JPH11138225A - 板材加工機におけるワークテーブル可動方法およびその装置 - Google Patents

板材加工機におけるワークテーブル可動方法およびその装置

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JPH11138225A
JPH11138225A JP30437997A JP30437997A JPH11138225A JP H11138225 A JPH11138225 A JP H11138225A JP 30437997 A JP30437997 A JP 30437997A JP 30437997 A JP30437997 A JP 30437997A JP H11138225 A JPH11138225 A JP H11138225A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱切断加工時にはパンチング部の移動領域を
閉塞したり、パンチ加工時には機械の使用スペースを少
なくできる板材加工機におけるワークテーブル可動方法
およびその装置を提供する。 【解決手段】 ワークWにパンチング加工するパンチン
グ部はワーク移動方向に対して直交する一軸方向に移動
自在であり、パンチング部の移動領域Lの両側にワーク
テーブル41がある。少なくとも一方のワークテーブル
41がワーク移動方向へ移動してパンチング部の移動領
域Lを開閉自在である。このワークテーブル41の移動
領域Lとは反対側端にはブランクテーブル83がヒンジ
81を介して折りたたみ可能に設けられている。ブラン
クテーブル83はパンチング部の移動領域Lが閉塞され
るときにワークテーブル41に連なって前記移動領域L
とほぼ同じ幅のテーブル面を構成し、前記移動領域Lが
開放されるときにワークテーブル41より下方へ折りた
たまれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板材加工機におけ
るワークテーブル可動方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、パンチング加工機をベースにして
プラズマ加工機やレーザ加工機等の熱切断加工機が搭載
されている板材加工複合機、例えばプラズマトーチを搭
載しているパンチ・プラズマ複合機101では、図7に
示されているように、本体フレームを構成する下部フレ
ームとこの下部フレーム上に支柱部を介して上部フレー
ムが一体的に枠体構成されている。前記本体フレームの
両側にはワークWを載置するワークテーブル103が配
置されており、このワークテーブル103にはワークW
を把持してX軸方向(図7において左右方向)へ移動位
置決めするワーク移動位置決め装置が設けられている。
【0003】さらに、パンチを装着するパンチブロック
やダイを装着するダイブロック等で構成されるパンチン
グ部105並びにプラズマ加工するためのプラズマトー
チ107はそれぞれ前記本体フレームに設けられてお
り、それぞれワークWの移動方向に対して直交するY軸
方向(図7において上下方向)に移動自在に設けられて
いる。
【0004】したがって、両側のワークテーブル103
の間には図7の斜線で示されているようにパンチング部
105のダイブロックが移動するための移動領域Mが設
けられており、この移動領域Mには隙間が生じている。
【0005】ワークWはワーク移動位置決め装置により
X軸方向に移動されると共にパンチング部105が移動
領域MをY軸方向に移動することによりパンチング加工
される。さらに、ワークWはプラズマトーチ107から
噴射されるプラズマジェットにより熱切断加工される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のパン
チ・プラズマ複合機101においては、ワークWがプラ
ズマ加工やレーザ加工等の熱切断加工されるときは、パ
ンチブロック及びダイブロックのパンチング部105が
本体フレームの一方側に待機しており、パンチング部1
05の移動領域Mに隙間が生じることになるので、熱切
断加工中にワークWが移動するときには図8に示されて
いるようにワークWがだれて前記移動領域Mの隙間から
ワークテーブル103の下部に入り込むという問題点が
あった。
【0007】そのために、パンチング部105と一体型
連れ歩きのストロークテーブル109をパンチング部1
05の図9において上下方向の両側に設け、このストロ
ークテーブル109で前述した移動領域Mを塞ぐ方法も
ある。この場合は図9に示されているようにパンチング
