JPH11188717A - コンクリート遠心成形体の製作方法 - Google Patents

コンクリート遠心成形体の製作方法

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JPH11188717A
JPH11188717A JP36148697A JP36148697A JPH11188717A JP H11188717 A JPH11188717 A JP H11188717A JP 36148697 A JP36148697 A JP 36148697A JP 36148697 A JP36148697 A JP 36148697A JP H11188717 A JPH11188717 A JP H11188717A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
concrete
centrifugal force
mold
centrifugally molded
molded article
Prior art date
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Pending
Application number
JP36148697A
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English (en)
Inventor
Yoko Yamazaki
庸行 山崎
Akira Nishida
朗 西田
Takeshi Morita
武 森田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
Application filed by Shimizu Construction Co Ltd, Shimizu Corp filed Critical Shimizu Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高強度コンクリートを使用した場合にも、火
災時に爆裂現象を抑制することが可能であるような、コ
ンクリートの遠心成形体の製作方法を提供する。 【解決手段】 型枠内にコンクリートを投入し、型枠お
よび型枠内のコンクリートに対して20G以上30G以
下の求心加速度を持つ遠心力を作用させてコンクリート
を締め固めるとともにコンクリートを成形し、コンクリ
ートの硬化後に型枠を脱型することによりコンクリート
遠心成形体11を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンクリートを遠
心力を用いて成形・締め固めする際に用いて好適なコン
クリート遠心成形体の製作方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、コンクリートの成形体を
製作する際に、コンクリートを締め固めるために、コン
クリートに対し振動を与えたり、あるいは、コンクリー
トに遠心力を与えることが行われている。
【0003】これらの手法のうち、コンクリートに振動
を与えることは、通常のコンクリート打設作業時に一般
的に行われる手法であるが、コンクリートに遠心力を与
える手法は、例えば、ヒューム管等を製作する際に用い
られている。すなわち、ヒューム管の製作時には、円形
の型枠内にコンクリートを投入し、型枠および型枠内の
コンクリートに対して遠心力を作用させてコンクリート
を締め固めながら成形し、その後に型枠を脱型すること
により、コンクリートの成形体を形成することとしてい
る。
【0004】上述のコンクリートに遠心力を作用させて
成形を行う手法によれば、遠心成形時にコンクリートを
締め固めることが可能であるだけでなく、表面の気泡を
遠心力により除去して、コンクリート成形体の表面を平
滑にすることが可能である。
【0005】このような遠心成形の作用を示すのが図3
および図4である。これらの図は、コンクリート成形体
1の表面1a付近のセメント粒子2,2,…の状態を模
式的に示したものであり、図3は、単にコンクリートに
振動のみを与えてコンクリートを締め固めた場合の状況
を、図4は、コンクリート成形体1に例えば、求心加速
度が5G(50m/sec2)程度の遠心力を作用させてコンク
リートの締め固めを行った際の状況をそれぞれ示してい
る。
【0006】図3においては、コンクリート成形体1の
内部および表面に気泡4,4,…が残されているが、図
4においては、遠心力の作用によりこれら気泡4,4,
…が除去されて、コンクリート成形体1の表面1aも平
滑に保たれた状態となっている。
【0007】なお、上記のように、作用させる遠心力の
求心加速度が5G程度である場合には、セメント粒子
2,2,…同士の相互位置は、遠心力を作用させなかっ
た場合と殆ど変化が無く、遠心力によりコンクリート組
織の緻密化が実現されるまでには至っていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、通常
の普通コンクリートに比べて圧縮強度を高めた高強度コ
ンクリートと呼ばれるコンクリート材の利用が盛んとな
っている。このような高強度コンクリートは、その設計
基準強度の大きさから様々な構造物への活用を期待され
ているものの、火災時においては、内部に含まれている
水蒸気の膨張圧が高まり、また非定常熱応力が生じるこ
とにより、表面からウロコ状に剥離する現象(爆裂)を
起こしやすい傾向にあると言われている。したがって、
高強度コンクリートを利用した構造物においては、火災
時に、各部材に爆裂が生じ、これが進行することにより
構造物が破壊に至ることが懸念されることから、このよ
うな爆裂現象に対して何らかの対策をとることが必要で
あるとされている。
【0009】一方、上述のような遠心力を用いて成形を
行ったコンクリートは、コンクリート打設時の打ち込み
型枠や、構造体コンクリートの一部として適用されるよ
うになってきており、高強度コンクリートを使用して十
分な強度を確保する必要がある場合も生じている。これ
により、爆裂現象を十分考慮してコンクリートの遠心成
形体を製作する技術が求められている。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので
あり、高強度コンクリートを使用した場合にも、火災時
に爆裂現象を抑制することが可能であるような、コンク
リートの遠心成形体の製作方法を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明においては以下の手段を採用した。すなわち、
請求項1記載のコンクリート遠心成形体の製作方法は、
型枠内にコンクリートを投入し、前記型枠および前記型
枠内の前記コンクリートに対して遠心力を作用させて該
コンクリートを締め固めるとともに該コンクリートを成
形し、該コンクリートの硬化後に前記型枠を脱型するこ
とによりコンクリート遠心成形体を形成してなり、前記
遠心力を作用させる際には、該遠心力に係る求心加速度
の大きさを20G以上30G以下とすることを特徴とす
る。
【0012】このコンクリート遠心成形体の製作方法に
よれば、作用させる遠心力の求心加速度の大きさを20
G以上とすることで、コンクリートを構成するセメント
粒子間に存在する自由水を除去して、成形体表面部分の
コンクリート組織を緻密化することが可能である。ま
た、求心加速度の大きさを30G以下とすることで、セ
