JPH11135301A - 電子部品 - Google Patents

電子部品

Info

Publication number
JPH11135301A
JPH11135301A JP29919297A JP29919297A JPH11135301A JP H11135301 A JPH11135301 A JP H11135301A JP 29919297 A JP29919297 A JP 29919297A JP 29919297 A JP29919297 A JP 29919297A JP H11135301 A JPH11135301 A JP H11135301A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
marking
dielectric layer
silver
dielectric
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP29919297A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3659288B2 (ja
Inventor
Kazuhiro Akata
一裕 赤田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP29919297A priority Critical patent/JP3659288B2/ja
Publication of JPH11135301A publication Critical patent/JPH11135301A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3659288B2 publication Critical patent/JP3659288B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/0266Marks, test patterns or identification means
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/09Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
    • H05K1/092Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks

Landscapes

  • Details Of Resistors (AREA)
  • Structure Of Printed Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、Na成分、Ca成分を含有する表面
層を有する電子部品のマーキング構造であり、電子部品
素体にクラック、反りなどを発生させることなく、しか
も、電子部品素体自身の特性を変動させることがない電
子部品を提供する。 【解決手段】 本発明は、Na成分又はCa成分を含有
する表面層1aを有する電子部品素体1に、該電子部品
素体と一体的に焼結されて成る銀を主成分となるマーキ
ング10を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、Na成分及び/又
はCa成分を含有する表面層を有する電子部品素体にマ
ーキングを形成した電子部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、表面が誘電体磁器やガラス保護膜
で形成された電子部品素体、例えば積層セラミックコン
デンサ、誘電体フィルタ、積層LCフィルタ、トリマー
コンデンサの誘電体ロータ、誘電体多層配線基板、チッ
プ抵抗器の表面には、位置決め、端子電極の極性、規格
・特性などを、所定形状・文字・記号などのマーキング
や機械的な構造で示していた。
【0003】マーキングで示す例として、主に、下地と
なる表面層の色彩と異なる色彩となる着色料や顔料など
を含む低融点ガラス粉末、メチルセルロースやブチラー
ルなどの有機樹脂,有機溶剤などを混合したマーキング
ペーストを用意し、焼成処理された誘電体磁器やガラス
保護膜上に、所定形状に印刷を行い、さらに焼き付けを
行って形成していた。たとえば、チップ抵抗器の場合に
は、セラミック基板上に端子電極を焼き付け、次に、厚
膜抵抗体膜を焼き付け、続いて、ガラス保護膜を焼きけ
を行い、最後に、ガラス保護膜上にマーキングペースト
により特性などを示す文字・記号の塗布膜を形成し、焼
き付け処理を行いマーキングを形成していた。(例え
ば、特開平7−45472、特開平8−316084な
ど)。
【0004】また、機械的な構造によるマーキング機能
を達成させる例としては、積層型電子部品において、表
層誘電体層の一層目のみに機械的な切り込みや打ち抜き
