JP2007015338A - 孔版印刷装置 - Google Patents

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【課題】 印刷画像及び用紙への不具合の発生を防止しつつ版胴外周面から用紙を良好に剥離することが可能な剥離装置を備えた孔版印刷装置を提供する。
【解決手段】 外周面上に製版画像が形成されたマスタ40を巻装する版胴9と、前記外周面に対して接離自在でありマスタ40に用紙Pを押圧する押圧手段10と、押圧手段10を前記外周面に対して接離させる接離手段24と、用紙Pとマスタ40との接触部に送風を行い用紙Pをマスタ40より剥離する送風手段52とを有する孔版印刷装置1において、押圧手段10により前記外周面に対して用紙Pが押圧された後に送風手段52による送風が行われる構成とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、版胴に巻装されたマスタに対して用紙を押圧して印刷画像を得る孔版印刷装置に関し、詳しくはマスタと用紙とを剥離すべく両者間に送風を行う送風手段の制御に関する。
従来、簡便な印刷方法としてデジタル式感熱孔版印刷が知られている。これは、熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とを貼り合わせたマスタに微細な発熱素子を複数有するサーマルヘッドを接触させ、この発熱素子に対しパルス的に通電を行いながらマスタをプラテンローラ等の搬送手段で搬送することにより、マスタの熱可塑性樹脂フィルムに画像情報に基づいた穿孔画像を熱溶融穿孔製版した後、この穿孔製版されたマスタを多孔性円筒状の版胴に巻装させ、プレスローラ等の押圧手段によって用紙を版胴外周面に押圧させることで版胴内周面に供給されたインキを版胴開孔部及びマスタ穿孔部から滲出させ、このインキを用紙に転移させることにより用紙上に印刷画像を得るものである。
上述の孔版印刷を行う孔版印刷装置は、一般的に印刷された用紙を用紙剥離部材である剥離爪により版胴外周面上に巻装された製版済みのマスタから剥離している。この剥離爪は、マスタを破損しないようにその先端と版胴外周面との間に僅かな隙間を有する状態で版胴の外周面近傍に配設されており、用紙とマスタとの間に強制的に介入して用紙の版胴外周面からの剥離を行っている。しかし、雰囲気温湿度が高かったり印刷速度が遅かったりして版胴内部からのインキの滲出量が多く、インキによるマスタへの用紙の粘着力が高い(特に製版画像にべた部を有する)場合には、剥離爪で用紙を剥離することができずに用紙がマスタに貼り付いたままとなったり剥離爪に用紙が引っ掛かったりして剥離動作が確実に行われない、いわゆる「巻き上がり」という不具合が発生してしまう。
そこで、版胴外周面上のマスタと用紙との間に向けて剥離爪の先端より空気を噴出させて用紙の剥離を促す剥離装置を具備した孔版印刷装置が、例えば「特許文献1」に開示されている。また、版胴外周面上のマスタと用紙との間に向けて、及び版胴外周面上より剥離された用紙が剥離爪から離れるべく用紙に向けて、空気を互いに異なる周期で噴出する剥離装置を具備した孔版印刷装置が、例えば「特許文献2」に開示されている。さらに、様々な印刷条件に対応して用紙を版胴外周面上のマスタから確実に剥離するため、送風の方向を変える風向可変手段を備えた剥離装置を具備した孔版印刷装置が、例えば「特許文献3」に開示されている。
実公平4−15509号公報 特開平5−50737号公報 特開2000−301818号公報
上述した各技術において、プレスローラによる版胴外周面への用紙の押圧タイミング以前すなわち用紙を版胴外周面上のマスタから剥離させる必要のないタイミングにおいて剥離装置からの送風が行われた場合には、用紙が版胴とプレスローラとの接触位置に到達する際にその先端部が激しい上下動を起こしてしまう。これにより、用紙先端がプレスローラに衝突して接触位置に進入するタイミングが遅れて画像位置がずれたり、版胴外周面上のマスタに接触することによりプレスローラによる押圧前に画像の一部が転写されその後の押圧動作により画像転写が行われた際に印刷画像がだぶったり、用紙先端がプレスローラに衝突してプレスローラ押圧時において用紙が折れたり弛みやしわが発生したりしてしまうという問題点がある。
本発明は上述した問題点を解決し、印刷画像及び用紙への不具合の発生を防止しつつ版胴外周面から用紙を良好に剥離することが可能な剥離装置を備えた孔版印刷装置の提供を目的とする。
請求項1記載の発明は、外周面上に製版画像が形成されたマスタを巻装する版胴と、前記外周面に対して接離自在であり前記マスタに用紙を押圧する押圧手段と、前記押圧手段を前記外周面に対して接離させる接離手段と、前記用紙と前記マスタとの接触部に送風を行い前記用紙を前記マスタより剥離する送風手段とを有する孔版印刷装置において、前記押圧手段により前記外周面に対して前記用紙が押圧された後に前記送風手段による送風が行われることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の孔版印刷装置において、さらに前記送風手段は、送風を行う送風ファンを有する筐体と、前記筐体に形成され前記送風ファンからの空気流を前記接触部に向かわせる送風口と、前記筐体に支持され前記送風口を開放する開位置と前記送風口を閉塞する閉位置とを選択的に占める開閉部材と、前記開閉部材を開閉させる開閉手段とを有し、前記送風ファンが常時作動されると共に前記開閉部材が前記接離手段の作動に同期して開閉され、前記送風手段は前記開閉部材が開位置を占め前記送風口が開放されているときに前記接触部への送風を行い、前記開閉部材が閉位置を占め前記送風口が閉塞されているときに前記接触部への送風を停止することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の孔版印刷装置において、さらに前記開閉手段は前記接離手段による前記押圧部材の1回の接離動作中において前記開閉部材が開位置を占める割合