JP3014669B2 - 電子部品用パッケージの形成方法 - Google Patents

電子部品用パッケージの形成方法

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JP3014669B2
JP3014669B2 JP9367722A JP36772297A JP3014669B2 JP 3014669 B2 JP3014669 B2 JP 3014669B2 JP 9367722 A JP9367722 A JP 9367722A JP 36772297 A JP36772297 A JP 36772297A JP 3014669 B2 JP3014669 B2 JP 3014669B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品を収納す
るための凹部を金属板の一方面側に形成したいわゆるス
ティフナに用いるキャビティ型のパッケージに関するも
のであり、詳しくは、金属板から一方面側に凹部を形成
し、他方面側平坦に形成した電子部品用パッケージの形
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の情報機器の小型化に伴い、半導体
集積回路やハイブリッド回路等に代表される電子部品の
パッケージも小型化、高密度化が進んでいる、これらを
支える技術として、TABフィルムやフレキシブルプリ
ント基板等の配線基板を用い、この配線基板上に形成し
た数十本以上の端子部と、上記半導体集積回路の端子部
を、ワイヤボンディングやフリップチップにより電気的
に接続する高密度実装技術が実用化されている。しかし
ながら、上記配線基板には剛性がなく、可撓性を有する
ために補強が必要になり、スティフナと呼ばれる中央に
窓枠を形成した金属板が使用されるに至った。さらに、
上記半導体集積回路は、高密度化に伴って発熱量が増加
することから、パッケージの放熱のためにヒートスプレ
ッダが併用される。
【0003】また、パッケージの構成としては、個々の
上記スティフナとヒートスプレッダを接着剤により接着
接合したもの、或いは、両者を金属板により一体化した
放熱板一体型も提案されている。この放熱板一体型とし
ては、比較的肉薄の金属板を絞り加工によって上記半導
体集積回路を収納するための凹部を形成した絞りタイプ
と、金属板の一方面のみに凹部を形成したキャビティタ
イプの二つのタイプに大別される。しかし、上記スティ
フナに求められる特性として重要な十分な剛性と平坦性
の点からキャビティタイプが優れている。
【0004】図10は、キャビティタイプのパッケージ
を周知の押圧加工によって製造した場合の形態を示して
いる。即ち、所定の板厚t0を有する金属板50の一方
面(図示の上方)から、図示しないプレス機に取り付け
たパンチ53を矢示の下方に向けて押圧し、底部52に
板厚t1を残すようにして、金属板50に凹部51を形
成することによりパッケージPを形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、キャビ
ティタイプのパッケージを、上記のようにパンチ53に
より押圧して金属板50に所定形状の凹部51を形成し
た場合には、凹部51の体積分の金属が底部及び周囲に
押し込まれ、この金属部分の組成が圧縮されて残留応力
が残る。また、部分的な押圧を行うため、周囲の金属部
分が矢示の上方向にカーリングすると共に、凹部51へ
の押圧によって金属板50の他方面に突出してしまい、
矯正が不能の状態に平坦度が悪化する重大な問題があ
る。
【0006】さらに、大きな残留応力が残るため、経時
変化によって、特に凹部51内の寸法が変化してしま
い、凹部51の内部に接着によって収納した半導体集積
回路が剥離し、品質上の重大な問題を起こすことがあ
る。その上、金属組成が変化するために熱伝導率が低下
することから、ヒートスプレッダとしての所望の性能が
得られない問題がある。また、凹部51を押圧加工する
ためには、大きな押圧力が必要であり、高出力のプレス
機が必要になると共に、パンチ53の耐久性が悪化し、
パンチ53の交換頻度が高くなるため、必然的にコスト
が高くなる問題も有している。
【0007】一方、キャビティタイプのパッケージに所
定形状の凹部を形成する方法としては、化学的なエッチ
ング加工方法がある。しかしながら、このエッチング加
工は金属板の一方面から化学的に金属を溶解させて凹部
を形成するため、エッチングを施す時間を多く必要とす
ることから、大量生産には不向きであり、必然的にコス
