JPH09115860A - 電子装置およびその製造方法 - Google Patents

電子装置およびその製造方法

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JPH09115860A
JPH09115860A JP29785995A JP29785995A JPH09115860A JP H09115860 A JPH09115860 A JP H09115860A JP 29785995 A JP29785995 A JP 29785995A JP 29785995 A JP29785995 A JP 29785995A JP H09115860 A JPH09115860 A JP H09115860A
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JP
Japan
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thin film
transition metal
silicon substrate
film
electronic device
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JP29785995A
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English (en)
Inventor
Hirobumi Sumi
博文 角
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モフォロジーおよび膜質が良好な遷移金属シ
リサイド薄膜をSi基板上に安定して形成する。 【解決手段】 (100)面方位または(111)面方
位のSi基板1の表面の自然酸化膜2をソフトエッチン
グにより均一に除去し、Si基板1の表面にSi2×1
再配列構造またはSi7×7再配列構造を有する二原子
層または三原子層の欠陥層3を露出させる。次に、Si
基板1を大気にさらさずに、スパッタリング法などによ
り欠陥層3上にTi薄膜4およびCo薄膜5を順次形成
する。Ti薄膜4の厚さは、(100)面方位の場合は
1.0nm以上3.5nm未満、(111)面方位の場
合は1.5nm以上3.5nm未満とする。この後、S
i基板1を例えば500℃で熱処理し、Ti薄膜4との
反応により欠陥層3を除去し、この欠陥層3が除去され
たSi基板1上にCoSi2 薄膜6をエピタキシャル成
長させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子装置および
その製造方法に関し、特に、シリコン基板上に遷移金属
シリサイド薄膜を有する電子装置に適用して好適なもの
である。
【0002】
【従来の技術】近年、MOSFETにおいては、その微
細化に伴いゲート配線幅(ゲート長)が縮小化されてい
る。このため、このゲート配線幅の縮小に応じてソース
領域およびドレイン領域の接合の深さを浅くしないと、
ショートチャネル効果が増大し、ソース領域およびドレ
イン領域間の耐圧が劣化する。例えば、ゲート配線幅を
0.25μmとした場合、十分なソース領域およびドレ
イン領域間耐圧を得るためには、ソース領域およびドレ
イン領域の接合の深さを0.08μm以下程度とするこ
とが必要である。
【0003】一方、ソース領域およびドレイン領域のシ
ャロー化に伴い、これらのソース領域およびドレイン領
域のシート抵抗は増大する。その結果、MOSFETの
応答速度が劣化するという問題が発生する。すなわち、
ソース領域およびドレイン領域のシート抵抗の増大によ
りゲート遅延時間τpdが増大し、MOSFETの動作周
波数f(〜1/τpd)の向上が望めなくなる。これは、
特にマイクロプロセッサ、とりわけ高速動作を要求され
るMPUなどには不利になる。
【0004】そこで、この対策として、従来、ソース領
域およびドレイン領域上にのみ選択的に、例えばチタン
シリサイド(TiSi2 )薄膜やコバルトシリサイド
(CoSi2 )薄膜のような低抵抗の金属シリサイド薄
膜を自己整合的に形成する、いわゆるセルフアラインド
シリサイド(Self-Aligned Silicides, SALICID
E)技術が注目されている。
【0005】図18〜図24は、このSALICIDE
技術を用いた従来のMOSFETの製造方法を工程順に
示す。
【0006】すなわち、この従来のMOSFETを製造
するためには、まず、図18に示すように、p型シリコ
ン(Si)基板101の表面に選択酸化(LOCOS)
法により二酸化シリコン(SiO2 )膜のようなフィー
ルド絶縁膜102を選択的に形成して素子間分離を行
う。このとき、素子間分離領域におけるp型Si基板1
01中にあらかじめイオン注入法などにより導入してお
いたホウ素(B)などのp型不純物が拡散して、フィー
ルド絶縁膜102の下側にp+ 型のチャネルストップ領
域103が形成される。次に、フィールド絶縁膜102
で囲まれた活性領域の表面に例えば熱酸化法によりSi
2 膜からなるゲート絶縁膜104を形成する。
【0007】次に、例えばCVD法により全面に多結晶
Si膜を形成する。次に、抵抗値を低減するために、こ
の多結晶Si膜に例えばリン(P)のようなn型不純物
を高濃度にドープする。次に、この多結晶Si膜上に例
えばスパッタリング法によりタングステンシリサイド
(WSi2 )薄膜を形成する。次に、これらの多結晶S
i膜およびWSi2 薄膜をパターニングすることによ
り、ゲート絶縁膜104上にポリサイドからなるゲート
電極105を形成する。
【0008】次に、このゲート電極105をマスクとし
て、フィールド絶縁膜102で囲まれた活性領域中にイ
オン注入法により例えばPのようなn型不純物を低濃度
にドープする。次に、例えばCVD法により全面にSi
2 膜を形成した後、このSiO2 膜を例えば反応性イ
オンエッチング(RIE)法によりp型Si基板101
の表面と垂直方向にエッチバックして、ゲート電極10
5の側面にサイドウォールスペーサ106を形成する。
次に、ゲート電極105およびサイドウォールスペーサ
106をマスクとして、フィールド絶縁膜102で囲ま
れた活性領域中にイオン注入法により例えばヒ素(A
s)のようなn型不純物を高濃度にドープする。次に、
必要に応じて、注入不純物の電気的活性化のための熱処
理を行う。これによって、サイドウォールスペーサ10
6に対して自己整合的にn+ 型のソース領域107およ
びドレイン領域108が形成される。これらのソース領
域107およびドレイン領域108は、サイドウォール
スペーサ106の下側の部分にn- 型の低不純物濃度部
107a、108aを有する
【0009】ここで、ソース領域107およびドレイン
領域108の表面には、薄い自然酸化膜109が形成さ
れている。そこで、次に、フッ酸(HF)を用いたウエ
ットエッチングにより、図19に示すように、ソース領
域107およびドレイン領域108の表面の薄い自然酸
化膜109を除去する。
【0010】次に、図20に示すように、例えばスパッ
タリング法により全面にチタン(Ti)薄膜110を形
成する。この後、p型Si基板101を熱処理すること
により、ソース領域107およびドレイン領域108を
構成するSiとこれらの上の部分のTi薄膜110とを
反応させ、図21に示すように、ソース領域107およ
びドレイン領域108上にTiSi2 薄膜111を形成
する。
【0011】次に、フィールド絶縁膜102、ゲート電
極105およびサイドウォールスペーサ106上の未反
応のTi薄膜110を、例えばアンモニア過水によるウ
エットエッチングによりエッチング除去する。これによ
り、図22に示すように、ソース領域107およびドレ
