JP3916448B2 - レーザ加工機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークをレーザ加工ヘッドに対して相対的に水平方向へ移動させつつ、上記レーザ加工ヘッドにおけるノズルから上記ワークに向かって下方向へレーザ光を照射することにより、上記ワークに対して切断加工を行うレーザ加工機に関する。
【0002】
【従来の技術】
既によく知られているように、従来のレーザ加工機は、ワークに向かって下方向へレーザ光を照射するレーザ加工ヘッドの他に、このレーザ加工ヘッドを上下方向(換言すればZ軸方向)へ移動させるZ軸モータと、上記ワークを上記レーザ加工ヘッドに対して水平方向へ移動させるワーク移動装置を備えている。更に、上記ワークを上記レーザ加工ヘッドに対して水平方向へ移動させる際に上記レーザ加工ヘッドにおけるノズルとワークの上下方向のギャップ量を目標ギャップ量に保つために、上記レーザ加工機は、上記ノズルと上記ワークのZ軸方向の実ギャップ量を検出するギャップセンサと、上記Z軸モータを制御するZ軸モータ制御部とを備えている。ここで、上記Z軸モータ制御部は、目標ギャップ量と上記実ギャップ量との差分ギャップ量をパラメータとする指令移動量又は指令移動速度を指令値として、上記Z軸モータに出力可能に構成してある。
【0003】
従って、上記ワーク移動装置により上記ワークを上記レーザ加工ヘッドに対して水平方向へ移動させつつ、上記レーザ加工ヘッドにおける上記ノズルから上記ワークに向かって下方向へレーザ光を照射する。これによって、上記ワークに対して所望の切断加工(上記ワークを水平方向へ移動させる際における上記ワークの切断速度が速い高速切断加工、又は上記切断速度が遅い低速切断加工)を行う。
【0004】
上記ワークを上記レーザ加工ヘッドに対して水平方向へ移動させるときに、上記ギャップセンサにより上記ノズルと上記ワークの上下方向の実ギャップ量を検出し、更に、上記Z軸モータ制御部により、上記目標ギャップ量と実ギャップ量との差分ギャップ量をパラメータとする指令移動量又は指令移動速度を指令値として、上記Z軸モータへ出力する。これによって、上記レーザ加工ヘッドを実ギャップ量に対応してZ軸方向へ移動させて、上記ノズルと上記ワークのギャップ量をほぼ一定に保つことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記高速切断を行う場合にあって、上記レーザ加工ヘッドのZ軸方向の移動速度が上記切断速度に比べて極端に遅いと、上記レーザ加工ヘッドのZ軸方向の移動動作が上記Z軸モータ制御部の指令に対して大きく遅れることになる。そのため、上記レーザ加工ヘッドを実ギャップ量に対応してZ軸方向へ移動させることが困難になって、上記ノズルと上記ワークのギャップ量をほぼ一定に保つことができなくなり、上記ワークの一部に切断不良が生じることがある。
【0006】
また、上記低速切断加工を行う場合あって、上記レーザ加工ヘッドのZ軸方向の移動速度が上記切断速度に比べて極端に速いと、ノイズが上記レーザ加工ヘッドのZ軸方向の移動動作に大きな影響を及ぼすことになる。そのため、上記ノズルと上記ワークのギャップ量が微小に変化して不安定になり、上記ワークの切断品質が悪化することがある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明にあっては、ワークをレーザ加工ヘッドに対して相対的に水平方向へ移動させつつ、上記レーザ加工ヘッドにおけるノズルからレーザ光を上記ワークに向かって下方向へ照射することにより、上記ワークに対して切断加工を行うレーザ加工機において、
上記レーザ加工ヘッドを上下方向(換言すればZ軸方向)へ移動させるZ軸モータと、
上記ノズルとワークのZ軸方向の実ギャップ量を検出するギャップセンサと、
上記Z軸モータを制御するZ軸モータ制御部と、
上記ワークを上記レーザ加工ヘッドに対して相対的に水平方向へ移動させる際における上記ワークの切断速度を検出する速度検出手段とを備えてあって、