トアップになる問題がある。さらに、エッチング加工は
各部分毎に溶解を制御出来ないため、寸法精度が悪くな
りパッケージとして必要な平坦度が得られない重大な問
題がある。
【0008】本発明は以上のような問題点を解決するた
めになされたもので、金属板に大きなストレスを与える
ことなく凹部を形成することができ、かつ、パッケージ
に必要な諸特性を満足し得る電子部品用パッケージの形
成方法を提供することを目的とする。
【0009】
【問題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、金属板からなるパッケー
ジの一方面に配線基板が配設され、この配線基板の端子
に電気的に接続される電子部品を、金属板の一方面に形
成した凹部に収納する電子部品用パッケージの形成方法
であって、上記金属板を一方面からプレス等により押圧
して凹部を形成すると共に他方面側に凸部を突出する半
抜き工程と、上記凸部をフライス等の回転切削加工によ
り切削する切削工程により、上記凹部の底面に上記金属
板より肉厚の薄い底部を有するキャビティ型のパッケー
ジを形成することを特徴としている。
【0010】また、請求項2記載の発明は、半抜き工程
は、金属板の一方面側から板厚の寸法より浅い所定形状
の凹部を押圧形成すると共に、他方面側に上記凹部より
もやや小さい相似形の凸部を形成することを特徴として
いる。
【0011】また、請求項3記載の発明は、属板の一方
面側から凹部を押圧する半抜き工程と、他方面側の凸部
を切削する切削工程とを複数回繰り返して徐々に所定の
深さの凹部を形成することによりパッケージを形成する
ことを特徴としている。
【0012】さらに、請求項4記載の発明は、パッケー
ジは、フープ状の金属板にパイロット孔を穿孔する穿孔
工程からなる第1ステージと、金属板の一方面側に所定
の深さの凹部を形成することにより他方面側に凸部を形
成する半抜き工程からなる第2ステージと、上記凸部を
フライス等の回転切削加工により切削する切削工程から
なる第3ステージと、上記金属板の平面度を修正する修
正工程からなる第4ステージと、所定の寸法に上記フー
プ状の金属板を切断する切断工程からなる第5ステージ
とを備えた順送加工機により順次形成することを特徴と
している。
【0013】さらにまた、請求項5記載の発明は、パッ
ケージを形成する金属板には、最終形状のパッケージが
連結片を介して連結され、少なくとも隣接するパッケー
ジ間に溝孔を形成したことを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるパッケージの
形成方法を図面に示す実施の形態に基づいて詳細に説明
する。図1及び図2は、本発明にかかる形成方法によっ
て形成されたパッケージを適用した半導体集積回路用パ
ッケージの一例を示している。パッケージ1は金属素材
からなり、剛性を有すると共に、後述する配線基板等と
の熱膨張係数がマッチングし、しかも、ヒートスプレッ
ダとして必要な熱伝導率が良好であり、かつ、塑性加工
が可能な金属素材として、銅合金或いはステンレス鋼、
またはアルミニウムが採用される。そして、このパッケ
ージ1の一方面1a側中央部には、略四角形の凹部2が
形成され、凹部2の底面には、所定の板厚を有する底部
1cが形成され、全体としてキャビティ型に形成されて
いる。
【0015】パッケージ1の一方面1aには、TABや
フレキシブルプリント基板、或いは通常のプリント基板
等からなる配線基板3が接着剤により接着固定されてい
る。この配線基板3には、凹部2とほぼ同じ大きさの窓
孔3aが形成され、この窓孔3aの周縁には、線幅及び
ピッチが37nm程度の多数の端子部4がプリント配線
により形成されている。この端子部4と図示しない配線
基板3の図示しない外縁に設けた外付け端子との間は、
プリント配線が施されている。
【0016】さらに、パッケージ1の一方面1aに形成
した凹部2には、半導体集積回路5のチップが収納され
る。半導体集積回路5は凹部2の底部1cに面接合状態
で接着剤により固定されている。この接着固定において
重要なことは、半導体集積回路5と凹部2の底部1cと
の間に気泡を形成させないことである。半導体集積回路
5は動作中に発熱した場合、或いは、パッケージ1と半
導体集積回路5及び配線基板3とを組み立てる課程で加
熱した場合、この熱によって気泡が膨張し、半導体集積
回路5を剥離させてしまう恐れがある。このため、凹部
2の底部1cは30nm以下の反りと平面度に形成され
ている。
【0017】半導体集積回路5の上面には、上記配線基
