JPH09136180A - レーザ加工方法およびその装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工すべき薄板ワークのビビリをなくして焦
点位置が変動せずに良好な切断加工を行なうと共に、し
かもドロスの発生をなくすようにする。 【解決手段】 薄板ワークＷにレーザ加工ヘッド３から
レーザビームを照射してレーザ加工を行う際、加工すべ
き薄板ワークＷを、この薄板ワークＷの上下方向に設け
られた板押え装置７Ｕ，７Ｄで薄板ワークＷを挾み込み
押さえた状態でレーザ加工を行うことにより、薄板ワー
クＷにビビリが発生しないので焦点位置が変動しないか
ら、良好な切断加工が行われると共にドロスも発生しな
い。しかも、各板押え装置７Ｕ，７Ｄの先端部がレーザ
加工ヘッド３を囲繞した押えブロック１１Ｕ，１１Ｄで
構成されているので、レーザ加工ヘッド３は上の押えブ
ロック１１Ｕ内で移動し、レーザ加工ヘッド３が押えブ
ロック１１Ｕに干渉しないでより一層の良好な切断加工
が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、薄板ワークを安
定した状態でレーザ加工を行うレーザ加工方法およびそ
の装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、板厚が例えば０．５ｍｍ前後の薄
板ワークにレーザ加工を行う場合、アシストガス圧で薄
板ワーク自体が振動してしましう。このように薄板ワー
クが振動すれば、レーザ加工のポイントとなる焦点位置
が、加工すべき薄板ワーク側でずれてしまう。

【０００３】この対策として、レーザ加工ヘッドに倣い
センサを装着してレーザ加工を行っている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レーザ
加工ヘッドに倣いセンサを装着して、このレーザ加工ヘ
ッドを加工すべき薄板ワークに倣って加工を行っている
が、うまく倣えず、加工すべき薄板ワークがビビリ、焦
点位置が変動するため、良好な切断加工ができないと共
にドロスが発生するという問題があった。

【０００５】この発明の目的は、加工すべき薄板ワーク
のビビリをなくして焦点位置が変動せずに良好な切断加
工を行なうと共に、しかもドロスの発生をなくしたレー
ザ加工方法およびその装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の請求項１によるこの発明のレーザ加工方法は、薄板ワ
ークにレーザ加工ヘッドからレーザビームを照射してレ
ーザ加工を行う際、前記薄板ワークを上下方向からワー
ク押え装置で挾み込み押えた状態で前記薄板ワークにレ
ーザ加工を行うことを特徴とするものである。

【０００７】請求項２によるこの発明のレーザ加工装置
は、薄板ワークにレーザ加工ヘッドからレーザビームを
照射してレーザ加工を行うレーザー加工装置であって、
前記薄板ワークの上下に、上下動可能なワーク押え装置
を備えてなることを特徴とするものである。

【０００８】したがって、薄板ワークにレーザ加工ヘッ
ドからレーザビームを照射してレーザ加工を行う際、加
工すべき薄板ワークを、この薄板ワークの上下に設けら
れた板押え装置で薄板ワークを挾み込み押さえた状態で
レーザ加工を行うことにより、ワークにビビリが発生し
ないので焦点位置が変動しないから、良好な切断加工が
行われると共にドロスも発生しない。

【０００９】請求項３によるこの発明のレーザ加工装置
は、請求項２のレーザ加工装置において、前記各ワーク
押え装置の先端が、前記レーザ加工ヘッドを囲繞した押
えブロックで構成されていることを特徴とするものであ
る。

【００１０】したがって、各板押え装置の先端部がレー
ザ加工ヘッドを囲繞した押えブロックで構成されている
ので、レーザ加工ヘッドは上の押えブロック内で移動
し、レーザ加工ヘッドが押えブロックに干渉しないでよ
り一層の切断加工が行われる。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態の例
を図面に基いて詳細に説明する。

【００１２】図１および図２を参照するに、レーザ加工
装置１はＸ軸方向（図１において前後方向，図２におい
て紙面に対して直交する方向）およびＹ軸方向（図１，
図２において左右方向）へ移動自在なレーザ加工ヘッド
３を備えている。このレーザ加工ヘッド３の先端にはレ
ーザノズル５が装着されている。前記レーザ加工ヘッド
３のＸ軸方向およびＹ軸方向の駆動手段は、例えばすで
に公知の駆動モータと、ボールねじ，ナット部材の伝達
手段などで構成されて、Ｘ軸方向，Ｙ軸方向へ移動され
るようになっている。

【００１３】加工すべき薄板ワークＷは、図示省略の搬
送手段としての例えば搬送用ローラで搬送されてきて加
工位置Ｋに位置決めされる。この加工位置Ｋの上下には
ワーク押え装置７Ｕ，７Ｄが上下動可能に設けられてい
る。

