JPH0737577B2 - 自己強化重合体複合物及びその製法 - Google Patents

自己強化重合体複合物及びその製法

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JPH0737577B2
JPH0737577B2 JP20810586A JP20810586A JPH0737577B2 JP H0737577 B2 JPH0737577 B2 JP H0737577B2 JP 20810586 A JP20810586 A JP 20810586A JP 20810586 A JP20810586 A JP 20810586A JP H0737577 B2 JPH0737577 B2 JP H0737577B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、重合体複合物及びその製法に係り、さらに詳
述すれば、マトリックスとして機能する基礎重合体及び
強化剤として機能する液晶重合体を含有する自己強化重
合体複合物及びその製法に係る。
従来の技術 繊維強化重合体複合物は公知であり、広く使用されてい
る。適当な強化用繊維を使用することによって、改善さ
れた強度及び増強されてこわさを有する重合体が得られ
る。最も広く使用されている強化用繊維はガラス、炭素
及びアラミド(またはKevlar(登録商標)、デュポン
社)である。アラミドが強化用繊維として使用されてい
る複合物は、軽量であり、高い強度及びこわさ、延伸に
対する抵抗性、振動減衰性(vibration damping)及び
損傷に対する抵抗性を有することが知られている。アラ
ミド強化複合物は、特に航空機工業及び航空宇宙工業、
及び各種のスポーツ用品の分野など広い用途を有してい
る。繊維強化剤は長繊維又は短繊維のいずれの形状であ
ってもよい。
繊維強化重合体複合物の製造にあたり遭遇する問題点
は、基礎重合体を強化用繊維の混合又は配合する際に、
大きいエネルギが要求されることである。これは、多く
は通常の強化用材料がいずれも固状物であることによ
る。さらに、従来のミキサーでは、強化用繊維の長い連
続ストランドを有する複合物を容易に製造することはで
きず、従って、このような複合物を製造するためには特
殊な方法が必要である。
上述の如き強化重合体複合物の製造で使用される基礎重
合体は、一般に、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチ
レン−プロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル(PVC)、
スチレン及びその共重合体、ポリアミド、ポリカーボネ
ート及びポリエステル(たとえばポリエチレンテレフタ
レート)の如き従来の熱可塑性重合体である。これらの
重合体は熱可塑性であり、無定形又は半結晶性のいずれ
かである。これらは、重合鎖中の個々の単量体単位が相
互に自由に交代し、その結果、重合鎖はランダム形状を
有するため、フレキシブルチェーンポリマーズ(flexib
le chain polymers)と呼ばれる。
無定形及び半結晶性熱可塑性重合体とは特性の点で全く
相違する他の種類の重合体は、結晶性重合体である。こ
れらは次の3種類に分類される。すなわち、(1)固相
では結晶性であるが、液相では結晶性でない重合体、
(2)適当な溶媒溶液中では結晶性であるが、溶融相で
は結晶性を持たない重合体及び(3)溶融相で結晶性を
有する重合体である。
第1のグループの結晶性重合体は、固相では異方性(す
なわち結晶性)であり、溶融前では分解するか、又は融
点を有するが、液相では等方性であるものとして知られ
ている。このような物質は、たとえば米国特許第4,083,
829号に報告されている。
第2のグループは、溶液中では光学的に異方性である
が、溶融加工可能性ではない液晶物質、すなわち溶融す
ることなく分解し、ガラス転移温度を示さない物質であ
る。これらは「リオトロピック」物質と称され、しばし
ばリオトロピック「液晶」重合体と称される。かかる物
質は、たとえばHwangら「ジャーナル・オブ・マクロモ
レキュラー・サイエンス−フィジックス(J.Macromol.S
ci.−Phys)」B 22(2),231−257(1983)及び「ポリ
マー・エンジニアリング・アンド・サイエンス(Polyme
r Engineering And Science)」10月、1983,Vol 23,No
14,p 789−791に記載されている。かかる重合体とフレ
キシブルチェーンポリマーズとの複合物も、これら文献
に記載されている。
結晶性重合体の第3のグループは、液相においても異方
性でありかつ高度に配向した物質である。これらの物質
は、特定範囲の融点を有し、かつ溶融加工可能である。
これらの物質はサーモトロピック物質として特徴ずけら
れ、しばしばサーモトロピック「液晶」重合体と呼ばれ
る。かかる重合体は、溶融状態においてもロツド状構造
を有する。この種の液晶重合体は、たとえば、米国特許
第3,991,014号、第4,067,852号、第4,083,829号又は第
4,130,545号、第4,161,470号、第4,318,842号及び第4,4
68,364号に記載されている。
上述の米国特許第3,991,014号及び第4,318,842号は、そ