板3に形成した端子部4と同じ線幅及びピッチの多数の
端子6が設けられている。そして、半導体集積回路5の
と配線基板3の端子部4とは、図2に示すように、ボン
ディングワイヤ7によって電気的に接続される。さら
に、パッケージ1の凹部2に封止剤8を注入し、半導体
集積回路5と上記ボンディングワイヤ7を封止する。
【0018】以上にように構成された集積回路部品を、
図示しない電子装置の回路基板に装着するには、上記配
線基板3の外縁に設けた外付け端子にハンダボール9を
配設し、電子装置の回路基板の所定位置に仮固定した状
態で加熱することにより、ハンダボール9を溶解する。
これにより、配線基板3と電子装置の回路基板とが電気
的に接続される。一方、半導体集積回路5は動作中に発
熱した場合は、パッケージ1自体がヒートスプレッダと
しての機能を有しているため、熱がパッケージ1に伝達
すると共に放熱される。
【0019】次に、パッケージ1の凹部2の形成方法を
図3により説明する。図3(A)乃至(G)は、パッケ
ージ1となる金属板10の一方面10a側から所定形状
の凹部2を押圧形成すると共に、他方面10b側に凹部
2よりもやや小さい相似形の凸部11を形成し、この凸
部11を切削して他方面10b側を平坦に形成する方法
を示している。
【0020】先ず、図3(A)に示す金属板10の素材
としては、銅合金やステンレス鋼或いはアルミニウム等
が選択される。図3(B)は第1の半抜き工程を示し、
図示しないプレス機のダイ12に対して位置決めした状
態で金属板10を載置し、この金属板10の一方面10
a側からプレス機に装着されたパンチ13によって、浅
い凹部2aを形成する。この半抜き工程によって金属板
10の他方面10b側には凹部2aに存在していた金属
が移行し、金属板10の他方面10b側には、凹部2a
の深さとほぼ等しい高さCの凸部11aが突出形成され
る。この凸部11aの外形寸法Luは、凹部2の内径寸
法Ldよりもやや小さい相似形としている。
【0021】このような寸法関係に設定すると、例えば
凹部2aが深くなるように半抜きした場合であっても、
凸部11aの基端は金属板10から切断することなく、
常に連結状態が保持される。また、凸部11aの突出高
さCは、後述する切削工程において最小のストレスにて
切削可能な高さに設定することが望ましい。
【0022】図3(C)は第1の切削工程を示し、第1
の半抜き工程によって形成された凸部11aを、フライ
ス加工機のフライス歯14によって他方面10bと同一
面となるように基端から切削する。この結果、図3
(D)に示すように、金属板10の他方面10b側が平
坦に形成される。尚、切削工程で使用するフライス歯1
4は、市販のものが使用可能であるが、金属板10の素
材に適合し、かつ凸部11aの切削時にストレスが最小
となる歯の形状、回転速度、及び移動速度が適宜設定さ
れる。この切削工程においては、金属板10とフライス
歯14の相対的に変位することにより凸部11aが切削
されるが、本実施例の場合は、フライス歯14を移動す
るようにしている。尚、この切削工程において、フライ
ス歯14の押圧力により底部10cが凹部2a方向に変
位することを阻止するために、予め凹部2a内に押圧工
具15を挿入して押圧することが望ましい。
【0023】次に、図3(E)は第2の半抜き工程を示
し、先の第1の半抜き工程によって形成された第1次の
凹部2aを更に深くするために、ダイ12の押圧によっ
て第2の半抜き加工を施し、完成状態の深さの凹部2を
形成する。この結果、金属板10の他方面10b側には
第1次と同様に、第2の半抜き加工による凹部2の深さ
とほぼ等しい高さの凸部11bが突出形成される。この
凸部11bの外形寸法もやはり凹部2の内径寸法よりも
やや小さい相似形としている。
【0024】その後、図3(F)に示す第2の切削加工
が行われる。即ち、第1の切削工程と同様に、第2の工
程によって金属板10の他方面10b側に形成された凸
部11bをフライス歯14によって、他方面10bと同
一面となるように基端から切削する。このとき使用する
フライス歯14は、第1の切削工程で使用したものと同
じである。そして、回転するフライス歯14を凸部11
bの後端まで移動することにより、図3(G)に示すよ
うに、凸部11bが切削され、他方面10b側が平坦に
形成されてパッケージ1が形成される。また、凹部2の
底面には比較的肉薄な所定の板厚の底部1cが形成され
る。
【0025】以上説明した形成方法は、金属板10に対
してストレスを与えない程度に半抜き加工を施すと共に
