JP2000042819A - パッケージの形成方法 - Google Patents
パッケージの形成方法Info
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Abstract
内に移行することにより、美観を良好にすると共に、平
面度を高めることができるパッケージの形成方法を提供
する。 【構成】 金属板に電子部品と配線基板を配設するため
のパッケージの形成方法であって、このパッケージ1
は、所定の板厚を有する金属板10の一方面側10aか
らプレス等により凹所2aを押圧形成して金属板10の
他方面10b側に凹所2aの金属を移行させて凸部3を
突出形成し、この凸部3を切削加工により切削した後、
凹所2aに対応した他方面10b側からプレス等により
押圧して凹所2aの底板10cを一方面10a側に移行
させることにより、金属板10の他方面10bに凹部2
を形成する。
Description
を収納するための凹部を形成した、いわゆるスティフナ
に用いるキャビティ型のパッケージに関するものであ
り、詳しくは、金属板に塑性加工によって凹部を形成し
た電子部品用のパッケージに関する。
集積回路やハイブリッド回路等に代表される電子部品の
パッケージも小型化、高密度化が進んでいる、これらを
支える技術として、TABフィルムやフレキシブルプリ
ント基板等の配線基板を用い、この配線基板上に形成し
た数十本から数百本の端子部と上記半導体集積回路の端
子部を、ワイヤボンディングやフリップチップにより電
気的に接続する高密度実装技術が実用化されている。し
かしながら、上記配線基板には剛性がなく、反りが発生
するために補強が必要になり、スティフナと呼ばれる中
央に窓枠を形成した金属板が使用されるに至った。さら
に、上記半導体集積回路は、高密度化に伴って発熱量が
増加することから、パッケージの放熱のためにヒートス
プレッダが併用される。
上記スティフナとヒートスプレッダを接着剤により接着
接合したもの、或いは、両者を金属板により一体化した
放熱板一体型も提案されている。この放熱板一体型とし
ては、比較的肉薄の金属板を絞り加工によって上記半導
体集積回路を収納するための凹部を形成した絞りタイプ
と、金属板の一方面のみに凹部を形成したキャビティタ
イプの二つのタイプに大別される。しかし、上記スティ
フナに求められる特性として重要な、十分な剛性と平坦
性の点からキャビティタイプが優れている。
する方法としては、プレスによる押圧パンチを用いた押
圧加工、或いは化学的なエッチング加工法によって、底
部に肉薄の板厚を残すようにして、金属板に所定形状の
凹部を形成する方法が知られている。
凹部の体積分の金属が底部及び周囲に押し込まれること
から、周囲の金属部分がカーリングしてしまい、平面度
が矯正不能な状態になる。このため、平面度を要求され
るパッケージとしては致命的な問題になる。また、化学
的なエッチング加工方法は、エッチング時間が長いた
め、大量生産には不向きであり、必然的にコストアップ
になること、さらには、エッチング加工の制御の限度か
ら寸法精度が悪くなり、実用化には限界が生ずる問題が
ある。
号において、上記従来技術が有する問題点を一掃し、こ
の種のパッケージに好適な形成方法を提案した。図10
は新規に提案した解決方法による工程を示し、以下にそ
の概要を説明する。
を示している。図10(B)は第1の押圧工程を示し、
プレス機のダイ104に対して位置決め固定した金属板
100に対して一方面100a側からパンチ105によ
って凹部102を形成すると共に、金属板100の他方
面100b側に凸部103を突出形成する。
し、この押圧工程によって金属板100の他方面100
b側に形成された凸部103を、カッター106によっ
て他方面100bと同一面となるように基端から切削す
る。尚、この切削による底部100cが凹部102方向
に変位することを阻止するために、底部100cを押圧
工具107により押圧する。
面100a側には、図11に示す凹部102が形成さ
れ、この凹部102の底面には、比較的肉薄な所定の板
厚の底板100cが形成される。以上の形成方法によれ
ば、押圧工程と切削工程によって所望の深さの凹部10
2を形成すると共に、各切削工程において凸部103を
肉薄の状態で切削するので、金属板100がカーリング