部105が移動するときにストロークテーブル109が
パンチ・プラズマ複合機101より外に飛び出す状態に
なる。したがって、平面上でワークテーブル103の幅
Aに対して3倍の広さの機械のスペースが必要となると
いう問題点がある。
【0008】また、図10に示されているように前記両
側のワークテーブル103のうちの一方のワークテーブ
ル103が前記移動領域Mを開閉するようにシリンダS
1により平行移動されるだけでは、前記移動領域Mの幅
だけ余分にスペースを必要とするという問題点があっ
た。
【0009】また、図11に示されているような前記移
動領域Mを塞ぐためにワークテーブル103の一部が部
分的にシリンダS2により移動する可動テーブル111
を備えた機構の場合では、図12に示されているように
可動テーブル111とワークテーブル103との間に隙
間ができるためにダイブロックを駆動するためのLMガ
イドやボールねじ等の駆動部113にスパッタ等の粉塵
が載るので、各LMガイドやボールねじにカジリが発生
するという問題点があった。
【0010】本発明は叙上の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、熱切断加工時にはパンチング
部の移動領域を閉塞したり、パンチ加工時には機械の使
用スペースを少なくできる板材加工機におけるワークテ
ーブル可動方法およびその装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1によるこの発明の板材加工機におけるワーク
テーブル可動方法は、ワークにパンチング加工するパン
チとダイを備えたパンチング部を一軸方向に移動自在に
設け、前記パンチング部の移動領域の両側に前記ワーク
を載置し一軸方向と直交したワーク移動方向へ移動せし
めるワークテーブルを設けてなる板材加工機におけるワ
ークテーブル可動方法において、前記ワークテーブルの
うちの少なくとも一方のワークテーブルをワーク移動方
向へ移動せしめると共に、前記ワークテーブルの前記パ
ンチング部の移動領域と反対側端にヒンジを介して折り
たたみ可能に設けたブランクテーブルを、前記パンチン
グ部の移動領域が閉塞されるときに前記ワークテーブル
に連なって前記パンチング部の移動領域とほぼ同じ幅の
テーブル面を構成し、パンチング部の移動領域が開放さ
れるときに前記ブランクテーブルを前記ワークテーブル
より下方へ折りたたむことを特徴とするものである。
【0012】したがって、熱切断加工時にはワークテー
ブルの一方がワーク移動方向へ移動されてパンチング部
の移動領域が閉塞され、このときブランクテーブルがワ
ークテーブルに連なって前記パンチング部の移動領域と
ほぼ同じ幅のテーブル面を構成する。一方、パンチング
加工時にはワークテーブルの一方が移動領域の側と反対
方向のワーク移動方向へ移動されてパンチング部の移動
領域が開放され、このときブランクテーブルが前記ワー
クテーブルより下方へ折りたたまれるので、機械の使用
スペースが少なくなる。
【0013】請求項2によるこの発明の板材加工機にお
けるワークテーブル可動装置は、ワークにパンチング加
工するパンチとダイを備えたパンチング部を一軸方向に
移動自在に設け、前記パンチング部の移動領域の両側に
前記ワークを載置し一軸方向と直交したワーク移動方向
へ移動せしめるワークテーブルを設けてなる板材加工機
におけるワークテーブル可動装置において、前記パンチ
ング部の移動領域の両側のワークテーブルのうちの少な
くとも一方のワークテーブルを、前記パンチング部の移
動領域を開閉可能にワーク移動方向へ移動自在に設け、
この移動するワークテーブルを可動テーブルとし、この
可動テーブルの前記パンチング部の移動領域と反対側端
に前記パンチング部の移動領域とほぼ同じ幅のブランク
テーブルをヒンジを介して可動テーブルの下方へ折りた
たみ自在に設けてなることを特徴とするものである。
【0014】したがって、請求項1記載の作用と同様で
あり、熱切断加工時には可動テーブルがワーク移動方向
へ移動されてパンチング部の移動領域が閉塞され、この
ときブランクテーブルがワークテーブルに連なって前記
パンチング部の移動領域とほぼ同じ幅のテーブル面を構
成する。一方、パンチング加工時には可動テーブルが移
動領域の側と反対方向のワーク移動方向へ移動されてパ
ンチング部の移動領域が開放され、このときブランクテ
ーブルが前記ワークテーブルより下方へ折りたたまれる
ので、機械の使用スペースが少なくなる。
【0015】請求項3によるこの発明の板材加工機にお
けるワークテーブル可動装置は、請求項2記載の板材加
