JPH11140332A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JPH11140332A
JPH11140332A JP30699697A JP30699697A JPH11140332A JP H11140332 A JPH11140332 A JP H11140332A JP 30699697 A JP30699697 A JP 30699697A JP 30699697 A JP30699697 A JP 30699697A JP H11140332 A JPH11140332 A JP H11140332A
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JP
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shear modulus
resin composition
resin
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storage shear
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JP30699697A
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Masayuki Yamaguchi
政之 山口
Kenichi Suzuki
謙一 鈴木
Shingo Maeda
進吾 前田
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形加工性に優れる熱可塑性樹脂組成物該樹
脂を提供する。 【解決手段】熱可塑性樹脂(A)及び樹脂架橋物(B)
からなり、下記(a)−(c)の特性を満たすことを特
徴とする樹脂組成物を用いる。 (a)不溶解成分が0.1重量%以上20重量%以下で
ある。 (b)不溶解成分の損失正接が190℃、0.1〜10
rad/secにおいて0.05以上0.5以下であ
る。 (c)不溶解成分の貯蔵剪断弾性率が190℃、0.1
〜10rad/secにおいて1×105Pa以上5×
105Pa以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形加工性に優れ
る熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ブロー成形、真空成形、圧空成形、フィ
ルム成形、ラミネーション成形、紡糸、発泡成形などの
成形加工性には樹脂の伸長粘度特性が大きく関与するこ
とが明らかにされている。上述の成形加工性に優れる樹
脂は伸長粘度の時間依存性を測定した場合に、伸長粘度
が時間と共に急激に増加する“ひずみ硬化現象”が顕著
に観測される。(M.Shinohara 日本レオロ
ジー学会誌、Vol.19 p−118(1991))
このひずみ硬化現象は、実測の伸長粘度とひずみ速度が
きわめて遅い場合の剪断粘度の3倍またはひずみ速度が
きわめて遅い場合の伸長粘度との比によって定量化する
ことができる。一方、ひずみ硬化現象が観測されない材
料は上述の成形加工に供した際に、偏肉、ネックイン、
サージング、レゾナンス、破泡等の成形不良を生じやす
いことが知られている。従来までは、ひずみ硬化現象を
発現させるためには分子量分布を広げる、長鎖分岐を導
入するなどの手法が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、分子量分布を
広げる手法は伸長粘度の改良効果に限界があった。ま
た、長鎖分岐を導入する手法は重合方法の制限のために
ポリエチレンなど一部の材料にしか用いることができ
ず、また、長鎖分岐を導入すると溶融延伸性が低下する
と共に、固体の力学的性質の低下が激しく問題が多かっ
た。
【0004】そこで、本発明は上記の課題を解決したブ
ロー成形、真空成形、圧空成形、フィルム成形、ラミネ
ーション成形、紡糸、発泡成形等に適した熱可塑性樹脂
組成物を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、特定の組成を有す
る熱可塑性樹脂組成物が優れた加工特性を有することを
見いだし、本発明を完成させるに至った。即ち、本発明
は、熱可塑性樹脂(A)及び樹脂架橋物(B)からな
り、下記(a)−(c)の特性を満たすことを特徴とす
る樹脂組成物に関するものである。
【0006】(a)不溶解成分が0.1重量%以上20
重量%以下である。
【0007】(b)不溶解成分の損失正接が190℃、
0.1〜10rad/secにおいて0.05以上0.