することなく、しかも、底板100cを破損せることな
く形成できる等の特徴がある。
方法は、カッター106により金属板100の他方面1
00b側に形成された凸部103を切削することから、
図11に示すように、金属板100の他方面100b側
にヘアライン状の切削痕HLが形成される。パッケージ
に使用する場合は、他方面100b側を露出させてブラ
ンド名や機種名等を表記することから、美観を良好にす
ることが要求される。このため、他方面100b側に生
じた切削痕HLを除去しなければならない。この切削痕
HLは、カッター106以外にフライス加工やグライン
ダーを用いても同様に生じる。
100の他方面100b側をフィニッシング加工により
平面研磨したり、バフ等を用いて仕上げ加工を施す方法
が一般に知られている。また、逆に金属板100の他方
面100b側全面にサンドブラスト等による梨地加工を
施し、切削痕HLを目立たなくする方法もある。
痕を除去するために金属板自体を削ることから、削り代
を取らなくてはならず、このため、板厚寸法の管理が困
難になる。また、上記各方法は削り粉等の粉体が発生し
たり、付着することがあるため、これらを除去するため
の洗浄工程が更に付加され、必然的にコストアップにな
る問題がある。
凹部を形成するときに、金属板に対して押圧加工を施す
ために若干の反りが生ずる。このため、平面度が要求さ
れる場合には、後工程で平押し加工等、反りを矯正する
加工を施しているが、要求される平面度に至るまで矯正
することは困難であり、コストが増加する上に、高精度
の製品が得られない問題があった。
解決するためになされたもので、パッケージの外面に形
成された切削痕を凹部内に移行することにより、美観を
良好にすると共に、平面度を高めることができるパッケ
ージの形成方法を提供することを目的とする。
めに、請求項1記載の発明は、金属板に形成した凹所内
に電子部品を収納すると共に、上記電子部品の端子と電
気的に接続するための端子を有する配線基板を、上記金
属板に配設するためのパッケージの形成方法であって、
このパッケージは、所定の板厚を有する金属板の一方面
側からプレス等により上記板厚より浅い寸法とした凹所
を押圧形成すると共に、この押圧形成により上記金属板
の他方面側に上記凹所の金属を移行させて凸部を突出形
成し、この凸部を切削加工により切削した後、さらに上
記凹所に対応した他方面側からプレス等により押圧して
上記凹所の底板を上記一方面側に移行させることによ
り、上記金属板の他方面に凹部を形成したことを特徴と
している。
法は、金属板の一方面側から第1の押圧具により上記板
厚の寸法より浅い所定形状の凹所を押圧形成すると共
に、他方面側に上記凹所の開口よりもやや小さい相似形
の凸部を形成し、この凸部を切削加工により切削した
後、上記凹所に対応した他方面側から上記凹部よりもや
や大きい相似形の第2の押圧具により上記凹所の底板を
上記一方面側に移行させることを特徴としている。
法は、金属板の一方面側に第1の押圧具により形成する
凹所の内壁を底板側よりも開口側が大きい略テ−パ状に
形成し、凹所の底板を上記一方面側に移行させる第2の
押圧具を上記凹所の開口側よりもやや小さい相似形に形
成したことを特徴としている。
方法は、金属板の一方面側に第1の押圧具により形成す
る凹所を略矩形状に形成し、凹所の底板を上記一方面側
に移行させる第2の押圧具を上記凹所よりもやや大きい
相似形に形成したことを特徴としている。
形成方法は、金属板の一方面側から凹部を押圧形成する
工程と、他方面側の凸部を切削加工により切削する工程
を複数回繰り返す、或いは、凸部を切削加工により切削
する工程を複数回繰り返して所定形状の凹部を形成する
ことを特徴としている。
図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。図1
及び図2は、本発明にかかるパッケージを適用した半導
体集積回路用パッケージの一例を示している。パッケー
ジ1は金属素材からなり、剛性を有すると共に、後述す
る配線基板等との熱膨張係数がマッチングし、しかも、
ヒートスプレッダとして必要な熱伝導率が良好であり、
かつ、塑性加工が可能な金属素材として、銅合金或いは
ステンレス鋼、またはアルミニウムが採用される。
形の凹部2が形成されている。さらに、凹部2の底面に