を形成していた(特開平7−45472)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】先の従来技術のよう
に、一般にマーキングを形成するためには、電子部品素
体の形成に必要な焼成工程とは、別に、マーキング塗布
膜を別途焼成処理を行っていた。これにより、焼成工程
回数が増えて、製造効率の悪化のみならず、熱履歴回数
の増加により、電子部品素子の特性に変動を与えてしま
うことがあった。
【0006】また、積層LCフィルタやトリマーコンデ
ンサの誘電体ロータなどの誘電体磁器の表面に、マーキ
ングペーストを所定形状に印刷し、焼成処理をおこなう
と、焼成中にマーキングペーストの成分が拡散してしま
い、その結果、誘電体磁器の特性を変質させてしまう。
さらに、マーキング塗布膜と、誘電体磁器との熱膨張係
数差により、焼き付けられたマーキングの周囲の誘電体
磁器にクラック・反りが発生したり、マーキングそのも
のが誘電体磁器から剥離してしまうことがあった。
【0007】また、電子部品素体の製造工程の最終の焼
成工程で、マーキング塗布膜を同時に焼成することも考
えられるが、上述のように誘電体磁器の特性の変質が顕
著となり、さらに、電子部品素体の焼結収縮挙動とマー
キング塗布膜の焼結収縮挙動があわず、電子部品素体の
表面に反りが発生してしまうことが多い。
【0008】また、他の技術技術のように、表層の誘電
体層のみに切り込みや打ち抜きを形成する構造では、製
造工程が煩雑となり、マーキング機能としての表現に限
界があった。
【0009】本発明は、上述の問題点に鑑みて案出され
たものであり、その目的は、Na成分、Ca成分を含有
する表面層を有する電子部品素体のマーキング構造であ
り、電子部品素体にクラック、反りなどを発生させるこ
となく、しかも、電子部品素体自身の特性を変動させる
ことがない電子部品を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、Na成分又は
Ca成分を含有する表面層を有する電子部品素体に、銀
を主成分とし、前記電子部品素体と一体的に焼結されて
いるマーキングを形成したことを特徴とする電子部品で
ある。
【0011】
【作用】本発明では、表面層に存在するNa成分、例え
ばNa2 OやCa成分、例えばCaOなどが表面層に含
有された電子部品素体の表面に、銀化合物を有するマー
キングが形成される。この時、電子部品素体側のNa成
分のNaイオンやCa成分のCaイオンと銀成分の銀イ
オンとがイオン交換されて、焼成処理前のマーキング
は、表面層の局部的に拡散された銀成分の焼成により形
成されることになる。
【0012】従って、表面層中に銀成分が化学的に安定
して拡散されるため、電子部品素体との同時焼結によっ
てマーキングを形成しても、誘電体磁器の変質を抑制
し、また、両者の焼結収縮挙動の影響による反りが緩和
されることになる。焼成工程の回数が減少し、熱履歴が
少なくなるため、特性的にも安定した電子部品となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明のマーキングを有す
る電子部品を図面に基づいて詳説する。
【0014】図1は本発明のマーキングを有する電子部
品の外観図、図2は電子部品の分解斜視図を示す。尚、
電子部品として、複数の誘電体層を積層し、この誘電体
層間にコンデンサ電極パターン及びコイルパターンを兼
ねた電極パターンが配置されたLCフィルタで説明す
る。
【0015】図において、LCフィルタなどの電子部品
は、複数の誘電体層1a〜1gを積層し、その誘電体層
1a〜1gの層間に電極パターン2a〜2f、3a〜3
eが形成されて成る積層本体1と、積層本体1の端面に
形成された端子電極6〜9とから構成されている。そし
て、積層本体1の表面には、極性を示すためのマーキン
グ10が形成されている。
【0016】積層本体1を構成する誘電体層1a〜1e
は、TiO2 、Nd2 3 、BaTiO3 を主成分とす
る誘電体材料からなり、特に、誘電体層1aには、少な
くともNa2 OなどのNa成分やCaOなどのCa成分
を含んでいる。尚、これらの成分はガラスとして含んで
いる。
【0017】また、誘電体層1a〜1eの層間には、電
極パターン2a〜2f、3a〜3eが配置されており、
また、絶縁層1b〜1fには、電極パターン2a〜2e
を電気的に接続するビアホール導体4・・・、5・・・
が形成されている。
【0018】ここで、電極パターン2a〜2eは概略コ
字状に、また、電極パターン2fと島状に形状に形成さ
れた信号側パターンであり、ビアホール導体4を介し
て、所定ターンの信号側コイルを形成する。また、電極
パターン3b〜3eは概略コ字状に、電極パターン3a
は概略s字状に形成されたグランド側パターンであり、
ビアホール導体5を介して、所定ターンのグランド側コ