イン領域108上に自己整合的にTiSi2 薄膜111
が形成される。
【0012】次に、図23に示すように、例えばCVD
法により全面に例えばSiO2 膜のような層間絶縁膜1
12を形成する。次に、この層間絶縁膜112の所定部
分をエッチング除去することにより、ドレイン領域10
8上のTiSi2 薄膜111へのコンタクト用のコンタ
クトホールC1´を形成する。
【0013】次に、図24に示すように、例えばスパッ
タリング法により全面にTi薄膜およびTiN薄膜を順
次形成してTiN/Ti薄膜113を形成する。次に、
コンタクトホールC1´を埋めるように、例えばCVD
法により全面にW膜を形成する。次に、このW膜および
TiN/Ti薄膜113をp型Si基板101の表面に
対して垂直方向に層間絶縁膜112が露出するまでエッ
チバックする。これにより、コンタクトホールC1´を
埋めるようにしてTiN/Ti薄膜113上にWプラグ
114が形成される。次に、スパッタリング法により全
面にTi薄膜115を形成する。次に、CVD法により
全面にAl系合金膜、例えばAl−Si膜116を形成
する。次に、例えばRIE法によりこれらのAl−Si
膜116およびTi薄膜115をエッチングして配線の
形状にパターニングする。
【0014】以上により、目的とするMOSFETが製
造される。
【0015】上述の従来のMOSFETの製造方法によ
れば、ソース領域107およびドレイン領域108上に
TiSi2 薄膜111が形成されていることにより、こ
れが形成されていない場合に比べてソース領域107お
よびドレイン領域108のシート抵抗が一桁程度減少す
るという利点を有する。
【0016】ところで、MOSFETの微細化に伴っ
て、ソース領域107およびドレイン領域108の横方
向の寸法も縮小化されている。この場合、これらのソー
ス領域107およびドレイン領域108上に形成される
TiSi2 薄膜111は狭い領域に形成されるようにな
るが、このときには、TiSi2 薄膜111が凝集し、
ソース領域107およびドレイン領域108のシート抵
抗の低減を図ることができなくなるという問題が発生す
る。
【0017】また、ソース領域107およびドレイン領
域108がシャロー化されたとき、これらのソース領域
107およびドレイン領域108のシート抵抗を低減す
るためには、TiSi2 薄膜111もより薄く形成され
る必要がある。しかし、TiSi2 薄膜111を薄膜化
すると上述の凝集が起きやすくなるため、シート抵抗の
低減はより一層望めなくなる。
【0018】一方、最近、細線効果を抑え、シート抵抗
の上昇を抑えることができるCoSi2 薄膜の形成方法
として、Si基板上にTi薄膜およびCo薄膜を順次形
成してCo/Ti二層膜を形成した後、熱処理を施すこ
とによりCoSi2 薄膜を形成する方法が提案されてい
る(IEDM 1993 Technical Digest, p.723) 。この方法に
よれば、CoSi2 薄膜が下地のSi基板上にエピタキ
シャル成長するためCoSi2 の結晶が大粒径化し、こ
の結果、CoSi2 薄膜の耐熱性が向上することが確認
されている。
【0019】図25に従来のCo/Ti二層膜を用いた
CoSi2 薄膜の形成方法を示す。
【0020】この従来のCoSi2 薄膜の形成方法によ
れば、図25Aおよび図25Bに示すように、まず、S
i基板201をHF処理することにより表面の自然酸化
膜202を除去する。次に、このSi基板201上に、
例えばスパッタリング法により厚さ約5nmのTi薄膜
203を形成する。次に、Ti薄膜203上に、例えば
スパッタリング法によりCo薄膜204を形成する。こ
の後、Ti薄膜203およびCo薄膜204が形成され
たSi基板201を熱処理することによりシリサイド化
を行う。これによって、図25Cに示すように、CoS
2 薄膜205がSi基板201上にエピタキシャル成
長する。なお、符号206はシリサイド化の際に形成さ
れたTiO膜またはTiON膜を示す。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来の
CoSi2 薄膜の形成方法は、Si基板201上にTi
薄膜203およびCo薄膜204を順次形成したCo/
Ti二層膜からどのような機構によりCoSi2 薄膜2
05がSi基板201上にエピタキシャル成長するのか
解明されていないため、そのプロセスの安定化に必要な
パラメータが不明確である。特に、Si基板201上の
Ti薄膜203を厚くしすぎるとCo薄膜204とSi
基板201との反応が阻害され、結果としてCoSi2
薄膜205を安定して形成することができなくなる。
【0022】一方、Ti薄膜203とSi基板201と
の界面部に吸着水分などが存在するとその分をTi薄膜
203により食わせる必要がある。この結果、Ti薄膜
203を厚くする必要もあることになり、CoSi2
膜205を安定して形成することは望めなくなる。
【0023】また、上述の従来のCoSi2 薄膜の形成
方法においては、得られるCoSi2 薄膜205の表面
に凹凸が存在し、モフォロジーが悪いという問題があ
る。これは、後に形成される配線とのコンタクトに悪影
響を及ぼす。
【0024】したがって、この発明の目的は、モフォロ
ジーおよび膜質が良好な遷移金属シリサイド薄膜をシリ
コン基板上に有する電子装置を提供することにある。
【0025】この発明の他の目的は、モフォロジーおよ
び膜質が良好な遷移金属シリサイド薄膜を安定して形成
することができる電子装置の製造方法を提供することに
ある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討を行った。以下にその概要につ
いて説明する。
【0027】一般に、自然酸化膜が除去されて露出した
Si基板の表面には欠陥層が存在していることが知られ
ている。例えば、(111)面方位のSi基板の表面に
は、二量体−吸着原子−積層欠陥(Dimer-Adatom-Stacki
ng fault,DAS) モデルで示されるように、Si7×
7再配列構造を有する三原子層の欠陥層が存在する。ま
た、(100)面方位のSi基板の表面には、二量体(D
imer) モデルで示されるように、Si2×1再配列構造
を有する二原子層の欠陥層が存在する。なお、一原子層
の厚さは約0.5nmである。
【0028】これらの欠陥層は、Si基板上にCoSi
2 薄膜をエピタキシャル成長させる際の障害になるもの
と考えられるので、これらの欠陥層はエピタキシャル成
長前にあらかじめ除去しておく必要がある。この欠陥層
のない表面を形成する方法としてSi基板を劈開する方
法が考えられるが、たとえSi基板を劈開してその最表
面を露出させても、瞬間的に劈開面に欠陥層が形成され
てしまうために、Si基板に欠陥層のない表面を形成す
ることはできない。
【0029】表面に欠陥層のないSi基板を得るために
は、Si基板上に欠陥層との反応によりこの欠陥層を除
去することができる程度の厚さを有するTi薄膜を形成
し、このTi薄膜との反応により欠陥層を除去すること
が有効である。一方、このTi薄膜が厚すぎると、Si
基板とCo薄膜との反応が阻害されるので、欠陥層を除
去することができ、かつSi基板とCo薄膜との反応が
阻害されないようにTi薄膜の厚さを最適化する必要が
ある。これによれば、表面に欠陥層のないSi基板とC
o薄膜とを反応させることができるため、CoSi2
膜のエピタキシャル成長が安定に行われると考えられ
る。
【0030】一方、すでに述べたように、従来のCoS
2 薄膜の形成方法では、得られるCoSi2 薄膜20
5のモフォロジーが悪いという問題がある。これは、実
際には、HF処理が不完全であるために、Si基板20
1の表面に自然酸化膜202が不均一に残されてしまう
ためと考えられる(図25B参照)。そこで、良好なモ
