JPH11189714A - ポリカーボネートおよびモノビニリデン芳香族化合物の耐燃性組成物 - Google Patents

ポリカーボネートおよびモノビニリデン芳香族化合物の耐燃性組成物

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JPH11189714A
JPH11189714A JP10287158A JP28715898A JPH11189714A JP H11189714 A JPH11189714 A JP H11189714A JP 10287158 A JP10287158 A JP 10287158A JP 28715898 A JP28715898 A JP 28715898A JP H11189714 A JPH11189714 A JP H11189714A
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    • C08L2666/84Flame-proofing or flame-retarding additives

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高湿度および高温の条件下において熱変形温
度、衝撃抵抗および流れのような良好な機械的特性を維
持しながら優れた難燃特性を有する熱可塑性樹脂成形組
成物。 【解決手段】 ポリカーボネート樹脂、モノビニリデン
芳香族化合物、少なくとも1種の燐酸エステル難燃剤お
よび酸スカベンジャーの熱可塑性樹脂ブレンドを含む耐
燃性で成形性の熱可塑性樹脂組成物。この組成物は高温
および高湿度の条件下での劣化に対して改善された安定
性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の背景 発明の分野 本発明は成形用途に有用な耐燃性ポリマー組成物に係わ
る。このポリマー組成物はポリカーボネートとモノビニ
リデン芳香族化合物とのブレンド、燐酸エステル難燃剤
化合物、酸スカベンジャーおよび随意にテトラフルオロ
エチレンポリマーを含む。本発明はまた熱可塑性樹脂組
成物を難燃性にする方法並びに本発明の組成物を使って
成形された物品にも係わる。
【0002】従来技術の記述 従来技術にはポリマー、特に熱可塑性成形樹脂に対する
難燃剤として燐酸トリフェニル、燐酸トリクレジル、燐
酸ジフェニルクレジル、レゾルシノールジ燐酸エステル
等のような燐酸エステルを使用することが開示されてい
る。しかし、このような燐酸エステルは高湿度および高
温に曝されると加水分解されて種々の燐酸類を形成する
傾向がある。この燐酸類はポリカーボネートを劣化する
ことになり、熱可塑性組成物の物理的特性が損なわれる
こととなる。燐酸エステルの加水分解生成物の生成に伴
う第二の悪い影響は加水分解された添加剤が成形部品の
表面に移行されることである。この移行は通常「ジュー
シング(juicing )」と言われている。加水分解生成物
のジューシングの結果には成形部品の表面上のひび割れ
および部品の成形に使われた工具への損傷が含まれる。
【0003】Serini等の米国特許4,463,130 には芳香族
ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン(ABS)のようなスチレン含有コポリマー、ポ
リ燐酸エステル難燃剤およびハロゲン含有化合物の組成
物が開示されている。その13欄の28行以降に慣用の
添加剤が開示されているが、しかし燐酸エステルの加水
分解生成物並びにこれらの分解生成物に伴う問題は開示
されておらず、燐酸エステルの加水分解生成物に対する
酸スカベンジャーは開示されていない。
【0004】Kress 等の米国特許4,692,488 には芳香族
ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン(ABS)のようなスチレン含有コポリマーおよ
びモノマー状燐酸エステル難燃剤の組成物が開示されて
いる。その6欄の32行以降に慣用の添加剤が開示され
ているが、しかし燐酸エステルの加水分解生成物並びに
これらの分解生成物に伴う問題は開示されておらず、燐
酸エステルの加水分解生成物に対する酸スカベンジャー
は開示されていない。
【0005】Ogoe等の米国特許4,927,870 には芳香族ポ
リカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン(ABS)のようなスチレン含有コポリマー、モノ
マー状燐酸エステル難燃剤および無機酸の金属塩の組成
物が開示されている。その5欄の19行以降に種々の添
加剤が開示されているが、しかし燐酸エステルの加水分
解生成物並びにこれらの分解生成物に伴う問題は開示さ
れておらず、燐酸エステルの加水分解生成物に対する酸
スカベンジャーは開示されていない。
【0006】Fuhr等の米国特許4,988,748 には芳香族ポ
リカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン(ABS)のようなスチレン含有コポリマー、燐酸
エステル難燃剤およびポリテトラフルオロエチレンの組
成物が開示されている。その8欄の44行以降に慣用の
添加剤が開示されているが、しかし燐酸エステルの加水
分解生成物並びにこれらの分解生成物に伴う問題は開示
されておらず、燐酸エステルの加水分解生成物に対する
酸スカベンジャーは開示されていない。
【0007】Wittmann等の米国特許5,061,745 には芳香
族ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン(ABS)のようなスチレン含有コポリマーお
よびモノマー状燐酸エステル難燃剤の組成物が開示され
ている。その9欄の11行以降に慣用の添加剤が開示さ
れているが、しかし燐酸エステルの加水分解生成物並び
にこれらの分解生成物に伴う問題は開示されておらず、
燐酸エステルの加水分解生成物に対する酸スカベンジャ
ーは開示されていない。
【0008】Jalbert 等の米国特許5,026,777 には芳香
族ポリカーボネート、エマルジョングラフトABSポリ
マーおよび低光沢増進量のポリ(エポキシ)のマット状
または低光沢組成物が開示されている。その5欄の45
行以降に慣用の添加剤が開示されているが、しかし燐酸
エステルは広義に開示されているに過ぎず、燐酸エステ
ルの加水分解生成物並びにこれらの分解生成物に伴う問
題は教示も示唆もされていない。
