JP2006188569A - 複合材料及び成型品並びに複合材料の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィラーの表面処理を行うことなくマトリックスとフィラーとの界面の接着性を十分に改善させることにより、界面による問題をなくすことによって、複合材料の強度,耐熱性,形態安定性,経時劣化性,信頼性を上げ且つ全てのフィラー・マトリックスで適用で出来る事を目的とする。特に、ポリスチレン,ポリメチルメタクリレート,ポリカーボネート,その他の透明プラスチック材料は耐熱性や力学物性に問題があっても、透明性が損なわれるために複合化は出来なかった。本発明の別の目的は透明性プラスチックの補強にも透明性を損なわずに行うことを目的とする。
【解決手段】下記(I)及び(II)を構成成分として含む複合材料。
(I)ポリマー(A)
(II)ポリマー(A)と同じか、或いはポリマー(A)と相溶性を有するポリマーであって、架橋構造を有するポリマー(B)を含む樹脂組成物からなるフィラー。
【選択図】図1

Description

本発明は、複合材料に関する。更に詳しくは少なくとも部分的に架橋構造を有するポリマーよりなるフィラーを含む複合材料及び成型品並びに複合材料の製造方法に関する。
複合材料は単一材料では達成できない強度,弾性率,耐熱性,軽量性,形態安定性等の力学物性を改善する為に、異なった物性、性能或いは構造を有する複数の材料を組み合わせる技術である。組み合わせる材料によって、ポリマー系(熱可塑系,熱硬化系),セラミック系,金属系,木質系,その他等々があるが、一般的に多く用いられており重要なものはポリマー系であり、マトリックス(母体)となる樹脂(熱可塑性或いは熱硬化性樹脂)に無機や有機のフィラー,特に繊維状フィラー(例えば、ガラスファイバー,有機繊維,セラミック等の無機繊維,カーボンファイバー或いはそれらを一次元的,二次元的或いは三次元的に編織したもの等)を組み合わせたものが含まれる。この複合材料の用途としては、一般的産業資材分野,民生用分野や飛行機や宇宙ロケット,自動車,船或いは産業機械,住宅建材等々が挙げられ、それぞれの用途において軽量化,強化,耐熱化が達成されている。
しかし、必ずしも複合材料の機能が十分に発揮されていないものも少なくない。その最大の理由は、フィラーとマトリックスとの界面の問題である。つまり、その界面の接着性が十分でないために、外部の応力が接着性の不十分な部位に集中してかかり、破断の起点となる場合がある。或いは、FRP船やFRPのベンチでよく見られるように、界面剥離が進んで材料自体が失透(不透明化)したりフィラーの脱落が生じるような問題がおきる場合がある。
こうした界面の接着性の問題を改善する為に、通常フィラーの表面処理がなされる。最も広く行われているものとしては、シランカップリング処理、チタンカップリング処理であるが、これらの処理方法が採用できるフィラーには限定があり全ての複合材料に応用できるものではない。
更に、表面処理を施すことは、製造工程が非連続になったり、処理剤を乾燥するのに時間がかかったり或いは処理剤の良否により品質にバラツキがでたり、或いはVOC(Volatile Organic Compounds:揮発性有機化合物)といった環境や健康への問題等、様々な問題点の原因となっていた。
一方、架橋ポリオレフィンと非架橋熱可塑性樹脂との複数の層からなる配管についての提案がある(特開平06−286083号公報参照)。しかしこれは、「最内層1が架橋ポリオレフィン系樹脂層からなり、この外層となる第2層2が補強層で形成され、更に、この外層となる第3層3が架橋ポリオレフィン系樹脂層からなり、最外層4が熱融着可能な熱可塑性合成樹脂層で積層されている。」ものである。つまり、それぞれ異なったポリマーを別々の押し出し機で共押し出しして複合化した樹脂管を作るものであり、「ポリマー(A)と、架橋構造を有するポリマー(B)を含むフィラーを構成成分として含む複合材料。」である本願発明とは、本質的な構造が異なる。
特開平06−286083号公報