フォロジーを得るためには、Si基板201の表面の自
然酸化膜202を均一に除去することが重要である。
【0031】また、この従来のCoSi2 薄膜の形成方
法において、Si基板201の表面の自然酸化膜202
の除去を大気中で行うこと、自然酸化膜202の除去後
のSi基板201を大気にさらすこと、さらに、Ti薄
膜203またはCo薄膜204形成後のSi基板201
を大気にさらすことなどにより、Si基板201、Ti
薄膜203またはCo薄膜204上に付着した大気中の
酸素や水分のような吸着成分による影響が考えられる。
これらの阻害要因である酸素や水分などの吸着成分が付
着した状態でシリサイド化のための熱処理をする場合に
は、その温度を酸素が還元されるような高温にしなけれ
ばならない。そこで、Si基板201の表面の自然酸化
膜202の除去の工程からシリサイド化の工程までを、
Si基板を大気にさらさずに(その場で)行い、上述の
ような吸着成分による影響を排除することにより、シリ
サイド化のための熱処理を適正な温度で行うことができ
るため、CoSi2 薄膜205の形成の制御性がよくな
る。
【0032】図1は上述の考察に基づいたCoSi2
膜の形成方法を示す。
【0033】このCoSi2 薄膜の形成方法において
は、まず、図1Aおよび図1Bに示すように、Si基板
1の表面の自然酸化膜2を均一に除去することにより欠
陥層3を露出させる。次に、欠陥層3が露出したSi基
板1を大気にさらさず、欠陥層3上に例えばスパッタリ
ング法によりTi薄膜4を形成する。このTi薄膜4
は、欠陥層3との反応によりこの欠陥層3を完全に除去
することができ、かつSi基板1とCo薄膜5との反応
が阻害されない程度の厚さに形成される。このTi薄膜
4の厚さは、具体的には、Si基板1が(100)面方
位の場合には例えば1.0nm以上3.5nm未満に選
ばれ、(111)面方位の場合には例えば1.5nm以
上3.5nm未満に選ばれる。
【0034】次に、このTi薄膜4の形成に連続して、
このTi薄膜4上に例えばスパッタリング法によりCo
薄膜5を形成する。
【0035】次に、Si基板1を大気にさらさずに、T
i薄膜4およびCo薄膜5が形成されたSi基板1を熱
処理することにより、図1Cに示すように、Si基板1
上にCoSi2 薄膜6が安定してエピタキシャル成長す
る。このCoSi2 薄膜6のエピタキシャル成長に先立
って、Si基板1の表面の欠陥層3がその上のTi薄膜
4との反応により除去され、この欠陥層3が除去された
Si基板1とCo薄膜5とが反応することによりCoS
2 薄膜6がSi基板1上にエピタキシャル成長する。
また、この場合、Si基板1を大気にさらさないため、
Si基板1の表面に吸着成分が付着しない。なお、符号
7はシリサイド化の際に形成されたTiN膜を示す。
【0036】以上により、モフォロジーおよび膜質が良
好なCoSi2 薄膜6を適正な温度でエピタキシャル成
長させることができる。
【0037】以上はCoSi2 薄膜についてであるが、
CoSi2 薄膜以外の遷移金属シリサイド薄膜について
も基本的には同様なことが言える。
【0038】この発明は、以上の検討に基づいて案出さ
れたものである。
【0039】すなわち、この発明における第1の発明に
よる電子装置は、(111)面方位のシリコン基板と、
シリコン基板上にエピタキシャル成長された、その表面
がほぼ平坦な遷移金属シリサイド薄膜とを有することを
特徴とするものである。
【0040】この発明における第2の発明による電子装
置は、(100)面方位のシリコン基板と、シリコン基
板上にエピタキシャル成長された、その表面がほぼ平坦
な遷移金属シリサイド薄膜とを有することを特徴とする
ものである。
【0041】この発明における第1の発明および第2の
発明において、遷移金属シリサイド薄膜は、例えば、コ
バルトシリサイド(CoSi2 )薄膜、ハフニウムシリ
サイド(HfSi2 )薄膜、ジルコニウムシリサイド
(ZrSi2 )薄膜、ニッケルシリサイド(NiS
2 )薄膜、タングステンシリサイド(WSi2 )薄
膜、モリブデンシリサイド(MoSi2 )薄膜、白金シ
リサイド(PtSi2 )薄膜などである。
【0042】この発明における第1の発明および第2の
発明の一実施形態においては、シリコン基板中に拡散層
が設けられ、この拡散層上に遷移金属シリサイド薄膜が
エピタキシャル成長されている。
【0043】この発明における第1の発明および第2の
発明の典型的な一実施形態においては、シリコン基板中
にソース領域およびドレイン領域が設けられ、これらの
ソース領域およびドレイン領域上に遷移金属シリサイド
薄膜がエピタキシャル成長されている。
【0044】この発明における第3の発明による電子装
置の製造方法は、(111)面方位のシリコン基板の表
面の自然酸化膜をエッチングにより均一に除去すること
により、シリコン基板の表面の7×7再配列構造を有す
る三原子層の欠陥層を露出させる工程と、エッチング
後、シリコン基板を大気にさらすことなく、シリコン基
板上に第1の遷移金属薄膜を形成する工程と、第1の遷
移金属薄膜上に第1の遷移金属薄膜と異なる第2の遷移
金属薄膜を形成する工程と、シリコン基板を熱処理する
ことにより、または、第2の遷移金属薄膜を形成する際
にシリコン基板を加熱することにより、第2の遷移金属
薄膜をシリサイド化して遷移金属シリサイド薄膜を形成
する工程とを有することを特徴とする。
【0045】この発明における第4の発明による電子装
置の製造方法は、(100)面方位のシリコン基板の表
面の自然酸化膜をエッチングにより均一に除去すること
により、シリコン基板の表面の2×1再配列構造を有す
る二原子層の欠陥層を露出させる工程と、エッチング
後、シリコン基板を大気にさらすことなく、シリコン基
板上に第1の遷移金属薄膜を形成する工程と、第1の遷
移金属薄膜上に第1の遷移金属薄膜と異なる第2の遷移
金属薄膜を形成する工程と、シリコン基板を熱処理する
ことにより、または、第2の遷移金属薄膜を形成する際
にシリコン基板を加熱することにより、第2の遷移金属
薄膜をシリサイド化して遷移金属シリサイド薄膜を形成
する工程とを有することを特徴とする。
【0046】この発明における第5の発明による電子装
置の製造方法は、(111)面方位のシリコン基板の表
面の自然酸化膜をエッチングにより均一に除去すること
により、シリコン基板の表面の7×7再配列構造を有す
る三原子層の欠陥層を露出させる工程と、エッチング
後、シリコン基板を大気にさらすことなく、シリコン基
板上に第1の遷移金属薄膜を形成し、この際シリコン基
板を加熱することにより第1の遷移金属薄膜をシリサイ
ド化して第1の遷移金属シリサイド薄膜を形成する工程
と、第1の遷移金属シリサイド薄膜上に第1の遷移金属
薄膜と異なる第2の遷移金属薄膜を形成する工程と、シ
リコン基板を熱処理することにより、または、第2の遷
移金属薄膜を形成する際にシリコン基板を加熱すること
により、第2の遷移金属薄膜をシリサイド化して第2の
遷移金属シリサイド薄膜を形成する工程とを有すること
を特徴とする。
【0047】この発明における第6の発明による電子装
置の製造方法は、(100)面方位のシリコン基板の表
面の自然酸化膜をエッチングにより均一に除去すること
により、シリコン基板の表面の2×1再配列構造を有す
る二原子層の欠陥層を露出させる工程と、エッチング
後、シリコン基板を大気にさらすことなく、シリコン基
板上に第1の遷移金属薄膜を形成し、この際シリコン基
板を加熱することにより第1の遷移金属薄膜をシリサイ
ド化して第1の遷移金属シリサイド薄膜を形成する工程
と、第1の遷移金属シリサイド薄膜上に第1の遷移金属
薄膜と異なる第2の遷移金属薄膜を形成する工程と、シ
リコン基板を熱処理することにより、または、第2の遷