【0009】Gosens等の米国特許5,204,394 には芳香族
ポリカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン(ABS)のようなスチレン含有コポリマーおよ
びオリゴマー状燐酸エステル難燃剤の組成物が開示され
ている。その5欄の46行以降に慣用の添加剤が開示さ
れているが、しかし燐酸エステルの加水分解生成物並び
にこれらの分解生成物に伴う問題は開示されておらず、
燐酸エステルの加水分解生成物に対する酸スカベンジャ
ーは開示されていない。
【0010】Fuhr等の米国特許5,272,193 には芳香族ポ
リカーボネート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン(ABS)のようなスチレン含有コポリマーおよび
燐酸エステル難燃剤の組成物が開示されている。その1
2欄の54行以降に慣用の添加剤が開示されているが、
しかし燐酸エステルの加水分解生成物並びにこれらの分
解生成物に伴う問題は開示されておらず、燐酸エステル
の加水分解生成物に対する酸スカベンジャーは開示され
ていない。
【0011】ポータブル・コンピュータ、事務機器、レ
ーザおよびインクジェットプリンタのような分野での商
業的用途で成功を収めるには、熱可塑性樹脂は高湿度お
よび高温に繰り返し露出された後ですら良好な衝撃特性
および良好な流れ特性を維持しそして高い熱変形温度
(heat deflection temperature ;HDT)を有する必要が
ある。
【0012】それ故に、本発明の一つの目的は良好な難
燃特性を有しており、そして高湿度および高温の悪い条
件下においても全体的に良好にバランスのとれた特性を
維持している熱可塑性成形組成物を提供することであ
る。本発明の別の目的は良好な熱変形温度と良好な衝撃
強さを有する耐燃性組成物を提供することである。
【0013】本発明の更に別の目的は本発明の組成物か
ら調製され、成形部品のジューシングおよび/または縁
部ひび割れを受けない、耐燃性熱可塑性成形物品を提供
することである。本発明のこれら並びにその他の目的は
本発明についての以下の記載から明らかとなろう。
【0014】発明の要約 本発明は高湿度および高温の条件下において熱変形温
度、衝撃抵抗および流れのような良好な機械的特性を維
持しながら優れた難燃特性を有する熱可塑性樹脂成形組
成物に指向されている。特に、この熱可塑性樹脂組成物
はポリカーボネート樹脂、モノビニリデン芳香族化合
物、少なくとも1種の燐酸エステル難燃剤および酸スカ
ベンジャーのブレンドである。
【0015】発明の詳細な記述 記述したとおり、本発明は耐燃性熱可塑性成形組成物お
よびこれから成形された物品に向けられている。この耐
燃性熱可塑性成形組成物はポリカーボネート樹脂とモノ
ビニリデン芳香族化合物とのブレンド、少なくとも1種
の燐酸エステル難燃添加剤および酸スカベンジャー、そ
して随意にテトラフルオロエチレンポリマーを含んでい
る。ここに使用される燐酸エステルは好ましくは次式
(I)
【0016】
【化2】
【0017】(上記式中、R1、R2、R3およびR4はア
リールまたはアルカリール基からなる群からそれぞれ個
々に選ばれ、Xはアリーレン基であり、各mは個々に0
または1である)によって表される。この燐酸エステル
はnが0であるモノ燐酸エステルのような低分子量燐酸
エステルでよく従って典型的には約500未満の分子量
を有することができる。また、燐酸エステルはnが1−
5の平均値を有するオリゴマー状の燐酸エステルを含む
こともでき、この場合は燐酸エステルの分子量は少なく
とも約500好ましくは約500乃至約2000とな
る。更にまた、燐酸エステルはnが6乃至35またはそ
れ以上の平均値を有するポリマー状の燐酸エステルのよ
うなより高い分子量の燐酸エステルでもよく、この場合
は分子量は少なくとも約2000好ましくは約2300
乃至約11,000となる。別の態様では、燐酸エステ
ルは上記の燐酸エステルのいずれかの混合物でもよい。
モノ燐酸エステルと比較的分子量の高い燐酸エステルと
の混合物が熱可塑性組成物の溶融粘度および熱変形温度
のような物理的特性をバランスよくするために特に有用
である。
【0018】本発明に使用される燐酸エステルに対する
上記の式(I)において、アリール基はアリールまたは
アルキル置換アリール基(即ち、アルカリール基)でよ
い。好ましくは、アリール基はクレジル、フェニル、キ
シリル、プロピルフェニルおよびブチルフェニルから個
々に選ばれる。アリーレン基は二価ヒドロキシ化合物、
好ましくはレゾルシノール、ヒドロキノンまたはビスフ
ェノール−Aから誘導される。アリール基(R1、R2
3およびR4)は好ましくはフェニルである。低分子量
燐酸エステルの場合、より好ましい低分子量燐酸エステ
ルは、nが1であり、、mが1であり、Xがレゾルシノ
ールから誘導されそしてR基のそれぞれがフェニルであ
る、レゾルシノールテトラフェニルジ燐酸エステルであ
る。また、燐酸トリフェニルと上述のレゾルシノールテ
トラフェニルジ燐酸エステルとの混合物も好ましい。
【0019】燐酸エステルの使用量は、熱変形温度、衝
撃抵抗および流れの良好な特性を維持し、好ましくは成
形された熱可塑性組成物の縁部ひび割れを回避しなが
ら、樹脂組成物を難燃性にする燐酸エステルの量でよ
い。好ましくは本発明の組成物は熱可塑性樹脂と燐酸エ
ステル難燃剤の合計重量に基づいて燐酸エステル難燃剤
を約20重量%未満含有する。より好ましい範囲は熱可
塑性樹脂と燐酸エステル難燃剤の合計重量に基づいて燐
酸エステル難燃剤約15重量%未満である。最も好まし
い範囲は熱可塑性樹脂と燐酸エステル難燃剤の合計重量
に基づいて燐酸エステル難燃剤約7乃至約12重量%で
ある。
【0020】本発明の組成物に使用される酸スカベンジ
ャーは既述の燐酸エステルの加水分解生成物を中和する
かまたはこれと反応することができる化合物を含む。燐
酸エステル化合物の加水分解はポリカーボネート樹脂を
劣化することのできる種々の酸性化合物を生じて、組成
物の種々の望ましい物理的特性の損失をもたらすと確信
される。式(I)の燐酸エステルの加水分解を実証する
例示的な反応経路の一例は以下に示される。
【0021】
【化3】
【0022】酸スカベンジャーが次の基準:(a)燐酸
エステルの加水分解生成物を中和するかまたはこれと反
応することができる:(b)自らが組成物の物理的特性
を減ずることはない:(c)組成物の物理的特性を減ず
