JPH11195619A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH11195619A
JPH11195619A JP85898A JP85898A JPH11195619A JP H11195619 A JPH11195619 A JP H11195619A JP 85898 A JP85898 A JP 85898A JP 85898 A JP85898 A JP 85898A JP H11195619 A JPH11195619 A JP H11195619A
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heat treatment
cobalt
gate electrode
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Yasuhiro Chiba
安浩 千葉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】SALICIDEプロセスにおいて、酸素含有
量が少なく低抵抗である高融点金属シリサイド層を、よ
り少ない工程で製造できる半導体装置の製造方法を提供
する。 【解決手段】素子分離領域12、ゲート電極13、サイ
ドウォール14およびソース/ドレイン領域15が形成
されている半導体基板11の全面に、コバルト層16を
成膜し、水素雰囲気で第1の熱処理を行うことにより、
酸化コバルト層20の還元と、コバルト層16のシリサ
イド化反応を同時に行って、コバルトモノシリサイド層
18を形成する。さらに、未反応コバルトをエッチング
により除去した後、水素雰囲気で第2の熱処理を行い、
低抵抗であるコバルトジシリサイド層19を形成する半
導体装置の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法に関し、特に、SALICIDEプロセスのシリサ
イド化熱処理を水素雰囲気中で行うことにより、酸素含
有量が少なく、低抵抗の金属シリサイド膜が形成された
半導体装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の微細化、高速化に伴い、L
DD(Lightly DopedDrain)構造
と、ゲートおよびソース・ドレイン上に低抵抗シリサイ
ド膜を、自己整合的に形成する技術とを組み合わせた、
SALICIDE(Self−Aligned Sil
icide)プロセスが採用されている。SALICI
DEプロセスにおいて、シリサイド化に用いられる金属
材料としては、低抵抗という条件からチタン、コバル
ト、ニッケルが主に検討されている。
【0003】図1〜図3、図5、図6、図11、図12
に、例えば、コバルトに適用した場合の、従来のSAL
ICIDEプロセスによる半導体装置の製造工程を示
す。まず、図2に示すように、例えば、n型であるシリ
コン基板11の表面に、通常のLOCOS法等により素
子分離領域12を形成し、素子分離領域12によって区
画された部分に、ゲート酸化膜を形成する。その上層
に、多結晶シリコン層とタングステンシリサイド層から
なるタングステンポリサイド層を堆積させ、パターニン
グを行ってゲート電極13を形成する。
【0004】全面に酸化シリコン等からなる酸化膜を堆
積した後、ドライエッチングによりゲート電極13側面
以外の酸化膜を除去し、ゲート電極13側面に、酸化シ
リコン等からなるサイドウォール14を形成する。さら
に、イオン注入等の方法により、シリコン基板11表層
部にボロン等の不純物を拡散させ、ソース/ドレイン領
域15を形成する。
【0005】次に、図3に示すように、スパッタリング
法によりコバルト層16を、例えば、10nmの膜厚で
全面に形成する。図11に示すように、スパッタリング
法によりコバルト層16上層に、窒化チタン層を成膜
し、コバルト層16表面の酸化を防止するためのTiN
キャップ17とする。
【0006】次に、図12に示すように、コバルトシリ
サイド層を形成するための第1のRTA処理(550
℃)を行う。これにより、ゲート電極13上およびソー
ス/ドレイン領域15上のコバルト層16が基板11表
