JPH11151068A - 飲食品 - Google Patents

飲食品

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JPH11151068A
JPH11151068A JP10267231A JP26723198A JPH11151068A JP H11151068 A JPH11151068 A JP H11151068A JP 10267231 A JP10267231 A JP 10267231A JP 26723198 A JP26723198 A JP 26723198A JP H11151068 A JPH11151068 A JP H11151068A
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春夫 大屋敷
仁嗣 ▲榊▼原
Hitotsugu Sakakibara
Masaru Kihara
大 木原
Ikunoshin Katou
郁之進 加藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 野菜類、茶類、及びキノコ類において、家庭
調理で得られず、従来にない新規な味覚を有する飲食品
を提供する。 【解決手段】 ウロン酸及び/又はウロン酸誘導体を含
有する糖化合物含有物を添加有機酸類の存在下で湿式加
圧下の加熱で処理することにより得られる加熱処理物。
当該加熱処理物を、そのまま又は濃縮、添加若しくは希
釈してなる飲食品。該加熱処理の好適な条件は、湿式加
圧がゲージ圧0〜14kg/cm2 (100〜200
℃)で、0.5〜10時間処理である。 【効果】 香味に新規な味覚、及び熟成感を付与するこ
とができ、新規な飲食品を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウロン酸及び/又
はウロン酸誘導体を含有する糖化合物含有物を特定条件
下で加熱処理することにより得られる、香味に幅と奥行
があり、熟成感のある新規な味覚を有する加熱処理物、
及び当該加熱処理物を含有する飲食品に関する。
【0002】
【従来の技術】ウロン酸及び/又はウロン酸誘導体を含
有する糖化合物含有物、例えば、野菜類、茶類、キノコ
類は広い調理に用いられ食、飲用に供されている。調理
法は、野菜類やキノコ類において、煮る、炊く、蒸す、
炒める、揚げる、焼く等さまざまな方法が知られてい
る。一方、茶類は、飲むことが主体となり茶葉から湯で
抽出、煮出する等の方法が知られている。これらの飲食
品は、過度の加熱は飲食品の風味を低下させるとして適
度の加熱で調理されている。一方、茶葉からお茶を得る
場合も、使用する湯の温度、煮出し時間、用いる茶葉量
など茶葉の風味を生かした作り方で処理されている。ま
た、野菜類、キノコ類から抽出して、エキスを得ること
が工業的に行われているが、過度の加熱は風味を低下さ
せるとして抽出条件は最終製品の仕上りが調理用に使用
できる程度に制限して設定されている。更に、加工食品
の殺菌技術として、120℃前後で20〜30分間行う
が、過度の加熱は風味に変化を生ずるので、耐熱性芽胞
子を死滅させる条件が設定されている。これら調理、殺
菌の方法は野菜類、茶類及びキノコ類の各構成成分を加
熱変性・軟化させたり、酵素や微生物を失活、殺菌する
ことで、これら素材の食品の食感や栄養を生かすことが
主眼となっており、処理方法を工夫して、これら素材か
ら今までにない新規な味覚の飲食品を得る試みは従来な
されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、野菜
類、茶類及びキノコ類において、家庭調理で得られず、
従来にない新規な味覚を有する飲食品を提供することに
ある。これら飲食品は、健康嗜好に適合し、食生活の多
様化に寄与するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第1の発明は、ウロン酸及び/又はウロン酸誘導
体を含有する糖化合物含有物を添加有機酸類の存在下で
