JPH11180023A - 印刷装置における用紙の剥離構造 - Google Patents

印刷装置における用紙の剥離構造

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JPH11180023A
JPH11180023A JP35355297A JP35355297A JPH11180023A JP H11180023 A JPH11180023 A JP H11180023A JP 35355297 A JP35355297 A JP 35355297A JP 35355297 A JP35355297 A JP 35355297A JP H11180023 A JPH11180023 A JP H11180023A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアーナイフ方式の剥離構造において、負圧
域の発生による空気吹き出し部材への用紙の接触による
画像汚れを防止する。 【解決手段】 エアーナイフブロア6は、空気吹き出し
部材18と送風ファン20とから構成されており、空気
吹き出し部材18の底面には、副吹き出し口24が形成
されている。用紙Pは版胴2と用紙Pとの間に吹き付け
られる主空気流A1 によって剥離され、負圧域26によ
って剥離された用紙Pが空気吹き出し部材18側へ吸引
されようとしても副空気流A2 によってこれを阻止され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷装置における
用紙の剥離構造に関し、詳しくは、エアーナイフ方式に
よって版胴から用紙を剥離する剥離構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば孔版印刷装置では、内部にインキ
供給構成を備えた版胴の外周面に製版済みのマスタを巻
装し、マスタ穿孔部からインキを滲出させ、版胴に押圧
される用紙にインキ画像を転写することが行われてい
る。用紙はインキの粘着力により版胴の表面に付着する
ため、従来より、版胴の用紙排出方向下流側に先端が尖
った剥離爪を設け、版胴表面から印刷画像が転写された
用紙を剥離することが行われている。しかしながら、か
かる方式では剥離爪が用紙の画像面に直接接触するた
め、剥離爪で画像がこすれて汚れるという問題を避けら
れなかった。
【0003】この問題に対処すべく、近年においては版
胴と用紙との間に空気を吹き付けて非接触状態で剥離す
る、いわゆるエアーナイフ方式が採用されている。この
エアーナイフ方式は、例えば図10に示すような構造と
なっている。同図に示すように、版胴100の用紙排出
方向下流側には、先端が細くなるように形成された空気
吹き出し部材102が設けられており、この空気吹き出
し部材102には図示しない空気流発生源から空気流が
供給されるようになっている。図示しない給紙部から供
給された用紙Pは、圧胴等の押圧部材104により版胴
100の表面に押圧され、これによって用紙Pにインキ
画像が転写される。その後、排紙タイミングに合わせ
て、空気吹き出し部材102から版胴100の表面と用
紙Pの先端部との間に矢印Aで示すように空気が吹き付
けられる。
【0004】用紙Pは版胴100の回転に伴って吹き付
けられる空気によって連続的に剥離され、二点鎖線で示
すように、吸引ファン106を備えた吸着ユニット10
8で搬送され、排紙台110に排出されて積載される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】エアーナイフ方式の場
合、用紙を確実に剥離するには空気の吐出速度を大きく
しなければならず、従来においては空気流発生源からの
風量を増やしたり、空気を効率的に活用するべく空気吹
き出し部材102の断面形状、すなわちダクト形状に工
夫を凝らすなどして対処していた。しかしながら、空気
吹き出し部材102から吹き出される空気の速度が大き
いと、図10にハッチングで示すように、吹き出し口近
傍の空気流の下方に負圧域112が発生する。このた
め、本来二点鎖線の経路で吸着ユニット108に向かう