を変更可能に構成されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の孔版印刷装置において、さらに前記筐体の内部より前記空気流を排出する開閉自在な排出口を有することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の孔版印刷装置において、さらに前記マスタより剥離された用紙を搬送する用紙搬送手段を有し、前記排出口は前記空気流を前記マスタより剥離された用紙を介して前記用紙搬送手段に向けて排出する位置に配設されていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項4または5記載の孔版印刷装置において、さらに前記排出口の開閉が前記開閉部材によって行われ、前記開閉部材が開位置を占めているときに前記排出口が閉塞され、前記開閉部材が閉位置を占めているときに前記排出口が開放されることを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項4または5記載の孔版印刷装置において、さらに前記排出口の開閉を行う第1の排出口開閉手段を有し、第1の排出口開閉手段は前記製版画像の画像密度が高い部位に対応して前記排出口を閉塞することを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項5記載の孔版印刷装置において、さらに前記排出口が前記用紙の幅方向に複数設けられ、前記各排出口の開閉を個別に行う第2の排出口開閉手段を有し、第2の排出口開閉手段は前記用紙の幅に対応して前記各排出口を開閉することを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項5記載の孔版印刷装置において、さらに前記排出口が前記用紙の幅方向に複数設けられ、前記各排出口の開閉を個別に行う第3の排出口開閉手段を有し、第3の排出口開閉手段は前記製版画像の画像密度が高い部位に対応して前記各排出口を閉塞すると共に、前記用紙のサイズに対応して前記各排出口を開閉することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項5記載の孔版印刷装置において、さらに前記排出口が前記用紙の搬送方向に複数個設けられ、前記各排出口の開閉を個別に行う第4の排出口開閉手段と、用紙の搬送方向長さを予め検出する用紙長さ検出手段とを有し、第4の排出口開閉手段は前記用紙長さ検出手段の検出結果に基づき搬送されてくる用紙の先端に向けて用紙搬送方向最上流位置の前記排出口から前記各排出口を順次開放し、最終的には用紙の後端に向けて用紙搬送方向最下流位置の前記排出口のみを開放することを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の孔版印刷装置において、さらに前記排出口が前記用紙の搬送方向に複数個かつ前記用紙の幅方向に複数列設けられ、前記各排出口の開閉を個別に行う第5の排出口開閉手段と、用紙の搬送方向長さを予め検出する用紙長さ検出手段とを有し、第5の排出口開閉手段は前記製版画像の画像密度、用紙の幅及び長さに対応して前記各排出口を開閉することを特徴とする。
本発明によれば、押圧手段による用紙の版胴への圧接が行われて用紙の先端が版胴と押圧手段との接触部に保持された後、開閉部材が開位置を占めることにより送風手段からの空気流が版胴の外周面上に巻装された製版済みのマスタと用紙の先端との間に送られるので、送風手段からの空気流によって用紙の先端が激しく上下動することが防止され、これに起因する画像位置ずれ、だぶり画像、用紙の折れ、用紙のしわ等の発生が防止されつつ版胴の外周面上より用紙を良好に剥離することができる。
図1は、本発明の第1の実施形態を採用した孔版印刷装置の概略正面図である。同図において孔版印刷装置1は、印刷部2、製版部3、給紙部4、排版部5、排紙部6、画像読取部7等を有している。
印刷部2は、装置本体8のほぼ中央に位置し図示しない版胴駆動手段によって図2に矢印Aで示す方向に回転駆動される版胴9と、版胴9の外周面に対して接離自在に設けられ給紙部4から給送される用紙Pを版胴9に対して押圧する押圧手段としてのプレスローラ10とを有している。
版胴9は、その両側縁部を図示しない一対の端板の各周面にそれぞれ取り付けられた多孔性支持板と、多孔性支持板の外周面に複数層巻装されたメッシュスクリーンとを有しており、多孔性支持板には複数の開孔を有する開孔部と非開孔部とが設けられている。非開孔部には開閉自在なクランパ11が配設されており、クランパ11は版胴9が所定の位置を占めた際に図示しない開閉手段によって開閉される。
版胴9の内部にはインキ供給手段12が配設されている。インキ供給手段12は、版胴9の支軸を兼ねたインキ供給パイプ13、インキローラ14、ドクターローラ15等から主に構成されている。
インキ供給パイプ13は図示しない一対の端板間に配設されており、図示しない軸受を介して各端板をそれぞれ回転自在に支持している。インキ供給パイプ13にはそれぞれ図示しないインキポンプ及びインキパックが接続されており、インキポンプの作動によりインキパック内のインキがインキ供給パイプ13に複数設けられたインキ供給孔から版胴9の内部に供給される。
インキローラ14は、図示しない一対の端板間に配設されそれぞれインキ供給パイプ13に固設された図示しない一対の側板間に回転自在に支持されており、図示しない回転駆動手段によって版胴9と同期して図1において時計回り方向に回転駆動される。インキローラ14は、その周面と版胴9の内周面との間に僅かな隙間が生じる位置に配設されている。
インキローラ14の近傍にはドクターローラ15が配設されている。ドクターローラ15もインキローラ14と同じ図示しない側板間に回転自在に支持されており、図示しない回転駆動手段によってインキローラ14と同期して逆方向に回転駆動される。ドクターローラ15は、その周面とインキローラ14の周面との間に僅かな隙間が生じる位置に配設されている。