面のシリコンと固相反応し、コバルトモノシリサイド
(CoSi)層18が形成される。
【0007】続いて、図5に示すように、TiNキャッ
プ17をウェットエッチングにより除去した後、図6に
示すように、素子分離領域12上およびサイドウォール
14表面の、シリサイド化していない未反応コバルトを
選択的にエッチングして除去する。さらに、CoSi層
18を、より低抵抗であるコバルトジシリサイド(Co
Si2 )層19に変換するため、第2のRTA処理(8
00℃)を行う。これにより、図1に示す構造となる。
【0008】半導体装置の微細化には、シリサイド膜を
薄膜化する必要がある。シリサイド膜の形成には、上記
のチタン等の金属に対するシリコンの拡散反応が含まれ
るが、この固相反応は、金属表面に生成する自然酸化膜
により阻害される。自然酸化膜によりシリコンの拡散反
応が阻害されると、シリサイド膜の膜厚は不均一とな
り、シリサイド膜内部に酸素が含有される。さらに、シ
リサイド膜中に含有された酸素も、シリコンの拡散を阻
害する。
【0009】シリサイド膜を薄膜化すると膜中含有酸素
濃度も上昇するため、シリサイド膜形成プロセスにおい
て、自然酸化膜や酸素含有量を抑制することは、シリサ
イド薄膜を形成する上で重要である。
【0010】含有酸素量の少ない、または抵抗の低いシ
リサイド膜を形成するため、種々の方法が検討されてい
る。例えば、特開平6−204172号においては、水
素を含有するチタン膜をスパッタリング法により堆積し
た後、熱処理を行い、チタンシリサイド層を形成する方
法が開示されている。
【0011】この方法によれば、チタン膜に含有される
水素により、半導体基板上またはゲート電極上に存在す
る炭素等の汚染が除去されるため、後の熱処理工程にお
いて均一なチタンシリサイド層を形成することができ、
低抵抗化が図られる。また、均一なチタンシリサイド層
が形成されるため、接合リークが低減する。
【0012】特開平6−177067号には、チタン膜
をスパッタリング法により成膜し、熱処理を行ってチタ
ンシリサイド膜を形成した後、ボロンをイオン注入して
再度熱処理を行う方法が開示されている。
【0013】通常、チタンシリサイド膜を形成するため
の熱処理を行う際に、シリサイド膜の形成される表面
(シリコン層表面)からチタンシリサイド膜へ、ボロン
原子が吸収される。そのため、不純物拡散層中のボロン
の実効濃度が低下し、トランジスタの寄生抵抗が増大す
る。
【0014】上記の特開平6−177067号の方法に
よれば、チタンシリサイド膜形成後にイオン注入を行
い、シリサイド化による不純物拡散層の不純物濃度の低
下が補充されるため、低抵抗化が図られる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の半導体装置の製造方法において、シリサイド材料
となる金属(チタン、コバルト、ニッケル等)は酸化さ
れやすく、スパッタリング法により金属膜を形成後、大
気開放すると表面が酸化されるという問題がある。大気
開放後、熱処理を行ってシリサイド膜を形成すると、シ
リサイド膜に酸素が含有され、膜質が脆弱となり、抵抗
も高くなる。
【0016】そのため、通常、上記の金属材料からなる
薄膜を形成後、その上層にTiN膜(TiNキャップ)
を成膜して、表面酸化を防止する。これにより、ゲート
電極およびソース/ドレイン領域上のみに低抵抗なシリ
サイド膜を形成することができるが、TiNキャップを
形成しない場合のSALICIDEプロセスに比較し
て、製造工程が増加してしまう。
【0017】TiNキャップを形成せずに、金属層表面
の酸化を防止してシリサイド化を行う方法が、特開平7
−169713号に開示されている。この方法によれ
ば、シリコン基板に形成した拡散層または多結晶シリコ
ン膜からなる電極配線の表面に形成されたシリコンの自
然酸化膜を、水素雰囲気中で還元して除去した後、表面
を大気に晒さずに真空容器内に保持し、スパッタリング
法により高融点金属膜を堆積して、熱処理により高融点
金属シリサイド膜を形成する。高融点金属としてチタン
を用い、チタン膜を形成した後、窒素またはアルゴン等
の不活性雰囲気中あるいは真空中で、700℃程度の熱