イルを形成する。また、電極パターン2a〜2fと電極
パターン3a〜3eとは、その間に存在する誘電体層1
b〜1fを介して互いに対向するように配置されてお
り、その間で一定値の容量成分が発生することになる。
【0019】従って、積層本体1内に配置された電極パ
ターン2a〜2f、電極パターン3a〜3eによって、
信号側のコイル、グランド側のコイル及びそのコイル間
に発生する容量成分が発生し、これにより、分布定数側
のLCフィルタが構成されている。
【0020】このような電極パターン2a〜2f、3a
〜3e、ビアホール導体4・・・、5・・・は、Ag系
(Ag単体またはAg合金)導体によって形成されてい
る。
【0021】積層本体1の端面には、2つのコイルに接
続する3つの端子電極6〜9が形成されている。例え
ば、積層本体1の短辺側の一方の端面には、信号側のコ
イルの一端、即ち電極パターン2aの一部に接続する端
子電極6が形成されている。また、積層本体1の短辺側
の他方の端面には、信号側のコイルの他端、即ち電極パ
ターン2fの一部に接続する端子電極7が形成されてい
る。さらに、積層本体1の長辺側の一方の端面には、グ
ランド側のコイルの一端、即ち電極パターン3aの一部
に接続する端子電極8が形成されている。尚、プリント
配線基板上の実装性を考慮して、積層本体1の長辺側の
他方の端面にダミー端子電極9が形成されている。この
ダミー端子電極9と端子電極8とを積層本体1の裏面を
介して接続しても構わない。
【0022】これら端子電極6〜9は、Ag系導電材料
からなる下地導体膜と、該下地導体膜の表面に被着され
たNiや半田などのメッキ被膜から構成されている。
【0023】積層本体1の表面には、誘電体層1aに局
部的に含浸した銀成分を焼成して得られたマーキング1
0が形成されている。このマーキング10は、端子電極
6、7の極性(方向性)を示すものであり、図では、積
層本体1の端子電極6寄りの表層に形成されている。
【0024】このマーキング10は、積層本体1を焼成
処理される前の状態で、所定マーキングペーストを用い
て印刷塗布され、積層本体1の焼成時に同時焼成されて
形成されることになる。
【0025】マーキング10を形成するためのマーキン
グペーストは、炭酸銀などの銀化合物と助剤と有機バイ
ンダー、有機溶剤を均質混合して形成されている。
【0026】そして、少なくともNa成分やCa成分を
含む未焼成状態の誘電体層1a上に、上述のマーキング
ペーストを用いて印刷塗布すると、塗布されたマーキン
グ塗布膜の銀化合物と未焼成状態の誘電体層1aのNa
成分やCa成分とが化学的反応を起こし、マーキング塗
布膜側の銀イオンと誘電体層1a側のNaイオンやCa
イオンとがイオン交換を行う。そして、銀成分が未焼成
状態の誘電体層1aに局部的に拡散されることになる。
【0027】この状態で、積層本体の焼成工程で、表層
の誘電体層中に拡散された銀成分が一体的に焼き付けさ
れることになる。これより、銀成分は酸化して、薄緑色
の誘電体磁器の表面に、黒灰色となり、明瞭なマーキン
グ10となる。
【0028】ここで、マーキング10を構成する銀成分
が誘電体層1a側のNaイオンやCaイオンの交換によ
って含浸されたため、化学的に非常に安定した状態とな
る。
【0029】従って、誘電体層1aの焼結収縮挙動の影
響と追随でき、同一焼結工程で簡単にマーキングを形成
しても、クラックや反りが発生することがない。
【0030】次に、上述の実施例のLCフィルタの製造
方法を簡単に説明する。
【0031】まず、誘電体層1a 〜1gとなる誘電体グ
リーンシート、電極パターン2a〜2f、3a〜3e、
ビアホール導体4、5を形成する導電性ペースト、マー
キングペーストを用意する。
【0032】誘電体層1a 〜1gとなる誘電体グリーン
シートは、TiO2 ,Nd2 3 ,BaTiO3 を用い
て、TiO2 :Nd2 3 :BaTiO3 =38:3
6:25となるように秤量し、混合体に、CaO及びN
2 O(それぞれ同量ずつ)を含むカラス粉末を1〜1
0重量部添加し、仮焼・粉砕して、有機バインダー、有
機溶剤を混合して誘電体スラリーを形成した。このスラ
リーをドクターブレード法などでテープ成形し、所定サ
イズのシートに裁断して誘電体グリーンシートを作成す
る。
【0033】また、電極パターンとなる導電性ペースト
は、Pd系、Ag系、Cu系、その合金を主成分とする
銀系導体粉末と、必要に応じて低融点ガラスフリット
と、有機樹脂、有機溶剤を均質混練して形成した。
【0034】マーキングペーストは、炭酸銀と助剤のF
2 3 、Cr2 3 、CuOなどからなる無機フィラ
ーとを炭酸銀:無機フィラー=1:2となるように秤量
混合した。次に、この混合物にメチルセルロースやブチ
ラールなどの有機樹脂とBCAなどの有機溶剤を添加し
てロール法などで混練しペーストとした。
【0035】まず、各誘電体層1b〜1gからなる誘電