べき用紙Pは、実線で示すように、負圧域112の吸引
作用で空気吹き出し部材102の下面に接触し、その後
吸着ユニット108に向かう挙動を示す。空気吹き出し
部材102の下面に印刷画像が転写された面が接触する
ため、剥離爪と同様に画像汚れの問題が依然として生じ
ていた。この不具合は、用紙が薄紙の場合や、紙の腰が
失われ易い高温高湿環境等ではさらに顕著となる。ま
た、吸着ユニット108による十分な搬送がなされない
まま排紙台110に排出されるため、排紙台110上で
の紙揃えがバラバラになるという問題も新たに生じた。
【0006】そこで、本発明は、画像汚れ及び紙揃え不
良の問題を解消できるエアーナイフ方式の用紙の剥離構
造の提供を、その目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、エアーナイフとして作用する本来の空気
流に加えて、負圧域の吸引作用を打ち消す空気流を形成
することとした。具体的には、請求項1記載の発明で
は、版胴の用紙排出方向下流側に、空気流発生源からの
空気を吹き出す空気吹き出し部材を設け、該空気吹き出
し部材から上記版胴と用紙の間に空気を吹き付けて該版
胴から用紙を剥離する、印刷装置における用紙の剥離構
造において、上記空気吹き出し部材の吹き出し口近傍
と、剥離されて来る用紙との間に空気流発生源からの空
気を吹き付ける副空気吹き出し部材が設けられている、
という構成を採っている。
【0008】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
構成において、上記空気吹き出し部材に空気流を送る空
気流発生源が送風ファンであり、該送風ファンと空気吹
き出し部材とが一体に構成されている、という構成を採
っている。
【0009】請求項3記載の発明では、請求項1記載の
構成において、上記副空気吹き出し部材に空気流を送る
空気流発生源が送風ファンであり、該送風ファンと副空
気吹き出し部材とが一体に構成されている、という構成
を採っている。
【0010】請求項4記載の発明では、請求項1記載の
構成において、上記空気吹き出し部材と上記副空気吹き
出し部材とが一つの空気流発生源を共用する、という構
成を採っている。
【0011】請求項5記載の発明では、請求項1記載の
構成において、上記空気吹き出し部材と上記副空気吹き
出し部材とが一体に構成されている、という構成を採っ
ている。
【0012】請求項6記載の発明では、請求項5記載の
構成において、上記空気吹き出し部材と上記副空気吹き
出し部材とが一つの空気流発生源を共用する、という構
成を採っている。
【0013】請求項7記載の発明では、請求項6記載の
構成において、上記一つの空気流発生源が送風ファンで
あり、該送風ファンは上記空気吹き出し部材及び上記副
空気吹き出し部材と共に一体に構成されている、という
構成を採っている。
【0014】請求項8記載の発明では、版胴の用紙排出
方向下流側に、空気流発生源からの空気を吹き出す空気
吹き出し部材を設け、該空気吹き出し部材から上記版胴
と用紙の間に空気を吹き付けて該版胴から用紙を剥離す
る、印刷装置における用紙の剥離構造において、上記空
気吹き出し部材から吹き出される空気流の向きを用紙排
出側へ変え得る空気流変向板と、排紙タイミングに合わ
せて上記空気流変向板を駆動する駆動機構とが備えられ
ている、という構成を採っている。
【0015】請求項9記載の発明では、請求項8記載の
構成において、上記駆動機構は、上記版胴と該版胴に用
紙を押圧する押圧部材のいずれか一方の回転力をその動
作源とする、という構成を採っている。
【0016】請求項10記載の発明では、請求項8記載
の構成において、上記駆動機構は、上記空気流変向板に
取付けられたアームと、上記空気流変向板が空気流の向
きを変えない位置に位置するように常時上記アームを付
勢する付勢手段と、上記版胴と該版胴に用紙を押圧する
押圧部材のいずれか一方に設けられ上記アームを揺動す
るカムとから構成されている、という構成を採ってい
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1に示すように、版胴2に対向して該版胴2に圧