5以下である。
【0008】(c)不溶解成分の貯蔵剪断弾性率が19
0℃、0.1〜10rad/secにおいて1×105
Pa以上5×105Pa以下である。
【0009】以下に、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明の樹脂組成物に用いられる熱可塑性
樹脂(A)としては、高密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレン、分岐型低密度ポリエチレン、エチレン
・酢酸ビニル共重合体(EVA)、塩素化ポリエチレ
ン、エチレン・エチルアクリレート共重合体などのポリ
エチレン系樹脂、プロピレンホモポリマー、エチレン・
プロピレンランダム共重合体、シンジオタクチックポリ
プロピレンなどのポリプロピレン系樹脂、スチレン単独
重合体、スチレン・ブタジエン共重合体、アクリロニト
リル・ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・アク
リロニトリル共重合体などのポリスチレン系樹脂、エチ
レン・プロピレン系共重合体、ポリブテン、ポリヘキセ
ン、ポリビニルアルコール、ポリ4メチル1ペンテン、
ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹
脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹
脂、ポリエーテル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポ
リウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系
樹脂等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が併用さ
れて用いられる。特に、ポリエチレン系樹脂およびポリ
プロピレン系樹脂を用いると成形加工性に優れるために
好ましい。ポリエチレン系樹脂を用いる場合には、19
0℃、2.16kg荷重におけるメルトフロレートが
0.01〜100g/10分であることが好ましく、ポ
リプロピレン系樹脂を用いる場合には230℃、2.1
6kg荷重におけるメルトフロレートが0.01〜10
0g/10分であることが好ましい。
【0011】本発明の樹脂組成物に用いられる樹脂架橋
物(B)には特に制限がなく、ポリエチレン系樹脂、ポ
リプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリブテ
ン、ポリヘキセン、ポリビニルアルコール、ポリ4メチ
ル1ペンテン、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、メ
タクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニ
リデン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリカーボネート
系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー等の
架橋物やエチレン・プロピレン系共重合体ゴム、エチレ
ン・プロピレン・ジエン系共重合体ゴム、天然ゴム、ア
クリロニトリル−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、ス
チレン−ブタジエンゴム、ポリウレタンゴム、アクリル
ゴム、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ポリエチ
レンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、イソプレンゴ
ム、フッ素ゴムなどの架橋体が挙げられ、これらの1種
又は2種以上が併用されて用いられる。ただし、本発明
に用いられる熱可塑性樹脂(A)との混和性が良好な方
が望ましく、架橋前の材料の溶解度パラメターが熱可塑
性樹脂(A)の溶解度パラメターと同じであるか、その
差が2.0(cal/cm31/2 以下であることが望
ましい。溶解度パラメターの値は高分子学会編“ポリマ
ーアロイ 基礎と応用 第2版”東京化学同人、(19
93)や、西敏男ら著、“ポリマーブレンド”CMC、
(1981)などに記載されている。
【0012】また、熱可塑性樹脂(A)として、ポリエ
チレン系樹脂およびポリプロピレン系樹脂を用いる場合
には、架橋物(B)をポリエチレン系樹脂または/およ
びエチレン・プロピレン系共重合体の架橋体とすること
が望ましく、これによって、熱安定性に優れ、かつ、成
形加工性に優れる材料となる。なお、エチレン・プロピ
レン系共重合体とは非共役ジエンが共重合されたエチレ
ン・プロピレン・ジエン共重合体も含まれる。
【0013】本発明の樹脂組成物は、不溶解成分(ゲル
分率)が0.1重量%以上20重量%以下、好ましくは
0.3重量%以上10重量%以下であることを特徴とす
る。不溶解成分が0.1重量%未満であると樹脂組成物