移金属薄膜を形成する際にシリコン基板を加熱すること
により、第2の遷移金属薄膜をシリサイド化して第2の
遷移金属シリサイド薄膜を形成する工程とを有すること
を特徴とする。
【0048】この発明における第3の発明、第4の発
明、第5の発明および第6の発明の一実施形態において
は、プラズマエッチングにより自然酸化膜を除去する。
このプラズマエッチングの際のプラズマ密度は、好適に
は1×1011/cm3 以上である。
【0049】この発明における第3の発明、第4の発
明、第5の発明および第6の発明においては、第1の遷
移金属薄膜は、例えば、Ti、Hf、Zr、Ni、W、
MoおよびPtからなる群から選ばれた少なくとも一つ
の元素からなる。
【0050】この発明における第3の発明、第4の発
明、第5の発明および第6の発明においては、第2の遷
移金属薄膜は、例えば、Co、Hf、Zr、Ni、W、
MoおよびPtからなる群から選ばれた少なくとも一つ
の元素からなる。
【0051】この発明における第3の発明、第4の発
明、第5の発明および第6の発明においては、第1の遷
移金属薄膜を、第1の遷移金属薄膜と欠陥層との反応に
より欠陥層をほぼ完全に除去することができ、かつシリ
コン基板と第2の遷移金属薄膜との反応が阻害されない
程度の厚さに形成する。この第1の遷移金属薄膜の厚さ
は、具体的には、第3の発明および第5の発明において
は1.5nm以上3.5nm未満であり、第4の発明お
よび第6の発明においては1.0nm以上3.5nm未
満である。
【0052】この発明における第3の発明、第4の発
明、第5の発明および第6の発明においては、好適に
は、第2の遷移金属薄膜の形成後、シリコン基板を大気
にさらすことなく熱処理を行う。
【0053】上述のように構成されたこの発明における
第1の発明および第2の発明による電子装置によれば、
遷移金属シリサイド薄膜はシリコン基板上にエピタキシ
ャル成長され、しかもその表面がほぼ平坦であるため、
そのモフォロジーおよび膜質が良好である。
【0054】上述のように構成されたこの発明における
第3の発明、第4の発明、第5の発明および第6の発明
による電子装置の製造方法によれば、表面の自然酸化膜
が均一に除去され、かつ欠陥層のないシリコン基板と第
2の遷移金属薄膜とを反応させることができるため、モ
フォロジーおよび膜質が良好な遷移金属シリサイド薄膜
をシリコン基板上に安定してエピタキシャル成長させる
ことができる。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。なお、この実施形態の
全図において、同一または対応する部分には同一の符号
を付す。
【0056】図2〜図9は、この発明の第1の実施形態
によるMOSFETの製造方法を工程順に示す断面図で
ある。
【0057】この第1の実施形態によるMOSFETの
製造方法においては、まず、図2に示すように、(10
0)面方位のp型Si基板11の表面にLOCOS法に
よりSiO2 膜のようなフィールド絶縁膜12を選択的
に形成して素子間分離を行う。このとき、素子間分離領
域におけるp型Si基板11中にあらかじめイオン注入
法などにより導入しておいたBなどのp型不純物が拡散
して、フィールド絶縁膜12の下側にp+ 型のチャネル
ストップ領域13が形成される。次に、フィールド絶縁
膜12で囲まれた活性領域の表面に例えば熱酸化法によ
りSiO2 膜のようなゲート絶縁膜14を形成する。
【0058】次に、例えばCVD法により全面に多結晶
Si膜を形成する。次に、抵抗値を低減するために、こ
の多結晶Si膜に例えばPのようなn型不純物を高濃度
にドープする。次に、この多結晶Si膜上に例えばスパ
ッタリング法によりWSi2薄膜を形成する。次に、こ
れらの多結晶Si膜およびWSi2 薄膜をパターニング
することにより、ゲート絶縁膜14上にポリサイドから
なるゲート電極15を形成する。
【0059】次に、このゲート電極15をマスクとし
て、フィールド絶縁膜12で囲まれた活性領域中にイオ
ン注入法により例えばPのようなn型不純物を低濃度に
ドープする。次に、例えばCVD法により全面にSiO
2 膜を形成した後、このSiO2 膜を例えばRIE法に
よりp型Si基板11の表面と垂直方向にエッチバック
して、ゲート電極15の側面にサイドウォールスペーサ
16を形成する。次に、ゲート電極15およびサイドウ
ォールスペーサ16をマスクとして、フィールド絶縁膜
12で囲まれた活性領域中にイオン注入法により例えば
Asのようなn型不純物を高濃度にドープする。次に、
必要に応じて、注入不純物の電気的活性化のための熱処
理を行う。これによって、サイドウォールスペーサ16
に対して自己整合的にn+ 型のソース領域17およびド
レイン領域18が形成される。これらのソース領域17
およびドレイン領域18は、サイドウォールスペーサ1
6の下側の部分にn- 型の低不純物濃度部17a、18
aを有する。
【0060】ここで、ソース領域17およびドレイン領
域18の表面には、薄い自然酸化膜19が形成されてい
る。そこで、次に、例えば誘導結合プラズマ(Inductiv
elyCoupled Plasma, ICP)法によるソフトエッチン
グにより、図3に示すように、ソース領域17およびド
レイン領域18上の自然酸化膜19を均一に除去する。
このときのエッチング条件は、例えば、アルゴン(A
r)ガス流量10sccm、圧力0.06Pa、バイア
ス電圧(Vdc)100V、ICP電力1000Wとす
る。このICP法によるソフトエッチングで自然酸化膜
19が除去されたソース領域17およびドレイン領域1
8の表面には、Si(100)2×1再配列構造を有す
る二原子層の欠陥層(図示せず)が露出している。
【0061】次に、p型Si基板11を大気にさらさず
に、図4に示すように、例えばスパッタリング法により
Ti薄膜20を全面に形成する。このTi薄膜20の厚
さは例えば1nmに選ばれる。このときのスパッタリン
グ条件は、例えば、Arガス流量100sccm、圧力
0.47Pa、電力1kW、成膜温度150℃とする。
【0062】次に、このTi薄膜20の形成に連続し
て、図5に示すように、Ti薄膜20上に例えばスパッ
タリング法によりCo薄膜21を全面に形成する。この
Co薄膜21の厚さは例えば10nmに選ばれる。この
ときのスパッタリング条件は、例えば、Arガス流量1
00sccm、圧力0.47Pa、電力8kW、成膜温
度150℃とする。
【0063】次に、図6に示すように、p型Si基板1
1を例えば500℃に加熱することにより、ソース領域
17およびドレイン領域18上に自己整合的にCoSi
2 薄膜22を形成する。このとき、ソース領域17およ
びドレイン領域18の表面の自然酸化膜19は均一に除
去されており、この自然酸化膜19が除去されたことに
より露出したソース領域17およびドレイン領域18の
表面のSi(100)2×1再配列構造を有する二原子
層の欠陥層はTi薄膜20との反応により完全に除去さ
れている。このため、欠陥層のないソース領域17およ
びドレイン領域18の表面に、Co薄膜21との反応に
よりCoSi2 薄膜22がほぼ平坦な表面を持ってエピ
タキシャル成長する。
【0064】次に、図7に示すように、例えばアンモニ
ア過水を用いたウエットエッチング法により、フィール
ド絶縁膜12、ゲート電極15およびサイドウォールス
ペーサ16上の未反応のTi薄膜20およびCo薄膜2
1をエッチング除去する。この後、p型Si基板11
を、例えば窒素雰囲気中で例えば700℃の温度でアニ
ールすることによりソース領域17およびドレイン領域
18上のCoSi2 薄膜22を安定化させる。
【0065】次に、図8に示すように、例えば反応ガス
にテトラエトキシシラン(TEOS)を用いたCVD法
によりSiO2 からなる層間絶縁膜23を全面に形成す