の中に開示されている化合物が自動車用タイヤのベルト
に、及びプラスチック強化に使用されることを記載され
ている。
有形製品は、各種文献に記載されている如く、溶融加工
可能な液晶ポリエステルから成形される。液晶ポリエス
テルでなる繊維及び有形製品はいずれも、大きい引張強
さを有することが報告されている。この事実は、引張強
さの測定が繊維の配向の方向で測定されるとしても、有
形製品に関しても該当する。しかしながら、強化剤が存
在しない液晶ポリエステルのみでなる有形製品は、繊維
の配向方向に直角な方向で測定して許容されないほど低
い引張強さを有することが知られている。このように、
文献には、液晶ポリエステルの有形製品が常法(たとえ
ば射出成形法)によって成形されることが開示されてい
るが、かかる方法では、直角方向の強さが不足する製品
が製造される。それ故、特殊な成形法が必要となる。さ
らに、このような材料が高コストであるため、限られた
規模以上の規模で有形製品を製造する際には、その使用
は妨げられる。
ヨーロッパ特許公開第30,417号(1981年7月17日公開)
は、溶融加工可能な基礎重合体の加工性を改善するにあ
たり、基礎重合体と相溶性ある少量(代表的には約10な
いし20重量%)のサーモトロピック重合体を添加してな
る方法を開示している。文献に記載されている如く、サ
ーモトロピック重合体は、特別な温度範囲に加熱される
際には異方性メルトを生成しうる重合体である。異方性
メルト生成重合体(又は液晶重合体)は基礎重合体(代
表的には、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステ
ル(たとえばポリエチレンテレフタレート)、ポリ酸化
フェニレン又はその共重合体、又はポリカーボネートの
如き公知の重合体である)に対して相溶性でなければな
らない。このヨーロッパ特許出願では基礎重合体の物理
特性の改善については権利の請求がされておらず、開示
されたデータも、ブレンドの物理特性が相当する基礎重
合体のものと比べて良好ではなくかついくつかの場合に
は逆に劣っていることを示している。
公告された英国特許出願第2,008,598号は、堅い重合体2
0%以下(重合体の総重量に対して)及びフレキシブル
モレキュラーチェーン(flexible molecular chain)を
有する第2の高分子物質でなる重合体組成物を開示して
いる。この堅い重合体は、第2の高分子物質中に、1μ
以下のミクロ粒子として分散される。
米国特許第4,460,735号は、ポリカーボネート約5ない
し75重量%(ブレンドの総重量に対して)及び溶融加工
可能な芳香族ポリエステル25ないし95%でなる重合体ブ
レンドを開示している。これらブレンド又は組成物は、
混合したことにより予想されるものよりもいくぶんか改
善された機械特性を示す。芳香族ポリエステルの低濃度
では、強度及びモジュラスが低下する傾向が見受けられ
る。
最近になって初めて、第1の溶融加工可能な重合体又は
サーモトロピック液晶重合体(LCP)が導入されるよう
になった(ただし、かかる物質は特許明細書及び技術文
献中に広く記載されている)。このような重合体は、市
場にはDartcoによって「モダン・プラスチックス(Mode
rn Plastics)」12月号、1984,p 14及び16に従って、Xy
dar(登録商標)の名で導入されたものである。
DartcoのXydarの特性は、プラスチックエンジニア協会
の43回テクニカルカンファレンス(1985年4月29日から
5月2日開催)で配布された書類(「Antec′ 85 Plast
ics」p769−772に掲載)にさらに詳細に記載されてい
る。
現在公知の軽量で、高強度の重合体複合物に匹敵する特
性を有するが、安価に調製される新規な重合体複合物が
求められている。
発明の開示 本発明の目的は、新規な軽量、高強度の重合体複合物を
提供することにある。
他の目的は、現在市販されている強化プラスチックより
も経済的に有利に調製される重合体複合物を提供するこ
とにある。
本発明のさらに他の目的は、重合体複合物を製造するた
めの経済的に有利な方法を提供することにある。
上述の目的及び他の目的は、下記の詳細な説明から明ら
かになるであろう。
本発明による新規な重合体組成物は、基礎重合体約80な
いし約98重量%を、この基礎重合体に対して不相溶性で
ありかつ基礎重合体の加工温度範囲内に融点を有する
(これにより、両重合体が加工可能な重複する温度範囲
が存在する)溶融加工可能な液晶重合体(LCP)約2な
いし約20重量%と混合し、得られた混合物を溶融相で押
出加工することによって調製される。
この新規な重合体組成物は、液晶重合体が、基礎重合体
マトリックス中においてその場で生成された長い連続す
る配向した繊維の形で存在する自己強化重合体複合物で
ある。液晶重合体の量は、基礎重合体及び液晶重合体の
溶融相混合物が押出加工される際に、液晶重合体繊維が
その場で生成されるように充分に少ないものでなければ
ならない。基礎重合体は、無定形又は半結晶性のフレキ
シブルチェーンポリマーズである。
本発明による新規な重合体複合物は、液晶重合体が存在
しない基礎重合体のものと比較して改善された物理特性
を有する。
発明を実施するための最良の形態 本発明の新規な重合体複合物を調製するために必要な原