上述したように、従来の複合材料技術は使用できる補強材料や複合化方法・処理方法に限定があったり、或いは表面処理剤としてカップリング剤を使用した場合も処理剤自体の耐熱性や経時劣化の為に性能の発揮が不十分であったり、性能の継続がないものもある等必ずしも十分とはいえない。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、フィラーの表面処理を行わなくともマトリックスとフィラーとの界面の接着性を十分に改善することが出来、殆ど界面による問題をなくすことによって、複合材料の強度,耐熱性,形態安定性,耐経時劣化性,信頼性を上げ且つ全てのフィラー・マトリックスに適用できる技術を提供する事を目的としたものである。特に、ポリスチレン,ポリメチルメタクリレート,ポリカーボネート,その他の透明プラスチック材料は、耐熱性や力学物性に問題があっても、透明性が損なわれるために複合材料化は一般的には出来ていないが、本発明における別の目的はこうした透明性プラスチックの複合材料も透明性を損なわずに行うことであり、これはこれまでにない新規な提案であり、実用的にも非常に大きな特徴と言える。また、本願の特徴は、例えば架橋性ポリマーと非架橋性ポリマーとのドライブレンドによる溶融成形が可能であり、特開平06−286083号のような複数の押し出し機は必要とせず、製造法的に極めて容易でコストも極めて安価であることが特徴となる。
本願発明者等は、上記目的を達成するために鋭意検討した。
即ち本発明の第一は、下記(I)及び(II)を構成成分として含む複合材料である。
(I)ポリマー(A)
(II)ポリマー(A)と同じか、或いはポリマー(A)と相溶性を有するポリマーであって、架橋構造を有するポリマー(B)を含む樹脂組成物からなるフィラー
本発明の第二は、架橋構造がポリマー(B)の一部に存在する第一の発明の複合材料である。
本発明の第三は、ポリマー(A)が熱可塑性ポリマーである第一または第二の発明の複合材料である。
本発明の第四は、該複合材料でのポリマー(B)の比率が50重量%以下である第一乃至第三のいずれかの発明の複合材料である。
本発明の第五は、ポリマー(B)のガラス転移点がポリマー(A)のガラス転移点以上である第一乃至第四のいずれかの発明の複合材料である。
本発明の第六は、架橋構造を有するポリマー(B)のゲル化率が少なくとも20%以上である第一乃至第五のいずれかの発明の複合材料である。
本発明の第七は、第一乃至第六のいずれの発明の複合材料からなる成型品である。
本発明の第八は、ポリマー(B)として、ポリマー(A)と同じか、或いはポリマー(A)と相溶性を有するポリマーを選択した後、当該ポリマー(B)を架橋させ、架橋ポリマー(B)を含むフィラーを、ポリマー(A)中に含有させる、複合材料の製造方法である。
本発明の第九は、フィラーの原料となる、ポリマー(A)と同じか、或いはポリマー(A)と相溶性を有するポリマーであって、架橋構造を有するポリマー(B)を含む樹脂組成物を、目的とする大きさよりも大きく成形し、ポリマー(A)と混合する際に働く破断作用を利用して、フィラーの大きさを調整する、第一乃至第六のいずれかの複合材料の製造方法である。
本発明の複合材料は、ポリマー(A)と架橋構造を有するポリマー(B)をフィラーとした複合材料である為に、従来の複合材料のように、フィラーとマトリックスとの界面の接着性の問題やフィラーをシランカップリング剤等で処理するといった別の工程を必要とすることがないために、品質や性能の改善・経時安定化は勿論であるが工程簡略化による生産性の向上やコストダウンが期待できる等、従来技術にない多くの効果が期待できる。
本発明の一実施形態について、以下例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明で使用するポリマー(A)及びポリマー(B)は、特に限定されるものでは無く、従来複合材料に使用されるポリマーの全てが使用可能であるのは勿論のこと、更に従来使用できなかったポリマー或いはオリゴマー或いはポリマー前駆体も使用可能である。
例えば、熱可塑性ポリマーとしては、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリメチルペンテン,ポリブテン,結晶性ポリプタジエン,ポリスチレン,ポリブタジエン,スチレンブタジエン樹脂,ポリ塩化ビニル,ポリ酢酸ビニル,ポリ塩化ビニリデン,エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA),AS,ABS,アイオノマー,AAS,ポリメチルメタクリレート(アクリル),ポリテトラフルオロエチレン,エチレンポリテトラフルオロエチレン共重合体,ポリアセタール(ポリオキシメチレン),ポリアミド,ポリアセタール(ポリオキシメチレン),ポリアミド,ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリカーボネート,ポリフェニレンエーテル,ポリアリレート(Uポリマー),ポリスチレン,ポリエーテルスルホン,ポリイミド,ポリアミドイミド,ポリフェニレンスルフィド,ポリオキシベンゾイル,ポリエーテルエーテルケトン,ポリエーテルイミド,シリコーン樹脂,アイオノマー樹脂,ポリメチルエチルエーテル,ポリシクロオレフィン,ポリ乳酸樹脂,その他液晶ポリエステル等が上げられる。