る。この層間絶縁膜23の厚さは例えば600nmに選
ばれる。このときの成長条件は、例えば、TEOS流量
50sccm、圧力40Pa、成膜温度720℃とす
る。次に、層間絶縁膜23上に所定形状のレジストパタ
ーン(図示せず)を形成した後、このレジストパターン
をマスクとして、例えば反応ガスにC4 8 を用いたド
ライエッチング法により層間絶縁膜23の所定部分をエ
ッチング除去することにより、ドレイン領域18上のC
oSi2 薄膜22へのコンタクトホールC1を形成す
る。このときのエッチング条件は、例えば、C4 8
ス流量50sccm、圧力2Pa、高周波電力1200
Wとする。この後、エッチングマスクに用いたレジスト
パターンを除去する。
【0066】次に、図9に示すように、例えばスパッタ
リング法により全面にTi薄膜およびTiN薄膜を順次
形成してTiN/Ti薄膜24を形成する。ここで、T
i薄膜の厚さは例えば10nmに選ばれる。このTi薄
膜のスパッタリング条件は、例えば、Arガス流量10
0sccm、圧力0.47Pa、電力8kW、成膜温度
150℃とする。また、TiN薄膜の厚さは例えば70
nmに選ばれる。このTiN薄膜のスパッタリング条件
は、例えば、Arガス流量40sccm、窒素(N2
ガス流量20sccm、圧力0.47Pa、電力5k
W、成膜温度150℃とする。
【0067】次に、例えば反応ガスにAr、N2 、水素
(H2 )およびWF6 の混合ガスを用いたCVD法によ
り全面にW膜を形成する。このW膜の厚さは例えば40
0nmに選ばれる。このときの成長条件は、例えば、A
rガス流量2200sccm、N2 ガス流量300sc
cm、H2 ガス流量500sccm、WF6 ガス流量7
5sccm、圧力10640Pa、成膜温度450℃と
する。この後、このW膜およびTiN/Ti薄膜24を
反応ガスに例えばSF6 を用いたRIE法により、p型
Si基板11の表面と垂直方向に層間絶縁膜23の表面
が露出するまでエッチバックする。このときのエッチン
グ条件は、例えば、SF6 ガス流量50sccm、圧力
1.33Pa、高周波電力150Wとする。これによ
り、コンタクトホールC1を埋めるようにしてTiN/
Ti薄膜24上にWプラグ25が形成される。ここで、
TiN/Ti薄膜24は、Wプラグ25の下地に対する
密着性を高める働きをする。
【0068】次に、例えばスパッタリング法によりTi
薄膜26を全面に形成する。このTi薄膜26の厚さは
例えば30nmに選ばれる。このときのスパッタリング
条件は、例えば、Arガス流量100sccm、圧力
0.47Pa、電力4kW、成膜温度150℃とする。
次に、このTi薄膜26上に例えばスパッタリング法に
より例えばAl−Si膜27を形成する。このAl−S
i膜27の厚さは例えば0.5μmに選ばれる。このと
きのスパッタリング条件は、例えば、Arガス流量50
sccm、圧力0.47Pa、電力22.5kW、成膜
温度150℃とする。次に、Al−Si膜27上に所定
形状のレジストパターン(図示せず)を形成する。次
に、このレジストパターンをマスクとして、例えば反応
ガスにBCl3 およびCl2 の混合ガスを用いたRIE
法により、Al−Si膜27およびTi薄膜26の所定
部分をエッチング除去してパターニングする。このとき
のエッチング条件は、例えば、BCl3 ガス流量60s
ccm、Cl2 ガス流量90sccm、圧力0.016
Pa、マイクロ波電力1000W、高周波電力50Wと
する。これにより、層間絶縁膜23上に、Wプラグ2
5、TiN/Ti薄膜24およびCoSi2 薄膜22を
介してドレイン領域18と接続されたAl−Si膜27
およびTi薄膜26からなる配線が形成される。この
後、このエッチングのマスクに用いたレジストパターン
を除去する。
【0069】以上により、目的とするMOSFETが製
造される。
【0070】以上のように、この第1の実施形態によれ
ば、ソース領域17およびドレイン領域18の表面の自
然酸化膜19を均一に除去し、それによって露出したS
i(100)2×1再配列構造を有する二原子層の欠陥
層をその後に形成されるCo/Ti二層膜のうちのTi
薄膜20との反応により完全に除去し、この欠陥層が除
去されたソース領域17およびドレイン領域18との反
応によりCo/Ti二層膜のうちのCo薄膜21をシリ
サイド化し、しかも自然酸化膜19の除去からシリサイ
ド化までの工程の途中でp型Si基板11を大気にさら
さないようにしていることにより、モフォロジーおよび
膜質が良好な薄いCoSi2 薄膜22をソース領域17
およびドレイン領域18上にエピタキシャル成長により
安定して形成することができる。また、ソース領域17
およびドレイン領域18が微細化しても同様な利点を得
ることができるので、素子の微細化にも対応することが
できる。さらに、エピタキシャル成長により形成された
CoSi2 薄膜22の耐熱性は良好であるので、プロセ
スマージンが広がる。また、MOSFETの製造に使用
している個々のプロセスは従来のプロセスと同様である
ので、製造コストの増大を抑えることができる。CoS
2 薄膜22が形成されていることによりソース領域1
7およびドレイン領域18のシート抵抗の低減を図るこ
とができ、MOSFETの応答速度の向上を図ることが
できることは従来と同様である。
【0071】次に、この発明の第2の実施形態について
説明する。
【0072】上述の第1の実施形態によるMOSFET
の製造方法においては、(100)面方位のp型Si基
板11を用いているのに対し、この第2の実施形態によ
るMOSFETの製造方法においては、(111)面方
位のp型Si基板11を用いる。そして、この(11
1)面方位のp型Si基板11を用いて第1の実施形態
と同様に工程を進め、ソース領域17およびドレイン領
域18まで形成する。次に、第1の実施形態におけると
同様に、ICP法によるソフトエッチングでソース領域
17およびドレイン領域18上の自然酸化膜19を均一
に除去する。ここで、自然酸化膜19が除去された後の
ソース領域17およびドレイン領域18の表面には、S
i(111)7×7再配列構造を有する三原子層の欠陥
層が露出している。
【0073】次に、第1の実施形態と同様に例えばスパ
ッタリング法により全面にTi薄膜20を形成するが、
このときのTi薄膜20の厚さは3nmに選ばれる。
【0074】この後、第1の実施形態と同様の製造工程
にしたがって、目的とするMOSFETが製造される。
【0075】この第2の実施形態によれば、第1の実施
形態と同様な効果が得られる。
【0076】次に、この発明の第3の実施形態について
説明する。
【0077】この第3の実施形態によるMOSFETの
製造方法においては、(100)面方位または(11
1)面方位のp型Si基板11を用い、第1の実施形態
と同様にしてソース領域17およびドレイン領域18ま
で形成する。次に、第1の実施形態におけると同様にし
てICP法によるソフトエッチングでソース領域17お
よびドレイン領域18の表面の自然酸化膜19を均一に
除去する。この自然酸化膜19が除去された後のソース
領域17およびドレイン領域18の表面には、(10
0)面方位のp型Si基板11の場合には、Si(10
0)2×1再配列構造を有する二原子層の欠陥層が露出
し、(111)面方位のp型Si基板11の場合には、
Si(111)7×7再配列構造を有する三原子層の欠
陥層が露出している。
【0078】次に、第1の実施形態と同様に、例えばス
パッタリング法によりTi薄膜20を全面に形成する。
このTi薄膜20の厚さは、(100)面方位のp型S
i基板11の場合には例えば1nmに選ばれ、(11
1)面方位のp型Si基板11の場合には例えば3nm
に選ばれる。
【0079】次に、このTi薄膜20の形成に連続し
