JPH11148013A - 加熱硬化性シリコーンゴム組成物 - Google Patents

加熱硬化性シリコーンゴム組成物

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JPH11148013A
JPH11148013A JP33353597A JP33353597A JPH11148013A JP H11148013 A JPH11148013 A JP H11148013A JP 33353597 A JP33353597 A JP 33353597A JP 33353597 A JP33353597 A JP 33353597A JP H11148013 A JPH11148013 A JP H11148013A
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JP
Japan
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silicone rubber
curing
rubber composition
heat
torque value
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JP33353597A
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Hiroshi Honma
博 本間
Takao Matsushita
隆雄 松下
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DuPont Toray Specialty Materials KK
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Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金型汚れの発生がなく、金型離型性に優れ、
硬化後はウエルドマークの発生がなく、良好な表面状態
を示すシリコーンゴム成形品になり得る加熱硬化性シリ
コーンゴム組成物を提供する。 【解決手段】 オルガノポリシロキサン生ゴムと補強性
充填剤と両末端シラノール基含有ジメチルポリシロキサ
ンからなるシリコーンゴムコンパウンドとフェニル基含
有オルガノポリシロキサン油と硬化剤とからなり、JS
RキュラストメーターIII型を使用し、該キュラストメ
ーターの下部ダイスの表面にポリエステルフィルムを存
在させ170℃で測定した硬化曲線の硬化時最大トルク
値が4〜10Kgf・cmの範囲内になる加熱硬化性シ
リコーンゴム組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加熱硬化性シリコー
ンゴム組成物に関するものであり、詳しくは、優れた金
型離型性を有し、複雑な形状構造を持ったシリコーンゴ
ム成形品用として好適に使用される加熱硬化性シリコー
ンゴム組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその問題点】シリコーンゴム組成物は成
形時の金型離型性に劣り、脱型時にゴム裂けが発生した
り、長時間の運転に際しては金型汚染が発生したりする
ことが知られている。従来、このような問題点を解決す
る方法としてシリコーンゴム組成物にステアリン酸亜
鉛,ステアリン酸カルシウム等の内部離型剤を添加する
方法が提案されている(特開昭49−124151号公
報参照)。しかし、これらの内部離型剤を添加したシリ
コーンゴム組成物といえども、突起構造を持っていた
り、空中の曲がり構造等の複雑な形状構造を有するシリ
コーンゴム成形品を得るには金型離型性が十分ではなか
った。特に、このような複雑な形状構造を有するシリコ
ーンゴム成形品を1つの金型で多数成形する場合には、
従来のシリコーンゴム組成物では対応できなかった。例
えば、ワイヤーハーネスコネクターの防水シールパッキ
ングを成形する場合は、1ショット当たり数百個の製品
取りの設計であり、従来のシリコーンゴム組成物では脱
型に多大な時間を要し、生産効率の悪さがコストアップ
の要因となっていた。また、オルガノポリシロキサン生
ゴムと補強性充填剤からなるシリコーンゴムベースコン
パウンドに、ジメチルシロキサン・フェニルメチルシロ
キサン油と水と高級脂肪酸金属塩を配合し、金型離型性
に優れたシリコーンゴム組成物を製造する方法が提案さ
れている(特許開平9―40868号公報参照)。この方
法で得られたシリコーンゴム組成物は、非反応性のシリ
コーン油を含有するので含油シリコーンゴム組成物と呼
ばれており、優れた金型離型性を示し、複雑な形状構造
を持ったシリコーンゴム成形品用のシリコーンゴム組成
物として有望視されている。しかし、この方法で製造さ
れたシリコーンゴム組成物は、加熱硬化後、シリコーン
ゴム成形品の表面に、ウエルドマークが発生する等の欠
点があり、用途によっては必ずしも満足できるものでは
なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記問