工機におけるワークテーブル可動装置において、前記可
動テーブルの移動時に可動テーブルの上面より上方へ出
没自在に上下移動する持ち上げローラを前記可動テーブ
ルに設けてなることを特徴とするものである。
【0016】したがって、可動テーブルが移動する時に
は、持ち上げローラが可動テーブルの上面から上方へ突
出されるので、可動テーブル上のワークは持ち上げロー
ラにより上方へ持ち上げられる。ワークと持ち上げロー
ラが線接触となるために摩擦抵抗が減少し、可動テーブ
ルはワークの下面で容易に移動する。
【0017】請求項4によるこの発明の板材加工機にお
けるワークテーブル可動装置は、請求項3記載の板材加
工機におけるワークテーブル可動装置において、前記可
動テーブルをテーブル支持フレーム上に移動自在に設
け、前記持ち上げローラをローラ支持台の上端に軸承す
ると共にこのローラ支持台の下端を下部ローラを介して
前記テーブル支持フレーム上に走行可能に設けると共に
前記ローラ支持台を常時テーブル支持フレームの上面に
押圧すべく下方へ付勢する付勢手段を設け、前記可動テ
ーブルの移動に伴って移動する前記ローラ支持台の下部
ローラが乗上げ可能なドグを前記テーブル支持フレーム
上に設けてなることを特徴とするものである。
【0018】したがって、可動テーブルが前進し、ロー
ラ支持台の下部ローラがドグの上を乗り上げて通過する
とき、ローラ支持台はドグにより付勢手段の付勢力に抗
して上方へ押し上げられるので、ローラ支持台の上端の
持ち上げローラが可動テーブルの上面から上方へ突出す
る。可動テーブル上のワークが前記持ち上げローラによ
り上方へ持ち上げられるので、ワークと持ち上げローラ
が線接触となるために摩擦抵抗が減少し、可動テーブル
はワークの下面で容易に前進する。後退するときも同様
である。
【0019】請求項5によるこの発明の板材加工機にお
けるワークテーブル可動装置は、請求項2記載の板材加
工機におけるワークテーブル可動装置において、前記ワ
ークテーブルのうちの少なくとも一方のワークテーブル
を、前記一軸方向に並列をなす複数の前記可動テーブル
で構成し、この複数の各可動テーブルの前記パンチング
部の移動領域と反対側端に前記ブランクテーブルを設け
てなることを特徴とするものである。
【0020】したがって、パンチング部の移動位置に該
当する可動テーブル以外の他の可動テーブルがワーク移
動方向に前進して移動領域が閉塞される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の板材加工複合機に
おけるワークテーブル可動装置の実施の形態について、
板材加工複合機としてパンチ・レーザ複合機を例にとっ
て図面を参照して説明する。
【0022】図3及び図4を参照するに、本実施の形態
に係わるパンチ・レーザ複合機1は、下部フレーム3
と、この下部フレーム3上に作業領域を設けるべく適宜
に離隔すると共に支柱部(図示省略)を介して一体的に
設けられた上部フレーム5などにより枠体構成されてい
る。
【0023】前記作業領域にはワークWにパンチング加
工を施すパンチング部が設けられている。パンチング部
は、下部フレーム3、上部フレーム5にそれぞれ碁盤目
状に複数のダイD、パンチPを装着したダイブロック
7、パンチブロック9が相対向し、互いに平行な移動軸
であるリニアガイド11、13を介してY軸方向(図4
において上下方向)へ移動自在に設けられている。
【0024】前記ダイブロック7、パンチブロック9に
はナット部材15、17が一体化されており、このナッ
ト部材15、17にはY軸方向へ延伸したY軸用ボール
ねじ19、21が螺合されている。このY軸用ボールね
じ19、21は軸受23、25で回転自在に支承されて
いると共に例えばプーリ、ベルト等の同期用伝達部材を
介してY軸用駆動モータ27に連結されている。
【0025】上記構成により、Y軸用駆動モータ27が
駆動されると、Y軸用ボールねじ19、21が同期して
回転されるので、ナット部材15、17を介してダイブ
ロック7、パンチブロック9がY軸方向へ同期して移動
される。なお、Y軸用ボールねじ19、21はそれぞれ
別々のY軸用駆動モータに連結し、この2つのY軸用駆
動モータを同期して駆動されるように用いてダイブロッ
ク7とパンチブロック9を同期して移動させることもで
きる。
【0026】また、前記パンチブロック9の上方には図
3に示されているようにラム(図示省略)を介してパン
チPを打圧するためのラムシリンダ29が設けられてお
り、このラムシリンダ29はパンチブロック9内のパン
チPを選択するためにパンチブロックフレーム(図示省