て、例えばスパッタリング法によりHf薄膜またはZr
薄膜を全面に形成する。このHf薄膜またはZr薄膜の
厚さは例えば10nmに選ばれる。このときのスパッタ
リング条件は、例えば、Arガス流量100sccm、
圧力0.47Pa、電力3kW、成膜温度150℃とす
る。
【0080】次に、p型Si基板11を例えば500℃
に加熱することにより、ソース領域17およびドレイン
領域18上に自己整合的にHfSi2 薄膜またはZrS
2薄膜をエピタキシャル成長させる。次に、第1の実
施形態におけると同様に、未反応のTi薄膜20および
Hf薄膜またはZr薄膜をエッチング除去した後、p型
Si基板11をアニールすることによりソース領域17
およびドレイン領域18上のHfSi2 薄膜またはZr
Si2 薄膜を安定化させる。
【0081】この後、第1の実施形態と同様の製造工程
にしたがって、目的とするMOSFETが製造される。
【0082】この第3の実施形態によれば、モフォロジ
ーおよび膜質の良好なHfSi2 薄膜またはZrSi2
薄膜を形成することができ、第1の実施形態と同様な効
果が得られる。
【0083】次に、この発明の第4の実施形態について
説明する。
【0084】この第4の実施形態によるMOSFETの
製造方法においては、(100)面方位または(11
1)面方位のp型Si基板11を用い、第1の実施形態
と同様にしてソース領域17およびドレイン領域18ま
で形成する。次に、第1の実施形態と同様にしてICP
法によるソフトエッチングでソース領域17およびドレ
イン領域18の表面の自然酸化膜19を均一に除去す
る。この自然酸化膜19が除去された後のソース領域1
7およびドレイン領域18の表面には、(100)面方
位のp型Si基板11を用いた場合には、Si(10
0)2×1再配列構造を有する二原子層の欠陥層が露出
し、(111)面方位のp型Si基板11を用いた場合
には、Si(111)7×7再配列構造を有する三原子
層の欠陥層が露出している。
【0085】次に、第1の実施形態と同様に、例えばス
パッタリング法により全面にHf薄膜またはZr薄膜を
形成する。このHf薄膜またはZr薄膜の厚さは、(1
00)面方位のp型Si基板11の場合には例えば1n
mに選ばれ、(111)面方位のp型Si基板11の場
合には例えば3nmに選ばれる。このときのスパッタリ
ング条件は、例えば、Arガス流量100sccm、圧
力0.47Pa、電力3kW、成膜温度150℃とす
る。
【0086】次に、このHf薄膜またはZr薄膜の形成
に連続して、例えばスパッタリング法によりCo薄膜2
1を全面に形成する。このCo薄膜21の厚さは例えば
10nmに選ばれる。このときのスパッタリング条件
は、例えば第1の実施形態におけると同様とする。
【0087】次に、p型Si基板11を例えば500℃
に加熱することにより、ソース領域17およびドレイン
領域18上に自己整合的にCoSi2 薄膜22をエピタ
キシャル成長させる。次に、第1の実施形態におけると
同様に、未反応のHf薄膜またはZr薄膜およびCo薄
膜21をエッチング除去した後、p型Si基板11をア
ニールすることによりソース領域17およびドレイン領
域18上のCoSi2薄膜22を安定化させる。
【0088】この後、第1の実施形態と同様の製造工程
にしたがって、目的とするMOSFETが製造される。
【0089】この第4の実施形態によれば、第1の実施
形態と同様な効果が得られる。
【0090】次に、この発明の第5の実施形態について
説明する。図10〜図17はこの第5の実施形態による
MOSFETの製造方法を工程順に示す断面図である。
【0091】この第5の実施形態によるMOSFETの
製造方法においては、図10に示すように、(100)
面方位または(111)面方位のp型Si基板11を用
いて第1の実施形態と同様に工程を進め、ソース領域1
7およびドレイン領域18まで形成する。
【0092】次に、図11に示すように、第1の実施形
態と同様にICP法によるソフトエッチングにより、ソ
ース領域17およびドレイン領域18上の自然酸化膜1
9を均一に除去する。この自然酸化膜19が除去された
後のソース領域17およびドレイン領域18の表面に
は、(100)面方位のp型Si基板11の場合には、
Si(100)2×1再配列構造を有する二原子層の欠
陥層が露出し、(111)面方位のp型Si基板11を
用いた場合には、Si(111)7×7再配列構造を有
する三原子層の欠陥層が露出している。
【0093】次に、p型Si基板11を大気にさらさず
に、図12に示すように、例えばスパッタリング法によ
りTi薄膜20を全面に形成する。このTi薄膜20の
厚さは、(100)面方位のp型Si基板11の場合に
は例えば1nmに選ばれ、(111)面方位のp型Si
基板11の場合には例えば3nmに選ばれる。このとき
のスパッタリング条件は、例えば、Arガス流量100
sccm、圧力0.47Pa、電力1kW、成膜温度5
00℃とする。このとき、p型Si基板11が例えば5
00℃に加熱されているので、Ti薄膜20の形成と同
時にシリサイド化が起き、ソース領域17およびドレイ
ン領域18上に自己整合的にTiSi2薄膜28が形成
される。このTiSi2 薄膜28の形成時に、ソース領
域17およびドレイン領域18の表面の欠陥層が除去さ
れる。
【0094】次に、このTi薄膜20およびTiSi2
薄膜28の形成に連続して、図13に示すように、例え
ばスパッタリング法によりCo薄膜21を全面に形成す
る。このCo薄膜21の厚さは例えば10nmに選ばれ
る。このときのスパッタリング条件は、例えば、Arガ
ス流量100sccm、圧力0.47Pa、電力8k
W、成膜温度150℃とする。
【0095】次に、p型Si基板11を例えば500℃
に加熱することにより、図14に示すように、ソース領
域17およびドレイン領域18上に自己整合的にCoS
2薄膜22を形成する。このとき、CoSi2 薄膜2
2は、TiSi2 薄膜28が形成されたことにより欠陥
層が除去されたソース領域17およびドレイン領域18
の表面にエピタキシャル成長する。
【0096】次に、図15に示すように、例えばアンモ
ニア過水を用いたウエットエッチング法により、フィー
ルド絶縁膜12、ゲート電極15およびサイドウォール
スペーサ16上の未反応のTi薄膜20およびCo薄膜
21をエッチング除去する。この後、p型Si基板11
を、例えば窒素雰囲気中で700℃の温度でアニールす
ることによりソース領域17およびドレイン領域18上
のCoSi2 薄膜22を安定化させる。
【0097】次に、第1の実施形態におけると同様にし
て、図16に示すように、層間絶縁膜23、コンタクト
ホールC1を形成し、さらに、図17に示すように、T
iN/Ti薄膜24、Wプラグ25、Ti薄膜26およ
びAl−Si膜27を形成し、目的とするMOSFET
を製造する。
【0098】この第5の実施形態によれば、第1の実施
形態と同様な効果が得られる。
【0099】次に、この発明の第6の実施形態について
説明する。
【0100】この第6の実施形態によるMOSFETの
製造方法においては、(100)面方位または(11
1)面方位のp型Si基板11を用いて第1の実施形態
と同様に工程を進め、ソース領域17およびドレイン領
域18まで形成する。
【0101】次に、第1の実施形態と同様にICP法に
よるソフトエッチングにより、ソース領域17およびド
レイン領域18上の自然酸化膜19を均一に除去する。
この自然酸化膜19が除去された後のソース領域17お
よびドレイン領域18の表面には、(100)面方位の
p型Si基板11を用いた場合には、Si(100)2
×1再配列構造を有する二原子層の欠陥層が露出し、
(111)面方位のp型Si基板11を用いた場合に
は、Si(111)7×7再配列構造を有する三原子層
