JPH11157574A - 電子部品用テープ状包装体におけるエンボスキャリアテープの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品収容部３を長手方向に適宜ピッチの間隔
で形成したエンボスキャリアテープ１の上面に、カバー
テープ４を載せ、その左右両側縁の部分を互いに熱圧着
して成るテープ状包装体において、前記カバーテープ４
をエンボスキャリアテープ１に対してその長手方向に沿
って略同じ強度で熱圧着することができるようにする。 【手段】 前記エンボスキャリアテープ１のうち左右両
側縁１ａ，１ｂの部分に、上向きに突出の脹らみ部５，
６をエンボスキャリアテープの長手方向に延びるように
設けて、この部分に熱圧着を集中する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、チップ抵抗器等の
電子部品を一つずつ一列状に並べた状態で包装するよう
にした電子部品用テープ状包装体において、この包装体
に使用するエンボスキャリアテープの構造に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】一般に、この種のエンボスキャリアテー
プは、合成樹脂製テープに、電子部品に対する部品収容
部を、エンボス成形によって、当該テープの長手方向に
沿って適宜ピッチの間隔で一体的に形成したもので、こ
のエンボスキャリアテープの上面に、その各部品収容部
内に電子部品を装填したのち、例えば実公平４−５１１
３６号公報のように、カバーテープを熱圧着して、前記
各部品収容部を塞ぐことにより、電子部品を前記各部品
収容部内に密封するように包装するものである。

【０００３】また、この種のテープ状包装体において、
これに包装した電子部品をプリント基板等に対して一つ
ずつ自動供給するに際しては、そのエンボスキャリアテ
ープの上面におけるカバーテープを剥離したのち、部品
収容部内の電子部品を真空吸着式コレットにて吸着して
部品収容部内から取り出し、プリント基板等における所
定の装填箇所に供給することが行われる。

【０００４】更にまた、この種のテープ状包装体におい
ては、そのエンボスキャリアテープの上面にカバーテー
プを載せたのち、その左右両両側の各々を、一対の加熱
型にて挟み付けることにより、このカバーテープをエン
ボスキャリアテープに対して熱圧着するようにしてお
り、このカバーテープの熱圧着に際して、その熱圧着が
強いと、このカバーテープの剥離によって電子部品が脱
落することを防止できるが、その反面、電子部品の自動
供給に際して前記カバーテープを容易に剥離することが
できない事態が発生し、また、その熱圧着が弱いと、電
子部品の自動供給に際して前記カバーテープを容易に剥
離することができるが、その反面、カバーテープが不測
に剥離して電子部品の脱落が発生することになる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来における
テープ状包装体は、そのエンボスキャリアテープにおけ
る左右両側の部分を平面状に構成して、この平面状の部
分に対して、カバーテープを熱圧着するように構成して
おり、広い面積の部分を熱圧着を行うものであることに
より、熱圧着の強度が、長手方向について部分的に強く
なったり、弱くなったりすると言うように、熱圧着強度
の長手方向に沿ったバラツキが大きくなるから、長手方
向の有る部分においてカバーテープの剥離不能を招来し
たり、或いは、長手方向の別の部分にカバーテープが不
測に剥離して電子部品の脱落を招来したりすることが多
発すると言う問題があった。

【０００６】本発明は、この問題を解消できるようにし
たエンボスキャリアテープの構造を提供することを技術
的課題とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この技術的課題を達成す
るため本発明は、「部品収容部を長手方向に沿って適宜
ピッチの間隔で形成したエンボスキャリアテープと、こ
のエンボスキャリアテープの上面に熱圧着するカバーテ
ープとから成るテープ状包装体において、前記エンボス
キャリアテープのうち部品収容部を挟んで左右両側縁の
部分に、上向きに突出する脹らみ部を、当該脹らみ部が
エンボスキャリアテープの長手方向に延びるように設け
る。」と言う構成にした。