の成形加工性は劣る恐れがあり、また、20重量%を越
えると得られる樹脂組成物は外観不良などの成形不良を
生じる恐れがある。不溶解成分の定量は、高温遠心分離
によって一般的に行える。組成物を135℃にて1、
2、4−トリクロロベンゼンに溶解して、1%の溶液を
作成し、これを120℃の遠心管に入れ、12000r
pmで1時間、遠心分離することにより、不溶解成分を
取り出すことが可能である。その後、不溶解成分をメタ
ノールで洗浄して真空乾燥し、重量測定を行うことによ
って不溶解成分を定量できる。本発明では、この方法に
よって測定された値を不溶解成分の量とする。
【0014】本発明の樹脂組成物に含まれている不溶解
成分は、190℃、0.1〜10rad/secにおい
て動的粘弾性測定より見積もられる損失正接が0.05
以上0.5以下であることを特徴とする。0.05未満
または0.5を越えると樹脂組成物の成形性が損なわれ
る恐れがある。また、0.1rad/secにおける損
失正接の値と10rad/secの値の比が0.5〜
2.0であることが望ましく、これによって本発明の樹
脂組成物は伸長粘度のひずみ硬化がさらに顕著に発現す
る。さらに、本発明の樹脂組成物に含まれている不溶解
成分は、貯蔵剪断弾性率が190℃、0.1〜10ra
d/secにおいて1×105Pa以上5×105Pa以
下であることを特徴とする。1×105Pa未満または
5×105Paを越えると樹脂組成物の成形性が損なわ
れる恐れがある。損失正接および貯蔵剪断弾性率は市販
の動的粘弾性測定装置(引張型動的粘弾性測定装置、剪
断型動的粘弾性測定装置、表面粘弾性測定装置など)を
用いることによって評価可能である。
【0015】また、本発明の樹脂組成物に含まれている
不溶解成分は圧縮成形によってシート状に成形できるこ
とが望ましい。不溶解成分の架橋度が高すぎる場合には
圧縮成形を行うことができないが、このような場合には
樹脂組成物はフィッシュアイを生じると共に伸長粘度の
ひずみ硬化が発現しないために成形不良を生じる恐れが
あるため好ましくない。
【0016】本発明の樹脂組成物を構成する架橋物
(B)の製造方法には、特に制限がなく、例えば電子
線、過酸化物等により架橋することができる。
【0017】本発明の樹脂組成物において、熱可塑性樹
脂(A)と架橋物(B)とのブレンド割合は特に限定さ
れることはなく、樹脂組成物の不溶解成分の量が0.1
重量%以上20重量%以下になればよい。なお、電子線
や過酸化物等により架橋された架橋物(B)は、一般的
にはすべてが不溶解成分ではなくその一部は可溶分であ
るため、樹脂組成物の不溶解成分量を0.1重量%以上
20重量%以下にするには、熱可塑性樹脂(A)/架橋
物(B)(重量比)=99.9/0.1〜50/50と
することが望ましい。また、該樹脂組成物の製造方法は
任意であるが、例えば、熱可塑性樹脂(A)、架橋物
(B)をニーダー、ロール、バンバリーミキサー、一軸
押出し機、二軸押出し機などによりブレンドする方法な
どが挙げられる。
【0018】本発明の樹脂組成物は、熱可塑性樹脂
(A)中に架橋物(B)が5ミクロン以下、好ましくは
1ミクロン以下の粒径で分散していると成形加工性に優
れるために好ましい。また、さらに加工性に優れた組成
物を得るためには、架橋物は孤立粒子として存在してい
ることが望ましく、複数の粒子が連結したり、凝集して
いる場合には成形不良を生じる恐れがある。粒子の凝集
状態は適当な染色剤を用いて染色した試験片を透過電子
顕微鏡で観察したり、冷凍破断面を走査電子顕微鏡で観
察したり、または、薄く切断した試験片を位相差顕微鏡
で観察したりするなどによって評価できる場合がある。
【0019】さらに本発明の樹脂組成物は、成形加工温
度において0.1Hzの周波数において動的粘弾性が線
形性を示すひずみの最大値が0.3以上であることが望
ましく、これによって成形性はさらに優れたものとな
る。一般に分散粒子の凝集が生じると線形性を示すひず
みの最大値が小さくなることが知られている。(小野木
重治 著、“化学者のためのレオロジー”、化学同人、
(1984))さらに本発明の樹脂組成物は、成形加工
温度において10〜100の延伸比で一軸延伸すると、
分散粒子が延伸方向に配向し、その分散粒子の長軸と短
軸の比が2以上、好ましくは3以上となることが望まし
く、これによって成形加工性はさらに優れたものにな
る。延伸は紡糸、フィルムなどの実成形加工機や、引き
取り装置を備えたキャピラリーレオメーターで行うこと
が可能である。また、配向状態は、適当な染色剤を用い
て染色した後に、透過電子顕微鏡を用いて観察すること
ができる場合がある。
【0020】本発明の樹脂組成物は、実測の伸長粘度の
最大値と、実測の伸長粘度が最大値を示すひずみにおけ
る線形領域の伸長粘度との比として定義される伸長粘度
の非線形パラメーター(O.Ishizuka,Pol
ymer,21,p−164(1980).)が3以
上、好ましくは5以上となることを特長とし、この特性
によって成形不良が生じにくくなる。線形領域における
伸長粘度は動的剪断弾性率の合成曲線を、尾崎の式(尾
崎ら、日本レオロジー学会誌、16、p−53(198