接する圧胴等の押圧部材4が設けられており、版胴2の
用紙排出方向(矢印F方向)の下流側には、版胴2と用
紙Pとの間に空気を吹き付けて剥離するエアーナイフブ
ロア6が設けられている。押圧部材4の用紙排出方向下
流側には、エアーナイフブロア6で剥離された用紙Pを
吸引しながら搬送する吸着ユニット8が設けられてお
り、吸着ユニット8は、搬送ガイド板10、搬送ベルト
12、腰付け用ガイド板14、吸引ファン16(図2)
等を備えている。
【0018】エアーナイフブロア6は、空気吹き出し部
材18と、空気流発生源としての遠心方式の送風ファン
20とから一体に構成されている。空気吹き出し部材1
8は、版胴2側に向かって徐々に狭くなる断面形状に形
成され、先端部には版胴2の軸方向に末広がりとなる吹
き出し口22を有している。また、空気吹き出し部材1
8の底面には、版胴2の軸方向に間隔をおいて二つの副
吹き出し口24,24が形成されている。吹き出し口2
2は、版胴2から用紙Pを剥離する空気流、すなわちエ
アーナイフの吐出口であり、副吹き出し口24は吹き出
し口22の近傍下方とエアーナイフによって剥離されて
来る用紙Pとの間に空気流を吐出するためのものであ
る。従って、空気吹き出し部材18は、副吹き出し口2
4を基準としてみれば副空気吹き出し部材となる。すな
わち、エアーナイフブロア6は、空気吹き出し部材と副
空気吹き出し部材とを一体構成とし、さらに空気流発生
源としての送風ファン20を一体に構成したものであ
る。空気吹き出し部材18と副空気吹き出し部材18は
一つの送風ファン20を共用することになる。
【0019】次に、図2に基づいてエアーナイフブロア
6による用紙Pの剥離動作を説明する。同図に示すよう
に、送風ファン20から供給される空気流は、吹き出し
口22から吐出して版胴2の表面と用紙Pとの間に吹き
付けられるエアーナイフとしての実線表示の主空気流A
1 と、副吹き出し口24から吐出する点線表示の副空気
流(バイパス流)A2 とに分かれる。副空気流A2 は、
主空気流A1 によって負圧域26が発生した場合、この
負圧域26の下面を層状に流れるので、二点鎖線で示す
ように仮に主空気流A1 で剥離された用紙Pが負圧域2
6の吸引作用によって引き寄せられても、副空気流A2
の存在によって空気吹き出し部材18の下面には接触し
ない。副空気流A2 の存在によって、用紙が薄い場合
や、高温高湿の環境等においても接触を伴うことなく良
好に剥離できる。また、副空気流A2 は用紙Pを押圧部
材4側に押し戻すように作用するので、用紙Pは早期に
本来の排出経路に戻り、吸着ユニット8により十分に吸
引、搬送されながら排紙台28に排出され、よって紙揃
えのバラツキも生じない。
【0020】副吹き出し口24は、プレス加工や絞り加
工等によって容易に形成することができ、その傾斜面2
4aの立ち上がり角θを変えることによって最適な副空
気流A2 を形成することができる。
【0021】次に、図3及び図4に基づいて他の実施例
を説明する。なお、上記実施例と同一部分は同一符号で
示し、その構成及び機能の説明は適宜省略する(以下、
同じ)。版胴2の用紙排出方向下流側には、エアーナイ
フブロア30と、このエアーナイフブロア30に一体的
に組み付けられた副空気吹き出し部材32と、副空気吹
き出し部材32と一体に構成された空気流発生源として
の軸流方式の送風ファン34とが設けられている。エア
ーナイフブロア30は、送風ファン20と一体に構成さ
れた空気吹き出し部材36を有している。空気吹き出し
部材36の形状は、上記実施例における空気吹き出し部
材18を基本としているが、中央部には副空気吹き出し
部材32を交差状態に収容する凹部38が形成されてお
り、これによって版胴2の軸方向に間隔をおいた二つの
吹き出し口40,40を有している。
【0022】次に、図4に基づいて本実施例における用
紙Pの剥離動作を説明する。同図に示すように、エアー
ナイフブロア30の送風ファン20から供給される空気
流は、空気吹き出し部材36の吹き出し口40から主空
気流A3 (実線表示)として吐出し、版胴2の表面と用
紙Pとの間に吹き付けられる。一方、送風ファン34か