料物質は、基礎重合体及び溶融加工可能な重合体、すな
わち上述の如く異方性メルトを生成する重合体である。
基礎重合体は、フレキシブルチェーンポリマーズ、すな
わち重合鎖の連続単位が相互に自由に交代し、重合鎖が
ランダム形状をとりうる重合体である。この基礎重合体
は無定形又は半結晶性である。本発明に好適な基礎重合
体としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
−プロピレン共重合体、ポリスチレン及びスチレン共重
合体、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリアミド(ナイロ
ン)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィッ
ド、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテレフタレー
ト)及びポリカーボネートの如き従来の熱可塑性重合体
である。基礎重合体として、エラストマー(硬化された
もの及び熱可塑性のもの)、熱硬化性樹脂及び反応性又
は架橋可能な重合体も使用できる。
溶融加工可能な液晶重合体(すなわち異方性メルト生成
重合体)は、溶融相で異方性(すなわち結晶性)を発揮
する重合体である。この重合体はサーモトロピック物質
である。
液晶重合体(LCP)原料としてさらに要求される特性
は、基礎重合体に対して不相溶性でなければならないこ
とである。すなわち、基礎重合体への液晶重合体の添加
によって、基礎重合体のガラス転移温度が影響を受けて
はならないことである。
液晶重合体についてさらに要求される事項は、この液晶
重合体の加工温度が基礎重合体の加工温度と重複するも
のでなければならないことである。このように、溶融加
工可能な液晶重合体は、融点以上の温度(かつ重合体が
分解又は劣化する温度以下)でのみ加工可能である。た
だし、LCPの融点は基礎重合体の加工温度範囲内になけ
ればならない。基礎重合体の加工温度範囲は、単に、重
合体が軟化して、通常の押出混合機において分解及び劣
化を受けることなく加工される温度である。基礎重合体
の最低化高温度は、公知の如く、ガラス転移温度よりも
高い。
液晶重合体原料物質の好適な1つの種類は、米国特許第
3,991,014号、第4,067,852号、第4,083,829号、第4,13
0,545号、第4,161,470号、第4,318,842号及び第4,468,3
64号に記載されたものの如き芳香族ポリエステルであ
る。
液晶重合体は、基礎重合体と、これらの加工温度が重複
するように組合わされる。すなわち、液晶重合体の融点
は基礎重合体の加工温度範囲内に存在しなければならな
い。このように、好適な基礎重合体に対して、好適なLC
P原料物質のいずれもが使用できるとはかぎらない。
本発明に従って特に好適な一連の重合体組成物又は複合
物は、基礎重合体としてポリカーボネートを含有し、融
点約275℃の芳香族ポリエステルサーモトロピック液晶
重合体Vectra A950(LCP−2000)(登録商標)(Celane
se Research Company)を含むものである。後者の重合
体は、米国特許第4,468,364号の実施例4及びG.W.Calun
dannら「異方性重合体、その合成及び特性」(ザ・ロバ
ート・エー・ウエルチ・カンファレンシーズ・オン・ケ
ミカル・リサーチ(The Robert A.Welch Conferences o
n Chemical Research),XXVI合成重合体、1982年11月15
−17日で開催、で配布された資料から再掲載)p 247−2
91(特にp 263−265参照)に記載された如く6−オキシ
−2−ナフトール成分約25−27モル%及びp−オキシ−
ベンゾイル成分約73−75モル%で構成される。
本発明による好適な他の一連の重合体組成物又は複合物
は、基礎重合体としてポリエーテルイミド、及び液晶重
合体として上述のVectra A 950を含有してなるものであ
る。
最終生成物における液晶重合体の量は、基礎重合体及び
液晶重合体の合計重量に対して、好ましくは約2ないし
約20重量%、特に約2ないし15重量%である。液晶重合
体の量がこれよりも多いことは、一般に望ましくない。
液晶重合体含量が20%を越える場合の生成物はコストが
高くなり、一般に、LCP含量が2ないし20%のものより
も劣る物理特性を有する。LCP繊維は、一般に、LCP含量
が実質的に20%以上となる場合には形成されない。繊維
の形成が生じなくなる上限は、いくぶん使用する基礎重
合体及び混合条件に左右される。たとえば、静止形ミキ
サーが使用される場合、LCP 25%以上を含量するポリカ
ーボネート/LCPブレンド中では繊維が生成されない。
本発明による特に好適なポリカーボネート/LCP複合物
は、LCP 約2ないし約15重量%を含有するものである。
他の物質は必要ではないが、存在していてもよい。この
ように、液晶重合体に加えて、ガラス、炭素又はアラミ
ドの如き他の強化剤を添加して重合体複合物を調製する
ことも本発明の範囲内に含まれる。この補助強化剤は、
基礎重合体又は液晶重合体に混入される。繊維を補足す
ることによる強化の補充は多くの場合には必要ではない