8).)を用いて計算することによって得られる。
【0021】さらに本発明の樹脂組成物は、溶融延伸性
に優れることが望ましく、延伸比10以上、好ましくは
20以上で延伸することが可能である。溶融延伸性に劣
ると成形不良を生じる恐れがある。延伸比は引き取り可
能な最大速度を押出し速度で除すことによって得られ
る。溶融延伸性の測定方法としては、一般的に知られて
いる方法を用いることができ、例えば、実成形加工機を
用いる方法、キャピラリー型レオメーターを用いる方法
などが挙げられる。
【0022】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、
例えば炭酸カルシウム、マイカ、タルク、シリカ、硫酸
バリウム、硫酸カルシウム、カオリン、クレー、パイロ
フェライト、ベントナイト、セリサナイト、ゼオライ
ト、ネフェリンシナイト、アタパルジャイト、ウォラス
トナイト、フェライト、ケイ酸カルシウム、炭酸マグネ
シウム、ドロマイト、三酸化アンチモン、酸化チタン、
酸化鉄、二硫化モリブデン、黒鉛、石こう、ガラスビー
ズ、ガラスパウダー、ガラスバルーン、ガラスファイバ
ー、石英、石英ガラスなどの無機充填剤や有機、無機顔
料を配合することもできる。また、結晶核剤、透明化
剤、アンチブロッキング剤、離型剤、帯電防止剤、スリ
ップ剤、防曇剤、滑剤、耐熱安定剤、紫外線安定剤、耐
光安定剤、耐候性安定剤、発泡剤、防黴剤、防錆剤、イ
オントラップ剤、難燃剤、難燃助剤等を必要に応じて添
加してもよい。
【0023】さらに、本発明の樹脂組成物には、本発明
の目的を逸脱しない限りにおいて他のゴムをブレンドす
ることも可能である。このようなゴムとしては、例え
ば、スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン
系熱可塑性エラストマー、天然ゴム、アクリロニトリル
ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ス
チレンブタジエンゴム、シリコーンゴム、ポリノルボル
ネンゴム、クロロプレンゴムが挙げられる。さらに、相
溶化剤としては、例えば酸変性ポリオレフィン、ケン化
EVAなどの接着性ポリマー;ポリオレフィン−ポリア
ミドグラフトまたはブロック共重合体などに代表される
ブロック又はグラフト共重合体が挙げられる。
【0024】本発明の樹脂組成物は、フィルム成形法、
真空成形法、圧空成形法、ブロー成形法、カレンダー成
形法、異形押出成形法、紡糸、発泡成形法など任意の成
形法によって各種成形品に成形される。
【0025】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を説明する
が、これらは例示的なものであって、本発明はこれら実
施例に限定されるものではない。
【0026】実施例及び比較例中の各種測定を以下に示
す。
【0027】〜せん断粘度の測定〜 平行円板型粘度計(レオロジ社製、商品名MR−50
0)を用いて、角周波数速度0.628rad/sec
で動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率)のひずみ依存性を測定
した。貯蔵剪断弾性率がひずみに依存しない最大ひずみ
を線形限界とした。また、これとは別途、145〜25
0℃の幾つかの温度で線形領域における動的粘弾性(貯
蔵剪断弾性率、損失剪断弾性率)の角周波数速度依存性
を測定し、伸長粘度を測定した温度を基準温度とした貯
蔵剪断弾性率および損失剪断弾性率の合成曲線を得た。
さらに、尾崎の式(尾崎ら、日本レオロジー学会誌、1
6、p−53(1988).)を用いて線形領域におけ
る伸長粘度の時間依存性を計算した。
【0028】また、不溶解成分の動的粘弾性(貯蔵剪断
弾性率、損失正接)は同一の装置を用いて190℃で行
った。
【0029】〜伸長粘度の測定〜 MELTEN Rheometer(東洋精機製作所
製)を用いて、伸長ひずみ速度0.1sec-1で伸長粘
度の時間変化を測定した。測定温度は160または19
0℃とした。伸長粘度が最大値を示す時間tmにおける
線形領域の伸長粘度(計算値)の値をηl(tm)とす
る。実測で得られた伸長粘度の最大値ηe(tm)をηl
(tm)で除した値を伸長粘度のひずみ硬化の指標λn
(伸長粘度の非線形性)として求めた。
【0030】〜溶融延伸性の測定〜 溶融延伸性はキャピラリーレオメーター(東洋精機製作
所製、商品名キャピログラフ)にて評価した。バレル温
度は160または190℃とした。また、バレル内径は
9.55mm、ダイスのL/Dは8/2.095(m
m)とし、シリンダーの降下速度10mm/分の条件
で、延伸可能な最大の引き取り速度の測定を行った。引
き取り可能な最大引き取り速度をストランドの押出し速
度で除して溶融延伸比を求めた。実験は少なくとも10
回以上行い、平均値を求めた。
【0031】〜延伸試料の作成〜 キャピラリーレオメーター(東洋精機製作所、キャピロ
グラフ)を用いて、L/D:8/2.095、シリンダ
ー降下速度:1mm/分でストランドを押出すと共に、