熱硬化性ポリマーとしては、アクリル樹脂,ホルマリン樹脂,ノボラック樹脂,エポキシ樹脂,メラミン樹脂,フェノール樹脂,ポリエステル樹脂,ユリア樹脂,ベンゾグアナミン樹脂,アリル樹脂,アルキド樹脂,ウレタン樹脂,ポリイミド樹脂,ポリアミド樹脂,ポリアミドイミド樹脂等が上げられる。
本発明でフィラーに使用するポリマー(B)は、ポリマー(A)と同一のポリマーと同じか、或いはポリマー(A)と相溶性を有するポリマーで、好ましくはその一部に架橋構造を有するポリマー(B)である。ポリマー(A)と同じポリマーとは、ポリマーを構成する成分(一次構造)が同一であれば良く、分子量やコンフォメーション等の二次構造や高次構造は異なっていても良い。例えば、ポリマー(A)がアタクチックのポリスチレン(at−PS)であればポリマー(B)としては、そのat−PSやその分子量が異なるポリマーは勿論使用可能であるが、コンフォメーションの異なるシンジオタクチックポリスチレン(st−PS)やアイソタクチックポリスチレン(it−PS)が同類のポリスチレンとして使用可能である。或いは、ポリエチレンであれば、HDPE(高密度ポリエチレン),LDPE(低密度ポリエチレン),LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)等が同類のポリマーとして使用可能である。勿論分子量は異なっても良い。又、ポリマー(A)と相溶性を有するポリマーとは、ポリマー(A)と混合した場合、どちらかの成分や或いは両成分が島成分或いは海成分として相分離せず、均一な構造を形成することを言う。相分離せず均一な構造とは、例えばお互いに透明なポリマーを混合した場合、失透・白濁が殆ど見られないことを言う。
厳密には、混合の自由エネルギー等の定義が必要であるが、ここでは両成分を混合した場合、光学顕微鏡にて相分離の生成や混合物の濁りがないものであれが使用可能とする。従って、ポリマー(A)と同じポリマー(B)を使用することによってこうした相分離による物性劣化や外観の変化もなくあたかも一つの材料によるもののように見える。これは、透明性の発現は勿論であるが、色素での着色にも発色性が極めて鮮やかになり、結果的に使用する色素の量も少なくて済む等品質的,コスト的メリットも大きい。こうした、複合材料はこれまで、提案も又暗示もなされていない全く新規な複合材料であるといえる。ポリマー(B)としては、上述したようにポリマー(A)と同一のポリマー以外にポリマー(A)と相溶性を有するポリマーであれば使用可能である。
相溶性を有するとは、熱力学的には分子状態でお互いのポリマー鎖が均一に混ざり合うことを言うがここでは、ポリマー(A)と溶融状態或いは溶液状態での混合物を光学顕微鏡で観察した場合、いずれのポリマーも球状,筋状,塊状,板状,点状等に相分離していない状態をいい、外観的には混合した状態でも混合前に比べて透明性が低下しないものであれば良い。従って、本発明のポリマー(B)としては、使用するポリマー(A)によって決まるべきものである。
例えば、ポリマー(A)として、ポリスチレンを使用する場合、ポリマー(A)と相溶性を有するポリマー(B)としてはポリマー(A)と分子量の異なるポリスチレン,或いは立体規則性の異なるポリスチレン,ポリα−メチルスチレン,少量の無水マレイン酸を共重合したポリスチレン,ポリ2クロロメチルスチレン,ポリフェニレンエーテル,ポリビニルメチルエーテルが例として挙げられるが、そのほかについても相溶性を有するものであれば使用可能である。
又、ポリマー(A)として、ポリカーボネートA(ビスフェノールAとホスゲンとの共重合体,その他)であれば、ポリマー(A)と相溶性を有するポリマー(B)としては、分子量の異なるポリカーボネート,ポリカーボネートのベンゼン環に臭素,塩素,フッ素等の置換基を有するハロゲン化ポリカーボネート,ポリカーボネートF,ポリカーボネートS及びそれらの上記誘導体等が可能である。
ポリマー(A)がポリエチレンテレフタレートであれば、ポリマー(A)と相溶性を有するポリマー(B)としてはポリエチレンテレフタレートの分子量の異なるものや、ポリブチレンテレフタレート,ポリプロピレンテレフタレート,ベンゼン環に各種の置換基を有するポリエチレンテレフタレート或いはそれらを主成分とし少量の他の成分を共重合したもの等が使用可能なものとして例示される。