処理を行うことにより、チタン膜のシリサイド化を行
う。
【0018】上記の特開平7−169713号記載の方
法においては、H2 +SiO2 →H2 O+SiOの反応
により、シリコンの自然酸化膜をSiOに還元して蒸発
させる。そのため、チャンバ内の圧力をSiO分圧より
低くする必要がある。また、シリコン酸化膜の還元によ
り発生するH2 Oは酸化剤としても働くため、H2 Oに
よる表面の酸化を防ぐ必要もある。したがって、チャン
バ内を高真空にして酸化膜の還元を行った後、チタン膜
を堆積してシリサイド膜を形成するまで、大気開放しな
い状態を維持する必要がある。
【0019】本発明は上記の問題点を鑑みてなされたも
のであり、したがって本発明は、SALICIDEプロ
セスにおいて、酸素含有量の少ない良質な金属シリサイ
ド膜を、より少ない工程で製造できる半導体装置の製造
方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板上の
所望の位置に、高融点金属シリサイド層が形成されてな
る半導体装置の製造方法において、高融点金属層をスパ
ッタリング法により堆積する工程と、前記高融点金属層
が形成された半導体基板を、水素雰囲気中で熱処理する
ことにより高融点金属シリサイド層を形成する工程とを
少なくとも有することを特徴とする。
【0021】これにより、高融点金属層のシリサイド化
を行うための熱処理において、金属層表面の自然酸化膜
の水素による還元と、シリサイド層の成膜とを同時に行
うことができる。シリサイド化される金属層の酸素含有
量が低減されるため、シリサイド層を薄膜化しても低い
シート抵抗を維持することができる。さらに、従来のT
iNキャップを用いる製造方法に比較して、TiNキャ
ップ成膜工程およびウェットエッチングによるTiNキ
ャップの除去工程を削減することができ、プロセスの簡
略化が可能となる。
【0022】上記の本発明の半導体装置の製造方法は、
好適には、前記高融点金属シリサイド層を形成する前記
熱処理工程は、RTA処理であることを特徴とする。こ
れにより、シリサイド化反応の過度の進行による、シリ
サイド膜のサイドウォール表面への這い上がりを抑制す
ることができる。本発明においては、水素雰囲気でシリ
サイド化反応を行うため、金属表面の自然酸化膜の還元
と、シリサイド化反応が同時に起こる。金属酸化膜が還
元され、発生する気体の影響等により、シリサイド化反
応が促進される。そのため、熱処理をRTAとすること
により、シリサイド化速度を制御することができる。
【0023】また、本発明の半導体装置の製造方法は、
半導体基板上に、ゲート電極と、前記ゲート電極側面に
絶縁膜からなるサイドウォールと、前記ゲート電極およ
び前記サイドウォールをマスクとして自己整合的に形成
されたソース/ドレイン領域とを有する半導体装置の製
造方法において、前記ゲート電極、前記サイドウォール
および前記ソース・ドレイン領域が形成された半導体基
板の全面にコバルト層を成膜する工程と、水素雰囲気で
第1の熱処理を行い、コバルト層をコバルトモノシリサ
イド層とする工程と、前記サイドウォール表面のシリサ
イド化されていないコバルト層を、エッチングにより除
去する工程と、水素雰囲気で第2の熱処理を行い、前記
ゲート電極上および前記ソース/ドレイン領域上のコバ
ルトモノシリサイド層をコバルトジシリサイド層とする
工程とを少なくとも有することを特徴とする。
【0024】上記の本発明の半導体装置の製造方法は、
好適には、前記第1の熱処理および前記第2の熱処理
は、RTA処理であることを特徴とする。また、上記の
本発明の半導体装置の製造方法は、好適には、前記第2
の熱処理は、前記第1の熱処理より高温で行うことを特
徴とする。
【0025】これにより、本発明の半導体装置の製造方
法をCo SALICIDEプロセスに適用し、低抵抗
であるCoSi2 からなるシリサイド層を形成できる。
コバルトシリサイドの場合、高温で生成するCoSi2
が最も抵抗が低い。CoSi2 はバルクの場合、抵抗率
20μΩ・cm程度である。(ただし、薄膜の場合はバ
ルクよりも高抵抗となり、抵抗率は成膜条件や熱処理条
件により大きく変動する。)
【0026】本発明においては、熱処理をRTA処理で