題点を解消すべく鋭意研究した結果、 シリコーンゴム
組成物の硬化に伴うトルク値が、シリコーンゴム組成物
の潤滑性、金型離型性と関係があることを見出し、本発
明を為すに至った。即ち、本発明の目的は、成形に際し
ては金型汚れの発生が少なく、金型離型性に優れ、硬化
後はウエルドマークの発生がなく、良好な表面状態を示
すシリコーンゴム成形品になり得る加熱硬化性シリコー
ンゴム組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記目的
は(A)(a)平均単位式
【化2】 (式中、Rは置換または非置換の一価炭化水素であり、
aは1.95〜2.05である。)で示されるオルガノポ
リシロキサン生ゴム、(b)補強性充填剤および(c)25
℃における粘度が1〜500センチストークスである、
両末端シラノール基封鎖ジオルガノポリシロキサンから
なる、シリコーンゴムコンパウンド100重量部、(B)
一般式、 R1 3SiO(R2 2SiO)nSiR1 3 (式中、R1およびR2は脂肪族不飽和基を含有しない同
種または異種の置換または非置換の一価炭化水素基であ
り、R2のうち少なくとも1個はフェニル基である。n
は1〜1,000の整数である。)で示されるフェニル基
含有オルガノポリシロキサン油
1〜20重量部および(C)硬
化剤 本発明の組成物を硬化さ
せるのに十分な量からなり、JSRキュラストメーター
III型を使用し、該キュラストメーターの下型ダイスの
表面にポリエステルフイルムを存在させて170℃で測
定した硬化曲線の硬化時最大トルク値が4〜10kgf
・cmの範囲内にあることを特徴とする、加熱硬化性シ
リコーンゴム組成物によって達成される。
【0005】
【発明の実施の形態】これを説明すると、本発明に使用
される(A)成分のシリコーンゴムベースコンパウンド
は、本発明のシリコーンゴム組成物の主剤となるもので
ある。かかるシリコーンゴムベースコンパウンドに使用
される(a)成分のオルガノポリシロキサン生ゴムは、上
式中、Rがメチル基,エチル基,プロピル基等のアルキル
基;ビニル基,アリル基等のアルケニル基;シクロヘキ
シル基等のシクロアルキル基;β−フェニルエチル基等
のアラルキル基;フェニル基,トリル基等のアリール
基;クロロメチル基,3−クロロプロピル基,3,3,3,
−トリフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基で例
示される置換もしくは非置換の一価炭化水素基であり、
aは平均1.95〜2.05である。そして、1分子中の
Rのうち50モル%以上がメチル基であり、一分子中に
2個以上のビニル基を有することが好ましい。このオル
ガノポリシロキサン生ゴムは、直鎖状,やや分岐した直
鎖状であり、その分子量は特に限定されず、当業界にお
いてオルガノポリシロキサン生ゴムと呼称されている範
囲内のものが使用可能であり、通常は、25℃における
粘度が106センチストークス以上であり、平均重合度
が3,000以上であるものが好ましく使用される。
【0006】(b)成分の補強性充填剤は、従来からシリ
コーンゴムベースコンパウンドに使用されているもので
あり、微粉末シリカ、カーボンブラックなどが例示され
る。微粉末シリカの具体例としては、ヒュームドシリカ
等の乾式法シリカ,沈降シリカ等の湿式法シリカなどが
挙げられる。これらの中でも粒子径が50mμ以下であ
り、比表面積が50m2/g以上の超微粉末状シリカが
好ましい。また、表面疎水化処理超微粉末シリカ、例え
ば、ジオルガノジクロルシラン,ジオルガノジアルコキ
シシラン,ヘキサオルガノジシラザン,ジオルガノシクロ
ポリシロキサン,シラノール末端ジオルガノシロキサン
オリゴマーなどであらかじめ表面処理された超微粉末状
シリカが好適に使用される。(b)成分の配合量は(a)成
分100重量部に対して1〜100重量部の範囲内であ
る。
【0007】(C)成分の両末端シラノール基封鎖ジオル
ガノポリシロキサンは(b)成分の補強性充填剤の表面処
理剤としての働きをする。このような(b)成分は25℃
における粘度が1〜500センチストークスの範囲内に
ある。このような(C)成分としては両末端シラノール基
封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端シラノール基封鎖
ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合
体、両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン、ジフ
ェニルシロキサン共重合体、両末端シラノール基封鎖ジ
メチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン・ジフェニ
ルシロキサン共重合体が挙げられる。尚、(A)成分は
(a)成分と(b)成分と(C)成分を均一になるまで混練す
ることにより製造されるが、混合機または混練機中で加
熱下混練したものが好ましく、加熱減圧下に混練したも
のがさらに好ましい。