略)にU軸方向(X軸方向と同じ方向)及びV軸方向
(Y軸方向と同じ方向)へ移動、位置決め自在に設けら
れている。例えば、ラムシリンダ29はU軸用駆動モー
タにより回転駆動されるU軸用ボールねじと、V軸用駆
動モータにより回転駆動されるV軸用ボールねじにより
移動、位置決めされるよう構成されている。
【0027】上記構成により、所望のパンチPが位置決
めされた上方位置にラムシリンダ29がU軸、V軸方向
へ移動されて位置決めされるので、ラムシリンダ29の
ストライカを上下動せしめることによって、ラムを介し
て所望のパンチPが打撃されることによりパンチPとダ
イDとの協働でワークWにパンチング加工が行われる。
【0028】また、パンチ・レーザ複合加工機1には上
部フレーム5に図3においてパンチブロック9の加工位
置の左側にレーザ加工ヘッド31が設けられており、こ
のレーザ加工ヘッド31の先端のノズル33からレーザ
ビームがワークWに向けて照射される。
【0029】より詳しくは、パンチ・レーザ複合加工機
1にはレーザビームを発振するレーザ発振器(図示省
略)が内蔵され、このレーザ発振器で発振されたレーザ
ビームは強度調整装置(図示省略)を経てレーザ加工ヘ
ッド31の部分においてベンドミラー(図示省略)を介
して垂直下方向へ反射される。このレーザビームはレー
ザ加工ヘッド31の内部に設けられた焦光レンズ(図示
省略)で集光される。この集光されたレーザビームの照
射光軸軸心に対して移送位置決めされたワークW上に、
レーザビームの焦点を結ばせて、所望の形状に切断する
などのレーザ加工が行なわれる。
【0030】なお、前記レーザ加工ヘッド31は上部フ
レーム5の図3において左側面をY軸方向に走行自在な
加工ヘッドキャレッジ35に固定されており、この加工
ヘッドキャレッジ35は加工ヘッド移動用モータ(図示
省略)に回転駆動される加工ヘッド用ボールねじ37に
ナット部材39を介して螺合されている。また、レーザ
加工ヘッド31は加工ヘッドキャレッジ35に上下方向
(Z軸方向)に昇降自在に設けられている。したがっ
て、前記レーザ加工ヘッド31はY軸方向及びZ軸方向
に移動位置決め自在である。
【0031】前記下部フレーム3の図3において左右の
両側には、ワークWを載置するワークテーブル41が設
けられており、この両側のワークテーブル41のうちの
少なくとも一方のワークテーブル41がワークWの移動
方向に可動する可動テーブル41aである。本実施の形
態では下部フレーム3の図3において右側が可動テーブ
ルで、左側が固定テーブル41bである。側面方向(図
4において上側)にはワーク移動位置決め装置43が設
けられている。
【0032】なお、前記左右のワークテーブル41a,
41bの間には図3に示されているようにダイブロック
7の上部がY軸方向に移動通過するためのダイ用スリッ
ト部45(移動領域)が設けられている。
【0033】前記ワーク移動位置決め装置43は、上部
フレーム5と下部フレーム3との間を通過するように図
3および図4において左右方向に延伸したキャレッジベ
ース47が設けられており、このキャレッジベース47
にはキャレッジベース47の長手方向と同方向に摺動自
在なキャレッジ49が装着されている。このキャレッジ
49にはワークWの端部を把持自在の適数(本実施の形
態では2個)のクランプ装置51がキャレッジ49の移
動方向に移動・固定自在に装着されている。
【0034】前記キャレッジベース47の長手方向には
キャレッジ49を装着したキャレッジ用ボールねじ53
が設けられており、このキャレッジ用ボールねじ53に
は伝達部材を介してX軸用駆動モータ55が連結されて
いる。
【0035】上記構成により、X軸用駆動モータ55を
駆動させると、キャレッジ用ボールねじ53を介してキ
ャレッジ49が図3において左右方向(X軸方向)に移
動されることになる。したがって、クランプ装置51に
把持されたワークWはX軸方向へ移動されることとな
る。
【0036】次に、本発明の実施の形態の主要部を示す
板材加工複合機におけるワークテーブル可動装置57に
ついて、詳しく説明する。
【0037】図1を参照するに、テーブル支持フレーム
59の上面には可動テーブル用リニアガイド61がX軸
方向に延伸して設けられており、可動テーブル支持台6
3が前記可動テーブル用リニアガイド61にガイドされ
る可動テーブル用リニアナット65を介してX軸方向に
移動自在に設けられている。可動テーブル支持台63は
後端がテーブル支持フレーム59に固定されている油圧
シリンダ67のピストンロッド69の先端で図1におい