インキローラ14とドクターローラ15との近接部には断面楔形状の空間が形成され、この空間にインキ供給パイプ13から供給されたインキが溜まることによりインキ溜まり16が形成される。インキ溜まり16のインキは、インキローラ14とドクターローラ15との近接部を通過する際にインキローラ14の周面に薄膜状に供給され、後述するプレスローラ10によって版胴9が押圧された際に、インキローラ14の周面と版胴9の内周面とが接触することにより版胴9の内周面に供給される。
版胴9の下方にはプレスローラ10が配設されている。プレスローラ10は、図2に示すように一対のアーム部材17によりその支軸10aの両端を回転自在に支持されており、各アーム部材17が揺動することにより版胴9の外周面に対して接離自在に構成されている。
ほぼL字形状を呈し腕部17a,17bを有する各アーム部材17は、各曲折部を装置本体8に回転自在に支持された支軸18にそれぞれ固定されており、装置本体8に対して一体的に回転自在に支持されている。各アーム部材17は、腕部17aのほぼ中央の位置においてプレスローラ10を回転自在に支持しており、一方のアーム部材17の腕部17aの先端にはカムフォロア19が回転自在に取り付けられている。また、各アーム部材17の腕部17bの先端には切欠17c及び係合角部17dがそれぞれ形成されていると共に、その先端近傍には装置本体8に固設されたピン20に一端を係止された印圧ばね21の他端が穴22によってそれぞれ係止されている。
カムフォロア19の近傍には、装置本体8に回転自在に支持された支軸23cに固設され、図示しない版胴駆動手段からの回転力を伝達され版胴9の回転と同期して図2に矢印Bで示す方向に回転する、大径部23aと小径部23bとを有する印圧カム23が配設されている。上述の構成より、大径部23aがカムフォロア19に当接すると、各アーム部材17が印圧ばね21の付勢力に抗して支軸18を中心に図2において反時計回り方向に回動し、プレスローラ10はその周面を版胴9の周面より離間する離間位置を占める。この状態から印圧カム23が回転して大径部23aとカムフォロア19との当接状態が解除されると、各アーム部材17が印圧ばね21の付勢力によって支軸18を中心に図2において時計回り方向に回動し、プレスローラ10はその周面を印圧ばね21の付勢力に応じた所定の印圧で版胴9の周面に圧接する圧接位置を占める。このとき、小径部23bとカムフォロア19との間には隙間が生じるように構成されている。
上述の構成中、各アーム部材17、支軸18、カムフォロア19、ピン20、印圧ばね21、穴22、印圧カム23によって、プレスローラ10の周面を版胴9の外周面に対して接離させる接離手段24が構成される。
各アーム部材17の下方にはアームストッパ25がそれぞれ配設されている。各アームストッパ25は、そのほぼ中程の位置を装置本体8に固設された支軸26にそれぞれ揺動自在に設けられたステー25aと、ステー25aの一端にねじ止めされた係合部25bとを有しており、装置本体8に対して一体的に回転自在に支持されている。
各ステー25aの一端には立ち曲げ部25c、25dがそれぞれ形成され、各立ち曲げ部25c,25d間には図示しないタップがそれぞれ形成されている。長穴を有する各係合部25bは、各立ち曲げ部25c,25d間にスライド可能な状態で取り付けられ、ねじ30によってそれぞれ所定の位置に固定される。この位置については後述する。各係合部25bには、各係合角部17dが係合する係合突起25eが形成されている。
各ステー25aの他端には装置本体8に固設されたピン27に一端を係止された引張ばね28の他端が穴29によってそれぞれ係止されており、支軸26による支持位置よりも左方の位置には装置本体8に取り付けられたプル型のソレノイド31のプランジャ31aがピン32によって回転自在に取り付けられている。各ステー25aの他端下方に位置する装置本体8にはストッパ33が配設されており、各アームストッパ25は各ソレノイド31がオンしている際に図2に示す位置を占め、各ソレノイド31がオフしている際に各引張ばね28の付勢力によって支軸26を中心に図2において時計回り方向に回転し、ステー25aがストッパ33に当接する位置を占める。
上述の構成より、各アームストッパ25はソレノイド31がオフしている際に係合突起25eが係合角部17dを係合可能な係合位置を占め、ソレノイド31がオンしている際に係合突起25eによる係合角部17dの係合状態が解除される解除位置を占める。
ここで、各ステー25aに対する各係合部25bの取り付け位置について説明する。上述したように、大径部23aがカムフォロア19に当接してプレスローラ10が離間位置を占めた際にソレノイド31がオフされると、各アームストッパ25が引張ばね28の付勢力によって変位して係合位置を占める。このとき、各アームストッパ25による各アーム部材17の保持及び解除動作を円滑に行わせるため、図3に示すように、係合角部17dと係合突起25eとの間には所定の隙間Gが設けられる。この隙間Gは、装置組立時あるいはメンテナンス時に大径部23aをカムフォロア19に当接させた状態でねじ30を緩め、先端角部17dと係合突起25eとの間に最適な隙間Gに相当するシム等の治具を介入させた状態で再度ねじ30を締め付けることによって設定される。
上述の隙間Gを調節することにより、例えば隙間Gを大きめに設定すれば、カムフォロア19が大径部23aに達せずとも各アーム部材17の保持動作を余裕を持って行うことが可能となる。しかし、隙間Gをあまり大きくしすぎると、版胴9の内周面にインキを補給するインキ補給動作時等の、プレスローラ10を版胴9に圧接させずに版胴9を回転させる場合、すなわち各アームストッパ25によって各アーム部材17を保持した状態で版胴9を回転させる場合において、印圧カム23が版胴9の回転と同期して回転するためにカムフォロア19が大径部23aから外れた際に印圧ばね21の付勢力によって各アーム部材17が揺動することによって発生する、カムフォロア19と大径部23aとの接触音及び振動、係合角部17dと係合突起25eとの接触音及び振動が大きくなってしまう。従って隙間Gの大きさは、本実施形態で示すような通常の孔版印刷装置においては、調整作業時におけるばらつきも含めて0.3〜0.5mm程度に設定される。
印刷部2の右上方には製版部3が配設されている。製版部3は、マスタ貯容手段34、プラテンローラ35、サーマルヘッド36、マスタ切断手段37、マスタ搬送ローラ対38,39等を有している。
マスタ貯容手段34は製版部3の図示しない側板間に配設されており、熱可塑性樹脂フィルムと多孔性支持体とを貼り合わせてなるマスタ40をロール状に巻成してなるマスタロール40aの芯部を回転自在かつ着脱自在に支持する。
プラテンローラ35は製版部3の図示しない側板間に回転自在に支持されており、装置本体8に設けられたステッピングモータ41によって回転駆動される。サーマルヘッド36は複数の発熱素子を有しており、この発熱素子面をプラテンローラ35の周面に接触させ、マスタ40の熱可塑性樹脂フィルム面を加熱溶融穿孔製版する。サーマルヘッド36は、図示しない付勢手段によって所定の圧接力でプラテンローラ35の周面に圧接されている。
マスタ切断手段37は固定刃と可動刃とを有しており、固定刃に対して可動刃が上下動、左右移動、あるいは回転移動してマスタ40を切断する周知の構成である。各マスタ搬送ローラ対38,39は、製版部3の図示しない側板にそれぞれ回転自在に支持された駆動ローラ及びこれに圧接された従動ローラを有しており、サーマルヘッド36により製版されプラテンローラ35により搬送されたマスタ40を下流側へと搬送する。
印刷部2の右方であって製版部3の下方には給紙部4が配設されている。給紙部4は、給紙トレイ42、給紙ローラ43、分離ローラ対44、レジストローラ対45等を有している。
上面に多数の用紙Pを積載可能な筐体状の給紙トレイ42は装置本体8に上下動自在に支持されており、図示しない昇降手段によって上下動される。給紙トレイ42の上面には用紙Pの幅方向の揃えを行う一対のサイドフェンス46が配設されており、各サイドフェンス46は周知のラックアンドピニオン機構によって互いに同期して用紙Pの幅方向端面から接離可能に構成されている。給紙トレイ42の内部には、積載された用紙Pのサイズを検知する複数の用紙サイズ検知センサ47が配設されている。
給紙トレイ42の左端上方には、表面に高摩擦係数部材を有する給紙ローラ43が配設されている。給紙ローラ43は後述する上分離ローラ44aの軸を中心として揺動自在に設けられた図示しないブラケットに回転自在に支持されており、給紙トレイ42が上昇した際に所定の圧接力で給紙トレイ42上の最上位の用紙Pに圧接する。
給紙ローラ43の左方には分離ローラ対44が配設されている。分離ローラ対44は、表面にそれぞれ高摩擦抵抗部材を有する上分離ローラ44aと下分離ローラ44bとを有しており、上分離ローラ44aはステッピングモータ48によって回転駆動され、その回転力が図示しないタイミングベルト等で伝達されて給紙ローラ43が回転駆動される。下分離ローラ44bは図示しない付勢手段の付勢力によって上ローラに所定の圧接力で圧接されており、上ローラと同方向(反時計回り方向)へのみ回転自在に構成されている。
分離ローラ対44の左方には、駆動ローラと従動ローラとを有するレジストローラ対45が配設されている。駆動ローラは装置本体8の図示しない側板間に回転自在に支持されており、図示しない版胴駆動手段からの回転駆動力をカム等の図示しない駆動力伝達手段を介して伝達されることにより、版胴9と同期して回転駆動される。従動ローラは装置本体8の図示しない側板間に回転自在に支持されており、図示しない付勢手段によって所定の圧接力で駆動ローラに圧接されている。
印刷部2の左上方には排版部5が配設されている。排版部5は、図示しない上排版部材、下排版部材、排版ボックス、圧縮板等を有する周知の構成であり、各排版部材によって版胴9の外周面上より使用済みのマスタを剥離しつつ搬送し、これを排版ボックス内に廃棄した後に圧縮板で圧縮する。排版ボックス内に貯容された使用済みのマスタは、排版ボックスが満杯となった際にオペレータによって廃棄される。
排版部5の下方には排紙部6が配設されている。排紙部6は、剥離爪49、用紙搬送手段50、排紙トレイ51、本発明の特徴部である送風手段52等を有している。剥離爪49はその基端を装置本体8に揺動自在に支持されており、図示しない爪揺動手段によって揺動されることにより、鋭角状に形成されたその自由端が版胴9の外周面に近接して版胴9の外周面上より用紙Pを剥離する剥離位置と、自由端が版胴9の外周面上に配設されたクランパ11等の部材と干渉しないように版胴9の外周面より離間する離間位置とを選択的に占める。
用紙搬送手段50は、駆動ローラ、従動ローラ、無端ベルト、吸引ファン等を有するコンベヤからなり、剥離爪49によって版胴9の外周面上より剥離された用紙Pを吸引搬送して図1において左方へと搬送する。用紙搬送手段50には、排紙トレイ51へと排出される用紙Pに対して腰付けを行う一対のジャンプ板55(図2参照)が設けられている。用紙搬送手段50によって搬送される印刷済みの用紙Pが多数積載される排紙トレイ51は、その上面に用紙Pの揃えを行うための1つのエンドフェンス53と一対のサイドフェンス54とを有している。
送風手段52は、図2及び図4に示すように、図示しない駆動手段によって駆動される送風ファン56をその内部に有する筐体57、開閉部材58、アーム部材59等を有している。
一端が開放された筐体57は、その開放端部が先細り形状に形成され、送風口57aが形成されている。筐体57の両側板には穴57b,57cが形成されており、各穴57b,57cには軸60が挿通されている。軸60の両端は、筐体57の底面に固設された台座61(図4にのみ示す)に設けられた軸受部材62,63によってそれぞれ回転自在に支持されており、軸60の中程には筐体57の内部断面よりも若干小さく形成された開閉部材58が取り付けられている。一端に回動アーム67が取り付けられた軸60の一端近傍にはねじりコイルばね64が取り付けられており、軸60には図2において時計回り方向への回転付勢力が付与されている。
筐体57の内部であって開閉部材58の回動経路上にはストッパ65が一体形成されており、開閉部材58の回動が規制されている。開閉部材58はストッパ65に当接した際に、筐体57の内部すなわち送風ファン56より送られる空気流の通路を閉塞する閉位置を占める。また筐体57の底面には開閉部材58よりも小さい開口面積を有する排出口57dが形成されており、排出口57dは開閉部材58が図2に二点鎖線で示すように筐体57の底面側に倒れ込んだ開位置を占めたときに、開閉部材58によって閉塞される位置に形成されている。
排出口57dの周囲にはスポンジ等の弾性体からなる緩衝部材66が設けられており、開閉部材58が開位置を占めた際に排出口57dが開閉部材58によって完全に閉塞されるように構成されている。筐体57は、送風口57aが版胴9とプレスローラ10との当接部を向き、排出口57dが用紙搬送手段50の上面を向く態様で装置本体8に取り付けられている。
筐体57の近傍にはアーム部材59が配設されている。アーム部材59は支軸68によってその一端を装置本体8に回転自在に支持されており、他端にはローラ69が、中程にはカムフォロア70がそれぞれ回転自在に取り付けられている。アーム部材59は、ローラ69が回動アーム67に、カムフォロア70が印圧カム23の周面にそれぞれ当接可能となる位置に配設されており、その他端には一端を装置本体8に固定された引張ばね71の他端が取り付けられている。
上述の構成よりアーム部材59は、引張ばね71の付勢力によってカムフォロア70を常時印圧カム23の周面に当接させており、カムフォロア70が小径部23bと当接した際にローラ69の周面を回動アーム67より離間させ、カムフォロア70が大径部23aと当接した際にローラ69の周面を回動アーム67に当接させて回動アーム67をねじりコイルばね64の付勢力に抗して図2に二点鎖線で示す位置まで移動させる。これにより回動アーム67と連動する開閉部材58は、カムフォロア70が小径部23bと当接した際に閉位置を占め、カムフォロア70が大径部23aと当接した際に開位置を占める。上述の構成中、印圧カム23、アーム部材59、回動アーム67等によって開閉手段86が構成されている。
ここで、各アーム部材17とアーム部材59の動作タイミングについて説明する。上述したように、各アーム部材17はその揺動によりプレスローラ10を版胴9の外周面に対して接離させ、アーム部材59は開閉部材58を開位置と閉位置とに位置決めさせる機能を有し、それぞれ共通の印圧カム23によって揺動される。本発明では、図2に示すように、プレスローラ10の周面が版胴9の外周面に圧接しカムフォロア19と小径部23bとの間に隙間が発生した際に、小径部23bに接触していたカムフォロア70が大径部23aに向けた印圧カム23の上り面に乗り上がろうとする部位に位置するように定められている。
この構成により、閉位置を占めた開閉部材58によって送風口57aから流出することを規制されていた送風ファン56からの空気流が、プレスローラ10による版胴9の圧接後にカムフォロア70が大径部23aに急激に乗り上げることで開閉部材58が閉位置から開位置へと短時間で移動することにより送風口57aから急激に吹き付けられ、剥離爪49と協働して版胴9の外周面上から印刷済みの用紙Pを剥離する剥離動作が行われる。
装置本体8の上部には画像読取部7が配設されている。画像読取部7は、原稿を載置するコンタクトガラス72、コンタクトガラス72に対して接離自在な圧板73、原稿画像を走査して読み取る走査ユニット74、走査された画像を集束するレンズ75、集束された画像を処理するCCD等の画像センサ76等を有している。圧板73の上部には、複数枚の原稿を自動的に連続して読み取る際に用いられるADFユニット77が配設されている。
上述の構成に基づき、以下に孔版印刷装置1の動作を説明する。
オペレータによりコンタクトガラス72上に原稿が載置された後、圧板73が閉じられた状態で図示しない操作パネル上の図示しない製版スタートキーが押下されると、画像読取部7において原稿画像の読み取りが行われる。画像の読み取りは走査ユニット74で原稿画像を走査することにより行われ、読み取られた画像はレンズ75で集束された後に画像センサ76に送られる。
画像読取動作と並行して、排版部5では版胴9の外周面上から使用済みのマスタ40を剥離する排版動作が行われる。製版スタートキーが押下されると版胴9が回転を開始し、所定の排版位置で停止する。その後クランパ11が開放され、図示しない排版部材が作動して版胴9の外周面上より使用済みのマスタ40がすくい上げられた後、版胴9が回転すると共に排版部材が作動することにより使用済みのマスタ40は図示しない排版ボックス内に貯容される。その後、版胴9が給版開始位置まで回転して停止し、クランパ11が開放されて孔版印刷装置1は給版待機状態となる。
孔版印刷装置1が給版待機状態となると、プラテンローラ35及び各マスタ搬送ローラ対38,39が回転駆動され、マスタロール40aよりマスタ40が引き出される。引き出されたマスタ40はサーマルヘッド36を通過する際に画像データに応じて穿孔され、その熱可塑性樹脂フィルム面に製版画像を形成される。マスタ40は製版されつつクランパ11へと送られ、マスタ40の先端がクランパ11によって保持可能な位置まで搬送されるとクランパ11が閉じられ、製版されたマスタ40はその先端部を版胴9の外周面上に保持される。
その後、版胴9がマスタ40の搬送速度と同じ周速度で回転駆動され、マスタ40の版胴9への巻装動作が行われる。そして1版分のマスタ40が製版されると、プラテンローラ35及び各マスタ搬送ローラ対38,39の作動が停止されると共にマスタ切断手段37が作動してマスタ40が切断される。切断されたマスタ40は版胴9の回転によって製版部3より引き出され、版胴9がホームポジションを占めることにより製版動作及び給版動作が完了する。