上記Z軸モータ制御部は、目標ギャップ量と上記実ギャップ量との差分ギャップ量をパラメータとする差分移動量に上記切断速度の大きさをパラメータとする変数を乗じた指令移動量を指令値として、上記Z軸モータへ出力可能に構成してなることを特徴とする。
【0008】
ここで、「ワークをレーザ加工ヘッドに対して相対的に水平方向へ移動させる」とは、ワークを水平方向へ移動させることの他に、ワークを水平方向へ移動不能に固定しかつレーザ加工ヘッドを水平方向へ移動させることを含む。
【0009】
請求項1に記載の発明特定事項によると、上記ワークを上記レーザ加工ヘッドに対して相対的に水平方向へ移動させつつ、上記レーザ加工ヘッドにおける上記ノズルから上記ワークに向かって下方向へレーザ光を照射する。これによって、上記ワークに対して所望の切断加工(上記切断速度が速い高速切断加工、又は上記切断速度が遅い低速切断加工)を行う。
【0010】
上記ワークを上記レーザ加工ヘッドに対して相対的に水平方向へ移動させるときに、上記速度検出手段により上記切断速度を検出すると共に、上記ギャップセンサにより上記ノズルと上記ワークのZ軸方向の実ギャップ量を検出する。更に、上記Z軸モータ制御部により、上記目標ギャップ量と実ギャップ量との差分ギャップ量をパラメータとする差分移動量に上記切断速度の大きさをパラメータとする変数を乗じた指令移動量を指令値として、上記Z軸モータへ出力する。
【0011】
ここで、上記高速切断を行う場合には、上記レーザ加工ヘッドのZ軸方向の移動速度も上記切断速度に追従して速くなる傾向にあり、上記レーザ加工ヘッドのZ軸方向の移動動作が上記Z軸モータ制御部の指令に対して大きく遅れること抑制できる。また、上記低速切断を行う場合には、上記レーザ加工ヘッドのZ軸方向の移動速度も遅くなる傾向にあり、ノイズが上記レーザ加工ヘッドのZ軸方向の移動動作に大きな影響を及ぼすことを抑制できる。
【0012】
請求項2に記載の発明にあっては、ワークをレーザ加工ヘッドに対して相対的に水平方向へ移動させつつ、上記レーザ加工ヘッドにおけるノズルからレーザ光を上記ワークに向かって下方向へ照射することにより、上記ワークに対して切断加工を行うレーザ加工機において、
上記レーザ加工ヘッドを上下方向(換言すればZ軸方向)へ移動させるZ軸モータと、
上記ノズルとワークの上下方向の実ギャップ量を検出するギャップセンサと、
上記Z軸モータを制御するZ軸モータ制御部と、
上記ワークを上記レーザ加工ヘッドに対して相対的に水平方向へ移動させる際における上記ワークの切断速度を検出する速度検出手段とを備えてあって、
上記Z軸モータ制御部は、目標ギャップ量と上記実ギャップ量との差分ギャップ量をパラメータとする差分移動速度に上記切断速度の大きさをパラメータとする変数を乗じた指令移動速度を指令値として、上記Z軸モータへ出力可能に構成してなることを特徴とする。
【0013】
ここで、「ワークをレーザ加工ヘッドに対して相対的に水平方向へ移動させる」とは、ワークを水平方向へ移動させることの他に、ワークを水平方向へ移動不能に固定しかつレーザ加工ヘッドを水平方向へ移動させることを含む。
【0014】
請求項2に記載の発明特定事項によると、上記ワークを上記レーザ加工ヘッドに対して相対的に水平方向へ移動させつつ、上記レーザ加工ヘッドにおける上記ノズルから上記ワークに向かって下方向へレーザ光を照射する。これによって、上記ワークに対して所望の切断加工(上記切断速度が速い高速切断加工、又は上記切断速度が遅い低速切断加工)を行う。
【0015】
上記ワークを上記レーザ加工ヘッドに対して相対的に水平方向へ移動させるときに、上記速度検出手段により上記切断速度を検出すると共に、上記ギャップセンサにより上記ノズルと上記ワークのZ軸方向の実ギャップ量を検出する。更に、上記Z軸モータ制御部により、上記目標ギャップ量と実ギャップ量との差分ギャップ量をパラメータとする差分移動速度に上記切断速度の大きさをパラメータとする変数を乗じた指令移動速度を指令値として、上記Z軸モータへ出力する。