るような如何なる副生成物または反応生成物を自身、燐
酸エステルまたは燐酸エステルの如何なる加水分解生成
物から生成しない:を満たす限りは、酸スカベンジャー
は特に範囲を限定されない。
【0023】有用な酸スカベンジャーはエポキシ、オル
トエステル、オキサゾリンまたはエポキシ、オルトエス
テルおよびオキサゾリンの種々の混合物を含有する化合
物を含む。これらの分子部分は比較的に小さい分子(例
えば、約1000未満の分子量を有する分子)の一部で
あることができ、あるいはポリマーの一部(例えば、エ
ポキシ基を含有するポリオレフィン)であってもよい。
ポリカーボネートの顕著な劣化が生じうる前に酸スカベ
ンジャーと燐酸エステルの加水分解生成物との間の相互
作用を容易にするために酸スカベンジャーは組成物のポ
リカーボネート相中に混和するかまたは溶解することが
できる化合物であるのが好ましい。
【0024】好ましくは酸スカベンジャーは分子あたり
前述の分子部分を少なくとも2つまたはそれ以上含有す
る。酸スカベンジャーが分子あたりこれらの反応性分子
部分を少なくとも2つ含有すると、酸スカベンジャーは
ポリカーボネートの連鎖をカップリング結合するよう機
能することもできると思われる。従って、このようにし
て、酸スカベンジャーはまたポリカーボネートの分子量
を補修または再構築する助けをなし、これにより組成物
の延性を維持しまたは増大する助けともなる。
【0025】本発明に使用される酸スカベンジャーの量
はスカベンジャー自体の正確な構造に大分依存する。酸
スカベンジャーがかなり低分子量で(例えば、約100
0未満)そして化合物あたり多数の分子部分を有してい
るときには、所望のレベルの加水分解安定性を達成する
のに必要とされる酸スカベンジャーの量は比較的に低く
なろう(例えば、樹脂組成物の合計重量に基づいて約1
重量%未満)。他方、酸スカベンジャーがポリマー(例
えば、ポリスチレンまたはポリエチレン)でありポリマ
ー鎖あたり比較的に少ない反応性分子部分(例えば、平
均2つ未満)を有するときには、同じ程度の加水分解安
定性を達成するには酸スカベンジャーの量はより高くな
るであろう(一般に、樹脂組成物の合計重量に基づいて
約1乃至5重量%)。酸スカベンジャーの正確な量の決
定は一般の実験者の通常の熟練度の範囲内であり過度な
実験を必要とすることなく決定することができる。
【0026】本発明の実施においては、使用される熱可
塑性樹脂は芳香族ポリカーボネート樹脂と少なくとも1
種のグラフトコポリマー樹脂とのブレンドである。ポリ
カーボネート物質は当業技術で周知であり通常界面また
は溶融重合で調製され、典型的には式(IV) (上記式中、R5 は二価の有機基である)の構造単位を
含んでいる。
【0027】R5 基の全数の好ましくは少なくとも約6
0%、より好ましくは少なくとも約80%、そして最も
望ましくはR5 基の全てが芳香族である。芳香族基R5
は好ましくは式(V) −A1−Y−A2− (上記式中、A1およびA2の各々は単環式の二価の芳香
族基であり、そしてYはA1とA2を1個または2個の原
子が分離している橋架け基である)を有する。式(V)
中の自由原子価結合は通常Yに対してA1およびA2のメ
タまたはパラ位にある。
【0028】式(V)において、A1およびA2基は非置
換フェニレンまたはその置換誘導体でよく、この置換基
(1つまたはそれ以上)の例はアルキル、アルケニル、
ハロ(特に、クロロおよび/またはブロモ)、ニトロ、
アルコキシなどである。非置換フェニレン基が好まし
い。A1およびA2が共にp−フェニレンであるのが好ま
しいが、両方とも0−フェニレンまたはm−フェニレン
であったり、あるいは一方が0−フェニレンまたはm−
フェニレンであり他方がp−フェニレンであってもよ
い。
【0029】橋架け基Yは1つまたは2つの原子、好ま
しくは1つの原子がA1とA2を分離しているものであ
る。Yは最も頻繁には炭化水素基であり、殊に飽和基例
えばメチレン、シクロヘキシルメチレン、2−[2.
2.1]−ビシクロヘプチルメチレン、エチレン、イソ
プロピリデン、ネオペンチリデン、シクロヘキシリデ
ン、シクロペンタデシリデン、シクロドデシリデンまた
はアダマンチリデン、特にgem-アルキレン(アルキリデ
ン)基である。しかし、また不飽和基、並びに例えば
2,2−ジクロロエチリデン、カルボニル、フタリジリ
デン、オキシ、チオ、スルホキシおよびスルホンのよう
な炭素および水素以外の原子を含む基も包含される。入
手性および本発明の目的に対する特別な適性から、式
(V)の好ましい基はビスフェノール−Aから誘導され
た、YがイソプロピリデンでありそしてA1およびA2
がそれぞれp−フェニレンである、2,2−ビス(4−
フェニレン)プロパン基である。
【0030】ポリカーボネート物質の重量平均分子量は
当業者に周知であるが、本発明の目的にとっては比較的
低いほうが好ましい。しかし、ポリカーボネートの分子
量が比較的高い組成物は流れの減少の犠牲はあるがしば
しば好都合な延性を持っている。使用される正確な分子
量は一部は所望される用途の最終使用要件および部品を
成形する際に遭遇する成形の困難性の程度に依存するで
あろう。
【0031】殆どの場合、ポリカーボネート物質は一般
にホモ−ポリカーボネートあるいは更にはコポリ(エス
テルカーボネート)のようなコポリカーボネートからな
る。本発明に使用される別の成分はグラフトコポリマー
樹脂である。グラフトコポリマー樹脂は好ましくはゴム
質ポリマー性の幹部および硬質ポリマー性の枝部からな
るグラフトコポリマー樹脂である。好適な実施の態様に
おいては、グラフトコポリマーは硬質ポリマー性の枝部
に対して30重量%より多いゴム質ポリマー性の幹部を
含んでいる。グラフトコポリマー樹脂はまた、例えばポ
リスチレン−ポリブタジエンのジブロック、トリブロッ
クまたは更に大きなマルチブロックのコポリマー樹脂、
ポリスチレン−ポリ(エチレン−ブチレン)のジブロッ
ク、トリブロックまたは更に大きなマルチブロックのコ
ポリマー樹脂およびポリスチレン−ポリ(エチレン−プ
ロピレン)のジブロック、トリブロックまたは更に大き
なマルチブロックのコポリマー樹脂のような種々のブロ
ックコポリマー樹脂並びにブロックコポリマー樹脂の混
合物と組み合わせて使用することもできる。
【0032】ゴム質ポリマー性の幹部は一般に共役ジエ
ンモノマー、非共役ジエンモノマー、(C2−C8)オレ
フィンモノマー、(C1 −C12)アルキルアクリレート
モノマー、エチレン性不飽和ニトリルモノマーおよびビ
