JPH11131606A - 保湿吸着シート - Google Patents

保湿吸着シート

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JPH11131606A
JPH11131606A JP31900797A JP31900797A JPH11131606A JP H11131606 A JPH11131606 A JP H11131606A JP 31900797 A JP31900797 A JP 31900797A JP 31900797 A JP31900797 A JP 31900797A JP H11131606 A JPH11131606 A JP H11131606A
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moisturizing
moisture
furniture
sheet according
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Etsuo Kobayashi
悦雄 小林
Itsuo Kawamura
逸夫 川村
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】建材や家具用材、組み込むことができ、汎用性
に富んだ保湿性と吸着性とを備えたシート材を開示す
る。 【解決手段】古紙パルプを含む紙基材中に、コーヒー
滓、キノコ廃培地、籾殻、おが屑、木質系チップなどを
原料として、これを炭化して成る多孔質炭化物粉末が一
体的に分散して保持されていることを特徴とする家具用
又は建築用保湿吸着シート3で、その片面若しくは両面
を、不織布2等の通気性保護シートによって被覆して、
畳表1の内側などに介装して、保湿、防カビ、防臭作用
を発揮させる事ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として家具や建
築物に使用して、これらの製品や建造物に保湿性や吸湿
性或いは有害ガスや悪臭の吸着除去効果を付与するため
の材料に関するものである。
【0002】
【従来技術】近年、省エネルギーや騒音防止のために、
住宅は、高断熱、高気密化することにより、その目的を
達成しつつあるが、一方、その高断熱、高気密化による
建物の結露やカビ、ダニなどの発生、各種の新建材等か
ら生じる有害ガスによる弊害等が発生している。例え
ば、室内空間において、最も吸湿性若しくは保湿性の高
い建材である畳に例をとると、ファンヒーターなどから
発生する燃焼ガス中の水蒸気は、畳表や畳床に捕捉され
るが、これら畳の構成素材の保湿量には限度があり、さ
らに、断熱性を高める為に発泡プラスチックパネルを畳
床に介装したものなどは、保湿量は一層限定される。
又、吸湿した畳は、ダニの繁殖地となり、アトピー皮膚
炎やゼンソクなどのアレルゲンとなっている。
【0003】このような畳の欠点を解消すべく、多孔質
の炭に着目し、その高い保湿性や吸着性、除菌性を利用
して、畳床中に活性炭層を形成したり(実公昭61−2
8834号公報)、畳床中に、パルプ材などから成る容
器を多数連設し、この中に木炭の破砕物を充填して、木
炭層を畳芯材でサンドイッチ状に挟む構造の畳床が開示
されている。(特開平9−60262号公報参照)。こ
れらの畳床は、活性炭層や木炭層によって吸湿性と建材
などから出るホルマリンなどの有害ガスを吸着する作用
を果たすとするものである。
【0004】しかしながら、これら従来の素材は、活性
炭や木炭を、そのままの状態で、畳床など目的の建材や
家具用材に組み入れるものであるため、構造が複雑化す
ること、組み込まれるべき建材等が限定され適用範囲が
狭いこと、従来の建材や家具材の取り扱い方法になじま
ないこと、製造コストが高いこと、等々の難点があり、
必ずしも普及していないのが現状である。
【0005】
【解決すべき課題】本発明の第1の目的は、壁材、床
