JPH11139850A - 生石灰組成物と消石灰の製造法 - Google Patents

生石灰組成物と消石灰の製造法

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JPH11139850A
JPH11139850A JP30601797A JP30601797A JPH11139850A JP H11139850 A JPH11139850 A JP H11139850A JP 30601797 A JP30601797 A JP 30601797A JP 30601797 A JP30601797 A JP 30601797A JP H11139850 A JPH11139850 A JP H11139850A
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JP
Japan
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slaked lime
quicklime
calcium oxide
surface area
specific surface
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JP30601797A
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English (en)
Inventor
Naoko Hikima
尚子 引馬
Junichi Suzaki
純一 須崎
Masahiro Ibukiyama
正浩 伊吹山
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プラスチックスのフィラー等に用いて好適な、
分散性と流動性に優れる低比表面積の消石灰を安価に提
供する。 【解決手段】モノカルボン酸、アミノ酸、アルカリ金属
及び/又はアルカリ土類金属の水酸化物及び/又は炭酸
塩、サッカロースのいずれかの存在下で生石灰を消化す
る消石灰の製造法であり、生石灰に前記添加物を含有し
たことを特徴とする消石灰原料用の生石灰組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低比表面積を有
し、例えば、プラスチックスなどに難燃性を付与するた
めのフィラーなどに好適な消石灰粗粒を製造する方法並
びにそれに用いる原料の生石灰組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】消石灰はプラスチックスなどに難燃性を
付与するための安価な無機フィラーとして知られてお
り、このような用途では、分散性や流動性の優れた消石
灰が要望されている。
【0003】一方、消石灰(Ca(OH)2 )は、生石
灰(CaO)に水を加えて消化することにより得ること
ができるが、一般に塊状の生石灰を消化した場合には、
得られる消石灰は15〜20m2 /g程度の低比表面積
の微粉末であり、分散性や流動性が低い。
【0004】粉末の分散性や流動性はそれを構成する粒
径に依存し、一般に構成粒子が細かい方がこれらの特性
は悪くなる。一方、粉末を構成し、前記分散性や流動性
を支配する粉末中の一次粒子(小さな粒子が凝集してい
る粒子)の粒径を正確に測定することは容易でない。そ
こで、一般的には、比表面積をもって、前記分散性や流
動性の指標とすることが行われている。すなわち、比表
面積が小さい方が粒径が大きく、分散性や流動性が優れ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
事情に鑑みていろいろ実験的に検討し、特定の添加剤の
存在下で生石灰を消化するとき、低比表面積、即ち15
2/g未満の比表面積を有する消石灰を容易に得るこ
とができるという知見を得て、本発明に至ったものであ
る。
【0006】即ち、本発明の目的は、生石灰から低比表
面積の消石灰を製造する方法を提供し、例えばフィラー
等に適用しえる分散性と流動性の優れた消石灰粉末を安
価に提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定の添加剤
を含有することを特徴とする生石灰組成物であり、具体
的には、モノカルボン酸、アミノ酸、アルカリ金属及び
/又はアルカリ土類金属の水酸化物及び/又は炭酸塩、
或いはサッカロースを含有する生石灰組成物である。
【0008】更に、本発明は、生石灰を前記添加剤の存
在下で消化することを特徴とする消石灰の製造法であ
り、前記の特定の添加剤を含有する生石灰組成物を原料
として用い、これを消化することを特徴とする消石灰の
製造法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者らは、上述のとおり、低
比表面積の消石灰を得ることを目的にいろいろ実験的に
検討し、特定の添加剤を用いるときに、従来得ることが
出来なかった比表面積が15m2 /g未満、好ましい条
件下では10m2 /g以下の低比表面積を有する消石灰
を容易に得ることができるという知見を得て、本発明に
至ったものである。
【0010】本発明において、特定の添加剤の存在下で
生石灰を消化することが本質的であり、添加剤の生石灰
への添加順序、添加方法については、これを規定する必
要はなく、前記特定の添加剤を予め消化に用いる水に分
散しておいても構わない。生石灰を消化するときに、特
定の添加剤が存在することで、得られる消石灰の比表面
積が著しく低くなる理由は不明であるが、本発明者らは
特定の添加剤の存在するときに、消化時の液相(水)中
のカルシウムイオン強度が高められたり、あるいはカル
シウムイオンの拡散が速くなって、生石灰の消化(水
和)反応が促進されることが関係しているものと推察し
ている。
【0011】本発明者らは、上記の考えに基づき、多く
の実験的検討を重ねた結果、モノカルボン酸、アミノ
酸、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の水酸化
物及び/又は炭酸塩、並びにサッカロースが有効である
こと、さらにその中に以下に説明するものが特に効果的
であることを見出し、本発明に至ったものである。
【0012】即ち、本発明の添加剤の第1群は、モノカ
ルボン酸である。モノカルボン酸としては、ギ酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、アクリル酸等のモノ
カルボン酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、ガラクト
ン酸、アラボン酸、エリスロン酸、グリセリン酸、グリ
コール酸等のオキシモノカルボン酸があげられる。また
モノカルボン酸は添加の形態として、アルカリ金属、ア
ルカリ土類金属等の塩として添加することができる。こ
のうち、カルシウム塩は、低比表面積の消石灰が得易い
ので、好ましい。
【0013】本発明の添加剤の第2群は、アミノ酸であ
る。アミノ酸としては、アラニン、アルギニン、アスパ
ラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、グル