て左右方向(X軸方向)へ進退自在である。可動テーブ
ル41aは前記可動テーブル支持台63の上面に設けら
れている。
【0038】また、前記可動テーブル支持台63には可
動テーブル41aの上面より上方へ出没自在に上下移動
してワークWを持ち上げるための持ち上げローラ71が
設けられている。
【0039】より詳しくは、前記持ち上げローラ71は
ローラ支持台73の上端にワークWの移動方向に回転す
るように軸承されており、このローラ支持台73の下端
にはテーブル支持フレーム59の上面をX軸方向に走行
可能な下部ローラ75が軸承されると共に前記ローラ支
持台73は下部ローラ75を常時テーブル支持フレーム
59の上面に押圧するように下方へ付勢するスプリング
77を介して可動テーブル支持台63に取り付けられて
いる。さらに、ローラ支持台73の前進方向(図1にお
いて左方向)の前方にはテーブル支持フレーム59の上
面にドグ79が設けられている。
【0040】また、前記可動テーブル支持台63の後端
縁にはヒンジ81を介してブランクテーブル83が図1
において下方へ折りたたみ可能に取り付けられている。
ブランクテーブル83は図2に示されているようにX軸
方向ではダイ用スリット部45(移動領域)とほぼ同じ
幅の長さLで、Y軸方向では可動テーブル41aの図4
において上下方向の長さと同じ長さNを有している(図
4参照)。
【0041】さらに、前記ブランクテーブル83の下面
にはリンク85の一端が軸承されており、前記リンク8
5の他端はテーブル支持フレーム59の後端面に軸承さ
れている。
【0042】上記構成により、レーザ加工等の熱切断加
工時には、図1において油圧シリンダ67のAポートに
圧油が供給されると、可動テーブル支持台63と共に可
動テーブル41aが前進(図1において左方向)し、図
1および図2に示されているようにダイ用スリット部4
5(移動領域)が閉塞される。
【0043】このように可動テーブル支持台63が前進
するときに、ローラ支持台73の下部ローラ75がドグ
79の上を乗り上げて通過する。このとき、ローラ支持
台73はドグ79によりスプリング77の付勢力に抗し
て上方へ押し上げられるので、ローラ支持台73の上端
の持ち上げローラ71が可動テーブル41aの上面から
上方へ突出される。可動テーブル41a上のワークWは
前記持ち上げローラ71により上方へ持ち上げられるの
で、ワークWと持ち上げローラ71が線接触となるため
に摩擦抵抗が減少し、可動テーブル41aはワークWの
下面で容易に前進する。
【0044】また、可動テーブル支持台63が前進する
と、ブランクテーブル83は可動テーブル支持台63に
よりX軸方向へ引っ張られリンク85にガイドされて図
2に示されているような弧の軌跡を描いて移動し、可動
テーブル41aが前進したダイ用スリット部45(移動
領域)とほぼ同じ幅Lの分のスペースが埋められるよう
に可動テーブル41aに連なった上面のテーブル面が構
成される。
【0045】パンチング加工時には、図1において油圧
シリンダ67のBポートに圧油が供給されると、可動テ
ーブル支持台63と共に可動テーブル41aが後退(図
1において右方向)し、図1および図2に示されている
ようにダイ用スリット部45(移動領域)が開放され
る。
【0046】可動テーブル支持台63が後退するとき、
ローラ支持台73の下部ローラ75がドグ79の上を乗
り上げて通過し、前述した前進のときと同様に、ローラ
支持台73の上端の持ち上げローラ71が可動テーブル
41aの上面から上方へ突出されてワークWが持ち上げ
ローラ71により上方へ持ち上げられるので、可動テー
ブル41aはワークWの下面で容易に後退する。
【0047】また、ブランクテーブル83は可動テーブ
ル支持台63の後退に伴ってX軸方向へ押されるので図
2に示されているような弧の軌跡を描いて移動し、可動
テーブル41aより下方へ折りたたまれる。したがっ
て、可動テーブル41aがただ単に平行移動するもので
はダイ用スリット部45の幅に相当する図2の距離Lの
長さのスペースを余分に必要とするところであるが、本
発明のワークテーブル可動装置59では余分には僅かな
距離Sの長さのスペースで済む。
【0048】また、本発明のワークテーブル可動装置5
9では可動テーブル41aの全体が移動されるので、レ
ーザ加工部付近のワークテーブル41の凹凸が少ないた
めに、ワークWの切断面に対する悪影響が少ない。
【0049】なお、前述した実施の形態ではブランクテ
ーブル83の移動軌跡はリンク85によるものである
が、図5に示されているようにブランクテーブル83が
板カム87に沿って移動される移動軌跡をもたらすこと