【0016】
ここで、上記高速切断を行う場合には、上記レーザ加工ヘッドのZ軸方向の移動速度も上記切断速度に追従して速くなる傾向にあり、上記レーザ加工ヘッドのZ軸方向の移動動作が上記Z軸モータ制御部の指令に対して大きく遅れること抑制できる。また、上記低速切断を行う場合には、上記レーザ加工ヘッドのZ軸方向の移動速度も遅くなる傾向にあり、ノイズが上記レーザ加工ヘッドのZ軸方向の移動動作に大きな影響を及ぼすことを抑制できる。
【0017】
請求項3に記載の発明にあっては、請求項1又は請求項2に記載の発明特定事項の他に、上記Z軸モータ制御部は、上記切断速度の大きさをパラメータとする変数で基準周期を除した指令周期に従って、上記Z軸モータに指令値を出力可能に構成してなることを特徴とする。
【0018】
請求項3に記載の発明特定事項によると、請求項1又は請求項2に記載の発明特定事項による作用の他に、上記Z軸モータ制御部により、上記切断速度の大きさをパラメータとする変数で基準周期を除した指令周期に従って、上記Z軸モータに指令値を出力する。これによって、上記高速切断を行う場合には、指令周期が小さくなって、上記Z軸モータ制御部から上記Z軸モータへの指令回数が多くなり、上記低速切断を行う場合には、指令周期が大きくなって、上記Z軸モータ制御部から上記Z軸モータへの指令回数が少なくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0020】
図1(a)は、本発明の実施の形態に係わる制御ブロック図であり、図1(b)は、レーザ加工ヘッドの移動機構を模式的に示した図であり、図2は、本発明の実施の形態に係わるレーザ加工機の側面図である。ここで、「前」は、図1(b)及び図2において左、「後」は、図1(b)及び図2において右、「左」は、図1(b)及び図2において紙面に向かって裏、「右」は、図1(b)及び図2において紙面に向かって表、「上」は、図1(b)及び図2において上、「下」は、図1(b)及び図2において下のことをいう。
【0021】
図2に示すように、本発明の実施の形態に係わるレーザ加工機1は加工機本体3をベースにしており、この加工機本体3は上部フレーム5と下部フレーム7を上下に対向して備えている。また、下部フレーム7の後側には支持フレーム9が一体的に連結してある。
【0022】
下部フレーム7には板状のワークWを支持するワークテーブル11が設けてあり、このワークテーブル11は、下部フレーム7に固定した固定テーブルと、下部フレーム7における固定テーブルの左右両側に前後方向(水平方向の一つであって、換言すればY軸方向)へ移動可能に設けられた一対の可動テーブルとからなる。
【0023】
ワークテーブル11には板状のワークWを前後方向(Y軸方向)及び左右方向(水平方向の一つであって、換言すればX軸方向)へ移動させるワーク移動装置13が設けてある。即ち、上部フレーム5にはX軸方向へ延伸したキャレッジベース15が設けてあり、このキャレッジベース15はY軸サーボモータ17の駆動によりY軸方向へ移動するものであって、Y軸サーボモータ17はキャレッジベース15のY軸方向の移動量(換言すればワークWのY軸方向の移動量)を検出するY軸エンコーダ19を備えている。また、キャレッジベース15にはワークWをクランプする複数のクランパ21(図2には一つのクランパ21のみ図示)を備えたキャレッジ23が設けてあり、このキャレッジ23はX軸サーボモータ25の駆動によりX軸方向へ移動するものであって、X軸サーボモータ25はキャレッジ23のX軸方向の移動量(換言すればワークWのX軸方向の移動量)を検出するX軸エンコーダ27を備えている。
【0024】