は、所定の板厚とした底板1cが形成され、凹部2内の
底面は、切削痕HLが露呈している。この切削痕HL
は、後述する切削加工によって形成されたものであり、
本来は、前述したようにパッケージ1の他方面1bに露
呈されるべきものであるが、本発明の成形方法により凹
部2の底面に移行させ、他方面1bから切削痕HLした
面に形成されている。このような構成により、かかるパ
ッケージ1は、全体としてキャビティ型に形成してい
る。
フレキシブルプリント基板、或いは通常のプリント基板
等からなる配線基板PBが接着剤等により接着固定され
ている。この配線基板PBには、凹部2とほぼ同じ大き
さの窓孔PBaが形成され、さらに、線幅及びピッチが
37nm程度の多数の端子部TMがプリント配線により
形成されている。この端子部TMと配線基板PBの外縁
に設けた外付け端子との間には、図示しないプリント配
線が施されている。
した凹部2には、半導体集積回路ICのチップが収納さ
れる。半導体集積回路ICは凹部2の底板1cに面接合
状態で接着剤により固定されている。この接着固定にお
いて重要なことは、半導体集積回路ICと凹部2の底板
1cとの間に気泡を形成させないことである。半導体集
積回路ICは動作中に発熱した場合、或いは、パッケー
ジ1と半導体集積回路IC及び配線基板PBとを組み立
てる過程で加熱した場合、この熱によって気泡が膨張
し、半導体集積回路ICを剥離させてしまう恐れがあ
る。このため、凹部2の底板1cは30nm以下の反り
と平面度に形成されている。
基板PBに形成した端子部TMと同じ線幅及びピッチの
多数の端子TPが設けられている。そして、半導体集積
回路ICのと配線基板PBの端子部TMとは、図2に示
すように、ボンディングワイヤ7によって電気的に接続
される。さらに、パッケージ1の凹部2に封止剤8を注
入し、半導体集積回路ICと上記ボンディングワイヤ7
を封止している。
図示しない電子装置の回路基板に装着するには、上記配
線基板3の外縁に設けた外付け端子にハンダボール9を
配設し、電子装置の回路基板の所定位置に仮固定した状
態で加熱することにより、ハンダボール9を溶解する。
これにより、配線基板PBと電子装置の回路基板とが電
気的に接続される。一方、半導体集積回路ICが動作中
に発熱した場合は、パッケージ1自体がヒートスプレッ
ダとしての機能を有しているため、熱がパッケージ1に
伝達すると共に放熱される。
図5により説明する。図5(A)乃至(G)は、前述の
図10によって説明した形成方法と類似しているため、
本発明として特徴ある方法について詳細に説明し、図1
0と同じ方法については概要を説明する。
る金属板10を示し、素材は、銅合金やステンレス鋼或
いはアルミニウム等が選択される。図5(B)は第1の
押圧工程を示している。金属板10は、図示しないプレ
ス機のダイ11に対して位置決めした状態で載置した
後、この金属板10の一方面10a側から上記プレス機
に装着されたパンチ12からなる第1の押圧具により浅
い凹所2aを形成する。この第1の押圧工程に使用され
るパンチ12の先端は角錐台状に形成している。従っ
て、凹所2aの内壁は、底板側よりも開口側が大きい略
テ−パ状に形成される。
り、金属板10の他方面10b側には凹所2aの金属が
移行し、凹所2aの深さとほぼ等しい高さhの凸部3a
が突出形成される。この凸部3aの外形寸法は、凹所2
の開口側寸法よりもやや小さい相似形としている。この
ような寸法関係は、凸部3aが金属板10から切断する
ことなく、常に連結状を保持するためである。また、凸
部3aの高さhは、後述する切削工程において、最小の
ストレスにて切削可能な高さに設定することが望まし
い。
示し、上記第1の押圧工程によって金属板10の他方面
10b側に形成した凸部3aを、カッター13によって
他方面10bと同一面となるように基端から切削する。
切削工程で使用するカッター13は、例えば、先端中心
を突出させた矢型状の歯部13aを有し、図5(C)に
示す矢示の方向にカッター13を進め、図5(D)に示
す位置まで進めることにより凸部3aを切削する。この
切削工程において、カッター13により底部10cが凹
所2a方向に変位することを阻止するために、凹所2a
内に押え具14を挿入して押圧しておくことが望まし
い。
し、先の第1の押圧工程によって形成された凹所2aを