が、極めて高いこわさ(又は非常に大きい強度)を有す
る強化重合体複合物が望まれる場合には、現在公知の重
合体/繊維複合体中で要求される如き通状の強化用繊維
を多量添加することなく、本発明によれば強化の補充を
容易に達成できる。
顔料及び充填剤、カップリング剤、難燃剤、潤滑剤、離
型剤、可塑剤及び紫外線安定剤の如き他の添加剤を、必
要に応じて、基礎重合体及び液晶重合体に配合すること
もできる。かかる添加剤の使用は、重合体の加工の分野
では公知である。
基礎重合体及び液晶重合体は、これら2種類の重合体を
完全に混合できる各種の好適な手段によって、これらの
重合体のいずれもが溶融加工されうる温度において混合
される。最終生成物に関して要求される各種の付加成分
も、この際に混合される。混合装置としては、たとえば
好適な静止形ミキサーと直列に配置された単スクリュー
押出機、充分な混合が可能となるよう設計された単スク
リュー(たとえば「モダン・プラスチックス・エンサイ
クロペディア(Modern Plastics Encyclopedia)1984−
1985」McGraw−Hill社発行、ニューヨーク,1984の第220
頁に開示されたもの)又はツインスクリュー押出機が使
用される。当業者には明らかなように他の混合装置を使
用することもできる。
好適な混合装置は、押出機、静止形ミキサー及び押出ダ
イス(ここを通って基礎重合体及び液晶重合体のブレン
ドが押出される)を包含する。加熱された6部材Kochミ
キサー(静止形ミキサー)と直列に配置された4つの加
熱域を有する単スクリュー押出機(押出機とKochミキサ
ーとの間にはアダプタが配置されており、排出ダイスは
Kochミキサーの出口側に0.2cm(1/16インチ)(直径)
の開口を有する)を使用することによって、良好な結果
が得られている。
ツインスクリュー押出機を使用することによっても良好
な結果が得られる。本発明に関して使用しているツイン
スクリュー押出機(実施例5参照)は、200rpmで協働し
て回転するツインスクリューを具備するツインスクリュ
ー押出機ZSK30(Werder & Pfleiderer社)である。使
用したツインスクリュー押出機は、直列に配置された個
々に独立して制御可能な5つの加熱域を有している。後
述する各実験では、第1の域を約280℃に維持し、他の
4つの域を約310ないし約330℃に維持した。
基礎重合体、液晶重合体及び各種の付加成分は固状で混
合装置に供給される。供給される基礎重合体及び液晶重
合体は、好適には、ペレット状のものである。
加工温度は、両重合体が溶融加工されうる温度、すなわ
ち基礎重合体が通常の混合装置において加工されるよう
に充分に軟化しかつ液晶重合体の融点よりも高い温度で
ある。混合操作の開始時に、各成分を加工温度とし、そ
の後、所望の温度範囲に維持する。好適な装置の場合に
は、成分を単スクリュー押出機の供給末端部近くで所望
温度となるようにし、その後、独立して制御可能な各加
熱域を適当に制御することによって適切な加工温度に維
持される。
生成された重合体組成物は、基礎重合体がマトリックス
を構成し、液晶重合体が押出方向で配向する単一配向連
続維持又はストランドとして存在する自己強化重合体複
合物である。維持の直径は主に10μ以下、主として約1
ないし約10μの範囲(ただし、他の直径を有する繊維が
形成されてもよい)である。この重合体複合物は、LCP
繊維が混合装置に固状で供給されるよりも、混合処理の
間にその場で形成されるため、自己強化性と特徴づけら
れる。重合体複合物中における各成分の割合は、必須的
に供給の際のものと同一である。
生成された重合体複合物は各種の好適な手段(たとえば
水中での急冷)によって冷却され、必要に応じてさらに
処理される。たとえば、重合体複合物はペレット化さ
れ、ついで有形製品、テープ、フィルム又は繊維に成形
される。この成形は、押出成形法、射出成形法等の常法
により行なわれる。
本発明の生成物は、液晶重合体繊維の配向方向(長手方
向)及び直角方向の両方向において高い引張強さを有す
る。後述の第3A表に示すデータから明らかな如く、LCP
10重量%を含有するLCP強化ポリカーボネートから調製
された射出成形サンプルの降伏強さは、純粋なポリカー
ボネートの射出成形サンプルの降伏強さよりも1/3倍以
上優れている。10%LCP強化ポリカーボネートの押出成
形サンプルは、第2A表に示す如く、純粋なポリカーボネ
ート押出成形サンプルの約2倍の降伏強さを有する。こ
れは、未強化(すなわち純粋な)ポリカーボネートが大
きい降伏強さを有していることを考慮しても、予想し得
ない降伏強さの増大を表している。10%LCP強化ポリカ
ーボネートのモジュラスは、押出成形サンプル及び射出
成形サンプルに関し、純粋なポリカーボネートの2倍以
上である(それぞれ第2A表及び第3A表参照)。さらに、
本発明のLCP強化ポリカーボネート押出成形物の降伏強
さ及びモジュラスは、理論上の値(純粋なポリカーボネ
ートに関する値と純粋なLCPに関する値との間での直線
補間によって評価された値である)よりも高いことが明
らかである。
加えて、本発明の重合体複合物は軽量であり、かつ満足
できる伸び及び衝撃強さを有する。これらは、高温安定
性基礎重合体が使用される場合には、高温安定性をも有
する。