ポリマー(A)がナイロン6であれば、ポリマー(A)と相溶性を有するポリマー(B)は分子量の異なるナイロン6,ナイロン6を主成分とし少量の他の成分を共重合したものナイロン−12,或いはエポキシ樹脂等が上げられる。
又、ポリマー(A)がポリ塩化ビニルであれば、ポリマー(A)と相溶性を有するポリマー(B)としては分子量の異なるポリ塩化ビニルは勿論であるが、ポリメチルメタクリレート,ポリエチルメタクリレート,ポリプロピルメタクリレート,ポリブチルメタクリレート,ポリヘキシルメタクリレート或いはそれらを主成分とし少量の他の成分を共重合したもの等が例示される。
又、ポリマー(A)が低密度ポリエチレン(L−LDPE)であれば、ポリマー(A)と相溶性を有するポリマー(B)は同種の分子量の異なるポリエチレン,或いはL−LDPEに相溶なHDPE等の組み合わせが例示される。しかし、これらはほんの一例であり、請求項1の要求を満たすものであれば使用可能である。
(A),(B)の組合せとしては、これらの中でも、熱可塑性を有し、射出成形,押し出し成形,深絞り成形に適したポリマーの組合せ,その他加熱により賦形性を有する樹脂ポリマーの組み合わせ等が好ましい。特に透明性樹脂(アクリル,COP(シクロオレフィンポリマー),PC(ポリカーボネート),PMMA,PET(ポリエチレンテレフタレート),PBT(ポリブチレンテレフタレート),12N,PS(ポリスチレン),その他)が好ましい。
複合材料としての、性能の一段の改善をするためには、上述したポリマー(B)等が使用が可能であるが、中でも、耐熱性,強靭性,弾性の改善に優れるという点で、ガラス転移点が、ポリマー(A)と同じかもしくはそれよりも高いポリマーが好ましい。ガラス転移点が高いとは、同じ温度でも分子運動がより制限され動きにくくなっていることを示すものであり、複合材料の物性の改善にはより好ましい。
従って、ポリマー(B)として好ましいものは、ポリマー(A)と同じもの或いは同じもので分子量の異なるもの或いはポリマー(A)と相溶であり且つガラス転移点が同じが高いものである。一般的にはポリマー(B)の分子量はポリマー(A)の分子量より大きい方が好ましいが、(B)の方が分子量が小さい場合も、架橋構造を施すことにより、ポリマー(B)の分子量は飛躍的に大きく成り、又、ガラス転移点も高くなる結果、フィラーとして十分な効果を有するため、使用可能である。
本発明に使用するポリマー(B)の一部或いは全部が架橋構造を有するとは、ポリマー(B)の表面或いは内面の一部や全体に架橋構造が導入されている事を示す。
図1にこの概念を簡単に示す。図1aはポリマー(B)の片表面((2)の部分)に架橋構造が導入されている事を示し、図1bはポリマー(B)の両表面((2)の部分)に架橋構造が導入されていることを示す。又、図1cはポリマー(B)の全体((2)の部分)に架橋構造が導入されていることを示す図である。
ポリマー(B)の架橋は、例えば、電子照射等によって、行うことができる。
架橋構造の導入による効果としては、分子運動の制限効果による耐熱性アップ(ガラス転移点は架橋数に比例すると言われている)、或いは、外力に対応する分子の数の増加による強度、弾性率アップ及び外力により変形する分子数増加(或いは外力に抗する分子数の増加)による破断伸度の増加という熱的、力学的な改善が期待できる。
架橋は、ポリマー(B)の一部で起こっていても、全体で起こっていても良いが、例えばシート状フィラーの片面に位置するポリマー(B)等、一部のポリマー(B)のみが架橋形成している方が複合材料には好適である。架橋部分においてフィラーとしての強度を保つ一方で、未架橋部分の存在により、成形体中でフィラーの形状を保つことができ、また未架橋部分が一部溶融することにより、マトリックスとの親和性や相溶性,及び混合の均一性が良くなるからである。
架橋部分の厚さは、複合材料の種類や製造方法、使用目的によって異なり、一概に規定は出来ないが、通常10nm以上が好ましく、更に好ましくは30nm以上1mm以下、更に好ましくは50nm以上0.5mm以下である。厚さが10nm以上の場合、複合化処理の場合に架橋層の裂断が起こる可能性が少なく、強化フィラーとしてより確実に作用するがらである。但し、熱硬化性樹脂の場合は熱可塑性樹脂のような大きな剪断力は作用しないので、10nm未満のものでも使用は可能である。架橋厚さは、電子照射の条件調整(例えば、加速電圧、処理時間等)によって制御可能である。
架橋構造の程度は、通常該ポリマーの良溶剤に浸漬して、一定処理時間でのポリマーの溶解度を表すゲル分率により表す。