徐々に切削するので、残留応力やストレスを未然に防止
する上で好適であり、パッケージ1の凹部2の底部1c
として必要な30nm以下の反りと平坦度が得られ、し
かも、パッケージ1全体として必要な70nm以下の反
りと平坦度が得られる。さらには、凹部2底面に位置す
る底部1cの板厚を小さくする場合も、切削による凹部
2への負荷が小さいことから、底部1cが破損する恐れ
がない。また、各半抜き工程における押圧力を小さくで
きることから、小型のプレス機でも加工できる等の特徴
がある。
【0026】尚、図3に示す形成方法として例示したも
のは、1枚の金属板10に対して1個の凹部2を形成す
るようにしたが、例えば長尺の金属板10に対し、2個
から5個程度の複数個の凹部を同時に形成するようにし
ても良い。また、凹部は四角形以外にも、円形や多角形
であってもよい。
【0027】さらに、凹部2を形成するにあたり、凸部
11は図3において説明した矩形状でなくとも、図8に
示すように、金属板10の基端より先端に至る間をテー
パ状としたテーパ部11bを形成することにより、略台
形状に形成してもよい。尚、テーパ状以外にも、凸部1
1の先端側角部を丸みのあるR状に形成しても良い。
【0028】図4は、順送加工機によるパッケージ1の
形成方法を示している。即ち、素材となる金属板として
は、前述した例と同様に、銅合金或いはステンレス鋼、
またはアルミニウムからなるフープ状金属板材20が使
用される。また、図4に示す順送加工機30は、図示左
側の上流から、フープ状金属板材20にパンチ21によ
りパイロット孔22を穿孔する穿孔工程ステージ♯1、
このステージ♯1の下流側に、金属板20に対して半抜
きパンチ23により、第1の凹部24a及び凸部25a
を形成する第1の半抜き工程ステージ♯2、凸部25a
をフライス歯26により切削する第1の切削工程ステー
ジ♯3、金属板20に対して半抜きパンチ27により第
2の凹部24b及び凸部25bを形成する第2の半抜き
工程ステージ♯4、この凸部25bをフライス歯28に
より切削する第2の切削工程ステージ♯5、金属板20
の平面度をパンチ29により修正する修正工程ステージ
♯6と、フープ状金属板20所定の寸法に切断する図示
しない切断工程ステージとを備えている。
【0029】かかる構成からなる順送加工機30の図示
左側の上流から、フープ状金属板板20を送り込むと、
先ず穿孔工程ステージ♯1において、パンチ21によっ
てパイロット孔21が穿孔される。このパイロット孔2
1は、下流側の各ステージにおける各々の加工時にフー
プ状金属板板20をパイロット31によって位置決めす
るために使用される。
【0030】次に、金属板板20を下流側の半抜き工程
ステージ♯2に移送し、金属板20の一方面20a側
に、順送型のダイ32に対してパイロット31により位
置決めした状態で金属板20を設置し、この金属板20
の一方面20a側から順送型の上型に装着された半抜き
パンチ23により、浅い第1の凹部24aを形成すると
共に、金属板20の他方面20b側には凹部24aの深
さとほぼ等しい高さの凸部25aが突出形成される。
【0031】その後、金属板20を切削工程ステージ♯
3に移送し、フライス機のフライス歯26によって他方
面20bと同一面となるように凸部25aの基端から切
削する。このとき、フライス歯26の回転速度及び移動
速度は、金属板20に対するストレスが最小となるよう
に設定される。また、この切削工程においては、凹部2
a内に押圧工具33が挿入され、フライス歯26の押圧
力により底部20cが凹部24a方向に変位することを
阻止している。
【0032】尚、ステージ♯3としては、金属板20を
次の第2の半抜き工程ステージ♯4へ移送する過程で、
金属板20自体の移動により切削するようにしても良
い。この場合、フライス歯26を定位置に設置すると共
に、金属板20が平行移動するように、平坦に形成した
順送型のダイに対して金属板20を回転ローラ等により
押圧しながら切削することが望ましい。
【0033】このように、切削工程により他方面20b
側を平坦に形成した金属板20は、次の第2の半抜き工
程ステージ♯4へ移送される。この第2の半抜き工程
は、第1の半抜き工程によって形成された凹部24aに
半抜きパンチ27を嵌合するすると共に、第1の凹部2
4aよりも深い最終的な深さとなる第2の凹部24bを
形成する。そのとき、金属板20の他方面20b側に
は、凹部24bを形成するときの深さとほぼ等しい高さ
の凸部25bが突出形成される。この金属板20は次の
第2の切削工程ステージ♯5に移送され、フライス歯2
