015】図1〜図3に示すように、緯糸チーズ1
1,12から供給される緯糸Y1,Y2は巻付方式の緯
糸測長貯留装置13,14の糸巻付面131,141に
巻付貯留される。緯糸Y1,Y2を糸巻付面131,1
41に巻き付ける糸巻付管132,142は巻付モータ
133,143により回転駆動される。
【0016】糸巻付面131,141上に巻付貯留され
た緯糸Y1,Y2は電磁ソレノイド15,16によって
駆動される係止ピンの出没によって糸巻付面131,1
41からの引出しを制御される。糸巻付面131,14
1の近傍には反射式光電センサ型の緯糸解舒検出器1
7,18が設置されている。緯糸解舒検出器17,18
は糸巻付面131,141からの緯糸Y1,Y2の解舒
を検出する。緯糸解舒検出器17,18から出力される
解舒検出信号は織機制御コンピュータCに送られ、織機
制御コンピュータCは緯糸解舒検出器17,18からの
緯糸解舒情報及び織機回転角度検出用のロータリエンコ
ーダ19からの織機回転角度情報に基づいて電磁ソレノ
イド15,16の励消磁を制御する。この励消磁制御に
よって糸巻付面131,141と係止ピンとの係合及び
糸巻付面131,141からの係止ピンの離間が行わ
れ、糸巻付面131,141からの巻付緯糸の引出し解
舒及び解舒阻止が行われる。
【0017】糸巻付面131,141上の巻付緯糸は、
タンデムノズル20,21及び緯入れ用メインノズル2
2,23の噴射作用によって経糸Tの開口内へ緯入れさ
れる。タンデムノズル20,21には緯入れ用エア供給
管路24,25及び微噴射用エア供給管路26,27が
並列接続されている。緯入れ用エア供給管路24,25
上には電磁開閉弁28,29が介在されており、微噴射
用エア供給管路26,27上にはスピードコントロール
バルブ30,31が介在されている。スピードコントロ
ールバルブ30,31はタンデムノズル20,21にお
ける微噴射の強さを調整するためのものである。
【0018】緯入れ用メインノズル22,23には緯入
れ用エア供給管路32,33、カットブロー用エア供給
管路34,35及び糸通し用エア供給管路36,37が
並列接続されている。緯入れ用エア供給管路32,33
上には電磁開閉弁38,39が介在されており、カット
ブロー用エア供給管路34,35上には電磁開閉弁4
0,41が介在されている。糸通し用エア供給管路3
6,37上には手動式の開閉弁42,43が介在されて
いる。緯入れ用メインノズル22,23への糸通しには
開閉弁42,43が開かれる。
【0019】図4に示すように、緯入れ用メインノズル
22は、ノズルボディ44と、ノズルボディ44の筒内
に嵌入結合された加速管45と、ノズルボディ44の筒
内に螺合されたスレッドガイド46と、スレッドガイド
46をノズルボディ44に固定するためのロックナット
47とからなる。スレッドガイド46の入口側にはセラ
ミック製の摺接ガイドピース461が嵌合固定されてい
る。スレッドガイド46の先端側は小径部462となっ
ており、この小径部462の中間には複数の位置決めフ
ィン463が周方向に配列されている。位置決めフィン
463の先端はノズルボディ44の内周壁に接してい
る。加速管45は、ノズルボディ44に嵌合された基管
451と、基管451に嵌合連結された細管452とか
らなる。スレッドガイド46の先端部は基管451の管
内に入りこんでおり、スレッドガイド46の先端部の外
周壁面と基管451の内周壁面との間にはテーパ状のエ
ア流路が形成されている。
【0020】緯入れ用エア供給管路32から供給される
エアは、ノズルボディ44の内周壁面と小径部172の
外周壁面との間のエア流路、基管451内及び細管45
2内を流れる。スレッドガイド46内及び加速管45内
を通る緯糸Y1はスレッドガイド46の先端464より
も先の加速管45内でエア流による推進力を受ける。
【0021】緯入れ用メインノズル23はノズルボディ
44を共通として緯入れ用メインノズル22と同じ構成
となっている。緯入れ用メインノズル23のスレッドガ
イド46内及び加速管45内を通る緯糸Y2は、スレッ
ドガイド46の先端よりも先の加速管45内で緯入れ用
エア供給管路33から供給されるエア流による推進力を
受ける。
【0022】図4に示すように、ノズルボディ44には