行い、第1の熱処理温度を550℃、第2の熱処理温度
を700℃とすることにより、低抵抗で均一な膜質のC
oSi2 を形成することができる。
【0027】本発明の半導体装置の製造方法は、半導体
基板上に、ゲート電極と、前記ゲート電極側面に絶縁膜
からなるサイドウォールと、前記ゲート電極および前記
サイドウォールをマスクとして自己整合的に形成された
ソース/ドレイン領域とを有する半導体装置の製造方法
において、前記ゲート電極、前記サイドウォールおよび
前記ソース・ドレイン領域が形成された半導体基板の全
面にニッケル層を成膜する工程と、水素雰囲気で熱処理
を行い、ニッケル層をニッケルモノシリサイド層とする
工程と、前記サイドウォール表面のシリサイド化されて
いないニッケル層を、エッチングにより除去する工程と
を少なくとも有することを特徴とする。
【0028】上記の本発明の半導体装置の製造方法は、
好適には、前記熱処理はRTA処理であることを特徴と
する。これにより、本発明の半導体装置の製造方法をN
i SALICIDEプロセスに適用し、低抵抗である
NiSiからなるシリサイド層を形成できる。NiSi
はバルクの場合、抵抗率50μΩ・cm程度である。
(ただし、薄膜の場合はバルクよりも高抵抗となり、抵
抗率は成膜条件や熱処理条件により大きく変動する。)
【0029】ニッケルシリサイドの形成において、ニッ
ケルとシリコンとの反応は300℃で開始し、最初にN
2 Siが形成される。Ni2 Siよりも高温におい
て、Ni2 SiはNiSiとなり、熱処理温度が600
℃以上となると、NiSi2 となる。したがって本発明
において、熱処理をRTA処理で行い、熱処理温度を4
00〜550℃とすることにより、低抵抗で均一な膜質
のNiSiを形成することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の半導体装置の製
造方法の実施の形態について、図面を参照して下記に説
明する。
【0031】(実施形態1)本実施形態は、本発明をC
o SALICIDEに適用した例である。図1は、本
実施形態の半導体装置の製造方法により製造された半導
体装置の断面図である。シリコン基板11上に酸化膜か
らなる素子分離領域12が形成され、素子分離領域12
により区画された部分にゲート電極13およびソース/
ドレイン領域15が形成されている。ゲート電極13側
面には酸化物等の絶縁膜からなるサイドウォール14が
形成されている。ソース/ドレイン領域15表面および
ゲート電極13上に、CoSi2 層19が形成されてい
る。
【0032】次に、上記の本実施形態の半導体装置の製
造方法について説明する。図1〜図6は、本実施形態の
半導体装置の製造工程を示した断面図である。まず、図
2に示すように、シリコン基板11の表面に通常のLO
COS法等により、素子分離領域12を形成し、素子分
離領域12によって区画された部分に、ゲート酸化膜を
形成する。その上層に、多結晶シリコン層とタングステ
ンシリサイド層からなるタングステンポリサイド層を堆
積させ、パターニングを行ってゲート電極13を形成す
る。
【0033】全面に酸化シリコン等からなる酸化膜を堆
積した後、ドライエッチングによりゲート電極13側面
以外の酸化膜を除去し、ゲート電極13側面に酸化シリ
コン等からなるサイドウォール14を形成する。さら
に、イオン注入等の方法により、シリコン基板11表層
部にボロン等の不純物を拡散させ、ソース/ドレイン領
域15を形成する。
【0034】次に、図3に示すように、スパッタリング
法によりコバルト層16を、基板全面に一様に形成す
る。成膜条件は、例えば、以下の条件で行うことができ
る。 膜厚;10nm, DCパワー;0.8kW, 圧力;0.4Pa, ガス流量 ヒーターガス;Ar 30sccm プロセスガス;Ar 60sccm 基板加熱温度;150℃
【0035】コバルト層16がスパッタされた半導体基
板をCoスパッタリングチャンバから搬出して、大気開
放されると、図4に示すようにコバルトが酸化され、コ
バルト層16表面に酸化コバルト(CoOまたはCo2
3 )層20が形成される。
【0036】次に、図5に示すように、コバルトシリサ