の欠陥層が露出している。
【0102】次に、第1の実施形態と同様に、p型Si
基板11を大気にさらさずに、例えばスパッタリング法
によりTi薄膜20を全面に形成する。このTi薄膜2
0の厚さは、(100)面方位のp型Si基板11の場
合には例えば1nmに選ばれ、(111)面方位のp型
Si基板11の場合には例えば3nmに選ばれる。
【0103】次に、このTi薄膜20の形成に続いて、
例えばスパッタリング法によりCo薄膜21を全面に形
成する。このCo薄膜21の厚さは例えば10nmに選
ばれる。このときのスパッタリング条件は、例えば、A
rガス流量100sccm、圧力0.47Pa、電力8
kW、成膜温度500℃とする。このとき、p型Si基
板11が例えば500℃に加熱されているので、Co薄
膜21の形成と同時に、Ti薄膜20との反応によるソ
ース領域17およびドレイン領域18の表面の欠陥層の
除去とこの欠陥層が除去されたソース領域17およびド
レイン領域18上へのCoSi2 薄膜22のエピタキシ
ャル成長とが行われる。次に、第1の実施形態における
と同様に、未反応のTi薄膜20およびCo薄膜21を
エッチング除去した後、p型Si基板11をアニールす
ることによりソース領域17およびドレイン領域18上
のCoSi2 薄膜22を安定化させる。
【0104】この後、第1の実施形態と同様の製造工程
にしたがって、目的とするMOSFETが製造される。
【0105】この第6の実施形態によっても、第1の実
施形態と同様な効果が得られる。
【0106】以上、この発明の実施形態について具体的
に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定され
るものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の
変形が可能である。
【0107】例えば、上述の第1〜第6の実施形態にお
いて挙げた数値はあくまで一例にすぎない。
【0108】また、上述の第1〜第6の実施形態におい
ては、Ti薄膜20、Co薄膜21、Hf薄膜、Zr薄
膜などの成膜をスパッタリング法により行っているが、
これらの成膜は例えばCVD法により行ってもよい。
【0109】さらに、上述の第1〜第6の実施形態にお
いては、この発明をMOSFETの製造に適用した場合
について説明したが、この発明は、バイポーラトランジ
スタ、CCDその他の各種の電子装置に適用してもよ
い。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、自然酸化膜が均一に除去され、さらに欠陥層も除去
されたシリコン基板上に遷移金属シリサイド薄膜をエピ
タキシャル成長させることができるので、モフォロジー
および膜質が良好な遷移金属シリサイド薄膜を安定して
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の原理を説明するための断面図であ
る。
【図2】 この発明の第1の実施形態によるMOSFE
Tの製造方法を示す断面図である。
【図3】 この発明の第1の実施形態によるMOSFE
Tの製造方法を示す断面図である。
【図4】 この発明の第1の実施形態によるMOSFE
Tの製造方法を示す断面図である。
【図5】 この発明の第1の実施形態によるMOSFE
Tの製造方法を示す断面図である。
【図6】 この発明の第1の実施形態によるMOSFE
Tの製造方法を示す断面図である。
【図7】 この発明の第1の実施形態によるMOSFE
Tの製造方法を示す断面図である。
【図8】 この発明の第1の実施形態によるMOSFE
Tの製造方法を示す断面図である。
【図9】 この発明の第1の実施形態によるMOSFE
Tの製造方法を示す断面図である。
【図10】 この発明の第5の実施形態によるMOSF
ETの製造方法を示す断面図である。
【図11】 この発明の第5の実施形態によるMOSF
ETの製造方法を示す断面図である。
【図12】 この発明の第5の実施形態によるMOSF
ETの製造方法を示す断面図である。
【図13】 この発明の第5の実施形態によるMOSF
ETの製造方法を示す断面図である。
【図14】 この発明の第5の実施形態によるMOSF
ETの製造方法を示す断面図である。
【図15】 この発明の第5の実施形態によるMOSF
ETの製造方法を示す断面図である。
【図16】 この発明の第5の実施形態によるMOSF
ETの製造方法を示す断面図である。
【図17】 この発明の第5の実施形態によるMOSF
ETの製造方法を示す断面図である。
【図18】 従来のMOSFETの製造方法を示す断面
図である。
【図19】 従来のMOSFETの製造方法を示す断面
図である。
【図20】 従来のMOSFETの製造方法を示す断面
図である。
【図21】 従来のMOSFETの製造方法を示す断面
図である。
【図22】 従来のMOSFETの製造方法を示す断面
図である。
【図23】 従来のMOSFETの製造方法を示す断面
図である。
【図24】 従来のMOSFETの製造方法を示す断面
図である。
【図25】 従来のSALICIDE技術を説明するた
めの断面図である。
【符号の説明】
1 Si基板 2、19 自然酸化膜 3 欠陥層 4、20 Ti薄膜 5、21 Co薄膜 6、22 CoSi2 薄膜 11 p型Si基板 17 ソース領域 18 ドレイン領域 28 TiSi2 薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 29/78 H01L 29/78 301Y 21/336

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (111)面方位のシリコン基板と、 上記シリコン基板上にエピタキシャル成長された、その
    表面がほぼ平坦な遷移金属シリサイド薄膜とを有するこ
    とを特徴とする電子装置。
  2. 【請求項2】 上記遷移金属シリサイド薄膜は、コバル
    トシリサイド薄膜、ハフニウムシリサイド薄膜、ジルコ
    ニウムシリサイド薄膜、ニッケルシリサイド薄膜、タン
    グステンシリサイド薄膜、モリブデンシリサイド薄膜ま
    たは白金シリサイド薄膜であることを特徴とする請求項
    1記載の電子装置。
  3. 【請求項3】 上記シリコン基板中に拡散層が設けら
    れ、上記拡散層上に上記遷移金属シリサイド薄膜がエピ
    タキシャル成長されていることを特徴とする請求項1記
    載の電子装置。
  4. 【請求項4】 上記シリコン基板中にソース領域および
    ドレイン領域が設けられ、上記ソース領域および上記ド
    レイン領域上に上記遷移金属シリサイド薄膜がエピタキ
    シャル成長されていることを特徴とする請求項1記載の
    電子装置。
  5. 【請求項5】 (100)面方位のシリコン基板と、 上記シリコン基板上にエピタキシャル成長された、その
    表面がほぼ平坦な遷移金属シリサイド薄膜とを有するこ
    とを特徴とする電子装置。
  6. 【請求項6】 上記遷移金属シリサイド薄膜は、コバル
    トシリサイド薄膜、ハフニウムシリサイド薄膜、ジルコ
    ニウムシリサイド薄膜、ニッケルシリサイド薄膜、タン
    グステンシリサイド薄膜、モリブデンシリサイド薄膜ま
    たは白金シリサイド薄膜であることを特徴とする請求項
    5記載の電子装置。
  7. 【請求項7】 上記シリコン基板中に拡散層が設けら
    れ、上記拡散層上に上記遷移金属シリサイド薄膜がエピ
    タキシャル成長されていることを特徴とする請求項5記
    載の電子装置。
  8. 【請求項8】 上記シリコン基板中にソース領域および
    ドレイン領域が設けられ、上記ソース領域および上記ド