箱形の把持基体48が取り付けられている。把持基体4
8にはセラミック製の糸ガイド49,50が各緯入れ用
メインノズル22,23のスレッドガイド46と対向す
るように止着されている。図6に示すように、把持基体
48には把持ノズル51,52が止着されている。把持
ノズル51,52の噴射方向は、糸ガイド49,50と
各緯入れ用メインノズル22,23のスレッドガイド4
6との間の糸経路と交差するようにしてある。把持ノズ
ル51,52には糸把持用エア供給管路53,54が接
続されている。把持基体48にはエア逃し細孔481,
482が形成されている。エア逃し細孔481の群の中
心は把持ノズル51の噴射軸線上にあり、エア逃し細孔
482の群の中心は把持ノズル52の噴射軸線上にあ
る。
【0023】図1〜図3に示すように、糸把持用エア供
給管路53,54上には電磁開閉弁55,56及び圧力
調整弁57,58が介在されている。緯入れ末端側には
緯糸検出器59が設置されており、緯入れが正常に行わ
れた場合には緯糸Y1,Y2の先端は緯糸検出器59の
設置位置まで到達する。織機制御コンピュータCは、緯
糸検出器59が緯糸を検出しない場合には緯入れ異常と
判断し、電磁開閉弁38,39、電磁カッター60及び
電磁ソレノイド15,16の励消磁制御を停止するとと
もに、織機駆動モータM及び巻付モータ133,143
の作動を停止する。
【0024】緯入れ用メインノズル22,23の直下に
は緯入れ阻止ノズル61が設置されており、直上には緯
糸導入ダクト62が対向設置されている。緯糸導入ダク
ト62の出口の後方には吸引パイプ63が設置されてお
り、吸引パイプ63の出口側が図示しないダストボック
スに向けて湾曲されているとともに、この湾曲部には吸
引ノズル64が接続されている。
【0025】緯入れ用メインノズル22,23、緯入れ
阻止ノズル61、緯糸導入ダクト62、及び吸引パイプ
63はいずれもスレイ上に装着されており、スレイの揺
動に伴って一体的に揺動する。これら各部材22,2
3,61,62,63の揺動領域の後方には緯糸引き取
りモータ65が設置されており、その上方にはエアシリ
ンダ66が設置されている。緯糸引き取りモータ65に
は駆動ローラ67が作動連結されており、エアシリンダ
66の駆動ロッドには被動ローラ68が取り付けられて
いる。被動ローラ68はエアシリンダ66の突出動作に
よって駆動ローラ67に圧接される。
【0026】エアシリンダ66の駆動ロッドにはリミッ
トスイッチ型の緯糸検出器69が取り付けられている。
緯糸検出器69の検知針691はエアシリンダ66の突
出動作に伴って緯糸導入ダクト62と吸引パイプ63と
の間の領域を掃過する。緯糸検出器69は緯糸導入ダク
ト62と吸引パイプ63との間における緯糸の有無を検
出する。
【0027】緯入れ阻止ノズル61及び吸引ノズル64
はいずれも電磁開閉弁70,71を介して図示しない圧
力エア供給タンクに接続されている。又、エアシリンダ
66は3方弁型の電磁弁72を介して前記圧力エア供給
タンクに接続されている。
【0028】緯入れ用メインノズル22,23の噴射口
と緯糸導入ダクト62の入口との間には電磁カッター7
3が配設されている。電磁カッター73、電磁開閉弁7
0,71、電磁弁72及び緯糸引き取りモータ65は、
織機駆動モータM、巻付モータ133,143、電磁ソ
レノイド15,16、電磁開閉弁28,29,38〜4
1,55,56、電磁カッター60とともに織機制御コ
ンピュータCの指令制御を受ける。
【0029】製織時には織機制御コンピュータCは電磁
開閉弁28,29,38,39を励消磁制御し、タンデ
ムノズル20,21及び緯入れ用メインノズル22,2
3が織機1回転毎に緯入れのための噴射を行なう。緯入
れされた緯糸Y1,Y2は筬打ち直後に電磁カッター6
0によって切断分離される。この切断の前後にわたって
電磁開閉弁40,41が励磁され、カットブロー用エア
供給管路34,35からエアが緯入れ用メインノズル2
2,23へ供給される。緯入れ用メインノズル22,2
3に連なる緯糸の先端部は切断ショックによってバック
する。このバック量が大きいと緯糸が緯入れ用メインノ
ズル22,23から抜けるが、カットブロー用エア供給
管路34,35から供給されるエア流が緯糸のバックを