体グリーンシートに、ビアホール導体4、5となる所定
位置にスルーホールをパンチング加工により形成した。
【0036】次に、各誘電体層1b〜1gからなる誘電
体グリーンシートに形成したスルーホールに上述の導電
性ペーストを充填するとともに、各誘電体層1b〜1g
となるグリーンシート上に、電極パターン2a〜2f、
電極パターン3a〜3eとなる導体膜を、上述の導電性
ペーストの印刷、乾燥により形成する。
【0037】次に、誘電体層1aとなるグリーンシート
上にマーキングペーストを用いて、マーキング10とな
る塗布膜を印刷する。
【0038】次に、上述の処理を施した複数の誘電体層
1a〜1gとなるグリーンシートを順次積層して熱圧着
を行い、大型グリーンシート積層体を形成する。
【0039】その後、大型グリーンシートを所定形状に
裁断し、特に、切断した端面から電極パターン2a、2
f、3aの一部が露出するようにする。
【0040】次に、このグリーンシート積層体を焼成処
理を行う。この焼成処理は、脱バインダー工程、焼成工
程とからなっている。この焼成処理により、各誘電体層
1a〜1gとなるグリーンシート、電極パターン2a〜
2f、3a〜3eとなる導体膜、ビアホール導体4、5
となる導体、マーキング10となる塗布膜が一体的に焼
結されることになる。その後、積層本体1の端部から電
極パータン2a、2f、3aを完全に露出するためにバ
レル研磨を行う。
【0041】このようにして得られた積層本体1の例え
ば短辺側の各端面に端子電極6、7を、長辺側の端面の
中央部分に端子電極8、9をAgなどの導電性ペースト
を塗布、転写などの厚膜手法により形成して、所定の温
度で焼き付けを行う。その後必要に応じて、Agなどの
下地導体膜上にNi又はSnもしくは半田メッキを施
す。
【0042】上述の構造のLCフィルタにおいては、マ
ーキング10は、積層本体1の表層となる誘電体層1a
となるグリーンシート上に、直接マーキングペーストを
用いて印刷されて、グリーンシートの積層後、グリーン
シートの積層本の焼結されて形成される。即ち、グリー
ンシート上にマーキングペーストを塗布すると、マーキ
ングペースト中に炭酸銀などの銀化合物が、グリーンシ
ート中に含有するNa成分のNa2 OやCa成分のCa
Oのガラス成分と化学的反応し、炭酸銀のAgイオンと
Na2 OのNaイオンやCaOのCaイオンとがイオン
化傾向の違いによりイオン交換し、誘電体層1aどなる
グリーンシート中に、銀成分が局部的に拡散される。そ
して、この状態で積層本体1とともに銀成分が焼成され
る。従って、マーキング10となる銀成分が誘電体層1
aに同化(化学的に安定して拡散)して形成されるた
め、マーキング10の周囲の誘電体層1aにクラックを
発生させたり、また、反りを発生させたりすることな
く、安定的に形成することができる。
【0043】しかも、誘電体層1aに銀成分がイオン交
換によって拡散するが、根本的に内部に電極パターンに
銀を主成分とする導体を有する電子部品であることから
理解できるように、銀成分のイオン交換による拡散程度
では、誘電体層1aの特性が大きく変質させることがな
く、良好な比誘電率、品質係数Q値、絶縁抵抗を実用的
な値が維持できる。尚、焼成によって誘電体層1aに残
属する焼成物、例えば、銀とイオン交換されたNa成分
やCa成分の焼成物は、上述のバレル研磨によって除去
されることになる。
【0044】本発明者は、より良い着色を得られる誘電
体層1aとマーキング10の組み合わせを調べるため
に、誘電体層1aどなるグリーンシートに含有するNa
成分、例えばNa2 OやCa成分、例えばCaOなどの
ガラスの添加量と、マーキングペースト中の炭酸銀の量
との関係を調べた。
【0045】尚、マーキング10が形成される誘電体層
1aは、上述したようにTiO2 、Nd2 3 、BaT
iO3 が夫々=38:36:25となるような秤量し、
混合した酸化物に、CaOとびNa2 Oのガラス粉末と
を夫々同量ずつ合計で0〜15.0重量部の範囲で添加
してなるグリーンシートを用いた。また、マーキングペ
ーストとして、固定成分(100重量%)中の炭酸銀の
重量比率を0〜55.6重量% の範囲で変更させて、マ
ーキング10を形成した。
【0046】そして、比誘電率、品質係数Q値、絶縁抵
抗を測定し、さらに、焼成後の着色と反りやクラックの
有無を調べた。尚、実用に供される誘電体材料の目標値
を、比誘電率が70以上、晶質係数Q値が1000以
上、絶縁抵抗が1×104 MΩ・cm以上とした。着色
度合いは「バツ」は目視による確認が非常に難しいもの
であり、「三角印」は目視による確認は可能であるもの
の、光学的認識装置により認識エラーが発生する可能性
があるものであり、「丸印」は、光学的認識装置により
認識でも完全に読み取れるものを示す。
【0047】
【表1】
【0048】上述の試料番号1は、マーキングを施さな