図1(b)及び図2に示すように、上部フレーム5にはレーザ加工ヘッド29が設けてあり、このレーザ加工ヘッド29の先端部にはワークWに向かって下方向へレーザ光LBを照射するノズル31が着脱可能に備えてある。上部フレーム5にはレーザ加工ヘッド29を上下方向(換言すればZ軸方向)へ移動させるZ軸サーボモータ33が設けてあり、このZ軸サーボモータ33にはZ軸ボールねじ35が連動連結してあり、このZ軸ボールねじ35がレーザ加工ヘッド29の一部(ナット部)に螺合してある。なお、Z軸サーボモータ35はレーザ加工ヘッド29のZ軸方向の移動量を検出するZ軸エンコーダ37を備えている。
【0025】
また、支持フレーム9にはレーザ光LBを発振するレーザ発振器39が設けてあり、このレーザ発振器39は光伝導手段を介してレーザ加工ヘッド29に光学的に接続してある。
【0026】
レーザ加工ヘッド29の適宜位置にはノズル31とワークWのZ軸方向の実ギャップ量Gを検出するギャップセンサ43が設けてあり、このギャップセンサ43は例えば静電容量の電気特性を利用して実ギャップ量Gを検出するセンサであるが、渦電流等の電気特性を利用した他のセンサであってもよい。
【0027】
図1(a)に示すように、本発明の実施の形態に係わるレーザ加工機1はコントローラ41を備えており、このコントローラ41にはY軸サーボモータ17,X軸サーボモータ25,Z軸サーボモータ33,Y軸エンコーダ19,X軸エンコーダ27,Z軸エンコーダ37,ギャップセンサ43が電気的に接続してある。更に、コントローラ41は、Y軸サーボモータ17を制御するY軸モータ制御部45,X軸サーボモータ25を制御するX軸モータ制御部47,Z軸サーボモータ33を制御するZ軸モータ制御部49備えている。また、コントローラ41は、Y軸エンコーダ19又はX軸エンコーダ27による検出値(ワークWの移動量)に基づいてワークWをY軸方向又はX軸方向へ移動させる際のワークWの切断速度を演算する切断速度演算部51を備えている。
【0028】
Z軸モータ制御部49は、次のような指令移動量をZ軸サーボモータ33へ出力可能に構成してある。
【0029】
指令移動量=(ΔG・Fa)×(|V|・Ca)
ここで、ΔGは、目標ギャップ量と実ギャップ量の差分ギャップ量であって、Faは、移動量用フィルタ係数である。また、|V|は、ワークWの切断速度の大きさであって、Caは、移動量用演算係数である。
【0030】
即ち、Z軸モータ制御部49は、目標ギャップ量と実ギャップ量の差分ギャップ量をパラメータとする差分移動量(ΔG・Fa)に切断速度の大きさをパラメータとする変数(|V|・Ca)を乗じた指令移動量を指令値として、Z軸サーボモータ33に出力可能に構成してある。なお、Caは、使用するノズル31の形式によって異なり、水を噴霧する形式のノズル31を使用する場合には、水を噴霧しない形式のノズル31を使用する場合よりも小さな係数を選択する。
【0031】
また、Z軸モータ制御部49は、上記指令移動量の代わりに、次のような指令移動速度をZ軸サーボモータ33に出力可能に構成してもよい。
【0032】
指令移動速度=(ΔG・Fb)×(|V|・Cb)
ここで、ΔGは、目標ギャップ量と実ギャップ量の差分ギャップ量であって、Fbは、移動速度用フィルタ係数である。また、|V|は、ワークWの切断速度の大きさであって、Caは、移動速度用演算係数である。
【0033】
即ち、Z軸モータ制御部49は、目標ギャップ量と実ギャップ量の差分ギャップ量をパラメータとする差分移動速度(ΔG・Fb)に切断速度の大きさをパラメータとする変数(|V|・Cb)を乗じた指令移動速度を指令値として、Z軸サーボモータ33に出力可能に構成してある。なお、Cbは、使用するノズル31の形式によって異なり、水を噴霧する形式のノズル31を使用する場合には、水を噴霧しない形式のノズル31を使用する場合よりも小さな係数を選択する。
【0034】
更に、Z軸モータ制御部49は、次のような指令周期に従って、Z軸サーボモータ33に指令値(指令移動量又は指令移動速度)を出力可能に構成してある。
【0035】
指令周期=R/(|V|・Cc)
ここで、Rは、基準周期であり、|V|は、ワークWの切断速度の大きさであって、Ccは、周期用演算係数である。
【0036】