給版動作が完了すると、版胴9が低速で図1において時計回り方向への回転を開始すると共に、上分離ローラ44a及び給紙ローラ43が作動して給紙トレイ42上より最上位の用紙Pが1枚引き出される。このとき印圧カム23は版胴9の回転動作と同期して回転駆動されると共に、ソレノイド31がオンされてアームストッパ25が揺動され、係合角部17dと係合突起25eとの係合状態が解除される。さらに送風ファン56が作動される。引き出された用紙Pはレジストローラ対45において一時停止された後、版胴9に巻装されたマスタ40の版胴回転方向における画像領域先端部がプレスローラ10との接触部に到達する所定のタイミングでレジストローラ対45が回転駆動することにより、版胴9とプレスローラ10との接触部に向けて給送される。
レジストローラ対45の作動より若干遅れて、回転している印圧カム23の大径部23aとカムフォロア19との接触が解除されることにより印圧ばね21の付勢力によってプレスローラ10が圧接位置を占め、給送された用紙Pが版胴9上のマスタ40に圧接される。この押圧動作によりプレスローラ10と用紙Pとマスタ40と版胴9とが圧接し、インキローラ14によって版胴9の内周面に供給されたインキが図示しない版胴開孔部より滲出し、マスタ40の多孔性支持体に充填された後にマスタ40の穿孔部を介して用紙Pに転写され、いわゆる版付けが行われる。
版付けによって画像を転写された用紙Pは、剥離爪49及び送風手段52によって版胴9の外周面より剥離され、下方へと落下して用紙搬送手段50へと送られた後、用紙搬送手段50によって吸引搬送されて排紙トレイ51上に排出される。その後、版胴9が再びホームポジションまで回転して停止すると共に、ソレノイド31がオフされてプレスローラ10が離間位置で保持され、版付け動作を終えて孔版印刷装置1は印刷待機状態となる。
孔版印刷装置1が印刷待機状態となった後、図示しない操作パネル上のキーによって印刷条件が入力された後に図示しない試し刷りキーが押下されると、版胴9が設定された印刷速度に応じた周速度で回転駆動されると共に給紙部4より用紙Pが1枚だけ給送され、版付け時と同様に試し刷りが行われる。試し刷りによって画像位置及び画像濃度等が確認され、図示しない操作パネル上において印刷枚数が設定された後に図示しない印刷スタートキーが押下されると、給紙部4より用紙Pが連続的に給送されて試し刷り時と同様に印刷動作が行われる。そして設定された印刷枚数が消化されると、版胴9がホームポジションで停止して孔版印刷装置1は再び印刷待機状態となる。
上述した版付け時、試し刷り時、印刷時において、プレスローラ10による用紙Pの版胴9への圧接が行われて用紙Pの先端が版胴9とプレスローラ10との接触部に保持された後、開閉部材58が開位置を占めることにより送風ファン56からの空気流が版胴9の外周面上に巻装された製版済みのマスタ40と用紙Pの先端との間に送られるので、送風手段52からの空気流によって用紙Pの先端が激しく上下動することが防止され、これに起因する画像位置ずれ、だぶり画像、用紙の折れ、用紙のしわ等の発生が防止されつつ版胴9の外周面上より用紙Pを良好に剥離することができる。
また、開閉部材58が閉位置を占めた際には排出口57dが開放され、送風ファン56からの空気流が本実施形態においては用紙搬送手段50の上面に向けて送られるので、用紙Pの先端付近が版胴9上のマスタ40から剥離された後、用紙Pが用紙搬送手段50に吸着搬送される際に排出口57dからの空気流が用紙Pを用紙搬送手段50に押し付けるように作用し、従来の用紙搬送手段における、用紙Pの後端が用紙搬送手段の吸着搬送部を通過して行くに従い徐々に吸引面積が減少することによる吸着搬送力の低下を防止することができ、またジャンプ板55と協働して用紙後端部まで腰付けを行うこともできるので、用紙Pを排紙トレイ51まで安定して搬送することが可能となる。これにより、排紙トレイ51上での用紙Pの揃えも向上される。この効果は、厚みが厚い用紙や用紙搬送方向長さが短い用紙に対しては、用紙搬送手段による吸着搬送力が最初から弱かったり弱くなるタイミングが早くなったりし易いので、特に有効である。
第1の実施形態では、送風手段52による送風が用紙Pの先端近傍にしか行われないため、マスタ40に形成された製版画像が、その後部側すなわち製版されたマスタ40が版胴9の外周面上に巻装された際に画像領域後端側にべた画像部等の画像密度が高い部位を有する場合には、送風手段52からの送風が画像密度の高い部位において行われず、用紙Pがマスタ40の画像密度が高い部位に貼り付いて巻き上がってしまったり、用紙Pがマスタ40の画像密度が高い部位から剥離されるまでに時間がかかってインキ付着量が増加することにより画像濃度が濃くなったりしてしまうという問題点がある。
上述の問題点を解決する実施形態を第2の実施形態として以下に説明する。この第2の実施形態では、印圧カム23によってアーム部材59を揺動させることによる開閉部材58の開閉動作を行わず、図5に示す専用の揺動カム78を用いて開閉部材58の開閉動作を行う。印圧カム23はプレスローラ10の揺動動作にのみ使用され、揺動カム78、アーム部材59、回動アーム67等によって開閉手段が構成される。
揺動カム78は、2枚のカム78aと78bとを有しており、カム78aは印圧カム23の支軸23c上に固設され、カム78bは支軸23c上に回転自在に支持されている。カム78aには支軸23cを中心とした対称位置に2箇所の図示しないタップが形成されており、カム78bには各タップと対応する2箇所の長穴78cが形成されている。カム78aは、その角部78dが印圧カム23における角部23d(図2参照)と同形状となるように形成されていると共に軸方向において同位置となるように支軸23c上に配置され、カム78bは2個のねじ78eによってカム78aに固定される。