受け止め、切断ショックによる糸抜けが防止される。
【0030】図7の波形M1は電磁開閉弁38の励消磁
を表し、波形M2は電磁開閉弁39の励消磁を表す。波
形T1は電磁開閉弁28の励消磁を表し、波形T2は電
磁開閉弁29の励消磁を表す。又、織機制御コンピュー
タCは波形A1,A2で示すように電磁開閉弁55,5
6の励消磁を制御する。電磁開閉弁55,56は緯入れ
開始タイミングθ1の直前から励磁を停止し、緯入れ終
了タイミングθ2の直後に励磁を再開する。図示しない
製織停止スイッチのON操作、あるいは経糸切れを検出
する図示しない経糸切れ検出器からの経糸切れ検出信号
の発信が行われると、織機制御コンピュータCは以後の
電磁開閉弁28,29,38,39の励磁、及び電磁開
閉弁55,56の消磁を中止する。
【0031】電磁開閉弁55,56の励磁状態では把持
ノズル51,52がエア噴射を行ない、電磁開閉弁5
5,56の消磁状態では把持ノズル51,52がエア噴
射を行なわない。図4では把持ノズル51がエア噴射状
態にあり、糸ガイド49とスレッドガイド46との間で
緯糸Y1が把持ノズル51の噴射作用を受けている。把
持ノズル51からの噴射エアはエア逃し細孔481から
把持基体48の外部へ漏洩し、把持ノズル51の噴射作
用を受ける緯糸Y1はエア逃し細孔481の存在する4
8の内面に押接される。緯糸Y1は把持ノズル51の噴
射作用による前記内面への押し付けによって把持され
る。
【0032】緯糸検出器59が緯入れミスを検出した場
合には、織機制御コンピュータCは予め設定された緯入
れパターンに基づいて緯入れミスした緯糸がY1,Y2
のいずれかを把握する。緯糸Y1が緯入れミスを起こし
た場合、織機制御コンピュータCは電磁開閉弁38の励
消磁制御及び電磁カッター60の開閉制御を停止し、同
時に電磁開閉弁70の所定時間励磁を指令する。電磁開
閉弁70の所定時間励磁により緯入れ阻止ノズル61が
所定時間噴射する。又、織機制御コンピュータCは電磁
開閉弁40を所定時間励磁し、カットブロー用エア供給
管路34から緯入れ用メインノズル22へエアが供給さ
れる。さらに電磁ソレノイド15が励磁され、緯入れ1
回分の後続緯糸Yeがカットブロー用エア供給管路34
からのエア流によって緯入れ用メインノズル22から射
出される。緯入れ用メインノズル22から射出された後
続緯糸Yeは緯入れ阻止ノズル61の所定時間噴射によ
って緯糸導入ダクト62内へ吹き入れられ、緯入れミス
したミス糸Ymに後続する後続緯糸Yeの緯入れ阻止が
行われる。
【0033】その後、電磁開閉弁71及び電磁弁72の
励磁により後続緯糸Yeが図2に示すようにローラ6
7,68間に把持される。この状態では緯糸検出器69
が後続緯糸Ymを検出する。この検出結果に基づいて織
機制御コンピュータCが電磁カッター73を作動し、後
続緯糸Yeが電磁カッター73によって緯入れ用メイン
ノズル22から切断分離される。この切断の前後にわた
って電磁開閉弁40が励磁され、カットブロー用エア供
給管路34からエアが緯入れ用メインノズル22へ供給
される。カットブロー用エア供給管路34から供給され
るエア流は切断ショックに伴う緯糸のバックを受け止
め、切断ショックによる糸抜けが防止される。そして、
図3に示すように、緯糸引き取りモータ65の作動によ
りミス糸Ymが後続緯糸Yeを手掛かりとして織布Wの
織前W1から分離除去される。
【0034】図7(b)は緯糸Y1が緯入れミスしたと
きの電磁開閉弁28,38,40,55及び電磁ソレノ
イド15の励消磁タイミングを表すタイミングチャート
である。織機回転角度θ3は織機制御コンピュータCが
緯入れミス発生の判断を行なったタイミングである。織
機回転角度θ4は電磁カッター73の作動タイミングで
ある。波形M1mは電磁開閉弁38の励消磁を表し、波
形T1mは電磁開閉弁28の励消磁を表す。波形A1m
は電磁開閉弁55の励消磁を表し、波形Cmは電磁開閉
弁40の励消磁を表す。波形Smは電磁ソレノイド15
の励消磁を表す。把持ノズル51からのエア噴射は織機
回転角度θ3から電磁カッター73の作動タイミングθ
4の直後まで行われない。
【0035】本実施の形態では、スパンデックスヤーン
のような伸縮性の高い緯糸Y1,Y2が使用されてい