パンチ15の押圧によって更に深くし、凹所2bを形成
している。このとき使用するパンチ15の先端も角錐台
状に形成しているので、凹所2bの内壁も底板側よりも
開口側が大きい略テ−パ状に形成される。この結果、金
属板10の他方面10b側には、第1の押圧工程と同様
に凸部3が突出形成される。この凸部3の外形寸法も、
やはり凹所2bの開口側寸法よりもやや小さい相似形と
している。
が行われる。即ち、第1の切削工程と同様に、カッター
13によって金属板10の他方面10b側に形成された
凸部3を他方面10bと同一面となるように基端から切
削する。この切削工程においても、カッター13により
底板10cが凹所2b方向に変位することを阻止するた
めに、凹所2b内に押え具16を挿入して押圧しておく
ことが望ましい。そして、以上の第2の切削加工を施し
た結果、金属板10の他方面10b側は図5(G)に示
すように平坦に形成されると共に、凹所2bの底面には
肉薄の底板10cが形成される。
は、カッター13によって凸部3を切削することによっ
て生じた略ヘアライン状の切削痕HLが形成される。
(前述した図11を参照)しかしながら、上記金属板1
0は前述したようにパッケージ1として使用するため、
切削痕HLが形成されると、パッケージ1として必要と
する良好な美観が阻害される。さらに、この面に切削痕
HLが存在することは、品質的にも好ましくない。
0に対しストレスを軽くすることができるので、パッケ
ージとして必要な平坦度に近付けることができる。しか
し、金属板10の一方面10aからの押圧を繰り返すた
め、実質的には若干の反りが生じている。一般に、パッ
ケージ1の形成した凹部2の底板10cとして必要な反
りと平坦度は30nm以下、パッケージ1全体として必
要な反りと平坦度は70nm以下とされている。このた
め、本発明においては、以下に説明する特殊な加工を施
すことにより、外観上から切削痕HLをなくすと共に、
必要な許容範囲となる反りと平坦度が得られるようにし
ている。
方面10bに存在していた切削痕HLを除去すると共
に、上記凹所2a及び2bを形成する際に生じた反りを
なくすための工程を示している。即ち、凹所2bの内壁
2cは、図5(H)の拡大円内に示すように、底板10
c側よりも開口側を大きくした略テ−パ状に形成されて
いる。一方、凹所2bの底板10cを金属板10の一方
面10a側に移行させるための押圧パンチ17(第2の
押圧具)は、先端面を平坦とした凹所2bと相似形の柱
状に形成され、さらに、先端面は凹所2bのテ−パ状に
形成した内壁の中央点18にほぼ一致させるか、或い
は、凹所2bの開口側とほぼ同じ大きさに設定してい
る。
他方面10b側から押圧し、凹所2bの内面であった底
板10cが金属板10の一方面10aと同一平面になっ
た時点で終了させる。この結果、底板10cは図5
(I)に示すように、底板10cが金属板10の一方面
10aに移行する。即ち、押圧パンチ17によって底板
10cを金属板10の一方面10a側に移行させると、
金属板10の他方面10bに形成されていた切削痕HL
が、凹部2の内面に移転する。従って、図4に二点鎖線
で示す位置に存在した切削痕HLが、金属板10の一方
面10aから除去される。そして、押圧パンチ17の押
圧によって新たに金属板10の他方面10bに形成され
た凹部が、図1に示す、パッケージ1の凹部2となる。
0a側に移行するために、押圧パンチ17によって逆方
向から押圧すると、それまで凹所2a、2bを形成する
ときに生じた反りが戻される、従って、凹所2の底板1
0cはもとより、金属板10の反りが矯正され、図1に
示すパッケージ1の凹所2の底板1cに必要な30nm
以下の反りと平坦度、及び、全体として必要な70nm
以下の反りと平坦度が得られるようになった。
と凹所2bの幅の関係は、図6に示すように、押圧パン
チ17の幅L1 を凹所2bの幅L2 よりもやや大きい相
似形に設定している。これは、押圧パンチ17の外周部
分が凹部2bの外周部分の肉を一緒に押圧することによ
り、凹所2bの底板10cを剪断させることなく金属板
10の一方面10aに移行するためである。
ことによって、パッケージ1の他方面1bは、パンチ1
5等によって押圧された面であり、本来の金属板とほぼ
同じ面粗度となる。従って、パッケージ1の他方面1b
に切削痕HLを残さないようにしたため、平面研磨等の