このストランドを引き取り速度:5m/分で引き取り、
延伸した。設定温度は160または190℃とした。
【0032】〜相構造の観察〜 延伸試料および圧縮成形した試験片をルテニウム酸にて
染色したのち、透過電子顕微鏡(日本電子社製、JEO
L JEM 2000FX)を用いて相構造の観察を行
った。
【0033】〜不溶解成分の測定〜 試験片を135℃の1、2、4−トリクロロベンゼンに
溶解して、1%の溶液を作成する。この溶液をあらかじ
め120℃に設定した遠心管に入れて、回転数1200
0rpmで1時間、高温遠心分離する。遠心機は恒温装
置付高速遠心機、H−175((株)コクサン製)を用
いて、あらかじめ120℃に設定しておいた。遠心終了
後、沈殿した不溶解成分をメタノールにて洗浄し、室温
で2日間、真空乾燥し、重量を測定して不溶解成分の定
量を行った。
【0034】〜耐ドローダウン性の評価〜 田辺プラスチックス機械製、50φシート成形機(VS
50エキストルーダー)を用いて、厚み1.0mmのシー
トを成形した。得られたシートを圧空、真空成形機(浅
野研究所製)を用いて、特定のヒーター温度、加熱時間
で耐ドローダウン性を評価した。
【0035】実施例1 高密度ポリエチレン(東ソー社製、商品名ニポロンハー
ド #5110、MFR:0.9g/10分)を内容積
100mlの小型混練機(東洋精機製作所製、ラボプラ
ストミル)を用いて50rpm、設定温度180℃で混
練した。これに架橋剤として、α、α’−ビス(t−ブ
チルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン(日本油
脂製、商品名パーブチルP)を6000PPMを加えて
3分間混練した後、熱安定剤としてヒンダードフェノー
ル系安定剤(チバ・ガイギー社製、商品名イルガノック
ス1010)、リン系安定剤(チバ・ガイギー社製、商
品名イルガフォス168)をそれぞれ10000PPM
添加し、さらに1分間混練した。
【0036】また、これとは別に、表面温度を150℃
に設定した8インチロール混練機を用いて、架橋されて
いない直鎖状高密度ポリエチレン(東ソー社製、商品名
ニポロンハード #5110)と、架橋ポリエチレンを
90/10の重量分率で混練した。この操作を数回繰り
返して、目的の組成物を5kg得た。得られた組成物を
190℃、10MPaで圧縮成形を行い、動的粘弾性
(貯蔵剪断弾性率のひずみ依存性、および、貯蔵剪断弾
性率と損失剪断弾性率の角周波数速度依存性)、不溶解
成分の量を測定した。さらに、ロールシートをシートペ
レタイザーにて細かく砕き、キャピラリーレオメーター
を用いて伸長粘度測定用の試験片を得た。さらに同じ装
置を用いて160℃で溶融延伸比を測定した。また、こ
れとは別に160℃に設定したキャピラリーレオメータ
ーを用いて分散粒子の変形を観察するための延伸試料を
作成した。圧縮成形試料および延伸試料の相構造は透過
電子顕微鏡を用いて観察した。
【0037】また、得られた樹脂組成物を用いてシート
成形を行い、耐ドローダウン性の評価を行った。加熱時
間は25秒、ヒーター温度は600℃とした。
【0038】さらに、遠心分離によって得られた不溶解
成分を190℃、10MPaで圧縮成形した後、190
℃で動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率と損失正接の角周波数
速度依存性)を測定した。
【0039】実施例2 架橋剤および架橋助剤としてα、α’−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン(日本油脂
社製、商品名パーブチルP)1200PPM、トリアリ
ルイソシアヌレート(日本化成社製、商品名TAIC)
を2400PPMとした以外は実施例1と同様の方法で
ポリエチレンの架橋体を得た。さらに、実施例1と同様
の方法で樹脂組成物を作成し、動的粘弾性(貯蔵剪断弾
性率のひずみ依存性、および、貯蔵剪断弾性率と損失剪
断弾性率の角周波数速度依存性)、伸長粘度、溶融延伸
比、不溶解成分の量、耐ドローダウン性の測定、および
圧縮成形体と延伸試料の構造観察を行った。また、遠心
分離によって得られた不溶解成分を190℃、10MP
aで圧縮成形した後、190℃で粘弾性測定を行った。
【0040】実施例3 高密度ポリエチレンを高分子量ポリエチレン(東ソー社
製、商品名ニポロンハード #7300A、MFR:
0.03g/10分)を用い、さらにα、α’−ビス
(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン
を1000PPM、トリアリルイソシアヌレートを20
00PPMとした以外は実施例2と同様の方法でポリエ
チレンの架橋体を得た。さらに、実施例1と同様の方法
で樹脂組成物を作成し、動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率の
ひずみ依存性、および、貯蔵剪断弾性率と損失剪断弾性
率の角周波数速度依存性)、伸長粘度、溶融延伸比、不
溶解成分の量、耐ドローダウン性の測定、および圧縮成