ら供給される空気流は、副空気吹き出し部材32を通っ
て、副空気流A4 (点線表示)として主空気流A3 に交
差する状態で空気吹き出し部材36の下面から、吹き出
し口40近傍と、主空気流A3 によって剥離されて来る
用紙Pとの間に吹き付けられる。本実施例における副空
気流A4 は、上記実施例における副空気流A2 に比べて
用紙Pに対する入射角度が大きく、このため用紙Pを押
圧部材4側へ押し戻す作用が大きい。従って、主空気流
3 によって負圧域42が発生しても、用紙Pは副空気
流A4 によって強制的に押圧部材4側へ押し戻される。
このため主空気流A3 によって剥離された用紙Pは、吸
着ユニット8により十分に吸引、搬送されながら排紙台
28に排出され、紙揃えも良好となる。本実施例の場合
には、空気吹き出し部材36に対する副空気吹き出し部
材32の交差角を変えることによって最適な副空気流A
4 を形成することができる。
【0023】上記各実施例では特定の構成による剥離構
造を示したが、これらに限定される趣旨ではなく、例え
ば空気吹き出し部材と副空気吹き出し部材とを分離した
状態で設けてもよく、また、空気流発生源として送風フ
ァンの代わりに空気圧搾機を用いてエアホースで空気流
を供給するようにしてもよい。
【0024】次に、図5乃至図8に基づいて他の実施例
を説明する。図5に示すように、版胴2に対向して該版
胴2に接離自在な圧胴44が設けられており、版胴2の
用紙排出方向下流側には、版胴2の表面と用紙Pとの間
に空気を吹き付ける空気吹き出し部材46が設けられて
いる。圧胴44の外面には、図示しない給紙部から供給
される用紙Pの先端を挟持するクランパ48が設けられ
ており、クランパ48は図示しない開閉機構によって所
定のタイミングで開閉されるようになっている。また、
空気吹き出し部材46には、送風ファンや空気圧搾機等
の図示しない空気流発生源から空気が供給されるように
なっている。図5において符号50は用紙搬送ガイドを
示す。
【0025】空気吹き出し部材46は、版胴2側に向か
って徐々に狭くなる断面形状に形成され、先端部には版
胴2の軸方向に末広がりとなる吹き出し口52を有して
いる。吹き出し口52の上端には版胴2の軸方向に突出
するリング状の軸支持部54が一体に形成されており、
この軸支持部54に軸部56aを支持されて空気流変向
板56が上下方向に回動自在に設けられている。空気流
変向板56は、空気吹き出し部材46の吹き出し口52
から吐出するエアーナイフとしての空気流の向きを変え
るもので、その可変動作は駆動機構58によってなされ
る。
【0026】駆動機構58は、空気流変向板56の軸部
56aに一端部を同期回転可能に取付けられるととも
に、他端部にカムフォロア60を有するアーム62と、
空気流変向板56が空気流の向きを変えない位置、すな
わち図5に示す上限位置Uに位置するように常時アーム
62を付勢する付勢手段としてのバネ64と、圧胴44
の一端側に圧胴44と同期回転するように設けられたカ
ム66とから構成されている。カム66は、非駆動面6
6aと、アーム62を揺動する駆動面66bを有してい
る。
【0027】次に、本実施例における用紙Pの剥離動作
を説明する。図5は版胴2のインキ画像を用紙Pに転写
する前において、図示しない給紙部から供給された用紙
Pの先端を圧胴44のクランパ48が挟持した状態を示
している。この後、図6に示すように、転写をすべく圧
胴44が版胴2に圧接されると、アーム62のカムフォ
ロア60がカム66の非駆動面66aに接触する。この
状態では空気流変向板56は上限位置Uに維持されてお
り、圧胴44のクランパ48が開放される排紙タイミン
グに基づいて、空気吹き出し部材46からエアーナイフ
としての空気流A5 が版胴2の表面と用紙Pとの間に吹
き付けられる。これによって用紙Pの先端部は版胴2の
表面から剥離される。
【0028】版胴2及び圧胴44の回転が進むと、図7
及び図8に示すように、カムフォロア60がカム66の
駆動面66bに乗り上げるため、アーム62はバネ64
の付勢力に抗して吸着ユニット8側へ回動する。アーム
62の回動に同期して空気流変向板56も下方へ回動