ゲル分率は下記式(1)で示す。
ゲル分率(%)=残存重量/初期重量×100 (1)
尚、初期重量はサンプルを乾燥空気中に一日放置したあとの乾燥重量であり、残存重量はサンプルをそのポリマーの良溶剤に室温で24時間浸漬・攪拌し、次いで該良溶剤の溶剤で且つポリマーの非溶剤にサンプルを24時間浸漬・攪拌し、次いで、該非溶剤を十分乾燥したあとのポリマーの重量である。
本発明の架橋構造を示すゲル分率は、通常20%以上が好ましく、より好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上であり、特に好ましくは85%以上である。但し、フィラーとしてポリマー(A)と混合した場合、ポリマー(B)とポリマー(A)の界面の接着性が低下しないように、一般的な熱硬化性樹脂の架橋構造よりも架橋の程度を抑えることで調節するのが好ましい。ゲル分率が20%以上の場合は、ポリマー(A)と混合する場合、ポリマー(B)の強度により、ばらばらになりにくく、複合材料としての物性改善に対する寄与が寄り大きくなるからである。しかし、熱硬化性樹脂との複合化の場合は、大きな剪断力を受けないので、ゲル分率は小さくても良い。又、ゲル分率が50から75%ではポリマー(B)自体が伸縮性を有するので、複合化した場合、強度や弾性率の改善は勿論であるが、伸度の維持や伸縮性の発現等、従来にない新規な機能の発現も期待できる。
このように、ポリマー(A)及び一部架橋構造を導入したポリマー(B)を含む樹脂組成物からなるフィラーを混合することで、本発明の複合体は製造できる。この工程で、従来の複合材料と異なる最も特徴的なことは、たとえポリマー(B)を含むフィラーの表面処理をしなくても、十分に複合材料としての機能を発揮し得ることである。
尚、本発明に用いられるフィラーの材料である、樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない程度に他の公知のポリマーや添加剤等を含んでいても良く、また本発明の複合材料及びそれを用いた成型品には、本発明の目的を損なわない程度に他の公知の無機フィラー,有機フィラーを適宜併用しても構わない。
ポリマー(B)を含むフィラーの、複合材料中での形態としては、複合材料の物性を改善することに寄与できれば特に限定しないが、例えば、ポリマー(B)を含むフィラーがポリマー(A)中に細長い繊維状、或いは平べったい板状、或いは蜂の巣のようなハニカム状、或いは粒子状、連続した粒子状等様々な形態をとることが可能である。繊維状に配置する場合は、ポリマー(B)の配向或いは配向結晶化した繊維状物のポリマー成分を架橋して得られたフィラーを、ポリマー(A)と混合することによって達成でき、又、板状に配置する場合はポリマー(B)をシート状に押し出し、更にこのましくは一軸、或いは二軸に延伸し、更にこのましくは熱をかけて結晶化させたものを架橋させたフィラーを、ポリマー(A)と混合することによって、板状に配置させることが出来る。又、粒子状の配置は、ポリマー(B)を含む微粒子を架橋させたフィラーを、ポリマー(A)と混合させることによって可能である。
ポリマー(B)を含むフィラーの形態は特に限定されないが、複合材料の力学性能、耐熱性能等の改善には、フィラーの個々の表面積が大きいほうが好ましく、
例えば、一次元構造物や二次元構造物が好ましい。一次元構造物の例としては、繊維が上げられるが、好ましくは延伸配向した繊維、更に好ましくは延伸配向し結晶化させた繊維が好ましい。
繊維の径は複合材料からなる成型品の断面の1/5以下、好ましくは1/10以下、更に好ましくは1/20以下である。繊維の長さは長ければ力学物性は改善するが、成形性等に支障が出るので、目的や成形方法に最適な繊維長を選定する必要がある。二次元構造物としてはフィルムやシート、板状フィラー等があり、その厚さも上述した繊維の場合と同様に考えることが出来、又、フィルム,シート或いは板状フィラーの巾や長さについても繊維の場合と同様に考えることが出来る。
ポリマー(B)を含むフィラーの最も短い径の大きさは、複合材料の用途や成型品の大きさ,厚み等によって適宜選択でき、特性制限されるものではない。しかし、例えば通常の複合材料に使用する場合、フィラーの均一分散性,配向性を改善する観点,或いは強度を上げる観点からは、例えばステープルよりはフィラメント等のように連なった形状であることが好ましく、具体的には、フィラーの長径は、5μmより大きいものであることが好ましく、更に好ましくは10μm以上、特に好ましくは50μm以上である。しかし、あらゆる大きさ・厚さの成型品に使用可能である点や、厚み方向中のフィラーの数という点、あるいは成形機の複合材料投入口のサイズ等の実際的な理由で、10mm以下が好ましく、更に好ましくは7mm以下である。