い状態の誘電体層1aの特性を示している。試料番号2
は、誘電体層1aに銀成分とイオン交換しえるNa成分
やCa成分を存在しない誘電体層にマーキングペースト
中の固形成分中、炭酸銀を55.6重量%(ペースト中
炭酸銀が25重量%、Fe2 3 、Cr2 3 、CuO
などの無機フィラーが20重量%、有機ビヒクル55重
量%)のペーストで局部的に塗布し焼成したものであ
る。これは、単に、グリーンシート上にマーキングペー
ストを塗布して、積層本体1と同時に焼成した状態であ
る。このとき、マーキングペースト中の銀成分の焼結収
縮挙動と、誘電体層1aの焼結収縮挙動が大きく相違し
てしまい、積層本体1にクラックや反りが発生してしま
う。また、そのまま、銀成分が焼成されるだけであり、
焼成後のマーキング10は手でこすっただけで剥離する
ものであり、実用に供することができないマーキングと
なる。
【0049】試料番号3〜15においては、誘電体層1
aとなるグリーンシートにNa成分やCa成分が含有し
ているため、マーキングペーストの炭酸銀とイオン交換
され、また、誘電体層1aの焼成収縮挙動に影響され
ず、また、影響せず、積層本体1にクラックや反りが発
生しないものとなる。
【0050】しかし、試料番号3、4、5においては、
誘電体層1aとなるグリーンシート側のNa成分やCa
成分が少ないため、十分な量の銀成分が拡散されず、そ
の結果、光学的読み取り装置でエラーなく読み取り可能
な着色には至らない。しかし、目視による確認が可能な
マーキングであるため、実用上問題はない。
【0051】また、試料番号15のように、誘電体層1
aとなるグリーンシートのNa成分及びCa成分が10
重量部を越えて添加すると、根本的に誘電体層自体の特
性が劣化してしまい、結局、実用に供しないLCフィル
タとなってしまう。
【0052】以上のことから、誘電体層自身の特性を損
なわないためには、Na成分、Ca成分、例えば、Na
2 OやCaOの添加量は、10.0重量部までとしる
す。また、誘電体層側のクラックや反りを考慮し、ま
た、マーキングの認識性を考慮した場合には、マーキン
グペーストの固形成分中の炭酸銀の重量比率は、20.
0〜44.4重量%の範囲に設定し、しかも、マーキン
グペースト中の炭酸銀とNa成分やCa成分との安定し
たイオン交換により誘電体磁器への銀成分の拡散を達成
するためには、Na成分やCa成分、例えば、Na2
OやCaOの添加量は、1.0重量部以上が必要で
ある。
【0053】以上をまとめると、Na2 OやCaOなど
のNa成分やCa成分を1.0〜10.0重量部含有す
る表面層を有する電子部品素体に、該表面層と一体的に
焼結されて成る炭酸銀を、マーキングの固形成分中2
0.0〜44.4重量%含有するマーキング部材を形成
した電子部品である。
【0054】上述の実施例では、誘電体層1a〜1eの
全ての層にNa2 OやCaO成分が含有されているが、
少なくともマーキング10を形成する表面の誘電体層1
aを構成する材料のみに、Na2 OやCaO成分を含有
させておいても構わない。
【0055】また、電子部品素体自身の特性に変質を与
えない範囲でNa2 OやCaO成分を含有させた絶縁性
磁器層を表面に用いた電子部品、例えば回路基板に、上
述のマーキング10を形成してもよい。また、表面に、
誘電体磁器層や絶縁性磁器層を有する電子部品以外に、
Na2 OやCaO成分を含有させたガラス保護膜を表面
に用いた電子部品、例えばチップ抵抗器などにこのマー
キング10を形成してもよい。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、Na成
分又はCa成分を含有する表面層を有する電子部品素体
に、前記Na成分のNaイオン又はCa成分のCaイオ
ンとイオン交換される銀化合物を用いて表層に銀成分を
含むマーキングを形成した。
【0057】このため、マーキングを形成するためのみ
の焼成工程が不要となり、製造工程が簡略化する。ま
た、マーキングを構成する銀成分が、実質的に表面のN
a成分やCa成分のイオン交換によって形成されること
になるため、電子部品素体の焼結収縮挙動との差異が抑
制され、マーキングの周囲のクラックや反りを防止でき
る。
【0058】質的に機能、特性に影響を与えることを抑
制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマーキングを有する電子部品の外観斜
視図である。
【図2】本発明のマーキングを有する電子部品の分解斜
視図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・積層本体 1a〜1e・・・・・・誘電体層 2a〜2f・・・・・信号側の電極パターン 3a〜3e・・・・グランド側の電極パターン 4、5・・・・・・・・ビアホール導体 6〜9・・・・・・・・端子電極 10・・・・・・マーキング