形体と延伸試料の構造観察を行った。また、遠心分離に
よって得られた不溶解成分を190℃、10MPaで圧
縮成形した後、190℃で粘弾性測定を行った。
【0041】実施例4 高密度ポリエチレンの代わりに、プロピレン含量が47
重量%のエチレン・プロピレン共重合体(日本合成ゴム
社製、JSR EP921)を用い、さらにα、α’−
ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベン
ゼンを2500PPM、トリアリルイソシアヌレートを
5000PPMとした以外は実施例2と同様の方法でエ
チレン・プロピレン共重合体の架橋体を得た。さらに、
実施例1と同様の方法で樹脂組成物を作成し、動的粘弾
性(貯蔵剪断弾性率のひずみ依存性、および、貯蔵剪断
弾性率と損失剪断弾性率の角周波数速度依存性)、伸長
粘度、溶融延伸比、不溶解成分の量、耐ドローダウン性
の測定、および圧縮成形体と延伸試料の構造観察を行っ
た。また、遠心分離によって得られた不溶解成分を19
0℃、10MPaで圧縮成形した後、190℃で粘弾性
測定を行った。
【0042】実施例5 ポリエチレンと架橋ポリエチレンとのブレンド比率を9
5:5にした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成物
を作成し、動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率のひずみ依存
性、および、貯蔵剪断弾性率と損失剪断弾性率の角周波
数速度依存性)、伸長粘度、溶融延伸比、不溶解成分の
量、耐ドローダウン性の測定、および圧縮成形体と延伸
試料の構造観察を行った。また、遠心分離によって得ら
れた不溶解成分を190℃、10MPaで圧縮成形した
後、190℃で粘弾性測定を行った。
【0043】比較例1 実施例1において、架橋ポリエチレンを添加しない以外
は全く同一の操作で樹脂組成物を作成し、実施例1と同
様の方法で樹脂組成物を作成し、動的粘弾性(貯蔵剪断
弾性率のひずみ依存性、および、貯蔵剪断弾性率と損失
剪断弾性率の角周波数速度依存性)、伸長粘度、溶融延
伸比、不溶解成分の量、耐ドローダウン性の測定、およ
び圧縮成形体と延伸試料の構造観察を行った。また、本
樹脂組成物は遠心分離では不溶解成分が得られなかっ
た。
【0044】比較例2 実施例1においてα、α’−ビス(t−ブチルパーオキ
シ−m−イソプロピル)ベンゼンの添加量を900PP
Mにした以外は実施例1と同様の方法でポリエチレンの
架橋体を得た。さらに、実施例1と同様の方法で樹脂組
成物を作成し、動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率のひずみ依
存性、および、貯蔵剪断弾性率と損失剪断弾性率の角周
波数速度依存性)、伸長粘度、溶融延伸比、不溶解成分
の量、耐ドローダウン性の測定、および圧縮成形体と延
伸試料の構造観察を行った。また、本樹脂組成物は遠心
分離では不溶解成分が得られなかった。
【0045】比較例3 実施例1においてα、α’−ビス(t−ブチルパーオキ
シ−m−イソプロピル)ベンゼンの添加量を20000
PPMにした以外は実施例1と同様の方法でポリエチレ
ンの架橋体を得た。さらに、実施例1と同様の方法で樹
脂組成物を作成し、動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率のひず
み依存性、および、貯蔵剪断弾性率と損失剪断弾性率の
角周波数速度依存性)、伸長粘度、溶融延伸比、不溶解
成分の量、耐ドローダウン性の測定、および圧縮成形体
と延伸試料の構造観察を行った。また、遠心分離によっ
て得られた不溶解成分を190℃、10MPaで圧縮成
形したが、シート状に成形することができなかった。
【0046】比較例4 実施例2においてα、α’−ビス(t−ブチルパーオキ
シ−m−イソプロピル)ベンゼンを3000PPM、ト
リアリルイソシアヌレートを6000PPMとした以外
は実施例2と同様の方法でポリエチレンの架橋体を得
た。さらに、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を作成
し、動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率のひずみ依存性、およ
び、貯蔵剪断弾性率と損失剪断弾性率の角周波数速度依
存性)、伸長粘度、溶融延伸比、不溶解成分の量、耐ド
ローダウン性の測定、および圧縮成形体と延伸試料の構
造観察を行った。また、遠心分離によって得られた不溶
解成分を190℃、10MPaで圧縮成形したが、シー
ト状に成形することができなかった。
【0047】比較例5 実施例4においてα、α’−ビス(t−ブチルパーオキ
シ−m−イソプロピル)ベンゼンを500PPM、トリ
アリルイソシアヌレートを1000PPMとした以外は
実施例4と同様の方法でエチレン・プロピレン共重合体
の架橋体を得た。さらに、実施例1と同様の方法で樹脂
組成物を作成し、動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率のひずみ