複合材料中でのポリマー(B)の比率は、特に限定されるものではないが、複合材料中での均一拡散や混合の容易さの点,また均一な成形性を得る観点から、50重量%以下であることが好ましく、更に好ましくは40重量%以下である。
又、本発明の複合材料の好適な製造方法は、フィラーの原料となる、ポリマー(A)と同じか、或いはポリマー(A)と相溶性を有するポリマーであって、架橋構造を有するポリマー(B)を含む樹脂組成物を、目的とする大きさよりも大きく成形し、ポリマー(A)と混合する際に働く破断作用を利用して、フィラーの大きさを調整する方法である。
これにより、例えば攪拌等による混合を受けている際に、材料の弱い欠陥部分等から順次破断され、強い部分が残存するフィラーとすることができる。残存フィラーの最低強度を高めたければ、より長く攪拌すると良いが、攪拌時間は、攪拌機の大きさや性能、攪拌速度等によって、随時調整することができる。
また、予めフィラーを細かく粉砕しない為に、粉砕工程,分級工程の手間がいらず、粉砕物の保管時の吸湿問題やマトリックスへの混合の際の混合ムラ等の問題が発生する余地が無いという点でも、好適である。
また上記の方法によれば、フィラーを、最も効果のでる方向に配列することができる。例えば、引張方向の物性を改善する目的で、シート状のフィラーを用いる場合には、力のかかる方向に、アスペクト比の大きい一次元フィラーや二次元フィラーを並べる事ができる。
更に、例えばラボプラストミル等による機械的な混合によれば、圧延作用による分子配向が起こり、フィラー自体の強度が高まる効果も有している。
例えば、ポリマー(A)がポリカーボネートとし、ポリマー(B)を含むフィラーとして0.2mm厚さのポリカーボネート板の全体に架橋構造を導入したものを、(A)/(B)=90/10(重量比)で配合し240℃に保ったラボプラストミルで500rpmで10分間溶融混練を行うと透明な混合物が得られる。しかし、全体に架橋構造を導入したポリマー(B)を含むフィラーは、溶融することなく、ポリマー(A)中に分散している。基本的に0.2mmの厚さのまま分散しているものもあるが、ラボプラストミルによって0.1mmの板状構造に圧延されたものも含む場合があり、当然ポリマー(B)を含むフィラーは細かくなっても板状の構造を維持しているとともに、圧延によって、より強度を増したフィラーとなっている。
このように、板状構造はラボプラストミルで力を受ける方向に配向しており、より力学的に好ましいフィラー配置をとるといえる。
しかし、成形の際になるべく剪断応力がかかるような成形方法や装置、条件を選べば、他の構造も十分に使用が可能であり、例えば、繊維状のものを成形する場合は、ノズル先端或いはその直前にスタチックミキサーを導入し流れ方向に大きな剪断力をかけることによってポリマー(B)を含むフィラーが長さ方向に配列しやすくなり、強度や形態安定性が大きく改善される。
本発明の複合材料は、従来使用されていた複合材料分野は勿論だが、従来強化が困難であった透明性樹脂、例えばポリスチレン,ポリメチルメタクリレート,ポリカーボネート,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリメチルエチルエーテル,ポリシクロオレフィン,ポリエチレンテレフタレート,ポリ乳酸等の複合材料にも使用でき、又、従来のようなフィラーへの表面処理をしなくても、汎用性、安定した品質,作業性,生産性,コストの面で、大きな優位性を持つ。特にこうした材料では非晶性且つ高ガラス転移点が特徴的で、その為に衝撃強度が低いと言う物性の欠点を持っていたが本発明の材料はこうした衝撃強度も大きく改善することが出来、これらの材料の用途の拡大に大いに貢献することが出来る。
本発明の成型品としては、上記の複合材料を用い、シート,フィルム,繊維,不織布,射出成形体,押し出し成形体,コーティング材,ラミネート材,粉体等様々な形態が可能である。
以下実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明はなんらこれに限定されるものではない。
(実施例1〜6,比較例1)
ポリマー(B)として、市販のポリカーボネート(帝人化成パンライトL1225Y)100重量部に架橋剤としてトリアリルイソシアヌレート(TAIC:関東化学試薬)5重量部をまぶし、2軸混練機(テクノベル製)により220℃にて溶融混練し、混練機の先端に取り付けたシート成形用口金から厚さ0.3mmのシートを押し出した。押し出した後、該シートは、高圧電子線照射装置((株)NHVコーポレーション)にて30KGyの電子線を照射した。