即ち、Z軸モータ制御部49は、切断速度の大きさをパラメータとする変数(|V|・Cc)で基準周期Rを除した指令周期に従って、Z軸サーボモータ33に指令値(指令移動量或いは指令移動速度)を出力可能に構成してある。なお、Ccは、使用するノズル31の形式によって異なり、水を噴霧する形式のノズル31を使用する場合には、水を噴霧しない形式のノズル31を使用する場合よりも大きな係数を選択する。
【0037】
次に、本発明の実施の形態の作用について説明する。
【0038】
複数のクランパ21により板状のワークWをクランプした状態の下で、Y軸サーボモータ17の駆動によりキャレッジベース15を一対の可動テーブルと一体的にY軸方向へ移動させると共に、X軸サーボモータ25の駆動によりキャレッジ23をX軸方向へ移動させることにより、ワークWをY軸方向,X軸方向へ移動させて、レーザ加工ヘッド29に対して位置決めする。また、上述のようにワークWをY軸方向,X軸方向へ移動させつつ、レーザ加工ヘッド29におけるノズル31からワークWに向かって下方向へレーザ光LBを照射する。これによって、ワークWに対して所望の切断加工(上記切断速度が速い高速切断加工、又は上記切断速度が遅い低速切断加工)を行うことができる。
【0039】
ワークWをY軸方向又はX軸方向へ移動させるときに、切断速度演算部51によりY軸エンコーダ19又はX軸エンコーダ27による検出値(ワークWの移動量)に基づいてワークWの上記切断速度を演算すると共に、ギャップセンサ43によりノズル31とワークWのZ軸方向の実ギャップ量Gを検出する。更に、Z軸モータ制御部49により、目標ギャップ量と実ギャップ量との差分ギャップ量をパラメータとする差分移動量(或いは差分移動速度)に上記切断速度の大きさをパラメータとする変数を乗じた指令移動量(或いは指令移動速度)を指令値として、上記切断速度の大きさをパラメータとする変数で基準周期を除した指令周期に従って、Z軸サーボモータ33へ出力する。
【0040】
ここで、上記高速切断を行う場合には、レーザ加工ヘッド29のZ軸方向の移動速度も上記切断速度に追従して速くなる傾向にあり、指令周期が小さくなって、Z軸モータ制御部49からZ軸サーボモータ33への指令回数が多くなり、レーザ加工ヘッド29のZ軸方向の移動動作がZ軸モータ制御部49の指令に対して大きく遅れることを抑制できる。また、上記低速切断を行う場合には、レーザ加工ヘッド29のZ軸方向の移動速度も遅くなる傾向にあり、指令周期が大きくなって、Z軸モータ制御部49からZ軸サーボモータ33への指令回数が少なくなり、ノイズがレーザ加工ヘッド29のZ軸方向の移動動作に大きな影響を及ぼすことを抑制できる。
【0041】
以上の如き、本発明の実施の形態によれば、上記高速切断を行う場合にあって、レーザ加工ヘッド29のZ軸方向の移動動作がZ軸サーボモータ制御部49の指令に対して大きく遅れることを抑制できるため、レーザ加工ヘッド29を確実に実ギャップ量Gに対応してZ軸方向へ移動させて、ノズル31とワークWのギャップ量Gをほぼ一定に保って、ワークWに切断不良が生じることをなくすことができる。
【0042】
また、上記低速切断を行う場合あって、ノイズがレーザ加工ヘッド29のZ軸方向の移動動作に大きな影響を及ぼすことを抑制できるため、ノズル31とワークWのギャップ量Gが微小に変化が生じることを少なくして、ギャップ量Gが安定して、ワークWの切断品質が良好になる。
【0043】
なお、本発明は、前述の発明の実施の形態の説明に限るものではなく、例えば、キャレッジベース15及びキャレッジ23の作動によってワークWをレーザ加工ヘッド29に対してY軸方向及びX軸方向へ移動させる代わりに、ワークWを固定してレーザ加工ヘッド29をY軸方向又はX軸方向へ移動させるようにしてもよい。
【0044】
【発明の効果】
請求項1から請求項3のうちのいずれかの請求項に記載の発明によれば、 上記高速切断を行う場合にあって、上記レーザ加工ヘッドのZ軸方向の移動動作が上記Z軸モータ制御部の指令に対して大きく遅れることを抑制できるため、上記レーザ加工ヘッドを確実に上記実ギャップ量に対応してZ軸方向へ移動させて、上記ノズルと上記ワークのギャップ量をほぼ一定に保って、上記ワークに切断不良が生じることをなくすことができる(第1の効果)。