【０００８】

【発明の作用・効果】このように、エンボスキャリアテ
ープのうち部品収容部を挟んで左右両側縁の部分に、上
向きに突出する脹らみ部を、当該脹らみ部がエンボスキ
ャリアテープの長手方向に延びるように設けることによ
り、このエンボスキャリアテープの上面にカバーテープ
を載せたのち、その左右両側の各々を、一対の加熱型に
て挟み付けてカバーテープをエンボスキャリアテープに
対して熱圧着するに際し、前記エンボスキャリアテープ
に設けた脹らみ部に、熱圧着を集中することができるか
ら、カバーテープをエンボスキャリアテープに対してそ
の長手方向に沿って略同じ強度で熱圧着することがで
き、熱圧着強度の長手方向に沿ったバラツキを小さくす
ることができるのである。

【０００９】従って、本発明によると、長手方向の有る
部分においてカバーテープの剥離不能が発生したり、或
いは、長手方向の別の部分にカバーテープが不測に剥離
して電子部品が脱落したりすることを大幅に低減できる
効果を有する。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図１
〜図５の図面について説明する。この図において、符号
１は、比較的硬い合成樹脂シート製のエンボスキャリア
テープを示す。このエンボスキャリアテープ１には、チ
ップ抵抗器等の電子部品２を一つずつ装填するための部
品収容部３が、長手方向に沿って適宜ピッチの間隔で形
成されており、また、このエンボスキャリアテープ１の
うち前記部品収容部３の左右両側における側縁部１ａ，
１ｂのうち一方の側縁部１ａには、送り孔１ｃが穿設さ
れている。

【００１１】また、符号４は、前記エンボスキャリアテ
ープ１の上面に対するカバーテープを示す。前記エンボ
スキャリアテープ１を、その長手方向に移送しながら、
その各部品収容部３内に電子部品２を一つずつ装填した
のち、このエンボスキャリアテープ１の上面に、カバー
テープ４を載せるように供給し、次いで、エンボスキャ
リアテープ１における左右両側縁部１ａ，１ｂと、カバ
ーテープ４の左右両縁部との各々を、図５に二点鎖線で
示すように、一対の加熱型Ａ１，Ａ２、Ｂ１，Ｂ２とで
挟み付けることにより、カバーテープ４をエンボスキャ
リアテープ１に対して熱圧着するのである。

【００１２】この場合において、本発明においては、前
記エンボスキャリアテープ１における左右両側縁部１
ａ，１ｂの部分に、上向きに突出に脹らみ部５，６を、
当該両脹らみ部５，６がエンボスキャリアテープ１の長
手方向に延びるように設けるのである。なお、この両脹
らみ部５，６は、各部品収容部３をエンボス加工によっ
て成形するとき同時に成形する。

【００１３】このように、エンボスキャリアテープ１に
おける左右両側縁部１ａ，１ｂの部分に、上向きに突出
に脹らみ部５，６を、当該両脹らみ部５，６がエンボス
キャリアテープ１の長手方向に延びるように設けること
により、前記エンボスキャリアテープ１の上面にカバー
テープ４を載せたのち一対の加熱型にて挟み付けてカバ
ーテープ４をエンボスキャリアテープ１に対して熱圧着
するに際し、前記エンボスキャリアテープ１に設けた両
脹らみ部５，６に、熱圧着を集中することができるか
ら、カバーテープ４をエンボスキャリアテープ１に対し
てその長手方向に沿って略同じ強度で熱圧着することが
でき、熱圧着強度の長手方向に沿ったバラツキを小さく
することができるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示す一部切欠斜視図であ
る。

【図２】図１のII−II視断面図である。

【図３】図１のIII −III 視断面図である。

【図４】図１のIV−IV視断面図である。

【図５】図１のＶ−Ｖ視断面図である。

【符号の説明】

１ エンボスキャリアテープ １ａ，１ｂ エンボスキャリアテープの左右
両側縁部 ２ 電子部品 ３ 部品収容部 ４ カバーテープ ５，６ 脹らみ部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】部品収容部を長手方向に沿って適宜ピッチ
   の間隔で形成したエンボスキャリアテープと、このエン
   ボスキャリアテープの上面に熱圧着するカバーテープと
   から成るテープ状包装体において、 前記エンボスキャリアテープのうち部品収容部を挟んで
   左右両側縁の部分に、上向きに突出する脹らみ部を、当
   該脹らみ部がエンボスキャリアテープの長手方向に延び
   るように設けたことを特徴とする電子部品用テープ状包
   装体におけるエンボスキャリアテープの構造。