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Na成分及び/又はCa成分を含有する
    表面層を有する電子部品素体に、銀を主成分とし、前記
    電子部品素体と一体的に焼結されているマーキングを形
    成したことを特徴とする電子部品。
JP29919297A 1997-10-30 1997-10-30 電子部品 Expired - Fee Related JP3659288B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29919297A JP3659288B2 (ja) 1997-10-30 1997-10-30 電子部品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29919297A JP3659288B2 (ja) 1997-10-30 1997-10-30 電子部品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11135301A true JPH11135301A (ja) 1999-05-21
JP3659288B2 JP3659288B2 (ja) 2005-06-15

Family

ID=17869338

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29919297A Expired - Fee Related JP3659288B2 (ja) 1997-10-30 1997-10-30 電子部品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3659288B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002169176A (ja) * 2000-12-04 2002-06-14 Rohm Co Ltd 液晶表示装置の構造
JP2002169175A (ja) * 2000-12-04 2002-06-14 Rohm Co Ltd 液晶表示装置の構造
WO2005112049A1 (ja) * 2004-05-18 2005-11-24 Mitsubishi Materials Corporation 複合素子
WO2014147898A1 (ja) * 2013-03-19 2014-09-25 株式会社村田製作所 積層セラミック電子部品
US9966342B2 (en) 2013-04-04 2018-05-08 Tdk Corporation Black marker composition and an electronic component using these

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002169176A (ja) * 2000-12-04 2002-06-14 Rohm Co Ltd 液晶表示装置の構造
JP2002169175A (ja) * 2000-12-04 2002-06-14 Rohm Co Ltd 液晶表示装置の構造
WO2005112049A1 (ja) * 2004-05-18 2005-11-24 Mitsubishi Materials Corporation 複合素子
WO2014147898A1 (ja) * 2013-03-19 2014-09-25 株式会社村田製作所 積層セラミック電子部品
JP5915813B2 (ja) * 2013-03-19 2016-05-11 株式会社村田製作所 積層セラミック電子部品
US10060852B2 (en) 2013-03-19 2018-08-28 Murata Manufacturing Co., Ltd. Multilayer ceramic electronic component
US9966342B2 (en) 2013-04-04 2018-05-08 Tdk Corporation Black marker composition and an electronic component using these

Also Published As

Publication number Publication date
JP3659288B2 (ja) 2005-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3610191B2 (ja) 非磁性セラミックおよびセラミック積層部品
CN101651451B (zh) 叠层型滤波器
US4573101A (en) LC Composite component
JP3497840B2 (ja) ガラスコーティング膜を有するチップバリスタの製造方法
KR100709914B1 (ko) 적층형 칩 배리스터
US6984543B2 (en) Method of producing laminated PTC thermistor
JP3944791B2 (ja) セラミック多層プリント回路基板
JPH0632378B2 (ja) 電子部品内蔵多層セラミック基板
JPH03173402A (ja) チップバリスタ
JP3659288B2 (ja) 電子部品
JPH1167583A (ja) 積層型電子部品
JPH02189903A (ja) 積層型バリスタ
JP7196831B2 (ja) 積層コイル部品
JPH06224556A (ja) 低温焼成多層基板
JPH11204336A (ja) 高周波インダクタの製造方法
JPH04329691A (ja) 導体ぺーストおよび配線基板
JP3645046B2 (ja) 非磁性セラミックおよびセラミック積層部品
JPH06176965A (ja) チップ電子部品の製造方法
JP3632592B2 (ja) チップサーミスタおよびその製造方法
JP2004128522A (ja) 積層インダクタ部品の製造方法
JP2001168406A (ja) 積層型圧電セラミック電子部品及びその製造方法
JP3495203B2 (ja) 回路基板の製造方法
JPH10241997A (ja) 積層複合電子部品
JP2000058375A (ja) 積層セラミック電子部品及びその製造方法
JP4593817B2 (ja) 低温焼成セラミック回路基板

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040422

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040525

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040726

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040917

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20041001

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050308

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090325

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090325

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100325

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110325

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110325

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120325

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120325

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130325

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130325

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140325

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees