JP3001693B2 - 泥しよう鋳込成形用セメント組成物および、その泥しよう鋳込成形方法 - Google Patents
泥しよう鋳込成形用セメント組成物および、その泥しよう鋳込成形方法Info
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- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B20/00—Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
- C04B20/0076—Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials characterised by the grain distribution
- C04B20/008—Micro- or nanosized fillers, e.g. micronised fillers with particle size smaller than that of the hydraulic binder
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B40/00—Processes, in general, for influencing or modifying the properties of mortars, concrete or artificial stone compositions, e.g. their setting or hardening ability
- C04B40/02—Selection of the hardening environment
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は泥しよう鋳込成形用セメ
ント組成物およびその泥しよう鋳込み成形方法に関する
ものである。更に詳しく述べるならば、本発明は、吸水
性成形型枠による成形に適し、主として、建築、土木分
野に有用な泥しよう鋳込み成形用セメント組成物、およ
びこのセメント組成物を、吸水性成形型枠を用いて効率
よく泥しよう鋳込成形する方法に関するものである。
ント組成物およびその泥しよう鋳込み成形方法に関する
ものである。更に詳しく述べるならば、本発明は、吸水
性成形型枠による成形に適し、主として、建築、土木分
野に有用な泥しよう鋳込み成形用セメント組成物、およ
びこのセメント組成物を、吸水性成形型枠を用いて効率
よく泥しよう鋳込成形する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】泥しよう鋳込成形とは、泥しようすなわ
ち粉体と液体の混合物を成形型枠に流しこみ、この型枠
中で泥しようが固化した後、型枠から成形固化体を取り
出して成形を完了させる方法である。セメントは水硬性
を有するためこの成形法が可能であり、広く行なわれて
いる。一方、泥しよう鋳込成形法は、泥しようが水硬性
や化学反応により硬化する性質を持たなくても行なうこ
とができる。すなわち成形型枠が吸水性を有する場合、
泥しようをこの型枠に流しこむと、液体が型枠に吸収さ
れ、泥しようは流動性を失ない、最終的に固化する。固
化後型枠から固化体を取り出すことができる。陶磁器工
業においてはこの吸水性型わくによる泥しよう鋳込み成
形が広く行なわれており、型枠には主としてせっこう型
が用いられている。すなわち泥しよう鋳込成形を大別す
ると、泥しよう自身が硬化する自硬化法と型枠に吸水さ
せて泥しようを固化させる吸水性型枠固化法の二つに分
類される。
ち粉体と液体の混合物を成形型枠に流しこみ、この型枠
中で泥しようが固化した後、型枠から成形固化体を取り
出して成形を完了させる方法である。セメントは水硬性
を有するためこの成形法が可能であり、広く行なわれて
いる。一方、泥しよう鋳込成形法は、泥しようが水硬性
や化学反応により硬化する性質を持たなくても行なうこ
とができる。すなわち成形型枠が吸水性を有する場合、
泥しようをこの型枠に流しこむと、液体が型枠に吸収さ
れ、泥しようは流動性を失ない、最終的に固化する。固
化後型枠から固化体を取り出すことができる。陶磁器工
業においてはこの吸水性型わくによる泥しよう鋳込み成
形が広く行なわれており、型枠には主としてせっこう型
が用いられている。すなわち泥しよう鋳込成形を大別す
ると、泥しよう自身が硬化する自硬化法と型枠に吸水さ
せて泥しようを固化させる吸水性型枠固化法の二つに分
類される。
【0003】近年、セメントコンクリート構造物の性能
を向上させるために、セメント泥しようを、吸水性型枠
に注入し、硬化させる方法が採用されるようになってい
る。この方法においては、セメント泥しようが型枠内に
おいて水硬化した後、この硬化体が型枠から取り出され
ている。一般にセメントコンクリートは、型枠からの型
離れが不良であって、この脱型の際、セメントコンクリ
ートに、かなりの外力を付加しなければ、脱型が不可能
である。いま、脱型を、セメント泥しようが単に吸水固
化した段階で行うとすると、セメント固化体の機械的強
度は、セメント固化体と、型枠との接着力よりも低いた
め、脱型の際に、セメント固化体に加えられた外力によ
ってセメント固化体が破損したり、その構造中に欠陥を
生じてしまうのである。従ってセメント泥しようの場
合、吸水性型枠を用いる鋳込成形においても、セメント
泥しようが水硬化し、十分な機械的強度が発現した後に
脱型が行われているのである。つまり、セメント泥しよ
うの、吸水性型枠への鋳込成形においては、自硬化法が
採用されており、型枠固化法は採用されていなかったの
である。
を向上させるために、セメント泥しようを、吸水性型枠
に注入し、硬化させる方法が採用されるようになってい
る。この方法においては、セメント泥しようが型枠内に
おいて水硬化した後、この硬化体が型枠から取り出され
ている。一般にセメントコンクリートは、型枠からの型
離れが不良であって、この脱型の際、セメントコンクリ
ートに、かなりの外力を付加しなければ、脱型が不可能
である。いま、脱型を、セメント泥しようが単に吸水固
化した段階で行うとすると、セメント固化体の機械的強
度は、セメント固化体と、型枠との接着力よりも低いた
め、脱型の際に、セメント固化体に加えられた外力によ
ってセメント固化体が破損したり、その構造中に欠陥を
生じてしまうのである。従ってセメント泥しようの場
合、吸水性型枠を用いる鋳込成形においても、セメント
泥しようが水硬化し、十分な機械的強度が発現した後に
脱型が行われているのである。つまり、セメント泥しよ
うの、吸水性型枠への鋳込成形においては、自硬化法が
採用されており、型枠固化法は採用されていなかったの
である。
【0004】若し、セメント泥しよう固化体と、吸水性
型枠との接着力を低下させることが可能ならば、セメン
ト泥しように対しても型枠固化法の採用が可能になる。
吸水性型枠固化法は、下記2点において自硬化法よりも
すぐれている。 (1)型枠の使用時間を短縮して、その使用頻度を増大
し、生産性を向上させることが可能になる。すなわち、
セメント泥しようの吸水固化に要する時間は、セメント
泥しようの凝結硬化に要する時間よりも短いのである。 (2)セメントコンクリートの性能を向上させることが
できる。一般にセメントコンクリート構造体において、
セメントと、混和水との比(水セメント比=水重量/セ
メント重量)が小さい程、得られるコンクリート構造体
の強度、および耐久性などが向上する。吸水性型枠固化
法においては、型枠の吸水により、水硬化の際の水セメ
ント比が低下し、得られるコンクリート構造体の性能が
向上する。
型枠との接着力を低下させることが可能ならば、セメン
ト泥しように対しても型枠固化法の採用が可能になる。
吸水性型枠固化法は、下記2点において自硬化法よりも
すぐれている。 (1)型枠の使用時間を短縮して、その使用頻度を増大
し、生産性を向上させることが可能になる。すなわち、
セメント泥しようの吸水固化に要する時間は、セメント
泥しようの凝結硬化に要する時間よりも短いのである。 (2)セメントコンクリートの性能を向上させることが
できる。一般にセメントコンクリート構造体において、
セメントと、混和水との比(水セメント比=水重量/セ
メント重量)が小さい程、得られるコンクリート構造体
の強度、および耐久性などが向上する。吸水性型枠固化
法においては、型枠の吸水により、水硬化の際の水セメ
ント比が低下し、得られるコンクリート構造体の性能が
向上する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、吸水性型枠
を使用したとき、型枠固化法の採用が可能な泥しよう鋳
込成形用セメント組成物、および、このセメント組成物
を用いる泥しよう鋳込成形方法を提供しようとするもの
である。
を使用したとき、型枠固化法の採用が可能な泥しよう鋳
込成形用セメント組成物、および、このセメント組成物
を用いる泥しよう鋳込成形方法を提供しようとするもの
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、セメント材料
に、10μm以下の平均粒径を有する無機微粉末を混合
することによって、上記課題の解決に成功したものであ
る。
に、10μm以下の平均粒径を有する無機微粉末を混合
することによって、上記課題の解決に成功したものであ
る。
【0007】すなわち、本発明に係る泥しよう鋳込成形
用セメント組成物は、ポルトランドセメント、高炉セメ
ント、フライアッシュセメント、アルミナセメント、お
よびシリカセメントから選ばれた少なくとも1種からな
る30〜90重量%のセメント材料と、10μm以下の
平均粒子径を有する少なくとも1種の無機材料粉末から
なる10〜70重量%の無機微粉末との混合物を含むこ
とを特徴とするものである。
用セメント組成物は、ポルトランドセメント、高炉セメ
ント、フライアッシュセメント、アルミナセメント、お
よびシリカセメントから選ばれた少なくとも1種からな
る30〜90重量%のセメント材料と、10μm以下の
平均粒子径を有する少なくとも1種の無機材料粉末から
なる10〜70重量%の無機微粉末との混合物を含むこ
とを特徴とするものである。
【0008】また、本発明に係るセメント組成物の泥し
よう鋳込成形方法は、ポルトランドセメント、高炉セメ
ント、フライアッシュセメント、アルミナセメント、お
よびシリカセメントから選ばれた少なくとも1種からな
る30〜90重量%のセメント材料と、10μm以下の
平均粒子径を有する少なくとも1種の無機材料粉末から
なる10〜70重量%の無機微粉末との混合物を含むセ
メント組成物を水に混和してセメント組成物泥しようを
調製し、このセメント組成物泥しようを吸水性成形型枠
に鋳込み、前記セメント組成物泥しようが、前記吸水性
成形型枠内で固化した後、この固化体を、前記吸水性成
形型枠から取り出してそれを水硬化させることを含むこ
とを特徴とするものである。
よう鋳込成形方法は、ポルトランドセメント、高炉セメ
ント、フライアッシュセメント、アルミナセメント、お
よびシリカセメントから選ばれた少なくとも1種からな
る30〜90重量%のセメント材料と、10μm以下の
平均粒子径を有する少なくとも1種の無機材料粉末から
なる10〜70重量%の無機微粉末との混合物を含むセ
メント組成物を水に混和してセメント組成物泥しようを
調製し、このセメント組成物泥しようを吸水性成形型枠
に鋳込み、前記セメント組成物泥しようが、前記吸水性
成形型枠内で固化した後、この固化体を、前記吸水性成
形型枠から取り出してそれを水硬化させることを含むこ
とを特徴とするものである。
【0009】
【作用】本発明に用いられるセメント材料は、ポルトラ
ンドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメン
ト、アルミナセメント、およびシリカセメントから選ば
れた少なくとも1種からなるものである。上記各セメン
トは、市販品を利用することができる。
ンドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメン
ト、アルミナセメント、およびシリカセメントから選ば
れた少なくとも1種からなるものである。上記各セメン
トは、市販品を利用することができる。
【0010】本発明に用いられる無機微粉末材料は、そ
れが10μm以下の平均粒径を有する限り格別の制限は
ないが、例えばポルトランドセメント、高炉スラグ、フ
ライアッシュ、シリカフューム、ポゾラン、これらの水
和物、および粘土粉末などから選ぶことが好ましい。上
記に例示した無機微粉末はセメント粒子と強固に結合
し、その強度発現に強く貢献することができる。無機微
粉末材料の平均粒径が10μmより大きくなると、得ら
れるセメント組成物泥しよう固化物の、吸水性型枠から
の型ばなれが不良になる。
れが10μm以下の平均粒径を有する限り格別の制限は
ないが、例えばポルトランドセメント、高炉スラグ、フ
ライアッシュ、シリカフューム、ポゾラン、これらの水
和物、および粘土粉末などから選ぶことが好ましい。上
記に例示した無機微粉末はセメント粒子と強固に結合
し、その強度発現に強く貢献することができる。無機微
粉末材料の平均粒径が10μmより大きくなると、得ら
れるセメント組成物泥しよう固化物の、吸水性型枠から
の型ばなれが不良になる。
【0011】本発明に用いられる無機微粉末材料は、そ
の原料を、平な粒径が10μm以下になる迄粉砕して調
製され、30〜90重量%のセメント材料に、10〜7
0重量%の無機微粉末材料が混合される。本発明のセメ
ント組成物において、無機微粉末材料の含有量が10重
量%未満になると、得られるセメント組成物泥しようの
固化物と、吸水性型枠との型ばなれが不良になり、また
それが70重量%をこえると、得られるコンクリート成
形物の強度が不十分になる。
の原料を、平な粒径が10μm以下になる迄粉砕して調
製され、30〜90重量%のセメント材料に、10〜7
0重量%の無機微粉末材料が混合される。本発明のセメ
ント組成物において、無機微粉末材料の含有量が10重
量%未満になると、得られるセメント組成物泥しようの
固化物と、吸水性型枠との型ばなれが不良になり、また
それが70重量%をこえると、得られるコンクリート成
形物の強度が不十分になる。
【0012】本発明方法において、前記セメント組成物
を水に混和してセメント組成物泥しようを調製し、この
セメント組成物泥しようを、吸水性型枠に鋳込み、前記
セメント組成物泥しようが、型枠内において吸水され固
化した後、この成形固化物を型枠から取り出し、それを
水硬化させて、セメント組成物の成形水硬化体が得られ
る。
を水に混和してセメント組成物泥しようを調製し、この
セメント組成物泥しようを、吸水性型枠に鋳込み、前記
セメント組成物泥しようが、型枠内において吸水され固
化した後、この成形固化物を型枠から取り出し、それを
水硬化させて、セメント組成物の成形水硬化体が得られ
る。
【0013】本発明方法において、吸水性型枠内におい
て形成されるセメント組成物の吸水固化体は、脱型操作
に対し十分な機械的強度を有しているから、脱型操作よ
り破損したり、構造内に欠陥を生ずることがない。
て形成されるセメント組成物の吸水固化体は、脱型操作
に対し十分な機械的強度を有しているから、脱型操作よ
り破損したり、構造内に欠陥を生ずることがない。
【0014】本発明方法に用いられる吸水性型枠につい
ては、それがセメント組成物泥しようから十分な速度で
吸水する限り、その材料に格別の制限はない。一般に
は、吸水性が良好でかつ低価格のせつこう型枠が用いら
れる。
ては、それがセメント組成物泥しようから十分な速度で
吸水する限り、その材料に格別の制限はない。一般に
は、吸水性が良好でかつ低価格のせつこう型枠が用いら
れる。
【0015】本発明のセメント組成物の泥しようが、吸
水性型枠中において速かに固化し、この固化体が、脱型
に対し、十分高い機械的強度を示す作用機構は、十分に
は明らかではないが、下記のように考えられる。すなわ
ち、本発明のセメント組成物は、10μm以下の平均粒
径を有する無機微粉末材料を10〜70重量%の含有量
で含むため、その泥しようにおける粒子充填性が向上す
る。すなわち通常のセメント材料粒子は、30μm程度
の平均粒径を有しており、前記無機微粉末材料粒子は、
互に隣接するセメント材料粒子の間隙を充填することが
できる。つまり、セメント組成物における粒子充填度が
向上する。すると粒子の間に作用する引力が増大する。
一方セメント組成物粒子と、型枠との間にも引力が作用
しており、型枠内で固化した固化体中のセメント組成物
粒子相互間の引力が、セメント組成物粒子と型枠との引
力よりも大きくなると、セメント組成物固化体の型ばな
れが容易に行われることになる。また、型枠による吸水
に伴って、セメント組成物固化体が収縮し、それによっ
ても型ばなれが一層容易になる。
水性型枠中において速かに固化し、この固化体が、脱型
に対し、十分高い機械的強度を示す作用機構は、十分に
は明らかではないが、下記のように考えられる。すなわ
ち、本発明のセメント組成物は、10μm以下の平均粒
径を有する無機微粉末材料を10〜70重量%の含有量
で含むため、その泥しようにおける粒子充填性が向上す
る。すなわち通常のセメント材料粒子は、30μm程度
の平均粒径を有しており、前記無機微粉末材料粒子は、
互に隣接するセメント材料粒子の間隙を充填することが
できる。つまり、セメント組成物における粒子充填度が
向上する。すると粒子の間に作用する引力が増大する。
一方セメント組成物粒子と、型枠との間にも引力が作用
しており、型枠内で固化した固化体中のセメント組成物
粒子相互間の引力が、セメント組成物粒子と型枠との引
力よりも大きくなると、セメント組成物固化体の型ばな
れが容易に行われることになる。また、型枠による吸水
に伴って、セメント組成物固化体が収縮し、それによっ
ても型ばなれが一層容易になる。
【0016】本発明のセメント組成物において、セメン
ト組成物粒子の充填性をより一層向上させるためにはこ
れら粒子の均一分散性を一層向上させることが必要であ
り、このためには、セメント組成物中に高性能減水剤の
添加が好ましい。このような減水剤としては、マイティ
150(商標、花工社製)などを用いることができ、ま
たその含有量は、セメント材料と、無機微粉末材料との
合計重量に対し1〜10%であることが好ましい。
ト組成物粒子の充填性をより一層向上させるためにはこ
れら粒子の均一分散性を一層向上させることが必要であ
り、このためには、セメント組成物中に高性能減水剤の
添加が好ましい。このような減水剤としては、マイティ
150(商標、花工社製)などを用いることができ、ま
たその含有量は、セメント材料と、無機微粉末材料との
合計重量に対し1〜10%であることが好ましい。
【0017】
【実施例】本発明を、下記実施例によって更に説明す
る。
る。
【0018】実施例1〜14および比較例1〜6 実施例1〜14および比較例1〜6の各々において、ポ
ルトランドセメントと、表1に示されている無機微粉末
材料とから表1に示されている組成を有するセメント組
成物を調製した。このセメント組成物1kgに対し、2kg
の砂、0.65kgの水および40gの高性能減水剤を添
加混和して、セメントモルタルを調製した。
ルトランドセメントと、表1に示されている無機微粉末
材料とから表1に示されている組成を有するセメント組
成物を調製した。このセメント組成物1kgに対し、2kg
の砂、0.65kgの水および40gの高性能減水剤を添
加混和して、セメントモルタルを調製した。
【0019】このセメントモルタルを、内容積が100
mm×100mm×10mmのせっこう型枠に流し込み成形
し、セメントモルタルがせっこう型枠内で固化に要する
時間(固化時間)を測定し、その成形固化体の型ばなれ
性を観察評価し、この成形固化体を脱型した後、これを
20℃の温度で4週間養生した後得られた成形硬化体の
圧縮強度と測定した。その結果を表1に示す。
mm×100mm×10mmのせっこう型枠に流し込み成形
し、セメントモルタルがせっこう型枠内で固化に要する
時間(固化時間)を測定し、その成形固化体の型ばなれ
性を観察評価し、この成形固化体を脱型した後、これを
20℃の温度で4週間養生した後得られた成形硬化体の
圧縮強度と測定した。その結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】実施例15〜21および比較例7〜8 実施例15〜21および比較例7〜8の各々において平
均粒径5μmの高炉スラグ微粉末に、表1に示されてい
るセメント材料を、表2に示されている組成で配合して
セメント組成物を調製した。このセメント組成物を用い
て、実施例1に記載されているものと同様のセメントモ
ルタルを調製し、このセメントモルタルを用いて実施例
1記載の操作と同様の操作を行った。吸水性せつこう型
枠内で形成された固化体の性能および硬化体の圧縮強度
を表2に示す。
均粒径5μmの高炉スラグ微粉末に、表1に示されてい
るセメント材料を、表2に示されている組成で配合して
セメント組成物を調製した。このセメント組成物を用い
て、実施例1に記載されているものと同様のセメントモ
ルタルを調製し、このセメントモルタルを用いて実施例
1記載の操作と同様の操作を行った。吸水性せつこう型
枠内で形成された固化体の性能および硬化体の圧縮強度
を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】本発明のセメント組成物は、その泥しよ
う鋳込成形において吸水性成型枠を用い、型枠固化法に
よってその固化体を脱型することが可能であり、それに
よって、型枠の使用効率を高め、成形硬化体の生産性を
著しく向上させることが可能になった。また、セメント
組成物が硬化する際の水セメント比を低下させ、その硬
化体の性能を向上させることができる。
う鋳込成形において吸水性成型枠を用い、型枠固化法に
よってその固化体を脱型することが可能であり、それに
よって、型枠の使用効率を高め、成形硬化体の生産性を
著しく向上させることが可能になった。また、セメント
組成物が硬化する際の水セメント比を低下させ、その硬
化体の性能を向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 18:14 18:08 18:14 14:14 14:10 14:04 14:36) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 28/02 C04B 7/19 C04B 20/00 B28B 1/26 C04B 18/14 C04B 18/08 C04B 14/14 C04B 14/10 C04B 14/04 C04B 14/36 C04B 18:14 C04B 18:08 C04B 14:14 C04B 14:10 C04B 14:04 C04B 14:36
Claims (2)
- 【請求項1】 ポルトランドセメント、高炉セメント、
フライアッシュセメント、アルミナセメント、およびシ
リカセメントから選ばれた少なくとも1種からなる30
〜90重量%のセメント材料と、10μm以下の平均粒
子径を有する少なくとも1種の無機材料粉末からなる1
0〜70重量%の無機微粉末との混合物を含む、泥しよ
う鋳込成形用セメント組成物。 - 【請求項2】 ポルトランドセメント、高炉セメント、
フライアッシュセメント、アルミナセメント、およびシ
リカセメントから選ばれた少なくとも1種からなる30
〜90重量%のセメント材料と、10μm以下の平均粒
子径を有する少なくとも1種の無機材料粉末からなる1
0〜70重量%の無機微粉末との混合物を含むセメント
組成物を水に混和してセメント組成物泥しようを調製
し、このセメント組成物泥しようを吸水性成形型枠に鋳
込み、前記セメント組成物泥しようが、前記吸水性成形
型枠内で固化した後、この成形固化体を、前記吸水性成
形型枠から取り出して、それを水硬化させることを含む
セメント組成物の泥しよう鋳込み成形方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3264707A JP3001693B2 (ja) | 1991-10-14 | 1991-10-14 | 泥しよう鋳込成形用セメント組成物および、その泥しよう鋳込成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3264707A JP3001693B2 (ja) | 1991-10-14 | 1991-10-14 | 泥しよう鋳込成形用セメント組成物および、その泥しよう鋳込成形方法 |
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