材、襖、畳、天井材、或いは、ベッド、椅子座椅子など
の表面シート材、衣類ロッカーなどに添設して容易に目
的物たる家具や建築物に、組み込むことができる、汎用
性に富んだ保湿性と吸着性とを備えたシート状建材及び
シート状家具用材を開示することにある。本発明の第2
の目的は、家具などの目的物に組み込んでも、使い勝手
に違和感がなく使用感に優れた保湿吸着シートを開示す
ることにある。本発明の第3の目的は、各種の廃棄物を
原料として、これを再利用することにより製造できる、
保湿性(湿度調節作用)と吸着性(消臭作用)とを備え
た建築用材及び家具用材を開示することにある。
【0006】
【課題の解決手段】本発明の第一の要旨は、紙基材中に
多孔質炭化物粉末が一体的に分散して保持されているこ
とを特徴とする家具用又は建築用保湿吸着シートにあ
る。
【0007】上記において、紙基材としては、天然パル
プの他に、古紙パルプを含んでいてもよいし、100%
古紙パルプで構成してもよい。本願の用途においては、
古紙パルプは脱色漂白処理(脱墨処理)をする必要はな
いので、低コスト化に貢献する。但し、本願シートが、
強度を必要とする部位に用いられる場合には、紙基材の
原料中に、化学繊維、例えば、ナイロン繊維、ポリプロ
ピレン繊維、ポリエステル繊維その他の合成繊維をブレ
ンドするのが好ましい。勿論、これらの合成繊維は再生
繊維であっても差し支えない。
【0008】多孔質炭化物粉末の製造は、コーヒー滓、
キノコ人工栽培に用いた後の廃培地(廃培養基)、籾
殻、チップ、木皮チップ、おが屑など、農林業や食品工
業などの副生物を原料として、その性状に応じて、蒸し
焼き状態で炭化した後、必要に応じて、炭化物の多孔質
性を損なわない限度において、適宜な微細粒に粉砕する
ことにより、安価に製造できる。勿論、骨炭など動物素
材に由来するものでもよい。例えば、籾殻は、中心の火
種の回りに積み重ねれば、籾殻層を通して空気が供給さ
れ、ごく自然に中心から外側に炭化が進行する。炭焼き
がまと同様の原理で、燃焼空気を制限して燃焼させるこ
とにより、これらの原料は、容易に炭化する。これらの
炭化物粉末は、紙基材を構成する繊維質に包まれた状態
となるように、その粒度や配合割合を定めるのが好まし
い。
【0009】炭化物粉末を紙基材中に配合する方法とし
ては、抄紙工程におけるパルプスラリー中に定着剤と共
に添加して混練し均一に分散した後抄紙する。定着剤と
しては、スチレン系樹脂を主成分とするもの、多価フェ
ノール系樹脂を主成分とするもの、ジシアンジアミド縮
合物を主成分とするもの、ポリアクリルアミドを主成分
とするものなどがある、定着剤の使用により、紙基材中
への炭化物粉末の取り込みが確実となり且つシートの強
度も向上する。炭化物粉末の配合割合は、用途やパルプ
素材の原料にもよるが、5〜50重量%程度で殆どの用
途に適応できる。5%以下では、本願発明の効果は実用
性に乏しく、又50%以上では、シートの可撓性や耐衝
撃性が減少して取り扱いが難かしくなり、炭化物粉末の
紙基材中における一体保持性が損なわれる場合が生じ
て、薄板状のものなどのように用途的に限定される。望
ましい配合割合は、8〜40重量%である。シートの厚
さは、使用箇所や使用目的、作業性等に応じて、通常
は、0.5mm〜2mm前後の範囲で適宜選択される
が、本願シートの厚さは、その範囲に限定されるもので
はない。本願において、シートとは、フィルム状から薄
板状までのものを含む意味に用いている。
【0010】本願保湿吸着シートは、各種建材、例え
ば、天井板、各種ベニヤ化粧板、木製壁材、床板や畳、
サイディング材などの外壁材、石膏ボードなどの壁材の
内側に添設若しくは介設するか、或いは、接着剤やステ
ープラーなどで固定したり、各種建材や建具用材と接着
等により一体化することにより、建物に組み込む事がで
きる。同様に、壁面化粧用クロス材の下張り材、襖など
の下張り材として使用でき、或いは、座椅子や椅子の背
もたれ部、ロッカー、衣装箱などの衣類収納用具、マッ
トやマットレスなどの寝具等の外装生地の内側に用いる
内張材として、家具や建具等に使用することにより、室
内の空気条件に応じて、シート中に保持された多孔質炭
化物粉末が、湿分を吸収或いは放出して、室内の湿度を
60〜70%RH程度に調整する。又、本願シートは、
湿度調整機能により、カビや細菌、ダニなどの生育を阻
害して、除菌作用を示すと共に、その多孔質性により、
悪臭を吸着除去する機能を有する。
【0011】特に、冬季に、燃焼ガス開放式ストーブ等
による湿分が、冷たい壁面や天井部、或いは、外壁内面
等において多量に結露して、カビの発生や骨組み材の腐
朽、錆の発生等の原因となるのを防止する。又、本願保
湿吸着シートは、ロッカーや衣装箱、押し入れ等の密閉
空間の内側に設けられることにより、収納物の発する臭
いを吸着して、衣服等に付いた、例えば、タバコなどの
悪臭を2〜3時間で除去する事ができる。このような臭
気の速やかな吸着性は、吸着シートを日光や熱風に一定
時間さらすことにより、速やかに回復し、繰り返し発揮
させる事ができる。
【0012】本発明の第二の要旨は、上記第一要旨によ
って規定された保湿吸着シートにおいて、紙基材が少な
くとも30%以上の古紙パルプを含んでおり、多孔質炭
化物が、コーヒー滓、キノコ廃培地、籾殻、おが屑、木
質系チップの中から選択される1以上の素材の炭化物粉
末によって構成されていることを特徴とする保湿吸着シ
ートにある。
【0013】上記第二要旨にかかる保湿吸着シートは、
原材料の大半が、再生原料によって作られており、安価
に製造できるとともに、資源の再利用、ゴミの減少等に
貢献する。
【0014】本発明の第三の要旨は、前記第一要旨又は
第二要旨によって規定された保湿吸着シートにおいて、
紙基材及び/又は多孔質炭化物粉末に、抗菌剤、殺虫
剤、害虫忌避剤から選択される1以上の薬剤を担持させ
たことを特徴とする保湿吸着シートにある。
【0015】抗菌剤、殺虫剤、害虫忌避剤等は、本願保
湿吸着シートの使用場所に応じて、適宜選択される。こ
れらのものは、たとえば、除虫菊やタバコの葉などのよ
うに、殺虫成分、害虫忌避成分を含有するものを、製紙
の段階で、ブレンドしてもよい。或いは又、公知の各種
抗菌剤、殺虫剤、害虫忌避剤、防腐剤等を保湿吸着シー
トに、噴霧、塗布、含浸等によって、保持せしめてもよ
い。特に、ナフタリンや樟脳のように、害虫忌避成分が
揮発性若しくは昇華性の場合には、予め、ガス成分を炭
化物粉末に吸着させておくこともできる。上記第三要旨
の趣旨は、紙基材と多孔質炭化物粉末とを、別個に原料
段階で各種成分を担持させる場合と、保湿吸着シートと
なった状態で、これに薬剤処理等をおこなって、紙基材
や炭化物粉末に所定の成分を担持せしめる場合とを含む
ように、解されるべきである。
【0016】本発明の第四の要旨は、前記第一要旨又は
第二要旨によって規定された保湿吸着シートの片面若し
くは両面が、通気性保護シートによって被覆されている
ことを特徴とする家具用又は建築用保湿吸着シートにあ
る。
【0017】座椅子やマットレス、或いは畳などのよう
に、使用の度に、体重がかかる場所に本願保湿吸着シー
トを用いる場合は、炭化物粉末を保持する紙基材自体に
も十分な強度と伸縮性とが要求され、従って、紙基材の
成分中に、合成繊維をブレンドして強化を図ったり、収
縮加工などを施す。本願保湿吸着シートの保護や補強の
他の方法としては、万一、紙基材から離脱した炭化物粉
末が、散逸しないようにするために、通気性保護シート
が用いられる。この保護シートは、例えば、細かい網目
を持つ布、紙、合成繊維製不織布などである。これらの
保護シートは、前述の保湿吸着シートに、その必要な面
に添設して使用してもよいが、予め、接着、部分溶着等
により一体化しておけば、取り扱いに便利である。
【0018】本発明の第五の要旨は、前記第一要旨〜第
四要旨の何れかによって規定される保湿吸着シートが、
畳表と畳床との間に介装されていることを特徴とする畳
にある。
【0019】本願保湿吸着シートの有利な用途の一つ
に、畳がある。近年、室内の壁は、殆ど、壁土を使用す
ることがなくなり、壁面による湿度調整作用は期待でき
ない。畳も、年々板の床材にとって代わられつつある
が、畳は、床下や室内の湿気を畳床に吸着して、それ自
体で、湿度調整機能を備えている。しかし、近年、建物
の断熱と床下からの湿分を遮断する目的で、畳床中にプ
ラスチック発泡体から成る断熱板を介装したものや他の
化学素材も使用されて、その吸湿能力は後退しつつあ
る。一方、反対に、吸湿した畳床の主体をなす藁は、ダ
ニやカビなどの温床となりやすいジレンマがある。
【0020】本願保湿吸湿シートを畳床と畳表との間に
介装することにより、保湿効果を十分に発揮し、過度の
水分保持によって、畳床にカビが発生し、特有の悪臭を
発することを防止できる。更に、本願シート表面は、一
定の湿度を保持するので、ダニやカビなどの生育は不可
能であり、これらが、畳の表面に出てくるのを防ぎ、更
に防虫剤等を担持させることにより、殺虫効果を、又、
保護シートの材質に応じて、クッション性などをもたせ
ることができる。勿論、本願シートは、畳床の中に介在
させることもできるが、畳床の一面若しくは両面に使用
した場合に最も効果的である。
【0021】本発明の第六の要旨は、マット若しくはマ
ットレスの外装生地の裏側に、前記第一要旨〜第四要旨
の何れかに記載の保湿吸着シートが設けられていること
を特徴とする寝具にある。
【0022】寝具は、寝ているときの発汗や皮膚からの
蒸発水分を吸収する。したがって、夏など、汗の多い季
節には、発泡ゴム製布団を内蔵するマットやスプリング
を内包するマットレスの表面は、多量の湿分によって、
湿った状態となり、不快感を与える。このようなマット
やマットレスの外装生地の裏側に、本願保湿吸着シート
を張設することにより、本願シートのもつ高い吸湿性に
よって、外装生地を通して汗などを吸収し、過湿状態を
出現させることがなく、カビや細菌の発生や繁殖を防
ぎ、これらの寝具を清潔に維持し、気持ち良く睡眠を取
ることができる。
【0023】本発明の第七の要旨は、天井材、壁材、床
材又は内装化粧材の裏面に、前記第一要旨〜第四要旨の
何れかに記載の保湿吸着シートを保持していることを特
徴とする建材にある。
【0024】前述のように、本願シートを使用のつど、
目的の場所に張設してもよいが、建材に一体的に設けて
おけば、作業能率が上がる。特に、湿分を吸収して伸び
縮みの激しい薄物(例えば3mm厚)のベニヤ板などは、
湿度に応じて反り返ったり、膨らんだりして、工事の仕
上がりに影響を与えるが、本願シートを裏面に一体的に
設けられたベニヤ板は、湿分の影響を受けにくく、特に
化粧材とした場合に、湿度による変形が極めて少ない。
壁や天井、床などの建材とこれらに接して設けられる断
熱材との空間には、湿気が籠もり易く、結露やカビ、腐
朽菌などの温床となり易いが、本願シートの持つ壁内部
の湿度調整機能や結露の防止作用により、これを未然に
防止する。
【0025】本発明の第八の要旨は、衣類収納家具の内
側に、前記第一要旨〜第四要旨の何れかに記載の保湿吸
着シートが張設されていることを特徴とする衣類収納家
具にある。
【0026】金属製、木製、布製或いはプラスチックシ
ート製などの衣類収納家具が一般に使用されているが、
これらの内側に、本願保湿吸湿シートを張設することに
より、炭化物粉末のもつ吸着能力によって、衣類等の収
納物に付着する臭気を数時間で吸着除去することができ
る。これらの臭気吸着作用は、所定の温度(例えば、4
0〜80℃)で2〜5時間程度加熱することにより容易
に回復する。
【0027】
【発明の実施形態】
[本願保湿吸着シートの製造]水分含有量を65%程度
に乾燥したコーヒー抽出滓(粒子の大きさが2mm前
後)10kgを炭化装置に投入し酸素の供給を制限して
蒸し焼きにし、約2.5kgの炭化物を得た。これを0.