本発明によるポリエーテルイミド/LCP複合物は、純粋な
ポリエーテルイミドよりも大きいモジュラス及び衝撃強
さを有している。衝撃強さの改善はポリカーボネート/L
CP複合物の場合よりもポリエーテルイミド/LCP複合物の
場合において顕著である。
すでに述べた如く、重合体ブレンド中に存在する液晶重
合体の量はLCP繊維の生成が行なわれるように充分に低
いものであることが必要である。LCPの量が多く、繊維
の生成が行なわれない場合には、得られるブレンドはも
ろいものとなる。たとえばLCP 25重量%又は50重量%を
含有するポリカーボネート/LCPブレンド(実施例2に記
載の如く調製される)はもろく、しかも非常に低い破壊
時の伸びを示す。他の伸び特性は測定不能である。これ
は、LCP 2.5、5又は10%を含有するポリカーボネート/
LCPブレンド(実施例2に記載の如く調製される)と対
称をなすものである。後者のブレンドは繊維構造を有
し、優れた物理特性を示す。
本発明の重合体複合物は、一般に、同じ基礎重合体を含
有する他の繊維強化重合体複合物と同じ目的に使用され
る。たとえば本発明によるポリカーボネート/LCP複合物
は自動車の分野(たとえばインスツルメントパネル、集
団移送用車両の内装部材等)及び電気及び電子工業で特
に有用である。これらの重合体は特に高い強度が要求さ
れる用途に使用される。
本発明の重合体複合物は、現在アラミド強化重合体が使
用されている用途に特に有用である。このような用途に
は、たとえば各種の航空機産業、航空宇宙産業及び海洋
産業での用途が含まれる。
本発明の重合体複合物は、未強化の基礎重合体に比べ
て、引張強さ及び衝撃強さの両方で明らかに優れてい
る。物理特性は、一般に、同じ基礎重合体を含有するア
ラミド強化重合体複合物に匹敵する。さらに、本発明の
重合体複合物は、液晶重合体よりも、横方向の強度がか
なり大きく、しかも安価に製造される。このように、本
発明の重合体複合物でなる有形製品は常法により成形さ
れ、繊維の配位方向だけでなく、すべての方向に対して
大きい強度を有する。これに対して、純粋な液晶重合体
から調製される成形品は特殊な成形法を要求する。通常
の方法では、成形品は、成形の間のメルトの流動方向に
対して強度を有するものではあっても、成形の間のメル
トの流動方向に直角の方向に対しては全く弱いものとな
る。
本発明による重合体複合物の他の利点は、要求される混
合エネルギが、従来の繊維強化重合体複合物を製造する
ために必要な混合エネルギよりもかなり少ないことであ
る。これは基礎重合体及び液晶重合体が液状又は溶融状
であるのに対し、従来の繊維強化の場合には、強化用繊
維は固状で、基礎重合体のみ液状であることによる。本
発明による方法及び得られた生成物に関連する利点は、
強化用繊維が長い連続ストランドの形で分布する複合物
が得られることである。これに対して、従来の強化用繊
維は、複合物が従来の混合装置で調製される場合には、
短い長さに切断される。強化用の長い連続繊維を含有す
る複合物が望まれる場合には、複合体生成に特殊な方法
が要求される。
実施例 下記の実施例を参照して、本発明をさらに詳述する。こ
れら実施例は本発明を説明するためのものであって、本
発明の精神を限定するものではない。
実施例1ないし4で使用する基礎重合体は、Lexan 141
−101の商品名で販売されているポリカーボネートであ
る(General Electric社)。この物質は重量平均分子量
(Mw)約29,000である。
実施例5で使用する基礎重合体は、Ultem 1000の商品名
で販売されているポリエーテルイミドである(General
Electric社)。
各実施例で使用する液晶重合体は、Vectra A950(又はL
CP−2000)(登録商標)として販売されているサーモト
ロピック重合体である(Celanese Research社)。この
重合体は融点275℃を有し、6−オキシ−2−ナフトー
ル成分25−27モル%及びp−オキシベンゾイル成分73−
75モル%で構成される。
ポリカーボネートメルト/LCP−2000メルトの見かけ粘度
の比の値は、310℃、せん断速度1500秒-1において約7
である。ポリエーテルイミドメルト/LCP−2000メルトの
見かけ粘度の比の値は、310℃、せん断速度100秒-1にお
いて約60である。この比は、せん断速度の増大に伴なっ
て上昇する。
実施例1 この実施例は、自己強化複合物の理論的に最高の伸び特
性を定めるために行なったサーモトロピック液晶重合体
からの繊維の溶融紡糸を説明するものである。
液晶重合体のペレットを溶融し、等温チャンバーを具備
するInstronキャピラリーレオメーターのバルブに充填
した。キャピラリーレオメーターを、1回は280℃に加
熱し、他の回には310℃に加熱した。等温チャンバー
を、キャピラリーバレル温度よりも10℃低い温度に維持
した。キャピラリーダイスは直径0.107cm(0.042イン
チ)及びL/D比28.9を有する。等温チャンバーは7.1cm
(2.8インチ)のエアギャップを有していた。重合体を
速度0.38cm/分で押出し、巻取比37.5でボビン上に巻取
った。ついで、繊維の伸び特性(すなわちヤング率E、
引張強さ σ及び破壊時の伸び ε)を、Monsanto
伸びテスター(モデルT−500)を使用し、クロスヘッ