8によって他方面20bと同一面となるように凸部25
bの基端から切削する。この結果、金属板20の一方面
20a側には、所定の深さの凹部24bが形成され、他
方面20b側は平坦に形成される。
【0034】以上の各ステージによって凹部24bを形
成する際に、金属板20に対して加工によるストレスが
極力掛からないようにしているが、多少は平面度や反り
等が生じる場合がある。このため、金属板20は次の修
正工程ステージ♯6に移送され、パンチ29により平面
度を修正する。この結果、パッケージ1として必要な凹
部24bの底部の反りと平坦度を30nm以下とし、パ
ッケージ全体の反りと平坦度を70nm以下とすること
ができる。
【0035】尚、この修正工程ステージ♯6は、高精度
な平坦度が必要な場合、或いはステージ♯5までの工程
で十分な精度が得られる場合は必要ではない。また、修
正工程ステージ♯6は、レベラー加工等他の修正方法に
変更しても良いことは勿論である。このようにして完成
状態となったフープ状金属板20は、次の図示しない切
断工程ステージによってパッケージとして定められた寸
法に切断される。通常の場合は、図5に示すように、4
個から5個のパッケージを1単位としたユニット毎とな
る寸法に切断される。
【0036】図5は、パッケージのユニットUを示して
いる。この例においては、最終形状に形成された個々の
パッケージ1の少なくとも隣接するパッケージ間を含む
周囲に溝孔34形成され、かつ、フープ状金属板20と
は連結片35を介して連結されている。この溝孔34
は、前述の順送加工機30において、フープ状金属板材
20にパイロット孔22を穿孔する穿孔工程ステージ♯
1で形成することが望ましい。このように、個々のパッ
ケージ1を連結片35を介してフープ状金属板20に連
結すると、金属板20や隣接するパッケージの影響を受
けずに単独に反りと平坦度が得られる。尚、連結片35
は、パッケージ1に半導体集積回路や配線基板等を実装
した後に切断される。
【0037】図6に示す形成方法は、図3及び図4に示
した形成方法の変形例であり、半抜き工程によって金属
板10の他方面10b側に形成された凸部11を、グラ
インダー36により金属板10の他方面10bと同一面
となるように基端から切削するようにしている。この例
においても、グラインダー36の押圧力や切削時の発熱
による底部10cの変形を阻止するために、予め凹部2
内に押圧工具15を挿入して押圧することが望ましい。
【0038】図7に示す形成方法は、図3に示した形成
方法の変形例であり、1回の押圧工程により凹部2を押
圧形成すると共に凸部11を形成し、その後、複数回の
切削工程によって上記凸部11を切削し、キャビティ型
のパッケージ1を形成したものである。
【0039】まず、金属板10の中央個所に1回の押圧
工程により凹部2を押圧形成する。この押圧によって、
金属板10の他方面10b側に、凹部2の深さとほぼ同
じ高さの凸部11が突出形成する。次に、第1の切削工
程において、フライス加工機のフライス歯14により図
7に示すAラインの厚さを切削する。この厚さは、切削
によって金属板10にストレスを与えない程度の寸法に
設定される。
【0040】さらに、第2の切削工程において、上記第
1の切削工程と同様にフライス歯14により図7に示す
Bラインの厚さに切削する。その後、第3の切削工程に
おいて最終的に図7に示すCラインの厚さに切削して、
金属板10の他方面10b側を平坦に形成することによ
り、キャビティ型のパッケージ1を形成する。この形成
方法によれば、1回の押圧工程で凹部2が押圧形成され
ることから工程が簡略となり効率が向上する。また、切
削を複数回に分割するので、金属板10に対する残留応
力やストレスが低減すると共に、所望の平坦度が得られ
る特徴は、前述した第2の形成方法と同様である。
【0041】尚、前述の実施例において、金属板10の
板厚が薄い場合、もしくは、比較的浅い凹部2とした場
合、或いは、切削によって底部1cが破損の恐れがない
場合には、1回の切削工程によって切削するようにして
もよい。また、図9に示すように、凹部2の形態とし
て、中央に至るに従って段々に深くなる多段型に変形し
てもよく、また、凹部2を略すり鉢状に形成してもよ
い。このように、凹部2の形態については、その他任意
の形状に設定することができる。さらにまた、切削工程
に使用される回転切削工具としては、フライス歯の他
に、ロータリーであってもよく、その他、周知の回転切
削工具を使用しても良い。
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の電子部品用
パッケージによれば、金属板の一方面側から所定形状の
凹部をプレス等により押圧形成することにより、金属板
の他方面側に凸部を突出形成させ、この凸部を切削加工
により切削してキャビティ型のパッケージを形成したの
で、凹部の金属が他方面側に凸部を移行することから、
押圧加工しても金属板に大きなストレスを与えたり、組
成を変えることなく凹部を形成することができる。さら
に、凸部を大きなストレスを与えることなく切削するの
で、形成時における変形が防止され、パッケージの特性
として必要な平坦度と精度が容易に得られる。また、凹
部の金属を他方面側に凸部を移行させることから、小さ
な押圧力のプレス機であっても容易に形成でき、パンチ
等を長寿命化することができると共に、凸部切削するた
めの切削工具も長寿命化することができることから、製
造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電子部品用パッケージを示す分
解斜視図である。
【図2】本発明にかかる電子部品用パッケージを示す断
面図である。
【図3】(A)乃至(G)は、本発明の第1のパッケー
ジ形成方法を示す工程説明図である。
【図4】本発明の第2のパッケージ形成方法を示す断面
図である。
【図5】本発明によるパッケージのユニットを示す斜視
図である。
【図6】本発明による凸部の切削方法の変形例を示す断
面図である。
【図7】本発明による凸部の切削方法の他の変形例を示
す断面図である。
【図8】金属板に形成される凸部の変形例を示す断面図
である。
【図9】金属板に形成される凹部の変形例を示す断面図
である。
【図10】従来の凹部形成方法を示す断面図である。
【符号の説明】
1 パッケージ 1a 一方面 1b 他方面 2 凹部 3 配線基板 4 端子部 5 半導体集積回路 6 端子 10 金属板 11 凸部 14 フライス歯 22 パイロット孔 30 順送加工機 34 溝孔 35 連結片

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属板からなるパッケージの一方面に配
    線基板が配設され、この配線基板の端子に電気的に接続
    される電子部品を、金属板の一方面に形成した凹部に収
    納する電子部品用パッケージの形成方法であって、上記
    金属板を一方面からプレス等により押圧して凹部を形成
    すると共に他方面側に凸部を突出する半抜き工程と、上
    記凸部をフライス等の回転切削加工により切削する切削
    工程により、上記凹部の底面に上記金属板より肉厚の薄
    い底部を有するキャビティ型のパッケージを形成するこ
    とを特徴とする電子部品用パッケージの形成方法。
  2. 【請求項2】 半抜き工程は、金属板の一方面側から板
    厚の寸法より浅い所定形状の凹部を押圧形成すると共
    に、他方面側に上記凹部よりもやや小さい相似形の凸部
    を形成することを特徴とする請求項1に記載の電子部品
    用パッケージの形成方法。
  3. 【請求項3】 金属板の一方面側から凹部を押圧する半
    抜き工程と、他方面側の凸部を切削する切削工程とを複
    数回繰り返して徐々に所定の深さの凹部を形成すること
    によりパッケージを形成することを特徴とする請求項1
    に記載の電子部品用パッケージの形成方法。
  4. 【請求項4】 パッケージは、フープ状の金属板にパイ
    ロット孔を穿孔する穿孔工程からなる第1ステージと、
    金属板の一方面側に所定の深さの凹部を形成することに
    より他方面側に凸部を形成する半抜き工程からなる第2
    ステージと、上記凸部をフライス等の回転切削加工によ
    り切削する切削工程からなる第3ステージと、上記金属
    板の平面度を修正する修正工程からなる第4ステージ
    と、所定の寸法に上記フープ状の金属板を切断する切断
    工程からなる第5ステージとを備えた順送加工機により
    順次形成することを特徴とする請求項1に記載の電子部
    品用パッケージの形成方法。
  5. 【請求項5】 パッケージを形成する金属板には、最終
    形状のパッケージが連結片を介して連結され、少なくと
    も隣接するパッケージ間に溝孔を形成したことを特徴と
    する請求項4に記載の電子部品用パッケージの形成方
    法。
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