し、空気流変向板56は最終的には図8に示す下限位置
Dに維持される。空気流変向板56の下方への回動に伴
って、空気流A5 は用紙排出側、すなわち、用紙Pを圧
胴44の表面に押さえ付ける方向へその向きを変えられ
る。この向きの変動により、空気流A5 の作用は、エア
ーナイフの作用から用紙Pを良好に排出するための押さ
え付け作用にそのウェートが移る。この作用転換は、カ
ム66の非駆動面66aと駆動面66bとの境界部が湾
曲面に形成されているため滑らかに且つ迅速になされ
る。これにより、空気流A5 によって空気吹き出し部材
46の吹き出し口52近傍に負圧域が発生しても用紙P
は即座に圧胴44側へ押し戻され、空気吹き出し部材4
6に接触することなく良好な排出経路を辿る。上述のよ
うに本実施例は、剥離工程の初期を空気流A5 の本来の
エアーナイフ作用で行い、その後は同じ空気流A5 を主
に上記実施例における副空気流として作用するようにコ
ントロールしたものである。
【0029】次に、図9に基づいて空気流変向タイプの
変形例を説明する。本実施例では空気吹き出し部材46
の吹き出し口52近傍底面に開口部68が形成されてお
り、開口部68の吹き出し口52側に軸支持部54が形
成されている。上記実施例と同様に、軸支持部54には
空気流変向板56が回動自在に支持されており、駆動機
構58により駆動されるようになっている。空気流変向
板56は空気吹き出し部材46の内方側において上下方
向に回動するようになっており、カムフォロア60がカ
ム66の非駆動面66aに接触しているときは開口部6
8を閉塞する位置に維持され、カムフォロア60がカム
66の駆動面66bに乗り上げたときは、図9に示すよ
うに、上限位置Sに維持される。
【0030】剥離動作の開始時点においては、開口部6
8は空気流変向板56によって閉じられており、このた
め図示しない空気流発生源から供給された空気は全て主
空気流A6 として吹き出し口52から版胴2の表面と用
紙Pとの間に吹き付けられる。版胴2及び圧胴44の回
転が進むにつれて空気流変向板56が上方に起き上が
り、開口部68が開放される。開口部68が開放される
と副空気流A7 が生じ、用紙Pを圧胴44側へ押さえ付
けるように作用する。従って上記各実施例と同様に用紙
Pは空気吹き出し部材46に接触することなく良好な排
出経路を辿る。副空気流A7 の押さえ付け作用は空気流
変向板56の上方への回動に伴って大きくなり、これに
対応して主空気流A6 のエアーナイフ作用は低下する。
【0031】本実施例は図1及び図2で示した実施例と
同様に、一つの空気吹き出し部材46で主空気流A6
副空気流A7 を形成する構成であるが、図1及び図2で
示した実施例ではその副吹き出し口24が常時全面開放
している構成であるのに対し、本実施例では剥離動作の
進行に伴って開口部68が経時的に開放される構成であ
る。従って、剥離動作の開始時点では、開口部68から
の空気流出によるロスはなく、図示しない空気流発生源
からの空気を全てエアーナイフとして作用させることが
できるので、図1及び図2で示した実施例よりも少ない
空気流量で同等の剥離機能を得ることができる。
【0032】なお、上記カム駆動方式ではいずれもカム
66を圧胴44に設ける構成としたが、版胴2に設けて
もよい。また、空気流変向板56の駆動力を圧胴44又
は版胴2の回転力によって得る構成としたが、駆動機構
58の動作源を別途設けてもよい。
【0033】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、空気吹き
出し部材の吹き出し口近傍と、剥離されて来る用紙との
間に空気流発生源からの空気を吹き付ける副空気吹き出
し部材を設ける構成としたので、負圧域が発生して用紙
が吸引されようとしても、副空気吹き出し部材から吹き
出される空気によって用紙が空気吹き出し部材に接触す
るのを防止することができ、これによって、画像汚れを
防止することができる。また、副空気吹き出し部材から
吹き出される空気の押し戻し作用によって用紙を正常な
排出工程に乗せることができ、排紙台での良好な紙揃え