もできる。
【0050】また、他の例としては、図6において右側
のワークテーブルがY軸方向に2ないしはそれ以上の複
数の可動テーブル89に分割され、各分割された可動テ
ーブル89にはそれぞれ、前述した実施の形態の図1に
示されたブランクテーブル83と同様の構造のブランク
テーブル91を設けることもできる。この場合、図6に
示されているようにダイブロック7の移動位置に該当す
る可動テーブル89以外の他の可動テーブル89がX軸
方向に前進してダイ用スリット部45(移動領域)が閉
塞される。
【0051】なお、この発明は前述した実施の形態に限
定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他
の態様で実施し得るものである。本実施の形態では板材
加工複合機としてパンチ・レーザ複合機を例にとって説
明したがパンチ・プラズマ複合機およびその他の熱切断
加工機を備えた板材加工複合機や単なるパンチプレス単
体機であっても構わない。
【0052】
【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態から理解
されるように、請求項1の発明によれば、熱切断加工時
にはワークテーブルがワーク移動方向へ移動されてパン
チング部の移動領域が閉塞され、このときブランクテー
ブルによりワークテーブルに連なって前記パンチング部
の移動領域とほぼ同じ幅のテーブル面を補助構成でき
る。一方、パンチング加工時にはワークテーブルが移動
領域とは反対方向のワーク移動方向へ移動されてパンチ
ング部の移動領域が開放され、このときブランクテーブ
ルを前記ワークテーブルより下方へ折りたたむことがで
きるので、機械の使用スペースを少なくできる。
【0053】請求項2の発明によれば、請求項1記載の
効果と同様であり、熱切断加工時にはワークテーブルが
ワーク移動方向へ移動されてパンチング部の移動領域が
閉塞され、このときブランクテーブルによりワークテー
ブルに連なって前記パンチング部の移動領域とほぼ同じ
幅のテーブル面を補助構成できる。一方、パンチング加
工時にはワークテーブルが移動領域とは反対方向のワー
ク移動方向へ移動されてパンチング部の移動領域が開放
され、このときブランクテーブルを前記ワークテーブル
より下方へ折りたたむことができるので、機械の使用ス
ペースを少なくできる。
【0054】請求項3の発明によれば、可動テーブルが
移動する時には、持ち上げローラが可動テーブルの上面
から上方へ突出されるので、この持ち上げローラにより
可動テーブル上のワークを上方へ持ち上げることができ
る。したがって、ワークと持ち上げローラが線接触とな
り摩擦抵抗が減少するので、可動テーブルをワークの下
面で容易に移動できる。
【0055】請求項4の発明によれば、可動テーブルが
前進し、ローラ支持台の下部ローラがドグの上を乗り上
げて通過するとき、ローラ支持台はドグにより付勢手段
の付勢力に抗して上方へ押し上げられるので、ローラ支
持台の上端の持ち上げローラが可動テーブルの上面から
上方へ突出する。可動テーブル上のワークが前記持ち上
げローラにより上方へ持ち上げられるので、請求項3記
載の効果と同様に可動テーブルをワークの下面で容易に
前進移動できる。後退するときも同様である。
【0056】請求項5の発明によれば、パンチング部の
移動位置に該当する可動テーブル以外の他の可動テーブ
ルがワーク移動方向に前進して移動領域を閉塞できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すもので、ワークテー
ブル可動装置の概略を示す側面図である。
【図2】本発明の実施の形態を示すもので、可動テーブ
ル及びブランクテーブルの動作を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に使用される板材加工複合
機としてのパンチ・レーザ複合機の要部断面を含む側面
図である。
【図4】本発明の実施の形態に使用される板材加工複合
機としてのパンチ・レーザ複合機の平面図である。
【図5】本発明の実施の形態を示すもので、他のワーク
テーブル可動装置の概略を示す側面図である。
【図6】本発明の実施の形態を示すもので、他のワーク
テーブル可動装置の概略を示す平面図である。
【図7】従来のパンチ・レーザ複合機の平面図である。
【図8】従来のパンチ・レーザ複合機におけるトラブル
の状態を示す説明図である。
【図9】従来のパンチ・レーザ複合機におけるワークテ
ーブルの移動範囲を示す平面図である。
【図10】従来のパンチ・レーザ複合機におけるワーク