イド層を形成するための第1のRTA処理を行う。第1
のRTA処理の場合には、シリサイド膜の這い上がり
(シリサイド膜が、ゲート電極のサイドウォール上にも
成長し、ゲートとソース・ドレインが短絡する現象)が
起こらない温度で行う。
【0037】チャンバ内に半導体基板をセットした後、
最初に60秒間、水素を流量10L/minで供給す
る。これにより、チャンバ内に残留する酸素が排気置換
され、チャンバ内が還元雰囲気となる。次に、以下の条
件で熱処理を行う。 熱処理温度;550℃, 熱処理時間;30秒, 供給ガス;水素(10L/min)
【0038】これにより、ゲート電極13上およびソー
ス/ドレイン領域15上のコバルト層16が基板11表
面のシリコンと固相反応し、コバルトモノシリサイド
(CoSi)層18が形成される。本発明では、RTA
処理を水素雰囲気で行うため、コバルト層16表面の酸
化コバルトが還元されると同時にシリサイド化反応が起
こり、シリサイド化反応が激しい(反応速度が大き
い)。
【0039】したがって、本発明の水素雰囲気における
シリサイド化反応を、RTA処理ではなく、バッチ処理
タイプのファーネスアニールで行った場合、同温度(5
50℃)の加熱であっても、昇温、降温に時間がかかる
ため、反応が過度に進行し、シリサイド膜の這い上がり
が生じてしまう。そのため、本発明の熱処理には、ファ
ーネスアニールは用いることができない。
【0040】次に、図6に示すように、素子分離領域1
2上およびサイドウォール14表面のシリサイド化して
いない未反応コバルトを、ウェットエッチングにより除
去する。エッチングは、例えば、以下の条件で行うこと
ができる。 薬液;硫酸過水(H2 SO4 :H2 2 =4:1), 処理時間;3分, 薬液温度;70℃
【0041】さらに、CoSi層18を、より低抵抗で
あるCoSi2 に変換するため、第2のRTA処理を行
うことにより、図1に示す構造となる。第2のRTA処
理は、例えば、以下の条件で行うことができる。 熱処理温度;700℃, 熱処理時間;30秒, 供給ガス;水素(10L/min)
【0042】上記の本実施形態の半導体装置の製造方法
によれば、従来のTiNキャップを形成してコバルト層
のシリサイド化を行う方法と比較して、TiNキャップ
を形成する工程と、TiNキャップをウェットエッチン
グにより除去する工程が削減されるため、プロセスを簡
略化することができる。
【0043】(実施形態2)本実施形態は、本発明をN
i SALICIDEに適用した例である。実施形態1
に示したコバルトシリサイドの場合、高温で形成される
CoSi2の方が、低温で生成するCoSiよりも抵抗
が低い。そのため、シリサイド膜の這い上がりが生じな
いように、シリサイド化反応を制御し、かつ低抵抗のシ
リサイド膜を成膜させるには、2段階のRTA処理を行
う必要がある。
【0044】一方、本実施形態に示すニッケルシリサイ
ドの場合、低温で生成されるモノシリサイド(NiS
i)が低抵抗相となる。したがって、1回のRTA処理
により、抵抗の低いシリサイド膜をゲートおよびソース
/ドレイン領域上に形成することができる。
【0045】図7に、本実施形態の半導体装置の製造方
法により製造された半導体装置の断面図を示す。シリコ
ン基板11上に酸化膜からなる素子分離領域12、ゲー
ト電極13およびソース/ドレイン領域15が形成され
ている。ゲート電極13側面には、酸化物等の絶縁膜か
らなるサイドウォール14が形成されている。ソース/
ドレイン領域15表面およびゲート電極13上に、ニッ
ケルモノシリサイド(NiSi)層21が形成されてい
る。
【0046】次に、上記の本実施形態の半導体装置の製
造方法について説明する。図2および図7〜図10は、
本実施形態の半導体装置の製造工程を示した断面図であ
る。まず、実施形態1と同様にして、図2に示すような
構造とする。すなわち、シリコン基板11の表面に素子
分離領域12と、ゲート酸化膜とタングステンポリサイ
ド層が積層された構成を有するゲート電極13を形成す
る。さらに、全面に酸化膜を堆積した後、ドライエッチ
ングを行い、ゲート電極13側面にサイドウォール14
を形成する。続いて、イオン注入等によりシリコン基板