依存性、および、貯蔵剪断弾性率と損失剪断弾性率の角
周波数速度依存性)、伸長粘度、溶融延伸比、不溶解成
分の量、耐ドローダウン性の測定、および圧縮成形体と
延伸試料の構造観察を行った。また、本樹脂組成物は遠
心分離では不溶解成分が得られなかった。
【0048】比較例6 実施例4においてα、α’−ビス(t−ブチルパーオキ
シ−m−イソプロピル)ベンゼンを3500PPM、ト
リアリルイソシアヌレートを7000PPMとした以外
は実施例4と同様の方法でエチレン・プロピレン共重合
体の架橋体を得た。さらに、実施例1と同様の方法で樹
脂組成物を作成し、動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率のひず
み依存性、および、貯蔵剪断弾性率と損失剪断弾性率の
角周波数速度依存性)、伸長粘度、溶融延伸比、不溶解
成分の量、耐ドローダウン性の測定、および圧縮成形体
と延伸試料の構造観察を行った。また、遠心分離によっ
て得られた不溶解成分を190℃、10MPaで圧縮成
形したが、シート状に成形することができなかった。
【0049】比較例7 実施例4において、架橋エチレン・プロピレン共重合体
の代わりに、架橋していないエチレン・プロピレン共重
合体を用いた以外は全く同一の操作で樹脂組成物を作成
した。さらに、実施例1と同様の方法で樹脂組成物を作
成し、動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率のひずみ依存性、お
よび、貯蔵剪断弾性率と損失剪断弾性率の角周波数速度
依存性)、伸長粘度、溶融延伸比、不溶解成分の量、耐
ドローダウン性の測定、および圧縮成形体と延伸試料の
構造観察を行った。また、本樹脂組成物は遠心分離では
不溶解成分が得られなかった。
【0050】比較例8 ポリエチレンと架橋ポリエチレンとのブレンド比率を3
0:70にした以外は実施例1と同様の方法で樹脂組成
物を作成し、動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率のひずみ依存
性、および、貯蔵剪断弾性率と損失剪断弾性率の角周波
数速度依存性)、溶融延伸比、不溶解成分の量、および
圧縮成形体と延伸試料の構造観察を行った。しかしなが
ら、伸長粘度測定用の試験片は成形不良のため得られな
かった。また、シート成形では表面荒れおよび吐出むら
のため成形を行うことができなかった。また、遠心分離
によって得られた不溶解成分を190℃、10MPaで
圧縮成形し、190℃で粘弾性測定を行った。
【0051】実施例6 表面温度を180℃に設定した8インチロール混練機を
用いて、プロピレンホモポリマー(チッソ社製、商品名
チッソポリプロ k1011)と、実施例3で得られた
架橋ポリエチレンを90/10の重量分率で混練した。
この操作を数回繰り返して、目的の組成物を5kg得
た。得られた組成物を190℃、10MPaで圧縮成形
を行い、動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率のひずみ依存性、
および、貯蔵剪断弾性率と損失剪断弾性率の角周波数速
度依存性)、不溶解成分の量を測定した。さらに、ロー
ルシートをシートペレタイザーにて細かく砕き、キャピ
ラリーレオメーターを用いて伸長粘度測定用の試験片を
得た。さらに同じ装置を用いて190℃で溶融延伸比を
測定した。また、これとは別に190℃に設定したキャ
ピラリーレオメーターを用いて分散粒子の変形を観察す
るための延伸試料を作成した。圧縮成形試料および延伸
試料の相構造は透過電子顕微鏡を用いて観察した。
【0052】また、得られた樹脂組成物を用いてシート
成形を行い、耐ドローダウン性の評価を行った。加熱時
間は30秒、ヒーター温度は600℃とした。
【0053】さらに、遠心分離によって得られた不溶解
成分を190℃、10MPaで圧縮成形した後、190
℃で動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率と損失正接の角周波数
速度依存性)を測定した。
【0054】実施例7 架橋ポリエチレンの代わりに実施例4で得られたエチレ
ン・プロピレン共重合体の架橋体を用いた以外は実施例
6と同様の方法で樹脂組成物を作成し、動的粘弾性(貯
蔵剪断弾性率のひずみ依存性、および、貯蔵剪断弾性率
と損失剪断弾性率の角周波数速度依存性)、伸長粘度、
溶融延伸比、不溶解成分の量、耐ドローダウン性の測
定、および圧縮成形体と延伸試料の構造観察を行った。
また、遠心分離によって得られた不溶解成分を190
℃、10MPaで圧縮成形した後、190℃で粘弾性測
定を行った。
【0055】比較例9 実施例6において、架橋ポリエチレンを添加しない以外
は同一の操作で樹脂組成物を作成し、動的粘弾性(貯蔵
剪断弾性率のひずみ依存性、および、貯蔵剪断弾性率と
損失剪断弾性率の角周波数速度依存性)、伸長粘度、溶
融延伸比、不溶解成分の量、耐ドローダウン性の測定、
および圧縮成形体と延伸試料の構造観察を行った。ま