る。図4の矢印Rで示す把持ノズル51,52からのエ
ア噴射軸線は緯糸Y1,Y2に対する把持位置を表す。
矢印Rで表す把持位置と先端464との間の距離の長さ
Lの緯糸Y1,Y2は緯入れ用メインノズル22,23
の緯入れ用噴射によって緯入れ用メインノズル22,2
3の出口から延出する。即ち、緯入れ用メインノズル2
2,23の緯入れ用噴射による伸張状態において前記把
持位置と緯入れ用メインノズル22,23の出口との距
離の長さになる緯糸Y1,Y2が、前記緯入れ用噴射が
停止された状態の自由状態において前記把持位置と前記
合流開始部との距離Lよりも長くなる。
【0036】第1の実施の形態では以下の効果が得られ
る。 (1-1)緯入れ用メインノズル22,23の緯入れ用エ
ア噴射がないときには、緯糸Y1,Y2は把持基体48
及び把持ノズル51から構成されるエア式把持手段によ
って把持される。このような把持作用は緯入れ用メイン
ノズル22,23からの緯糸Y1,Y2の抜けを防止す
る。エア式把持手段による緯糸Y1,Y2の把持及び解
放は圧力エアの供給及びその停止の高速の繰り返しによ
って行われる。しかし、エア流による把持基体48の内
面に対する緯糸Y1,Y2の押し付けは、機械式把持装
置の把持作用に比べてソフトである。従って、圧力エア
の供給及びその停止の高速の繰り返しによる緯糸Y1,
Y2の把持及び解放が緯糸Y1,Y2に悪影響を与える
ことはない。 (1-2)エア流による把持基体48の内面への緯糸Y
1,Y2の接触はソフトであるため、把持基体48の内
面が傷つくおそれは少ない。万一、把持基体48の内面
の緯糸Y1,Y2との接触部位が損傷してもこの接触部
位への緯糸押し付け力は変わらないため、把持力が変わ
ることはない。従って、糸抜け防止機能は経時変化する
ことなく安定確保される。 (1-3)エア式把持手段の把持力を左右する把持ノズル
51,52における噴射圧は、圧力調整弁57,58の
圧力調整によって容易に変更設定できる。このような噴
射圧設定の容易性は、緯糸Y1,Y2の糸種類に応じた
把持力の適正設定の容易性をもたらす。 (1-4)スレッドガイド46の小径部462の先端46
4は、緯入れ用メインノズル22,23内の糸通路と、
緯入れ用メインノズル22,23へ供給される圧力エア
との合流開始部となる。エア式把持手段における把持位
置は先端464よりも上流側である。先端464よりも
下流側の糸通路では緯入れ用エアが高速で流れる所であ
り、このような高速のエア流の流路と交差するようにに
把持用エア流を生成させる構成は緯入れ用エアの円滑な
流れを阻害する。又、揺動する緯入れ用メインノズル2
2,23の下流にエア式把持手段を設置することも織布
Wの織端と緯入れ用メインノズル22,23の先端との
間隔の関係から困難である。即ち、先端464の下流側
にエア式把持手段の把持位置を設けることは難しく、先
端464よりも上流側の糸経路は前記把持位置の設定位
置として好適である。特に、緯入れ用メインノズル2
2,23の入口、即ちスレッドガイド46の入口よりも
上流側にエア式把持手段を設置する構成は、従来構成の
緯入れ用メインノズル22,23をそのまま使えるため
に簡便である。 (1-5)矢印Rで表す把持位置と先端464との間の距
離の長さLの緯糸Y1,Y2は緯入れ用メインノズル2
2,23の緯入れ用噴射によって緯入れ用メインノズル
22,23の出口から延出する。即ち、緯入れ用メイン
ノズル22,23の緯入れ用噴射がないときには緯糸Y
1,Y2の先端部は緯入れ用メインノズル22,23内
に引っ込むが、エア式把持手段によって把持されている
緯糸Y1,Y2の先端部は先端464よりも下流側に延
出する。従って、緯入れ用メインノズル22,23の緯
入れ用噴射は緯糸Y1,Y2の先端部に確実に作用し、
緯入れ不良が発生することはない。 (1-6)タンデムノズル20,22の微噴射は、緯入れ
用メインノズル22,23とタンデムノズル20,21
との間の緯糸Y1,Y2の縮みを防止して緯入れ用メイ
ンノズル22,23からの糸抜け防止に寄与する。緯糸
Y1,Y2の先端部以外への微噴射の作用が緯糸Y1,
Y2に悪影響を与えることはない。
【0037】次に、図8の第2の実施の形態を説明す