【0045】
また、上記低速切断を行う場合あって、ノイズが上記レーザ加工ヘッドのZ軸方向の移動動作に大きな影響を及ぼすことを抑制できため、上記ノズルと上記ワークのギャップ量が微小に変化が生じることを少なくして、上記ギャップ量が安定して、上記ワークの切断品質が良好になる(第2の効果)。
【0046】
請求項3に記載の発明によれば、上記高速切断を行う場合には、指令周期が小さくなって、上記Z軸モータ制御部から上記Z軸モータへの指令回数が多くなるため、上記切断速度に対する上記レーザ加工ヘッドのZ軸方向の移動速度の追従性を高めて、上記第1の効果を更に向上させることができる。また、上記低速切断を行う場合には、指令周期が大きくなって、上記Z軸モータ制御部から上記Z軸モータへの指令回数が少なくなるため、ノイズが上記レーザ加工ヘッドのZ軸方向の移動動作に大きな影響を及ぼすことがより抑制でき、上記第2の効果を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、本発明の実施の形態に係わる制御ブロック図であり、図1(b)は、レーザ加工ヘッドの移動機構を模試的に示した図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わるレーザ加工機の側面図である。
【符号の説明】
1 レーザ加工機
29 レーザ加工ヘッド
31 ノズル
33 Z軸サーボモータ
43 ギャップセンサ
49 Z軸モータ制御部
51 切断速度演算部
Claims (3)
- ワークをレーザ加工ヘッドに対して相対的に水平方向へ移動させつつ、上記レーザ加工ヘッドにおけるノズルからレーザ光を上記ワークに向かって下方向へ照射することにより、上記ワークに対して切断加工を行うレーザ加工機において、
上記レーザ加工ヘッドを上下方向(換言すればZ軸方向)へ移動させるZ軸モータと、
上記ノズルとワークのZ軸方向の実ギャップ量を検出するギャップセンサと、
上記Z軸モータを制御するZ軸モータ制御部と、
上記ワークを上記レーザ加工ヘッドに対して相対的に水平方向へ移動させる際における上記ワークの切断速度を検出する速度検出手段とを備えてあって、
上記Z軸モータ制御部は、目標ギャップ量と上記実ギャップ量との差分ギャップ量をパラメータとする差分移動量に上記切断速度の大きさをパラメータとする変数を乗じた指令移動量を指令値として、上記Z軸モータへ出力可能に構成してなることを特徴とするレーザ加工機。 - ワークをレーザ加工ヘッドに対して相対的に水平方向へ移動させつつ、上記レーザ加工ヘッドにおけるノズルからレーザ光を上記ワークに向かって下方向へ照射することにより、上記ワークに対して切断加工を行うレーザ加工機において、
上記レーザ加工ヘッドを上下方向(換言すればZ軸方向)へ移動させるZ軸モータと、
上記ノズルとワークの上下方向の実ギャップ量を検出するギャップセンサと、
上記Z軸モータを制御するZ軸モータ制御部と、
上記ワークを上記レーザ加工ヘッドに対して相対的に水平方向へ移動させる際における上記ワークの切断速度を検出する速度検出手段とを備えてあって、
上記Z軸モータ制御部は、目標ギャップ量と上記実ギャップ量との差分ギャップ量をパラメータとする差分移動速度に上記切断速度の大きさをパラメータとする変数を乗じた指令移動速度を指令値として、上記Z軸モータへ出力可能に構成してなることを特徴とするレーザ加工機。 - 上記Z軸モータ制御部は、上記切断速度の大きさをパラメータとする変数で基準周期を除した指令周期に従って、上記Z軸モータに指令値を出力可能に構成してなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレーザ加工機。
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