ド速度0.46cm/分(0.18インチ/分)、サンプルの長さ
2.5cm(1インチ)、室温において測定した。のび特性
試験の結果を第1表に示す。
これらモジュラス及び引張強さに関するデータを、ブレ
ンドから調製された押出成形品及び成形部材の実験的に
測定された機械特性を複合体理論と比較するために使用
する。
実施例2 この実施例は、サーモトロピック液晶重合体(LCP−200
0)とポリカーボネート(Lexan 141−101)との間の溶
融混合を説明するものである。
2種の重合体を、バッチ1.0kg中、LCP 2.5ないし50重量
%及びポリカーボネート残余となる割合で配合した。さ
らに、2種類の対照試験を行った。1つは純粋なポリカ
ーボネートを使用し、他では純粋な液晶重合体を使用し
た。各重合体のペレットを手で混合し、ついで110℃の
減圧炉に24時間入れた。混合されたペレットを炉から取
出し、入口から出口に向かって直列に配置された3/4″K
illion単スクリュー押出機(スクリューL/D 24;1)(1
馬力のモーターによって駆動される)、6部材Koch 静
止形ミキサー モデルKMB−150及び0.16cm(1/16イン
チ)(直径)排出ダイスを包含し、押出機と静止形ミキ
サーとの間及び静止形ミキサーとダイスとの間にそれぞ
れ遷移セクションを有する混合装置の入口端に供給し
た。スクリュー押出機は3つの温度域を有し、第1の域
は供給域にあり第3の域はスクリューの先端にある。第
1の域の温度を282℃(540゜F)に制御し、他の2つの
域を310℃(590゜F)に維持した。Koch静止形ミキサー
の温度を4つの温度コントローラーによって制御し、い
ずれも310℃(590゜F)とした。スクリュー押出機を30
rpmで作動させた。せん断速度は22秒-1である。ブレン
ドを静止形ミキサーから排出する際、出口域直後に配置
した水浴で室温において冷却した。実施例1と同様に伸
び特性を測定するため、ブレンドの連続押出成形物から
長さ5.1cm(2.0インチ)の円筒状サンプルを切取った。
第2表は、押出成形品のヤング率E、降伏応力σ、終
極強度σ及び破壊時の伸びεを示す。
第2表において、「LCP(重量%)」の欄の0及び100
は、それぞれ純粋なポリカーボネート及び純粋な液晶重
合体であることを表示する。
LCP 2.5、5及び10重量%を含有する押出成形品におい
て良好な伸び特性が観察された。これに対して、LCP 25
又は50重量%を含有する押出成形品はLCP繊維構造を有
しておらず、もろいものであった。これらは破壊時の伸
びも非常に小さく、他の伸び特性については測定不能で
あった。
実施例に説明した以外の押出条件が使用できる際には、
たとえば280℃で押出することによって、良好な伸び特
性を有する押出成形品が得られた。さらに、LCP 2.5、
5又は10%を含有するブレンドにおいてのみ良好な伸び
特性が見られた。LCP 25又は50%を含有するブレンドは
もろいものであった。せん断速度は、押出ダイスの直径
を変化させることによって変化され、広い範囲のせん断
速度で良好な特性が得られる。
ブレンドのモジュラス及び降伏応力の上限及び下限を算
定するために、連続繊維強化複合物に関して定めた複合
物理論を使用した。たとえば、L.Mascia「サーモプラス
チックス:マテリアルズ・エンジニアリング(Thermopl
astics:Materials Engineering)」第4章Applied Scie
nce Publishers出版、1982参照。降伏応力が観察されな
かったサンプルに関し、算定式において引張強さの値を
使用した。
最大理論値(上限)は下記の等式によって表される。
Ec=Em(1−φf)+Efφf Oc=Om(1−φf)+οfφf ここで、Ec=複合体のヤング率 σc=複合体の降伏応力 Em=マトリックス材料に関するヤング率 E=LCP繊維に関するモジュラス φf=繊維の体積分率 σm=マトリックス材料の降伏応力 σf=LCP繊維の強度 上限は、実施例1の如くして溶融紡糸されたLCP繊維が
押出成形品中に存在する場合における最高強化度を示
す。下限は、LCP押出成形品が強化材料である場合にお
ける強化度を示す。下記の第2A表は、モジュラス、降伏
強さ(又は応力)(第2表に示したもの)の実際の値
(測定値)と最高理論値を比較するものである。
上記第2A表において、純粋な(100%)LCPの下限及び上
限の特性は、それぞれLCP押出成形品及びLCP繊維の特性
を表わす。100% LCPの測定値の特性はLCP押出成形品の
特性である。
第2A表から、各ブレンドが、理論的に測定された最高強
化度のものに近似する特性を示すことが理解される。こ
れは、繊維による強化が混合装置内で行なわれなければ
ならないことを証明している。
実施例3 この実施例は、自己強化複合体を得る際、混合した重合
体を射出整形する場合を説明するものである。
実施例2で示したLCP及びポリカーボネートのブレンド
を、長さ3.81cm(1.50インチ)のロッド状に切断した。
ついで、これらロッドを往復スクリュー射出成形機BOY
15S(最大ショットサイズ36cm3)に供給した。ブレンド
の成形にあたっては以下の処理条件を使用した。
