JPH11158607A - ZnO系焼結体およびその製法 - Google Patents
ZnO系焼結体およびその製法Info
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- JPH11158607A JPH11158607A JP9327613A JP32761397A JPH11158607A JP H11158607 A JPH11158607 A JP H11158607A JP 9327613 A JP9327613 A JP 9327613A JP 32761397 A JP32761397 A JP 32761397A JP H11158607 A JPH11158607 A JP H11158607A
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Abstract
発生が少なく、特性の優れた透明導電性膜を効率よく成
膜することが可能であり、かつ、生産性よく安価なスパ
ッタリングターゲット用ZnO系焼結体を提供する。 【解決手段】 本願発明のZnO系焼結体は、1〜9原
子%の硼素を含有し、実質的に亜鉛と硼素の複合酸化物
粒子からなり、焼結密度が4.8g/cm3 以上で、か
つ結晶平均粒径が4〜15μmで、硼素の偏析径が10
μm以下である。
Description
によって透明導電性膜を形成する際に用いられるスパッ
タリング用ターゲットに関する。
導電性膜には、比抵抗値の低いIn2O3−SnO2(I
TO)膜やZnO−Al2O3(AZO)膜が使われるよ
うになってきている。これらの膜は、スパッタリング用
ターゲットを原料としたスパッタリング法によって形成
され、加熱した基板上に成膜することにより、比抵抗値
2×10-4Ω・cm程度を達成させることができる。
現在では、ITOは、その主成分であるIn2O3が高価
であるため、コスト面で問題があり、一方、AZOは、
その原料粉末が安価であるのでコスト面では問題ない
が、低抵抗な膜を得るための最適な成膜条件の範囲が狭
いという問題や、800nm〜1500nmの波長域
(近赤外領域)における透過率が低下する問題などを抱
えている。特に、太陽電池の電極として用いる場合、近
赤外領域における透過率の低下は大きな問題であり、エ
ネルギー変換効率の悪化原因になっている。
産性に問題なく低抵抗かつ高透過率を有するZnO−B
2O3(BZO)膜が、AZOに代わって注目されつつあ
る。BZO膜を得るために用いられるターゲット材に
は、結晶平均粒径を2μm以下とするために850〜1
100℃にてホットプレスを行うBZO焼結体が特開平
6−2130号公報に開示されている。しかし、このよ
うにして得られたBZO焼給体をターゲットとして用い
てDCスパッタリング成膜を行うと、局所的に異常放電
が多発する。異常放電が頻繁に起こると、プラズマ放電
状態が不安定となって、安定した成膜が行われない。こ
のため、膜特性が悪化するという問題が生じている。
従来の問題点を解決し、DCスパッタリング中の異常放
電の発生が長期的に少なく、特性の優れた膜を効率よく
成膜することが可能であり、かつ、生産性に優れていて
安価なスパッタリングターゲット用ZnO系焼結体を提
供することを目的とする。
体は、1〜9原子%の硼素を含有し、実質的に亜鉛と硼
素の複合酸化物からなる。このZnO系焼結体は、焼結
密度が4.8g/cm3 以上で、結晶平均粒径が5〜1
5μmであることが好ましい。また、硼素の偏析径が1
0μm以下であることが好ましい。更に空孔の最大径が
5μm以下であることが好ましい。
公知の製法によって作製したBZO焼結体を用いて異常
放電発生原因について本発明者が検討を行った結果、得
たものである。すなわち、特開平6−2130号公報に
よれば、850〜1100℃の焼結温度でホットプレス
することより、容易にBZO焼結体を得ることができ
る。しかし、得られたBZO焼結体をターゲット材とし
て用いてDCスパッタリングにて成膜を行うと、局所的
に異常放電が多発し、このような場合には安定な成膜が
できないことがわかった。
解析を行い、その結果、前述の異常放電を抑制するには
以下のことが有効であることが分かった。
あって、亜鉛と硼素の複合酸化物の結晶平均粒径が4〜
15μmであること、(2)硼素の偏析径が10μm以
下であること、(3)焼結体内部に存在する空孔の最大
径が5μm以下であること。
異常放電の発生が少ない焼結体を得ることできる。しか
し、このような焼結体を作製するためには、以下のこと
を留意して製造しなければならない。
均一次粒子径および空孔径は、焼結体破断面を鏡面研磨
した後、熱腐食によって粒界を析出させ、SEM観察に
て測定する。また、抵抗値は、焼結体破断面を鏡面研磨
した後、焼結体中心付近の表面を四探針法によって測定
する。
面研磨した後、EPMA線分析によって一定の長さを測
定し、硼素濃度の分布を見ることで判断される。
子について以下に説明する。
加して焼成を行う場合の問題点として、B2O3の溶融に
よる欠陥の生成が挙げられる。常圧焼成法の場合、HP
法に比べて高温域で焼成を行うために、B2O3の溶融に
よる焼結体内の欠陥は増加しやすい。つまり、B2O3は
600℃近傍で溶融を開始し、B2O3同士による融着、
粗大化が行われ、焼結体内に偏析が生じる。そして10
00℃近傍から偏析は液相となる。液相の生成により急
激な焼結収縮が行われて、体積は収縮する。一方、液相
となったB2O3相は、焼結途中で蒸発しやすい。また、
B2O3相とZnO相は濡れ性が悪い。そのために、液相
部もしくは液相の周囲には空孔が生成し、焼結の進行と
共に空孔は粗大化を起こす。これが原因で異常放電が多
発するので空孔を消滅させなければならない。また空孔
を制御しなければ4.8g/cm3 以上の焼結密度を達
成することができない。
結しているのでB2O3が液相になっても流動機構によっ
てその周囲に空孔は発生しないが、やはり、硼素の偏析
径は増加する。偏析径が大きいとスパッタリング時に問
題が生じる。つまり、硼素濃度の高い偏析部は抵抗が高
いため、偏析部で異常放電が発生し、その結果、局部的
な加熱によって偏析部は溶融して空洞化する等の問題が
生じる。このためBZO膜の比抵抗値は悪化する。
ためにB2O3をZnOとを複合化させておく方法を用い
る。その結果B2O3の焼結挙動は改善され、焼結中に偏
析、空孔が生じないためスパッタリング時の異常放電を
抑制することができる。B2O3を原料粉末の段階でZn
Oと複合化させておくと、焼結におけるB2O3の溶融が
防止され、ZnOとの濡れ性が改善されるため、空孔発
生は抑制される。また、複合化以外の焼結密度増大方法
として、焼結中に酸素導入を行う方法が有効である。
結体(BZO焼結体)がスパッタリング成膜に必要な導
電性を示すのは、主成分であるZnOの酸素欠損による
ものといわれている。B2O3を微量添加し、高温中で焼
結することによって、B2O3はZnO相中に固溶され、
Zn原子とB原子の一部の置換が行われたり、B原子が
Zn原子の格子間に侵入したりする。これにより酸素空
孔が増加する。従って、酸素欠損を生じ、焼結体の体積
抵抗率を低減できる。結果、体積抵抗率が低くなるとス
パッタリング時の投入電力が抑えられるために、BZO
膜へのダメージが少なくなって良好な比抵抗値のBZO
膜を得ることができる。
終了後に無酸素処理を加えることによって、酸素欠損を
促進させ、一層の低抵抗化を図ることも可能である。
と、焼結体の抗折力が弱いために、成膜時に急激なパワ
ーをかけると割れが発生したり、結晶粒の脱落が生じた
りする。この結果、局所的な異常放電が多発する。よっ
て、亜鉛と硼素の複合酸化物の結晶粒子(化合物相、固
溶相などを含む)の結晶平均粒径を4〜15μm以内に
する。
得るための原料であるZnO粉末は、単体、もしくは下
記に示す複合化粉末として用いる。単体で用いる際には
平均粒径が1μm以下の粉末を用いる。B2O3相は、融
点が低く、焼結途中で溶融蒸発してしまうため、あらか
じめB2O3粉末をZnO粉末と複合化する。
望の組成となるように配合し、混合を行った後、仮焼を
1100℃以下にて行い、必要であればさらに粉砕を行
えば平均一次粒子径が5μm以下の複合化粉末が得られ
る。あるいは、後述の共沈法等によって作製された水酸
化物粉末を1000℃以下にて仮焼すれば複合化粉末が
容易に得られる。ただし、上記複合化粉末を用いて常圧
焼結法にて焼結体を得る場合には、複合化のための仮焼
温度は500〜800℃の範囲内が好ましい。800℃
以上で行うと複合化粉末は粗大化され、平均一次粒子径
が5μmより大きくなって焼結性が失われて、本発明で
目的とする焼結密度を達成することができなくなる。
るか、あるいは、さらにZnOの粉末単体と合わせて所
望の組成となるように配合し、混合を行って焼結原料と
することもできる。
沈法での水酸化物粉末の作製方法を以下に示す。まず、
硫酸亜鉛、塩化亜鉛等を水に溶かして水溶液化するか、
もしくは硫酸、塩酸にて金属亜鉛を溶かした溶液を水で
希釈して水溶液化する。その後、水溶液中に硼酸塩、硼
酸、硼酸ナトリウム等を添加し、さらにpHを制御する
ためのアンモニア等のアルカリ類からなる沈殿剤を投入
して中和を行う。次に、固液分離を行い、得られた沈殿
物を濾過後、水洗、粉砕した後に乾燥して複合水酸化物
とする。
ールミル、振動ミル等を用いることができるが、均一微
細な結晶粒および空孔を得るには、凝集体の解砕効率が
高く、添加物の分散状態も良好となる湿式ボールミル混
合法が最も好ましい。ただしホットプレスを用いる場合
には、粉末への吸湿を避けるために、乾式ボールミル、
Vブレンダー等が適用される。湿式ボールミル混合時間
は12〜72時間、乾式ボールミル混合時間は8〜24
時間の範囲が好ましい。湿式混合時間が12時間未満で
あると、均一微細な結晶粒および空孔を得ることができ
ない。また、湿式混合時間が72時間を越えるのは、混
合粉末中に不純物が多く混入するため好ましくない。乾
式混合の場合も同様な理由から混合時間が規制される。
だけ添加し、同時に混合を行う。バインダー種には、ポ
リビニルアルコール、酢酸ビニル等が用いられる。
ラリーは、乾燥造粒後、金型または冷間静水圧プレスに
て1ton/cm2 以上の圧力で成形を行う。乾式混合
によって得られた混合粉末は、そのまま、金型または冷
間静水圧プレスにて1ton/cm2以上の圧力で成形
を行う。
得る焼結方法には、ホツトプレス・酸素加圧・熱間静水
圧等の焼結方法を用いることができるが、焼結法には常
圧焼結法を用いることが好ましい。なぜなら、常圧焼結
法には、製造コストを低減しやすいうえ、容易に大型焼
結体を製造しやすいなどの利点があるからである。
成形体を大気中にて焼結を行う。
で酸素を導入して焼結を行うことも可能である。しか
し、酸素の導入により酸素欠損が抑制され、抵抗値が増
大する恐れがある。酸素を導入する場合の酸素流量とし
ては、2〜20リットル/分が好ましい。2リットル/
分未満であると、ZnOの蒸発抑制(密度増大)効果は
薄れ、20リットル/分を超えると、その流量によって
焼結炉内が冷却され、均熱性が低下してしまう。
し、表面抵抗を一層低下させたい場合には、焼結中に無
酸素処理を施すことも可能である。
素などの還元ガスやアルゴン、ヘリウム、窒素などの不
活性ガスを導入して達成される。しかし、無酸素雰囲気
にすると、ZnOやB2O3の蒸発が活発化し、これらの
蒸発で焼結密度が低下する。特に、1300℃より高い
温度での焼結中の無酸素処理は行えない。
℃、好ましくは1000〜1300℃が良い。この際の
焼結時間は15時間以下とする。900℃未満である
と、4.8g/cm3 以上の焼結密度を得ることができ
ない。一方、1400℃を超えるか、または焼結時間が
15時間を超えると、ZnOやB2O3の蒸発の活発化に
より焼結密度が低下したり、著しい結晶粒成長により結
晶粒径、空孔の粗大化を来たし、異常放電発生の原因に
なる。
00〜1300℃の温度範囲の昇温速度を1〜10℃/
分にする必要がある。つまり、600〜1300℃間
は、特にZnOの焼結が最も活発化する温度範囲であ
り、この温度範囲での昇温速度が1℃/分より遅いと、
結晶粒成長が著しくなって、本目的を達成することがで
きない。また、昇温速度が10℃/分より速いと、焼結
炉内の均熱性が低下し、その結果、焼結中の収縮量に分
布が生じて、焼結体は割れてしまう。
空中またはアルゴン雰囲気中で900〜1300℃の範
囲内、その際のプレス圧は200〜400Kg/cm2
が好ましい。
層低下させたい場合には、焼結終了後に無酸素処理を施
すことでも目的は達成される。
終了後、冷却した後に、あるいは降温中に真空中にて8
00℃以上の温度に加熱すれば目的を達成できる。具体
的には、以下の方法にて行うことができる。まず、焼結
終了後、そのまま炉内で900〜1300℃の所定温度
まで5〜20℃/分にて降温し、該所定温度に30分〜
5時間保持しつつ、不活性ガスや還元ガスを2〜20リ
ットル/分の割合で導入する。1300℃以上で無酸素
処理を行うと、ZnOやB2O3の蒸発が活発化して、焼
結密度の低下、または組成ずれを来すばかりか、炉材や
ヒータの寿命を縮めて生産性を悪化させる。900℃以
下であると、無酸素処理効果が薄れ、表面抵抗値を大幅
に低下させることができない。また導入ガス量が2リッ
トル/分未満であると、無酸素処理の効果は薄れ、その
導入量は多いほど該効果が高いが、20リットル/分を
超えると、その流量によって焼結炉内が冷却され、均熱
性が低下する。
方法を以下に説明する。
末中にB2O3粉末を40重量%添加して、乾式ボールミ
ルにて5時間混合し、その後700℃、3時間にて仮焼
して、平均一次粒子径が1.5μmの複合化粉末を得
た。この複合化粉末を平均一次粒子径が0.1μmのZ
nO粉末中に10重量%添加して原料粉末とした。
れ、硬質ZrO2 ボールを用いて、湿式ボールミル混合
を18時間行った。なお、混合を行う際に、バインダー
としてポリビニルアルコールを1重量%添加した。
燥造粒し、造粒物を冷間静水圧プレスにて3ton/c
m2 の圧力で成形し、直径100mm、厚さ8mmの円
盤状の成形体を得た。
までは0.5℃/分の速度で昇温し、酸素ガスを10リ
ットル/分の流速で導入しながら、600〜800℃ま
では1℃/分の速度で、さらに800〜1100℃の温
度範囲では3℃/分の速度で昇温した。その後、110
0℃にて5時間の保持を行った。
体の一部を切断して、切断面を鏡面研磨し、EPMA線
分析にて硼素の濃度分布を測定し、これから偏析径を測
定した。また、同試料を熱腐食して、SEM観察によっ
て平均結晶粒径および空孔径を測定した。
た焼結体を直径75mm、厚さ6mmの円盤状に加工し
て、スパッタリング用ターゲットを作製し、このターゲ
ットを用いてDCマグネトロンスパッタリング法によっ
て膜厚5000オングストローム(A)の成膜を行っ
た。スパッタリング条件は、投入電力200W、Arガ
ス圧0.3Paに固定した。そして実験開始から10時
間経過後の10分間当たりに発生する異常放電回数、さ
らに成膜初期において基板温度が室温の時の膜の比抵抗
値と、1000nmおよび1500nmの波長域におけ
る透過率を測定した。得られた結果を表1に示す。
り、すなわち硫酸亜鉛を溶かして得た水溶液中に硼酸を
溶かし込み、アンモニアにて中和させた後に、沈降した
沈殿物を濾過し、水洗、粉砕、乾燥することにより、B
2O3を30重量%含有するZnO・B2O3水酸化物粉末
を得た。
0℃、3時間の条件にて仮焼し、平均一次粒子径が0.
6μmの複合化粉末を得た。この複合化粉末を、平均一
次粒子径が0.1μmのZnO粉末中に2重量%添加し
て原料粉末とした。
ZrO2 ボールにより湿式ボールミル混合を18時間行
った。なお、混合を行う際に、バインダーとしてポリビ
ニルアルコールを1重量%添加した。こうして得たスラ
リーを取り出して乾燥造粒した後、造粒物を冷間静水圧
プレスにて3ton/cm2 の圧力で成形し、直径10
0mm、厚さ8mmの円盤状の成形体を得た。
までは0.5℃/分の速度にて昇温し、600〜800
℃の温度範囲では1℃/分の速度にて昇温し、800〜
1300℃の温度範囲では3℃/分の速度にて昇温し
た。その後、1300℃にて5時間の保持を行った。
測定および試験を行った。その結果を表1に示す。
沈法によりB2O3を30重量%含有するZnO・B2O3
水酸化物粉末を得た。このZnO・B2O3水酸化物を7
00℃、3時間の条件にて仮焼し、平均一次粒子径が
0.7μmの複合化粉末を得た。この複合化粉末を平均
一次粒子径が0.1μmのZnO粉末中に5重量%添加
して原料粉末とした。
ZrO2ボールにより乾式ボールミル混合を5時間行っ
た。その後、原料粉末を取り出して、100mm径のホ
ットプレスにて400kg/cm2 の圧力を加えつつ、
1100℃にてアルゴン中で1時間焼結した。
測定および試験を行った。その結果を表1に示す。
によって作製されたZnO−50重量%B2O3水酸化物
を600℃3時間にて仮焼して得た平均一次粒子径が
0.6μmの複合化粉末を、平均一次粒子径が0.1μ
mのZnO粉末中に、3重量%添加して原料粉末とし
た。
ZrO2 ボールを用いて湿式ボールミル混合を18時間
行った。なお、混合を行う際、バインダーとしてポリビ
ニルアルコールを1重量%添加し、同時に混合を行っ
た。
た後、造粒粉を冷間静水圧プレスにて3ton/cm2
の圧力で成形し、直径100mm厚さ8mmの円盤状の
成形体を得た。
0℃まで0.5℃/分にて昇温した後、酸素ガスを10
リットル/分で導入しながら、600〜800℃まで1
℃/分、800〜1100℃まで3℃/分にて昇温し
た。その後1100℃にて5時間保持を行った。得られ
た焼結体について実施例1と同様の測定および試験を行
い、その結果を表1に示した。
素処理]共沈法によって作製されたZnO−50重量%
B2O3水酸化物を600℃3時間にて仮焼して得た平均
一次粒子径が0.6μmの複合化粉末を、平均一次粒子
径が0.1μmのZnO粉末中に3重量%添加して原料
粉末とした。
ZrO2 ボールを用いて湿式ボールミル混合を18時間
行った。なお、混合を行う際、バインダーとしてポリビ
ニルアルコールを1重量%添加し、同時に混合を行っ
た。
後、造粒粉を冷間静水圧プレスにて3ton/cm2 の
圧力で成形し、直径100mm厚さ8mmの円盤状の成
形体を得た。
0℃まで0.5℃/分にて昇温した後、酸素ガスを10
リットル/分で導入しながら、600〜800℃まで1
℃/分、800〜1100℃まで3℃/分にて昇温し
た。その後1100℃にて5時間保持を行った。本焼結
終了後、1000℃まで10℃/分にて昇温し、アルゴ
ンガスを10リットル/分導入して無酸素雰囲気とし、
1時間保持した。得られた焼結体について実施例1と同
様の測定方法および試験を行い、その結果を表1に示し
た。
のZnO粉末中に、平均一次粒子径が2μmのB2O3粉
末を4重量%添加して原料粉末とした。
ZrO2 ボールにより湿式ボールミル混合を18時間行
った。なお、混合を行う際、バインダーとしてポリビニ
ルアルコールを1重量%添加した。こうして得たスラリ
ーを取り出して、乾燥造粒した後、造粒物を冷間静水圧
プレスにて3ton/cm2 の圧力で成形し、直径10
0mm、厚さ8mmの円盤状の成形体を得た。この成形
体を大気中にて600℃までは0.5℃/分の速度にて
昇温し、600〜1100℃の温度範囲では0.5℃/
分の速度にて昇温した。その後、1100℃にて5時間
の保持を行った。得られた焼結体について実施例1と同
様の測定および試験を行った。その結果を表1に示す。
のZnO粉末中に、平均一次粒子径が2μmのB2O3粉
末を4重量%添加して原料粉末とした。
ZrO2 ボールにより乾式ボールミル混合を5時間行っ
た。その後、原料粉末を取り出して、アルゴン中、11
00℃の温度で、100mm径のホツトプレスにて30
0kg/cm2 の圧力を加えつつ、1時間焼結した。得
られた焼結体について実施例1と同様の測定および試験
を行った。その結果を表1に示す。
に構成されているので、DCスパッタリング中の異常放
電の発生が長期にわたって少なく、特性のすぐれた透明
導電性膜を効率よく安価に成膜できる。
Claims (6)
- 【請求項1】 1〜9原子%の硼素を含有し、実質的に
亜鉛と硼素の複合酸化物からなることを特徴とするZn
O系焼結体。 - 【請求項2】 焼結密度が4.8g/cm3 以上である
ことを特徴とする請求項1に記載のZnO系焼結体。 - 【請求項3】 結晶平均粒径が4〜15μmであること
を特徴とする請求項1または2に記載のZnO系焼結
体。 - 【請求項4】 硼素の偏析径が10μm以下であること
を特徴とする請求項1または2に記載のZnO系焼結
体。 - 【請求項5】 内部に存在する空孔の最大径が5μmで
あることを特徴とする請求項1または2に記載のZnO
系焼結体。 - 【請求項6】 ZnO粉末とB2O3粉末を仮焼して得た
複合化粉末、あるいは共沈法によって作製したZnO−
B2O3の水酸化物を仮焼して得た複合化粉末から主とし
てなる原料を成形した成形体を酸素含有雰囲気あるいは
無酸素雰囲気で焼結することを特徴とするZnO系焼結
体の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9327613A JPH11158607A (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | ZnO系焼結体およびその製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9327613A JPH11158607A (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | ZnO系焼結体およびその製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11158607A true JPH11158607A (ja) | 1999-06-15 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9327613A Pending JPH11158607A (ja) | 1997-11-28 | 1997-11-28 | ZnO系焼結体およびその製法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11158607A (ja) |
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