湿式加圧下の加熱で処理することにより得られる加熱処
理物に関する。本発明の第2の発明は、本発明の第1の
発明の加熱処理物を、そのまま又は濃縮、添加若しくは
希釈してなる飲食品に関する。
【0005】本発明者らは、鋭意検討の結果、ウロン酸
及び/又はウロン酸誘導体を含有する糖化合物含有物、
例えば野菜類、茶類及びキノコ類へ添加有機酸類の存在
下湿式加圧による加熱処理により、これら素材から従来
にない新規な味覚を有する飲食品及びその製造方法を完
成するに至った。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。ウロン酸はグリクロン酸ともいい、アルドースのア
ルデヒド基はそのままにして他端の第1アルコール基だ
けをカルボキシル基に酸化したヒドロキシアルデヒド酸
の総称であり、例えばガラクツロン酸、グルクロン酸、
グルロン酸、マンヌロン酸、イズロン酸等があり、ウロ
ン酸の誘導体としては、それらのラクトン、それらのエ
ステル、それらのアミド、それらの塩等がある。
【0007】次に本明細書においてウロン酸及び/又は
ウロン酸誘導体を含有する糖化合物は特に限定されるも
のではなく、例えばペクチン、ペクチン酸、アルギン
酸、ヒアルロン酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、フコイダ
ン、コンドロイチン硫酸、コンドロイチン、デルマタン
硫酸等がある。
【0008】本発明においてウロン酸及び/又はウロン
酸誘導体を含有する糖化合物含有物とは、上記ウロン酸
及び/又はウロン酸誘導体を含有する糖化合物を含有す
る物であれば限定は無く、例えば野菜類、茶類、及びキ
ノコ類が挙げられる。
【0009】本明細書でいう野菜類とは、一般に食され
ているものであればよく特に限定はないが、葉菜、茎
菜、根菜、果菜、花菜であり、例えばタマネギ、アスパ
ラガス、ウリ、カブ、カボチャ、キャベツ、ゴボウ、シ
ソ、大根、トマト、ナス、ニンジン、ニンニク、白菜、
ピーマン、フキ、ショウガ、モヤシ、ワサビ、ホウレン
草、ネギ、ニラ、パセリ等が挙げられる。本明細書でい
う茶類とは、一般に茶と呼ばれるものであればよく、例
えば非発酵茶として、緑茶、煎茶、番茶、ほうじ茶、玄
米茶が、半発酵茶として、白毫茶(パイハオチャ)、鳥
龍茶(ウーロンチャ)、包種茶(パオチョンチャ)が、
発酵茶として紅茶が、後発酵茶としてプアール茶が挙げ
られる。このほかに、マテ茶、クコ茶、ハトムギ茶、麦
茶等もここでいう茶類に含まれる。本明細書でいうキノ
コ類とは、特に限定はないが、一般に食されているもの
であればよく、例えば、シイタケ、マツタケ、ブナシメ
ジ、ハタケシメジ、ホンシメジ、エノキタケ、ナメコ、
イワタケ、キクラゲ、キヌガサタケ、クリタケ、クロカ
ワ、コウタケ、ショウロ、タマゴタケ、チチタケ、ナラ
タケ、ハエトリシメジ、ハツタケ、ヒラタケ、ホウキタ
ケ、マイタケ、マツオウジ、マッシュルームが挙げられ
る。
【0010】また、ウロン酸及び/又はウロン酸誘導体
を含有する糖化合物含有物としてはリンゴ、例えばミカ
ン、レモン等の柑橘類、バナナ、ゴマ、マメ、イモ等の
双子葉類植物の果実、種実等、麦、米等の単子葉植物の
穀物、褐藻類、例えば昆布、ワカメ等、紅藻類、緑藻
類、単細胞緑藻類等の藻類、微生物としては酵母、糸状
菌、例えば麹菌、細菌、例えば納豆菌、乳酸菌等、動物
としては脊椎動物又は無脊椎動物、ブタ皮膚、ウシ皮
膚、サメ軟骨、鯨軟骨等が例示され、本発明において
は、これらの植物、微生物又は動物由来のウロン酸及び
/又はウロン酸誘導体を含有する糖化合物含有物を使用
することができる。また本発明においては、ウロン酸及
び/又はウロン酸誘導体を含有する糖化合物含有物とし
て、果物果皮、果物搾汁かす、例えばリンゴ搾汁かす、
ミカン搾汁かす、野菜搾汁かす、ビートかす、穀物か
す、例えば清酒粕、ビールかす、焼酎かす、ウイスキー
かす、豆類かす、例えばおから、デンプンかす、海藻か
す等の農水産・食品加工処理物をそのまま、あるいは乾
燥、粉砕して用いても良い。
【0011】これらのウロン酸及び/又はウロン酸誘導
体を含有する糖化合物含有物、例えば野菜類、茶類及び
キノコ類は1つ以上組合せて用いることができる。使用
する前の形状は、そのまま、細断、ペースト化、粉末化
したものであればよい。必要に応じては、前処理を行っ
てもよい。例えば、浸漬、煮沸、凍結、乾燥、焙炒、焙
煎、焙焼、焙焦を行っても良く、酵素処理、化学的処
理、物理的処理等を行っても良い。これら使用する前の
形状及び前処理は適宜組合せて行うことができる。酵素
処理としては、ウロン酸及び/又はウロン酸誘導体を含
有する糖化合物含有物分解活性を有する酵素が使用で
き、例えばセルラーゼ、ヘミセルラーゼ、プロテアー
ゼ、タンニン分解酵素、アミラーゼ、リパーゼ、ペクチ
ン分解酵素、ヒアルロン酸分解酵素、アルギン酸分解酵
素等を使用することができる。ウロン酸及び/又はウロ
ン酸誘導体を含有する糖化合物含有物の酵素処理は加熱
処理前に通常行うが、加熱処理後に行っても良い。ウロ
ン酸及び/又はウロン酸誘導体を含有する糖化合物含有
物が茶類である場合は、タンニン分解酵素処理が好適で
ある。タンニン分解酵素としては、特に限定はないが、
動植物、微生物起源のいずれでも使用でき、タンナーゼ
を含んでいればよい。作用条件は、使用量0.001%
〜2%、好ましくは0.005%〜1%、pHは5〜
6.5、好ましくは5〜6、作用温度は10〜70℃、
好ましくは20〜60℃で円滑な酵素作用条件が得られ
る。タンニン分解酵素処理は、加熱処理の前後いずれで
もよく、前後両方に行ってもよい。タンニン分解酵素処
理を組合せることにより加熱処理単独に比べ本発明の加
熱処理物の味及び熟成感の向上を達成することができ
る。野菜類、茶類及びキノコ類、及び/又はこれらの前
処理物の湿式加圧下での固液比は、それぞれの固形(含
水物として)1〜80w/v%、好ましくは操作上2〜
75w/v%である。
【0012】本発明の加熱処理物とは、処理物そのま
ま、固液分離した液及び残渣、部分精製したものが含ま
れる。部分精製は、活性炭処理、滓下げ、限外ろ過等通
常の食品業界での処理方法であればよい。また、処理物
そのまま、固液分離した液及び残渣、部分精製したもの
を、希釈、濃縮、粉末化したものも本発明の加熱処理物
に含まれる。
【0013】本発明の添加有機酸類とは、可食可能な有
機酸であればよく、例えば、揮発性酸の酢酸、プロピオ
ン酸、不揮発性酸の乳酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク
酸、フマル酸、グルコン酸、アスコルビン酸(ビタミン
C)、ソルビン酸、イタコン酸、コウジ酸、酒石酸、シ
ュウ酸、フィチン酸等が挙げられるが、不揮発性酸が操
作上及び香味の点から好ましい。また、これらの塩を用
いてもよい。これら有機酸及び有機酸の塩は単独又は併
用して用いてもよい。
【0014】使用は湿熱加圧前に添加しておけばよく、
原料の素材にあらかじめ添加しておいてもよい。添加量
は、湿潤素材の重量当り0.001〜20w/v%、仕
上りの香味の上からは0.01〜10w/v%が好まし
い。pHの面からは、添加後pH2〜7、好ましくはp
H3〜6が仕上りの味覚の上で良好な結果が得られる。
【0015】本発明の湿式加圧下での加熱は、特にその
方法に限定はなく、通常の加圧条件下で湿式加熱すれば
よく、例えば、加圧蒸煮や加圧蒸しが挙げられる。加圧
の条件は、ゲージ圧0〜14kg/cm2 (100〜2
00℃)、操作上からは、ゲージ圧0.2〜4kg/c
2 (105〜150℃)が好ましい。湿式加圧下での
加熱時間は、0.1〜20時間、好ましくは0.5〜1
0時間であり、用いる原料の素材や加圧条件の組合せに
より適宜選択できる。
【0016】本発明の飲食品は、従来より製造されてい
る原材料を用いることができる。例えば、原材料とし
て、果糖ぶどう糖液糖、上白糖、グラニュー糖、果糖、
ぶどう糖、オリゴ糖、水飴等の糖質、及び/又はアスパ
ルテーム、ステビア、フコース、ミラクリン、ラカンカ
等の甘味料、及び/又はタンパク質分解物、アミノ酸
液、酵母エキス、グルタミン酸、呈味性核酸、アルギニ
ン、アスパラギン、乳精ミネラル等の調味料、及び/又
は赤キャベツ、アナトー、カロチノイド、フラボノイ
ド、アントシアニン等の着色剤、及び/又はグリセリン
脂肪酸エステル等の乳化剤、及び/又はビタミンA、カ
ロチン、ビタミンB1 、ビタミンB2 、ビタミンB6
ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンE、葉酸等のビタ
ミン強化剤、及び/又はシリコーン等の製造用剤、及び
/又は食塩、塩化カリウム、マグネシウムの塩、鉄の塩
等のミネラル剤、及び/又はジェランガム、ローカスト
ビーンガム、タマリンドシードガム、キサンタンガム、
カラギーナン、グアーガム、ペクチン、結晶セルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、コンニャクマンナ
ン、寒天、アルギン酸ナトリウム、キチン、グルコサミ
ン等の増粘材及び/又は食物繊維等の食品素材や食品添
加物等の飲食可能な物質の使用が可能である。
【0017】本明細書でいう飲食品とは、当該加熱処理
物を含有した飲食品であればよく、例えば製菓・製パン
類、穀粉・麺類、農産・林産加工食品、畜産加工品、乳
・乳製品、油脂・油脂加工品、酒類、飲料、調味料及び
食品素材等が挙げられる。特に、飲料、アルコール含有
飲料、スープ類、調味料等に用いると新しい味覚の付与
された飲食品となる。添加量は、0超〜100%未満で
適宜選択できる。
【0018】本発明の食品又は飲料の製造法は、特に限
定はないが、調理、加工及び一般に用いられている食品
又は飲料の製造法による製造を挙げることができ、製造
された食品又は飲料に、ウロン酸及び/又はウロン酸誘
導体を含有する糖化合物を添加有機酸類の存在下で湿式
加圧下の加熱で処理することにより得られる本発明の加
熱処理物が含有されていれば良い。すなわち、調理・加
工前、調理・加工時、更には調理・加工後に本発明の加
熱処理物を添加してもよいし、調理及び加工品やその材
料を、本発明の加熱処理物へ添加し、本発明の加熱処理
物を希釈してもよい。また本発明の加熱処理物を濃縮し
て用いても良い。またそのまま用いても良い。
【0019】本発明の加熱処理物はがん細胞増殖抑制作
用、抗菌作用を有し、本発明の加熱処理物を含有する飲
食品は制がん性、抗菌性の生理機能を有する飲食品とし
て有用である。
【0020】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0021】実施例1 まず、原料の素材と井水との固液比率について操作性の
面から検討した。市販のタマネギをすりつぶしてペース
ト状にしたもの、5mm角に細断したものを用い5〜1
00w/v%(タマネギ及び井水の容量に対するタマネ
ギの重量)に調製し、湿式加圧のゲージ圧1kg/cm
2 (120℃)でかくはんしつつ4時間加熱処理し、そ
の後ろ過してろ液を得た。その結果を表1に示す。
【0022】
【表1】 * 固液比率(%)=タマネギ(重量)/(タマネギ+井水)(容量)×100
【0023】表1より、固液比が5〜75w/v%が操
作性は良好であった。また、使用タマネギの形状では、
5mm角及びペースト状のものでも50w/v%の固液
比率で処理において同等であったが、ろ過性は5mm角
の場合が優れていた。
【0024】次に、乾燥物として市販のほうじ茶を用い
て固液比率における操作性を検討した。すなわち、ほう
じ茶4〜16gを、井水を用いて200mlとして、湿
式加圧下ゲージ圧1kg/cm2 (120℃)でかくは
んしつつ1時間加熱処理し、その後ろ過してろ液を得
る。その結果を表2に示す。
【0025】
【表2】 * ろ液回収率(%)=回収ろ液(容量)/初発の混合物(容量)×100
【0026】表2より、茶成分の濃厚な液を得るため、
ほうじ茶の固液比率を高くする方がよい。したがって、
操作の上からは、ほうじ茶の固液比率2%以上でよいこ
とになる。前述のタマネギの場合と総合すると、固液比
率は、2〜75%が操作上好ましい。
【0027】実施例2 湿式加圧下の加熱処理における添加有機酸の効果を検討
した。すなわち、5mm角に細断したタマネギ(水分9
3w/w%)100gへ井水を加えて200mlとした
混合液(固液比率50w/v%)を調製した。それぞれ
の混合液へ、有機酸及び無機酸として、クエン酸、リン
ゴ酸、乳酸(50w/v%)、酢酸(90w/v%)、
リン酸を所定量添加して、湿式加圧ゲージ圧1kg/c
2 (120℃)でかくはんしつつ4時間加熱後、冷却
し、ろ過してろ液を得た。
【0028】このろ液を用いて分析及び官能評価を行っ
た。官能評価は、ろ液を蒸留水で10倍に希釈したもの
を用意し、パネラー10名で行った。評価は、1良、3
悪の3点法で行い、評価平均値を基に、1〜1.4を◎
極めて良、1.5〜2.0を〇良、2.1〜2.4を△
やや良、2.5〜3.0を×不良として表示した。な
お、対照1は酸を添加せずに湿式加圧ゲージ圧1kg/
cm2 (120℃)でかくはんしつつ4時間加熱処理し
た。対照2は酸を添加せずに湿式加圧ゲージ圧0kg/
cm2 (100℃)でかくはんしつつ1時間加熱処理を
行った。その結果を表3に示す。
【0029】
【表3】
【0030】表3より、供試した添加酸のうち有機酸に
属する酸が、酸との味なれ、味のバランス・奥行の向
上、香りの幅の増強、調理による新香気の生成等、熟成
感と調理により生成した旨味と香気の面から好まれた。
特にクエン酸の添加によってこれらの効果が顕著であっ
た。また、pHは、2〜6において、湿式加圧条件下で
調理による新規香味の増強が認められた。対照1は対照
2に比べて調理による新規香味の向上が指摘された。
【0031】次いで、ほうじ茶の場合にもクエン酸を添
加して湿式加圧ゲージ圧1kg/cm2 (120℃)で
1時間かくはんしつつ加熱処理後、冷却して、有機酸の
添加効果を、タマネギの場合と同様にして検討した。ほ
うじ茶の固液比率は2.0w/v%及び5.0w/v%
とし、ほうじ茶の固液比率2.0w/v%の場合には、
加熱処理前にタンニン分解酵素処理した区分、すなわち
ほうじ茶2.0w/v%へタンニン分解酵素剤であるタ
ンナーゼ〔三共(株)製〕を0.01w/v%添加し、
40℃で3時間反応させ、クエン酸を添加後は同様にし
て加熱処理を行った区分も調製した。これら3種類を官
能評価した。その結果を表4に示す。
【0032】
【表4】
【0033】表4より、ほうじ茶の場合も、クエン酸を
添加すると、新規に生成した香味成分が豊がで、香味の
深み奥行が向上し、熟成感のある新規な味覚となった。
また、タンニン分解酵素処理を組合せると、更に酸味及
び全体の味がおだやかになり、味のバランスが向上し
た。
【0034】実施例3 5mm角に細断したタマネギ500kgに食添用クエン
酸1.65kg及び井水240kgを混合し、蒸気を吹
込み、かくはんしつつ湿式加圧ゲージ圧1kg/cm2
(120℃)で4時間加熱処理した。その後常温まで冷
却し、通常のフィルターを用いてろ過してろ液を得た。
このろ液に加水して1000リットルとし、これを原液
とした。この原液の分析値を表5に示す。
【0035】
【表5】
【0036】この原液へアスコルビン酸1リットル当り
2g、食塩1リットル当り1gを添加した後、井水で1
0倍に希釈し(10000リットル)、これを飲料とし
た。この飲料について、実施例1と同様にして官能検査
を行った。その結果を表6に示す。
【0037】
【表6】
【0038】表6より、添加有機酸存在下で湿式加圧条
件下で加熱することにより新しい味覚の熟成感があり、
マイルドで口当りのよい飲料と評された。
【0039】実施例4 ほうじ茶の葉を粉砕(3mmφメッシュ通過)し、この
粉砕ほうじ茶50kg、食添用クエン酸2kg及び井水
740kgを入れ、pH4.0に調整して、吹込み蒸気
にてゲージ圧1kg/cm2 (120℃)で1時間加熱
処理した後、冷却し、通常のフィルターにてろ過した。
得られたろ液へ井水を加え、1000リットルになるよ
うに調製し、これをほうじ茶原液Iとした。また、粉砕
ほうじ茶50kg、井水740kgを入れ、タンニン分
解酵素であるタンナーゼ〔三共(株)製〕0.1kgを
添加し、40℃で3時間反応させ、食添用クエン酸2k
gを入れpH4.0とし、以下同様に処理して1000
リットルのほうじ茶原液IIとした。
【0040】一方、通常のほうじ茶も用意した。すなわ
ち、10kgのほうじ茶の葉及び500リットルの井水
を煮沸してほうじ茶を得た。表7に示す配合に従って、
本発明のほうじ茶を調製した。殺菌は115℃で15分
行った。分析値を表8に示す。
【0041】
【表7】
【0042】
【表8】 * タンニン量は比色法の酒石酸鉄試薬を用い、タンニンとで生じる着色(pH 7.5)を540nm(1cmセル)での吸光度で測定し、没食子酸エチルを標 準物質として作成した検量線から算出した。
【0043】得られた本発明のほうじ茶を実施例1と同
様にして、官能検査を行った。その結果を表9に示す。
【0044】
【表9】
【0045】表9より、ほうじ茶原液Iを使用した場
合、通常のほうじ茶に比べ、香味とも熟成感と全体にマ
イルドで口当りのよい飲料に仕上がった。また、ほうじ
茶原液IIを使用すると、ほうじ茶原液Iの使用に比べ酸
味は更にマイルドになり、全体に熟成効果が更に強く出
た。
【0046】実施例5 実施例3記載のタマネギの加熱処理物の原液、及び実施
例4記載のほうじ茶原液Iの各水希釈液を調製し、その
制がん活性を以下の方法で測定した。各希釈液0.5m
lを2×105 /mlのヒト前骨髄性白血病細胞HL−
60細胞(ATCC CCL−240)を含む10%ウ
シ胎児血清含有RPMI 1640培地4.5mlに加
え、24時間後の生細胞数を測定した。タマネギの加熱
処理物の原液の希釈液の制がん活性を表10に、ほうじ
茶原液Iの希釈液の制がん活性を表11に示す。
【0047】
【表10】
【0048】
【表11】
【0049】表10、表11より、タマネギの加熱処理
物の原液、ほうじ茶原液Iはそれぞれ強い制がん活性を
示した。また、ほうじ茶原液IIも同様の結果を示した。
なお表10、表11中の対照は希釈液の代りに水を用い
た結果である。
【0050】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の添加有機酸
類の存在下で湿式加圧下で加熱処理した加熱処理物を含
有させることにより、香味に新規な味覚、及び熟成感を
付与することができ、新規な飲食品を提供することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A23L 2/38 A23L 2/38 C A61K 35/78 ADU A61K 35/78 ADUC ADZ ADZX 35/84 35/84 A (72)発明者 木原 大 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内 (72)発明者 加藤 郁之進 滋賀県大津市瀬田3丁目4番1号 寳酒造 株式会社中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウロン酸及び/又はウロン酸誘導体を含
    有する糖化合物含有物を添加有機酸類の存在下で湿式加
    圧下の加熱で処理することにより得られる加熱処理物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の加熱処理物を、そのまま
    又は濃縮、添加若しくは希釈してなる飲食品。
  3. 【請求項3】 ウロン酸及び/又はウロン酸誘導体を含
    有する糖化合物含有物が野菜類、茶類、きのこ類の1つ
    以上よりなることを特徴とする請求項1記載の加熱処理
    物。
  4. 【請求項4】 湿式加圧がゲージ圧0〜14kg/cm
    2 (100〜200℃)で、0.5〜10時間処理であ
    ることを特徴とする請求項1記載の加熱処理物。
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