11表層部に不純物を拡散させ、ソース/ドレイン領域
15を形成する。
【0047】次に、図8に示すように、スパッタリング
法によりニッケル層22を、基板全面に一様に形成す
る。成膜条件は例えば、以下の条件で行うことができ
る。 膜厚;20nm, DCパワー;0.8kW, 圧力;0.4Pa, ガス流量 ヒーターガス;Ar 30sccm プロセスガス;N2 60sccm 基板加熱温度;150℃
【0048】ニッケル層22がスパッタされた半導体基
板をNiスパッタリングチャンバから搬出して、大気開
放されると、図9に示すようにニッケルが酸化され、ニ
ッケル層表面に酸化ニッケル(NiO)層23が形成さ
れる。
【0049】図10に示すように、ニッケルシリサイド
層を形成するためのRTA処理を行う。実施形態1に示
したコバルト層に対する第1のRTA処理と同様に、ニ
ッケルの場合も、表面酸化層(NiO)23の還元と同
時にシリサイド化反応が起こる。実施形態1と同様に、
チャンバ内に最初に60秒間、水素を流量10L/mi
nで供給し、チャンバ内を還元雰囲気とする。次に、以
下の条件で熱処理を行う。 熱処理温度;400〜550℃, 熱処理時間;30
秒, 供給ガス;窒素(10L/min)
【0050】これにより、ゲート電極13上およびソー
ス/ドレイン領域15上のニッケル層22が基板11表
面のシリコンと固相反応し、NiSi層21が形成され
る。次に、素子分離領域12上およびサイドウォール1
4表面のシリサイド化していない未反応ニッケルを、ウ
ェットエッチングにより除去すると、図7に示す構造と
なる。
【0051】エッチングは、例えば、以下の条件で行う
ことができる。 薬液;硫酸過水(H2 SO4 :H2 2 =4:1), 処理時間;3分, 薬液温度;70℃
【0052】上記の本実施形態の半導体装置の製造方法
によれば、従来のTiNキャップを形成する方法と比較
して、TiNキャップ形成工程と、TiNキャップ除去
工程が削減されるため、プロセスを簡略化することがで
きる。また、水素雰囲気で熱処理を行うことにより、酸
化ニッケル層の還元と同時にシリサイド化が行えるた
め、プロセスが簡略化され、シリサイド層の酸素含有量
も低減される。熱処理を400〜550℃のRTA処理
とすることにより、高抵抗であるNi2 SiまたはNi
Si2 の生成を抑制し、低抵抗であるNiSiからなる
シリサイド層を形成することができる。
【0053】本発明の半導体装置の製造方法は、上記の
実施の形態に限定されない。例えば、実施形態1におい
て、素子分離領域12上およびサイドウォール14表面
のシリサイド化していない未反応コバルトを除去する場
合、または、実施形態2において、素子分離領域12上
およびサイドウォール14表面のシリサイド化していな
い未反応ニッケルを除去する場合のウェットエッチング
の条件等、適宜変更が可能である。その他、本発明の要
旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
【0054】
【発明の効果】本発明の半導体装置の製造方法によれ
ば、SALICIDEプロセスにおいて、従来のTiN
キャップを形成する製造方法に比較して、より少ない工
程で金属シリサイド層を製造することができる。また、
金属酸化層の還元と同時にシリサイド化反応が行われる
ため、金属シリサイド層中の酸素含有量を少なくするこ
とができ、抵抗の低い金属シリサイド層を形成すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明および従来の半導体装置の製造方法によ
り製造された半導体装置の断面図である。
【図2】本発明および従来の半導体装置の製造方法の製
造工程を示す断面図である。
【図3】本発明および従来の半導体装置の製造方法の製
造工程を示す断面図である。
【図4】本発明の半導体装置の製造方法の製造工程を示
す断面図である。
【図5】本発明および従来の半導体装置の製造方法の製
造工程を示す断面図である。
【図6】本発明および従来の半導体装置の製造方法の製
造工程を示す断面図である。
【図7】本発明の半導体装置の製造方法により製造され
た半導体装置の断面図である。
【図8】本発明の半導体装置の製造方法の製造工程を示