上述の構成により、揺動カム78によって第1の実施形態と同じタイミングで開閉部材58を閉位置から開位置へと変位させることができると共に、各ねじ78eを緩めてカム78bをずらすことにより揺動カム78の大径部すなわち開閉部材58が開位置を占めている割合を変化させることができ、例えばマスタ40に形成される製版画像の後半部分にべた画像等の画像密度が高い部分が存在する場合には大径部が大きくなるようにカム78bをずらして各ねじ78eで固定することにより、上述した巻き上がりあるいは画像濃度の増加といった不具合の発生を防止することができる。
図6は、本発明の第3の実施形態を採用した送風手段79を示している。この送風手段79は、第1の実施形態で示した送風手段52と比較すると、筐体57に代えて送風ファン56と同様の図示しない送風ファンをその内部に有する筐体80を用いる点においてのみ相違しており、他の構成は同一である。
一端が開放された筐体80は、その開放端部が先細り形状に形成され、送風口57aと同様の図示しない送風口が形成されている。筐体80の両側板には穴57b,57cと同様の図示しない穴が穿設されており、各穴には軸60と同様の図示しない軸が挿通されている。図示しない軸の両端は筐体80の底面に固設された台座61と同様の図示しない台座にそれぞれ回転自在に支持され、その中程には開閉部材58と同様の図示しない開閉部材が取り付けられている。筐体80の近傍にはアーム部材59と同様の図示しないアーム部材が配設されており、図示しないアーム部材が印圧カム23によって揺動されることにより、図示しない開閉部材が図示しない送風口を開く開位置と図示しない送風口を閉塞する閉位置とを選択的に占める。
筐体80の底面には一対のスライドガイド81a,81bが取り付けられており、各スライドガイド81a,81bによって遮蔽板82が図6の左右方向である用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に移動自在に支持されている。遮蔽板82の一側縁にはラック82aが形成されており、ラック82aには筐体80に回転自在に支持された小径ギヤ83aが噛合している。小径ギヤ83aはその同軸上に大径ギヤ83bを一体的に有しており、大径ギヤ83bには筐体80に取り付けられた排出口開閉手段であるステッピングモータ84の出力軸に取り付けられたピニオン84aが噛合している。図6において符号85は、遮蔽板82のホームポジションを検知するホームポジションセンサを示している。
遮蔽板82には用紙幅方向に沿って3箇所の穴部82b,82c,82dが形成されており、筐体80の底面にも用紙幅方向に沿って排出口である3箇所の穴部80a,80b,80cが形成されている。各穴部80a,80b,80cは各穴部82b,82c,82dよりも一回り小さく形成されており、穴部82b,82d間の間隔と穴部80a,80c間の間隔とが等しく、穴部82b,82c間の間隔と穴部80a,80b間の間隔とが異なるようにそれぞれ形成されている。
上述の構成より、遮蔽板82がホームポジションを占めているときには、図6に示すように各穴部80a,80b,80cが遮蔽板82によって遮蔽されており、図示しない送風ファンからの空気流は図示しない開閉部材が開位置を占めた際に図示しない送風口からのみ筐体80の外部へと流出する。用紙Pが用紙搬送手段50に到達すると、図示しない開閉部材が閉位置を占める。次に、図6に示す状態からステッピングモータ84が作動し、図7に示すように各穴部80a,82b及び各穴部80c,82dがそれぞれ連通すべく遮蔽板82が第1の位置を占めると、図示しない送風ファンからの空気流は各穴部80a,82b及び各穴部80c,82dより筐体80の外部へと流出する。また、ステッピングモータ84の作動により、図8に示すように各穴部80b,82cが連通すべく遮蔽板82が第2の位置を占めると、図示しない送風ファンからの空気流は各穴部80b,82cより筐体80の外部へと流出する。
上述の構成により、マスタ40に形成される製版画像にべた画像等の画像密度の高い部分が存在する場合に、サーマルヘッド36に対する作動信号等からマスタ40のどの部分に画像密度の高い部分が存在するかを判断し、画像密度の高い部分が画像領域の後側にあるときには遮蔽板82をホームポジションに位置させて各穴部80a,80b,80cを閉塞して送風口から排出される空気流の排出期間を長くすることができ、上述した巻き上がりあるいは画像濃度の増加といった不具合の発生を防止することができる。
また上述の構成において、例えば用紙搬送手段50が3本の無端ベルトを有すると共に孔版印刷装置1がハガキサイズからA3サイズまでの印刷が可能である場合には、B4サイズあるいはA3サイズ等の大サイズ用紙印刷時において遮蔽板82を第1の位置に移動させ、ハガキサイズやB5サイズ等の小サイズ用紙印刷時において遮蔽板82を第2の位置に移動させることにより、大サイズ用紙印刷時には用紙搬送手段50の両端に位置する無端ベルトに各穴部80a,80cからの空気流によって用紙を押圧でき、また小サイズ用紙印刷時には用紙搬送手段50の中央に位置する無端ベルトに穴部80bからの空気流によって用紙を押圧でき、如何なるサイズの用紙においてもその搬送を良好に行うことが可能となる。これは、上述した画像密度の高い部分に対する遮蔽板82の移動制御と複合可能である。
第3の実施形態では、各穴部80a,80b,80cをすべて同じ大きさとしたが、小サイズ用紙の搬送直進性を向上させるため、例えば穴部80bのみを大きくしたり穴部80bを2個設けたりしてもよい。この場合、遮蔽板82も各穴部80a,80b,80cの変更に合わせて各穴部82b,82c,82dの形状及び個数を変更すればよい。
第3の実施形態では、用紙搬送手段50に設けられた無端ベルトを3本として筐体80に3箇所の穴部80a,80b,80cを設ける構成としたが、筐体80に設ける穴部の数はこれに限られず、用紙搬送手段50に設けられる無端ベルトの数に応じて筐体80に設ける穴部の数を調整してもよい。また、第3の実施形態では用紙幅方向の一列に各穴部80a,80b,80cを設ける構成としたが、用紙搬送方向と平行に一列の各穴部80a,80b,80cを設ける構成、複数列の各穴部80a,80b,80cを設ける構成としてもよい。