テーブルの移動状態を示す側面図である。
【図11】従来のパンチ・レーザ複合機におけるワーク
テーブル可動装置を示す側面図である。
【図12】図11のトラブルの状態を示す側面図であ
る。
【符号の説明】
1 パンチ・プラズマ複合機 7 ダイブロック 9 パンチブロック 31 レーザ加工ヘッド 41 ワークテーブル 41a 可動テーブル 41b 固定テーブル 43 ワーク移動位置決め装置 45 ダイ用スリット部(移動領域) 57 ワークテーブル可動装置 59 テーブル支持フレーム 71 持ち上げローラ 73 ローラ支持台 81 ヒンジ 83 ブランクテーブル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークにパンチング加工するパンチとダ
    イを備えたパンチング部を一軸方向に移動自在に設け、
    前記パンチング部の移動領域の両側に前記ワークを載置
    し一軸方向と直交したワーク移動方向へ移動せしめるワ
    ークテーブルを設けてなる板材加工機におけるワークテ
    ーブル可動方法において、 前記ワークテーブルのうちの少なくとも一方のワークテ
    ーブルをワーク移動方向へ移動せしめると共に、前記ワ
    ークテーブルの前記パンチング部の移動領域と反対側端
    にヒンジを介して折りたたみ可能に設けたブランクテー
    ブルを、前記パンチング部の移動領域が閉塞されるとき
    に前記ワークテーブルに連なって前記パンチング部の移
    動領域とほぼ同じ幅のテーブル面を構成し、パンチング
    部の移動領域が開放されるときに前記ブランクテーブル
    を前記ワークテーブルより下方へ折りたたむことを特徴
    とする板材加工機におけるワークテーブル可動方法。
  2. 【請求項2】 ワークにパンチング加工するパンチとダ
    イを備えたパンチング部を一軸方向に移動自在に設け、
    前記パンチング部の移動領域の両側に前記ワークを載置
    し一軸方向と直交したワーク移動方向へ移動せしめるワ
    ークテーブルを設けてなる板材加工機におけるワークテ
    ーブル可動装置において、 前記パンチング部の移動領域の両側のワークテーブルの
    うちの少なくとも一方のワークテーブルを、前記パンチ
    ング部の移動領域を開閉可能にワーク移動方向へ移動自
    在に設け、この移動するワークテーブルを可動テーブル
    とし、この可動テーブルの前記パンチング部の移動領域
    と反対側端に前記パンチング部の移動領域とほぼ同じ幅
    のブランクテーブルをヒンジを介して可動テーブルの下
    方へ折りたたみ自在に設けてなることを特徴とする板材
    加工機におけるワークテーブル可動装置。
  3. 【請求項3】 前記可動テーブルの移動時に可動テーブ
    ルの上面より上方へ出没自在に上下移動する持ち上げロ
    ーラを前記可動テーブルに設けてなることを特徴とする
    請求項2記載の板材加工機におけるワークテーブル可動
    装置。
  4. 【請求項4】 前記可動テーブルをテーブル支持フレー
    ム上に移動自在に設け、前記持ち上げローラをローラ支
    持台の上端に軸承すると共にこのローラ支持台の下端を
    下部ローラを介して前記テーブル支持フレーム上に走行
    可能に設けると共に前記ローラ支持台を常時テーブル支
    持フレームの上面に押圧すべく下方へ付勢する付勢手段
    を設け、前記可動テーブルの移動に伴って移動する前記
    ローラ支持台の下部ローラが乗上げ可能なドグを前記テ
    ーブル支持フレーム上に設けてなることを特徴とする請
    求項3記載の板材加工機におけるワークテーブル可動装
    置。
  5. 【請求項5】 前記ワークテーブルのうちの少なくとも
    一方のワークテーブルを、前記一軸方向に並列をなす複
    数の前記可動テーブルで構成し、この複数の各可動テー
    ブルの前記パンチング部の移動領域と反対側端に前記ブ
    ランクテーブルを設けてなることを特徴とする請求項2
    記載の板材加工機におけるワークテーブル可動装置。
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CN108098354A (zh) * 2018-01-25 2018-06-01 福建三锋汽车饰件有限公司 一种铝合金窗框复合加工设备及其加工方法

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