る。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付し
てある。この実施の形態では、第1の実施の形態におけ
る微噴射用エア供給管路26,27に代えて機械式把持
機構74,75がタンデムノズル20,21と緯入れ用
メインノズル22,23との間の糸経路上に配置されて
いる。機械式把持機構74,75の把持及び解放のタイ
ミングはエア式把持手段の把持及び解放のタイミングと
同じである。
【0038】機械式把持機構74,75は、緯入れ用メ
インノズル22,23とタンデムノズル20,21との
間の緯糸Y1,Y2の縮みを防止して緯入れ用メインノ
ズル22,23からの糸抜け防止に寄与する。
【0039】次に、図9の第3の実施の形態を説明す
る。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付し
てある。この実施の形態では、網76が把持ノズル5
1,52と対向して把持基体48に止着されている。把
持ノズル51,52の噴射時には緯糸Y1,Y2は網7
6に押し付けられて把持される。網76は押し付けられ
た緯糸Y1,Y2を不動保持する上で好適である。
【0040】次に、図10の第4の実施の形態を説明す
る。第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が付し
てある。この実施の形態では、通気性のあるモケット7
7が把持ノズル51,52と対向して把持基体48に止
着されている。把持ノズル51,52の噴射時には緯糸
Y1,Y2はモケット77に付着把持される。把持ノズ
ル51,52からの噴射エアはモケット77を透過して
エア逃し孔483から逃される。モケット77は押し付
けられた緯糸Y1,Y2を不動保持する上で好適であ
る。
【0041】次に、図11(a),(b)の第5の実施
の形態を説明する。第1の実施の形態と同じ構成部には
同じ符号が付してある。この実施の形態では、4つの緯
入れ用メインノズル78,79,80,81の各スレッ
ドガイド46の入口側に把持基体82が取り付けられて
おり、4つの把持ノズル83,84,84,86が把持
基体82に止着されている。把持ノズル83の噴射方向
は緯入れ用メインノズル78のスレッドガイド46を通
る緯糸の糸経路と交差し、把持ノズル84の噴射方向は
緯入れ用メインノズル79のスレッドガイド46を通る
緯糸の糸経路と交差する。把持ノズル85の噴射方向は
緯入れ用メインノズル80のスレッドガイド46を通る
緯糸の糸経路と交差し、把持ノズル86の噴射方向は緯
入れ用メインノズル81のスレッドガイド46を通る緯
糸の糸経路と交差する。把持基体82には4群のエア逃
し細孔821,822,823,824が把持ノズル8
3〜86と対向するように形成されている。
【0042】この実施の形態の構成によれば4種類の緯
糸を緯入れする場合にも信頼性の高いエア式把持手段を
用いて糸抜け防止を達成することができる。次に、図1
2の第6の実施の形態を説明する。第1の実施の形態と
同じ構成部には同じ符号が付してある。
【0043】この実施の形態では、把持ノズル51がノ
ズルボディ44に接続されている。スレッドガイド46
には把持用エア通路465がスレッドガイド46内の糸
通路と交差するように貫設されている。把持用エア通路
465は把持ノズル51に連なっており、把持ノズル5
1からの噴射エアはスレッドガイド46内の糸通路を横
切って把持用エア通路465を流れる。ノズルボディ4
4にはエア逃し細孔441が把持ノズル51と対向して
形成されている。把持ノズル51からの噴射エアは把持
用エア通路465を通過してエア逃し細孔441から逃
される。
【0044】この実施の形態では、エアによる把持位置
が第1の実施の形態の場合よりも前記合流開始部に近づ
く。そのため、緯入れ用エア噴射の停止時における自由
状態の緯糸の先端が前記合流開始部よりも上流側に戻る
おそれが一層少なくなる。
【0045】又、スレッドガイド46内の糸通路の径が
小さいため、把持ノズル51のエア噴射径を第1の実施
の形態の場合よりも小さくすることができる。そのた
め、エア把持力が第1の実施の形態の場合よりも大きく
なり、緯糸把持の確実性が向上する。
【0046】本発明では、以下のような実施の形態も可