    レイン領域上に上記遷移金属シリサイド薄膜がエピタキ
    シャル成長されていることを特徴とする請求項5記載の
    電子装置。
  9. 【請求項9】 (111)面方位のシリコン基板の表面
    の自然酸化膜をエッチングにより均一に除去することに
    より、上記シリコン基板の表面の7×7再配列構造を有
    する三原子層の欠陥層を露出させる工程と、 上記エッチング後、上記シリコン基板を大気にさらすこ
    となく、上記シリコン基板上に第1の遷移金属薄膜を形
    成する工程と、 上記第1の遷移金属薄膜上に上記第1の遷移金属薄膜と
    異なる第2の遷移金属薄膜を形成する工程と、 上記シリコン基板を熱処理することにより、または、上
    記第2の遷移金属薄膜を形成する際に上記シリコン基板
    を加熱することにより、上記第2の遷移金属薄膜をシリ
    サイド化して遷移金属シリサイド薄膜を形成する工程と
    を有することを特徴とする電子装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 プラズマエッチングにより上記自然酸
    化膜を除去することを特徴とする請求項9記載の電子装
    置の製造方法。
  11. 【請求項11】 上記プラズマエッチングの際のプラズ
    マ密度は1×1011/cm3 以上であることを特徴とす
    る請求項9記載の電子装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 上記第1の遷移金属薄膜はTi、H
    f、Zr、Ni、W、MoおよびPtからなる群から選
    ばれた少なくとも一つの元素からなることを特徴とする
    請求項9記載の電子装置の製造方法。
  13. 【請求項13】 上記第2の遷移金属薄膜はCo、H
    f、Zr、Ni、W、MoおよびPtからなる群から選
    ばれた少なくとも一つの元素からなることを特徴とする
    請求項9記載の電子装置の製造方法。
  14. 【請求項14】 上記第1の遷移金属薄膜を、上記第1
    の遷移金属薄膜と上記欠陥層との反応により上記欠陥層
    をほぼ完全に除去することができ、かつ上記シリコン基
    板と上記第2の遷移金属薄膜との反応が阻害されない程
    度の厚さに形成することを特徴とする請求項9記載の電
    子装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 上記第1の遷移金属薄膜の厚さが1.
    5nm以上3.5nm未満であることを特徴とする請求
    項9記載の電子装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 上記第2の遷移金属薄膜の形成後、上
    記シリコン基板を大気にさらすことなく上記熱処理を行
    うことを特徴とする請求項9記載の電子装置の製造方
    法。
  17. 【請求項17】 (100)面方位のシリコン基板の表
    面の自然酸化膜をエッチングにより均一に除去すること
    により、上記シリコン基板の表面の2×1再配列構造を
    有する二原子層の欠陥層を露出させる工程と、 上記エッチング後、上記シリコン基板を大気にさらすこ
    となく、上記シリコン基板上に第1の遷移金属薄膜を形
    成する工程と、 上記第1の遷移金属薄膜上に上記第1の遷移金属薄膜と
    異なる第2の遷移金属薄膜を形成する工程と、 上記シリコン基板を熱処理することにより、または、上
    記第2の遷移金属薄膜を形成する際に上記シリコン基板
    を加熱することにより、上記第2の遷移金属薄膜をシリ
    サイド化して遷移金属シリサイド薄膜を形成する工程と
    を有することを特徴とする電子装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 プラズマエッチングにより上記自然酸
    化膜を除去することを特徴とする請求項17記載の電子
    装置の製造方法。
  19. 【請求項19】 上記プラズマエッチングのプラズマ密
    度は1×1011/cm3 以上であることを特徴とする請
    求項17記載の電子装置の製造方法。
  20. 【請求項20】 上記第1の遷移金属薄膜はTi、H
    f、Zr、Ni、W、MoおよびPtからなる群から選
    ばれた少なくとも一つの元素からなることを特徴とする
    請求項17記載の電子装置の製造方法。
  21. 【請求項21】 上記第2の遷移金属薄膜はCo、H
    f、Zr、Ni、W、MoおよびPtからなる群から選
    ばれた少なくとも一つの元素からなることを特徴とする
    請求項17記載の電子装置の製造方法。
  22. 【請求項22】 上記第1の遷移金属薄膜を、上記第1
    の遷移金属薄膜と上記欠陥層との反応により上記欠陥層
    をほぼ完全に除去することができ、かつ上記シリコン基
    板と上記第2の遷移金属薄膜との反応が阻害されない程
    度の厚さに形成することを特徴とする請求項17記載の
    電子装置の製造方法。
  23. 【請求項23】 上記第1の遷移金属薄膜の厚さが1.
    0nm以上3.5nm未満であることを特徴とする請求
    項17記載の電子装置の製造方法。
  24. 【請求項24】 上記第2の遷移金属薄膜の形成後、上
    記シリコン基板を大気にさらすことなく上記熱処理を行
    うことを特徴とする請求項17記載の電子装置の製造方
    法。
  25. 【請求項25】 (111)面方位のシリコン基板の表
    面の自然酸化膜をエッチングにより均一に除去すること
    により、上記シリコン基板の表面の7×7再配列構造を
    有する三原子層の欠陥層を露出させる工程と、 上記エッチング後、上記シリコン基板を大気にさらすこ
    となく、上記シリコン基板上に第1の遷移金属薄膜を形
    成し、この際上記シリコン基板を加熱することにより上
    記第1の遷移金属薄膜をシリサイド化して第1の遷移金
    属シリサイド薄膜を形成する工程と、 上記第1の遷移金属シリサイド薄膜上に上記第1の遷移
    金属薄膜と異なる第2の遷移金属薄膜を形成する工程
    と、 上記シリコン基板を熱処理することにより、または、上
    記第2の遷移金属薄膜を形成する際に上記シリコン基板
    を加熱することにより、上記第2の遷移金属薄膜をシリ
    サイド化して第2の遷移金属シリサイド薄膜を形成する
    工程とを有することを特徴とする電子装置の製造方法。
  26. 【請求項26】 (100)面方位のシリコン基板の表
    面の自然酸化膜をエッチングにより均一に除去すること
    により、上記シリコン基板の表面の2×1再配列構造を
    有する二原子層の欠陥層を露出させる工程と、 上記エッチング後、上記シリコン基板を大気にさらすこ
    となく、上記シリコン基板上に第1の遷移金属薄膜を形
    成し、この際上記シリコン基板を加熱することにより上
    記第1の遷移金属薄膜をシリサイド化して第1の遷移金
    属シリサイド薄膜を形成する工程と、 上記第1の遷移金属シリサイド薄膜上に上記第1の遷移
    金属薄膜と異なる第2の遷移金属薄膜を形成する工程
    と、 上記シリコン基板を熱処理することにより、または、上
    記第2の遷移金属薄膜を形成する際に上記シリコン基板
    を加熱することにより、上記第2の遷移金属薄膜をシリ
    サイド化して第2の遷移金属シリサイド薄膜を形成する
    工程とを有することを特徴とする電子装置の製造方法。
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