2次的な加工が不要になると共に美観が向上する。さら
に、上記工程において、凹所を形成するときに精度をラ
フにしても、最終工程として押圧パンチによって精度を
確保できるので、生産性を一段と向上させることができ
る。
0の他方面10b側に形成された凸部3を切削する他の
方法を示し、図7(A)は、フライス盤の回転刃20を
図示左方向に移動することによって凸部3を切削する例
を示している。図7(B)は、1回の押圧工程によって
所定の深さの凹部2bを形成した後、大きく突出した凸
部3をカッター13によって複数回に分けて切削するよ
うにした例を示している。この形成方法によれば、1回
の押圧工程で凹所2bが押圧形成されるので、工程が簡
略化され、しかも、1回の切削代は、金属板10に対す
る残留応力やストレスを与えない程度に設定されるた
め、図5の例と同様の特徴がそのまま活かされている。
図7(C)は、グライダー21に図示左方向に移動する
ことによって凸部3を切削する方法を示している。以上
の例の他にも、任意の切削方法によって凸部3を切削す
るようにしても良いことは勿論である。
を示し、押圧工程において、先端形状を矩形状に形成し
たパンチ22によって押圧するようにした例である。即
ち、金属板10の一方面10a側からパンチ22によっ
て押圧すると、凹所2aの内壁2cは、ダレによって実
質的に底部10c側よりも開口側が大きい略テ−パ状に
形成される。一方、この押圧工程によって金属板10の
他方面10b側に突出形成される凸部3は、パンチ22
の先端形状よりも大きく形成されている。この凹部形成
方法によれば、プレス加工におけるダレを積極的に利用
するので、テ−パ状の凹所2aまたは2bが容易に形成
できる。
チ22によって押圧したとき、凹所2aの周囲が図示上
方の一方面10aに反り、平面度が悪化する恐れがあ
る。このため、かかる押圧工程においては、図示しない
押圧具によって凹所2の周囲を押圧し、反りの発生を予
防することが肝要である。しかし、この反り自体は、押
圧パンチ17によって、凹所2bの底板10cを金属板
10の一方面10aに移行する工程を行うことにより矯
正できるため、さほど問題にはならない。
形成方法を示している。即ち、素材となる金属板として
は、前述した例と同様に、銅合金或いはステンレス鋼、
またはアルミニウムからなるフープ状金属板材30が使
用される。
側の上流から、フープ状金属板板30に対し、パンチ3
1によってパイロット孔32を穿孔する穿孔工程ステー
ジ♯1、このステージ♯1の下流側に、金属板30に対
してパンチ33により、第1の凹所34a及び凸部35
aを形成する第1の押圧工程ステージ♯2、凸部35a
をカッター36により切削する第1の切削工程ステージ
♯3、金属板30に対してパンチ37により第2の凹所
34b及び凸部35bを形成する第2の押圧工程ステー
ジ♯4、この凸部35bをカッター38により切削する
第2の切削工程ステージ♯5を備えている。
れた金属板30の他方面30b側から、押圧パンチ39
の押圧によって底板30cを一方面30aに移行する逆
押圧工程ステージ♯6、及び、必要に応じて平面度をパ
ンチ45により修正する修正工程ステージ♯7と、フー
プ状金属板20所定の寸法に切断する図示しない切断工
程ステージとを備えている。
側の上流から、フープ状金属板30を送り込むと、先ず
穿孔工程ステージ♯1において、パイロット孔32がパ
ンチ31によって穿孔される。パイロット孔32は、下
流側の各ステージにおける各々の加工時にフープ状金属
板30をパイロットピン41によって位置決めするため
に使用される。
ージ♯2に移送し、順送型のダイ43に設置すると共
に、パイロットピン41により位置決めする。そして、
金属板30の一方面30a側からパンチ33により、浅
い第1の凹所34aを形成し、金属板30の他方面30
b側に凹所34aの深さとほぼ等しい高さの凸部35a
を突出形成する。
3に移送し、カッター36によって他方面30bと同一
面となるように凸部35aの基端から切削する。このと
き、カッター36の移動速度は、金属板30に対するス
トレスが最小となるように設定される。また、この切削
工程においては、凹所34a内に押圧工具42を当接
し、カッター36の押圧力により底板30cが凹所34
a方向に変位することを阻止している。