又架橋効果を確認するための対照としては未照射のシートを用いた。
各々の、シートをポリカーボネートの良溶剤であるクロロホルムに室温で浸漬攪拌すると、対照のサンプルは容易に溶解したが、電子線照射サンプルは殆ど形態に変化はなかった。
架橋はポリマー(B)の全体にわたってほぼ均一に行われていることがわかった。
ゲル分率はほぼ100%であった。
次いで、電子線照射サンプルを粉砕機にかけておおよそ2−5mm角の大きさに裁断してポリマー(B)を含むフィラーを製造した。
ポリカーボネートをポリマー(A)とし、表1に示す比率で、ポリマー(B)からなるフィラーとともにドライブレンドし、再度2軸混練機にて260℃にて溶融混練し、同様に0.2mmのシートを作成した。
シート中のフィラーの厚さは高々0.15mm程度に圧延され、十分にポリマー(A)中に均一に分散していた。
このことは、2−5mm角,0.3mm厚のフィラー原料が、溶融混練によって0.15mm程度にまで圧延され、より強度の高いフィラーとなったことを意味している。
シートの外観は、対照をブレンドしたものと殆ど変わらない透明性を有していた。
このシートをダンベル状に切り抜き引っ張り試験を行った。結果は表1に示すが本発明の複合材料からなる成型品は対照或いはポリカーボネートそのものに比べて、強度,伸度,引張弾性率に優れていた。
Figure 2006188569
(実施例7,比較例2)
ポリマー(B)として、市販のポリシクロオレフィン(三井化学APEL)100重量部に架橋剤としてトリアリルイソシアヌレート(TAIC)3重量部をまぶし、2軸混練機(テクノベル製)により240℃にて溶融混練し、混練機の先端に取り付けたシート成形用口金から厚さ0.2mmのシートを押し出した。
押し出した後、該シートは、実施例1〜6と同様に50KGyの電子線を照射した。
架橋効果を確認するための対照としては、未照射のシートを用いた。
これらのシートをシクロポリオレフィンの良溶剤であるシクロヘキサンに50℃で浸漬攪拌すると、対照は溶解するが、架橋処理したシートは全く変化はなかった。
架橋部分の厚さはほぼ材料の厚さ方向の全体にわたっており、ほぼ0.2mmと見積もれる。
ゲル分率は100%であった。
ポリマー(B)からなるシートを、2−5mm角の大きさに粉砕してフィラーを製造した。
ポリマー(A)として、ポリマー(B)と同じAPELを使用し、ポリマー(A)/ポリマー(B)からなるフィラー=90/10重量部をドライブレンドして2軸混練機にて240℃にて溶融混練後、厚さ0.2mmのシートを作成した。
シート中のフィラーの厚さは0.12mm程度であり、フィラーはシート中に均一に分散していた。
このことは、2−5mm角,0.2mm厚のフィラー原料が、溶融混練によって0.12mm程度にまで圧延され、より強度の高いフィラーとなったことを意味している。
得られたシートは外観は透明で均一な状態を示した。実施例1〜6と同様に、ダンベルを切り抜き力学物性を測定した。比較例としては、ポリマー(B)からなるフィラーをブレンドしなかったものを記載する。結果を表2に示す。
Figure 2006188569
(実施例8,比較例3)
ポリマー(B)として、市販のポリ乳酸((株)ビーエムジー製 Tm=173.1℃,Mw=153,000)100重量部に架橋剤としてトリアリルイソシアヌレート(TAIC)15重量部を添加・混合し、2軸混練機(テクノベル製)により210℃にて溶融混練し、混練機の先端に取り付けたシート成形用口金から厚さ0.2mmのシートを押し出した。
押し出した後、該シートは、Co60を線源としたγ線(10kGy/hr)にて75KGyの放射線を照射した。
架橋効果を確認するための対照としては、未照射のシートを用いた。
これらのシートをポリ乳酸の良溶剤であるジオキサンに50℃で浸漬攪拌すると、γ線未照射の対照シートは溶解するが、架橋処理したシートは全く変化がなかった。
架橋部分の厚さはフィラーの厚さ全体にわたっていた。
ゲル分率は約85%であった。
上記のポリマー(B)からなるシートをおおよそ2mm程度の大きさに粉砕し、フィラーを製造した。
ポリマー(A)として、同じポリ乳酸を使用し、ポリマー(A)/ポリマー(B)からなるフィラー=80/20重量部をドライブレンドして2軸混練機にて220℃にて溶融混練後、0.2mmのシートを作成した。
シート中のフィラーの厚さは0.1mm程度であり、フィラーはシート中に均一に分散していた。