第1の域の温度 310℃ 第2の域の温度 310℃ ノズル温度設定 60% 締付け力 15トン 射出圧力 2000psi (最大) スクリューの回転速度 150rpm 型の温度 95℃ 背圧 0psi 射出時間 5秒 閉止時間 25秒 開放時間 1秒 各ブレンドについて、各種の流量(容量)を使用した。
成形部材は、直径6.4cm(2.5インチ)、厚さ0.127cm
(0.050インチ)のエンドゲートディスクである。この
ディスクからサイズ5.1×0.211×0.127cm(2.0×0.083
×0.050インチ)のサンプルを流動方向に対して平行及
び直角に、ダイヤモンドカッターを使用して切取った。
伸び特性を実施例1の如きして測定した。
第3表は、繊維の配向方向に平行及び直角の両方向で測
定したヤング率、降伏応力及び終極強度を示す。第3表
中の各データは、平行方向及び直角方向の両方に関する
値である(なお、表中、平行方向の値を先に表示してい
る)。
第3表のデータは、LCP 2.5ないし10%を含有するサン
プルが、測定した各物理特性について、LCP 25又は50%
を含有するものよりも優れていることを示している。
ブレンドから調製された成形部材における流動方向に平
行な方向におけるモジュラス及び降伏応力の上限及び下
限を決定するために、実施例2に記載の複合物理論を使
用した。第3A表は、ブレンドの降伏強さの値が上限に向
かって傾斜していることを示している。これは、繊維に
よる強化が生じたことを示すものである。
第3A表中のLCP 100%の場合の下限及び上限の特性は、
それぞれ成形LCP及びLCP繊維の特性を表している。LCP
100%に関する測定値は平行方向で測定した成形ディス
クの測定値である。
横方向のヤング率及び降伏応力の増大も見られる。これ
により、より異方性でかつより強度の大きい部材が得ら
れる。
実施例4 この実施例は、LCPがポリカーボネートマトリックス内
で連続繊維を形成し、これにより、自己強化複合物が生
成されることを走査電子顕微鏡(SEM)によって観察す
る場合の具体例を説明するものである。
実施例2及び3に記載した処理後のブレンドのサンプル
について、ブレンドの構造を観察するため検査した。
実施例2から得られたブレンドのロッドを液体窒素中で
冷却、破砕し、速乾性エポキシを使用してSEMスタンド
(スタンド内に直径1.3cm(1/2インチ)、深さ0.6cm(1
/4インチ)の孔を設けることによって変形したもの)に
貼着した。これらの孔でロッドを垂直方向に支持して、
破砕表面を観察できるようにした。各サンプルスタンド
を、SPI Sputter Coaterを使用して金で被覆した。つい
で、これらサンプルを走査電子顕微鏡JEOL JSM−U3を使
用して観察した。
実施例3からのサンプルの破砕表面については、実施例
1の如くテストした後、SEMによって観察した。ストリ
ップ状のサンプルを両面接着剤テープによってSEM上に
セットし、ついで、これらサンプルを上述の如くコーテ
ィングし、観察した。LCP 10%以下を含有するブレンド
では、LCPがポリカーボネートマトリックス内に直径2
−5μの長い連続繊維を形成することが見られた。これ
らの繊維は押出成形品の表面を横断して充分に分布して
いる。これら繊維は長さ方向にほぼ連続している。射出
成形サンプルでも同様の結果が観察された。LCP 25%又
は50%を含有するブレンドでは繊維構造は観察されなか
った。
実施例5 ポリエーテルイミド(General Electric 社製のUltem 1
000)及び液晶重合体(実施例1ないし4で使用したも
のと同じもの)でなるブレンドを調製した。ペレット状
の乾燥重合体をツィンスクリュー押出機ZSK 30(Werrer
& Pfleiderer 社)に充填した。この押出機はいずれ
も200rpmで協働回転する2つのスクリュー及び5つの加
熱域を有する。第1の域(入口端)を280℃に維持し、
他の域を310℃又は330℃に維持した。重合体ブレンドを
細いストランドとして押出し、室温において水で急冷し
た。急冷したストランドをペレット化した。ペレットを
下記の条件で作動する射出成形機New−bury 405を供給
した。
バレル温度 325 ℃ ノズル温度設定 100 % 型温度 150 ℃ スクリュー速度設定 4.5 射出速度設定 5 射出圧力 900 psi 背圧 200 psi 射出時間 4 秒 サイクル時間 30 秒 ここに記載の押出成形ブレンドのサンプルを走査電子顕
微鏡(SEM)モデル ISI−SX−40(International Scie
ntific Instruments)で検査したところ、主として直
径1ないし3μの繊維の存在が観察された。これらの繊
維は押出方向に配向しており、押出成形物の表面を横断
して良好に分布しており、長さ方向にほぼ連続してい
る。
各重合体ブレンドの射出成形サンプルについて、衝撃応
力−ひずみテスト及び伸びテストを行った。衝撃テスト
については、ダンベル状に成形した長さ6.3cmのサンプ
ル(幅約0.32cmをノツチが形成されている)を使用し、
2.0lbを振子を用いてASTMD 235C法に従って実施した。
下記の第5A表に示す如き衝撃強さ(ノツチ1インチ当り
のft・lbで表される)が観察された。
ヤング率(GPa)を、Monsanto伸びテスターモデルT−5
00を使用し、Instron キャピラリーレオメータ(直径0.