ニル芳香族モノマーから選ばれるエチレン性不飽和モノ
マーの1種以上から誘導された反復単位を含んでいる。
ゴム質ポリマー性の幹部における上記のモノマー類並び
にその他の有用なモノマー類の有用な比は当業者に明ら
かであろう。
【0033】適当な共役ジエンモノマーには例えば1,
3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ヘプタジエン、
メチル−1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタ
ジエン、2−エチル−1,3−ペンタジエン、1,3−
ヘキサジエン、2,4−ヘキサジエン、ジクロロブタジ
エン、ブロモブタジエンおよびジブロモブタジエン並び
にジエンモノマーの混合物が含まれる。好適な実施の態
様においては、共役ジエンモノマーは1,3−ブタジエ
ンまたは1,3−ブタジエンとスチレンモノマーとの混
合物である。適当な非共役ジエンモノマーには例えばエ
チリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、ヘキサ
ジエンおよびフェニルノルボルネンが含まれる。当業者
は他の有用な共役および非共役ジエンモノマーを容易に
選択することができよう。
【0034】有用なC2−C8オレフィンモノマーには分
子あたり2乃至約8個の炭素原子を有しそして分子あた
り単一のエチレン性不飽和部位を有する化合物が含まれ
る。適当な(C2−C8)オレフィンモノマーには例えば
エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテンおよ
びヘプテンが含まれる。有用な(C1 −C12)アルキル
アクリレートモノマーには直鎖または分岐鎖アルキル置
換基を有するアクリレートが含まれる。アルキル置換基
は一般にアルキル基あたり1乃至約12個の炭素原子を
有しており、例えばメチル、エチル、n−ブチル、第二
ブチル、第三ブチル、n−プロピル、イソプロピル、ペ
ンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシ
ル、ウンデシルおよびドデシルが含まれる。適当な(C
1 −C12)アルキルアクリレートの例示的な例には、ブ
チルアクリレート、イソペンチルアクリレート、n−ヘ
キシルアクリレートおよび2−エチルヘキシルアクリレ
ート並びにこれらの任意の混合物およびこれらの任意の
ものと例えばエチルアクリレートおよびメチルアクリレ
ートのような他のアクリレートとの混合物が含まれる。
エチレン性不飽和ニトリルモノマーには分子あたり単一
のニトリル基と単一のエチレン性不飽和部位を有するア
クリル化合物が含まれこれには例えばアクリロニトリル
およびメタクリロニトリルが含まれる。当業者であれば
他の適当な(C2−C8)オレフィン、(C1 −C12)ア
ルキルアクリレートおよびエチレン性不飽和ニトリルモ
ノマー並びにモノマーの有用な比を容易に選択すること
ができよう。
【0035】適当なビニル芳香族モノマーには例えばス
チレン、芳香族環に1個以上のアルキル、アルコキシ、
ヒドロキシルまたはハロ置換基が結合されている置換さ
れたスチレン例えばα−メチルスチレン、p−メチルス
チレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、トリメチル
スチレン、ブチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロ
スチレン、ブロモスチレン、p−ヒドロキシスチレン、
メトキシスチレン、およびビニル置換縮合芳香族環構造
体例えばビニルナフタレンおよびビニルアントラセン、
並びにビニル芳香族モノマーの混合物が含まれる。好適
な実施の態様においては、ビニル芳香族モノマーが使用
される場合、それはスチレン、α−メチルスチレンまた
はスチレンとα−メチルスチレンの混合物である。
【0036】ゴム質ポリマー性の幹部は随意には、少量
例えばゴム質幹部に使用されるモノマーの重量に基づい
て5重量%までの量の、例えばブチレンジアクリレー
ト、ジビニルベンゼン、ブテンジオールジメタクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、アリルメタクリレート、ジアリルマレエートおよび
トリアリルシアヌレートのようなポリエチレン性不飽和
架橋性モノマーから誘導された反復単位を含むことがで
きる。当業者であれば、ポリエチレン性不飽和架橋性モ
ノマーが望まれるときには、過度な実験を要することな
く、その適当なモノマーならびにその適当な量を選択す
ることができるであろう。
【0037】第一の好適な実施の態様では、幹部は例え
ば実質的にホモポリマー状のポリブタジエンゴムのよう
な1種以上の共役ジエンモノマーから誘導された反復単
位を含んでいる。第二の好適な実施の態様では、幹部は
例えばスチレン−ブタジエンコポリマー、アクリロニト
リル−ブタジエンコポリマーおよびスチレン−ブタジエ
ン−アクリロニトリルコポリマーのような1種以上の共
役ジエンモノマーとビニル芳香族モノマーおよびエチレ
ン性不飽和ニトリルモノマーから選ばれた1種以上の共
重合性のコモノマーとから誘導された反復単位を含んで
いる。第三の好適な実施の態様では、幹部は1種以上の
(C1 −C12)アルキルアクリレートモノマー、より好
ましくはブチルアクリレートおよびn−ヘキシルアクリ
レートから選ばれた1種以上のモノマーおよびこれらの
一つまたは両方と例えばエチルアクリレートのような他
のアクリレートとの混合物から誘導された反復単位を含
んでいる。第四の好適な実施の態様では、幹部は1種以
上のオレフィンモノマーから誘導された単位を含んでお
り例えばエチレン/プロピレンのコポリマーおよびエチ
レン/プロピレン/非共役ジエンモノマーのターポリマ
ーを含んでいる。
【0038】適当なゴム質ポリマー性の幹部は例えば乳
化重合および塊状重合のような既知のプロセスによって
製造される。一般にゴム質ポリマー性の幹部は例えば有
機過酸化物または過硫酸塩開始剤あるいはレドックス開
始剤系のような遊離基開始剤の存在下において、そして
随意には例えばアルキルメルカプタンのような連鎖移動
剤の存在下において、水性乳化重合によって製造され
る。ゴム質ポリマー性の幹部は単モードの粒度分布ある
いは例えば二モードのような多モードの分布を示しう
る。
【0039】グラフトコポリマー樹脂は、ゴム質ポリマ
ー性の幹部を含むことに加えて、硬質ポリマー性の枝部