タミン酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、ヒドロ
キシリシン、ヒドロキシプロリン、イソロイシン、ロイ
シン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリ
ン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン、
バリン等のアミノ酸、及びこれらの塩が挙げられる。
【0014】本発明の添加剤の第3群は、アルカリ金属
及び/又はアルカリ土類金属の水酸化物及び/又は炭酸
塩である。アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の
水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウ
ム、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カ
ルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム等が
挙げられる。
【0015】また、アルカリ金属及び/又はアルカリ土
類金属の炭酸塩としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウム、炭
酸ベリリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭
酸ストロンチウム、炭酸バリウム等が挙げられる。
【0016】本発明の添加剤の第4群としては、サッカ
ロースが挙げられる。
【0017】本発明において、第1群、第2群、第3
群、第4群に群分けした添加剤は、群の中の物質同士を
2種以上同時に用いることは勿論、異なる群に区分けさ
れる物質同士を2種以上用いても差し支えない。
【0018】本発明において、上述の添加剤の最適添加
量は、得ようとする消石灰の目標比表面積値、また添加
剤を構成する物質の分子量等により異なる。通常は、生
石灰と添加剤との合計100重量%に対して0.1〜1
0重量%であり、好ましくは1〜6重量%である。0.
1重量%未満では、本発明の効果を得ることができない
場合があるし、10重量%を越えると、得られる消石灰
中に多量の添加剤が残留し消石灰純度が低下するからで
ある。両面を考慮して、前記の好ましい範囲が選択され
る。
【0019】次に、予め前記添加剤を加えた生石灰を用
い、これを消化する方法を例に、本発明における消化の
条件について説明する。
【0020】生石灰として、石灰石をロータリーキル
ン、ベッケンバッハ炉等で加熱処理後、ボールミル等で
乾式粉砕し、いろいろなサイズに分級されて得られた生
石灰を用いることができ、例えば平均粒径が4μm程
度、比表面積が4m2 /g程度の従来公知のものを用
い、これに0.1〜10重量%の添加剤をリボンブレン
ダー、ヘンシェルミキサー等の乾式混合機中で混合し、
生石灰組成物を得る。
【0021】次に、前記生石灰組成物に水を加えて消化
するが、このときの生石灰組成物と水との割合は1/
0.35〜1/1.5の重量比率が好ましく、温度は4
0〜70℃の範囲で略一定に保持することが好ましい。
又、消化反応が完了するまでの間、前記生石灰組成物と
水との混合物は、その配合条件、消化の進み具合等に応
じて、スラリー状態〜湿潤した粉末状態を示すので、そ
れに応じた混合機を用いる。
【0022】更に、消化反応を終えて得られる消石灰
は、通常未反応の水を含むので、乾燥し蒸発させるが、
このとき粉末が凝集し塊状となることがある。このた
め、乾燥後、乾式粉砕するのが一般的であるが、前記の
乾燥、粉砕の操作を同時に行うことが好ましい。
【0023】以下、実施例及び比較例に基づいて、本発
明を更に詳細に説明する。
【0024】
【実施例】〔実施例1〕比表面積4.0m2 /gの生石
灰(電気化学工業(株)製「生石灰」)100重量部に
対して、酢酸カルシウムを6重量部加え、乳鉢を用いて
乾式で混合し生石灰組成物を得た。
【0025】前記生石灰組成物106重量部に水100
重量部を加え、60℃で1時間保持し、消化反応を完了
させた。この消化反応の間、撹拌を行った。得られた消
石灰を、120℃に加熱し乾燥した後解砕し、消石灰粉
末を得た。
【0026】前記消石灰粉末について、BET法により
比表面積を測定したところ、3m2/gという低い比表
面積値を示した。この結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】〔実施例2〜6〕実施例1の酢酸カルシウ
ムに変えて、いろいろな添加剤を用いたこと以外は、実
施例1と同一の操作を行い、いろいろな消石灰粉末を得
て、それらの比表面積値を測定した。この結果を表1に
示す。
【0029】〔比較例〕酢酸カルシウムを用いなかった
ことを除いては、実施例1と同一の操作をして得た消石
灰粉末について比表面積を測定した。この結果を表1に
示す。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、プラスチックスのフィ
ラー等に適用可能な、分散性と流動性の優れた低比表面
積値を有する消石灰粉末を安価に提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 9/04 C08K 9/04 C08L 101/00 C08L 101/00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モノカルボン酸を含有することを特徴とす
    る生石灰組成物。
  2. 【請求項2】アミノ酸を含有することを特徴とする生石
    灰組成物。
  3. 【請求項3】アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属
    の水酸化物及び/又は炭酸塩を含有することを特徴とす
    る生石灰組成物。
  4. 【請求項4】サッカロースを含有することを特徴とする
    生石灰組成物。
  5. 【請求項5】モノカルボン酸、アミノ酸、アルカリ金属
    及び/又はアルカリ土類金属の水酸化物及び/又は炭酸
    塩、又はサッカロースからなる群から選ばれる1種以上
    の存在下で、生石灰を消化することを特徴とする消石灰
    の製造法。
  6. 【請求項6】請求項1、請求項2、請求項3又は請求項
    4記載の生石灰組成物を消化することを特徴とする請求
    項5記載の消石灰の製造法。
JP30601797A 1997-11-07 1997-11-07 生石灰組成物と消石灰の製造法 Pending JPH11139850A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007500116A (ja) * 2003-07-28 2007-01-11 ソシエテ アノニム ロワスト レシェルシュ エ デブロプマン カルシウム−マグネシウム含有水性懸濁液及びその調製方法
JP2009270103A (ja) * 2008-04-09 2009-11-19 Himeno Innovec Kk 石灰を含有する水配合コーティング組成物

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