得られたシートは外観は透明で均一な状態を示した。実施例1〜6と同様に、ダンベルを切り抜き力学物性を測定した。結果を表3に示す。比較例としては、γ線未照射のシートを混合したものである。
Figure 2006188569
(実施例9,比較例4)
ポリマー(B)として、市販のポリエチレンテレフタレート(三井化学(株))100重量部に架橋剤としてトリメタアリルイソシアヌレート(TMAIC)10重量部をまぶし、2軸混練機(テクノベル製)により240℃にて溶融混練し、混練機の先端に取り付けたシート成形用口金から厚さ1mmのシートを押し出し、チルドローラーの前で約16倍の延伸をし、次いで150℃にて熱処理して厚さ約0.25mmの延伸シートを得た。
押し出した後、該シートは、連続的に実施例1〜6と同様、電子線照射装置にて25KGyの電子線を照射した。
架橋効果を確認するための対照としては、未照射のシートを用いた。
これらのシートをポリエチレンテレフタレートの溶剤である1122テトラクロロエタン/フェボール=50/50(重量比)の混合溶剤に浸漬したが、電子線照射したシートは殆ど変化しなかったが、未照射のシートは容易に溶解した。
架橋はほぼシート全体にわたっていた。
ゲル分率は100%であった。
ポリマー(A)として、ポリマー(B)と同じポリエチレンテレフタレートを使用し、ポリマー(A)/ポリマー(B)からなるフィラー=65/35重量部をドライブレンドして2軸混練機にて270℃にて溶融混練後、0.5mmのシートを作成した。ドライブレンドに際しては、ポリマー(B)のシートは約20mmの大きさに粉砕しておく。
シート中のフィラーの厚さは高々0.1mmであり、シートの中に均一に分散していた。
このことは、0.5mm厚で、20mmの大きさのシートが、ドライブレンドによって圧延作用を受け、より強度の高いフィラーとなったことを意味している。
得られたシートは外観は透明で均一な状態を示した。実施例1〜6と同様に、ダンベルを切り抜き力学物性を測定した。結果を表4に示す。
Figure 2006188569
本発明の複合材料は、従来の複合材料や強化材料が使用されていた分野には勿論であるが、従来透明樹脂として強化できなかったポリスチレン,ポリメチルメタクリレート,ポリカーボネート,ポリ塩化ビニル,ポリ塩化ビニリデン,ポリメチルエチルエーテル,ポリシクロオレフィン,ポリエチレンテレフタレート或いはポリ乳酸等の分野にも使用可能であり、工業的有用性は非常に大きい。
本発明の一実施の形態に係るポリマー(B)の架橋構造の導入様式の模式図を示し、図1aは一部の層への導入、図1bは周囲部分への導入、図1cは全体に導入した例を示す。
符号の説明
(1)未架橋部分を示す。
(2)架橋導入部分を示す。

Claims (9)

  1. 下記(I)及び(II)を構成成分として含む複合材料。
    (I)ポリマー(A)
    (II)ポリマー(A)と同じか、或いはポリマー(A)と相溶性を有するポリマーであって、架橋構造を有するポリマー(B)を含む樹脂組成物からなるフィラー。
  2. 架橋構造がポリマー(B)の一部に存在する請求項1記載の複合材料。
  3. ポリマー(A)が熱可塑性ポリマーである請求項1または2に記載の複合材料。
  4. 複合材料中でのポリマー(B)の比率が50重量%以下である請求項1乃至3のいずれかに記載の複合材料。
  5. ポリマー(B)のガラス転移点がポリマー(A)のガラス転移点以上である、請求項1乃至4のいずれかに記載の複合材料。
  6. 架橋構造を有するポリマー(B)のゲル分率が少なくとも20%以上である請求項1乃至5のいずれかに記載の複合材料。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の複合材料からなる成型品。
  8. ポリマー(B)として、ポリマー(A)と同じか、或いはポリマー(A)と相溶性を有するポリマーを選択した後、当該ポリマー(B)を架橋させ、架橋ポリマー(B)を含むフィラーを、ポリマー(A)中に含有させる、複合材料の製造方法。
  9. フィラーの原料となる、ポリマー(A)と同じか、或いはポリマー(A)と相溶性を有するポリマーであって、架橋構造を有するポリマー(B)を含む樹脂組成物を、目的とする大きさよりも大きく成形し、ポリマー(A)と混合する際に働く破断作用を利用して、フィラーの大きさを調整する、請求項1乃至6記載の複合材料の製造方法。
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