【0008】本発明に使用される(B)成分フェニル基含
有シリコーンオイルは硬化後のシリコーンゴム成型品に
潤滑性を付与させるための成分であり、また加熱成形時
の金型離型性を付与するための成分である。このよう
な、(B)成分において、上式中R1,R2は同一または異
種の置換または非置換の一価炭化水素基であり、具体的
にはメチル基,フェニル基等のアリール基,3,3,3−ト
リフロロプロピル基等のハロゲン化アルキル基から選ば
れ、R2のうち少なくとも1個はフェニル基である。こ
のような、フェニル基含有オルガノポリシロキサンとし
ては、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキ
サン・フェニルメチルシロキサン共重合体、両末端トリ
メチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニル
シロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖
ジメチルシロキサン・フェニルメチルシロキサン・メチル
(3,3,3ートリフルオロプロピル)シロキサン共重合
体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサ
ン・ジフェニルシロキサン・(3,3,3ートリフルオロプ
ロピル)シロキサン共重合体等が例示される。本成分の
配合量は、(A)成分100重量部に対して1〜20重量
部である。これは配合量が20重量部を越えるとシリコ
ーンゴム組成物の粘着力が増加してロール加工性が低下
すると共にもはや硬化時のトルク値を調節できなくなる
からであり、1重量部未満になると潤滑性が十分でなく
なるためである。
【0009】本発明に使用される(C)成分の硬化剤は、
本発明組成物を硬化させてシリコーンゴムとするもので
あり、一般的には、有機過酸化物が使用される。また、
(A)成分のオルガノポリシロキサンがビニル基などのア
ルケニル基を含有するものである場合には、オルガノハ
イドロジェンポリシロキサンと白金系触媒が使用可能で
ある。かかる硬化剤の配合量は本発明の組成物を硬化さ
せるのに十分な量である。ここで、有機過酸化物として
は、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキ
サイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘ
キサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ−
オキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ベンゾ
イルパーオキサイドが例示される。この有機過酸化物の
配合量は、通常、(A)成分100重量部に対して0.1
〜10重量部の範囲内である。また、オルガノハイドロ
ジェンポリシロキサンとしては、両末端トリメチルシロ
キシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン,両末
端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチ
ルハイドロジェンシロキサン共重合体,両末端ジメチル
ハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メ
チルハイドロジェンシロキサン共重合体,環状メチルハ
イドロジェンポリシロキサンが例示される。白金系触媒
としては、塩化白金酸,塩化白金酸のアルコール溶液,塩
化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯
体,塩化白金酸とジアセチルアセトンとの錯体,塩化白金
酸とジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体を含有
する熱可塑性のシリコーンレジン微粒子等が例示され
る。ここで、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの
配合量は、このオルガノハイドロジェンポリシロキサン
中に含まれるケイ素原子結合水素原子のモル数と(a)成
分中のアルケニル基のモル数との比率が(0.5:1)〜
(20:1)となる量が好ましく、(0.8:1)〜(5:
1)となる量がより好ましい。白金系触媒の配合量は、
本発明組成物中に占めるオルガノポリシロキサンの総重
量100万重量部に対して白金原子として0.1〜50
0重量部の範囲内である。
【0010】本発明のシリコーンゴム組成物は上記のよ
うな(A)成分〜(C)成分からなるものであるが、このよう
なシリコーンゴム組成物は、JSRIII型キュラストメ
ーターで測定した硬化曲線における最大トルク値が4〜
10kgf・cmの範囲内にあることが必要である。硬
化時最大トルク値が4Kgf・cm以下では硬化時にオ
イルブリード速度が速すぎてシリコーンゴム成形品の表
面にウェルドマークが発生する。また、金型汚れの発
生、金型の中板からの異常脱離が起こるという不都合が