をも含有する。硬質ポリマー性の枝部は(C1 −C12
アルキルアクリレートモノマー、ビニル芳香族モノマー
およびエチレン性不飽和ニトリルモノマーからなる群か
ら選ばれるモノマーから誘導された反復単位を含んでい
る。当業者は適当な硬質ポリマー性の枝部を与えるため
に適当なモノマーまたはモノマーの組合せを選択するこ
とができよう。適当なビニル芳香族モノマーおよびエチ
レン性不飽和ニトリルモノマーは既に上記に示した。こ
こに使用される用語「アルキルアクリレートモノマー」
はアクリレートモノマーとメタクリレートモノマーを集
約して言及している。適当なアルキルアクリレートモノ
マーには上記に開示したアクリレートモノマーとそのメ
タクリレート類似体例えばメチルメタクリレート、エチ
ルメタクリレート、プロピルメタクリレート、イソプロ
ピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、ヘキシル
メタクリレート、デシルメタクリレート等が含まれる。
【0040】好適な実施の態様では、硬質ポリマー性の
枝部はスチレン、α−メチルスチレンおよびアクリロニ
トリルから選ばれた1種以上のモノマーから誘導された
反復単位を含んでいる。より好ましい実施の態様では、
枝部はスチレンから誘導された反復単位約60乃至約9
0重量%およびアクリロニトリルから誘導された反復単
位約10乃至約40重量%を含んでいる。
【0041】別の好ましい実施の態様では、硬質ポリマ
ー性の枝部は1種以上の(C1 −C 12)アルキルアクリ
レートモノマーから誘導された反復単位を含み、そして
随意には更にビニル芳香族モノマーおよびエチレン性不
飽和ニトリルモノマーから選ばれる1種以上のモノマー
から誘導された反復単位を含むことができる。更に別の
好適な実施の態様では、硬質ポリマー性の枝部は1種以
上の(C1 −C12)アルキルアクリレートモノマーより
好ましくはメチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレ
ートおよびブチルメタクリレートから選ばれる1種以上
のモノマーから誘導される反復単位を50重量%以上含
む。
【0042】ゴム質幹部および硬質枝部はそれぞれ個々
に随意に少量例えば幹部または枝部それぞれの合計重量
の約15重量%までの量の、1種以上の他の共重合性の
エチレン性不飽和モノマーから誘導された反復単位を含
むことができる。適当なこの共重合性の不飽和モノマー
の例示的な例には例えばアクリル酸、メタクリル酸、イ
タコン酸のようなエチレン性不飽和カルボン酸;例えば
ヒドロキシエチルメタクリレートのようなヒドロキシ
(C1 −C12)アルキルアクリレートモノマー;例えば
シクロヘキシルメタクリレートのような(C4 −C12
シクロアルキルアクリレートモノマー;例えばアクリル
アミドおよびメタクリルアミドのような(メタ)アクリ
ルアミドモノマー;例えば酢酸ビニルおよびプロピオン
酸ビニルのようなビニルエステルが含まれる。上記の
(C4 −C12)シクロアルキル分子部分には基あたり約
4乃至約12個の炭素原子を有する環式アルキル置換基
が含まれ、また用語「(メタ)アクリルアミド」はアク
リルアミドとメタクリルアミドとを集約して言及してい
る。当業者であれば、特別な組成物に対する特定の要求
に部分的に基づいて他の適当な共重合性のエチレン性不
飽和モノマーを容易に選択することができよう。
【0043】硬質ポリマー性の枝部は随意には、少量例
えば約3重量%までそしてより好ましくは約1.5重量
%までの量の1種以上のポリエチレン性不飽和架橋性モ
ノマーから誘導された反復単位を含むことができる。適
当な架橋性モノマーは既に上述した。グラフトコポリマ
ー樹脂は硬質ポリマー性の枝部の少なくとも一部が共有
結合を介してゴム質ポリマー性の幹部に化学的にグラフ
トされるような条件下において、ゴム質ポリマー性の幹
部の粒子の存在下において、硬質ポリマー性の枝部を提
供するために選択された1種以上のモノマーを重合する
ことによって既知のプロセスにより製造される。好適な
実施の態様では、枝部のモノマーは幹部の粒子および例
えば熱またはレドックス開始剤系のような重合開始剤系
の存在下において水性乳化重合または水性懸濁重合反応
によって重合され、これにより枝部のモノマーからなる
重合過程の連鎖の一部が幹部中にある不飽和部位との反
応を介して幹部に化学的に結合即ちグラフトされる。こ
の幹部中にある不飽和部位は例えば共役ジエンから誘導
された反復単位中に残留される不飽和部位かまたはグラ
フト結合性モノマーから誘導された反復単位中に残留さ
れる不飽和部位によって与えられる。好ましい実施の態
様では、グラフトコポリマー樹脂は高ゴムグラフトコポ
リマー樹脂である。ここに用語「高ゴムグラフト」とは
硬質ポリマー性の枝部の約30重量%より多くが、好ま
しくは約45重量%より多くがゴム質ポリマー性の幹部
に化学的にグラフトされていることを意味する。
【0044】第一の好ましい実施の態様では、幹部は1
種以上の共役ジエンモノマーから誘導された反復単位を
含み、随意には更にビニル芳香族モノマーおよびエチレ
ン性不飽和ニトリルモノマーから選ばれた1種以上のモ
ノマーから誘導された反復単位を含むことができ、また
枝部はビニル芳香族モノマーおよびエチレン性不飽和ニ
トリルモノマーから選ばれた1種以上のモノマーから誘
導された反復単位を含んでいる。好ましいグラフトコポ
リマー樹脂には例えば通常”ABS”樹脂と呼ばれるア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂が含まれ
る。
【0045】特に好ましいのはゴム質ポリマー性の幹部
を30重量%より多く、好ましくはゴム質ポリマー性の
幹部を約45重量%より多く有するアクリロニトリル−
ブタジエン−スチレンコポリマーである。最も好ましい
ゴム質幹部はポリブタジエンかまたはスチレン−ブタジ
エンコポリマーを含む。同じく好ましいのは高ゴムグラ
フトのアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリ
マーである。ここに語句「高ゴムグラフト」とは一般的
には硬質ポリマー性の相の少なくとも約30重量%、好
ましくは少なくとも約45重量%がゴム質ポリマー性の
相に化学的に結合またはグラフトされているグラフトコ
ポリマー樹脂を言う。適当なABSタイプの高ゴムグラ
フトコポリマーは例えばGE Specialty Chemicals Inc.