を得ることができる。用紙が薄い場合や高温高湿の環境
等においても同様の剥離機能を得ることができる。
【0034】請求項2記載の発明によれば、空気流発生
源を送風ファンとし、この送風ファンと空気吹き出し部
材とを一体に構成したので、請求項1の効果に加え、空
気圧搾機等を用いる場合に比べて構成のコンパクト化及
び低コスト化を図ることができる。
【0035】請求項3記載の発明によれば、空気流発生
源を送風ファンとし、この送風ファンと副空気吹き出し
部材とを一体に構成したので、請求項1の効果に加え、
空気圧搾機等を用いる場合に比べて構成のコンパクト化
及び低コスト化を図ることができる。
【0036】請求項4記載の発明によれば、空気吹き出
し部材と副空気吹き出し部材とが一つの空気流発生源を
共用する構成としたので、請求項1の効果に加え、空気
流発生源を個別に用いる構成に比べて構成のコンパクト
化及び低コスト化を図ることができる。
【0037】請求項5記載の発明によれば、空気吹き出
し部材と副空気吹き出し部材とを一体に構成したので、
請求項1の効果に加え、個別に設けた場合に比べて構成
のコンパクト化及び低コスト化を図ることができる。
【0038】請求項6記載の発明によれば、空気吹き出
し部材と副空気吹き出し部材とを一体に構成し、さらに
一つの空気流発生源を共用する構成としたので、請求項
5の効果に加え、さらに構成のコンパクト化及び低コス
ト化を図ることができる。
【0039】請求項7記載の発明によれば、空気吹き出
し部材と副空気吹き出し部材とを一体に構成し、さらに
一つの送風ファンを一体に構成して共用する構成とした
ので、請求項6の効果に加え、さらに構成のコンパクト
化及び低コスト化を図ることができる。
【0040】請求項8記載の発明によれば、空気吹き出
し部材から吹き出される空気流の向きを用紙排出側へ変
え得る空気流変向板と、排紙タイミングに合わせて空気
流変向板を駆動する駆動機構とを設ける構成としたの
で、負圧域が発生して用紙が吸引されようとしても、変
向された空気によって用紙が空気吹き出し部材に接触す
るのを防止することができ、これによって、画像汚れを
防止することができる。また、変向された空気の押し戻
し作用によって用紙を正常な排出工程に乗せることがで
き、排紙台での良好な紙揃えを得ることができる。ま
た、用紙先端の剥離時には全てのエアーが剥離に作用す
るので、エアーの使用効率を高めることができる。
【0041】請求項9,10記載の発明によれば、駆動
機構は、版胴と該版胴に用紙を押圧する押圧部材のいず
れか一方の回転力をその動作源とする構成としたので、
既存の力で空気流変向板を動作させることができ、請求
項8の効果に加え、駆動源を別途設けた場合に比べて構
成のコンパクト化及び低コスト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る印刷装置における用紙
の剥離構造の要部斜視図である。
【図2】図1で示した印刷装置における用紙の剥離構造
の断面図である。
【図3】他の実施例に係る印刷装置における用紙の剥離
構造の要部斜視図である。
【図4】図3で示した印刷装置における用紙の剥離構造
の断面図である。
【図5】他の実施例に係る印刷装置における用紙の剥離
構造の断面図で、転写前の状態を示す図である。
【図6】図5で示した印刷装置における用紙の剥離構造
の断面図で、圧胴が版胴に圧接した状態を示す図であ
る。
【図7】図5で示した印刷装置における用紙の剥離構造
の断面図で、空気流変向板が若干動いた状態を示す図で
ある。
【図8】図5で示した印刷装置における用紙の剥離構造
の断面図で、空気流変向板により空気流が用紙排出側に
完全に変向された状態を示す図である。
【図9】他の実施例に係る印刷装置における用紙の剥離
構造の断面図で、空気流変向板の回動によって副空気流
が形成された状態を示す図である。
【図10】従来例を示す概要断面図である。
【符号の説明】
2 版胴 4 押圧部材 18 空気吹き出し部材 18 副空気吹き出し部材 20 空気流発生源としての送風ファン 22 吹き出し口 32 副空気吹き出し部材 34 空気流発生源としての送風ファン 40 吹き出し口 44 押圧部材としての圧胴 46 空気吹き出し部材 52 吹き出し口 56 空気流変向板 58 駆動機構 62 アーム 64 付勢手段としてのバネ 66 カム P 用紙