発生する。また、10Kgf・cmを越えるとシリコー
ンゴム成形品表面にオイルブリードが起こらず、成形時
に、金型から成形品を引き剥がすことが難しくなり、金
型から成形品を引き剥がすには、異常な脱型力が必要に
なるという、不都合が生じる。加えて、成形品の一部が
欠損し、製品としての完成品が減り、不良率が増加す
る。ここで、JSRIII型キュラストメーターは、JI
S K6301に規定されている標準的なゴムの加硫速
度を測定するための加硫試験機であり、また、この硬化
試験機は、SRIS(ゴム協会標準規規格)3105に規
定されている標準的なゴムの加硫速度を測定する加硫試
験機である。尚、JSRIII型キュラストメーターは日
本合成ゴム株式会社の商品名である。
【0011】本発明のシリコーンゴム組成物は、上記し
た(A)成分〜(C)成分からなるものであるが、これらの
(A)成分〜(C)成分に加えて、従来からシリコーンゴム
組成物に使用されている、公知の添加剤、例えば、けい
そう土,石英粉末,炭酸カルシウム粉末,マイカ粉末,水酸
化アルミニウム粉末,酸化マグネシウム粉末などの無機
質充填剤,希土類酸化物,希土類水酸化物,セリウムシラ
ノレート,セリウム脂肪酸塩などの耐熱剤,ヒュームド二
酸化チタン,炭酸亜鉛,炭酸マンガンなどの難燃剤,ジメ
チルシリコーン油などのシリコーン油,顔料,ステアリン
酸カルシウム,ステアリン酸などの離型剤,ヒドロシリレ
ーション反応の遅延剤を添加配合することは本発明の目
的を損なわない限り差し支えない。
【00l2】本発明のシリコーンゴム組成物は、上記
(A)成分と(B)成分と(C)成分を単に均一に混合するこ
とによって容易に得られるが、(a)成分と(b)成分と
(c)成分を均一に混合して、(A)成分のシリコーンゴム
コンパウンドを調製した後、(B)成分を配合し、しかる
後に(C)成分を添加配合することが好ましい。ここで、
硬化時最大トルク値は、(B)成分の配合時に調製するこ
が可能である。特に(A)成分を製造中に加熱下に(B)成
分を配合してトルク値を調節することが好ましい。一般
に高温下に(B)成分を配合すると硬化時最大トルク値を
が小さくなる傾向がある。
【0013】以上のような本発明のシリコーンゴム組成
物は優れた金型離型性を有するために、これを複雑な構
造を有する金型に適用しても、脱型時にシリコーンゴム
成形品に欠けや裂けが発生しない。また脱型が容易なこ
とから生産性が著しく向上する。したがって、複雑な構
造を有する金型を使用したプレス成形,トランスファー
成形,射出成形などの加圧成形用シリコーンゴム組成物
として極めて有用である。特にワイヤーハーネスシール・
コネクターシール用として有用である。
【0014】次に本発明を実施例によって説明する。実
施例中、部とあるのは重量部のことであり、粘度は、2
5℃における値である。硬化曲線の硬化時最大トルク値
の測定および金型離型性の評価は次に示す方法に従って
測定した。 ○加硫曲線の硬化時最大トルク値 JSRIII型キュラストメーターの下型ダイスの上に0.
2mmのポリエステルフィルムを載置し、その上に加熱硬
化性シリコーンゴム組成物の小片を置いた。次いで、熱
と剪断振動(振幅角3度)を加えて硬化に伴う粘断性応力
(トルク値)を測定した。ここで、JSRキュラストメー
ターIII型のダイス面は凹凸の網目になっているが、ポ
リエステルフィルムを載置しているので、平滑に近い状
態となり、フィルム表面とシリコーンゴム表面の間の潤
滑性の大小がトルク値の大小となって表れてくる。即
ち、剪断振動をかけた場合、ポリエステルフィルムとシ
リコーンゴム組成物の界面で潤滑性の小さい組成物(オ
イルブリード速度の遅いもの)は硬化時最大トルク値が
高くなる。潤滑の大きなもの(オイルブリード速度の速
いにもの)は界面でスリップするために最大トルク値が
低くなる。そして、硬化時最大トルク値が低くなればな
るほど離型性は向上してくる。その単位はKgf・cm
である。 ○金型離型性 図1に示した金型を用いてシリコーンゴム組成物を加圧
成形した。成形後、上金型と下金型を取り外し中金型中の
形成品を円柱状(直径5mm)の金属棒を用いて金型型か
ら押し出し脱型した。この脱型に要した荷重をデジタル
式の軽量器を用いて読み取り、脱型荷重(Kg)として示
した。 ○インジェクション成形性 金締圧100トンのインジェクション成型機[松田制作
所(株)製]でワイヤーハーネスシール用金型(40個ど
り)を用い180℃、3分で成形性の評価を行った。評
価項目としては成形品の中子残りの有無、中子からの脱
型性の可否、金型汚れが発生するまでの成形回数を評価
した。なお、中子からの脱型方法としてはピン方式(成
型品を上からピンで押して脱型する)の自動脱型装置を
用いた。
【0015】
【実施例1】ジメチルシロキサン単位99.85%とメ
チルビニルシロキサン単位0.15モル%からなる両末
端ジメチルビニルシロキシ基封鎖オルガノポリシロキシ
生ゴム(平均重重度5,000)100部、比表面積13
0m2/gのヒュームドシリカ45部と粘度60cst
の両末端シラノール基封鎖ジメチルポリシロキサン1.