なお、用紙搬送方向と平行に各穴部80a,80b,80cを設ける場合には、用紙Pが用紙搬送手段50に搬送されてくるタイミングにて、用紙Pの先端から後端にかけて空気流により用紙Pを押圧するために、最上流に位置する穴部から下流側の穴部へと順次各穴部を開放することができるように各穴部の配列を工夫することも可能である。上流側と下流側とで空気流の強さや範囲を調整するために各穴部の大きさを徐々に大きくしたり穴部の個数を増やしたりしてもよい。
本発明の一実施形態を採用した孔版印刷装置の概略正面図である。 本発明の第1の実施形態に用いられる接離手段及び送風手段を説明する概略図である。 本発明の一実施形態における係合角部と係合突起との間の所定の隙間を説明するための概略図である。 本発明の第1の実施形態に用いられる送風手段を説明する概略斜視図である。 本発明の第2の実施形態に用いられる揺動カムを示す概略図である。 本発明の第3の実施形態に用いられる送風手段における遮蔽板がホームポジションを占めた状態を示す概略図である。 本発明の第3の実施形態に用いられる送風手段における遮蔽板が第1の位置を占めた状態を示す概略図である。 本発明の第3の実施形態に用いられる送風手段における遮蔽板が第2の位置を占めた状態を示す概略図である。
符号の説明
1 孔版印刷装置
9 版胴
10 押圧手段(プレスローラ)
24 接離手段
40 マスタ
50 用紙搬送手段
52,79 送風手段
56 送風ファン
57,80 筐体
57a 送風口
57d 排出口
58 開閉部材
80a,80b,80c 排出口(穴部)
84 排出口開閉手段(ステッピングモータ)
86 開閉手段
P 用紙

Claims (11)

  1. 外周面上に製版画像が形成されたマスタを巻装する版胴と、前記外周面に対して接離自在であり前記マスタに用紙を押圧する押圧手段と、前記押圧手段を前記外周面に対して接離させる接離手段と、前記用紙と前記マスタとの接触部に送風を行い前記用紙を前記マスタより剥離する送風手段とを有する孔版印刷装置において、
    前記押圧手段により前記外周面に対して前記用紙が押圧された後に前記送風手段による送風が行われることを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 請求項1記載の孔版印刷装置において、
    前記送風手段は、送風を行う送風ファンを有する筐体と、前記筐体に形成され前記送風ファンからの空気流を前記接触部に向かわせる送風口と、前記筐体に支持され前記送風口を開放する開位置と前記送風口を閉塞する閉位置とを選択的に占める開閉部材と、前記開閉部材を開閉させる開閉手段とを有し、前記送風ファンが常時作動されると共に前記開閉部材が前記接離手段の作動に同期して開閉され、前記送風手段は前記開閉部材が開位置を占め前記送風口が開放されているときに前記接触部への送風を行い、前記開閉部材が閉位置を占め前記送風口が閉塞されているときに前記接触部への送風を停止することを特徴とする孔版印刷装置。
  3. 請求項2記載の孔版印刷装置において、
    前記開閉手段は前記接離手段による前記押圧部材の1回の接離動作中において前記開閉部材が開位置を占める割合を変更可能に構成されていることを特徴とする孔版印刷装置。
  4. 請求項2または3記載の孔版印刷装置において、
    前記筐体の内部より前記空気流を排出する開閉自在な排出口を有することを特徴とする孔版印刷装置。
  5. 請求項4記載の孔版印刷装置において、
    前記マスタより剥離された用紙を搬送する用紙搬送手段を有し、前記排出口は前記空気流を前記マスタより剥離された用紙を介して前記用紙搬送手段に向けて排出する位置に配設されていることを特徴とする孔版印刷装置。
  6. 請求項4または5記載の孔版印刷装置において、
    前記排出口の開閉が前記開閉部材によって行われ、前記開閉部材が開位置を占めているときに前記排出口が閉塞され、前記開閉部材が閉位置を占めているときに前記排出口が開放されることを特徴とする孔版印刷装置。
  7. 請求項4または5記載の孔版印刷装置において、
    前記排出口の開閉を行う第1の排出口開閉手段を有し、第1の排出口開閉手段は前記製版画像の画像密度が高い部位に対応して前記排出口を閉塞することを特徴とする孔版印刷装置。
  8. 請求項5記載の孔版印刷装置において、
    前記排出口が前記用紙の幅方向に複数設けられ、前記各排出口の開閉を個別に行う第2の排出口開閉手段を有し、第2の排出口開閉手段は前記用紙の幅に対応して前記各排出口を開閉することを特徴とする孔版印刷装置。
  9. 請求項5記載の孔版印刷装置において、
    前記排出口が前記用紙の幅方向に複数設けられ、前記各排出口の開閉を個別に行う第3の排出口開閉手段を有し、第3の排出口開閉手段は前記製版画像の画像密度が高い部位に対応して前記各排出口を閉塞すると共に、前記用紙のサイズに対応して前記各排出口を開閉することを特徴とする孔版印刷装置。
  10. 請求項5記載の孔版印刷装置において、
    前記排出口が前記用紙の搬送方向に複数個設けられ、前記各排出口の開閉を個別に行う第4の排出口開閉手段と、用紙の搬送方向長さを予め検出する用紙長さ検出手段とを有し、第4の排出口開閉手段は前記用紙長さ検出手段の検出結果に基づき搬送されてくる用紙の先端に向けて用紙搬送方向最上流位置の前記排出口から前記各排出口を順次開放し、最終的には用紙の後端に向けて用紙搬送方向最下流位置の前記排出口のみを開放することを特徴とする孔版印刷装置。
  11. 請求項10記載の孔版印刷装置において、
    前記排出口が前記用紙の搬送方向に複数個かつ前記用紙の幅方向に複数列設けられ、前記各排出口の開閉を個別に行う第5の排出口開閉手段と、用紙の搬送方向長さを予め検出する用紙長さ検出手段とを有し、第5の排出口開閉手段は前記製版画像の画像密度、用紙の幅及び長さに対応して前記各排出口を開閉することを特徴とする孔版印刷装置。
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