【００１４】このワーク押え装置７Ｕ，７ＤはＵ字形状
のアーム部材９Ｕ，９Ｄを備えており、このアーム部材
９Ｕ，９Ｄのそれぞれ下端、上端には例えば矩形形状の
押えブロック１１Ｕ，１１Ｄが一体化されている。レー
ザ加工ヘッド３は前記押えブロック１１Ｕに囲繞され
て、このエリア内で移動されるものである。

【００１５】図１，図２における上，下にはフレーム１
３Ｕ，１３Ｄが固定されており、このフレーム１３Ｕ，
１３Ｄには押えブロック駆動用シリンダ１５Ｕ，１５Ｄ
が設けられている。この押えブロック駆動用シリンダ１
５Ｕ，１５Ｄに装着されたピストンロッド１７Ｕ，１７
Ｄの下端，上端には前記アーム部材９Ｕ，９Ｄの上端
部，下端部が取り付けられている。

【００１６】上記構成により、加工すべき薄板ワークＷ
が加工位置Ｋに搬送されて位置決めされると、押えブロ
ック駆動用シリンダ１５Ｕ，１５Ｄを作動せしめてピス
トンロッド１７Ｕを下降せしめると共にピストンロッド
１７Ｄを上昇せしめることにより、アーム部材９Ｕ，９
Ｄを介して押えブロック１１Ｕ，１１Ｄがそれぞれ下
降、上昇して、この押えブロック１１Ｕと１１Ｄとで加
工すべき薄板ワークＷを挾み込んで上下方向から押さえ
る。

【００１７】この状態で、レーザ加工ヘッド３をＸ軸方
向，左右方向へ移動せしめると共に、図示省略のレーザ
発振器で発振されたレーザビームを前記レーザノズル５
から薄板ワークＷへ向けて照射せしめることにより、薄
板ワークＷに良好な切断加工が行われることになる。

【００１８】したがって、薄板ワークＷにレーザ切断加
工を行う際、薄板ワークＷは上下方向から押えブロック
１１Ｕ，１１Ｄが挾み込まれるから、薄板ワークＷにビ
ビリが生じない。しかも焦点位置が変動せず、ドロスも
発生しないで良好な切断加工を行うことができる。

【００１９】なお、この発明は、前述した実施の形態の
例に限定されることなく、適宜な変更を行うことによ
り、その他の態様で実施し得るものである。本実施の形
態では、加工すべき薄板ワークＷを固定し、レーザ加工
ヘッド３をＸ軸，Ｙ軸方向へ移動せしめる例で説明した
が、薄板ワークＷをＸ軸方向へ，レーザ加工ヘッド３を
Ｙ軸方向へ移動せしめるようにしても構わない。

【００２０】

【発明の効果】以上のごとき実施の形態の例から理解さ
れるように、請求項１，２の発明によれば、薄板ワーク
にレーザ加工ヘッドからレーザビームを照射してレーザ
加工を行う際、加工すべき薄板ワークを、この薄板ワー
クの上下に設けられた板押え装置で薄板ワークを挾み込
み押さえた状態でレーザ加工を行うことにより、ワーク
にビビリが発生しないので焦点位置が変動しないから、
良好な切断加工を行うことができると共にドロスも発生
しないで切断加工を行うことができる。

【００２１】請求項３の発明によれば、各板押え装置の
先端部がレーザ加工ヘッドを囲繞した押えブロックで構
成されているので、レーザ加工ヘッドは上の押えブロッ
ク内で移動し、レーザ加工ヘッドが押えブロックに干渉
しないでより一層の良好な切断加工を行うことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明を実施するレーザ加工装置の斜視図で
ある。

【図２】図１における正面図である。

【符号の説明】

１ レーザ加工装置 ３ レーザ加工ヘッド ５ レーザノズル ７Ｕ，７Ｄ ワーク押え装置 ９Ｕ，９Ｄ アーム部材 １１Ｕ，１１Ｄ 押えブロック １５Ｕ，１５Ｄ 押えブロック用駆動シリンダ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 薄板ワークにレーザ加工ヘッドからレー
   ザビームを照射してレーザ加工を行う際、前記薄板ワー
   クを上下方向からワーク押え装置で挾み込み押さえた状
   態で前記薄板ワークにレーザ加工を行うことを特徴とす
   るレーザ加工方法。
2. 【請求項２】 薄板ワークにレーザ加工ヘッドからレー
   ザビームを照射してレーザ加工を行うレーザー加工装置
   であって、前記薄板ワークの上下に上下動可能なワーク
   押え装置を備えてなることを特徴とするレーザ加工装
   置。
3. 【請求項３】 前記各ワーク押え装置の先端が、前記レ
   ーザ加工ヘッドを囲繞した押えブロッで構成されている
   ことを特徴とする請求項２記載のレーザ加工装置。