メントの水和反応に必要な水分をコンクリート中にとど
めることが可能である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を、図1および2を参照して説明する。図1は、本発明
に係るコンクリート遠心成形体の製作方法を適用して製
作されたコンクリート遠心成形体11の表面11a付近
におけるセメント粒子2,2,…の状態を模式的に示し
た図であり、図2は、上記製作方法を適用する前のコン
クリートの状態を模式的に示す図である。図1および2
を比較すると、図1に示したコンクリートにおいては、
図2に示したコンクリート中に存在する気泡12,1
2,…が除去されているとともに、セメント粒子2,
2,…間に存在する空隙がより緻密化されている。
【0014】図2に示したようなコンクリートから図1
に示したようなコンクリート遠心成形体を製作するため
には、まず、図示しない型枠内をコンクリートによって
充填し、次いで、これら型枠およびコンクリートを回転
させて遠心力を作用させることにより、コンクリートを
締め固めることとする。また、この際に作用させる遠心
力の求心加速度が20G以上30G以下となるように、
型枠およびコンクリートの回転を調整することとする。
さらに、その後、コンクリートが硬化した際には、図示
しない型枠を脱型することにより、図1に示したような
コンクリート遠心成形体11が完成される。
【0015】上述のコンクリート遠心成形体11の製作
方法によれば、コンクリートに対して与える遠心力の求
心加速度が20G以上とされているために、コンクリー
トの表面付近に位置する気泡12,12,…を除去する
ことが可能であるだけでなく、遠心力の作用により表面
近傍のセメント粒子2,2,…同士の間に位置する空隙
を圧縮させることができ、これによりコンクリート組織
を緻密化することができる。また、それと同時に、セメ
ント粒子2,2,…間の空隙を圧縮することにより、こ
れらセメント粒子2,2,…間に存在する自由水を減少
させることができる。
【0016】一般に、コンクリートの爆裂現象は、コン
クリート内部に存在する水分が水蒸気になったときに発
生する圧力が主な原因の一つとされており、上記の製作
方法によれば、この水分を除去することができるため、
結果的にコンクリートの耐爆裂性が向上されることとな
る。特に、図3および図4に示したように、従来、コン
クリート表面の気泡を除去するために作用させることが
行われていた5G程度の遠心力では、コンクリートを構
成するセメント粒子2,2,…間の空隙を減少させるこ
とはできず、したがって、この空隙に存在する自由水が
爆裂の原因となる懸念があったのに対し、本実施の形態
の製作方法に基づいてコンクリート遠心成形体11を製
作した場合には、このような懸念がなく、火災時のコン
クリート構造物の安全性を保つことができる。さらに、
本実施の形態においては、作用させる遠心力を30G以
下の範囲としたために、セメントの水和反応に必要な水
分をコンクリート中にとどめることができ、これによ
り、コンクリートの強度特性(圧縮強度およびヤング係
数)を要求性能以上に保持することができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のコンクリ
ート遠心成形体の製作方法によれば、コンクリートに対
して作用させる遠心力を、その求心加速度が20G以上
となるようにしたため、コンクリートのセメント粒子間
の空隙を圧縮して、この空隙において自由水が存在する
余地を減少させ、これにより、火災時の爆裂現象を防止
することができる。また、求心加速度は、30G以下と
なるように調整されているために、コンクリートの強度
特性を要求性能以上に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る製作方法を用いて製作されたコ
ンクリート遠心成形体の表面近傍のセメント粒子の状態
を示す断面図である。
【図2】 図1に示したコンクリート遠心成形体に対し
て遠心力を作用させる以前の状態を示す断面図である。
【図3】 振動による締め固めを行ったコンクリート成
形体の表面近傍のセメント粒子の状態を示す断面図であ
る。
【図4】 5G程度の求心加速度の遠心力を作用させて
締め固めを行ったコンクリート成形体の表面近傍のセメ
ント粒子の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
11 コンクリート遠心成形体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型枠内にコンクリートを投入し、前記型
    枠および前記型枠内の前記コンクリートに対して遠心力
    を作用させて該コンクリートを締め固めるとともに該コ
    ンクリートを成形し、該コンクリートの硬化後に前記型
    枠を脱型することによりコンクリート遠心成形体を形成
    してなり、 前記遠心力を作用させる際には、該遠心力に係る求心加
    速度の大きさを20G以上30G以下とすることを特徴
    とするコンクリート遠心成形体の製作方法。
JP36148697A 1997-12-26 1997-12-26 コンクリート遠心成形体の製作方法 Pending JPH11188717A (ja)

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JP36148697A JPH11188717A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 コンクリート遠心成形体の製作方法

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JP36148697A JPH11188717A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 コンクリート遠心成形体の製作方法

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JPH11188717A true JPH11188717A (ja) 1999-07-13

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ID=18473781

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JP36148697A Pending JPH11188717A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 コンクリート遠心成形体の製作方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007321538A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Shimizu Corp コンクリート構造物の耐火構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007321538A (ja) * 2006-06-05 2007-12-13 Shimizu Corp コンクリート構造物の耐火構造

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