5mm程度の粒子に成るように粉砕して、コーヒー滓炭
化物粉末を製造した。同様にして、エノキダケ廃培地
(おが屑60重量%を含む)10kgから1.2kgの
炭化物粉末を、籾殻15kgから、6kgの、ほぼ前記
と同じ粒度に調整した炭化物粉末を得た。これらの炭化
物は、何れも、水分率は10%前後である。次に、下記
の配合のスラリーを抄紙における常法に基づいて調整
後、前記炭化物粉末を添加し、丸網抄紙機によって抄紙
し、乾燥されて、秤量160g/m2、厚さ0.8mmの
本願保湿吸着シート(長さ1000m、幅900mm)
を得た。
【0028】 「原料、薬品の配合」 針葉樹未晒クラフトパルプ 30kg 段ボール古紙 70kg 紙繊維総重量 100kg 炭化物粉末 30kg 定着剤 5kg (上記定着剤は、ポリアミン縮合物を主成分とするもの
で、商品名フィックスオイルE−50コンク、明成化学
株式会社製)
【0029】[吸湿力の検定]本願保湿吸着シートの吸
湿能力を検定するために、上記実施例によって得られた
保湿吸着シート0.10m2を、25℃で、相対湿度30
%及び相対湿度100%に夫々保った恒温恒湿槽に一昼
夜放置した後、夫々の恒温恒湿槽中で、その重量を測定
した。夫々の測定値と、それに基づいて算出した吸湿量
とを、表1に示す。
【0030】
【表1】 ──────────────────────────────────── シート面積 初期重量 絶乾重量 25℃30%RH重量 25℃100%RH重量 ──────────────────────────────────── 0.10(m2) 15.432 14.429 15.056 16.386 ──────────────────────────────────── 吸湿量 1.003 0 0.627 1.957 ──────────────────────────────────── 上表中、初期重量は恒温恒湿室に入れる前の室温におけ
る被検物の重量を示す。
【0031】図1は、上記実施例に示した仕様で製造し
た本願保湿吸着シートを用いた畳の一実施態様を示すも
のである。常法により作られた藁製マット5a,5bの
間に、ポリスチレン発泡体から成るプレート4が、介装
されており、これを、畳床製造装置によって、キルト様
に畳糸で縫い刺すことにより、マット5a,bと発泡体
プレート4とが堅固に一体化した畳床6が形成されてい
る。この畳床6の上面に、本願保湿吸着シート3を重
ね、更にその上に、ポリプロピレン製不織布2を重接し
てから、畳表1を重ねて、その周囲を縫製装置によっ
て、畳床周縁部に縫い付けることにより、本願畳が製造
される。
【0032】上記方法では、本願シートを畳表と共に、
畳床に固定したが、これは、予め、畳床の製造工程にお
いて、畳床の一面若しくは両面に、本願シート3と、そ
の外側を被覆する不織布2とを縫い付けて一体化したも
のでもよい。これに、畳表を縫い付けるとすれば、従来
の畳の製造工程と全く同一に作業をすることができると
共に、このようにすれば、図1の実施態様の畳より一層
に、保湿、防虫、除菌効果が期待できる。
【0033】図2は、壁材などに用いるベニヤ板製のプ
リント合板を示すものである。このプリント合板20
は、ベニヤ板21の裏面に、前記実施例で示した本願保
湿吸着シート23が、糊付けによって、一体的に張設さ
れて成るものである。従来、プリント合板は、表面のプ
リント柄を持つ面からの、湿気の侵入は困難であるが、
非プリント面である裏側が湿気を吸って、変形しやすか
った。それに対して、本願シートを一体保持するプリン
ト合板は、そのような変形が生ぜず、又、壁や天井など
の内側空間の湿度調整、或いは、ベニヤ板を通して、室
内空間の湿度調整にも貢献する。
【0034】図3は、本願保湿吸着シートのベット用マ
ットレスへの応用した一実施態様を示すものである。周
囲をウレタンフォーム基材によって囲まれたスプリング
枠に、上面が水平になるように揃えて保持されたコイル
スプリング31群の上に、バネ圧支承材32、フェルト
34をこの順序に重ね、その上に、保湿吸着シート33
が重ねられ、更に、その上に、不織布35、抑え生地3
6、外装生地37をこの順序に重ねて、マットレス周縁
部で固定することにより、マットレスが、構成されてい
る。勿論、マットレス30の裏面側も同様の構成であ
る。このようなマットレスに用いる本願シート33は、
伸縮性を要求されるので、予め、製紙段階で、クルパッ
ク加工(収縮加工)を施して、5〜10%程度の伸長性
を持たせたものが用いられる。
【0035】上記マットレスは、就寝中の汗を吸収し、
身体の回りの湿度を快適に維持し、快眠をもたらすと共