191cm(0.075インチ)×高さ1.588cm(0.625インチ)か
らのミニテンシルバー(1.588×0.312×0.15cm(0.625
×0.123×0.06インチ))について測定した。
第5A表のデータは、LCP 5又は10%を含有するサンプル
が、LCPが存在しない純粋なポリエーテルイミドから調
製されたサンプルよりも、明らかに優れた衝撃強さ及び
ヤング率を有していることを示している。LCP 30%を含
有するものは、純粋なポリエーテルイミドのサンプルよ
りも衝撃強さが劣る。第5A表中の「ツインスクリューの
温度」は、第1の域を除き、各域における押出(又はバ
レル)温度を意味する。
本発明に従って、好適な具体例及び最良の態様について
詳述したが、本発明はこれらに限定されず、幾多の変
化、変更が可能である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無定形又は半結晶性の熱可塑性重合体の中
    から選ばれる基礎重合体及びこの基礎重合体に対して不
    相溶性の液晶重合体を包含してなる自己強化重合体複合
    物の製法において、前記基礎重合体と、溶融加工可能な
    前記液晶重合体2〜20重量%(基礎重合体と液晶重合体
    との合計重量に対して)とを、これらの重合体のいずれ
    もが溶融加工される温度において混合し、得られた混合
    物を溶融状態で押出して前記基礎重合体でなるマトリッ
    クス中において前記液晶重合体が実質的に単一方向に配
    向する繊維の形で存在するようにすることを特徴とす
    る、自己強化重合体複合物の製法。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の製法におい
    て、前記基礎重合体が、ポリエチレン、ポリプロピレ
    ン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリスチレン及び
    スチレン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリ
    エステル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレ
    ンスルフィッド、ポリエーテルイミド、ポリブチレンテ
    レフタレート、ポリカーボネートの中から選ばれる熱可
    塑性重合体である、自己強化重合体複合物の製法。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載の製法におい
    て、前記基礎重合体がポリカーボネートである、自己強
    化重合体複合物の製法。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項記載の製法におい
    て、前記基礎重合体がポリエーテルイミドである、自己
    強化重合体複合物の製法。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第1項記載の製法におい
    て、基礎重合体と液晶重合体との混合を、前記液晶重合
    体の融点よりも高い温度で行う、自己強化重合体複合物
    の製法。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第1項記載の製法におい
    て、前記液晶重合体が芳香族ポリエステルである、自己
    強化重合体複合物の製法。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第1項記載の製法におい
    て、前記基礎重合体がポリカーボネートであり、前記液
    晶重合体が芳香族ポリエステルである、自己強化重合体
    複合物の製法。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第1項記載の製法におい
    て、混合の際、前記基礎重合体及び前記液晶重合体を共
    押出加工する、自己強化重合体複合物の製法。
  9. 【請求項9】特許請求の範囲第1項記載の製法におい
    て、重合体複合物をペレット化する、自己強化重合体複
    合物の製法。
  10. 【請求項10】特許請求の範囲第1項記載の製法におい
    て、重合体複合物を、有形製品、テープ、フィルム又は
    繊維に成形する、自己強化重合体複合物の製法。
  11. 【請求項11】無定形又は半結晶性の熱可塑性重合体の
    中から選ばれる基礎重合体及びこの基礎重合体に対して
    不相溶性の液晶重合体を包含してなり、前記基礎重合体
    でなるマトリックス中において、前記液晶重合体が実質
    的に単一方向に配向する繊維の形で存在することを特徴
    とする、自己強化重合体複合物。
  12. 【請求項12】特許請求の範囲第11項記載のものにおい
    て、前記基礎重合体でポリカーボネートである、自己強
    化重合体複合物。
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