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】版胴の用紙排出方向下流側に、空気流発生
    源からの空気を吹き出す空気吹き出し部材を設け、該空
    気吹き出し部材から上記版胴と用紙の間に空気を吹き付
    けて該版胴から用紙を剥離する、印刷装置における用紙
    の剥離構造において、 上記空気吹き出し部材の吹き出し口近傍と、剥離されて
    来る用紙との間に空気流発生源からの空気を吹き付ける
    副空気吹き出し部材が設けられていることを特徴とする
    印刷装置における用紙の剥離構造。
  2. 【請求項2】請求項1記載の印刷装置における用紙の剥
    離構造において、 上記空気吹き出し部材に空気流を送る空気流発生源が送
    風ファンであり、該送風ファンと空気吹き出し部材とが
    一体に構成されていることを特徴とする印刷装置におけ
    る用紙の剥離構造。
  3. 【請求項3】請求項1記載の印刷装置における用紙の剥
    離構造において、 上記副空気吹き出し部材に空気流を送る空気流発生源が
    送風ファンであり、該送風ファンと副空気吹き出し部材
    とが一体に構成されていることを特徴とする印刷装置に
    おける用紙の剥離構造。
  4. 【請求項4】請求項1記載の印刷装置における用紙の剥
    離構造において、 上記空気吹き出し部材と上記副空気吹き出し部材とが一
    つの空気流発生源を共用することを特徴とする印刷装置
    における用紙の剥離構造。
  5. 【請求項5】請求項1記載の印刷装置における用紙の剥
    離構造において、 上記空気吹き出し部材と上記副空気吹き出し部材とが一
    体に構成されていることを特徴とする印刷装置における
    用紙の剥離構造。
  6. 【請求項6】請求項5記載の印刷装置における用紙の剥
    離構造において、 上記空気吹き出し部材と上記副空気吹き出し部材とが一
    つの空気流発生源を共用することを特徴とする印刷装置
    における用紙の剥離構造。
  7. 【請求項7】請求項6記載の印刷装置における用紙の剥
    離構造において、 上記一つの空気流発生源が送風ファンであり、該送風フ
    ァンは上記空気吹き出し部材及び上記副空気吹き出し部
    材と共に一体に構成されていることを特徴とする印刷装
    置における用紙の剥離構造。
  8. 【請求項8】版胴の用紙排出方向下流側に、空気流発生
    源からの空気を吹き出す空気吹き出し部材を設け、該空
    気吹き出し部材から上記版胴と用紙の間に空気を吹き付
    けて該版胴から用紙を剥離する、印刷装置における用紙
    の剥離構造において、 上記空気吹き出し部材から吹き出される空気流の向きを
    用紙排出側へ変え得る空気流変向板と、排紙タイミング
    に合わせて上記空気流変向板を駆動する駆動機構とが備
    えられていることを特徴とする印刷装置における用紙の
    剥離構造。
  9. 【請求項9】請求項8記載の印刷装置における用紙の剥
    離構造において、 上記駆動機構は、上記版胴と該版胴に用紙を押圧する押
    圧部材のいずれか一方の回転力をその動作源とすること
    を特徴とする印刷装置における用紙の剥離構造。
  10. 【請求項10】請求項8記載の印刷装置における用紙の
    剥離構造において、 上記駆動機構は、上記空気流変向板に取付けられたアー
    ムと、上記空気流変向板が空気流の向きを変えない位置
    に位置するように常時上記アームを付勢する付勢手段
    と、上記版胴と該版胴に用紙を押圧する押圧部材のいず
    れか一方に設けられ上記アームを揺動するカムとから構
    成されていることを特徴とする印刷装置における用紙の
    剥離構造。
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