に、臭気やカビなどの発生を抑える効果がある。
【0036】図4は、本願シートをロッカーに応用した
事例を示すもので、縦長の長方形に形成された金属製の
枠体41に、表面に樹脂加工を施して非透湿性とした、
合成繊維製外装生地42が、箱体を包むように、張設さ
れて、衣類ロッカー用の収納空間を形成している。外装
生地の裏面には、先の実施例で製造した本願保湿吸着シ
ート43が一体に重ねられて設けられており、更に、該
シートの内側に、ごく薄手の不織布44が一体的に重ね
られて設けられている。45は、ファスナーで、ロッカ
ー40の一側面に設けられた同一構成の生地製扉46を
開閉するための手段である。
【0037】上記ロッカーは、タバコや料理の臭いの付
いた衣服を収納しておくことにより、衣類から悪臭を取
り除くことができ、又、汗や雨でしめった衣類を乾燥す
ることができる。この作用は、内面を2〜5時間太陽光
に当てたり、或いは30〜60分程度、布団乾燥機等に
より、高温空気にさらせば、本願シートに内包される炭
素粉末の吸着作用が回復し、消臭、乾燥機能を持つロッ
カーとして容易に再生し、繰り返し使用する事ができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願保湿吸着シートを備えた畳の一例を示す部
分説明図である。
【図2】本願保湿吸着シートを備えたプリント合板の一
例を示す部分説明図である。
【図3】本願保湿吸着シートを備えたマットレスの一例
を示す部分説明図である。
【図4】本願保湿吸着シートを備えたロッカーの一例を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 畳表 2、34、44 不織布 3、23、33、43 保湿吸着シート 4 ポリスチレン発泡体プレート 5a、5b 藁製マット 20 プリント合板 21 ベニヤ板 30 マットレス 37、42 外装生地 40 ロッカー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙基材中に多孔質炭化物粉末が一体的に分
    散して保持されていることを特徴とする家具用又は建築
    用保湿吸着シート。
  2. 【請求項2】紙基材が少なくとも30%以上の古紙パル
    プを含んでおり、多孔質炭化物が、コーヒー滓、キノコ
    廃培地、籾殻、おが屑、木質系チップの中から選択され
    る1以上の素材の炭化物粉末によって構成されている請
    求項1の保湿吸着シート。
  3. 【請求項3】紙基材及び/又は多孔質炭化物粉末に、抗
    菌剤、殺虫剤、害虫忌避剤から選択される1以上の薬剤
    を担持させた請求項1又は2の保湿吸着シート。
  4. 【請求項4】請求項1又は2に記載の保湿吸着シートの
    片面若しくは両面が、通気性保護シートによって被覆さ
    れていることを特徴とする家具用又は建築用保湿吸着シ
    ート。
  5. 【請求項5】請求項1〜4の何れかに記載の保湿吸着シ
    ートが、畳表と畳床との間に介装されていることを特徴
    とする畳。
  6. 【請求項6】マット若しくはマットレスの外装生地の裏
    側に請求項1〜4の何れかに記載の保湿吸着シートが設
    けられていることを特徴とする寝具。
  7. 【請求項7】天井材、壁材、床材又は内装化粧材の裏面
    に、請求項1〜4の何れかに記載の保湿吸着シートを保
    持していることを特徴とする建材。
  8. 【請求項8】収納家具の内側に請求項1〜4の何れかに
    記載の保湿吸着シートが張設されていることを特徴とす
    る収納家具。
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JP31900797A Pending JPH11131606A (ja) 1997-11-04 1997-11-04 保湿吸着シート

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000074564A (ko) * 1999-05-21 2000-12-15 곽효섭 건축 단열온열 내장제
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JP2005343764A (ja) * 2004-06-04 2005-12-15 Nitto Boseki Co Ltd 断熱材組成物、断熱材、及び断熱材の製造方法

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