金属板30は、次の第2の押圧工程ステージ♯4へ移送
される。第2の押圧工程は、第1の押圧工程によって形
成された凹所34aをパンチ37によって押圧し、第1
の凹所34aよりも深い第2の凹所34bを形成する。
そのとき、金属板30の他方面30b側には、凸部35
bが突出形成される。その後、金属板30は次の第2の
切削工程ステージ♯5に移送され、カッター38によっ
て他方面30bと同一面となるように凸部35bの基端
から切削する。この切削工程においても、凹所34b内
に押圧工具44を当接させ、カッター38の押圧力によ
り底板30cが凹所34b方向に変位することを阻止し
ている。
属板30は、押圧パンチ39によって、凹所34bに対
応した他方面30b側から押圧し、底板30cを金属板
30の一方面30aと同一平面になるまで押し下げる。
この逆押圧工程ステージ♯6によって、金属板30に対
する底板30cの表裏を反転させることにより、それま
で金属板30の他方面30bに形成されていた切削痕
を、新たに形成された凹部2の内面側に移転し、金属板
30の一方面30aから切削痕HLを消滅する。
行うことによて反りが解消され、実用上は許容規格内と
なるが、さらに反りや平面度を良くするために、必要に
応じて次の修正工程ステージ♯7を設けるようにしても
良い。この修正工程ステージ♯7は、金属板30、また
は凹部2の内面をパンチ45により平押しすることによ
って平面度を修正している。
ー加工等他の修正方法に変更しても良い。このようにし
て完成状態となったフープ状金属板30は、次の図示し
ない切断工程ステージによってパッケージとして定めら
れた寸法に切断される。通常の場合は、図3に示すよう
に、4個乃至5個のパッケージを1単位としたユニット
毎の寸法に切断される。
いる。この例においては、最終形状に形成された個々の
パッケージ1の少なくとも隣接するパッケージ間を含む
周囲に溝孔50が形成され、かつ、フープ状金属板30
とは連結片51を介して連結している。この溝孔50
は、前述の順送加工機Pにおいて、フープ状金属板材3
0にパイロット孔32を穿孔する穿孔工程ステージ♯1
で形成することが望ましい。このように、個々のパッケ
ージ1を連結片51を介してフープ状金属板30に連結
すると、金属板30や隣接するパッケージの影響を受け
ずに単独に反りと平坦度が得られる。尚、連結片51
は、パッケージ1に半導体集積回路や配線基板等を実装
した後に切断される。
ージの凹部内に収納する電子部品として半導体集積回路
を例示したが、ハイブリッド回路、インダクタチップ、
或いはレジスターアレイ等、他の電子部品であってもよ
く。本発明はこれら実施形態に限定されることなく、本
発明を逸脱しない範囲において種々変更することは可能
である。
ージの形成方法によれば、金属板の一方面側に形成した
凹所を、これに対応した他方面から逆に押圧パンチによ
って押圧することにより、金属板の他方面に存在した切
削痕をパッケージの凹部内面に移転させ、反対に凹所の
内面を金属板の一方面に交換するので、パッケージとし
て美観が要求される他方面から切削痕を消滅させること
ができ、商品価値を向上することができる。また、パッ
ケージの凹部の精度は、押圧パンチによって決められる
ので、金属板の一方面側に形成する凹所を比較的ラフな
精度で加工できるため、生産性を一段と向上させること
ができる。さらに、金属板の一方面側に形成する凹部を
形成するときに生じた反りが、逆方向からの押圧パンチ
によって戻されため、パッケージ自体や凹部の反りと平
面度を矯正することができ、パッケージとして必要な反
りと平坦度を容易に得ることができる。
ある。
た状態を示す断面図である。
図である。
である。
の形成方法を示す工程説明図である。
ある。
を切削する他の方法を示す断面図である。
面図である。
成するステージを示す順送加工工程図である。
示す工程説明図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 金属板に形成した凹部内に電子部品を収
納すると共に、上記電子部品の端子と電気的に接続する
ための端子を有する配線基板を上記金属板に配設するた
めのパッケージを形成する方法であって、このパッケー
ジは所定の板厚を有する金属板の一方面側からプレス等
により上記板厚より浅い寸法とした凹所を押圧形成する
と共に、この押圧形成により上記金属板の他方面側に上
記凹所の金属を移行させて凸部を突出形成し、この凸部
を切削加工により切削した後、さらに上記凹所に対応し
た他方面側からプレス等により押圧して上記凹所の底板
を上記一方面側に移行させることにより、上記金属板の
他方面に凹部を形成したことを特徴とするパッケージの
形成方法。 - 【請求項2】 金属板の一方面側から第1の押圧具によ
り上記板厚の寸法より浅い所定形状の凹所を押圧形成す
ると共に、他方面側に上記凹所の開口よりもやや小さい
相似形の凸部を形成し、この凸部を切削加工により切削
した後、上記凹所に対応した他方面側から上記凹所より
もやや大きい相似形の第2の押圧具により上記凹所の底
板を上記一方面側に移行させることを特徴とする請求項
1に記載のパッケージの形成方法。 - 【請求項3】 金属板の一方面側に第1の押圧具により
形成する凹所の内壁を底板側よりも開口側が大きい略テ
−パ状に形成し、凹所の底板を上記一方面側に移行させ
る第2の押圧具を上記凹所の開口側よりもやや小さい相
似形に形成したことを特徴とする請求項1に記載のパッ
ケージの形成方法。 - 【請求項4】 金属板の一方面側に第1の押圧具により
形成する凹所を略矩形状に形成し、凹所の底板を上記一
方面側に移行させる第2の押圧具を上記凹所よりもやや
大きい相似形に形成したことを特徴とする請求項1に記
載のパッケージの形成方法。 - 【請求項5】 金属板の一方面側から凹部を押圧形成す
る工程と、他方面側の凸部を切削加工により切削する工
程を複数回繰り返す、或いは、凸部を切削加工により切
削する工程を複数回繰り返して徐々に凹所を深く形成す
ることを特徴とする請求項1に記載のパッケージの形成
方法。
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---|---|---|---|
JP22647798A JP4262331B2 (ja) | 1998-07-27 | 1998-07-27 | パッケージの形成方法 |
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JP4262331B2 JP4262331B2 (ja) | 2009-05-13 |
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ID=16845723
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP22647798A Expired - Fee Related JP4262331B2 (ja) | 1998-07-27 | 1998-07-27 | パッケージの形成方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002326117A (ja) * | 2001-04-25 | 2002-11-12 | Nakamura Seisakusho Kk | 金属板へのキャビティ形成方法 |
KR101542216B1 (ko) * | 2007-12-18 | 2015-08-05 | 스태츠 칩팩, 엘티디. | 패키지가 집적된 집적회로 패키지 시스템 |
EP3417990A1 (en) * | 2017-06-21 | 2018-12-26 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Manufacturing method of metal member |
CN112548979A (zh) * | 2020-12-01 | 2021-03-26 | 四川航天长征装备制造有限公司 | 一种瓜瓣化铣样板的划线方法 |
-
1998
- 1998-07-27 JP JP22647798A patent/JP4262331B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN112548979A (zh) * | 2020-12-01 | 2021-03-26 | 四川航天长征装备制造有限公司 | 一种瓜瓣化铣样板的划线方法 |
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