JP2802829B2 - コンクリートまたはモルタル成形方法 - Google Patents

コンクリートまたはモルタル成形方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明はコンクリートまたはモルタルの成形方法に関
する。
(従来の技術) 従来、中空の製品をコンクリートまたはモルタルを用
いて造る場合、予め外型枠の内部に中子を入れ、外型枠
と中子との間にコンクリートまたはモルタルを流し込
み、これが外型枠と中子を脱型しても壊れない程度に硬
化した後に、外型枠と中子とを脱型して成形していた。
(発明が解決しようとする課題) 上記した従来の成形方法では中子が必要である、した
がって製品の形状が複雑であれば、それに応じて中子の
型枠形状も複雑となり、一定の厚さの中空製品を成形す
ること及び中子の脱型が非常に難しかった。
更に製品が肉薄の場合には、強度が低く破損すること
があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、複雑
な形状の中空製品であっても一定の肉厚で成形すること
の可能なコンクリートまたはモルタルの成形方法を提供
することを目的としている。
[発明の構成] (課題を解決するための手段及び作用) 上記目的を達成するため、本発明は吸水性ある型枠内
にコンクリートまたはモルタルを流し込み、型枠内面に
接してコンクリートまたはモルタルの凝集層が所定厚さ
形成された後、型枠内部の未硬化のコンクリートまたは
モルタルを排出し、養生後に脱型する処理を行なう。
このようにすることにより、中子を不要とし、かつ複
雑な中空製品を簡単につくることが可能である。
(実施例) 以下図面を参照して実施例を説明する。
第1図は本発明によるコンクリートまたはモルタルの
成形方法を説明する図であり、第1図(a)は型枠のみ
を示す。そして本実施例では花瓶を成形する場合で説明
する。なお、各図は断面図になっている。
第1図(a)において、1は吸水性の高い石膏からな
る型枠であり、この場合、内部形状は花瓶の輪郭になっ
ている。2は分割線であり、この部分から型枠が分離す
る。
第1図(b)は前記した型枠内にモルタル3を流し込
んだ状態を示し、この状態から40分程度経過したとき、
第1図(c)に示すように、型枠の内面に接してモルタ
ルの凝集した層4ができる。これは型枠1に接する部分
の水分が石膏に吸水されるためである。
本実施例では型枠の高さI2=300mm,I1=100mmの場
合、I3は約10mmの厚さ(時間40分)となった。
第2図はモルタルの配合を示す図であり、本実施例の
場合、セメント,水,細骨材にグラスファイバーを加え
た。これは花瓶の肉厚が10mmと薄いため、補強材として
加えたものである。なお、本実施例ではグラスファイバ
ーの量は全容積比の2%とした。
次に、第1図(c)において、型枠内部の未硬化のモ
ルタル3を捨てる。そして24時間程度養生すると、モル
タルの凝集層4が型枠を脱型しても壊れない程度に硬化
する。そこで型枠を分離させて脱型すればよい。
上記実施例では型枠の材質として石膏の場合を説明し
たが、これに限定されるものではなく、例えば硅そう土
でも、あるいは金属型の内側に吸水シートを貼着したも
の等であってもよい。
又、肉薄の製品に添加する材質としては、グラスファ
イバーに限定されるものではなく、カーボンファイバー
等の繊維状の補強材であればよい。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば吸水性のある型
枠内にコンクリートまたはモルタルを流し込むようにし
たので、中子を要せず複雑な形状の中空製品であって
も、一定肉厚の製品を成形できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるコンクリートまたはモルタルの成
形方法を説明する図、第2図はモルタルの配合図であ
る。 1……型枠、2……分割線 3……モルタル、4……凝集層

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸水性ある型枠内にコンクリートまたはモ
    ルタルを流し込み、型枠内面に接してコンクリートまた
    はモルタルの凝集層が所定厚さ形成された後、前記型枠
    内部にある未硬化のコンクリートまたはモルタルを排出
    し、養生後に脱型することを特徴とするコンクリートま
    たはモルタル成形方法。
  2. 【請求項2】コンクリートまたはモルタルに繊維状補強
    材を添加することを特徴とする請求項1項記載のコンク
    リートまたはモルタル成形方法。
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