た、本樹脂組成物は遠心分離では不溶解成分が得られな
かった。
【0056】比較例10 架橋ポリエチレンの代わりに架橋していない高分子量ポ
リエチレン(東ソー社製、商品名ニポロンハード #7
300A、MFR:0.03g/10分)を用いた以外
は実施例6と同一の操作で樹脂組成物を作成し、動的粘
弾性(貯蔵剪断弾性率のひずみ依存性、および、貯蔵剪
断弾性率と損失剪断弾性率の角周波数速度依存性)、伸
長粘度、溶融延伸比、不溶解成分の量、耐ドローダウン
性の測定、および圧縮成形体と延伸試料の構造観察を行
った。また、本樹脂組成物は遠心分離では不溶解成分が
得られなかった。
【0057】比較例11 架橋ポリエチレンとして比較例4で得られた架橋ポリエ
チレンを用いた以外は実施例6と同一の操作で樹脂組成
物を作成し、動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率のひずみ依存
性、および、貯蔵剪断弾性率と損失剪断弾性率の角周波
数速度依存性)、伸長粘度、溶融延伸比、不溶解成分の
量、耐ドローダウン性の測定、および圧縮成形体と延伸
試料の構造観察を行った。また、遠心分離によって得ら
れた不溶解成分を190℃、10MPaで圧縮成形した
が、シート状に成形することができなかった。
【0058】比較例12 実施例7において、架橋エチレン・プロピレン共重合体
の代わりに、架橋していないエチレン・プロピレン共重
合体を用いた以外は全く同一の操作で樹脂組成物を作成
し、動的粘弾性(貯蔵剪断弾性率のひずみ依存性、およ
び、貯蔵剪断弾性率と損失剪断弾性率の角周波数速度依
存性)、伸長粘度、溶融延伸比、不溶解成分の量、耐ド
ローダウン性の測定、および圧縮成形体と延伸試料の構
造観察を行った。また、本樹脂組成物は遠心分離では不
溶解成分が得られなかった。
【0059】比較例13 架橋エチレン・プロピレン共重合体として比較例6で得
られた架橋エチレン・プロピレン共重合体を用いた以外
は実施例7と同一の操作で樹脂組成物を作成し、動的粘
弾性(貯蔵剪断弾性率のひずみ依存性、および、貯蔵剪
断弾性率と損失剪断弾性率の角周波数速度依存性)、伸
長粘度、溶融延伸比、不溶解成分の量、耐ドローダウン
性の測定、および圧縮成形体と延伸試料の構造観察を行
った。また、遠心分離によって得られた不溶解成分を1
90℃、10MPaで圧縮成形したが、シート状に成形
することができなかった。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【発明の効果】本発明により得られた熱可塑性樹脂組成
物は成形加工性に優れる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂(A)及び樹脂架橋物(B)
    からなり、下記(a)−(c)の特性を満たすことを特
    徴とする樹脂組成物。 (a)不溶解成分が0.1重量%以上20重量%以下で
    ある。 (b)不溶解成分の損失正接が190℃、0.1〜10
    rad/secにおいて0.05以上0.5以下であ
    る。 (c)不溶解成分の貯蔵剪断弾性率が190℃、0.1
    〜10rad/secにおいて1×105Pa以上5×
    105Pa以下である。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂(A)がポリプロピレン系樹
    脂またはポリエチレン系樹脂であることを特徴とする請
    求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】ポリエチレン系樹脂またはエチレン・プロ
    ピレン系共重合体の架橋体を架橋物(B)として用いる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の樹脂
    組成物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002003663A (ja) * 2000-06-16 2002-01-09 Tosoh Corp ポリエチレン系樹脂組成物および容器
JP2006188569A (ja) * 2004-12-29 2006-07-20 Kri Inc 複合材料及び成型品並びに複合材料の製造方法
JP2010284856A (ja) * 2009-06-11 2010-12-24 Toyobo Co Ltd 変形した架橋分散相を含有する熱可塑性樹脂組成物成形体
JP2013100552A (ja) * 2013-02-26 2013-05-23 Mitsubishi Chemicals Corp 結晶性熱可塑性樹脂組成物の製造方法
WO2018062514A1 (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 積水化学工業株式会社 ポリオレフィン系発泡シート、その製造方法及び粘着テープ

Cited By (6)

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