から商標名BLENDEXにてグレード131;336;338;360;415で
市販されている。
【0046】別の好ましい実施の態様では、ゴム質ポリ
マー性の幹部は1種以上の(C1 −C12)アルキルアク
リレートから誘導された反復単位を含み、そして枝部は
ビニル芳香族モノマーおよびエチレン性不飽和ニトリル
モノマーから選ばれた1種以上のモノマーから誘導され
た反復単位を含み、これには例えばスチレン−アクリレ
ート(”SA”)高ゴムグラフトコポリマーおよびアク
リロニトリル−スチレン−アクリレート(”ASA”)
高ゴムグラフトコポリマーが含まれる。適当なASA−
タイプのグラフトコポリマーは例えばGE Specialty Che
micals Inc. から商標名BLENDEXにてグレード975;977;9
80で市販されている。
【0047】第三の好ましい実施の態様では、幹部は1
種以上の共役ジエンモノマーから誘導された反復単位を
含み、随意には更に(C1 −C12)アルキルアクリレー
トモノマー、ビニル芳香族モノマーおよびエチレン性不
飽和ニトリルモノマーから選ばれる1種以上のモノマー
から誘導される反復単位を含むことができ、そして枝部
は1種以上の(C1 −C12)アルキルアクリレートモノ
マーから誘導される反復単位を含み、随意には更にビニ
ル芳香族モノマーおよびエチレン性不飽和ニトリルモノ
マーから選ばれる1種以上のモノマーから誘導される反
復単位を含むことができ、これには例えばメチルメタク
リレート−アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン(”MABS”)高ゴムグラフトコポリマーおよびメ
タクリレート−ブタジエン−スチレン(”MBS”)高
ゴムグラフトコポリマーが含まれる。適当なMBS−タ
イプのグラフトコポリマーはRohm & Haas Company から
商標名PARALOID にてグレードBTA-733;BTA-753でまたKa
neka Texasから商標名KANE ACE にてグレードB-56で市
販されている。
【0048】更に別の好ましい実施の態様では、幹部は
1種以上のオレフィンモノマーから誘導された反復単位
を含み、随意には更に1種以上の非共役ジエンモノマー
から誘導された反復単位を含むことができ、そして枝部
はビニル芳香族モノマーおよびエチレン性不飽和ニトリ
ルモノマーから選ばれる1種以上のモノマーから誘導さ
れる反復単位を含み、これには例えばアクリロニトリル
−エチレン−プロピレン−スチレン(”AES”)高ゴ
ムグラフトコポリマーが含まれる。
【0049】また、更に別の好ましい実施の態様では、
幹部は1種以上の(C1 −C12)アルキルアクリレート
モノマーから誘導された反復単位を含み、そして枝部は
1種以上の(C1 −C12)アルキル(メタ)アクリレー
トモノマーから誘導された反復単位を含み、これには例
えばアクリルコア−シェルグラフトコポリマーが含まれ
る。アクリルコア−シェルグラフトコポリマーと共に含
まれるものはブタジエン変性アクリルコポリマーであ
る。適当なアクリル−タイプのグラフトコポリマーはRo
hm & Haas Company から商標名 PARALOID にてグレード
KM 334;KM 355 でまたElf AtochemからグレードDura-st
rength 200として市販されている。
【0050】本発明におけるグラフトコポリマー樹脂の
量は例えば望まれる粘度と延性、グラフトコポリマー樹
脂の化学的構成、並びに使用されるポリカーボネート樹
脂の量、タイプおよび分子量によって広く変動すること
ができる。当業界における通常の熟練者であれば過度な
実験の必要なしに各成分の量を容易に調節することがで
きるであろう。一般に、ポリカーボネート樹脂に対する
グラフトコポリマー樹脂の量はグラフトコポリマー樹脂
およびポリカーボネート樹脂を合わせた重量を基準にし
て約2乃至約85重量%、好ましくは約3乃至約30重
量%の範囲である。
【0051】本発明の組成物は随意には少なくとも1種
の熱可塑性ポリエステル樹脂を含有することができる。
本発明の組成物に使用するのに適するポリエステルは周
知であり次式(VI) (上記式中、各R1 は個々に2価の脂肪族、脂環式また
は芳香族炭化水素基あるいはポリオキシアルキレンであ
るかまたはこれらの混合物であり、そして各A3は個々
に2価の脂肪族、脂環式または芳香族基あるいはこれら
の混合物である)の構造単位を含むものを含む。式(V
I)の構造を含む適当なポリエステルの例はポリ(アル
キレンジカルボキシレート)、エラストマー性ポリエス
テル、液晶ポリエステル、ポリアリーレートおよびコポ
リエステルカーボネートやポリエステルアミドのような
ポリエステルコポリマーである。比較的に低いレベルの
ジエポキシまたは多−エポキシ化合物で処理されたポリ
エステルも含まれる。分岐剤例えば3つ以上のヒドロキ
シル基を含むグリコールあるいは3−官能性または多−
官能性カルボン酸が組み込まれている分岐されたポリエ
ステルを使用することも可能である。ポリエステルを例
えばトリグリシジルイソシアヌレートのような3−官能
性または多−官能性エポキシ化合物で処理することも分
岐ポリエステルの製造に利用できる。更に、組成物の究
極の最終用途によってはポリエステルに種々の濃度の酸
およびヒドロキシ末端基があることが時には望ましい。
1 基は例えばC2-10アルキレン基、C6-10脂環式基、
6-20芳香族基またはアルキレン基の炭素原子数が約2
−6最も頻繁には2または4であるポリオキシアルキレ
ン基であることができる。上記の式(VI)におけるA3
基は最も頻繁にはp−またはm−フェニレンあるいはこ
れらの混合物である。この類のポリエステルにはポリ
(アルキレンテレフタレート)、ポリ(アルキレンナフ
タレート)およびポリアリーレートが含まれる。
【0052】ポリ(アルキレンテレフタレート)例えば
ポリ(エチレンテレフタレート)(普通”PET”と略
される)、ポリ(シクロヘキシルジメタノールテレフタ
レート)(普通”PCT”と略される)およびポリ(ブ
チレンテレフタレート)(普通”PBT”と略される)
が本発明にとって適当なポリエステルの例である。更に
適当なポリエステルにはポリ(アルキレンナフタレー
ト)例えばポリ(ブチレン−2,6−ナフタレート)
(普通”PBN”と略される)およびポリ(エチレン−
2,6−ナフタレート)(普通”PEN”と略される)
を含めたポリ(アルキレン−2,6−ナフタレート)が
含まれる。約380℃未満の融点を有しそして芳香族ジ
オール、脂肪族または芳香族ジカルボン酸および芳香族
ヒドロキシカルボン酸から誘導された反復単位を含む液
晶ポリエステルも有用である。有用な液晶ポリエステル
の例には米国特許4,664,972;5,110,896 に記載されてい
るものが含まれる。ポリエステルの種々の混合物もまた
時には非常に適する。
【0053】熱可塑性ポリエステル樹脂の範囲は組成物
に対して望まれる最終使用特性に少なくとも部分的に依
存して広く変動しうる。ポリエステル樹脂が利用される
ときには、組成物の合計重量に基づいて、通常は約5乃
至約90重量%、好ましくは約10乃至約80重量%、
そして最も好ましくは約30乃至約70重量%の範囲で
存在する。その正確な量の決定は過度な実験を要するこ
となく容易になし得る。
【0054】本発明の組成物は随意にテトラフルオロエ
チレンポリマーを含む。本発明での使用に適した適当な
テトラフルオロエチレンポリマーは典型的には融解状態
下でポリマーを安定化する傾向のあるフィブリル構造を
有する。テトラフルオロエチレンポリマーは市販されて
おりあるいは慣用手段によって製造できる。これらのポ
リマーは例えば遊離基触媒の存在下で水性媒体中におい
て約100乃至約1000psiの圧力および約0乃至
約200℃の温度にてテトラフルオロエチレンを重合す
ることによって得られる通常固体の物質である。テトラ
フルオロエチレンポリマーは直接固体として添加する
か、ポリカーボネートやSANのような樹脂との濃縮物
として添加するか、あるいはテトラフルオロエチレンポ
リマー水性液として添加することを含めた当業者に知ら
れた如何なる方法によっても熱可塑性樹脂組成物に添加
できる。テトラフルオロエチレンポリマーはまたPTF
Eとも呼ばれており一般には米国特許3,005,795;3,671,
487;4,463,130 に開示されている。
【0055】テトラフルオロエチレンポリマーの量は組
成物全体に基づいて通常約0.01乃至約3重量%、よ
り好ましくは約0.1乃至約0.5重量%の範囲であ
る。本発明の組成物はまた酸化防止剤、紫外線吸収剤お
よび紫外線安定剤、難燃剤、滴下遅延剤、結晶化造核
剤、染料、顔料、着色剤、強化剤、充填剤、安定剤、静
電防止剤、可塑剤、加工助剤および潤滑剤からなる群か
ら選ばれた少なくとも一種の添加剤を有効量含むことが
できる。これらの添加剤は、それらの効果的な濃度水準
および混合方法と同様に当業技術において知られてい
る。これらの添加剤の効果的な量は広く変動するが、通
常は組成物全体の重量に基づいて約50重量%まである
いはそれ以上の量で存在する。
【0056】当業者が本発明をより実施できるように、
限定としてではなく例示として以下に実施例を掲げる。実施例 以下の実施例および加工処理条件は本発明の実施の態様
を例示するものである。以下の実施例のブレンドは全て
およそ285℃の融解温度にて二軸スクリュー押出機で
調製した。ASTM試験部品は全ておよそ250℃の融
解温度で射出成形した。組成物の成形された試験供試体
は63℃および100%相対湿度において6週間の老化
にかけた。この試験期間の終了時に、FT−IRによっ
て測定されたポリカーボネート中のヒドロキシル末端基
のカーボネート単位からのカルボニル数に対する比とし
て計算されるポリカーボネート指数(以後”PCI”と
呼ぶ)を測定した。PCIが高いほど、ポリカーボネー
トの劣化の量が大きい。高いPCI数は望ましくない物
理的特性を示す。
【0057】この実施例で各部数(重量部単位で測定)
の成分として使用された物質は以下のとおりである。 PC:ビスフェノール−Aと塩化カルボニル(ホスゲ
ン)から誘導され重量平均分子量(Mw)約22,00
0を有する芳香族ポリカーボネート。 HRG:ブタジエンゴム上にスチレン−アクリロニトリ
ルを50/50の重量比でグラフトさせて調製された高
ゴムグラフトコポリマー。 SAN:アクリロニトリルとスチレンの重量比が25:
75であり重量平均分子量(Mw)約97,000のス
チレン−アクリロニトリルコポリマー。 RDP:Akzo Chemicalsから商標名FYROFLEX RDPとして
市販されているレゾルシノールを基質とする幾つかの芳
香族オリゴマー状ジ燐酸エステルの混合物。 ANOX:Great Lakesから商標名ANOX PP 18 として市
販されているヒンダードフェノール型酸化防止剤。 ALKANOX:Great Lakesから商標名ALKANOX 240 として市
販されている亜燐酸エステル酸化防止剤。 PETS:Lonzaから商標名GLYCOLUBE Pとして市販され
ているペンタエリトリットテトラステアレート。 PTFE:ポリテトラフルオロエチレンの20重量%装
填量のポリカーボネート濃縮物(PTFE濃縮物)とし
てDuPontから市販されているポリテトラフルオロエチレ
ン。 EPOXY-1:Union CarbideからグレードERL 4221として市
販されているジエポキシ。 EPOXY-2:Elf Atochemから商標名LOTADER でグレード88
40として市販されているエチレン、アクリレートエステ
ルおよびグリシジルメタクリレートを含有するエポキシ
変性ゴム質ターポリマー。 EPOXY-3:Ciba Geigyから商標名ARALDITE でグレードEC
N 9495として市販されているエポキシ変性フェノール−
ホルムアルデヒド樹脂。 TEOB:当業技術に知られている方法によって製造さ
れたオルト安息香酸トリエチル。 RPS:Dow Chemicalから商標名RPS で市販されている
約1%のオキサゾリン基を含有するポリスチレン樹脂。 SALT-1:NaH2PO4 SALT-2:ZnO 以下の実施例中の組成物は以下の組成に基づいている。
【0058】 表1の組成物は種々の添加剤を含有する組成物に対する
標準組成物のPCIの変化を例示している。 表1試料 酸スカヘ゛ンシ゛ャー PCI 経時0 PCI 経時6週間 PCI 増加% 1 なし 0.2949 0.454 53.95 2 0.1 EPOXY-1 0.3028 0.345 13.94 3 0.5 EPOXY-2 0.2885 0.397 37.61 4 1 RPS 0.2797 0.401 43.37 5 3 RPS 0.2773 0.401 58.67 6 0.1 SALT-1 0.2753 0.461 67.45 7 0.5 SALT-2 0.2897 0.497 71.56 8 0.2 SALT-2 0.3255 0.503 54.53 9 0.1 EPOXY-3 0.35 0.5 31.4 10 0.5 EPOXY-3 0.36 0.45 25.0 11 0.1 EPOXY-1 0.36 0.45 25.0 12 0.25 EPOOXY-1 0.35 0.47 34.2 13 0.5 EPOXY-2 0.34 0.49 44.1 14 1.5 EPOXY-2 0.37 0.5 35.1 15 3 EPOXY-2 0.33 0.49 48.5 16 0.2 RPS 0.35 0.48 37.1 17 1 RPS 0.35 0.48 37.1 18 0.1 TEOB 0.34 0.5 47.1 19 0.5 TEOB 0.35 0.51 45.7 これらのデータから分かるように、PCI値における大
きな%変化に認められるように酸化亜鉛および燐酸ナト
リウムのような無機の塩はポリカーボネートの実質的な
劣化に至っている。エポキシ、オキサゾリンまたはオル
トエステルの分子部分を含有する酸スカベンジャーは老
化後のPCI値の変化の減少に示されているように高温
および高湿度の条件下における加水分解に対するポリカ
ーボネートの抵抗性を改善している。
【0059】表2は有効量の酸スカベンジャーを含有す
る組成物に対する70℃および85%相対湿度での老化
後の落槍衝撃強さ(フィート−ポンド)の保持を実証し
ている。試料全ては表記の重量%のEPOXY-1を含有して
いる。 表2EPOXY-1 % 0.0 0.025 0.05 0.075 0.1 0.125 0.175 0.225 0.5 0 時 42.5 47.7 44.7 44.5 48.8 50.7 47 49.6 49.5 337.3時 36.5 40.2 42.5 38.2 47.4 44.9 45.7 46.3 43.3 839.3時 0.43 0.92 0.3 1.54 40.4 43.6 42 44.2 40.8 これらのデータは本発明のブレンド中に有効量の酸スカ
ベンジャーが存在すると改善された特性が得られること
を例示している。酸スカベンジャーの実際に必要とされ
る量は酸スカベンジャーの分子量、酸スカベンジャー上
の反応性分子部分の数、酸スカベンジャーのポリカーボ
ネート相中での溶解度、使用される燐酸エステル、およ
び老化環境のような幾つかの可変変数に依存するであろ
う。当業者であれば過度な実験を要することなくその効
果的な量を容易に決定することができよう。しかしなが
ら、樹脂組成物を63℃および100%相対湿度におい
て6週間老化させた後のポリカーボネート指数(PC
I)の増加を約50%未満、好ましくは約30%未満に
維持するのに有効な量の少なくとも一種の酸スカベンジ
ャーを含むことが明らかなはずである。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリカーボネート樹脂、 (B)モノビニリデン芳香族化合物、 (C)少なくとも1種の燐酸エステル難燃剤化合物、お
    よび (D)樹脂組成物を63℃および100%相対湿度にお
    いて6週間老化させた後のポリカーボネート指数の増加
    を50%未満に維持するのに有効な量の酸スカベンジャ
    ー、 を含む耐燃性熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 酸スカベンジャーの量がポリカーボネー
    ト指数の増加を30%未満に維持するのに有効である請
    求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 酸スカベンジャーがエポキシ、オキサゾ
    リンおよびオルトエステルからなる群から選ばれる少な
    くとも1つの分子部分を含有する請求項1記載の組成
    物。
  4. 【請求項4】 酸スカベンジャーがエポキシ、オキサゾ
    リンおよびオルトエステルからなる群から選ばれる少な
    くとも2つの分子部分を含有する請求項3記載の組成
    物。
  5. 【請求項5】 酸スカベンジャーがポリカーボネートに
    可溶である請求項1記載の組成物。
  6. 【請求項6】 酸スカベンジャーが燐酸エステルの加水
    分解生成物を中和するかまたはこれと反応することがで
    きる請求項1記載の組成物。
  7. 【請求項7】 燐酸エステル難燃剤が式 【化1】 (上記式中、R1、R2、R3およびR4はアリール基およ
    びアルカリール基からなる群から個々に選ばれ、Xはア
    リーレン基であり、各mは個々に0または1であり、そ
    してnの平均値は0乃至約35である)を有する請求項
    1記載の組成物。
  8. 【請求項8】 燐酸エステル難燃剤におけるnの平均値
    が0乃至約5である請求7項記載の組成物。
  9. 【請求項9】 モノビニリデン芳香族化合物がアクリロ
    ニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂である請求項1記
    載の組成物。
  10. 【請求項10】 アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
    レン樹脂が高ゴムグラフトコポリマーを含有する請求項
    9記載の組成物。
  11. 【請求項11】 テトラフルオロエチレンポリマーを更
    に含む請求項1記載の組成物。
  12. 【請求項12】(A)ポリカーボネート樹脂、 (B)モノビニリデン芳香族化合物、 (C)燐酸エステル難燃剤化合物、 (D)樹脂組成物を63℃および100%相対湿度にお
    いて6週間老化させた後のポリカーボネート指数の増加
    を50%未満に維持するのに有効な量の酸スカベンジャ
    ー、および (E)テトラフルオロエチレンポリマー から本質的になる耐燃性熱可塑性樹脂組成物。
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