5部をニーダーミキサーに投入し、減圧下180℃で2
時間混練してシリコーンゴムコンパウンドを調製した。
次いで、ジメチルシロキサン単位50モル%とフェニル
メチルシロキサン単位50モル%からなる両末端トリメ
チルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニ
ルシロキサン共重合体油(粘度128センチストークス)
10部を加えて均一に配合した。冷却後、2.5−ジメ
チル−2.5ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.4部
を添加混練して、加熱硬化性シリコーンゴム組成物を調
製した。この組成物について、硬化時最大トルク値、金
型離型性、インジェクション成形体を測定し、これらの
結果を実施例1−1として表1に示した。また、上記に
おいて両末端シラノール基封鎖ジメチルポリシロキサン
の量を2.5部および4.0部とした以外は上記と同様に
して加熱硬化性シリコーンゴム組成物を調製した。これ
らの組成物の特性を上記と同様にして測定してそれらの
測定結果を実施例1−2および実施例1−3として表1
に示した。比較のため、上記において、両末端シラノー
ル基封鎖ジメチルポリシロキサンの量を0.5部、5.5
部および7.5部とした以外は上記と同様にして加熱硬
化性シリコーンゴム組成物を調製した。これらの組成物
の特性を上記と同様にして測定してそれらの測定結果を
それぞれ比較例1−1、比較例1−2、比較例1−3と
して表1に併記した。
【0016】
【表1】
【0017】
【実施例2】実施例1において硬化剤である2.5−ジ
メチル−2.5ジ(t−ブチル−パキオシ)ヘキサンの替
わりに、式、Me3SiO(Me2SiO)3(MeHSi
O)5SiMe3で示される粘度25センチストークスの
トリメチルシロキシ基末端封鎖のジメチルシロキサン・
メチルハイドロシロキサン共重合体1.0部(ケイ素原子
給合水素原子のモル数とオルガノシロキサン生ゴム中の
ビニル基のモル比は約3.3:1)、塩化白金酸のイソプ
ロピルアルコール溶液(白金含有量1重量%)0.2部と
硬化抑制剤として1−エチニル−シクロヘキサノール
0.03部を添加混練して、加熱硬化性シリコーンゴム
組成物を調製した。これらの組成物について、硬化時最
大トルク値、金型離型性、インジェクション成形性を測
定し、これらの結果を表2に示した。
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明の加熱硬化性シリコーンゴム組成
物は、(A)成分〜(C)成分からなり、JSRキュラスト
メーターIII型を使用し、該キュラストメーターの下型ダ
イスの表面にポリエステルフイルムを存在させて170
℃で測定した硬化曲線の硬化時最大トルク値が4〜10
kgf・cmの範囲内にあるので、金型汚れの発生がな
く、金型離型性に優れ、硬化後はウエルドマークの発生
がなく、良好な表面状態を示すシリコーンゴム成形品に
なるという特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例、比較例において使用した金型
離型性の評価に使用した金型の概略断面図である。
【符号の説明】
1 上金型 2 中金型 3 キャビティ 4 下金型

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a)平均単位式 【化1】 (式中、Rは置換または非置換の一価炭化水素であり、
    aは1.95〜2.05である。)で示されるオルガノポ
    リシロキサン生ゴム、(b)補強性充填剤および(c)25
    ℃における粘度が1〜500センチストークスである、
    両末端シラノール基封鎖ジオルガノポリシロキサンから
    なる、シリコーンゴムコンパウンド100重量部、(B)
    一般式、 R1 3SiO(R2 2SiO)nSiR1 3 (式中、R1およびR2は脂肪族不飽和基を含有しない同
    種または異種の置換または非置換の一価炭化水素基であ
    り、R2のうち少なくとも1個がフェニル基である。n
    は1〜1,000の整数である。)で示されるフェニル基
    含有オルガノポリシロキサン油
    1〜20重量部および(C)硬
    化剤 本発明の組成物を硬化さ
    せるのに十分な量からなり、JSRキュラストメーター
    III型を使用し、該キュラストメーターの下型ダイスの表
    面にポリエステルフイルムを存在させて170℃で測定
    した硬化曲線の硬化時最大トルク値が4〜10kgf・
    cmの範囲内にあることを特徴とする、加熱硬化性シリ
    コーンゴム組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分の平均単位式中のRの少なくと
    も1個が、3,3,3−トリフルオロプロピル基である請
    求項1に記載の加熱硬化性シリコーンゴム組成物。
  3. 【請求項3】 ワイヤーハーネスコネクターの防水シー
    ルパッキング用シリコーンゴム組成物である請求項1記
    載の加熱硬化性シリコーンゴム組成物。
JP33353597A 1997-11-18 1997-11-18 加熱硬化性シリコーンゴム組成物 Pending JPH11148013A (ja)

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