す断面図である。
【図9】本発明の半導体装置の製造方法の製造工程を示
す断面図である。
【図10】本発明の半導体装置の製造方法の製造工程を
示す断面図である。
【図11】従来の半導体装置の製造方法の製造工程を示
す断面図である。
【図12】従来の半導体装置の製造方法の製造工程を示
す断面図である。
【符号の説明】
11…半導体基板、12…素子分離領域、13…ゲート
電極、14…サイドウォール、15…ソース/ドレイン
領域、16…コバルト層、17…窒化チタン(TiN)
キャップ、18…コバルトモノシリサイド(CoSi)
層、19…コバルトジシリサイド(CoSi2 )層、2
0…酸化コバルト(CoOまたはCo23 )層、21
…ニッケルモノシリサイド(NiSi)層、22…ニッ
ケル層、23…酸化ニッケル(NiO)層。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板上の所望の位置に、高融点金属
    シリサイド層が形成されてなる半導体装置の製造方法に
    おいて、 高融点金属層をスパッタリング法により堆積する工程
    と、 前記高融点金属層が形成された半導体基板を、水素雰囲
    気中で熱処理することにより高融点金属シリサイド層を
    形成する工程とを少なくとも有する半導体装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】前記高融点金属シリサイド層を形成する前
    記熱処理工程は、RTA(Rapid Thermal
    Annealing)処理である請求項1記載の半導
    体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】半導体基板上に、ゲート電極と、前記ゲー
    ト電極側面に絶縁膜からなるサイドウォールと、前記ゲ
    ート電極および前記サイドウォールをマスクとして自己
    整合的に形成されたソース/ドレイン領域とを有する半
    導体装置の製造方法において、 前記ゲート電極、前記サイドウォールおよび前記ソース
    ・ドレイン領域が形成された半導体基板の全面に、コバ
    ルト層を成膜する工程と、 水素雰囲気で第1の熱処理を行い、コバルト層をコバル
    トモノシリサイド層とする工程と、 前記サイドウォール表面のシリサイド化されていないコ
    バルト層を、エッチングにより除去する工程と、 水素雰囲気で第2の熱処理を行い、前記ゲート電極上お
    よび前記ソース/ドレイン領域上のコバルトモノシリサ
    イド層をコバルトジシリサイド層とする工程とを少なく
    とも有する半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記第1の熱処理および前記第2の熱処理
    は、RTA処理である請求項3記載の半導体装置の製造
    方法。
  5. 【請求項5】前記第2の熱処理は、前記第1の熱処理よ
    り高温で行う請求項3記載の半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】半導体基板上に、ゲート電極と、前記ゲー
    ト電極側面に絶縁膜からなるサイドウォールと、前記ゲ
    ート電極および前記サイドウォールをマスクとして自己
    整合的に形成されたソース/ドレイン領域とを有する半
    導体装置の製造方法において、 前記ゲート電極、前記サイドウォールおよび前記ソース
    ・ドレイン領域が形成された半導体基板の全面に、ニッ
    ケル層を成膜する工程と、 水素雰囲気で熱処理を行い、ニッケル層をニッケルモノ
    シリサイド層とする工程と、 前記サイドウォール表面のシリサイド化されていないニ
    ッケル層を、エッチングにより除去する工程とを少なく
    とも有する半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】前記熱処理は、RTA処理である請求項6
    記載の半導体装置の製造方法。
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