能である。 (1)タンデムノズルの上流側に機械式把持機構を配置
すること。 (2)緯入れ用メインノズルに微噴射用エア供給管路を
接続し、微噴射用エア供給管路上にスピードコントロー
ルバルブを介在すること。微噴射によって悪影響を受け
にくい緯糸を使用する場合には微噴射を併用して糸抜け
防止を行ない、微噴射によって悪影響を受けやすい緯糸
を使用する場合にはスピードコントロールバルブをスピ
ード零状態にして微噴射を行わないようにすればよい。 (3)1つの緯入れ用メインノズルのみを備えたジェッ
トルーム、あるいは3つの緯入れ用メインノズルを備え
たジェットルーム、さらには5つ以上の緯入れ用メイン
ノズルを備えたジェットルームに本発明を適用するこ
と。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように本発明では、緯入れ
用メインノズル内の糸通路からの緯糸の抜けを防止する
ためにエア流によって緯糸を把持するエア式把持手段を
設けたので、緯糸把持装置の信頼性を向上し得るという
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す緯入れ装置付近の図。
【図2】ミス糸処理状態を示す図。
【図3】ミス糸処理状態を示す図。
【図4】要部側断面図。
【図5】要部平面図。
【図6】図5のX−X線断面図。
【図7】(a),(b)はエア式把持手段におけるエア
噴射タイミングを表すタイミングチャート。
【図8】第2の実施の形態を示す緯入れ装置付近の図。
【図9】第3の実施の形態を示す要部平面図。
【図10】第4の実施の形態を示す要部縦断面図。
【図11】第5の実施の形態を示し、(a)は要部縦断
面図。(b)は側面図。
【図12】第6の実施の形態を示す要部側断面図。
【符号の説明】
20,21…タンデムノズル、22,23…緯入れ用メ
インノズル、26,27…微噴射用エア供給管路、46
4…先端、48…把持基体、51,52…把持ノズル、
53,54…エア式把持手段を構成する糸把持用エア供
給管路、55,56…エア式把持手段を構成する電磁開
閉弁、Y1,Y2…緯糸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸田 元章 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】緯入れ用メインノズルの噴射作用によって
    経糸開口内へ緯糸を緯入れするジェットルームにおい
    て、 前記緯入れ用メインノズル内の糸通路からの緯糸の抜け
    を防止するためにエア流によって緯糸を把持するエア式
    把持手段を設けたジェットルームにおける緯糸把持装
    置。
  2. 【請求項2】前記エア式把持手段の把持位置は、前記緯
    入れ用メインノズル内の前記糸通路と前記緯入れ用メイ
    ンノズルへ供給される圧力エアとの合流開始部よりも上
    流側の糸経路に設けた請求項1に記載のジェットルーム
    における緯糸把持装置。
  3. 【請求項3】緯入れされる緯糸は糸の長さ方向に伸縮可
    能な伸縮糸であり、前記緯入れ用メインノズルの緯入れ
    用噴射による伸張状態において前記把持位置と緯入れ用
    メインノズルの出口との距離の長さになる前記伸縮糸
    が、前記緯入れ用噴射が停止された状態の自由状態にお
    いて前記把持位置と前記合流開始部との距離よりも長く
    なるような位置に前記把持位置が設定されている請求項
    2に記載のジェットルームにおける緯糸把持装置。
  4. 【請求項4】前記把持位置は前記緯入れ用メインノズル
    の入口よりも上流側である請求項2及び請求項3のいず
    れか1項に記載のジェットルームにおける緯糸把持装
    置。
  5. 【請求項5】前記緯入れ用メインノズルの上流側に緯入
    れ補助用のタンデムノズルを備えており、前記タンデム
    ノズルは緯入れ用エア噴射以外に微噴射を行なう請求項
    1乃至請求項4のいずれか1項に記載のジェットルーム
    における緯糸把持装置。
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